JP6784620B2 - 静電容量型腐食センサ - Google Patents
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Description
誘電正接は、抵抗値の増加によって増加する。また、静電容量は、電極(検知部)の欠損によって変化する。従って、誘電正接を検知することによって、腐食センサの表面に発生した初期の腐食を検知することができる。また、リアクタンス、等価並列抵抗等の電気特性も腐食によって変化する。ここで、誘電正接の変化は、10kHz以上の高周波数領域で測定することが望ましい。さらに加えて、腐食の進展を静電容量の減少度合いとを総合して判断することによって、より高い精度で腐食状態を把握することが可能となる。
tanδ=ωCR ・・・(1)
C=Q/V=εS/d[F] ・・・(2)
ここで、εは、誘電率である。
[腐食センサの構成]
図1は、本実施形態に係る静電容量型腐食センサ(以下、腐食センサ)の概略構成を示す平面図である。図2Aは、図1に示した腐食センサ1をA−Aで切断した場合の断面図である。図2Bは、図1に示した腐食センサ1をB−Bで切断した場合の断面図である。この腐食センサ1は、鉄などの腐食性の金属を圧延することにより作製され、本実施形態では3μm以上0.1mm以下の厚さを有する検知部としての鉄箔部3と、誘電体5と、リード線7と、対向電極9と、を備える。
図5は、本実施形態に係る腐食センサの製造方法を示すフローチャートである。まず、金属箔部としての鉄を圧延して鉄箔を製造する(ステップS101)。鉄箔は、3μm以上0.1mm以下の厚さを有するものとする。ここで、鉄箔は、蒸着やメッキにより形成される薄膜であっても良いし、板状に形成されていても良い。
腐食の測定対象となる金属構造物、例えば、鋼橋やプラント設備、街路灯、土中埋設管、タンク、船舶などに保護塗料を塗布する場合、塗布前の金属材料の表面に、上記説明した本実施形態に係る腐食センサを接着剤等で貼付する。貼付する際は、構造物の電気状態の影響を受ける場合があるので、樹脂のテープ、シールあるいは接着剤自体で絶縁することが好ましい。センサの検知部は、腐食状態を測定したい材質と同じものに換えることができ、鉄箔に換えてステンレスやアルミニウム等の金属とすれば良い。その後、金属構造物と同様に保護塗料を塗布する。ケーブルは、保護塗料の外部に出しても出さなくても良い。ケーブルを出さない場合は、そのまま塗膜の下にセンサを埋設し、測定する際は、センサを被覆している塗膜を剥離し、直接計測器を接続して、腐食に伴う電気信号を計測する。また、無線方式を用いて、電磁的に測定を行なっても良い。これにより、ケーブルを引きだした場合に生じる塗膜の欠陥を生じることなく、センサを設置することができる。
図6は、第2の実施形態に係る腐食センサの概略構成を示す図である。腐食センサ1の鉄箔部3は、第1の実施形態と同様、第1の領域3aと第2の領域3bで構成される。第1の領域3aの外周に沿うように複数の貫通孔21が設けられており、第1の領域3aと第2の領域3bとは複数の導通部11で電通している。このように、導通部11を複数設けることにより、導通部11にかかる応力を分散させることができ、その結果、鉄箔部3の付着切れの発生を抑制することができる。また、複数設けることで万が一導通部が1箇所破損しても導通を確保できる。また、導通部を斜めに設けて距離を長くすることで、導通部を介して水がケース内に侵入しづらいようにしている。第1の実施形態と同様、この貫通孔の境界部21aの部分は、ラウンド形状であることが好ましい。貫通孔の境界部21aの部分をラウンド形状にすることで、鉄箔部3の付着切れの発生を抑制することができる。なお、第2の実施形態において、誘電体5、リード線7、対向電極9、および貫通孔13等の構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
