JP2007152791A - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 Download PDF

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Yoshinori Nakajima
芳紀 中島
Kazuyuki Maeda
一幸 前田
Nobuhiko Takekoshi
信彦 竹腰
Takumi Kaneko
卓巳 金子
Masaki Nitta
正樹 新田
Hajime Nagai
肇 永井
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Abstract

【課題】余白無し記録におけるインク吐出量を抑え、インクミストの発生およびインク消費量を削減する。
【解決手段】記録媒体上の領域401および記録媒体の少なくとも一端部から外側にはみ出す領域A1に記録ヘッドからインクを吐出させて記録を行う。この際、記録媒体の端部を検出し、検出された記録媒体の端部から外側にはみ出すはみ出し領域A1に対応する記録データを間引き、その間引かれたデータによって記録を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、記録データに基づき記録手段からインクを吐出させることによって記録媒体の端部に余白を設けずに記録を行うインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドからインクを吐出させて記録を行うことから、作動時における騒音が小さく、高速記録が可能であるため、最近では記録装置の主流となりつつある。また、記録ヘッドの中でも、熱エネルギーによってインクに膜沸騰を生じさせ、気泡の発生圧力によってインクを吐出させる形態を採る記録ヘッドは、高密度に吐出口を配列でき、カラー化も容易であるという優れた利点を有している。従って、上記記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置は、高解像度、高品質の画像を高速で形成することが可能になり、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサー、デジタルカメラ等多くの機器の画像出力端末として幅広く用いられている。
また、インクジェット記録装置の用途が拡大するにつれ、記録媒体への画像の形成態様についても種々の要求がなされている。例えば記録媒体の端部に余白を設けずに全面に記録を行うような画像形成様態(以下、余白無し記録という)もその一つである。余白無し記録は、近年のデジタルカメラの普及により、家庭で手軽に写真出力が行いたいというユーザのニーズに合致して強く要望されるようになってきている。
余白無し記録を実施する場合、記録媒体の寸法誤差や記録媒体の搬送誤差などの発生を考慮して記録媒体の外側までインクを吐出して、記録媒体の前面への記録を実施している。これにより、確実に記録媒体の全面に記録を行うことができる。このとき、プリント媒体外に吐出されたインクは、プラテンに設けられたインク吸収体へと吐出される。このため、記録媒体外に吐出されるインク(以下、廃インクともいう)の量が多い場合には、短期間でインク吸収体のインク吸収能力を超え、インクが溢れることがある。このため、プラテンの交換時期が早まり、ランニングコストの増大を招くこととなる。また、記録ヘッドからは、記録媒体およびインク吸収体に着弾する主滴の他に、微小なインクが吐出口から噴出されることがある。この微小なインク(以下インクミストと称す)は記録装置内で舞い、記録装置内部に付着してこれを汚損することがある。従って、吐出されるインク量(インク吐出数)はできる限り抑制することが望ましい。
全面記録においてインク吐出量を削減する技術として、特許文献1に開示された技術がある。この特許文献1では、記録媒体全面に記録を行う場合、記録媒体の縁部への記録が実施されると判定されると、記録媒体内における縁部あるいはその周縁部へのインク付与量を低減している。また、特許文献2には、記録材端部から外側に吐出されるインク滴を溝穴内部に吸引し、これによって記録装置内のミストを低減させることが開示されている。
特開2002−086701号公報 特開2003−191499号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、記録媒体内に付与するインク量を減少させているものの、記録媒体外に吐出されるインク量についてインク量を減少させる配慮はなされていない。このため、特許文献1に開示の技術は、インクミストの発生およびインク消費量の削減を図る上で未だ十分なものとなっていない。
