JP2005172809A - ひび割れ検知材およびその製造方法、ひび割れ検知システムならびにひび割れ検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特にコンクリート構造物のひび割れを正確に検知できるひび割れ検知材およびその製造方法、ひび割れ検知システムならびにひび割れ検知方法を提供する。
【解決手段】 本発明のひび割れ検知材は、構造物表面に貼り付けられるひび割れ検知材10であって、導電性の線条体11と線条体11を被覆した絶縁体12,12とを有する。本発明のひび割れ検知システムは、上記のひび割れ検知材10で形成された導電回路と、該導電回路を通電する通電手段と、該導電回路の通電状態を測定する測定手段と、測定手段で測定した導電回路の通電状態に基づいてひび割れの発生を判定する判定手段とを具備する。本発明のひび割れ検知方法は、構造物表面に、導電性を有する線条体を絶縁体で被覆して導電回路を貼り付けて形成し、該導電回路の通電状態を測定し、その導電回路の通電状態に基づいてひび割れの発生を検知する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トンネルや橋脚などの構造物、特にコンクリート構造物のひび割れなどの異常を検知するひび割れ検知材およびその製造方法、ひび割れ検知システムならびにひび割れ検知方法に関する。
トンネルや橋梁などコンクリート構造物は、時間の経過とともにコンクリートが劣化し、ひび割れを生じることがある。ひび割れを放置しておくと、コンクリート構造物が破損するおそれがあるので、それを未然に防ぐために、ひび割れを検知し、修復する必要がある。
従来、構造物のひび割れを検知する方法としては、目視検査、ハンマーによる打音検査、超音波による検査等が行われていた。しかしながら、目視検査、ハンマーによる打音検査においては、ひび割れの有無は各検査者の判断に委ねられており、検査者毎に結果が異なる可能性があった。したがって、ひび割れ検知の正確性が低かった。また、超音波による検査では、検査者が構造物表面に超音波を照射し、超音波反射の状態をモニタで観察してひび割れを判定しなければならないから、効率的ではなかった。
そこで、コンクリート構造物の表面に、導電塗料、導電性樹脂、導電性コーティング材などの導電材を塗装して導電回路を形成し、その導電回路の通電状態の変化を検出してコンクリート構造物のひび割れを検知する方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法では、例えば、導電回路の抵抗値が高くなった際に、導電回路の破断によりひび割れが生じたと判断する。
特開2000−201477号公報
しかしながら、コンクリート構造物は導電性を有するので、特許文献1に記載の方法では、コンクリート構造物表面に絶縁層を形成してから導電材を塗装しなければならなかった。その上、導電回路が表面に位置しては水分などによって通電状態が変化してしまうので、導電回路上にも絶縁層を形成しなければならなかった。よって、特許文献1に記載の方法では、コンクリート構造物の建設現場にて、絶縁材、導電材、絶縁材を順に塗装する必要があり、施工の工数が多かった。さらに、乾燥を待ってから次の塗装を始めなければならないから、導電回路形成に要する時間が長かった。しかも、塗装作業は塗料などで汚れやすいから作業性がよいとはいえなかった。
また、特許文献1に記載の方法では、導電回路と絶縁層とを重ね塗りするため、導電回路中に絶縁層に含まれる樹脂成分が取り込まれることがあり、その場合には導電性が低くなった。したがって、ひび割れしていなくても導電回路の抵抗値が設定値に達することがあり、コンクリート構造物のひび割れを正確に検知することが困難になった。
さらには、ひび割れによって破断した導電回路を補修する場合には、補修する箇所の周囲の塗装を剥がし、再び塗装しなければならないので、効率的でなかった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、特にコンクリート構造物のひび割れを正確に検知できる上に、コンクリート構造物に施工する工程数が少なく、作業性が良好で、導電回路を効率的に補修できるひび割れ検知材およびその製造方法、ひび割れ検知システムならびにひび割れ検知方法を提供することを目的とする。
