JP2005178855A - 鮮度保持用包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生の青果物を、鮮度を保ったまま長期間保存し、長期間保存しても青果物は変色せず、かつ長期間保存した青果物を加熱して食する際には、同封の調味料等が開封し、内在する青果物に適度に混ざる鮮度保持包装体を提供する。
【解決手段】 青果物を包装する袋に小袋を内蔵する包装体であり、加熱されると前記小袋内の内容物が前記包装体内で噴出する鮮度保持用包装体であり、小袋のシールの一部または全部のシール強度が、0.9N/15mm〜6N/15mmであり、小袋の形状が、背張り包装、三方袋、又は長方形である鮮度保持包装体である。

Description

本発明は、青果物の鮮度保持用包装体に関するものである。
近年青果物の販売において裸で売るよりもフィルム包装されつつある。単に包むだけでなく密封包装し、MA(Modified Atomosphere)効果を有する青果物鮮度保持資材が開発され、萎れ、変色、腐敗、異臭による鮮度低下を防止できるため主に流通用に使用されている。
健康に良いから野菜を気軽に摂取したいというニーズがあり、温野菜は、スチームなどで加熱したものを包装しているが時間が経過するにつれ、水がしみ出して水っぽくなるという欠点があった。また、冷凍やレトルト食品は、一度加熱しているため再加熱すると食感が低下しているという欠点があった。従って、青果物を生野菜の状態で保存し、食べる直前に加熱することが望ましいが適切なものはなかった。
生野菜を電子レンジで調理する包装としては、特開2002−153217号公報の様に食材と調味料入り小袋を内蔵しているが、電子レンジで加熱する際には調味料入り小袋を取り出している。また、特開2002−204399号公報の様に未調理の肉、魚、野菜の少なくとも1種以上含む電子レンジ加熱調理用包装食品セットがあるが、これは食品の保存、青果物の鮮度保持に関しては考慮されていない。
特開2002−153217号公報 特開2002−204399号公報
生の青果物を、鮮度を保ったまま長期間保存し、長期間保存しても青果物は変色せず、かつ長期間保存した青果物を加熱して食する際には、同封の調味料等が開封し、内在する青果物に適度に混ざる鮮度保持包装体を提供する。
本発明は、青果物を包装する袋に小袋を内蔵する包装体であり、加熱されると前記小袋内の内容物が前記包装体内で噴出する鮮度保持用包装体である。
更に好ましい形態としては、小袋のシールの一部または全部のシール強度が、0.9N/15mm〜6N/15mmであり、小袋の形状が、背張り包装、三方袋、又は長方形であり、小袋が、調味料を含み、調味料が、塩、こしょう、醤油、バター、カレー、ソース、味噌、酢、糖、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、カラシ、ワサビ、キムチソース、酒、みりん、水、油の中から選ばれる1種または2種以上組み合わされたものであり、包装袋が、合成樹脂フィルムであり、合成樹脂フィルムがポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリスチレン、防湿セロハン、ポリ乳酸の中から選ばれる少なくとも1種又はその組合せ、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体との組合せであり、合成樹脂フィルムの厚みが15〜90μmであり、合成樹脂フィルムの酸素透過量が100〜300000cc/m2・day・atm、二酸化炭素透過量が300〜500000cc/m2・day・atmであり、包装袋に開孔面積0.6mm2以下の穴、キズを1個以上設けてあり、青果物が、枝豆、剥きそら豆、インゲンなどの豆類、皮剥きとうもろこし、ブロッコリー、アスパラガス、カボチャ、キャベツなどの果菜類、白菜、水菜、葉ネギなどの葉菜類、たらの芽、わらび、たけのこなどの山菜類、エリンギ、シイタケ、マイタケ、シメジ、エノキなどの菌茸類、ジャガイモ、サツマイモ、長ネギ、ニンジン、剥きニンニク、剥きタマネギなど芋・根菜類、モヤシ、スプラウトなどの芽物類でこの野菜類がカット物、カットしてない物の中から選ばれ、青果物が、オゾン、電解水、ジア塩素酸ナトリウム水溶液などを用いて洗浄、脱水処理した後に包装され、内容物の量が、青果物重量の20%以下であり、包装体が自立可能であり、内容物入りの小袋が青果物の上部に置かれ、青果物を入れて密封した包装袋の24時間後の酸素濃度が0.2〜15%、二酸化炭素濃度が6〜22%であり、包装体の有効表面積が0.01〜1.5m2であり、ヘッドスペースが内容物重量の2〜5倍であり、包装袋の口が、ヒートシール、ジッパー、バッグシール、輪ゴム結束などにて密封され、加熱時には開封し、包装体の保存温度が20℃以下である鮮度保持用包装体である。