すなわち、余白無し記録において記録媒体の外側に吐出されたインクは、本来、画像の記録に寄与しない廃インクとなる可能性が高い。しかし、特許文献1においては、この廃インク量に対してインク量の減少を図る配慮がなされていないため、インクミストの発生およびインク消費量は十分に削減されないという課題がある。
また、インクミストの発生が搬送誤差あるいは記録媒体の寸法誤差が生じ、記録媒体に記録すべき本来の領域から、実際に記録される領域がずれた場合、インク付与量を低減すべき領域でインク付与量を低減できない。つまり、記録媒体の端部などにおける吐出量が低減されず、逆に、インク付与量を低減すべきでない領域に対してインク量を低減させてしまうという問題が生じる。
また、特許文献2のように吸引機構等を設けた場合には、装置コストが増大すると共に、装置の小型化が阻害されるという問題も生じる。
本発明は上記従来技術の課題に着目してなされたもので、余白無し記録におけるインク吐出量を抑え、インクミストの発生およびインク消費量の削減を可能とする安価な構成のインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を有する。
すなわち、本発明の第1の形態は、記録媒体上の領域および前記記録媒体の少なくとも一端部から外側にはみ出す領域に対応した記録データに応じて記録ヘッドからインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録方法であって、前記記録媒体の端部を検出する端部検出工程と、前記端部検出工程によって検出された記録媒体の端部から外側にはみ出すはみ出し領域に対応する記録データを間引く間引き工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の形態は、記録媒体上の領域および前記記録媒体の少なくとも一端部から外側にはみ出す領域に対応する記録データに応じて記録ヘッドからインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録装置であって、前記記録媒体の端部を検出する端部検出手段と、前記端部検出手段によって検出された記録媒体の端部から外側にはみ出すはみ出し領域に対応する記録データを間引く間引き手段と、を備えることを特徴とする。
本発明は、記録媒体の誤差あるいは記録媒体の搬送誤差などが生じた場合にも、記録媒体の端部を検出して設定したはみ出し領域から記録データを間引くため、安価な構成によって確実にはみ出す領域のインク量を減少させることができる。これにより、余白無し記録におけるインク吐出量を抑えることが可能となり、インクミストの発生およびインク消費量を、効果的に低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
[第1の実施形態]
(機構部の概略構成)
まず、本発明に適用可能なインクジェット記録装置における機構部の実施形態の概略を説明する。なお、ここに示すインクジェット記録装置は、記録媒体に対して記録ヘッドを移動させつつインクを吐出して記録を行う、いわゆるシリアル型のインクジェット記録装置となっている。
図1は本実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成の一例を示す模式的斜視図である。図1において、101は使用するインクの種類(例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインク)毎に設けられたインクジェットカートリッジである。これらのインクジェットカートリッジ101は、それぞれ異なるインクがそれぞれ貯留されたインクタンクと、それぞれのインクに対応した記録ヘッドと、により構成されている。
102および103は記録ヘッドの上流側および下流側に配置された二組の搬送ローラ対である。各搬送ローラ対102、103は、図外の給紙部から給送された記録媒体Pを挟持しつつ回転する相対向して配置された一対のローラをそれぞれ備える。これらローラ対102、103によって、記録媒体Pは所定量ずつ間欠的にY方向(副走査方向)へと搬送される。
また、104は搬送ローラ対102、103による記録媒体の搬送方向と直交する方向(主走査方向)Xへと往復移動可能なキャリッジである。このキャリッジ104には、4つのインクカートリッジ101が着脱可能に搭載され、これらを保持しつつX方向へと移動する。また、200は記録媒体の位置を検知する光学式のセンサであり、キャリッジ104の一側面に固定されている。
図2にこの光学式センサ200の概略構成を示す。
この光学式センサ200は、記録媒体Pを保持するプラテン106へ向けて光を発する発光ダイオード201と、記録媒体Pで反射した光(図中、破線にて示す)の光量に応じた出力信号を送出するフォトダイオード202とを有する。発光ダイオード201から発せられた光は、記録媒体上では反射されるが、プラテン106上では殆ど反射されない。従って、この光学式センサ200を駆動しつつキャリッジ104を主走査方向へと移動させ、そのときのフォトダイオードの出力変化を見ることによって記録媒体の端部位置を検出することができる。