本発明のひび割れ検知材は、構造物表面に貼り付けられるひび割れ検知材であって、導電性の線条体と該線条体を被覆した絶縁体とを有することを特徴とする。
本発明のひび割れ検知材においては、絶縁体がアクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、エチレン−アクリル酸エチル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。
また、本発明のひび割れ検知材においては、線条体が金属箔であることが好ましい。
さらに、本発明のひび割れ検知材においては、テープ状であることが好ましい。
その場合、金属箔は、幅が0.5〜20mm、厚みが3〜30μmであることが好ましい。
また、絶縁体の幅方向の中央部に絶縁体より幅狭の金属箔が積層され、金属箔の側端部から絶縁体の側端部までの長さが片側につき0.5〜20mmであり、絶縁体の厚みが20〜200μmであることが好ましい。なお、ここでいう絶縁体の厚みとは、線条体を被覆する絶縁体そのものの厚みのことであり、線条体を挟んだ状態の絶縁体の厚みのことではない。
本発明のひび割れ検知材の製造方法は、金属箔を絶縁体の間に挟んだ後、絶縁体を熱圧着することを特徴とする。
本発明のひび割れ検知システムは、上記ひび割れ検知材で形成された導電回路と、該導電回路を通電する通電手段と、該導電回路の通電状態を測定する測定手段と、測定手段で測定した導電回路の通電状態に基づいてひび割れの発生を判定する判定手段とを具備することを特徴とする。
本発明のひび割れ検知方法は、構造物表面に、導電性を有する線条体を絶縁体で被覆して導電回路を貼り付けて形成し、
該導電回路の通電状態を測定し、その導電回路の通電状態に基づいてひび割れの発生を検知することを特徴とする。
本発明のひび割れ検知材によれば、容易な貼り付け作業だけで構造物表面にひび割れ検知用の導電回路を形成できるので、作業性が高く、汚れにくい。また、線条体中に絶縁体に含まれる樹脂成分が取り込まれることがないので、導電性が低くなることがなく、正確にひび割れを検知できる。さらに、ひび割れによって破断した導電回路を補修する場合には、このひび割れ検知材を貼り替えればよいので、効率的である。
本発明のひび割れ検知材の製造方法によれば、導電性の線条体と該線条体を被覆した絶縁体とを有するひび割れ検知テープを簡便に製造できる。
本発明のひび割れ検知システムおよびひび割れ検知方法によれば、構造物のひび割れを正確に検知できる。
本発明のひび割れ検知材の一実施形態例について説明する。
図1は、本実施形態例のひび割れ検知材であるひび割れ検知テープを示す断面図である。このひび割れ検知テープ10は、コンクリート構造物20表面(図2参照)に貼り付けられるものであり、帯状の線条体11が、この線条体11より幅広の2枚の帯状の絶縁体12,12で挟まれ、被覆されたものである。つまり、ひび割れ検知テープ10は、線条体11が絶縁体12,12で密封されたものである。
このひび割れ検知テープ10において、線条体11は、金属箔を帯状にしたものである。金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔などを用いることができる。
また、絶縁体12は、電気絶縁性を有する樹脂からなる帯状体である。電気絶縁性を有する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂(以下、EVAという。)、エチレン−アクリル酸エチル樹脂などの樹脂が挙げられる。
また、上記に挙げた樹脂の中でも、アクリル樹脂、EVA、エチレン−アクリル酸エチル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。アクリル樹脂では、温度によらず、ひび割れに応じて破断するものが得られる。また、アクリル樹脂では、それを構成する成分に応じてガラス転移温度を容易に変えることができるので、構造物が建設される環境に応じたひび割れ検知テープを容易に製造できる。
また、絶縁体がEVA、エチレン−アクリル酸エチル樹脂である場合には、絶縁体の熱圧着性が高くなるため、ひび割れ検知テープ10を熱圧着(ヒートシール)で容易に製造できるようになる。