本発明に従うと、青果物の鮮度を保つことができ、従って、青果物本来の美味しさ、栄養成分を保持でき、且つ変色も防止でき、電子レンジで加熱すると調味料が食材にからみ、最良の状態で食することができる。
本発明は、青果物と子袋を含む鮮度保持用包装体である。
本発明に用いられる小袋は、電子レンジ、熱湯などで加熱時に破裂して食材に上手にからむことが必要である。そのためには、小袋のシール強度は0.9〜6N/15mmが好ましい。シール強度が6Nを超えると強度が強すぎて子袋の内容物が袋から噴出されなかったり、破裂して内容物が飛散して電子レンジを汚す恐れがある。また0.9N未満ではシール強度が弱すぎて、輸送、販売中に調味料が漏れてしまい、商品性が低下する恐れがある。このシールの一部または全部が上記のシール強度の範囲に収まっていることが好ましい。
小袋の形状としては、どんな形態でも構わないが、例えば、背張り包装、三方袋、長方形等の形状である。また、青果物包装袋内の小袋の配置にはこだわらないが、包装袋が自立袋で上部に調味料を配し、食材は底側に配した場合は、加熱時に調味料の噴出の向きを食材側すなわち下側に向けておくことが好ましい。その方が調味料を上手に食材にからめることができる。
包装袋の材質としては、合成樹脂フィルムが好ましく、更に好ましくは、電子レンジ等の加熱時の耐熱性、保存に際して密封性に優れている、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリスチレン、防湿セロハン、ポリ乳酸の中から選ばれる少なくとも1種又はその組合せ、あるいはエチレンー酢酸ビニル共重合体との組合せ等である。
包装袋の包装形態としては、例えば、三方シール袋、溶断シール袋、合掌背張り、スタンディングパウチ、容器にトップシールをした形態などがある。また、これらフィルムには陳列時の見栄えの為防曇処理が施されていることが望ましく、防曇剤は衛生上問題なければどんなものでも良く、表面に塗布しても、練りこんでも良い。
合成樹脂フィルムの厚みとしては、15〜90μmが好ましい。厚みが15μm未満ではフィルムのコシがなくまた強度も不足し破れの原因になる可能性がある。90μmを越えるとコストアップになるばかりかガス透過量の調整が難しくなる可能性がある。
合成樹脂フィルムの酸素透過量は、100〜300000cc/m2・day・atmが好ましい。酸素透過量が100cc未満では包装袋内で青果物が呼吸に必要な酸素が不足し、エタノール、アセトアルデヒドなどの嫌気臭を発生する可能性があり、300000ccを超えると酸素濃度が高すぎて変色、栄養成分の低下を引き起こす可能性がある。
二酸化炭素透過量は300〜500000cc/m2・day・atmが好ましい。二酸化炭素透過量が300cc未満では呼吸抑制効果が無く、二酸化炭素が蓄積し、嫌気臭(エタノール、アセトアルデヒドなど)を発生する可能性があり、500000ccを越えると呼吸抑制ができず変色、栄養成分の低下を引き起こす可能性がある。
青果物を密封して24時間後の包装体内の酸素濃度は0.2〜15%、二酸化炭素濃度は6〜22%が好ましい。より好ましくは、酸素濃度は3〜11%、二酸化炭素濃度は10〜20%である。酸素濃度が0.2%未満では、酸素欠乏による嫌気臭(エタノール、アセトアルデヒドなど)を発生する可能性があり、また15%を超えると呼吸を抑制できずに、糖の低下や変色を引き起こす可能性がある。また、二酸化炭素濃度が6%未満では呼吸を抑制できない可能性があり、22%を超えると嫌気臭を発生する可能性がある。