(制御系)
図3は、図1に示したインクジェット記録装置における制御系の概略構成を示すブロック図である。図3において、コントローラ300は、インクジェット記録装置全体の制御を行う主制御部である。このコントローラ300は、例えばマイクロコンピュータ形態のCPU301、プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM303、記録データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM305等を有する。また、ホスト装置310は、記録データの供給源としての機能を有するものとなっており、記録に関する画像データ作成、処理等を行うコンピュータなどの形態を採る。この他、画像読み取り用のリーダ部などの形態を採るものもホスト装置として適用可能である。このようなホスト装置から送出される記録データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インターフェース(I/F)312を介してコントローラ300との間で送受信される。
コントローラ300には、種々のデータや指令を入力する入力操作部320と前記光学式センサ200を含む各種センサ330とが接続されている。また、コントローラ300には、キャリッジ104の駆動源である駆動する主走査モータ350のモータドライバ350、2組の搬送ローラ対102、103を回転させる副走査モータ360のモータドライバ360が接続されている。さらに、コントローラ300には、各ヘッドカートリッジ101の各記録ヘッド内のヒータを駆動するヘッドライバ140が接続されている。
ここで、ヘッドドライバ140は、記録データを吐出ヒータ25の位置に対応させて配列させるシフトレジスタ、このシフトレジスタから出力される記録データをラッチするラッチ回路を有する。さらに、ヘッドドライバ140は、ラッチ回路から出力された駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを作動させる論理回路素子およびドット形成位置合せのために駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定するタイミング設定部等を有する。
(記録動作開始までの処理手順)
以上の構成において、ホスト装置310にて作成された画像データは、インターフェース312を介してコントローラ300に送られ、RAM305に設けられたプリントバッファ907に展開される。この後、記録開始指令が入力されると、図4のステップ300〜304の処理を実行し、その後、記録動作を開始する。
すなわち、記録開始指令に応じて、コントローラ300は、図外の給紙機構を駆動して、上流側の搬送ローラ102へと記録媒体Pを給送する(ステップS1)。この後、上流側搬送ローラ102は給送された記録媒体Pを記録ヘッドと対向するプラテン上へと搬送する(ステップS2)。ここで、コントローラ300は、光学式センサ200を駆動させると共に、キャリッジ104を主走査方向へと往復動作させる。これにより、記録媒体Pの端部が光学式センサ200によって検出される(ステップS3)。
光学式センサ200からの信号を受けて、コントローラ300は、実際にプラテン上に搬送される記録媒体の全ての端部位置、すなわち記録媒体が存在する範囲(以下、記録媒体の範囲と称す)と、後述の間引き領域の設定を行う(ステップS4)。この記録媒体Pの範囲は、記録装置のプラテンと同一平面上に設定される座標に基づき規定される。
この記録媒体の存在領域は、光学式センサによって検出された記録媒体の左側端と右側端の各一点から得られたデータと、記録媒体のサイズデータとから決定することができる。但し、この決定方法は一例であり、その他の方法を用いることも可能である。例えば、記録媒体Pの前端部または後端部を検出するセンサを設け、そのセンサから得られたデータと、前記光学式センサから得られたデータとを用いて決定することも可能である。要は、実際に搬送された記録媒体の範囲を決定することができる方法であれば、その他の方法も採用可能である。
この後、コントローラ300は、設定された記録媒体Pの範囲に基づき、後述の記録データの間引き処理の対象領域を設定する。図5は、この領域を示す模式図である。図5において、斜線で示す領域401は、決定された記録媒体Pの範囲を示している。また、太線402は、予め記録媒体Pのサイズより大きめに設定された記録データの範囲を示している。本実施形態においては、記録媒体Pの搬送精度および記録媒体Pの寸法誤差などを考慮して、記録データの大きさを設定している。この記録データの範囲を示す太線402と記録媒体Pの範囲を示す太線401との間の領域A1が、記録媒体Pより外側のはみ出し領域となる。
