JP2005091167A - 亀裂検出テープ及び亀裂検出システム - Google Patents

亀裂検出テープ及び亀裂検出システム Download PDF

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真治 小西
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Abstract

【課題】 検出対象物に短時間で簡単に貼り付けることができ亀裂の発生を正確に検出することができる亀裂検出テープ及び亀裂検出システムを提供する。
【解決手段】 (A)に示す亀裂検出テープ2から剥離材層2eを剥がして、(B)に示すように亀裂Cの発生が予測される箇所の覆工部T1の表面に粘着材層2dを貼り付ける。亀裂検出テープ2の長さ方向の両端部にはそれぞれ電極部が接続されており、一対の電極部間には電流が流れている。(C)に示すように、亀裂Cが発生して亀裂検出テープ2の長さ方向に引張力が作用すると、亀裂検出テープ2が破断して導電層2aが通電状態から非通電状態になる。その結果、一対の電極部間の抵抗値が無限大になり、覆工部T1に亀裂Cが発生しトンネルTが危険な状態であると判定される。このように短時間で簡単に貼り付けることができる亀裂検出テープ2によって亀裂の発生を正確に検出することができる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、検出対象物に発生する亀裂を検出する亀裂検出テープ及び亀裂検出システムに関する。
従来の異常感知用積層体は、防水性を有する絶縁塗料をトンネルの壁面に塗布して形成された下地層と、線状模様の電気回路を形成するように下地層の表面に導電性塗料を塗布して形成された導電層と、下地層と同様の絶縁塗料を導電層及び下地層に塗布して形成されこれらを被覆する保護層とを備えている(例えば、特許文献1参照)。このような異常検知用積層体は、壁面にひび割れが発生して異常が発生するとこの異常箇所の周辺が剥離して導電層が断線し導電層が非通電状態になる。このため、センサが導電層の非通電状態を検出して壁面の異常を検出する。
従来の構造物は、粉末金属などによってシート状に形成された導電性帯状テープを備えている(例えば、特許文献2参照)。このような従来の構造物では、トンネルや橋梁などのコンクリート構造物の露出面に、通電状態の導電性帯状テープが蛇行して貼り付けられている。このため、従来の構造物では、亀裂が発生して導電性帯状テープに力が加わりこの導電性帯状テープが切断したときに、導電性帯状テープの非導電状態を検出装置によって検出し亀裂の発生が検出される。
特開2001-201477号公報(段落番号0010〜0015及び図2)
特開平10-031002号公報(段落番号0025〜0026及び図1)
従来の異常感知用積層体では、塗装や吹き付けなどによって下地層、導電層及び保護層を塗布する必要がある。このため、マスキングテープなどを使用して下地層、導電層及び保護層を一定の幅に塗布する必要があるとともに、これらを一定の厚さで壁面に均一に塗布する必要があり、作業が困難で手間がかかるという問題があった。また、下地層、導電層及び保護層をそれぞれ複数回に分けて重ね塗りする必要があるため作業時間が長くなり、列車などの運行を長時間停止しなければならず列車の運行に支障を生ずるという問題があった。
従来の構造物は、導電性帯状テープを露出面に直接貼り付けるため、露出面の表面が濡れていたり露出面から水が染み出していたりすると、導電性帯状テープの切断部に水が付着して通電状態を維持し、亀裂の発生を検出することができないという問題があった。