包装袋にはキズ、微細孔などを設けることが好ましい。キズ、微細孔などの開孔面積は0.6mm2以下が好ましく、それを超えるとガス透過量が多すぎて調整が難しくなる可能性がある。キズ、微細孔などの形状は、特に制限されず、フィルムを部分的に薄くする為のキズや円、長円、角など各種形状の穴でも良い。穴加工の方法は、例えば、レーザー、熱針などを用いて穴をあけることができ、その方法は特に限定されず、公知の方法を用いることが出来る。また、シールで塞がない位置ならば袋のどの位置に設けても良いし、シール部に設けても構わない。
青果物としては、特に限定されないが、例えば、枝豆、剥きそら豆、インゲンなどの豆類、皮剥きとうもろこし、ブロッコリー、アスパラガス、カボチャ、キャベツなどの果菜類、白菜、水菜、葉ネギなどの葉菜類、たらの芽、わらび、たけのこなどの山菜類、エリンギ、シイタケ、マイタケ、シメジ、エノキなどの菌茸類、ジャガイモ、サツマイモ、長ネギ、ニンジン、剥きニンニク、剥きタマネギなど芋・根菜類、モヤシ、スプラウトなどの芽物類がある。食べやすい大きさにカットしてあっても、熱の通りやすさを考えてカットしてあってもなんら構わない。
ただし、そのまま洗わずに食することを考えれば、洗浄し、また皮や莢をむいてある方が好ましい。洗浄方法としては、オゾン殺菌水、強酸性または弱酸性の電解水、次亜塩素酸ナトリウム水溶液などを用いて洗浄することが望ましい。洗浄することで軟腐の原因となる微生物の数を減らすことが出来る可能性がある。また、食塩水に浸漬し、脱水処理した後に包装することが良い。脱水処理しなければ青果物から徐々に水が出てきて袋に溜まり腐敗の原因となる可能性がある。
子袋に入れる内容物としては、調味料が好ましい。調味料としては、特に限定されないが、例えば、塩、こしょう、醤油、バター、カレー、ウスターや中濃ソース、味噌、酢、糖、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、西洋または和カラシ、ワサビ、キムチソース、アミノ酸、かんきつ果汁、酒、みりん、水、油の中から選ばれる少なくとも1種または2種以上組み合わされるものである。特に原料にはこだわらないが、水は軟水、硬水でも水道水でも良く、油はサラダ油、ごま油、オリーブオイル、ラー油、なたね油などでも良く、特にこだわらない。水、油は、流動性が良いため、流動性のない調味料には食材がからみやすくなる点と調味料の濃度を調整する点で必要に応じて使うことができる。内容物の形状は、液状、粉状、粒状などその形状は特に限定されない。
調味料の量は包装体内に入っている青果物重量の20%以下が望ましい。20%を超えると食材とからまる時に味が強すぎて青果物本来の味がわからなくなる。調味料の濃度については、任意に調整できるが、野菜から水分が出て薄まる可能性なども勘案して調整すべきである。
包装形態にはこだわらず、袋でも容器でも良く、その組合せでも構わないし、自立可能でも良い。自立可能にする方法は問わないが、例えば底をガゼット状にしても、食パンを収納している袋の様な形状でも構わない。調味料入り小袋の配置は、上部に配し、電子レンジで加熱した際に下の食材めがけて噴出する仕組みにしても良い。
包装袋の口を密封して包装体を製作する方法は公知の方法を用いることができる。包装袋は、萎れを防ぎ、低酸素、高二酸化炭素状態にする必要がある場合は、青果物を包装後、口を密封した方が良い。その密封方式は、ヒートシール、ジッパー、バッグシール、輪ゴム結束である。電子レンジで加熱する前に開封して置くことが好ましい。糊やセロテープで留めることは、密封性にばらつきがあるため品質のばらつきが生じ、また外れやすいため内容物が飛び出すことがある。また、開封せずに電子レンジで加熱しても構わないが、その際には錐のようなもので蒸気噴出し孔を設けても良いし、シールの形状を公知の方法で蒸気抜きできるようにしても構わない。
包装体のシール部分を除いた袋の有効表面積は、特に限定されないが、例えば、0.01〜1.5m2が好ましい。有効表面積が0.01m2未満では内容物を充分収納でないし、1.5m2を超えると内容物が入りすぎて大袋としては重くなりすぎ、加熱できにくい可能性がある。
包装体のヘッドスペースすなわち包装体内の青果物を除いた空間の体積は、特に限定されないが、例えば、内容物重量(内容物の比重を1とする)の2〜5倍が良い。内容物重量の2倍未満では、袋と青果物に殆ど隙間が無い状態であり、青果物を入れ難いし、5倍を超えると24時間以内に酸素濃度、二酸化炭素濃度が所定の濃度に達するのが遅く、呼吸の抑制が遅れ、その結果鮮度保持日数が短くなる可能性がある。
