JP2017161250A - 構造物の異常を検知する検知用の配線基板、構造物異常検知装置及び構造物異常検知システム - Google Patents

構造物の異常を検知する検知用の配線基板、構造物異常検知装置及び構造物異常検知システム Download PDF

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Abstract

【課題】構造物にひび割れ等の異常が発生したときの検知精度を向上させることを目的の一つとする。また、本発明の一実施形態は、構造物の異常を検知する装置の電源管理の問題を解決することを目的の一つとする。【解決手段】構造物異常検知装置は、電源部と、通信モジュールと、電源部から通信モジュールへの電力供給を制御する電源供給制御回路と、を含み、電源供給制御回路は、構造物に付着される検知用の配線と接続される検知信号入力部を有し、検知信号入力部に検知用の配線から異常信号が入力されたとき、電源部から通信モジュールに電力を供給する制御部を含む。【選択図】図1

Description

本発明の一実施形態は、構造物の状態変化を電気的な特性変化によって検知する部材、装置、システムに関する。
道路、鉄道、港湾、ダム、建築物等の社会資本を構成する構造物の老朽化に対し、適切な維持管理が求められている。自動車道路や鉄道等における橋梁、トンネル、法面におけるコンクリート壁、ビルディングの外壁等においては、壁の剥落があると構造物の安全性が損なわれ、大きな事故の原因となる。そのため、定期的な点検及び検査を実施する必要がある。
従来、構造物の点検は、人手による目視検査、打音検査を中心に行われている。また、人手による目視検査等に代えて、センサを構造物に取り付けて検査を行う方式も提案されている。センサを用いる検査方式としては、例えば、コンクリート建造物へ直接歪みゲージを接着して劣化を検知する方式、構造物の内部または表面に導電性線材を設置して、当該導電性線材の抵抗値を評価する方式が開示されている(特許文献1,2参照)。
特開平09−004048号公報 特開2000−055748号公報
しかし、人手による構造物の検査は精度のばらつきが大きく、見落としが生じるおそれがある。さらに、人手による構造物の検査は、多大な時間と費用がかかるため、検査頻度が少なく、危険な状況にある構造物の劣化を見落としてしまうおそれがある。センサを用いる従来の方式では、検知精度が良好ではないといった問題がある。さらに、センサに電力を供給するための電源設備を整備する必要があり、一方、センサを電源(バッテリー)内蔵型とした場合には、定期的な電源管理(バッテリー交換)をする必要がある。
このような問題に鑑み、本発明の一実施形態は、構造物にひび割れ等の異常が発生したときの検知精度を向上させることを目的の一つとする。また、本発明の一実施形態は、構造物の異常を検知する装置の電源管理の問題を解決することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態に係る配線基板は、構造物に付着される検知用の配線基板であって、絶縁表面を有する基板と、基板の第1面に配設され第1端から第2端にかけて連続する少なくとも1本の検知用の配線と、を有し、基板は、構造物と比較して脆性が高くされている。
本発明の一実施形態に係る構造物異常検知装置は、電源部と、通信モジュールと、電源部から通信モジュールへの電力供給を制御する電源供給制御回路と、を含み、電源供給制御回路は、構造物に付着される検知用の配線基板が有する検知用の配線と接続される検知信号入力部を有し、検知信号入力部に検知用の配線から異常信号が入力されたとき、電源部から通信モジュールに電力を供給する制御部を含む。
本発明の一実施形態によれば、脆性を有する基板で作製される検知用の配線基板を用いることにより、構造物にひび割れ等の異常が発生したときの検知精度を向上させることができる。また、構造物異常検知装置に電源供給制御回路を設け、検知用の配線基板が異常を検知したときに、通信モジュールに電源電力を供給することで、消費電力を削減し、電源管理を容易にすることができる。
本発明の一実施形態に係る構造物異常検知装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る構造物異常検知装置の電源供給制御回路の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の構成を示し、(A)は平面図、(B)は断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の態様を示す断面図であり、(A)は配線基板の断面を示し、(B)及び(C)は配線基板を構造物に付着させる段階を示す。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の態様を示す断面図であり、(A)は配線基板の断面を示し、(B)及び(C)は配線基板を構造物に付着させる段階を示す。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の態様を示す断面図であり、(A)は配線基板の断面を示し、(B)は配線基板を構造物に付着させる段階を示す。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の態様を示す断面図であり、(A)及び(B)は配線基板の断面を示し、(C)及び(D)は配線基板を構造物に付着させる段階を示す。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板を構造物に設置する一態様を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板に設けられる配線の構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る構造物異常検知装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る構造物異常検知装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板の構成を示す図であり、(A)は全体の構成を示す斜視図を示し、(B)は配線基板の一部を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る構造物異常検知システムの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る構造物異常検知装置及び構造物に付着される検知用の配線基板の一態様を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同じ要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。符号の末尾付される「a」、「b」等の記号は同じ要素を識別するために用いられることがある。さらに各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。
