JP6350125B2 - インクジェット記録装置、プログラム、及び画像記録方法 - Google Patents
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Description
複合機10は、図1に示されるように、概ね直方体に形成されている。複合機10は、下部にインクジェット記録方式で用紙12(シートの一例であって、図2参照)に画像を記録するプリンタ部11を有している。また、複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。プリンタ部11は、図2に示されるように、給送部15と、給送トレイ20と、排出トレイ21と、搬送ローラ部54と、記録部24と、排出ローラ部55と、プラテン42とを備えている。複合機10は、インクジェット記録装置の一例である。給送部15、搬送ローラ部54、及び排出ローラ部55は、搬送部の一例である。
給送トレイ20は、プリンタ部11の正面に形成された開口13(図1参照)を通じて前後方向8に挿抜される。給送トレイ20には、給送部15によって搬送路65に給送される複数の用紙12を支持可能である。排出トレイ21は、正面に形成された開口13を通じて排出ローラ部55によって排出された用紙12を支持する。
給送部15は、図2に示されるように、給送ローラ25と、給送アーム26と、軸27とを備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端側に回転可能に支持されている。給送ローラ25は、搬送モータ102(図4参照)の逆転によって、用紙12を搬送向き16に搬送する向きに回転(以下、「正回転」と表記する。)する。給送アーム26は、プリンタ部11のフレームに支持された軸27に回動可能に支持されている
搬送路65は、図2に示されるように、プリンタ部11の内部において所定間隔で対向するガイド部材18、19等によって形成される空間を指す。搬送路65は、給送トレイ20の後端部からプリンタ部11の後方側を下方から上方に延びつつUターンし、記録部24を経て排出トレイ21に至る経路である。なお、搬送路65内における用紙12の搬送向き16は、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
搬送ローラ部54は、図2に示されるように、記録部24より搬送向き16の上流側に配置されている。搬送ローラ部54は、互いに対向する搬送ローラ60及びピンチローラ61を備える。搬送ローラ60は、搬送モータ102によって駆動される。ピンチローラ61は、搬送ローラ60の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送モータ102の正転によって正回転する搬送ローラ60及びピンチローラ61に挟持されて搬送向き16に搬送される。
排出ローラ部55は、図2に示されるように、記録部24より搬送向き16の下流側に配置されている。排出ローラ部55は、互いに対向する排出ローラ62及び拍車63を備える。排出ローラ62は、搬送モータ102によって駆動される。拍車63は、排出ローラ62の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送モータ102の正転によって正回転する排出ローラ62及び拍車63に挟持されて搬送向き16に搬送される。
プリンタ部11は、図2に示されるように、搬送ローラ部54より搬送向き16の上流側に、レジストセンサ120を備える。レジストセンサ120は、当該レジストセンサ120の設置位置に用紙12が存在することを検知するためのセンサである。レジストセンサ120は、用紙12が設置位置に存在していることに応じて、検知信号の一例であるローレベル信号を後述する制御部130(図4参照)に出力する。一方、レジストセンサ120は、用紙12が設置位置に存在していないことに応じて、検知信号の一例であるハイレベル信号を制御部130に出力する。
また、プリンタ部11は、図4に示されるように、搬送ローラ60の回転(換言すれば、搬送モータ102の回転駆動)に応じてパルス信号を発生させる公知のロータリエンコーダ121を備える。ロータリエンコーダ121は、エンコーダディスクと、光学センサとを備える。エンコーダディスクは、搬送ローラ60の回転と共に回転する。光学センサは、回転するエンコーダディスクを読み取ってパルス信号を生成し、生成したパルス信号を制御部130に出力する。
記録部24は、図2に示されるように、搬送向き16における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。また、記録部24は、上下方向7においてプラテン42に対向するようにして配置されている。記録部24は、キャリッジ23と、記録ヘッド39と、エンコーダセンサ38Aと、メディアセンサ122(センサの一例)とを備えている。また、キャリッジ23からは、図3に示されるように、インクチューブ32及びフレキシブルフラットケーブル33が延出されている。インクチューブ32は、インクカートリッジのインクを記録ヘッド39に供給する。フレキシブルフラットケーブル33は、制御部130が実装された制御基板と記録ヘッド39とを電気的に接続する。
プラテン42は、図2に示されるように、搬送向き16における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。プラテン42は、上下方向7において記録部24に対向するようにして配置されており、搬送ローラ部54によって搬送される用紙12を下側から支持する。本実施形態におけるプラテン42の光反射率は、用紙12より低く設定されている。
