JP2005177998A - プリント装置、プリントシステムおよびプリント装置の制御方法 - Google Patents

プリント装置、プリントシステムおよびプリント装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクジェットプリント装置にあってふちなしプリントを行う場合に、プリント媒体外に吐出されて吸収体に受容されるインク量を正確に知ることができるようにする。
【解決手段】 1インク吐出部の走査の領域に位置するプリント媒体の領域を指示する情報(paper_a,paper_b)と、走査の領域における前記吐出部の吐出動作の範囲を規定するための情報(pstart,pend)とを記憶し、これら情報から、吐出動作が行われるプリント媒体の範囲とインク受容部の領域との判別を行う。当該判別結果に基づいて、走査の過程でインク受容部にインク吐出を行うためのプリントデータの計数を行う(13)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクジェット方式のプリント装置に関し、特にプリント媒体に対しインクの吐出部を所定方向に相対走査するとともに、プリント媒体の縁部に余白を残さずにプリントを行う構成に適用して好適なものである。
例えば2色以上のプリントを行うために、それぞれ異なる色調(色や濃度)のインクをプリント媒体に吐出するための吐出部を複数具えたインクジェット方式のプリンタが、特に民生分野で今や最も一般的なものとなっている。そしてこの方式の中でも、複数のノズルを配列してなる吐出部をシアン、マゼンタおよびイエローの3色(減法混色系の3原色)、またはさらにこれらにブラックを加えた4色に対応して具備し、プリント媒体に対しそれら吐出部を複数のプリント素子の配列方向とは異なる方向に相対走査するとともに、その走査の過程でそれぞれの吐出部にプリント動作を行わせることにより画像形成を行うプリント装置が最も普及している。
インクジェット式のプリンタでプリントを行う場合、吐出部ないしはこれを有するプリントヘッドの移動方向に対してプリント媒体上のみにプリントを行うことが一般的であった。このような構成では、プリント媒体の縁部に余白が残ることになる。
しかし近年、プリント装置の広範な普及につれて、プリント速度および画質のより一層の向上が求められるようになってきており、今や銀塩写真に匹敵する画像を得ることのできるインクジェットプリンタもある。このようなプリンタが用いられる状況下では、通常の銀塩写真のプリントと同様、プリント媒体に余白のない所謂ふちなしプリントが求められるようになってきた。
インクジェットプリンタでふちなしプリントを行うことは、プリント媒体の最外周縁にもインク吐出を行うことになる。そしてプリント媒体の最外周縁にもに至るまでかすれのない画像を得るためには、プリント媒体の外側領域にもインク吐出を行うことが強く望ましい。このような場合、そのプリント媒体外に吐出されるインクを受けるために、吐出部に対向する所定部位にインク吸収体を設けることで、プリント媒体外に吐出されたインクによって装置内が汚損するのを防止する構成が採用される。
しかし吸収体に吸収できるインク量には吸収体の大きさ等により限界があり、そのために、特許文献1に開示されているように、吸収体に吐出されるインク量の計数処理が行われている。
特開2000−127449号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術は、プリントしようとするデータから予め吸収体に吐出されるインク量を推定するものであり、ふちなしプリントに際して吐出部が吸収体に吐出するインク量を実際に知ることはできないものである。そしてこの特許文献1に開示されている技術に基づいて吸収体に吐出されるインク量を正確に知ろうとすれば、プリントしようとする画像情報から実際のプリント情報を作成し、プリント情報からプリント媒体外の領域部分を抜き出すことに想到する。ここで、プリント情報はそのままプリントに使用できるが、この情報をすべて保存しておく記憶領域が必要になり、これはプリント装置のコストアップにつながる。また、画像のプリント中に、プリントを中断したような場合には、プリントを中断した時点での吸収体への実際のインク吐出量を正確に計測することが極めて困難となる。また、メモリ容量が少ない場合には、プリントデータを作成しながら、プリント媒体外の部分についての計測処理を行う必要があり、プリント時間に影響を与えることになる。
また近年では、吐出部に配設されるノズルの個数の増大や、高精細化および高密度化の傾向が著しい状況にあり、吐出部ないしこれを有するプリントヘッドにも、吐出部およびノズルの配列状態、あるいはそれらの個数や配列密度などについて、そのような状況に対応するための設計・開発が行われている。従って、プリントヘッドの構成が変わっても装置のハードウェアの変更することなく、ふちなしプリントに際してプリント媒体外の領域に吐出されるインク量を正確に知ることができるようにすることが強く要望される。
本発明は、以上に鑑みてなされたものである。
本発明は、インクを吐出するための吐出部をプリント媒体に対して相対的に走査する過程で、前記吐出部にプリントデータを供給して吐出動作を行わせることによりプリントを行うとともに、前記走査の領域において前記吐出部と対向する領域に配置され、前記吐出部から吐出されるインクを受容可能なインク受容部を用いるプリント装置であって、前記走査の領域に位置するプリント媒体の領域を指示する情報を記憶する第1記憶手段と、前記走査の領域における前記吐出部の吐出動作の範囲を規定するための情報を記憶する第2記憶手段と、前記第1および第2記憶手段に記憶された情報から、前記吐出動作が行われる前記プリント媒体の範囲と前記インク受容部の領域との判別を行う判別手段と、当該判別結果に基づいて、前記走査の過程で前記インク受容部に吐出されるインク量の算出を行うための計測を行う計測手段と、を具える。
ここで、前記計測に応じて、前記インク受容部が受容したインク量の総計を示すためのデータを更新保存する手段をさらに具えることができる。