この発明の課題は、検出対象物に短時間で簡単に貼り付けることができ亀裂の発生を正確に検出することができる亀裂検出テープ及び亀裂検出システムを提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、検出対象物(T1)に発生する亀裂(C,C1,C2)を検出する亀裂検出テープであって、前記検出対象物に亀裂が発生したときに通電状態が変化する導電層(2a;2f)と、前記導電層の表面を被覆してこの導電層を電気的に絶縁する表面絶縁層(2b)と、前記導電層の裏面を被覆してこの導電層を電気的に絶縁する裏面絶縁層(2c)と、前記裏面絶縁層を前記検出対象物に接着する粘着材層(2d)とを備える亀裂検出テープ(2)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の亀裂検出テープにおいて、前記導電層は、前記検出対象物に亀裂が発生したときに切断又は伸びることを特徴としている亀裂検出テープである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の亀裂検出テープにおいて、前記粘着材層を保護しこの粘着材層から剥離される剥離材層(2e)を備えることを特徴としている亀裂検出テープである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の亀裂検出テープにおいて、前記導電層は、厚さ方向及び/又は幅方向に複数形成されていることを特徴とする亀裂検出テープである。
請求項5の発明は、検出対象物(T1)に発生する亀裂(C,C1,C2)を検出する亀裂検出システムであって、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の亀裂検出テープ(2)と、前記導電層(2a;2f)の長さ方向の両端部にそれぞれ接続された一対の電極部(3,4)と、前記一対の電極部間に電力を供給して前記導電層に電流を流す電源部(5a)と、前記導電層の通電状態を測定する通電状態測定部(5b)とを備える亀裂検出システム(1)である。
この発明によると、検出対象物に短時間で簡単に貼り付けることができ亀裂の発生を正確に検出することができる。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る亀裂検出テープが貼り付けられたトンネルの透視図である。図2は、この発明の第1実施形態に係る亀裂検出システムのブロック図である。
図1に示すトンネルTは、山腹などの地中を貫通して列車などの移動体を通過させる固定構造物(土木構造物)である。トンネルTは、図1に示すように、コンクリートを主要材料として構築されておりトンネルTを建設する際に掘削した地山の内側に構築される覆工部(内壁部)T1と、覆工部T1の上半分の半円部分を構成するアーチ部T2と、覆工部T1の下半分の両側部分を構成する側壁部T3,T4とから構成されている。
図2に示す亀裂検出システム1は、トンネルTの覆工部T1に発生する亀裂を検出するシステムである。亀裂検出システム1は、図2に示すように、亀裂検出テープ2と、電極部3,4と、検出部5と、監視部6とを備えている。亀裂検出システム1は、図1に示す亀裂検出テープ2毎に設置された複数の検出部5によって亀裂検出テープ2の通電状態を検出し、検出部5毎に検出結果を監視部6に送信する。
図3は、この発明の第1実施形態に係る亀裂検出テープの斜視図である。図4は、この発明の第1実施形態に係る亀裂検出テープの断面図であり、図4(A)は貼付前の状態を示す断面図であり、図4(B)は貼付後の状態を示す断面図であり、図4(C)は切断後の状態を示す断面図である。
亀裂検出テープ2は、覆工部T1に発生する亀裂を検出するテープである。亀裂検出テープ2は、使用前は巻き取られた状態であり、使用時には先端部から繰り出されて必要な長さ分だけ切断され覆工部T1の表面に貼り付けられる。亀裂検出テープ2は、図1に示すように、ひび割れなどによる亀裂Cの発生が予測される箇所に亀裂Cと交差するように、種々のパターンP1〜P8によって貼り付けられている。例えば、パターンP1では、トンネルTの長さ方向と直交する方向に側壁部T3からアーチ部T2を通過して側壁部T4まで亀裂検出テープ2が貼り付けられており、パターンP2ではトンネルTの長さ方向に沿って亀裂検出テープ2が側壁部T4のみに貼り付けられている。パターンP3では、トンネルTの長さ方向と直交する方向に亀裂検出テープ2がアーチ部T2のみに貼り付けられており、パターンP4ではトンネルTの長さ方向と斜めに交差する方向に亀裂検出テープ2が側壁部T4のみに貼り付けられている。