ここで、コントローラ300は、先に決定された記録媒体Pの範囲に基づき、記録媒体Pの端部より内側に一定距離だけ入り込んだ位置を境界とする範囲(図5中、内側の太線400にて示す範囲)を設定する。そして、この太線400と記録データの範囲を示す太線402との間の領域A2を間引き領域として設定する。本実施形態では、記録媒体Pの端部検出手段(光学式センサ200)の検出精度を考慮して太線400の位置、すなわち記録媒体P上に記録すべき記録データの間引き領域(A1−A2)を設定している。なお、この記録媒体上に記録すべき記録データの間引き領域は、端部検出手段の検出精度を向上することで、できる限り小さくすることが望ましい。
仮に、端部検出手段の検出誤差が無視できる程度である場合には、記録媒体上に記録すべき記録データに対して上記のような間引き領域を設定する必要はない。
記録データの間引き領域A2を設定した後、コントローラ300は、間引き領域A2における記録データを後述の間引き処理によって間引く(ステップS5)。そして、キャリッジ104を主走査方向へと移動させると共に、前記太線400外の間引き処理されたデータと、太線400内の間引き処理されていないデータとに基づき、周知のシリアル型のインクジェット記録装置による記録動作を行う(ステップS6)。
(間引き処理)
ここで、本発明の第1の実施形態において前記コントローラ300によって行われる間引き処理の方法をより具体的に説明する。
図6は、間引き処理を含む画像処理に際し、コントローラ300によって実行される機能を概略的に示すブロック図である。
900はホスト装置310からインクジェット記録装置に入力されたRGB24bitデータ901を記録色数分の記録データに分解する画像処理部である。また、901は前記記録データを受信して記録ヘッドを駆動して記録媒体Pへの記録を行うエンジン部901である。
ここで、画像処理部900では、RGB24bitの画像データが入力されると、記録色数分の色補正処理部902で各色の画像データを実施する。この後、色分解処理部903で、各色(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(K))の各8bitのデータを生成する。次いで、間引き処理部905では、入力された8bitのデータに対し、後述の間引き領域記憶部908からのデータおよび間引きテーブル904に基づいてデータ変換を行う。この後、出力γ補正および2値化処理部906では、間引き処理部905にて処理されたデータを出力γ補正し、その後、誤差拡散法を用いた2値化処理を行う。これにより、インクを吐出、非吐出を定める2値データ(記録データ)が得られる。この画像処理部900で得られた前記CMYKの記録データは、エンジン部901のプリントバッファ907に格納される。この後、プリントバッファから読み出された記録データに基いてヘッドドライバ340は記録ヘッド104を駆動してインクの吐出を行い、記録媒体Pへの記録を行う。
ここで、間引き処理部905で実行される間引き処理についてより具体的に説明する。 間引き領域記憶部908には、上記のように光学式センサ200の出力に基づいて決定された間引き領域を示すデータが格納されている。間引き処理部905では、この間引き領域を示すデータに従って、図7および図8の概念図に示すような間引きテーブル904を選択し、記録データを補正する。なお、この間引き処理部905と間引きテーブル904とによって間引き手段が構成されている。
図7および図8において、間引きテーブルの概念図を記載した。横軸が入力される画像データの階調値(8bit)を示し、縦軸が変換後の階調値(出力値)を示している。図7のテーブル1001の場合、入力値に対して出力値が変化しないように設定されている。よって間引きは実施されないこととなる。これに対して、テーブル1002は、入力値に対して出力値を減少させるテーブルである。このテーブル1002を用いて入力画像データを補正することにより、後段の2値化処理部906で2値化処理されたデータ(記録データ)は間引かれたデータとなる。
また、図8に示すテーブル1101は、入力値に対して出力しないテーブルであり、テーブル1102は、全ての入力値に対して出力値0となるように設定されたテーブルである。従って、このテーブル1102を使用してデータ変換を行った場合には、2値化処理部906から出力される記録データは、完全に間引かれたデータ(100%の間引き率で間引かれたデータ)となる。