本明細書において、ある部材又は領域が他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限りこれは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
本明細書において説明される基板は、少なくとも平面状の一主面を有し、この一主面上に検知用の配線が設けられる。以下の説明では、断面視において、基板の前記一主面を基準とし、基板に対して「上」、「上層」、「上方」又は「上面」として説明する場合には、基板の一主面を基準にして述べるものとする。
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る構造物異常検知装置100の構成を示すブロク図である。構造物異常検知装置100は、電源部102、電源供給制御回路104、通信モジュール106を含む。また、構造物異常検知装置100は、監視対象とされる構造物の異常を検知する配線基板と接続される。構造物異常検知装置100は、検知用の配線基板によって異常が検知されると、電源供給制御回路104が動作する。電源供給制御回路104は電源部102の電力を通信モジュール106に与え、通信モジュール106は異常の発生を通知する情報(又は信号)を出力し、管理者に通知する。以下、各部の詳細及び本装置の動作について説明する。
なお、本発明の一実施形態において、「構造物」とは、例えば、道路設備、鉄道設備、港湾設備、空港設備、送信設備、送電設備、建築物(ビルディング等)、工芸品、その他の建造物である。例えば、道路設備及び鉄道設備であれば、橋梁、橋脚、トンネル、法面、その他道路設備の付属物(表示板、信号機、架線等)を含む。また、構造物には、人工物のみでなく、地盤、山岳斜面、岩石等の天然物が対象とされる場合もある。
電源部102は、構造物異常検知装置100の動作に必要な電力を供給する。電源部102は、一次電池又は二次電池によって構成される。これ以外にも、電源部102は、光起電力素子(太陽電池)、振動発電素子、熱電発電素子といった環境発電素子とキャパシタを組み合わせた方式、無線給電方式によって構成されてもよい。本発明の一実施形態は、電源部102が独立電源(孤立して設けられる電源)として構成されることを主とするが、他の一態様として商用電力系統と接続されていてもよい。
通信モジュール106は、検知対象となる構造物にひび割れや壁面の部分的な崩落、継ぎ目のずれ等の異常が発生したとき、その異常の発生を通知する情報(又は信号)を出力する。通信モジュール106は、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、有線又は無線の電話回線等による電気通信回線によって、管理者側のサーバ装置112へ情報を送信する。他の形態として、通信モジュール106は、通信網の一部に近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標))が介在して、管理者側のサーバ装置112へ情報を送信するようにされていてもよい。
このような機能を有する通信モジュール106は、電源供給制御回路104を介して電源部102から電力が供給されるとき所定の動作をする。所定の動作とは、例えば、前述のような警報を出力する動作を含む。通信モジュール106は、予めプログラミングされた内容に基づき、センサ素子から異常を検知する信号が出力されたとき、警報信号を自動的に送出するように構成されていてもよい。
いずれにしても、通信モジュール106は、電源部102から常時電力が供給されているのではなく、電源供給制御回路104の動作に応じて電力が供給され、それ以外のときは無給電状態となる。別言すれば、通信モジュール106は、電源部102から定常的に電力が供給されるのではなく、検知用の配線基板122が異常を検知して、電源供給制御回路104によって電源部102と接続されるとき通信可能な状態となる。
電源供給制御回路104は、電源部102及び通信モジュール106と接続される。電源供給制御回路104は、電源部102から通信モジュール106に供給する電力を制御する。例えば、電源供給制御回路104は、電源部102から通信モジュール106へ電力の供給を「する」又は「しない」の制御を行う。
電源供給制御回路104は、検知用の配線基板122と接続される接続部を有する。電源供給制御回路104は、接続部により検知用の配線基板122に設けられた検知用の配線124と接続される。電源供給制御回路104は、検知用の配線基板122の電気的特性の変化に応じて、電源部102から通信モジュール106へ電力の供給を行うように動作する。例えば、検知用の配線基板122が監視対象となる構造物のひび割れ、壁面の部分的な崩落、継ぎ目のずれ等の異常を検知し、検知用の配線基板122の電気的特性が変化した場合(例えば、導通状態が非導通状態となった場合)、電源供給制御回路104は、電源部102から通信モジュール106に電力の供給を行う。
図2は、電源供給制御回路104の一例を示す。電源供給制御回路104は、レギュレータ118、スイッチング素子120を含む。レギュレータ118は、電界効果トランジスタ(MOSFET)等のトランジスタで構成されるスイッチング回路を含む。例えば、スイッチング回路はCMOS回路で構成され、それにより低消費電力化が図られる。レギュレータ118は、スイッチング素子120と接続され、電源部102から通信モジュール106へ電力の供給を「する」又は「しない」の動作が制御される。本実施形態において、レギュレータ118は、スイッチング素子120が「オン」のとき(導通状態のとき)、電力を供給する動作をし、「オフ」のとき電力を供給しないように構成されている。