パターンP5では、トンネルTの長さ方向と直交する方向に亀裂検出テープ2が側壁部T4のみに貼り付けられており、パターンP6ではトンネルTの長さ方向と斜めに交差する方向に亀裂検出テープ2がアーチ部T2のみに貼り付けられている。パターンP7では、トンネルTの長さ方向に沿ってアーチ部T2と側壁部T4との境界部分に亀裂検出テープ2が貼り付けられており、パターンP8ではトンネルTの長さ方向に沿ってアーチ部T2の最も高い部分(天端)に亀裂検出テープ2が貼り付けられている。亀裂検出テープ2は、図1に示すように、トンネルTの長さ方向及びこの長さ方向と交差する方向のいずれの方向に亀裂Cが発生しても亀裂Cの発生を検出可能なように、波状又はジグザグ状に貼り付けることが好ましい。亀裂検出テープ2は、図3及び図4に示すように、導電層2aと、表面絶縁層2bと、裏面絶縁層2cと、粘着材層2dと、剥離材層2eとから構成されている。
導電層2aは、覆工部T1に亀裂が発生したときに通電状態が変化する部分である。導電層2aは、例えば、アルミニウム、銅又は鉄などの金属箔、カーボンなどの導電紙、プラスチックなどの導電性有機材料から構成されている。導電層2aは、図4(C)に示すように、覆工部T1に亀裂Cが発生したときに切断して非通電状態になる。導電層2aは、表面絶縁層2b、裏面絶縁層2c及び粘着材層2dよりも先に破断するようにこれらに比べて伸縮性が乏しい材料(弾性係数が大きい材料)によって形成することが好ましい。
表面絶縁層2bは、導電層2aの表面を被覆してこの導電層2aを電気的に絶縁する部分である。表面絶縁層2bは、覆工部T1の表面に沿って流れてくる水や落下してくる水が導電層2aの切断部に付着して、この導電層2aが通電状態になるのを防止する。表面絶縁層2bは、導電層2aの表面に塗布又は接着され形成されている。
裏面絶縁層2cは、導電層2aの裏面を被覆してこの導電層2aを電気的に絶縁する部分であり、表面絶縁層2bと同様に塗布又は接着され形成されている。裏面絶縁層2cは、覆工部T1内からの漏水が導電層2aの切断部に付着してこの導電層2aが通電状態になるのを防止する。
粘着材層2dは、裏面絶縁層2cを覆工部T1に接着する部分である。粘着材層2dは、裏面絶縁層2cの表面に塗布され形成されている。剥離材層2eは、粘着材層2dを保護しこの粘着材層2dから剥離される部分である。剥離材層2eは、図4(A)に示すように、未使用時には粘着材層2dの表面を被覆しており、図4(B)に示すように、使用時には粘着材層2dの表面から剥離される。
図2に示す電極部3,4は、導電層2aの長さ方向の両端部にそれぞれ接続された接点部分である。検出部5は、亀裂検出テープ2の通電状態を検出する部分であり、図1に示すように亀裂検出テープ2毎にトンネルTの内部に設置されている。検出部5は、図2に示すように、電源部5aと、通電状態測定部5bと、送信部5cなどを備えている。電源部5aは、一対の電極部3,4間に電力を供給して導電層2aに電流を流す電池などであり、通電状態測定部5bは導電層2aの通電状態を測定する抵抗測定器などであり、送信部5cは通電状態測定部5bの測定結果を送信する部分である。
監視部6は、覆工部T1の亀裂の発生状況を監視する部分でありトンネルTの外部に設置されている。監視部6は、図2に示すように、受信部6aと、判定部6bと、記録部6cと、警告部6dなどを備えている。受信部6aは、送信部5cからの測定結果を受信する部分である。判定部6bは、受信部6aが受信した測定結果に基づいて覆工部T1の状態が危険であるか否かを判定する部分である。判定部6bは、例えば、導電層2aの抵抗値が無限大であるときには覆工部T1が危険な状態であると判定する。記録部6cは、判定部6bの判定結果を記録するメモリなどであり、亀裂検出テープ2が貼り付けられたブロック毎に判定結果を記録する。警告部6dは、判定部6bの判定結果に基づいて所定の警告を発生する部分である。警告部6dは、例えば、危険度を表す文字や図形などを表示したり警報音を発生したりして、トンネルT内に進入する列車の運転士などに注意を喚起する。
次に、この発明の第1実施形態に係る亀裂検出テープの作用を説明する。