この絶縁体12は、コンクリート構造物にひび割れ検知テープが貼り付けられた際に、導電性を有するコンクリート構造物と線条体11との短絡を防ぐ役割を果たしている。コンクリート構造物と線条体11との短絡が防止されていることで、このひび割れ検知テープ10から形成された導電回路の通電状態を一定にでき、通電状態の変化を正確に検出できる。また、コンクリート構造物表面に絶縁層を予め形成させる必要がない。
このひび割れ検知テープ10において、金属箔からなる線条体11は、幅Wが0.5〜20mm、厚みTが3〜30μmであることが好ましく、幅Wが1〜5.0mm、厚みTが5〜20μmであることがより好ましい。ひび割れ検知テープ10の金属箔からなる線条体11の幅Wが0.5〜20mmであり、厚みTが3〜30μmであれば、ひび割れ検知の感度を高くできるとともに、ひび割れ検知に使用しているとき以外での断線を防ぐ。これに対し、幅Wが0.5mm未満または厚みTが3μm未満であると容易に破断するため、ひび割れ検知に使用しているとき以外でも断線する傾向にあって取り扱い性や施工性が低い。また、幅Wが20mmを超えるとまたは厚みTが30μmを超えるとひび割れ検知の感度が低下しやすくなる。
また、このひび割れ検知テープ10においては、絶縁体12の幅W方向の中央部に絶縁体12より幅狭の金属箔からなる線条体11が積層されている。そして、線条体11の側端部11aから絶縁体12の側端部12aまでの長さLが片側につき0.5〜20mmであり、絶縁体の厚みTが20〜200μmであることが好ましい。さらには、前記長さLが片側につき1〜10mm、絶縁体の厚みTが50〜150μmであることがより好ましい。前記長さLが0.5〜20mmおよび絶縁体の厚みTが20〜200μmであれば強度および感度をともにより高くできる。これに対し、前記長さLが0.5mm未満または絶縁体の厚みTが20μm未満であると強度を損なうことがあり、前記長さLが20mmを超えるとまたは絶縁体の厚みTが200μmを超えると感度が低下する傾向にある。
上述したひび割れ検知テープ10の製造方法としては、金属箔からなる帯状の線条体11を、2枚の帯状の絶縁体12,12の間に挟んだ後、絶縁体12,12をヒートロールやヒートバーなどにより熱圧着する方法が好ましい。この製造方法によれば、線条体11が絶縁体12,12で密封されたひび割れ検知テープ10を、簡便に製造できる。
熱圧着の際の温度としては絶縁体12の材質にもよるが50〜150℃とすることが好ましい。50℃未満であると圧着力が不十分で剥離することがあり、150℃を超えると溶融しすぎて形状を保てないことがある。
次に、ひび割れ検知システムの実施形態例について説明する。この検知システムは、図2に示すように、コンクリート構造物20表面に、予め作製した上記のひび割れ検知テープ10が貼り付けられて形成された導電回路21と、導電回路21を通電する通電手段22と、導電回路21の通電状態を測定する電気抵抗計23(測定手段)と、電気抵抗計23で測定された抵抗値に基づいてひび割れを判定する判定手段24と、判定手段24の判定結果を表示するモニタ25(表示手段)とを具備するものである。
ここで、導電回路21は、コンクリート構造物20表面にできるだけ均一なパターンで形成されている。通電手段22としては直流電源が使用され、判定手段24としてはコンピュータが使用される。
また、導電回路21を形成する際には、ひび割れ検知テープ10の片面に接着剤を塗布し、コンクリート構造物20表面に貼り付ける。
次に、上記ひび割れ検知システムを用いたひび割れ検知方法について説明する。このひび割れ検知方法では、まず、ひび割れ検知テープ10で形成された導電回路21を通電手段22によって通電し、その抵抗値(通電状態)を電気抵抗計23で測定する。そして、電気抵抗計23によって測定された抵抗値と予め定めた設定値とを判定手段24で比較する。ここで、設定値とは、ひび割れの発生を判定するための基準値のことであり、抵抗値がその値を超えた場合に、コンクリート構造物20のひび割れによってひび割れ検知テープが破断もしくは破断寸前の状態にあるように定める。