スイッチング素子120は、電界効果トランジスタ(MOSFET)等のトランジスタで実現される。本実施形態においては、ノーマリオン型のMOSFETを用いることが好ましい。すなわち、ゲートに電圧を印加されない状態でオン(ドレインとソース間が導通状態)となり、ゲートに所定の電圧が印加されるときオフ(ドレインとソース間が非導通状態)となるディプリーション型のMOSFETを用いることが好ましい。
電源供給制御回路104は、入力端子の一つが、2端子素子である検知用の配線基板122の一方の端子と接続される。この入力端子は、スイッチング素子120のゲートと接続される端子である。検知用の配線基板122の他方の端子は電源部102の出力端子と接続される。すなわち、スイッチング素子120のゲートと電源部102の出力端子との間に、2端子の検知用の配線基板122が直列に挿入される。
図2は、検知用の配線基板122の機能をスイッチに置き換えて例示している。検知用の配線基板122は、通常状態(異常を検知しない状態)では、スイッチがオンになっている場合と等価の状態となり、電源部102の電圧がスイッチング素子120のゲートに印加された状態となる。一方、検知用の配線基板122が異常を検知した場合には、スイッチがオフになった場合と等価の状態を形成し、この場合には電源部102の電圧がスイッチング素子120のゲートに印加されない状態となる。構造物の異常の有無によって、オン状態とオフ状態とを取り得る検知用の配線基板122は、不可逆性センサとみなすことができる。このような、本発明の一実施形態において好適に用いられる検知用の配線基板122の詳細は後述される。
なお、本発明の一実施形態において、検知用の配線基板122に代えて、加速度、温度、湿度、圧力のような物理量を検知するセンサ素子を用い、センサ素子の出力信号の値を2値化してオン又はオフの判定結果を出力する論理回路によって、検知用の配線基板122と等価の機能を実現してもよい。
検知用の配線基板122が通常状態(異常を検知しない状態)では、スイッチング素子120に電源電圧が印加されるので、スイッチング素子120はオフ状態となり、レギュレータ118は動作しない状態となる。一方、検知用の配線基板122が異常を検知した状態では、スイッチング素子120に電源電圧が印加されないので、スイッチング素子120はオン状態となり、レギュレータ118は動作するい状態となる。
スイッチング素子120に用いられるMOSFETは、ゲートが絶縁されている。そのため、図2で示すように、電源電圧をゲートに入力する回路を形成しても、消費電力は極めて低い(理想的にはゼロ)ものとなる。これにより、構造物異常検知装置100は、通常状態(異常を検知しない状態)での消費電力が極めて低いものとなる。なお、図2において、スイッチング素子120の他に、抵抗素子が図示されているが、このような回路素子は適宜設けられるものであり、電源供給制御回路104の構成を特段限定するものではない。
電源供給制御回路104は、検知用の配線基板122と接続される接続部を1つ又は複数有する。この接続部は、検知用の配線基板122を接続又は接続解除の双方の状態を繰り返し取り得るような端子構造を有していることが好ましい。例えば、検知用の配線基板122と電源供給制御回路104とは、オス・メスのコネクタでの接続、クリップでの接続、半田接続等で接続される。これにより、検知用の配線基板122は構造物異常検知装置100と容易に交換可能となる。
本発明の一実施形態に係る構造物異常検知装置100によれば、検知用の配線基板122が異常を検知しない正常時には、電源部102から通信モジュール106に電力が供給されないため、消費電力を低減することが可能となる。それにより、電源部102が独立電源の場合には、蓄電池の交換や充電等の作業の頻度を小さくすることができ、維持費を低減することができる。
[第2実施形態]
本実施形態は、実施形態1で示す構造物異常検知装置100に適用することのできる検知用の配線基板の一態様を示す。本発明の一実施形態において、検知用の配線基板は基板と、この基板に設けられた検知用の配線を含む配線基板である。
図3(A)及び(B)は、本実施形態に係る検知用の配線基板122として用いることのできる配線基板の態様を示す。図3(A)は、配線基板の平面図を示し、同図(A)に示すA−B線に対応する断面構造を図3(B)に示す。
構造物の異常を検知するために用いられる配線基板122は、脆性の高い基板128の一主面(基板に含まれる一つの平面部)に配線124が設けられる。配線124は導電体の薄膜で形成され、所定のパターンに設けられる。配線基板122は、少なくとも、一対の端子126a、126bと、この一対の端子間を繋ぐ配線124を含む。
このような配線基板122は、検知対象となる構造物に付着して設けられる。好ましくは、配線基板122は構造物に密着して設けられる。検知用の配線基板122の基板128は、付着させる構造物と比較して同等かそれ以上の脆性を有する。したがって、構造物にひび割れ等が発生して変形すると、検知用の配線基板122は破損する。検知用の配線基板122の一主面に設けられた検知用の配線124は、導電体の薄膜であるため、基板128の破損により断線する。検知用の配線124の断線により一対の端子126a及び端子126bの間の電位が変動し、或いは電流が不通となる。検知用の配線基板122は、自らが破断することで、対象物の状態変化を検知することができる。例えば、検知用の配線基板122におけるこのような電気的特性の変化は、図2で示すスイッチとして用いることができる。
検知用の配線基板122において、基板128は脆性を有する素材が用いられ、検知用の配線124は基板128の一主面に設けられる。検知用の配線124は、下地である基板128が破断すると、それに伴って断線するように設けられる。検知用の配線基板122は、端子126aと端子126b間の抵抗値又は導通の有無が検知信号として利用される。