また、本発明は、上記プリント装置を用いるプリントシステムであって、前記総計を示すためのデータに対し、所定の閾値に基づいて前記インク受容部に受容可能なインク量に余裕があるかの判定を行う手段と、前記余裕が少ない、または前記余裕がないと判定された場合にその旨の報知を行う手段と、を具える。
さらに、本発明は、上記プリント装置の制御方法であって、前記総計を示すためのデータに対し、所定の閾値に基づいて前記インク受容部に受容可能なインク量に余裕があるかの判定を行う工程と、前記余裕が少ない、または前記余裕がないと判定された場合にその旨の報知を行う工程と、を具える。
これらにおいて、これらに前記余裕がないと判定された場合には、前記インク受容部への吐出動作を伴わずに前記プリント媒体へのプリントを行うモードへの変更を行うことができる。
また、本発明は、コンピュータにより上記制御方法を実施するための制御プログラム、またはその制御プログラムを記憶した記憶媒体に存する。
本発明によれば、プリント媒体外へのインク吐出ドット数を実際のプリントデータから計測することにより、プリント媒体外へのインク吐出量をより正確に知ることが可能となり、またパラメータの設定のみで各種のヘッド構成への対応も可能となるという顕著な効果を有する。そしてこの結果、開発コストの削減が可能となり、最終的に製品のコストを低廉化できるという効果も派生する。さらに、プリントデータを作成しながらプリント媒体外の部分についての計測処理を行う必要もないため、プリント時間に影響を与えることもない。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(実施形態)
図1は本発明を適用可能なプリント装置として、シリアルタイプのインクジェットプリント装置の要部構成例を示す模式的平面図である。
図1の構成において、プリントヘッド10はキャリッジ102に交換可能に搭載されている。プリントヘッド10は、これに供給するインクを収納するインクタンクを一体に有したものでもよい。また、ヘッド10を駆動してノズルにインク吐出動作を行わせるための信号などを授受するためのコネクタが設けられている(不図示)。プリントヘッド10はキャリッジ102に位置決めして交換可能に搭載されており、キャリッジ102には、上記コネクタを介して各プリントヘッド10に駆動信号等を伝達するための電気接続部が設けられている。
キャリッジ102は、主走査方向に延在して装置本体に設置されたガイドシャフト103に沿って往復移動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ102は主走査モータ104によりモータプーリ105、従動プーリ106およびタイミングベルト107等の伝動機構を介して駆動されるとともに、その位置および移動が制御される。また、キャリッジ102には、例えば透過型フォトインタラプタ形態のホームポジションセンサ110が設けられる一方、キャリッジのホームポジションに対応した装置の固定部位には透過型フォトインタラプタの光軸を遮蔽可能に遮蔽板111が配設されている。これにより、キャリッジ102が移動してホームポジションセンサ110が遮蔽板111を通過した際にホームポジションが検出され、その検出位置を基準とした位置パルスの発生によってキャリッジ位置および移動の制御が可能となる。
プリント用紙やプラスチック薄板等のプリント媒体108は、送給モータ115によりギアを介してピックアップローラ113を回転させることにより、オートシートフィーダ114から一枚ずつ分離給紙される。さらに、搬送ローラ109の回転により、プリントヘッド10の吐出部(後述)と対向する位置を通って搬送(副走査)される。搬送ローラ109の駆動は、副走査モータ116の回転をギアを介して伝達することにより行われる。
その際、給紙がなされたか否かの判定と給紙時の頭出し(副走査方向におけるプリント媒体上のプリント開始位置の確定)とは、プリント媒体搬送経路上、プリント位置より上流側に配設されたプリント媒体有無検出用のペーパエンドセンサ112の出力に基づいて行われる。また、ペーパーエンドセンサ112は、プリント媒体108の後端を検出し、その検出出力に基づいて副走査方向におけるプリント媒体上の最終プリント位置を確定するためにも使用される。
なお、プリント媒体108は、被プリント部において平坦な被プリント面を形成するように、その裏面をプラテン120により支持されている。この場合、キャリッジ102に搭載されたプリントヘッド10は、吐出部がキャリッジ102から下方へ突出して、プリント媒体108と平行になるように保持されている。プラテン120には、吐出部が対向し得る適宜の位置で露出した吸収体121が収容され、例えばプリント媒体8の全面へのプリント(ふちなしプリント)を行う場合にプリント媒体108の側端部からはみ出した部位に吐出されるインクを受けるようになっている。この吸収体は、インク吸収能力がなくなったような場合を考慮して、交換可能に装着される。
プリントヘッド10は例えば、熱エネルギを利用してインクを吐出する形態であって、インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生するための電気熱変換体を備えた吐出部を有したものとすることができる。すなわち、プリントヘッド10の吐出部は、上記電気熱変換体によって印加される熱エネルギによるインクの膜沸騰により生じる気泡の圧力を利用して、吐出口よりインクを吐出してプリントを行うものである。もちろん、圧電素子によってインクを吐出するもの等、その他の方式のものであってもよい。
100は回復系機構であり、プリントヘッド10からインクを吸引回復させる動作や、プリントヘッドの吐出口形成面を保護するために用いられるキャップ部材を有する。キャップ部材は不図示のモータにより吐出口形成面に対し接合/離脱位置に設定可能であって、接合状態において不図示の吸引ポンプ等によりキャップ部材内部に負圧を生じさせることでプリントヘッドの吸引回復動作等が行われる。また、プリント装置の非使用時にもキャップ部材を接合状態としておくことで、プリントヘッドの吐出口形成面を保護することができる。