青果物を包装した包装体の保存温度は、20℃以下が好ましい。温度が高いと呼吸による糖の低下が早く、また除菌した微生物の増殖が早くなる危険性がある。
《実施例1》
150ppmジア塩素酸ナトリウム水溶液で30秒枝豆を洗浄し、さらに水道水で洗浄し、脱水機に掛けて水気を切った枝豆300gを準備した。小袋として10%食塩水10gを入れた40×50mmの三方袋(市販の25μmの延伸ポリプロピレンで、シール部分の一部に大日本インキ化学工業のディックシールA−812Pを2μmコートした。シールしたときのシール強度は2.8N/15mm)を準備した。25μmの防曇延伸ポリプロピレン製で内寸160×220mmに対し0.002mm2の孔を60個開けた溶断シール袋に、枝豆、小袋を入れ、開口部をヒートシールして密封包装した(酸素透過量:120000cc/m2・day・atm、二酸化炭素透過量:123000cc/m2・day・atm、ヘッドスペース:660cc)。20℃で3日間保存した所、24時間後の酸素濃度は4%、二酸化炭素濃度は18%で枝豆の莢の変色も無く、嫌気臭の発生も無かった。その後開口部を開いたまま電子レンジで5分間加熱したところ、調味料は包装袋から漏れ出ることなく枝豆にからみ食味は良好であった。
《実施例2》
もやしを水道水で洗浄し、脱水機に掛けて水気を切り、もやし300gを準備した。子袋として市販のキムチソース10gを40×50mmの背張り包装(市販の25μmの延伸ポリプロピレンで、シール部分の全部に大日本インキ化学工業のディックシールA−812Pを2μmコートした。シールしたときのシール強度は1.1N/15mm)を準備した。25μmの防曇延伸ポリプロピレン製で内寸200×240mmに対し0.0008mm2の孔を10個開けた溶断シール袋に、もやし、小袋を入れ、開口部をヒートシールして密封包装した(酸素透過量:9000cc/m2・day・atm、二酸化炭素透過量:9300cc/m2・day・atm、ヘッドスペース:810cc)。10℃で3日間保存したところ、24時間後の酸素濃度は2%、二酸化炭素濃度は19%で変色も無く、嫌気臭の発生も無かった。その後電子レンジで5分間加熱したところ、調味料は包装袋から漏れ出ることなくもやしにからみ食味は良好であった。
《実施例3》
カットシメジを水道水で洗浄し、脱水機に掛けて水気を切り、カットシメジ200gを準備した。小袋としてバターと醤油を1:1で調合した10gを40×50mmの背張り包装(市販の25μmの延伸ポリプロピレンで、シール部分の全部に大日本インキ化学工業のディックシールA−812Pを4μmコートした。シールしたときのシール強度は4.6N/15mm)を準備した。厚み15μmの二軸延伸ナイロンフィルムに20μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体をラミネートした多層フィルムのシール面側に理研ビタミン製の防曇剤デカグリセリンラウレート(商品名 ポエムJ−0021)を0.1μmの厚さにコーテイングしたものに設けた。このフィルムから内寸200mm×200mmに対し、開孔面積0.0012mm2 の微細孔を11個の割合で均一に設けた袋を作成し、カットシメジと小袋を入れ、開口部をヒートシールで密封包装した(酸素透過量:3000cc/m2・24hr・atm、二酸化炭素透過量:3200cc/m2・24hr・atm、ヘッドスペース:520cc)。15℃で3日間保存したところ、24時間後の酸素濃度0.5%、二酸化炭素19.1%であり、嫌気臭の発生も無かった。その後電子レンジで5分間加熱したところ、調味料は包装袋から漏れ出ることなくシメジにからみ食味は良好であった。
《実施例4》