基板128は、合成樹脂材、紙材、ガラス材のような脆性を有する素材が用いられる。例えば、基板128として、脆性フィルムが用いられる。脆性フィルムとは、通常の塩化ビニル系樹脂によるフィルムに比べ脆性が高いフィルムであり、脆く破れやすい性質を有するフィルムである。脆性フィルムは、塩化ビニル系樹脂に可塑剤と充填材を多量に含有させたフィルム、塩化ビニル系樹脂とアクリル系樹脂との混合樹脂に溶融シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウムのいずれかの充填材を多量に充填したフィルムが用いられる。
また、基板128としてガラス材が用いられる場合には、上記の脆性フィルムと同程度の破断強度を有する素材を用いることができる。例えば、基板128として板厚が0.5mm以下、好ましくは0.05mm以下、例えば0.01mmの薄板ガラスを用いることができる。
このような基板128の脆性は、例えば、破断強度が0.5N/mm〜100N/mmであるとともに破断伸度が10%以下であることが好ましい。この値は、構造物として例示される鉄筋コンクリート壁の破断強度である400N/mm2より十分に小さい値であるとともに、長さ1mmの局所的な箇所に0.1mm(10%)の変位(ひび)が生じた場合の伸び量である。すなわち、基板128の破断強度は、検知対象とする構造物の破断強度に比べて、同程度かそれ以下の破断強度を有することが好ましい。構造物と基板128の強度差をこのような範囲とすることにより、構造物にひび割れが生じたり、壁面の部分的な欠損(崩落)が生じたりする場合に、基板128が破断して異常を検知することが可能となる。
もっとも、基板128の脆性は板厚にも依存する。別言すれば、基板128の板厚を変えることで、センサとしての感度を調整することが可能となる。すなわち、基板128の厚みを薄くすれば感度が高くなり、厚くすれば感度を低くすることができる。
検知用の配線124は、基板128の一平面に設けられる。検知用の配線124は、銀ペースト、導電性のカーボンペーストのような導電性ペーストを印刷することにより形成される。また、検知用の配線124は、金属薄膜のエッチングや、真空蒸着やスパッタリングにより形成する。
検知用の配線124は、このような導電性材料を用い、基板128の一主面において線状のパターンで設けられる。検知用の配線124は、端子126aと端子126bとの間を連結するパターンを有する。検知用の配線124のパターンは任意であり、直線状、曲線状のパターンで設けられる。例えば、検知用の配線124は、メアンダ状に屈曲したパターンで形成される。
検知用の配線基板122は、基板128の一主面において検知用の配線124が延伸する領域がセンシング面となる。検知用の配線基板122は、検知用の配線124によるパターンの密度を高めると、構造物のより狭い領域の状態変化を検知することできる。一方、検知用の配線124によるパターンの密度を低くすると、構造物において比較的大きな状態変化を検知することが可能となる。このように、基板128の一主面において検知用の配線124を施設する密度を異ならせることで、構造物における検出対象の範囲を異ならせることができる。
検知用の配線基板122は、基板128において検知用の配線124が設けられる一主面に対向する他方の主面側に剥離フィルム132が設けられていてもよい。剥離フィルム132は、基板128から剥離可能な状態で設けられる。基板128は脆性が高いので、剥離フィルム132を設けることで、施工前において検知用の配線基板122の破損を防止することができる。例えば、剥離フィルム132は、検知用の配線基板122の製造工程、市場での流通工程、構造物への施工時において、基板128に付設される。検知用の配線基板122を構造物に付着させた後は、異常を検知するセンサとしての機能を発現させるため、剥離フィルム132は基板128から剥離されることが好ましい。このように、剥離フィルム132を用いることで、検知用の配線基板122の取り扱いが容易となり、不慮の破損を防止することができる。なお、図3(B)には図示されていないが、基板128と剥離フィルム132との間には粘着剤層が形成されていてもよい。
図4(A)乃至(C)は、検知用の配線基板122を構造物に取り付ける方法を示す。図4(A)は、構造物140の一面に貼付け部材134を設ける。貼付け部材134は、粘着材、粘着シート、接着材、接着シート等の粘着性又は接着性を有する部材である。貼付け部材134が設けられる構造物140の施工面は、平面及び曲面のいずれであってもよく、また角部であってもよい。構造物140の施工面は、貼付け部材134が密着するようにプライマ加工等が施されていてもよい。
ここで、粘着材は一般に高粘度で低弾性率の半固体状であり、接合形成後もその状態又は当初の状態に近い状態を維持するものであり、接着材は非着材を接合した後に化学反応によって固化し、接着界面において比較的高い接着強さを発現するものである。粘着材としては、ゴム系、アクリル系、シリコーン系等の粘着材を適用することができる。接着材としては、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系、塩化ビニル樹脂系等の接着材を適用することができる。接着材は、また、光硬化型、熱硬化型等の各種の接着材を適用することができる。また、粘着シートは、シート状の粘着材であり、接着シートはシート状の接着材である。
貼付け部材134は、検知用の配線基板122と略同一または、それよりも大きな面積で設ける。これにより、検知用の配線基板122は構造物140に安定的に固定される。一方、別の態様として、貼付け部材134をストライプ状又はドット状に設け、検知用の配線基板122を固定するようにしてもよい。このような構成については、本実施形態において後述される。
図4(B)は、構造物140に検知用の配線基板122を取り付ける段階を示す。検知用の配線基板122は、検知用の配線124が設けられた面を貼付け部材134に密接させて設ける。検知用の配線124は、貼付け部材134に埋設されるように設けられることで、外面に露出しない構造となる。これにより、検知用の配線124は基板128によって保護され、外部からの作用による損傷を防ぎ、不用意な断線を防止することができる。別言すれば、異常の検知用として用いられる検知用の配線124は、基板128と貼付け部材134の間に設けられることで、基板128の裂傷以外の原因で断線するのを防止することができる。