メディアセンサ122は、図2に示されるように、キャリッジ23の下面(プラテン42に対向する面)においてキャリッジ23に搭載されている。メディアセンサ122は、発光ダイオード等からなる発光部と、光学式センサなどからなる受光部とを備えている。発光部は、制御部130によって指示された光量の光をプラテン42へ向けて照射する。発光部から照射された光は、プラテン42或いはプラテン42に支持された用紙12において反射され、反射された光が受光部で受光される。メディアセンサ122は、受光部の受光量に応じた検知信号を制御部130へ出力する。例えば、メディアセンサ122は、受光量が大きい程、信号レベルの高い検知信号を制御部130へ出力する。
複合機10は、図4に示されるように、通信部14を備える。通信部14は、通信ネットワークを通じて外部装置と通信を行うためのインタフェースである。外部装置の具体例は特に限定されないが、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末等である。また、通信ネットワークの具体例は特に限定されないが、例えば、有線LAN(Local Area Networkの略)、無線LAN、WAN(Wide Area Networkの略)、或いはこれらの組み合わせであってもよい。また、通信部14は、外部装置と直接接続されるUSB(Universal Serial Bus)等のケーブルを接続するインタフェースであってもよい。
制御部130は、図4に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
図5〜図9を参照して、複合機10による画像記録処理(記録処理の一例)を説明する。この画像記録処理は、制御部130のCPU131によって実行される。なお、以下の各処理は、ROM132に記憶されているプログラムをCPU131が読み出して実行してもよいし、制御部130に搭載されたハードウェア回路によって実現されてもよい。本実施形態に係る制御部130は、複合機10に記録指示が入力されたことに応じて、図5に示される画像記録処理を実行する。
次に、図6〜図8を参照して、着弾領域決定処理を詳細に説明する。なお、図7及び図8では用紙12に記録される画像全体を図示して説明するが、1回の着弾領域決定処理で処理されるのは、次の吐出処理(S13)でインクが吐出される第n着弾領域に記録される画像に対してである。
上記の実施形態によれば、搬送向き16に離間した2つの端部位置の左右方向9のズレ量によって、当該用紙12の斜行の程度を推定することができる。そして、ズレ量が小さい(すなわち、斜行が小さい)場合に着弾領域70の幅を小さくすることにより、用紙12の外に着弾するインクの量を削減することができる。また、搬送向き16の異なる位置で算出された第1ズレ量及び第2ズレ量それぞれを閾値と比較することによって、用紙12の斜行の程度の推定精度が向上する。そして、この比較結果に応じて着弾領域70の幅を段階的に小さくすることにより、用紙12に縁(「インクが着弾しない部分」を指す。)が形成されることを抑制しつつ、用紙12の外に着弾するインクの量を削減することができる。
24・・・記録部
54・・・搬送ローラ部
55・・・排出ローラ部
70・・・着弾領域
71・・・シート内領域
72・・・シート外領域
122・・・メディアセンサ
130・・・制御部
Claims (9)
- シートを搬送向きに搬送する搬送部と、
インクを吐出することによってシートに画像を記録する記録部と、
上記搬送部によって搬送されたシートの上記搬送向きと交差する幅方向の端部位置に応じた検知信号を出力するセンサと、
シートに画像を記録する記録処理を実行する制御部と、を備えており、
上記制御部は、上記記録処理において、
上記検知信号に基づいて上記端部位置を検知する検知処理と、
上記記録部に吐出させるインクが着弾する領域であって、シート内領域及びシート外領域を含む着弾領域の上記幅方向の長さを決定する決定処理と、
シートを上記搬送部に搬送させる搬送処理と、
上記搬送処理で搬送されたシートの上記着弾領域に向けて、上記記録部にインクを吐出させる吐出処理と、をそれぞれ複数回実行し、
n−1(但しn>1の自然数)回目までの上記決定処理において、上記着弾領域を第1幅に決定し、
n回目以降の上記決定処理において、一回目及びn回目の上記検知処理で検知された端部位置のズレ量が閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第1幅より短い第2幅に決定するインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、n+k(但しk≧1の自然数)回目以降の上記決定処理において、一回目及びn回目の端部位置のズレ量と、一回目及びn+k回目の端部位置のズレ量或いはn回目及びn+k回目の端部位置のズレ量とが共に上記閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第2幅より短い第3幅に決定する請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 上記制御部は、上記決定処理において、
上記ズレ量が第1閾値以上であることに応じて、上記着弾領域を上記第1幅に決定し、
上記ズレ量が第1閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第2幅に決定し、