図2は、図1のインクジェットプリント装置における制御回路の概略構成例を示すブロック図である。
本実施形態の主要部であるプリント制御部1は、概して、バッファ制御部2、プリントデータ変換部3、ヘッドパラメータ格納部4、バッファ部7、プリントタイミング制御部8、ドットカウント部13およびプリントデータ用メモリの読み出し制御部11を有している。これらの各部の機能については後述する。プリント制御部1に対しては、CPU5、プリントデータ用メモリ6、メモリ制御部12、プリント機構駆動部9(主走査モータ104、副走査モータ116およびホームポジションセンサ110および後述する位置パルスの基準となるパルス信号の発生手段等を含む)およびプリントヘッド10が接続され、本実施形態のプリンタの基本的な制御系が構成される。
CPU5は本例のプリンタの動作を全体的に制御する。すなわち、ROM15から読み出したプログラムに従って、図示しない電気回路によりプリント機構駆動部9に動作用の信号を供給して動作させる一方、プリント機構駆動部9から位置情報などを受け取り、プリントデータ用メモリ6に格納されているデータをプリント制御部1を介してプリントヘッド10の各吐出部に転送し、位置情報に対応させてプリントを行うことである。また、このCPU5には、ふちなしプリントに伴って吐出されるインクの総量を管理し、吸収体121の吸収能力を判定するために用いられる不揮発性メモリ14が接続される。この不揮発性メモリとしては、一般的なEEPROMや、フラッシュメモリを用いることができる。
ホスト装置20は、画像データの供給源であり、プリントに係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとするほか、画像読み取り用のリーダ部や、あるいはデジタルカメラ等の形態であってもよい。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)17を介してCPU5と送受信される。プリントに係る画像データは水平方向順次に送信されて、複数の吐出部のそれぞれに対応してプリントデータ用メモリ6に所定単位で展開される。この所定単位としては、例えば1枚のプリント媒体に対応した1フレーム単位でもよいし、プリント媒体の副走査方向に所定の幅をもった主走査の1ライン分(バンド単位)でもよい。
プリントヘッド10で採用される吐出口配列には種々のものがある。そしてプリントヘッド10に送られるデータは、プリントヘッド10が移動(主走査)しながらプリント動作を行う点や、構造の簡単化の観点から、1データラインから複数ドット分のデータを転送し、吐出口の配列に従ってヘッド側に設けられたシフトレジスタおよびラッチ等のロジック回路により、シリアルに転送されるデータをパラレルデータに変換して、吐出ヒータを駆動することによりプリントを行う。
ここで、本実施形態の主たる特徴の一つは、プリントヘッド10に採用され得る種々の吐出口配列に対応できることである。
図3および図4はその吐出口配列の2例を示す。これらはともに、多色印刷のシリアルプリンタで採用される代表的な吐出口配列を示したものである。
まず、図3は、少なくとも2ノズル以上から構成される吐出部が2種類以上、同一ライン上に配置される構成を示したものである。すなわちこの図では、3種(例えばイエロー、マゼンタおよびシアンの3色)に対応した吐出部C0、C1およびC2が副走査方向にリニアに配置されるとともに、各吐出部においても番号0〜番号nまでのn+1個のノズル(吐出部を示す符号にノズル番号を付して「C0−4」の如く示してある)が同方向にリニアに配列されているものが例示されている。そして、これらノズルないし吐出部の並び方向とは交差する方向に移動(主走査)することで水平方向へのプリントを行う。また各主走査間では、所定量(例えば吐出部が有するノズルの配列範囲に応じた分)プリント媒体を移動(副走査)する。このような主走査と副走査とを、プリント媒体の被プリント面に応じた回数繰り返すことで、一枚の画像を形成する。
図4は、少なくとも2ノズル以上から構成される吐出部が2種類以上、平行に配置されてなる構成を示したものである。すなわちこの図では、3種(例えばイエロー、マゼンタおよびシアンの3色)に対応した吐出部C0、C1およびC2が主走査方向(H方向)に並置されるとともに、各吐出部において番号0〜番号nまでのn+1個のノズルが副走査方向にリニアに配列されているものが例示されている。一枚の画像を構成するためのプリント動作は、基本的には図2の構成を有する場合の処理と同様である。
図2のヘッド構成と図3のヘッド構成との間に存在する大きな違いは、複数の吐出部C0〜C3の位置が、前者では副走査方向に、後者では主走査方向に異なって配置されている点である。同一のプリント領域に着目すれば、前者では異なる主走査でプリントが行われる一方、主走査方向におけるノズル駆動タイミングは等しいのに対して、後者では同じ主走査でプリントが行われる一方、主走査方向のノズル駆動タイミングが異なってくることになる。
このような場合、従来はプリントヘッドの構成に合わせた専用のハードウェア(論理回路等)を設けることで対応していた。これに対して本実施形態は、プリントヘッドの構成が図3および図4のように異なっていても、共通のハードウェアを採用しながら、プリント位置を適切に管理し、この管理によりプリント媒体外の吸収体121に吐出されるインク量を算出することを可能にするのである。
再び図2を参照するに、プリント制御部1において、ヘッドパラメータ格納部4には、プリントヘッドの構成に応じて定義される種々の変数に関するデータが設定される。
バッファ制御部2は、読み出し制御部11を介してメモリ制御部12にプリントデータの転送要求を行い、これに応じてプリントデータ用メモリ6の吐出部毎のメモリ領域からバッファ部7へのデータ転送が行われる。すなわちメモリ制御部12は、CPU5からの要求に基づくプリントデータの保存と、バッファ制御部2からの要求に基づくバッファ部7へのデータの転送との、少なくとも2状態を制御している。また、バッファ制御部2は、プリント機構駆動部9からの位置情報に応じてプリントタイミング制御部8で生成されたプリントタイミングの規定信号に基づき、バッファ部7に書き込まれたデータを読み出してプリントデータ変換部3に供給する。