図4(A)に示す亀裂検出テープ2から剥離材層2eを剥がして、図4(B)に示すように亀裂Cの発生が予測される箇所の覆工部T1の表面に粘着材層2dを貼り付ける。次に、亀裂検出テープ2の両端部から表面絶縁層2bのみを所定の長さだけ剥離し、亀裂検出テープ2から露出した導電層2aの表面に接着剤などによって電極部3,4が接続した後に、防水用コーキング材などの絶縁材が電極部3,4と導電層2aとの接続部分に塗布される。次に、図2に示すように、亀裂検出テープ2の長さ方向の両端部にそれぞれ電極部3,4を接続して一対の電極部3,4間を配線した後に、電源部5aから導電層2aに直流電流が流れ、一対の電極部3,4間の抵抗値が通電状態測定部5bによって測定される。図4(C)に示すように、亀裂Cが発生して亀裂検出テープ2の長さ方向に引張力が作用すると、亀裂検出テープ2が破断して導電層2aが通電状態から非通電状態になる。
次に、この発明の第1実施形態に係る亀裂検出システムの作用を説明する。
図4(C)に示すように、亀裂Cが発生して導電層2aが切断すると、図2に示す一対の電極部3,4間の抵抗値が無限大になる。通電状態測定部5bがこの抵抗値を測定して測定結果を送信部5cが受信部6aに送信する。その結果、覆工部T1に亀裂Cが発生しトンネルTが危険な状態であると判定部6bが判定し、この判定結果を記録部6cに記録させるとともに警告部6dに所定の警告を発生させる。
この発明の第1実施形態に係る亀裂検出テープ及び亀裂検出システムには、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、表面絶縁層2bが導電層2aの表面を被覆してこの導電層2aを電気的に絶縁するとともに、裏面絶縁層2cが導電層2aの裏面を被覆してこの導電層2aを電気的に絶縁する。このため、亀裂Cが発生して導電層2aが切断したときに、表面絶縁層2b及び裏面絶縁層2cによって導電層2aに水が付着し難くなり、切断後の導電層2aが通電状態になるのを可能な限り防止することができる。また、この第1実施形態では、導電層2a、表面絶縁層2b、裏面絶縁層2c、粘着材層2d及び剥離材層2eを亀裂検出テープ2が備えている。その結果、予めテープ状に形成された亀裂検出テープ2を任意の長さで切断して一定の幅と厚さで覆工部T1に簡単に貼り付けることができる。このため、マスキングや重ね塗りなどの手間のかかる作業が不要になり、作業時間の短縮化を図ることができる。また、亀裂検出テープ2が柔軟性を有するテープ状に形成されているため、図1に示すように波状に折り曲げて覆工部T1に簡単に貼り付けることができる。さらに、敷設が困難で高価な光ファイバなどを使用して亀裂を検出する場合に比べて、貼り付けが容易で製造が簡単な亀裂検出テープ2によって安価に亀裂を検出することができる。
(2) この第1実施形態では、覆工部T1に亀裂Cが発生したときに導電層2aが切断する。その結果、導電層2aが通電状態から非通電状態になり亀裂Cの発生を簡単に検出することができる。
(3) この第1実施形態では、剥離材層2eが粘着材層2dを保護しこの粘着材層2dから剥離される。このため、亀裂検出テープ2の取扱いが容易になって亀裂検出テープ2を長期間保管することができるとともに、亀裂検出テープ2を巻き取った状態で保管することもできる。
(4) この第1実施形態では、電源部5aが一対の電極部3,4間に電力を供給して導電層2aに電流を流し、通電状態測定部5bが導電層2aの通電状態を測定する。このため、覆工部T1の状態を常時監視して亀裂Cの発生を容易に検出することができる。例えば、トンネルTの付近で新たな工事が行われたときに、覆工部T1を監視することができる。特に、トンネルTの上方で掘削工事を行って土砂を取り払ったときには、覆工部T1が変形して亀裂Cが発生する可能性がある。このような場合には、工事期間中に覆工部T1を常時監視して亀裂Cが発生したときには工事を中止させることができる。
(第2実施形態)