白菜を5cm角にカットし、長ネギを長さ4cmの円柱状にカットし、150ppmジア塩素酸ナトリウム水溶液で30秒洗浄し、脱水機に掛けて水気を切り、それぞれ75gずつ準備した。小袋として市販の味ポン(醤油、食塩、液糖、醸造酢、アミノ酸、かんきつ果汁で構成)を水で2倍稀釈したタレ25gを60×60mm三方袋(実施例1と同じ)を用意した。自立可能な包装体として、厚さ30μmの防曇処理した延伸ポリプロピレン、底材を厚さ70μmの未延伸ポリプロピレンでサイドを5mm巾でヒートシール、底材と胴材の接合部を5mm巾でヒートシールした折込み深さ25mm、内寸横150×縦130mmの包装体に開孔面積0.0028mm2 の微細孔を5個の割合で均一に設けた袋を作成し、白菜75g、長ネギ75gを入れ、包装体の上部付近に小袋のシール部を下に向けて設置し、開口部をジッパーで密封した(酸素透過量:3500cc/m2・24hr・atm、二酸化炭素透過量:9000cc/m2・24hr・atm、ヘッドスペース:450cc)。15℃で3日間保存したところ、24時間後の酸素濃度6.8%、二酸化炭素12.3%であり、嫌気臭の発生も無かった。その後電子レンジで3分間加熱したところ、調味料は包装袋から漏れ出ることなく白菜、長ネギにからみ食味は良好であった。
《比較例1》
実施例1と同様の枝豆に材質100μmの延伸ポリプロピレンで同様の袋を作成し、0.0003mm2の孔を1個設けた袋作成した(酸素透過量:60cc/m2・day・atm、二酸化炭素透過量:170cc/m2・day・atm、ヘッドスペースは実施例1と同じ)。実施例1と同様の枝豆、同様の調味料入り小袋を入れ、開口部をヒートシールした。20℃で3日間保存したところ、24時間後の酸素濃度は0%、二酸化炭素濃度は31%であり、枝豆が軟腐し、軟腐臭が発生していた。食味は異味のため美味しくなかった。
《比較例2》
実施例1と同様の材質、寸法、形状の袋に、0.785mm2の孔を1個設けた袋を作成した(酸素透過量:74000cc/m2・day・atm、二酸化炭素透過量:74300cc/m2・day・atm、ヘッドスペースは実施例1と同じ)。実施例1と同様の枝豆、同様の調味料入り小袋を入れ、開口部をヒートシールした。20℃で3日間保存したところ、24時間後の酸素濃度は18%、二酸化炭素濃度は2%であり、2日目に莢が萎れて黄化し、食味は甘味がなく美味しくなかった。
《比較例3》
実施例1と同様に処理した枝豆300gと10%食塩水10gの40×50mm三方袋の小袋(グンゼ製30μmの片面強ヒートシール性防曇延伸ポリプロピレン製品名:MV2、シールしたときのシール強度は6.3N/15mm)を準備した。実施例1と同様に20℃3日間保存したところ、24時間後のガス濃度、3日後の保存性は実施例1と同じであった。同様に電子レンジで加熱すると、小袋が破裂し、その際一部調味料が開封していた包装体から飛散し電子レンジを汚した。
《比較例4》
枝豆を洗浄せずに脱水だけを行った以外は実施例1と同様に行い、小袋とともに袋に包装して20℃で3日間保存したところ、24時間後の酸素濃度は1%、二酸化炭素濃度は22%であり、枝豆は一部軟腐していた。食味で少し異臭がしていたが、食味は良かった。
《比較例5》
小袋のシール温度を下げて、シール強度を0.6N/15mmにした以外は、実施例2と同様に評価を行った。実施例2と同様に保存したところ、保存中に小袋のシールが剥がれて調味料が漏れ、もやしを一部軟腐させていた。
《実施例5》
実施例1と同様に枝豆を包装した。 包装袋には、開孔面積0.2mm2の孔を1個開けた(酸素透過量:142000cc/m2・24hr・atm、二酸化炭素透過量:9000cc/m2・24hr・atm、ヘッドスペース:450cc)。20℃で3日間保存したところ、24時間後の酸素濃度は6%、二酸化炭素濃度は15%で、保存性、食味とも良好であった。
《実施例6》
実施例1と同様に枝豆の袋の材質、酸素透過量は変えずに、袋サイズが250×250mmのものを用いた。この場合のヘッドスペースは1400ccであった。24時間後の酸素濃度は10%、二酸化炭素濃度は12%であり、保存性、食味とも良好であった。
《比較例6》
実施例1と同様に枝豆の袋の材質、酸素透過量は変えずに、袋サイズが300×300mmのものを用いた。この場合のヘッドスペースは2000ccであった。24時間後の酸素濃度は17%、二酸化炭素濃度は4%であり、枝豆が少し黄化していた。食味は甘味がやや劣っていた。
《比較例7》
実施例4の調味料を用い、重量を35gにして60×70mmの三方袋に入れた以外は、実施例4と同様に実施した。実施例4と同様に保存したが、保存性は良好であった。同様に電子レンジで加熱したところ、調味料の味が少し強かった。
本発明は、青果物の包装に利用でき、鮮度を保ったまま消費者に青果物を提供することができる。

