JP2005180033A - 防火防煙用のシートシャッター装置および防火防煙用のシートシャッター装置におけるシート開閉方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シート体1に下端が切り放された切れ込み部Cを形成して開閉自在な親扉6を構成し、該親扉6の戸先部に親扉6の内外両側から覆う一対の子扉7、8が設けられた緊急脱出口を設け、前記一対の子扉7、8を、シート体1に連結される主座板5に設けた内側用金具12と外側用金具13とにそれぞれ連結し、親扉6の開放で内側子扉7は内側へ、外側子扉8は外側に略同時に開放する構成とする。
【選択図】 図1
Description
そして、このようにすることにより、親扉の戸先部位が覆われて封止性の優れた緊急脱出口とすることができ、しかも、親扉が開放されたときには広い開口を確保できて、緊急時の避難を迅速に行うことができる。
請求項2の発明は、請求項1において、一対の子扉の下端部は、シート体下端部の座板に設けられる子扉用金具が連結され、親扉の開放作動に伴い開放し、親扉の閉鎖作動に伴い該親扉に後行して閉鎖するように構成されているものであり、このようにすることにより、親扉の開放後においても親扉の戸先部が一対の子扉によって覆われることになって、防火、防煙性能が損なわれないものにできる。
請求項3の発明は、請求項2において、子扉用金具は、座板に揺動自在に設けられ、かつ、開放する親扉の戸先部に干渉して開放する外側子扉用金具と、座板に揺動自在に設けられ、外側用金具の開放作動に連動して内側に開放する内側子扉用金具と、外側子扉用金具と座板とのあいだに設けられ、外側子扉用金具の開放で伸長し、親扉の閉鎖に伴う親扉の戸先との干渉で折曲して外側用金具を閉鎖する連結リンクとを備えて構成されている請求項2において、子扉用金具は、座板に揺動自在に設けられ、かつ、開放する親扉の戸先部に干渉して開放する外側子扉用金具と、座板に揺動自在に設けられ、外側用金具の開放作動に連動して内側に開放する内側子扉用金具と、外側子扉用金具と座板とのあいだに設けられ、外側子扉用金具の開放で伸長し、親扉の閉鎖に伴う親扉の戸先との干渉で折曲して外側用金具を閉鎖する連結リンクとを備えて構成されているものである。
請求項4の発明は、請求項1、2または3において、親扉と該親扉の開放側を覆う子扉とは、親扉の切れ込み上端部近傍部位から子扉の戸先側に向く縫着部が形成されているものであり、このようにすることにより、親扉に後行して子扉が閉鎖する作動をより確実にすることができる。
請求項5の発明は、開口部をシート体で開閉するシートシャッター装置において、前記シート体に下端が切り放された切れ込み部を形成して開閉自在な親扉を構成し、該親扉の戸先部が内外両側から一対の子扉により覆われた緊急脱出口を開閉するにあたり、前記一対の子扉は、親扉を押し操作して内外何れか一方に開放作動することに伴い、外側子扉は外側に、内側子扉は内側に向けてそれぞれ略同時にそれぞれ略同時に開放するものである。
そして、このようにすることにより、親扉の戸先部位が覆われて封止性の優れた緊急脱出口とすることができ、しかも、親扉が開放されたときには広い開口を確保できて、緊急時の避難を迅速に行うことができる。
請求項6の発明は、請求項5において、一対の子扉の下端部は、シート体下端部の座板に設けられる子扉用金具が連結され、押し操作の解除で自重閉鎖する親扉の閉鎖作動に伴い、一対の子扉が親扉に後行して閉鎖するものであり、このようにすることにより、親扉の開放後においても親扉の戸先部が一対の子扉によって覆われることになって、防火、防煙性能が損なわれないものにできる。
請求項2の発明とすることにより、親扉の開放後においても高い防火、防煙性能を維持することができる。
請求項3の発明とすることにより、封止性が優れて防火、防煙性能が向上し、しかも、親扉の開放時に広い開口部を確保することができる。
請求項4の発明とすることにより、親扉に後行して子扉が閉鎖する作動がより確実になる。
請求項5の発明とすることにより、封止性が優れて防火、防煙性能が向上し、しかも、親扉の開放時に広い開口部を確保することができる。
請求項6の発明とすることにより、親扉の開放後においても高い防火、防煙性能を維持することができる。