本実施形態では、間引き領域A2をさらに複数の領域に分割し、各分割領域に対応する画像データに対し、上記のような3種類の間引きテーブル1001、1002、および1102を適宜選択的に用いて間引き処理を行っている。
図9は、本実施形態で間引き処理が行われる領域を示す説明図である。なお、図9において図5と同一部分には同一符号を付している。
本実施形態では、前述のようにして決定した間引き領域A1を3分割し、各領域を外側から、a、b、cとした。ここで、cは記録媒体上に記録される記録データの領域であり、領域aおよびbは記録媒体からはみ出した記録データの領域である。また、bおよびcの幅は、光学式センサ200の検出誤差を考慮して設定している。従って、検出時に誤差が発生してもbおよびcの領域内に記録媒体Pの端部が位置するように設計している。そして、記録媒体P上に記録される可能性のある領域cおよびbにおいては、図7に示すテーブル1002を用いて画像品位劣化が発生しない程度の間引き率で間引きを実施する。また、確実に記録媒体の外側に位置するであろう領域のaの領域に対しては、図8に示すような間引き率100%のテーブル1102を用いて記録データを消去する。
このようにこの第1の実施形態によれば、記録媒体の端部を検出して、実際に存在する記録媒体の範囲および間引き領域a、b、cを設定している。このため、記録媒体の寸法誤差あるいは搬送誤差などが生じた場合にも、確実に各領域に吐出されるインク量を減少させることができる。特に、確実に記録媒体の外側に位置するであろう領域cについては100%の間引き率で記録データを間引くため、インクミストの発生およびインク消費量を効果的に低減することができる。従って、この第1の実施形態によれば、インクの消費量を最小限に抑えることができ、ランニングコストを低減することができる。
なお、コントローラ部900で行う上記処理は、ホスト装置310で実施することも可能である。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態を説明する。
この第2の実施形態は、入力された画像データを2値化した後、前記第1の実施形態と同様にして設定した間引き領域A1(a,b,c)に対応する2値の記録データをマスクを用いて間引くようにしたものである。以下、この第2の実施形態において実行される間引き処理を図10ないし図12と共に説明する。
この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様にコントローラ300の画像処理部(ここでは図示せず)によってRGB24ビットの入力画像データを、CMYKの2値データに変換するようになっている。但し、この第2の実施形態におけるエンジン部には、図6に示す画像処理部900において間引き処理部905および間引きテーブル904を削除したものとなっている。すなわち、この第2の実施形態では、画像処理部において間引き処理は行われない。
また、図10は、前段の画像処理部から入力された2値の記録データに間引き処理などを施すエンジン部501の概略構成を示すブロック図である。
図10において、画像処理部から出力されたCMYKの2値の画像データは、プリントバッファ501に格納された後、間引き処理部502に転送される。また、間引き領域記憶部505には、光学式センサ200の検出結果に基づいて上記第1の実施形態と同様に設定された間引き領域A1および分割領域a、bおよびcのデータが格納されている。間引き処理部502は間引き領域記憶部505から各分割領域を表すデータを読み出すと共に、間引きマスク格納部503に格納されている複数種のマスク(マスク手段)の中から各分割領域に対応するマスクを選択する。そして、このマスクを用いて2値の記録データに対する間引き処理を実施する。なお、前記間引き処理部502、間引き領域記憶部505および間引きマスク格納部503によって間引き手段が構成されている。
間引き処理において使用するマスクとしては、例えば、図11および図12に示すようなマスクM1、M2がある。図11に示すマスクM1は、16個(4×4)のドット形成エリアの中から2個のドット形成エリアに対応する2値のデータを間引くマスク(間引き率12.5パーセントのマスク)となっている。図中、黒塗りエリアが記録データを間引くエリアである。このマスクM1を分割領域cおよびbに適用して記録データを間引く。また、図12に示すマスクM2は、全てのドット形成エリアのデータを間引くマスクM2(間引き率100%のマスク)となっており、これを分割領域aに適用して記録データを間引く。
これにより、記録媒体の寸法誤差あるいは搬送誤差などが生じた場合にも、適正に記録データ間引くことが可能となり、確実に各領域に吐出されるインク量を減少させることができ、インクミストの発生およびインク消費量を効果的に低減することができる。従って、この第1の実施形態においても、第1の実施形態と同様にインク消費量を最小限に抑えることができ、ランニングコストを低減することができる。