図7は、第3の実施形態に係る腐食センサの概略構成を示す図である。腐食センサ1の鉄箔部3は、第1の領域3aで構成される。接着部51は、導電性樹脂で形成され、第1の領域3aの外周を包囲するように設けられており、導電性樹脂は、誘電体に接着している。他の実施形態における貫通孔と鉄箔部との境界部分と同様、接着部51と第1の領域3aとの境界部分は、ラウンド形状であることが好ましい。接着部51と第1の領域3aとの境界部分をラウンド形状にすることで、熱膨張係数の違いにより発生する応力を分散でき、その結果、鉄箔部3の付着切れの発生を抑制することができる。
図8は、第4の実施形態に係る腐食センサの概略構成を示す図である。図8は、鉄箔部3の第1の領域3aと、第1の領域3aの外周に設けられた貫通孔21との境界部に防水処理層61がさらに設けられている。防水処理層61は、撥水剤を塗布するなどの撥水処理が行なわれている層である。このように、防水処理層61を設けることで、さらに防水効果を向上させることができる。図8に示すように、本実施形態では、2つの貫通孔21を備えた例を示したが、これに限られるわけではない。例えば、図6に示すように複数の貫通孔21を備えていても良いし、図7に示すように接着部を備えていても良い。なお、第4の実施形態において、誘電体5、リード線7、対向電極9、および貫通孔13等の構成は、第1の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
3 鉄箔部
3a 第1の領域
3b 第2の領域
5 誘電体
7 リード線
9 対向電極
11 導通部
13 貫通孔
21 貫通孔
21a 貫通孔の境界部
30 腐食防止膜
41 ケース
43 接着剤
45 樹脂
51 接着部
61 防水処理層
Claims (6)
- 腐食性を有する金属で形成された検知部と、耐腐食性を有する金属で形成され前記検知部と対向する位置に設けられた対向電極と、前記検知部および前記対向電極との間に設けられた誘電体とを備える鋼材の腐食環境を検出する静電容量型腐食センサであって、
前記検知部は、
腐食環境に曝される第1の領域と、
導電性樹脂で形成され、前記第1の領域の外周を包囲する接着部と、を備えることを特徴とする静電容量型腐食センサ。 - 樹脂で形成され、前記検知部、前記対向電極および前記誘電体を収容するケース本体をさらに備え、
前記ケース本体の一側面には、前記第1の領域と実質的に同一の面積および形状を有する開口部が設けられ、
前記検知部が前記開口部を内側から閉塞するように、前記接着部と前記ケース本体とが接着されたことを特徴とする請求項1記載の静電容量型腐食センサ。 - 腐食性を有する金属で形成された検知部と、耐腐食性を有する金属で形成され前記検知部と対向する位置に設けられた対向電極と、前記検知部および前記対向電極との間に設けられた誘電体とを備える鋼材の腐食環境を検出する静電容量型腐食センサであって、
前記検知部は、
腐食環境に曝される第1の領域と、
導電性を有し、前記第1の領域の外周を包囲する第2の領域と、
前記第1の領域と前記第2の領域との間に設けられ、接着剤が充填される貫通孔と、
前記第1の領域と前記第2の領域とを電気的に接続する少なくとも1つの導通部と、を備えることを特徴とする静電容量型腐食センサ。 - 少なくとも前記貫通孔の前記第1の領域との境界部は、ラウンド形状であることを特徴とする請求項3記載の静電容量型腐食センサ。
- 樹脂で形成され、前記検知部、前記対向電極、および前記誘電体を収容するケース本体をさらに備え、
前記ケース本体の一側面には、前記第1の領域と実質的に同一の面積および形状を有する開口部が設けられ、
前記検知部が前記開口部を内側から閉塞するように、前記貫通孔に充填された接着剤を介して前記誘電体と前記ケース本体とが接着されたことを特徴とする請求項3または請求項4記載の静電容量型腐食センサ。 - 前記第1の領域の外縁部を被覆する防水処理層をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の静電容量型腐食センサ。
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