よって、判定手段24における比較において、測定された抵抗値が設定値より低いとき(図3における範囲A)には、コンクリート構造物20表面に貼られたひび割れ検知テープに変化がないから、コンクリート構造物20にひび割れが生じていないと判定する。一方、測定された抵抗値が設定値より高くなったとき(図3における範囲B)には、ひび割れ検知テープが破断もしくは破断寸前になったのでひび割れが生じたと判定する。そして、その判定結果をモニタ25に表示させて監視者に知らせる。
このように、このひび割れ検知方法では、ひび割れ検知テープ10で形成された導電回路21の通電状態を測定し、その通電状態に基づいてひび割れの発生を検知する。
上述した実施形態例では、帯状の線条体とその線条体を被覆した絶縁体とで構成されたひび割れ検知テープを、コンクリート構造物表面に貼り付けて、ひび割れを検知するための導電回路を形成している。この導電回路を形成する際のひび割れ検知テープの貼り付け作業は、接着材を塗布して、コンクリート構造物表面に接着すればよいので、導電回路形成のための工程数が少なく、導電回路形成に要する時間を短くできる。したがって、作業性が良く、塗料で汚れにくい。
また、ひび割れ検知テープは、線条体を2枚の絶縁体で挟んで被覆したものであり、乾式の積層法で製造できるので、線条体中に絶縁体に含まれる樹脂成分が取り込まれにくい。したがって、導電性が低くなることが防止されており、ひび割れを正確に検知できる。
さらには、ひび割れによって破断した導電回路を補修する場合には、導電回路をなすひび割れ検知テープの一部(破断した部分)または全部を剥がし、導電回路を形成するようにひび割れ検知テープを貼り替えればよい。しかも、テープの剥離、接着は特殊な工具、特殊な技能を必要とせず、また、工程数も少ないので、効率的である。
なお、本発明は、上述した実施形態例に限定されず、線条体は必ずしも金属箔でなくてもよく、金属やカーボンなどの導電材料を帯状に成形したものでもよい。さらに線条体は帯状のものでなくてもよく、線状のもの、例えば、銅線や鉄線などであってもよい。ただし、いずれの場合も、構造物がひび割れした際にそれに追随して破断するものでなければならない。
また、ひび割れ検知テープの片面には接着層が設けられていてもよい。接着層が設けられていれば、ひび割れ検知テープを構造物に貼り付ける際に、接着剤を塗布しなくてもよい。
また、上述した実施形態例では、予め作製されたひび割れ検知テープをコンクリート構造物表面に貼り付けたが、本発明では、現場でひび割れ検知テープを作製してもよい。すなわち、コンクリート構造物表面に、絶縁体、導電性を有する線条体、絶縁体を積層しつつ、線条体を絶縁体で被覆してひび割れ検知テープとしてもよい。このように、現場で絶縁体、線条体、絶縁体とを積層してひび割れ検知テープを作製しても、導電回路は予め作製したひび割れ検知テープを用いた場合と同じであるから、コンクリート構造物のひび割れを正確に検知できる。
さらに、上述した実施形態例では、ひび割れ検知材がひび割れ検知テープの例であったが、例えば、矩形状フィルムからなる絶縁体によって導電性を有する線条体が被覆されたひび割れ検知シートであってもよい。ひび割れ検知シートにおいても、ひび割れによって線条体によって形成された導電回路が破断する。そして、その導電回路の破断に伴う通電状態の変化によってひび割れを検知する。
ただし、ひび割れ検知材がテープ状である方がひび割れに追随して破断しやすいので、ひび割れをより正確に検知できる。
(製造例1〜27)
絶縁体がアクリル樹脂からなる例を示す。
帯状のアクリル樹脂製絶縁体(第1のアクリル樹脂製絶縁体)の幅方向中央部に、導電性を有する線条体である帯状の銅箔を重ね、さらに、この上に別の帯状のアクリル樹脂製絶縁体(第2のアクリル樹脂製絶縁体)を重ねて、ヒートロールにより、温度60±10℃、圧力3〜5kPaで熱圧着して、帯状の銅箔を帯状のアクリル樹脂製絶縁体で被覆したひび割れ検知テープを作製した。なお、第1のアクリル樹脂製絶縁体および第2のアクリル樹脂製絶縁体の膜厚は約150μm、銅箔の膜厚は10μmである。また、アクリル樹脂製絶縁体をなすアクリル樹脂のガラス転移温度、銅箔および最終的なテープの幅を表1に示す。
Figure 2005172809
次いで、2枚の平板状の支持体に、このひび割れ検知テープの第2のアクリル樹脂製絶縁体を貼り付けた。次いで、各支持体を引張試験機のチャックに取り付け、銅箔の抵抗を測定しながら、温度20℃、引張速度0.5mm/分で引っ張り、疑似ひび割れ試験を行った。そして、抵抗が無限大になったときの変位を測定した。その結果を表1に示す。