貼付け部材134が接着材又は接着シートである場合、検知用の配線基板122が密接された後、硬化処理が行われる。例えば、貼付け部材134が光硬化型の接着材又は接着シートである場合、光照射により硬化処理が行われ、接着力が高められる。また、貼付け部材134が熱硬化型の接着材又は接着シートである場合、加熱処理により接着力が高められる。
図4(C)は、剥離フィルム132を剥離する段階を示す。剥離フィルム132は、検知用の配線基板122を構造物140に取り付ける際に、基板128が破損しないように保護部材として用いられる。脆性を有する基板128は、この段階では貼付け部材134によって支持されるので、構造物140にひび割れ等が発生して構造に異常が発生しない限り、安定的に保持される。この段階で、接着材又は接着シートの硬化処理が行われてもよい。なお、基板128に対して設けられる剥離フィルム132は省略されていてもよい。
このようにして、検知用の配線基板122は、構造物140に設けられる。本実施形態によれば、検知用の配線基板122は基板128に予め検知用の配線124が設けられているので、施工が容易であるという利点を有する。構造物140に段差があったり、継ぎ目があったりする場合にも、貼付け部材134によって検知用の配線基板122が固定されるので、施工が容易となる。
これに対し、従来の直接的に導電塗料などを構造物に形成する方式は、構造物の凹凸や継ぎ目箇所への配置が困難であるとともに、作業場の問題で細い検知用の配線を形成することが難しい。そのため、微細なひび割れを検知できない、施工の作業性も極めて悪いなどの課題がある。これに対し本実施形態によれば、平坦な基板128に検知用の配線124を設けることで、検知用の配線124の微細化も容易となる。さらに、構造物140に凹凸や継ぎ目がある箇所への施工も可能になるとともに、施工作業性も大幅に向上する。
[第3実施形態]
本実施形態は、検知用の配線基板の別の一態様及び構造物への施工の一例を、図5(A)乃至(C)を参照して説明する。
図5(A)は、検知用の配線基板122を示す。検知用の配線基板122は、基板128の一主面に、検知用の配線124が設けられ、さらに検知用の配線124を埋設するように貼付け部材134が設けられている。すなわち、本実施形態に係る検知用の配線基板122は、基板128の側に予め貼付け部材134が設けられている。貼付け部材134は、第2実施形態と同様に、粘着材、粘着シート、接着材、接着シート等の粘着性又は接着性を有する部材である。基板128には剥離フィルム132aが設けられ、貼付け部材134の上面には、施工前の段階において剥離フィルム132bがさらに設けられていてもよい。貼付け部材134は、少なくとも数マイクロメートルから数十マイクロメートルの厚みを有するので、施工前の状態において、検知用の配線124の保護膜となる。
図5(B)は、構造物140に検知用の配線基板122を設ける段階を示す。検知用の配線基板122は、剥離フィルム132bが設けられている場合は、これを剥がして貼付け部材134を露出させてから、構造物140の被施工面に当接させる。その後、図5(C)で示すように、基板128側の剥離フィルム132aを剥離する。図5(B)及び(C)の段階は、第2実施形態と同様である。
本実施形態によれば、第2実施形態と同様の作用効果を奏することに加え、検知用の配線基板122に貼付け部材134が設けられているので、構造物への施工がより容易となる。
[第4実施形態]
本実施形態は、検知用の配線基板の別の一態様及び構造物への施工の一例を、図6(A)及び(B)を参照して説明する。
図6(A)は、検知用の配線基板122を示す。検知用の配線基板122は、基板128の一主面に、貼付け部材134が設けられており、反対面に検知用の配線124が設けられている。なお、検知用配線124の表面を覆うように保護層135が設けられていても構わない。すなわち、本実施形態に係る検知用の配線基板122は、基板128の側に予め貼付け部材134が設けられている。貼付け部材134は、第2実施形態と同様に、粘着材、粘着シート、接着材、接着シート等の粘着性又は接着性を有する部材である。貼付け部材134には剥離フィルム132が設けられている。
図6(B)は、構造物140に検知用の配線基板122を設ける段階を示す。検知用の配線基板122は、剥離フィルム132が設けられている場合は、これを剥がして貼付け部材134を露出させてから、構造物140の被施工面に当接させる。
本実施形態によれば、第2実施形態と同様の作用効果を奏することに加え、検知用の配線基板122に貼付け部材134が設けられているので、構造物への施工がより容易となる。
[第5実施形態]
本実施形態は、基板128として易接着層を用いる一形態を、図7(A)乃至(D)を参照して説明する。易接着層は、アンカー剤やプライマと呼ばれる塗料から形成することが可能である。アンカー剤やプライマ剤としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチレンと酢酸ビニルまたはアクリル酸などとの共重合体、エチレンとスチレンおよび/またはブタジエンなどとの共重合体、オレフィン樹脂などの熱可塑性樹脂及び/又はその変性樹脂、光重合性化合物の重合体、およびエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂等の少なくともいずれかを用いることが可能である。
図7(A)は、剥離フィルム132に易接着層130、検知用の配線124を設ける段階を示す。剥離フィルム132としては、紙材、プラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等)が用いられる。易接着層130の上に検知用の配線124を設ける。検知用の配線124は、銀ペースト、導電性カーボンペーストのような導電性ペーストを印刷することにより形成される。また、検知用の配線124は、易接着層130の略全面に真空蒸着法やスパッタリング法によって金属膜を設けることにより形成される。検知用の配線124を被覆するように保護膜を設けてもよい。例えば、検知用の配線124の保護膜として、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜が設けられてもよい。このような絶縁膜を設けることで、検知用の配線124の腐食を防止することができる。