プリントデータ変換部3は、プリント媒体108の被プリント位置に対応して適切なタイミングで各吐出部のノズルが駆動されるようにするために、また前述したような列分割駆動が行われるようにするために、バッファ部7からの読み出しデータを適切に変換し、各駆動単位および駆動時刻毎に振り分けてプリントヘッド10に供給する。
バッファ部7は、データアクセスの時間の短縮化を考慮して、バッファ7−1および7−2を有しており、一方のバッファからデータの転送(読み出し)を行っているときに、他方のバッファへのデータの転送(書き込み)が行われるようにしている。
ドットカウント部13は、ふちなしプリントを行う際のプリント媒体の周縁部外に吐出されるデータを計数する。このドットカウント部13は、インクを吐出するデータのときカウント値を+1増加させるカウンタの形態をとる。プリントデータ変換部3に入力されるプリントデータが複数あるときは、この複数データの中に存在するインクを吐出するデータのカウンタ値を増加させるようにする。
図5を用い、ヘッドパラメータ格納部4に設定されるデータの内容について説明する。
図示された各種データ(Parameter Name)のうち、基本変数は、プリントヘッドを構成する吐出部の種類の数を示すc_numおよび各吐出部C0、C1およびC2に配列されたノズルの数を示すc0_n_num、c1_n_numおよびc1_n_numである。本実施形態では、3種類の吐出部C0、C1およびC2が使用され、これに対応してパラメータ値(Parameter Value)c_numには「2」が設定される。また、吐出部C0、C1およびC2には、それぞれn、mおよびl個のノズルが配列されているものとし、これに対応してc0_n_num、c1_n_numおよびc1_n_numはそれぞれn、mおよびlが設定される。これらの基本変数を管理することで、吐出部の数および各吐出部のノズル数に対応してバッファ領域が利用される。
さらに各吐出部毎に、1主走査によるプリント領域全体における駆動範囲の開始点および終了点をパラメータとして設定する。すなわち本例では3色の吐出部を用いているので、吐出部C0の駆動開始点c0_pstartおよび終了点c0_pend、吐出部C1の駆動開始点c1_pstartおよび終了点c1_pend、並びに吐出部C2の駆動開始点c2_pstartおよび終了点c2_pendが定義される。図4に示したようなヘッドの構成例では、主走査方向において各吐出部の間に距離が存在するので、プリントヘッドを搭載するキャリッジ102の位置に対する各吐出部の駆動範囲を設定する。つまり、各吐出部の位置は、実際にプリント動作(吐出動作)を行う位置に対して吐出部間の距離に応じた分ずれているので、これら開始点および終了点を定めるパラメータの役割は、このずれを調整するものである。一方、図3に示したようなヘッドの構成例では、主走査方向においては各吐出部間に距離が存在しないので、各開始点および各終了点は等しい値が設定される。
また、ふちなしプリントを行う際のプリントデータを、ヘッドの構成に応じてプリント媒体上に吐出するデータ(以下、紙面上データ)とプリント媒体の外に位置する吸収体上に吐出されるデータ(以下、紙面外データ)とに分類し、各々のデータ量を計測することができるようにする。ヘッドパラメータ格納部4にはそのためのパラメータpaper_aおよびpaper_bが設定される。ここで、パラメータpaper_aはpstartからプリント媒体の一方の側縁までのパルス数、パラメータpaper_bはプリント媒体の他方の側縁からpendまでのパルス数である。
dirは往復プリントを行う際のパラメータであり、往方向プリントに対しては「0」が、復方向プリントに対しては「1」が設定される。x_endは復方向プリントを行う際の初期位置を規定するパラメータであり、図3に示したようなヘッド構成にあって復方向プリント時には吐出部C2が先頭になるのであれば、上記パラメータc2_pendと等しい値が設定される。なお、図5の中央の欄はパラメータが設定されるヘッドパラメータ格納部4の内部アドレスである。
図6はバッファ部7が有する各バッファのアドレス構成およびその内容の対応の一例を示している。バッファを構成するRAMのアレイ数をN(n+m+l<N)とすると、バッファの内部アドレスは、RAMのアレイを指定するアドレスで0からN−1の値をとる。すなわち本例は、カラム方向に余裕を持ったバッファ構成(N>n+m+l)とすることで、ヘッドおよびノズル個数の変更にも対応できる。
バッファに格納する吐出部情報の順番をアドレスの若い順にC0,C1,C2とすると、バッファのアドレス0からアドレスn−1までの記憶領域には吐出部C0の番号0から番号n−1までのn個のノズルに対するプリントデータが保存される。アドレスnからアドレスn+m−1までの記憶領域には吐出部C1の番号0から番号m−1までのm個のノズルに対するプリントデータが保存される。バッファのアドレスn+mからアドレスn+m+l−1までの記憶領域には吐出部C2の番号0から番号l−1までのl個のノズルに対するプリントデータが保存される。なお、バッファのアドレスn+m+lからアドレスN−1の記憶領域は本例では使用されない空き領域(Blank)となる。
バッファで使用されるRAMのアレイの単位(主走査方向に対応したデータの深さ)、すなわち主走査方向の何カラム分のプリントデータが展開されるかを示すビット数は、システムの構成条件により決定される。例えば、本例のように2個のバッファを交互に切り替えて使用するときに、一方のバッファをプリントデータの送出用に使用している間に他方のバッファに次のプリントデータを蓄えるのに要する時間や、システムで使用されているデータ処理単位(8ビット/16ビット/32ビットなど)などの条件を考慮して、最適なビット数を決定することができる。
図7および図8を用い、以上の構成によるプリント制御部1による処理を説明する。ここで、図7はその処理の流れの概要を示すフローチャート、図8は動作の概要を示すタイミングチャートである。