図5は、この発明の第2実施形態に係る亀裂検出テープの断面図である。以下では、図1〜図4に示す部分と同一の部分については同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示す亀裂検出テープ2は、伸縮性に優れ可塑性を有する導電層2fを備える。この第2実施形態では、覆工部T1に亀裂Cが発生したときに導電層2fが伸びるため導電層2fの断面積が小さくなる。その結果、図2に示す一対の電極部3,4間の抵抗値が変化するため亀裂Cを検出することができる。この状態から亀裂Cが大きくなると、一対の電極部3,4間の抵抗値がさらに大きくなるため、亀裂Cの進行をある程度監視することができる。その結果、通電状態測定部5bの測定結果に基づいて覆工部T1の危険度を判定部6bが複数のレベルで判定して、亀裂Cの進行状況に応じた警告を警告部6dから発生させることができる。
(第3実施形態)
図6は、この発明の第3実施形態に係る亀裂検出テープの斜視図である。図7は、この発明の第3実施形態に係る亀裂検出テープの切断後の状態を示す断面図であり、図7(A)は亀裂が小さいときの状態を示し図7(B)は亀裂が大きくなったときの状態を示す。
図6及び図7に示す亀裂検出テープ2は、導電層2aが厚さ方向に2つ形成されており、2つの導電層2aを電気的に絶縁する1つの中間絶縁層2gが2つの導電層2aの間に挟み込まれている。図7(A)に示すように、小さな亀裂C1が発生して下側の導電層2aが切断すると、一対の電極部3,4間の抵抗値が大きくなる。図7(B)に示すように、この小さな亀裂C1が大きな亀裂C2に成長して上側の導電層2aが切断すると、一対の電極部3,4間の抵抗値がさらに大きくなり無限大になる。このため、通電状態測定部5bの測定結果に基づいて、下側の導電層2aが切断した場合には注意状態であると判定部6bが判定し、上側の導電層2aが切断した場合には危険状態であると判定部6bが判定する。その結果、覆工部T1の状態を2段階に分けて警告部6dによって警告することができる。
(第4実施形態)
図8は、この発明の第4実施形態に係る亀裂検出テープの斜視図である。図9は、この発明の第4実施形態に係る亀裂検出テープの切断後の状態を示す斜視図であり、図9(A)は亀裂が小さいときの状態を示し図9(B)は亀裂が大きくなったときの状態を示す。
図8及び図9に示す亀裂検出テープ2は、導電層2aが幅方向に2つ形成されており、2つの導電層2aを電気的に絶縁する1つの中間絶縁層2gが2つの導電層2aの間に挟み込まれている。図9(A)に示すように、小さな亀裂C1が発生して一方(右側)の導電層2aが切断すると、一対の電極部3,4間の抵抗値が大きくなる。図9(B)に示すように、この小さな亀裂C1が大きな亀裂C2に成長して他方(左側)の導電層2aが切断すると、一対の電極部3,4間の抵抗値がさらに大きくなり無限大になる。この第4実施形態には、第3実施形態と同様の効果がある。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、検出対象物として覆工部T1を例に挙げて説明したがこれに限定するものではなく、高架橋、鉄橋、ビルの外壁、船舶、航空機などについてもこの発明を適用することができる。この実施形態では、亀裂検出テープ2が裏面絶縁層2cを備えるため鉄橋などの鋼材についても使用することができる。また、この実施形態では、検出対象物としてコンクリート構造物を例に挙げて説明したがこれに限定するものではなく、ブロックやレンガなどの構造物や土木構造物についてもこの発明を適用することができる。例えば、ビルの外壁の場合にはタイルの目地に貼り付けたり、トンネルの場合にはレンガやブロックの目地に貼り付けたりすることもできる。検出対象物が鋼材の場合には疲労亀裂の有無を検出することもできる。
(2) この実施形態では、覆工部T1に引張力が作用して亀裂検出テープ2が切断する場合を例に挙げて説明したが、覆工部T1に圧縮力が作用する場合についても亀裂C,C1,C2が発生するためこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、表面絶縁層2b及び裏面絶縁層2cなどが導電層2aとともに切断する場合を例に挙げて説明したが、導電層2aのみが切断するようにこれらの材料を選択することもできる。さらに、この実施形態では、少なくとも導電層2aの表面及び裏面を表面絶縁層2b及び裏面絶縁層2cによって被覆しているが、導電層2aの側面を含む全面を絶縁層によって被覆することもできる。