図7(B)で示すように、検知用の配線124の上層側には、貼付け部材134が設けられる。貼付け部材134は、粘着材、粘着シート、接着材、接着シートであり、易接着層130の略全面に設けられる。貼付け部材134の上面には、図示されないが、剥離フィルムがさらに設けられてもよい。本実施形態において、検知用の配線基板122は、易接着層130の上に検知用の配線124が設けられた形態を有する。
図7(C)は、構造物140に検知用の配線基板122を付着させる段階を示す。検知用の配線基板122は、貼付け部材134の上面に剥離フィルムが設けられている場合には、これを剥離して構造物140に貼り付ける。その後、図7(D)で示すように、易接着層130の側にある剥離フィルム132を剥離する。図7(C)及び(D)の工程は、第2実施形態と概略同様である。
なお、構造物140への貼り付け作業時には剥離フィルム132が簡単に剥がれないようにし、構造物140への貼り付け作業後には剥離フィルム132を剥がしやすくするために、易接着層130を熱反応もしくは紫外線反応タイプの接着層とし、熱をかけたり、紫外線を照射したりすることにより剥がしやすくすることが望ましい。
本実施形態によれば、第2実施形態と同様の作用効果を奏することに加え、検知用の配線基板122を構造物140へ設置した際に、剥離フィルム132や脆性を有する基板が無い構造となるため、より構造物140のひび割れ等の異常を検知しやすくなる。
[第6実施形態]
本実施形態は、第2実施形態乃至第5実施形態で示す検知用の配線基板122において、貼付け部材134が複数の領域に分割して設けられる一態様を示す。
図8は、検知用の配線基板122において、貼付け部材134をストライプ状に設けた態様を示す。また、図9は、検知用の配線基板122において、貼付け部材134を島状又はドット状に設けた態様を示す。貼付け部材134は、検知用の配線124が設けられる基板128又は易接着層130の上で、複数の領域に分けて設けられる。すなわち、検知用の配線基板122は、基板128又は易接着層130が貼付け部材134を介して構造物140へ付着される領域と、構造物140に直接的に固定されない領域とを含む。
このような貼付け部材134の構成によれば、図10に示すように、構造物140(構造物140a及び構造物140b)の継ぎ目142には、貼付け部材134が配置されないように検知用の配線基板122を設けることができる。検知用の配線基板122において貼付け部材134が設けられない領域は、構造物140から浮いた状態となるので、より構造物のひび割れ等の異常、変動又は変位に追従しやすくなる。なお、貼付け部材134の態様は、図8及び図9に示す態様に限定されず、離散的に設ける構成であれば他の形態を有していてもよい。
[第7実施形態]
本実施形態は、第2実施形態乃至第5実施形態で示す検知用の配線基板122に設けられる検知用の配線124の一態様を示す。
図11は、検知用の配線124の一態様を示す。検知用の配線124は、線路上の少なくとも一箇所の配線幅が、他の領域の配線幅よりも狭くなる領域を含む。検知用の配線124において、配線幅が狭くなる領域は複数箇所設けられていてもよい。このように、検知用の配線124の配線幅が狭くなる領域を設けることで、構造物140において発生するひび割れ等の異常、変動又は変位に追従しやすくなる。すなわち、検知用の配線基板122の感度を高めることができる。
[第8実施形態]
本実施形態は、第2実施形態及び第3実施形態における検知用の配線基板122に用いられる基板128の他の態様について示す。
図12は、基板128の一部に切欠き部136を設けた形態を示す。切欠き部136は、一箇所又は複数箇所に設けられ、基板128の端部から所定の深さに、検知用の配線が断線しないように設けられている。また、図13は、基板128の面内に開口部138が設けられた形態を示す。開口部138は、基板128を貫通する開口であり、一箇所又は複数箇所に設けられる。開口部138は、基板128の配線間に設けられる。
このように、基板128に切欠き部136や開口部138を設けることで、構造物140において発生するひび割れ等の異常、変動又は変位によって、当該部分に応力が集中し基板128が破断しやすくなる。すなわち検知用の配線124が切断されやすくなり、検知用の配線基板122の感度を高めることができる。
[第9実施形態]
本実施形態は、構造物異常検知装置100において、複数の検知用の配線基板122を設ける一態様を示す。本実施形態においては、第1実施形態と相違する部分について述べる。
図14は、本実施形態に係る構造物異常検知装置100bの構成を示す。構造物異常検知装置100bは、電源部102、電源供給制御回路104、通信モジュール106に加え、判別回路108を含む。判別回路108には、複数の検知用の配線基板が接続されている。図14では検知用の配線基板122a〜122dが例示されている。
判別回路108は、複数の検知用の配線基板122のうち、どの基板の配線が切断されたのかを判別する回路が含まれている。判別回路108は、複数の検知用の配線基板122のうち、少なくとも一つの基板において配線の断線を検知したとき、電源供給制御回路104を動作させる信号を出力する。これにより、第1実施形態における異常検知の動作と同様に、電源供給制御回路104は、電源部102の電力を通信モジュール106に供給する動作をする。電力供給を受けた通信モジュール106は、監視サーバ等に異常の発生を送信する。
なお、図14は複数の検知用の配線基板122を示すが、このような態様に変えて、一つの基板128に複数の検知用の配線124が設けられていてもよい。すなわち、一対の端子間を接続する配線パターンが、基板128の複数箇所に設けられていてもよい。
また、判別回路108は、複数の検知用の配線基板122のうち、どの基板において異常が発したのかを区別する、アドレス判別回路が含まれていてもよい。これにより、構造物140のどの場所に異常が発生したのかを特定することが可能となる。これにより、構造物140において、異常が発生した際の確認が容易となる。