なお、図11および図12に示した間引きマスクは一例であり、エリアの数および間引くエリアの位置などは、図示したものに限定されない。
また、この第2の実施形態において、エンジン部500で行う上記処理は、ホスト装置310で実施することも可能である。
(その他)
上記各実施形態では、記録媒体Pの全ての端部(4つの端部)に余白を設けずに記録を行う場合を例に採り説明したが、記録媒体の記録形態によっては、記録媒体の中の特定の端部にのみ余白無し記録を行う場合にも本発明は適用可能である。すなわち、記録媒体に対する部分的な余白無し記録は、前記特定の端部から外側にはみ出す記録データを作成すると共に、特定の端部に対して上記の領域設定および間引き処理を行うことで実現できる。
次に、上記実施形態に基づき、間引き処理を行った結果を以下に記す。
ここでは、分割領域bおよびcにおける間引き率が異なる2つの実施例(実施例1および実施例2)について説明する。なお、各実施例とも光学式センサの精度を考慮して、分割領域bおよびcの幅をそれぞれ0.5mmに設定した。また、分割領域cの幅は、記録媒体の搬送精度によって変更する必要があるため、ここでは特に記載しない。(表1参照)
Figure 2007152791
また、上記実施例1および実施例2の効果を確認するために、比較例として以下の3つの処理を実施した。
(比較例1)間引き処理を行わない。
(比較例2)センサによる記録媒体の端部検出を実施せずに、記録媒体より外側に位置するであろう領域を予め設定し、その領域の記録データのみを間引く。記録媒体の搬送精度から記録データの記録媒体からのはみ出し量は3mmに設定し、はみ出した3mmに対して10%の間引き処理を実施する。
(比較例3)センサによる記録媒体の端部検出を実施せずに、記録媒体より外側に位置するであろう領域を予め設定し、その領域の記録データのみを間引く。記録媒体の搬送精度から記録データの記録媒体からのはみ出し量を3mmに設定し、はみ出した3mmに対して50%の間引き処理を実施する。
上記実施例および比較例の結果を以下の表2に示す。
Figure 2007152791
実施例1では、ミスト浮遊状態および端部の画像品位ともに良好であった。しかし、実施例2において間引き率を上げた場合、端部の画像品位が劣化した。この結果から、記録媒体上に記録される可能性のある記録データの間引き率は、10パーセント程度にすることが好ましいと思われる。
これに対し、全く間引きを実施しなかった比較例1では、インクジェット記録装置内にミストが浮遊していた。
比較例2および3においては、記録媒体の搬送誤差により、記録媒体上に間引かれたデータが記録された。比較例2においては、間引き率が小さいため画像品位の弊害は無かったものの、ミストがインクジェット記録装置内に浮遊していることが確認された。また、間引き率の大きい比較例3は、ミスト浮遊に対して抑制効果はあったが、端部の画像品位が劣化した。
比較例2および3の結果から、センサによる紙端検出を実施せずに余白無し記録を実施する場合、画像品位を維持しつつミスト浮遊を防止することは困難であると思われる。
本発明は、インクジェット記録装置を一体にまたは別体に有する複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサーおよびデジタルカメラ等に適用可能である。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の概略構成の一例を示す模式的斜視図である。 図1に示す光学式センサの概略構成を示す側面図である。 本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態において記録開始指令を受信してから記録動作が開始されるまでの処理手順を示すフローチャートである。 本実施形態における間引き領域などを示す模式図である。 間引き処理を含む画像処理に際し、コントローラによって実行される機能を概略的に示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態において使用される間引きテーブルの概念図である。 本発明の第1の実施形態において使用される他の間引きテーブルの概念図である。 図5に示した間引き領域を分割した分割領域を示す模式図である。 この第2の実施形態において実行される間引き処理を行うエンジン部の機能を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態で使用されるマスクの一例を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態で使用されるマスクの他の例を示す概念図である。
符号の説明