まず図7の処理を開始するに先立って、各吐出部に対応したプリントデータ用メモリ6のメモリ領域には、CPU5により、プリントに必要なデータが保存されているものとする。そこで、ステップS1において、CPU5からの指示に応じ、バッファ制御部2はプリントデータ用メモリ6に保存されたプリントデータのバッファ7−1への転送(書き込み)を開始させる。ここで、バッファ制御部2は、図6のバッファの構成に基づいて、上記深さに応じた数カラム分のプリントデータを、各カラムに対する深さ1ビットのアレイのアドレス0からアドレスn+m+l−1まで、各吐出部および各ノズルに対応して格納する。このデータ格納終了後、バッファ7−1に蓄えられたデータに続く数カラム分のプリントデータを、同じ要領にてプリントデータ用メモリ6からバッファ7−2に格納する(ステップS2)。
1主走査のプリント動作が開始されると(ステップS7)、プリント機構駆動部9からプリントタイミング制御部8に送られる図8に示す位置パルスおよび位置カウントなどの位置情報に応じて、プリントタイミング制御部8がバッファ制御部2に要求を行うことにより(ステップS11)、バッファ部7からプリントデータ変換部3へのデータ転送(読み出し)が開始される。図8のタイミング図では、プリントタイミング制御部8は、プリント位置に対応する列パルスを位置パルスの周期内で生成し、さらにこの列パルスの周期内で吐出部のノズル列を所定個数のブロックに分けて分割駆動する際の基準となる列分割パルスを作成している。
そして、プリントタイミング制御部8はこの列分割パルスからバッファ制御部2へのデータ転送要求を作成する一方、プリントデータ変換部3に対しては、バッファ7−1または7−2からバッファ制御部2を介して転送されてくるデータが有効であることを示す信号を供給する。プリントデータ変換部3は、バッファ制御部2からのデータを適切に変換し、各駆動単位および駆動タイミング毎に振り分けてプリントヘッド10にシリアルに供給する。
図7の処理の流れにおいては、まずバッファ7−1からのデータ転送が行われる(ステップS11,S13)。そして、システムの構成により決定された深さをもつバッファ7−1から、深さ1ビットのデータが図8のタイミング図に示す1つの列パルスに対応しており、バッファ7−1の深さに対応したビット数分の列パルスを計測したときに、バッファ7−1のデータが全部転送されたことになる(ステップS15)。このとき、転送(読み出し)待機状態をバッファ7−1からバッファ7−2に移行させるとともに(ステップS17)、バッファ7−1へのさらに次のプリントデータの転送(書き込み)を開始させる(ステップS19)。
次に、1主走査のプリントの終了を判定し(ステップS21)、終了していなければステップS9に復帰し、次の列パルスに対するデータ要求に対して、ステップS11の判定を経て今度はバッファ7−2からプリントデータ変換部3へのデータ転送を行わせる。すなわち、バッファ7−2に関して上記ステップS13〜S19と同様の処理ステップS23〜S29を実施する。
次に、ヘッド構成に応じた動作の詳細を説明する。
本実施形態では、プリントヘッドを搭載するキャリッジ102の位置に対してプリント領域が規定されており、図8における位置パルスはこのキャリッジ102の位置に同期する。しかし上述のように、図4に示すヘッドの構成例では各吐出部間に距離が存在しており、あるキャリッジ位置における各色の吐出部の位置は、実際にプリントを行う位置に対して上記距離に応じた分だけずれていることになる。パラメータpstartおよびpendの役割は、このずれを調整するものであり、各色の吐出部毎のパラメータpstartおよびpendの間で、各吐出部が実際のプリント(吐出)を行う。従って、設定すべき値はヘッド間の距離に関係する。
図9は、図4に示したような構成のプリントヘッドを用いてプリントを行う際のプリント制御部における動作を説明するためのタイミングチャートである。ここで、位置カウント値x_countは1主走査におけるプリント領域内で列パルスを計数した結果であり、プリント領域外では「0」として説明する。また、プリント領域が2000個の列パルスに相当し、各吐出部間の距離が20個の列パルスに相当し、さらにキャリッジ位置は吐出部C0の位置に一致して規定するものとする。この場合、1主走査のプリントに必要なキャリッジ102の移動量は2040個の列パルス(0番目〜2039番目)であり、パラメータc0_pstartは0番目、c0_pendは1999番目、パラメータc1_pstartは20番目、c1_pendは2019番目、パラメータc2_pstartは40番目、c2_pendは2039番目の列パルスに対応して設定することになる(図5)。
各色に関して、バッファ制御部2からプリントデータ変換部3に対しては、プリント領域外では、プリントデータ変換部3にデータが転送されてもそれが有効とならないようにする信号を供給する。すなわち例えば、プリントを行わない極性の状態に設定した信号が供給されるようにする。一方、プリント領域内では、プリントが可能となる極性の信号すなわち吐出データとなる信号が供給される。そして、1主走査のプリントの終了点に到達するまで、上記の処理を繰り返し、終了点に到達した時点ですべての動作を停止する。
以上の説明は、図4に示したような構成のプリントヘッドが移動する主走査の片方向(図4の左向き)でプリントを実施する場合である。しかし上記構成は、これと反対方向(図4の右向き)に移動する過程でプリントを実施する、あるいは、往復方向に移動する過程でそれぞれプリントを実施する場合にも対応可能である。このために、ヘッドパラメータ格納部4に設定したパラメータx_endおよびdirを使用する。ここで、パラメータdir=0のときは図9について説明した動作にほかならない。パラメータdir=1のときは、プリントヘッドが図9とは逆方向に移動している過程でプリントを行うものである。