同じ幅のテープであれば、抵抗が無限大になるまでの変位はほぼ同じであった。その変位量は1.0mm以下であり、わずかな幅のひび割れでも検知できることが分かった。
(製造例28〜35)
絶縁体がEVAからなる例を示す。
表2に示す組み合わせで、2枚の帯状のEVA製絶縁体[東ソー株式会社製メルセンフィルムMX−106(厚さ;50μm)、日本マタイ株式会社製エルファンOH−501(厚さ;100μm)、幅;6mm,10mm]の間に、銅箔[福田金属箔粉工業社製、幅;2mm、厚さ;8μm,15μm]からなる線条体を挟んだ。その際、銅箔をEVA製絶縁体の幅方向の中央部に配置し、銅箔の側端部から絶縁体の側端部までの長さが片側につき2mmまたは4mmになるようにした。そして、2枚の絶縁体をヒートロールにより、温度120±10℃、圧力1〜3kPaで熱圧着して、銅箔がEVA製絶縁体で密封されたひび割れ検知テープを得た。
得られたひび割れ検知テープの長さ方向の両端部をそれぞれスレート板に貼り合わせ、両端部の銅箔をテスタに接続した。そして、スレート板を引張速度0.5mm/分で引っ張って擬似的にひび割れを再現させた。そして、電気抵抗が無限大になったときの変位を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2005172809
製造例28〜35のひび割れ検知テープでは、1mm以下の変位で銅箔が破断して抵抗が無限大になった。このことを利用することにより、トンネル等のひび割れを検知することができる。
本発明は、トンネル、橋梁、煙突、高架道、橋脚、建物など構造物のひび割れ検知に適用できる。
本発明に係るひび割れ検知材の実施形態例を示す断面図である。 本発明に係るひび割れ検知システムの実施形態例を模式的に示す図である。 導電回路の通電状態を示すグラフである。
符号の説明
10 ひび割れ検知テープ(ひび割れ検知材)、11 線条体、11a 側端部、12 絶縁体、12a 側端部、20 コンクリート構造物(構造物)、21 導電回路、22 通電手段、23 電気抵抗計(測定手段)、24 判定手段

Claims (9)

  1. 構造物表面に貼り付けられるひび割れ検知材であって、導電性の線条体と該線条体を被覆した絶縁体とを有することを特徴とするひび割れ検知材。
  2. 絶縁体がアクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、エチレン−アクリル酸エチル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1に記載のひび割れ検知材。
  3. 線条体が金属箔であることを特徴とする請求項1または2に記載のひび割れ検知材。
  4. テープ状であることを特徴とする請求項3に記載のひび割れ検知材。
  5. 金属箔は、幅が0.5〜20mm、厚みが3〜30μmであることを特徴とする請求項4に記載のひび割れ検知材。
  6. 絶縁体の幅方向の中央部に絶縁体より幅狭の金属箔が積層され、金属箔の側端部から絶縁体の側端部までの長さが片側につき0.5〜20mmであり、絶縁体の厚みが20〜200μmであることを特徴とする請求項4または5に記載のひび割れ検知材。
  7. 金属箔を絶縁体の間に挟んだ後、絶縁体を熱圧着することを特徴とするひび割れ検知材の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のひび割れ検知材で形成された導電回路と、該導電回路を通電する通電手段と、該導電回路の通電状態を測定する測定手段と、測定手段で測定した導電回路の通電状態に基づいてひび割れの発生を判定する判定手段とを具備することを特徴とするひび割れ検知システム。
  9. 構造物表面に、導電性を有する線条体を絶縁体で被覆して導電回路を貼り付けて形成し、
    該導電回路の通電状態を測定し、その導電回路の通電状態に基づいてひび割れの発生を検知することを特徴とするひび割れ検知方法。
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