上記ズレ量が上記第1閾値より小さい第2閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第2幅より短い第3幅に決定する請求項1に記載のインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、
シートに記録される第1画像及び上記第1画像より上記搬送向きの上流側において当該シートに記録される第2画像を含む画像データを取得する取得処理を実行し、
上記第1画像に対する上記決定処理において、上記着弾領域を上記第1幅に決定し、
上記第1画像に対する上記記録処理において、上記検知処理を複数回実行し、
上記第2画像に対する上記決定処理において、
上記ズレ量が上記閾値以上であることに応じて、上記着弾領域を上記第1幅に決定し、
上記ズレ量が上記閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第2幅に決定する請求項1に記載のインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、
上記取得処理において、上記第2画像より上記搬送向きの上流側において当該シートに記録される第3画像をさらに含む上記画像データを取得し、
上記第1画像及び上記第2画像に対する上記記録処理において、上記検知処理をn+k(但しk≧1の自然数)回以上実行し、
上記第3画像に対する上記決定処理において、
一回目及びn回目の端部位置の第1ズレ量が上記閾値未満であり且つ一回目及びn+k回目の端部位置の第2ズレ量或いはn回目及びn+k回目の端部位置の第2ズレ量が上記閾値以上であることに応じて、上記着弾領域を上記第2幅に決定し、
上記第1ズレ量及び上記第2ズレ量が共に上記閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第2幅より短い第3幅に決定する請求項4に記載のインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、
上記第2画像に対する上記決定処理において、
上記ズレ量が第1閾値以上であることに応じて、上記着弾領域を上記第1幅に決定し、
上記ズレ量が第1閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第2幅に決定し、
上記ズレ量が上記第1閾値より小さい第2閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第2幅より短い第3幅に決定する請求項4に記載のインクジェット記録装置。 - 上記制御部は、
上記取得処理において、上記シート内領域に記録されるべき画像を構成する複数の画素値を含む第1画像データを取得し、
上記決定処理において、上記着弾領域に記録されるべき画像を構成する複数の画素値を含む第2画像データを上記第1画像データを用いて生成する画像生成処理を実行し、
上記画像生成処理において、
上記ズレ量が上記閾値以上であることに応じて、上記第1幅の上記第2画像データを生成し、
上記ズレ量が上記閾値未満であることに応じて、上記第2幅の上記第2画像データを生成する請求項4から6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - シートを搬送向きに搬送する搬送部と、インクを吐出することによってシートに画像を記録する記録部と、上記搬送部によって搬送されたシートの上記搬送向きと交差する幅方向の端部位置に応じた検知信号を出力するセンサと、シートに画像を記録する記録処理を実行する制御部とを備えるインクジェット記録装置に接続されるコンピュータによって実行可能なプログラムであって、
該プログラムは、シートに画像を記録する記録処理において、
上記検知信号に基づいて上記端部位置を検知する検知処理と、
上記記録部に吐出させるインクが着弾する領域であって、シート内領域及びシート外領域を含む着弾領域の上記幅方向の長さを決定する決定処理と、
シートを上記搬送部に搬送させる搬送処理と、
上記搬送処理で搬送されたシートの上記着弾領域に向けて、上記記録部にインクを吐出させる吐出処理と、を上記コンピュータにそれぞれ複数回実行させ、
n−1(但しn>1の自然数)回目までの上記決定処理において、上記着弾領域を第1幅に決定し、
n回目以降の上記決定処理において、一回目及びn回目の上記検知処理で検知された端部位置のズレ量が閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第1幅より短い第2幅に決定するプログラム。 - シートを搬送向きに搬送する搬送部と、インクを吐出することによってシートに画像を記録する記録部と、上記搬送部によって搬送されたシートの上記搬送向きと交差する幅方向の端部位置に応じた検知信号を出力するセンサと、シートに画像を記録する記録処理を実行する制御部とを備えるインクジェット記録装置で実行される画像記録方法であって、
上記検知信号に基づいて上記端部位置を検知する検知処理と、
上記記録部に吐出させるインクが着弾する領域であって、シート内領域及びシート外領域を含む着弾領域の上記幅方向の長さを決定する決定処理と、
シートを上記搬送部に搬送させる搬送処理と、
上記搬送処理で搬送されたシートの上記着弾領域に向けて、上記記録部にインクを吐出させる吐出処理と、をそれぞれ複数回実行し、
n−1(但しn>1の自然数)回目までの上記決定処理において、上記着弾領域を第1幅に決定し、
n回目以降の上記決定処理において、一回目及びn回目の上記検知処理で検知された端部位置のズレ量が閾値未満であることに応じて、上記着弾領域を上記第1幅より短い第2幅に決定する画像記録方法。
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