図10は、図4に示したような構成のプリントヘッドを用いて図9とは逆方向にプリントを行う際のプリント制御部における動作である。この場合、パラメータdir=1であり、1主走査のプリント領域外において位置カウント値x_countの初期値はパラメータx_endの値に設定され、このパラメータx_countは列パルス毎にカウント値が1ずつディクリメントされる。各色のパラメータpstartおよびpendについて上記設定例を用いる場合は、パラメータx_endとして列パルス数「2039」が設定され、位置カウント値x_countもこの値を初期値としてその値から1ずつディクリメントされるようにすればよい。
また、以上の説明は、図4に示したような構成のプリントヘッドを用いてプリントを実施する場合である。しかし上記構成は、図3に示したようなプリントヘッドを用いてプリントを実施する場合にも容易に対応可能である。
ここで、図3に示したプリントヘッドは、吐出部C0、C1およびC2が副走査方向にリニアに配置されるとともに、各吐出部においても複数のノズルが同方向にリニアに配列されている。従って、キャリッジ位置が吐出部C0の位置に一致して規定されているものとすれば、図5に示したパラメータのうち、パラメータc1_pstartおよびc2_pstartはパラメータc0_pstartと等しい値を、パラメータc1_pendおよびc2_pendはパラメータc0_pendと等しい値をそれぞれ設定すればよい。また、図3の右向きに移動する過程でプリントを実施する、あるいは、往復方向に移動する過程でそれぞれプリントを実施する場合に対しては、パラメータx_endにパラメータc0_endと同じ値を設定すればよい。
以上のように、本実施形態によれば、プリントヘッドの構成が図3および図4のように異なっていても、構成の違いに合わせてパラメータを適宜変更するだけで、共通のハードウェアを採用しつつも適切なプリントが可能となるのである。
次に、上記動作の過程で実施される、ふちなしプリントを行う際のプリント媒体の周縁部外に吐出されるデータを計数する態様について説明する。本実施形態では、上述のように、当該計数を行う手段としてドットカウント部13が設けられ、またヘッドパラメータ格納部4にはその計数動作を規定するために利用されるパラメータpaper_aおよびpaper_bが設けられている。図5では、これらパラメータはともに列パルス10個分に設定されている。
これら2つのパラメータにより、主走査方向のプリント領域を3つに区分(A0:pstartからpstart+paper_a、A1:pstart+paper_aからpend−paper_b、A2:pend−paper_bからpend)する。
この区分は、各色吐出部毎に管理することができる。この場合は、吐出部C0については、c0_pstart+paper_a=10番目およびc0_pend−paper_b=1989番目、吐出部C1については、c1_pstart+paper_a=30番目およびc1_pend−paper_b=2009番目、吐出部C2については、c2_pstart+paper_a=50番目およびc2_pend−paper_b=2029番目の列パルスがプリント領域区分の基準となる。そしてドットカウント部13は、各色吐出部の位置に応じてプリントデータ変換部3に入力される各区分領域でのプリントデータを計数する。そしてその後(例えば図11について後述する処理手順の実行時)に、区分毎に各吐出部についての計数値が加算されるようにすればよい。
あるいは、上記区分を全吐出部について一括して管理することもできる。この場合は、pstart+paper_a=10番目およびpend−paper_b=2029番目の列パルスが全吐出部についてのプリント領域区分の基準となる。そしてドットカウント部13は、プリントデータ変換部3に入力させる各区分領域での全吐出部のプリントデータを計数する。
図11は計数動作を実行するための処理手順の一例を示す。この手順はROM15に格納されたプログラムに従ってCPU5が実施するものでもよいし、プリント装置と通信しながらホスト装置20が行うものでもよい。
本手順はユーザ等によりふちなしプリントが指示されたときに起動され、このときCPU5はドットカウント部13に対してカウント動作をアクティブにする設定を行うとともに、その内容をクリアさせておく(ステップS101)。これにより、図7に示した動作(ステップS103)の過程で、各区分領域毎のプリントデータが歩進的に計数される。ここで、上記プリントデータ変換部3に入力されたデータは、すべてプリントヘッド10に転送されて実際にプリントされるデータであるため、プリントデータ変換部3に入力されるデータ(ノズルから吐出を行わせるデータ)を計数することにより、正確なプリントドット数を計数することが可能になる。
1枚のプリント媒体に対するプリント動作が終了すると、計数結果を読み出す(ステップS105)。領域を分割して計数したドット数(計数値)は、区分領域A0およびA2についてはプリント媒体の外にプリントされたドット数であり、区分領域A1についてはプリント媒体上にプリントされたドット数である。
吸収体の交換時期等を知る上で、全区分領域についてのドット数の計数および管理を必ずしも要するわけではない。例えば図1における吸収体121が、プリント媒体108の両端部に位置する部位に分離した別体の部材であるなど、それぞれ個別の管理を行うことが望ましい場合は、区分領域A0およびA2の値をそれぞれ管理すればよい。これに対して、吸収体121が、プリント媒体108の両端部に位置する部位において露出しつつも一体の部材であるなど、個別の管理を行う必要がない場合は、区分領域A0およびA2についての値を加算したものを用いたり、あるいは、全ドット数から区分領域A1についてのを減算したものを用いたりすることで、管理を行うことが可能である。
いずれにしても、1枚のプリント動作が終了(完了した場合のほか、中断により終了した場合も含む)する毎に、プリント媒体外に吐出に関連して計数されたドット数を、図2の不揮発性メモリ14に保存されているプリント前のドット数と加算し、総計のドット数を算出する(ステップS107)。そして当該総計のドット数をもってプリント前に保存されていたドット数に置き換え、不揮発性メモリ14に新たに保存する(ステップS109)。
次に、以上のように保存されたデータを利用する態様について説明する。