101 インクジェットカートリッジ
102、103 搬送ローラ対
104 記録ヘッド
200 光学式センサ
300 コントローラ
301 CPU
303 ROM
305 RAM
500 エンジン部
501 プリントバッファ
502 間引き処理部
503 間引きマスク
505 間引き領域記憶部
900 画像処理部
901 エンジン部
906 出力ガンマ補正および2値化処理部
907 プリントバッファ
908 間引き領域記憶部
1001、1002、1101、1102 テーブル
M1、M2 マスク

Claims (10)

  1. 記録媒体上の領域および前記記録媒体の少なくとも一端部から外側にはみ出す領域に対応した記録データに応じて記録ヘッドからインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記記録媒体の端部を検出する端部検出工程と、
    前記端部検出工程によって検出された記録媒体の端部から外側にはみ出すはみ出し領域に対応する記録データを間引く間引き工程と、を備えることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記間引き工程は、前記端部に沿った前記記録媒体内の領域に対応する記録データの一部の間引きも行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記間引き工程は、前記はみ出し領域を内外複数の分割領域に分割し、内側に位置する分割領域に対応する記録データより、外側に位置する分割領域に対応する記録データを大きな間引き率で間引くことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記記録データは、前記記録手段によるインクの吐出、非吐出を定める2値データであって、入力される多値の画像データに2値化処理を施すことによって得られることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記間引き工程は、前記入力される多値の画像データのうち、前記記録媒体の外側にはみ出す領域に対応する画像データの階調値を低下させるデータ補正処理を行うことにより、前記2値化処理において記録データが間引かれるようにすることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記データ補正処理は、予め設定したデータ変換テーブルを用いて前記多値の画像データの階調値を低下させることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記間引き工程は、前記間引き領域に対応する画像データが記録手段によるインクの吐出、非吐出を定める2値データに変換された後、前記2値データをマスク手段によって間引くことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  8. 記録媒体上の領域および前記記録媒体の少なくとも一端部から外側にはみ出す領域に対応する記録データに応じて記録ヘッドからインクを吐出させて記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録媒体の端部を検出する端部検出手段と、
    前記端部検出手段によって検出された記録媒体の端部から外側にはみ出すはみ出し領域に対応する記録データを間引く間引き手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 前記記録手段は、所定の搬送手段による前記記録媒体の搬送方向と交差する主走査方向に沿って搬送されつつインクを吐出することによって前記記録媒体上に記録を行い、
    前記端部検出手段は、前記主走査方向に沿って移動しつつ前記記録媒体の存否を検出するセンサからの出力に基づき記録媒体の端部位置を検出することを備えることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記端部検出手段は、記録動作が開始される前に前記主走査方向に沿って前記センサを記録媒体上で移動させ、前記センサからの出力に基づき記録動作開始前に記録媒体の端部位置を検出することを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102653173A (zh) * 2011-03-03 2012-09-05 精工爱普生株式会社 图像形成装置及图像形成方法
JP2015189073A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置、及びプログラム

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