[第10実施形態]
本実施形態は、第9実施形態で示す構造物異常検知装置100bにおいて、一つの検知用の配線基板122に複数の検知用の配線を設けた態様を示す。
図15に示すように、構造物異常検知装置100bは、電源部102、電源供給制御回路104、通信モジュール106、判別回路108を含む。検知用の配線基板122には、検知用の配線として第1配線124aと第2配線124bが設けられている。判別回路108には、検知用の配線基板122に設けられた第1配線124a及び第2配線124bが、それぞれ接続されている。
検知用の配線基板122において、第1配線124aと第2配線124bとは電気的に絶縁されている。すなわち、第1配線124aと第2配線124bとは、一方が断線しても、他方は導通する状態をとり得る。第1配線124aと第2配線124bとは、線幅が異なるように設けられていることが好ましい。例えば、第1配線124aの線幅を0.2mmとしたき、第2配線124bの線幅を1.0mmとして、双方の検知用の配線で線幅を異ならせておくことが好ましい。なお、第1配線124aと第2配線124bの線幅の相違は、第7実施形態で示すように、検知用の配線の一部に設けられる最小線幅の領域が異なるように設けられていてもよい。
このように、配線幅を異ならせることで、断線のしやすさを異ならせることができる。すなわち、配線幅を異ならせることで検知感度を異ならせ、検知用の配線基板122で複数の異常の状態を判別することが可能となる。これにより、構造物140にひび割れ等の異常が発生した場合において、その異常の程度を判断することが可能となる。
第1配線124aと第2配線124bとは、いずれも基板128に設けられるが、図15で示すように、双方の配線パターンが咬み合うように設けてもよい。このような構成により、構造物140の同一箇所の異常の程度を判別することが可能となる。
[第11実施形態]
本実施形態は、検知用の配線基板の一態様を示す。図16(A)及び(B)は、本発明の一実施形態に係る検知用の配線基板122を示す。検知用の配線基板122dは、図16(A)に示すように、長尺の基板128に連続する配線124が設けられている。長尺の検知用の配線基板122dは、ロール状に巻かれた状態で提供されてもよい。基板128の検知用の配線が設けられる面と反対側の面、及び/又は、検知用の配線が設けられる側の面には剥離シートが設けられていてもよい。
図16(B)は、長尺の検知用の配線基板122の一部を平面図で示す。基板128に設けられる検知用の配線124のパターンは任意であるが、例えば、メアンダ状に屈曲する検知用の配線124のパターンが連続的に設けられている。基板128の幅方向の端部には、端子126が設けられている。端子126は、基板128の幅方向の一方の端部、又は双方の端部に設けられる。端子126は任意の間隔で複数個設けられ、各端子126は検知用の配線124dと接続される。
このような検知用の配線基板122は、基板128の長手方向の任意の位置で切断可能とされている。例えば、図16(B)で示すように、D1−D2の位置と、D3−D4の位置で基板128を切断することで、長尺の検知用の配線基板122から所定の長さの検知用の配線基板122を取り出すことができる。この場合、検知用の配線基板122は、端子126aと端子126bが一対の端子を形成する。
このように、長尺の検知用の配線基板を用いることにより、構造物の被検知面の面積に応じて、任意の長さに基板を切り出し、検知用の配線基板として用いることができる。
[第12実施形態]
本実施形態は、構造物異常検知装置とサーバ装置とを含む構造物異常検知システムの一例を示す。
図17は、構造物異常検知システム101の一例を示す。構造物異常検知システム101は、構造物異常検知装置100がサーバ装置112と、無線LAN、有線LAN、有線又は無線の電話回線等による電気通信回線によって管理者側のサーバ装置と接続されている。具体的には、構造物異常検知装置100の通信モジュール106が、電気通信回線を介してサーバ装置と接続されている。
構造物異常検知装置100は、構造物140に付着された検知用の配線基板122と接続されている。電源供給制御回路104は、検知用の配線基板122によって構造物140に異常が発生したことを検知したとき(すなわち、検知用の配線基板122の検知用の配線が断線したとき)、電源部102の電力を通信モジュール106に供給する。通信モジュール106は、異常の発生を示す情報(信号)をサーバ装置112へ出力する。
サーバ装置112は、管理者側の端末装置114と接続されていてもよい。サーバ装置112は、構造物異常検知装置100から異常の発生を知らせる情報(信号)を受信したとき、その情報を端末装置114に出力する。また、サーバ装置112は、データベース116と接続され、異常発生の情報(信号)を受信した履歴が保存されるように構成されていてもよい。なお、図17は、通信モジュール106がサーバ装置112と接続される態様を示すが、図示される態様は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、通信モジュール106とサーバ装置112との間には、端末装置114、中継局が介在していてもよい。なお、サーバ装置112は、複数の通信モジュール106と接続され得る。
また、構造物異常検知装置100は、異常の発生を表示する表示装置110と接続されていてもよい。表示装置110は通信モジュール106と接続され、異常の発生を表示する。表示装置110は構造物140それ自体又はその近傍に設置される。表示装置110は視認者に構造物の異常を視覚的に把握されるように、電光掲示版、パトライト(登録商標)等の警告灯で構成され、警報音や音声を伴うものであってもよい。
構造物異常検知装置100は通信モジュール106を備えることにより、サーバ装置112から離れた場所に設置される。構造物異常検知装置100は、検知用の配線基板122と接続されるので、検知対象とする構造物140それ自体又はその近傍に設置される。