(2) この実施形態では、1種類の亀裂検出テープ2を例に挙げて説明したが、検出対象物に応じて幅や厚さの異なる数種類の亀裂検出テープを用意することもできる。例えば、鉄筋入りのコンクリート構造物の場合には僅かな亀裂であっても検出する必要があり、鉄筋のないコンクリート構造物の場合には大きな亀裂を重点的に検出する必要がある。このため、鉄筋の有無に応じて亀裂検出テープを選択することもできる。また、この実施形態では、送信部5cから受信部6aまで電線によって測定結果を送信しているが無線によって測定結果を送信することもできる。
(3) この第3実施形態及び第4実施形態では、導電層2aを2つ形成する場合を例に挙げて説明したが、導電層2aを3つ以上形成することもできる。また、この第3実施形態および第4実施形態では、2つの導電層3aを形成しているがこの導電層3aを導電層3fに置き換えることもできる。
この発明の第1実施形態に係る亀裂検出テープが貼り付けられたトンネルの透視図である。 この発明の第1実施形態に係る亀裂検出システムのブロック図である。 この発明の第1実施形態に係る亀裂検出テープの斜視図である。 この発明の第1実施形態に係る亀裂検出テープの断面図であり、(A)は貼付前の状態を示す断面図であり、(B)は貼付後の状態を示す断面図であり、(C)は切断後の状態を示す断面図である。 この発明の第2実施形態に係る亀裂検出テープの断面図である。 この発明の第3実施形態に係る亀裂検出テープの斜視図である。 この発明の第3実施形態に係る亀裂検出テープの切断後の状態を示す断面図であり、(A)は亀裂が小さいときの状態を示し、(B)は亀裂が大きくなったときの状態を示す。 この発明の第4実施形態に係る亀裂検出テープの斜視図である。 この発明の第4実施形態に係る亀裂検出テープの切断後の状態を示す斜視図であり、(A)は亀裂が小さいときの状態を示し、(B)は亀裂が大きくなったときの状態を示す。
符号の説明
1 亀裂検出システム
2 亀裂検出テープ
2a 導電層
2b 表面絶縁層
2c 裏面絶縁層
2d 粘着材層
2e 剥離材層
2f 導電層
2g 中間絶縁層
3,4 電極部
5 検出部
5a 電源部
5b 通電状態測定部
5c 送信部
6 監視部
6a 受信部
6b 判定部
6c 記録部
6d 警告部
T トンネル
1 覆工部(検出対象物)
C,C1,C2 亀裂

Claims (5)

  1. 検出対象物に発生する亀裂を検出する亀裂検出テープであって、
    前記検出対象物に亀裂が発生したときに通電状態が変化する導電層と、
    前記導電層の表面を被覆してこの導電層を電気的に絶縁する表面絶縁層と、
    前記導電層の裏面を被覆してこの導電層を電気的に絶縁する裏面絶縁層と、
    前記裏面絶縁層を前記検出対象物に接着する粘着材層と、
    を備える亀裂検出テープ。
  2. 請求項1に記載の亀裂検出テープにおいて、
    前記導電層は、前記検出対象物に亀裂が発生したときに切断又は伸びること、
    を特徴とする亀裂検出テープ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の亀裂検出テープにおいて、
    前記粘着材層を保護しこの粘着材層から剥離される剥離材層を備えること、
    を特徴とする亀裂検出テープ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の亀裂検出テープにおいて、
    前記導電層は、厚さ方向及び/又は幅方向に複数形成されていること、
    を特徴とする亀裂検出テープ。
  5. 検出対象物に発生する亀裂を検出する亀裂検出システムであって、
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の亀裂検出テープと、
    前記導電層の長さ方向の両端部にそれぞれ接続された一対の電極部と、
    前記一対の電極部間に電力を供給して前記導電層に電流を流す電源部と、
    前記導電層の通電状態を測定する通電状態測定部と、
    を備える亀裂検出システム。

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