図12は、ユーザ等によってプリントの指示が行われた場合に、プリント動作に先立って実行される処理手順の一例を示す。この手順は、プリント装置本体によって行われるものでもよいし、これに接続されるコンピュータなどのホスト装置で稼動するプリンタドライバによって行われるものでもよい。
本手順が開始されると、まずふちなしプリントを行うモードが指示されているか否かを判定する(ステップS111)。ここで否定判定であれば、そのまま指定されたモード(ふちありプリントモード)でのプリントを行う処理に移行する。一方、肯定判定であれば、不揮発性メモリ14の保存データに基づき、吸収体121の吸収能力のチェックを行い(ステップS113)、処理を分岐する。これは、例えば次のように行うことができる。
まず、保存されている算出されたデータ量をn、1ドットのインク量をpd(単位:ピコリットル(pl))とすると、これまで吸収した総インク量Lsを、Ls=pd×n(pl)として求めることができる。そこで、吸収体121の寸法および吸収性能によって定めた閾値(Tha、Thb)に対して吸収総インク量Lsが大きいか小さいかで、更なる吸収を行う余裕があるかを判定し、以下の処理を行うようにする。
すなわち、吸収総インク量Lsが閾値Tha(例えば限界吸収容量の90%)以下である場合は、そのまま指定されたモード(ふちなしプリントモード)でのプリントを行う処理に移行する。また、吸収総インク量Lsが閾値Thaより大きく、かつThb(限界吸収容量の100%)より小である場合は、プリント装置が有する表示手段(不図示)もしくはホスト装置20の画面に表示を行うなどにより、吸収能力が限界に近づいたことをユーザに報知して注意を喚起する(ステップS115)。その上で指定されたモード(ふちなしプリントモード)でのプリントを行う処理に移行する。
さらに、吸収総インク量Lsが閾値Thbに達している場合は、プリント装置の表示手段もしくはホスト装置20の画面に表示を行うなどにより、吸収体を交換すべき旨をユーザに報知して警告する(ステップS117)。ユーザがこれに応じてプリント開始をキャンセルした場合には本手順を終了し、そのまま続行する場合には、、吸収体へのインクの吐出を実施させないようにするため、強制的にふちありプリントのモードでのプリントが行われるようにする(ステップS119)。
上記実施形態の構成は、プリント媒体外へのインク吐出ドット数を実際のプリントデータから計測することにより、プリント媒体外へのインク吐出量をより正確に知ることが可能となり、またパラメータの設定のみで各種のヘッド構成への対応も可能となるという顕著な効果を有する。そしてこの結果、開発コストの削減が可能となり、最終的に製品のコストを低廉化できるという効果も派生する。さらに、プリントデータを作成しながらプリント媒体外の部分についての計測処理を行う必要もないため、プリント時間に影響を与えることもない。
(その他)
なお以上の説明は、ふちなしプリントでも特にプリント媒体側縁部での処理を行う場合に適したものである。この場合、プリント媒体側縁部に対応して設けられる吸収体露出用開口または吸収体の数を、ふちなしプリントが行われ得るプリント媒体の種々のサイズに応じて適宜定めることができる。また、そのサイズに対応して適切なパラメータを設定するようにすることができる。そして、プリント媒体として例えば前縁部および後縁部に切り離し可能なタブを有したものが用いられる場合には、それらのような構成をそのまま採用して前縁部および後縁部にも余白を残さないプリントを行うことができる。
しかしそのようなタブを有さないプリント媒体が用いられることを考慮して、上記構成に適宜の変形を加えることも可能である。この場合、例えば上記構成ではプリント媒体側縁部にそれぞれ分離して吸収体露出用開口が設けられているが、主走査方向に延在して吸収体が露出するものとすればよい。また、これに伴って、プリント媒体の前縁部および後縁部では上記区分領域A1でも吸収体へのインク吐出が行われるので、これを考慮したパラメータを付加してドット数を管理すればよい。
また、上記実施形態では、プリント媒体外に吐出されるインクを受容するインク受容部の構成として吸収体を用いるものを例示した。インク受容部構成はそれに限られないのは勿論である。
また本発明は、吐出部ないしノズルの並びが異なるだけでなく、1ドットあたりの吐出インク量が異なるプリントヘッドが搭載されることを考慮した変形を加えることも可能である。この場合、例えば、プリントヘッドの構成に応じて定められたpd値にドット数を乗じたものを不揮発性メモリ14に更新保存するようにすればよい。
また、上例ではイエロー、マゼンタおよびシアンの3色に対応した吐出部を有するヘッド構成について例示したが、インクの種類ないし色調(色,濃度)はそれに限られることないのは勿論である。
さらに、ホスト装置であるコンピュータ20において図11または図12の手順の少なくとも一部の処理を実行するようにする場合には、その機能を実現するためのソフトウェアまたはプリンタドライバのプログラムコードをコンピュータに供給し、コンピュータに格納されたプログラムコードによって作動させるようにしたものも、本発明の範囲に含まれる。
この場合、プログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、および通信や記憶媒体などによりプログラムコードをコンピュータに供給する手段も、本発明の範囲に含まれる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROMのほか、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、DVD、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