図面において、1は建築物の間仕切りとして設けられるシートシャッター装置のシート体であって、該シート体1は不燃性または耐火性のあるシート材を用いて構成されている。前記シート体1は、上端部が天井部に回転自在に設けられた巻取りドラム2に連結されており、該巻取りドラム2に連動連結される開閉機3の正逆回動に基づいて回転することにより、シート体1を巻取りドラム2に巻取り、巻出しするように構成され、これによって、シート体1は、開口部を開放する全開姿勢と閉鎖する全閉姿勢とに変姿するように設定されている。さらに、この変姿作動において、シート体1は、左右両側縁部が開口部の左右両側部に配されるガイドレール4にガイドされるように構成されている。尚、シートシャッター装置は、通常時は全開姿勢となっており、火災等の発生に伴い検知センサが作動することに基づいて開閉機3が閉鎖作動し、これによって、シート体1が開口部に巻出されて全閉姿勢となって間仕切りがなされ、防火区域を形成するように設定されている。
ここで、前記蝶番10は、親扉用座板9の戸先側が僅かに上位に変位するよう主座板5に対して傾斜状に設けられている。これによって、親扉6は、避難者によって押しやられる開放操作がなされることにより、戸先側部位が上方に変位する状態で開放姿勢となり、開放操作がなくなると親扉用座板9等の自重によって自動的に閉鎖方向に揺動(自閉)するように構成されている。
つまり、前記子扉用開閉金具を構成する支持ブラケット11bはL字形に構成され、一方の脚片11cの一端部が取り付け片部11aの左側端部に位置して固定されており、右方に突出する上側脚片11dの内外両部位に内側用金具12と外側用金具13とがそれぞれ揺動自在に連結されている。そして、前記内側用金具12は内側子扉7の下端部に連結された内側子扉用座板7aに一体的に連結され、外側用金具13は外側子扉8の下端部に連結された外側子扉用座板8aに一体的に連結され、これによって、内外側子扉7、8の下端部が主座板5側に連結され、内外側子扉7、8による親扉6戸先部の封止性を高めるように設定されている。
尚、支持ブラケット11bは、傾斜状の取り付け片部11aに対して直交状に取付けられることで、上側脚片11dが右端ほど低位になる傾斜状に設けられている。これによって、後述するように、上側脚片11dに設けられる内外側用金具12、13が主座板5に対してそれぞれ傾斜状に設けられ、これらに連結する内外子扉7、8の戸先を上方に変位させる状態で開放するとともに、これら内外子扉7、8の自閉がなされやすいように構成されている。
そして、親扉6が押し操作されて開放された場合に、親扉用座板9の外方に積層状に配される外側用金具13が、閉鎖方向に付勢するコイル弾機13dの付勢力に抗して外方に押しやられ、これによって外側用金具13(外側子扉8)が開放するように設定されている。そして、この外側用金具13の外方への揺動(開放揺動)で外側用金具下側片部13bが変姿することに伴い、内側用金具12は、突部12eを介する開放規制が解除される状態となり、捻り弾機12dの付勢力を受けるようにして内方側に開放するように設定されており、これによって、親扉6の開放に伴い、内側子扉7は内側に、外側子扉8は内側にそれぞれが略同時的に強制開放するように構成されている。
そして、連結リンク14は、内外側子扉7、8(内外側用金具12、13)の閉鎖状態において、第一、第二リンク15、16とを連結する連結ピン16bによる枢支連結部Xが、第一リンク一端15aと第二リンク他端16cとの左側に位置する折曲姿勢になるようにして配設されており、この状態から親扉6の開放操作に伴う外側子扉用座板8aの開放により、第一、第二リンク15、16とは、第一リンク一端15aと第二リンク他端16cとを枢支点としてそれぞれ揺動することによって枢支結部Xが変位し、第一、第二リンク15、16が略直線状に伸長する伸長姿勢に変姿するように設定されており、内外側子扉7、8は、所定の角度範囲を存する状態で開放がなされ、内側子扉7は内側へ、外側子扉8は外側へ開放することになって、親扉6とともに広い緊急脱出口を形成するように設定されている。
ここで、親扉6が閉鎖作動をする過程で、親扉6(親扉用座板9)は、外側子扉7の開放位置よりも内側において枢支連結部Xと当接し、これを押しやる状態で閉鎖する構成である。このため、予め親扉6が内側に向けて閉鎖することにより外側用金具13(外側子扉8)が閉鎖するという作動順序が構成されることになり、これによって、外側子扉8と、該外側子扉8の閉鎖作動に連動して閉鎖する内側子扉7とは、親扉6が閉鎖姿勢に変姿した後、即ち、親扉6に後行して閉鎖するように設定されている。
因みに、連結リンク14は、親扉用座板9の左側端部の閉鎖軌跡上に位置させる部位を枢支連結部Xではなく、第一リンク15とすることもでき、何れの場合も親扉6の閉鎖作動で連結リンク14が折曲姿勢となり、内外側子扉7、8を強制的に閉鎖作動させることができる。
尚、内外側用金具12、13の閉鎖作動は、前述したように傾斜状の支持ブラケット上側脚片11dに設けられていることによる自重閉鎖の作用も加わって、円滑になされるように配慮されている。