Claims (17)

  1. 青果物を包装する袋に小袋を内蔵する包装体であり、加熱されると前記小袋内の内容物が前記包装体内で噴出することを特徴とする鮮度保持用包装体。
  2. 小袋のシールの一部または全部のシール強度が、0.9N/15mm〜6N/15mmである請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  3. 小袋の形状が、背張り包装、三方袋、又は長方形である請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  4. 小袋が、調味料を含む請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  5. 調味料が、塩、こしょう、醤油、バター、カレー、ソース、味噌、酢、糖、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、カラシ、ワサビ、キムチソース、酒、みりん、水、油の中から選ばれる1種または2種以上組み合わされたものである請求項4記載の鮮度保持用包装体。
  6. 包装袋が、合成樹脂フィルムである請求項1記載の鮮度保持用包装袋。
  7. 合成樹脂フィルムがポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリスチレン、防湿セロハン、ポリ乳酸の中から選ばれる少なくとも1種又はその組合せ、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体との組合せである請求項6記載の鮮度保持用包装体。
  8. 合成樹脂フィルムの厚みが15〜90μmであり、合成樹脂フィルムの酸素透過量が100〜300000cc/m2・day・atm、二酸化炭素透過量が300〜500000cc/m2・day・atmである請求項6記載の鮮度保持用包装体。
  9. 包装袋に開孔面積0.6mm2以下の穴、キズを1個以上設けた請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  10. 青果物が、枝豆、剥きそら豆、インゲンなどの豆類、皮剥きとうもろこし、ブロッコリー、アスパラガス、カボチャ、キャベツなどの果菜類、白菜、水菜、葉ネギなどの葉菜類、たらの芽、わらび、たけのこなどの山菜類、エリンギ、シイタケ、マイタケ、シメジ、エノキなどの菌茸類、ジャガイモ、サツマイモ、長ネギ、ニンジン、剥きニンニク、剥きタマネギなど芋・根菜類、モヤシ、スプラウトなどの芽物類でこの野菜類がカット物、カットしてない物の中から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  11. 青果物が、オゾン、電解水、ジア塩素酸ナトリウム水溶液などを用いて洗浄、脱水処理した後に包装される請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  12. 内容物の量が、青果物重量の20%以下である請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  13. 包装体が自立可能であり、内容物入りの小袋が青果物の上部に置かれた請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  14. 青果物を入れて密封した包装袋の24時間後の酸素濃度が0.2〜15%、二酸化炭素濃度が6〜22%である請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  15. 包装体の有効表面積が0.01〜1.5m2であり、ヘッドスペースが内容物重量の2〜5倍である請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  16. 包装袋の口が、ヒートシール、ジッパー、バッグシール、輪ゴム結束などにて密封され、加熱時には開封する請求項1記載の鮮度保持用包装体。
  17. 包装体の保存温度が20℃以下である請求項1記載の鮮度保持用包装体。
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