図18は、構造物異常検知装置100を道路設備や鉄道設備の橋脚144に設置する例を示す。第9実施形態で示すように、構造物異常検知装置100は、複数の検知用の配線基板122a〜122dと接続されている。検知用の配線基板122a〜122dの設置場所は任意であり、橋脚144及び橋梁146に設置される。構造物異常検知装置100は、検知用の配線基板122a〜122dによって、橋脚144及び橋梁146の異常を検知したとき、電気通信回線によってサーバ装置に異常を出力する。この場合、構造物異常検知装置100は、道路設備や鉄道設備の近くにある無線基地局と通信をし、この無線基地局を介してサーバ装置と通信をしてもよい。
検知用の配線基板122は、橋梁及び橋脚の、壁面の剥落、ひび割れ、継ぎ目部のずれ又は切断等を検知することができる。なお、図18は橋梁146及び橋脚144に検知用の配線基板122が設置される例を示すが、これら以外にも、トンネル、法面等の構造物、信号、ケーブル、標識等を支持する鉄柱等の構造物に対して検知用の配線基板122を設置してもよい。検知用の配線基板122を道路設備や鉄道設備の全体に対して設置し、構造物異常検知装置100と接続することにより、監視ネットワークを形成し、道路設備等の全体の監視をすることが可能となる。
本実施形態によれば、センサとして用いる検知用の配線基板122は、能動素子を必要とせず、配線パターンによって構成されるので、動作時消費電力が極めて低くされている。また、構造物異常検知装置は、異常の発生時において通信モジュールが動作するように構成されている。そのため、構造物に設けられる構造物異常検知装置の電源管理が容易となる。
100・・・構造物異常検知装置、101・・・構造物異常検知システム102・・・電源部、104・・・電源供給制御回路、106・・・通信モジュール、108・・・判別回路、110・・・表示装置、112・・・サーバ装置、114・・・端末装置、116・・・データベース、118・・・レギュレータ、120・・・スイッチング素子、122・・・配線基板、124・・・配線、126・・・端子、128・・・基板、130・・・易接着層、132・・・剥離フィルム、134・・・貼付け部材、135・・・保護層、136・・・切欠き部、138・・・開口部、140・・・構造物、142・・・継ぎ目、144・・・橋脚、146・・・橋梁

Claims (24)

  1. 構造物に付着される検知用の配線基板であって、
    絶縁表面を有する基板と、前記基板の第1面に配設され第1端から第2端にかけて連続する少なくとも1本の検知用の配線と、を有し、
    前記基板は、前記構造物と比較して脆性が高いこと、を特徴とする配線基板。
  2. 前記基板の前記第1面に対向する第2面に前記基板から剥離可能な剥離フィルムを有する、請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記検知用の配線は前記基板が破断するとき前記基板と共に断線する、請求項1に記載の配線基板。
  4. 前記基板は脆性フィルムである、請求項1に記載の配線基板。
  5. 前記基板は易接着層である、請求項1に記載の配線基板。
  6. 前記基板の前記第1面に前記検知用の配線を埋設する貼付け部材を有する、請求項1に記載の配線基板。
  7. 前記基板の前記第1面に対向する第2面に貼付け部材を有する、請求項1に記載の配線基板。
  8. 前記貼付け部材が前記第1面上で複数の領域に分割して設けられている、請求項6又は7に記載の配線基板。
  9. 前記貼付け部材が、島状、ストライプ又は格子状のパターンで設けられている、請求項6又は7に記載の配線基板。
  10. 前記検知用の配線は、メアンダ状に屈曲した線路を有する、請求項1に記載の配線基板。
  11. 前記検知用の配線は、第1の配線幅を有する領域と、前記第1の配線幅より狭い第2の配線幅を有する領域とを含む、請求項1に記載の配線基板。
  12. 前記検知用の配線は、第1の配線幅を有する第1配線と、前記第1の配線幅より太い配線幅を有する第2配線と、を含み、前記第1配線と前記第2配線は電気的に絶縁されている、請求項1に記載の配線基板。
  13. 前記基板は、スリット、切れ込み又は開口部を含む、請求項1に記載の配線基板。
  14. 前記基板は、ロール状に巻かれた長尺の基板であり、前記検知用の配線は、前記長尺の基板の長手方向に連続的に設けられている、請求項1に記載の配線基板。
  15. 前記長尺の基板は、前記検知用の配線と共に、任意の長さで分断可能とされている、請求項14に記載の配線基板。
  16. 電源部と、通信モジュールと、前記電源部から前記通信モジュールへの電力供給を制御する電源供給制御回路と、を含み、
    前記電源供給制御回路は、構造物に付着される検知用の配線基板が有する検知用の配線と接続される検知信号入力部を有し、前記検知信号入力部に前記検知用の配線から異常信号が入力されたとき、前記電源部から前記通信モジュールに電力を供給する制御部を含むこと、を特徴とする構造物異常検知装置。
  17. 前記異常信号は、前記検知用の配線の断線によって発生する、請求項16に記載の構造物異常検知装置。
  18. 前記検知信号入力部は、前記検知用の配線と着脱可能な接続端子を有する、請求項16に記載の構造物異常検知装置。
  19. 前記電源部は、前記検知用の配線に電圧を印加する、請求項16に記載の構造物異常検知装置。
  20. 前記通信モジュールは、前記電源部から電力を供給されて異常検知信号を送信する、請求項16に記載の構造物異常検知装置。
  21. 前記検知用の配線は、少なくとも第1の検知用の配線と、前記第1の検知用の配線と並列に配設される第2の検知用の配線とを含む、請求項16に記載の構造物異常検知装置。
  22. 前記配線基板が、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の構成を備える、請求項16に記載の構造物異常検知装置。
  23. 請求項16乃至請求項22のいずれか一項に記載の構造物異常検知装置と、
    前記通信モジュールと通信可能な状態に置かれる監視サーバと、を含む構造物異常検知システム。
  24. 前記通信モジュールに電力が供給されるとき、異常を通知する警報部を有する、請求項23に記載の構造物異常検知システム。
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