そして、このものにおいて、親扉6の戸先側を覆う内外の子扉7、8の下端部には、内側用金具12、外側用金具13、連結リンク14からなる開閉金具ユニット11が設けられており、親扉6を開放操作した場合に、親扉6の開放操作に連繋して外側子扉8と、該外側子扉8により強制される状態で内側子扉7とが互いに内外それぞれ反対方向に向かって拡開するように開放する。この結果、従来の一方の側面を覆う子扉がそのままの姿勢となっていて、親扉の開放で形成されるはずの開口部を塞いでしまうようなことがなく、親扉6の開放に伴い広い開口部を確保することができて、より迅速、かつ、円滑に避難することが可能なシートシヤッター装置とすることができる。
このものは、シート体1に設けられる内外側子扉17、18のうち、親扉6の開放方向である外側子扉18のシート体1への縫着状態が後述するようになっていること以外は、前記第一の実施の形態と同様であり、親扉6を押し操作することにより、内外側子扉17、18も連繋して開放し、かつ、親扉6に後行して閉鎖する構成となっていて、緊急脱出口として開口部が大きく確保されて、緊急、かつ、円滑に避難できるものでありながら、防火防煙機能が優れたシートシャッター装置となっている。
前記第二の実施の形態において、内外側子扉17、18は、上端縁部と左側縁部とが親扉6に縫着されており、外側子扉18は、前記縫着部に加えて切れ込み部C上側において、切れ込み部Cに沿った縦方向部位Sv、そして、切れ込み部Cの上端部から内外側子扉17、18の戸先側に向く横方向部位Sh、さらに該横方向部位Shの戸先側端部から上縁部戸先側とのあいだの傾斜方向部位Stがそれぞれ親扉6に縫着されている。このように、切れ込み部Cから外側子扉18の戸先との中間部位までの横方向部位Shの縫着がなされることにより、外側子扉18と親扉6とが開放した状態から自重閉鎖する場合に、各扉6、18の重合状態が規制されて親扉6と外側子扉18との重合順序が逆になる、即ち、親扉6に先行して外側子扉18が閉まってしまうような不具合の発生のさらなる防止が図れるように配慮され、さらには、傾斜方向部位Stが縫着されることにより、外側子扉18が開放しにくくなってしまうような不具合が解消されるように配慮されている。
2 巻取りドラム
3 開閉機
5 座板
6 親扉
7 内側子扉
8 外側子扉
9 親扉用座板
10 蝶番
11 開閉金具ユニット
11d 上側脚片
12 内側用金具
12d 捻り弾機
13 外側用金具
13d コイル弾機
14 連結リンク
15 第一リンク
16 第二リンク
X 連結枢支部
Claims (6)
- 開口部をシート体で開閉するシートシャッター装置において、前記シート体に下端が切り放された切れ込み部を形成して開閉自在な親扉を構成し、該親扉の戸先部が内外両側から一対の子扉により覆われた緊急脱出口を設けるにあたり、前記一対の子扉は、親扉の開放作動に伴い、外側子扉は外側に、内側子扉は内側に向けてそれぞれ略同時に開放するように構成されている防火防煙用のシートシャッター装置。
- 請求項1において、一対の子扉の下端部は、シート体下端部の座板に設けられる子扉用金具が連結され、親扉の開放作動に伴い開放し、親扉の閉鎖作動に伴い該親扉に後行して閉鎖するように構成されている防火防煙用のシートシャッター装置。
- 請求項2において、子扉用金具は、座板に揺動自在に設けられ、かつ、開放する親扉の戸先部に干渉して開放する外側子扉用金具と、座板に揺動自在に設けられ、外側用金具の開放作動に連動して内側に開放する内側子扉用金具と、外側子扉用金具と座板とのあいだに設けられ、外側子扉用金具の開放で伸長し、親扉の閉鎖に伴う親扉の戸先との干渉で折曲して外側用金具を閉鎖する連結リンクとを備えて構成されている防火防煙用のシートシャッター装置。
- 請求項1、2または3において、親扉と該親扉の開放側を覆う子扉とは、親扉の切れ込み上端部近傍部位から子扉の戸先側に向く縫着部が形成されている防火防煙用のシートシャッター装置。
- 開口部をシート体で開閉するシートシャッター装置において、前記シート体に下端が切り放された切れ込み部を形成して開閉自在な親扉を構成し、該親扉の戸先部が内外両側から一対の子扉により覆われた緊急脱出口を開閉するにあたり、前記一対の子扉は、親扉を押し操作して内外何れか一方に開放作動することに伴い、外側子扉は外側に、内側子扉は内側に向けてそれぞれ略同時にそれぞれ略同時に開放する防火防煙用のシートシャッター装置におけるシート開閉方法。
- 請求項5において、一対の子扉の下端部は、シート体下端部の座板に設けられる子扉用金具が連結され、押し操作の解除で自重閉鎖する親扉の閉鎖作動に伴い、一対の子扉が親扉に後行して閉鎖する防火防煙用のシートシャッター装置におけるシート開閉方法。
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