本発明を適用可能なプリント装置として、シリアルタイプのインクジェットプリント装置の要部構成例を示す模式的平面図である。 図1のプリント装置における制御回路の概略構成例を示すブロック図である。 図1のプリント装置に適用可能なプリントヘッドの一構成例を説明するための説明図である。 図1のプリント装置に適用可能なプリントヘッドの他の構成例を説明するための説明図である。 図2のプリント制御部に配設されるヘッドパラメータ格納部に格納される内容を説明するための説明図である。 図2のプリント制御部に配設されるバッファの構成例を説明するための説明図である。 図2のプリント制御部における処理の流れの概要を示すフローチャートである。 図2のプリント制御部における動作の概要を示すタイミングチャートである。 図4に示したような構成のプリントヘッドを用いてプリントを行う際のプリント制御部における動作を説明するためのタイミングチャートである。 図4に示したような構成のプリントヘッドを用いて図9とは逆方向にプリントを行う際のプリント制御部における動作を説明するためのタイミングチャートである。 プリント媒体外へのインク吐出ドットの計数動作を実行するための処理手順の一例を示すフローチャートである。 プリントの指示が行われた場合に、プリント動作に先立って実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 プリント制御部
2 バッファ制御部
3 プリントデータ変換部
4 ヘッドパラメータ格納部
5 CPU
6 プリントデータ用メモリ
7 バッファ部
7−1、7−2 バッファ
8 プリントタイミング制御部
9 プリント機構駆動部
10 プリントヘッド
11 プリントデータメモリ読み出し制御部
12 メモリ制御部
13 ドットカウント部
14 不揮発性メモリ
20 ホスト装置
102 キャリッジ
104 主走査モータ
108 プリント媒体
116 副走査モータ
120 プラテン
121 吸収体
C0、C1、C2 吐出部

Claims (13)

  1. インクを吐出するための吐出部をプリント媒体に対して相対的に走査する過程で、前記吐出部にプリントデータを供給して吐出動作を行わせることによりプリントを行うとともに、前記走査の領域において前記吐出部と対向する領域に配置され、前記吐出部から吐出されるインクを受容可能なインク受容部を用いるプリント装置であって、
    前記走査の領域に位置するプリント媒体の領域を指示する情報を記憶する第1記憶手段と、
    前記走査の領域における前記吐出部の吐出動作の範囲を規定するための情報を記憶する第2記憶手段と、
    前記第1および第2記憶手段に記憶された情報から、前記吐出動作が行われる前記プリント媒体の範囲と前記インク受容部の領域との判別を行う判別手段と、
    当該判別結果に基づいて、前記走査の過程で前記インク受容部に吐出されるインク量の算出を行うための計測を行う計測手段と、
    を具えたことを特徴とするプリント装置。
  2. 前記吐出部が2以上用いられ、前記第2記憶手段は前記2以上の吐出部についてそれぞれの吐出動作の範囲を規定するための情報を記憶し、前記判別手段は前記2以上の吐出部について前記判別を行うことを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
  3. 前記計測手段は前記プリントデータを計数する手段を有し、当該計数値および前記プリントデータに従って吐出されるインク量に基づいて前記算出が行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプリント装置。
  4. 前記インク受容部は、受容したインクを吸収保持する吸収体を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のプリント装置。
  5. 前記計測に応じて、前記インク受容部が受容したインク量の総計を示すためのデータを更新保存する手段をさらに具えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のプリント装置。
  6. 前記総計を示すためのデータに対し、所定の閾値に基づいて前記インク受容部に受容可能なインク量に余裕があるかの判定を行う手段と、前記余裕が少ない、または前記余裕がないと判定された場合にその旨の報知を行う手段と、をさらに具えたことを特徴とする請求項5に記載のプリント装置。
  7. 前記余裕がないと判定された場合には、前記インク受容部への吐出動作を伴わずに前記プリント媒体へのプリントを行うモードへの変更を行う手段をさらに具えたことを特徴とする請求項6に記載のプリント装置。
  8. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のプリント装置を用いるプリントシステムであって、
    前記総計を示すためのデータに対し、所定の閾値に基づいて前記インク受容部に受容可能なインク量に余裕があるかの判定を行う手段と、
    前記余裕が少ない、または前記余裕がないと判定された場合にその旨の報知を行う手段と、
    を具えたことを特徴とするプリントシステム。
  9. 前記余裕がないと判定された場合には、前記インク受容部への吐出動作を伴わずに前記プリント媒体へのプリントを行うモードへの変更を行う手段をさらに具えたことを特徴とする請求項8に記載のプリントシステム。
  10. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のプリント装置の制御方法であって、
    前記総計を示すためのデータに対し、所定の閾値に基づいて前記インク受容部に受容可能なインク量に余裕があるかの判定を行う工程と、
    前記余裕が少ない、または前記余裕がないと判定された場合にその旨の報知を行う工程と、
    を具えたことを特徴とするプリント装置の制御方法。
  11. 前記余裕がないと判定された場合には、前記インク受容部への吐出動作を伴わずに前記プリント媒体へのプリントを行うモードへの変更を行う工程をさらに具えたことを特徴とする請求項10に記載のプリント装置の制御方法。
  12. コンピュータにより請求項10または請求項11に記載の制御方法を実施するための制御プログラム。
  13. コンピュータにより請求項10または請求項11に記載の制御方法を実施するための制御プログラムを記憶した記憶媒体。
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