JP2005172031A - ワンウェイクラッチ装置及びこれを用いた自動二輪車 - Google Patents

ワンウェイクラッチ装置及びこれを用いた自動二輪車 Download PDF

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Abstract

【課題】 ワンウェイクラッチ装置の製造コストの低減を図ると共に自動二輪車の取り回し性の向上を図る。
【解決手段】 ワンウェイクラッチ装置44において、インナクラッチ44b及びアウタクラッチ44aと、これらの間に設けられるローラ86と、ローラ86に接触するウェイト本体90及びインナクラッチ44bに回動可能に支持されるアーム部91を有するウェイト部材87とを備え、このウェイト部材87が、インナクラッチ44bが所定の回転数を超えて回転した場合に、ローラ86をインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置に移動させる。また、自動二輪車において、ワンウェイクラッチ装置44のインナクラッチ44bが動力伝達媒体の出力側に連結されると共にアウタクラッチ44aが駆動輪に連結される。
【選択図】 図5

Description

この発明は、入力回転数に応じてワンウェイクラッチとして機能するワンウェイクラッチ装置、及びこれを用いた自動二輪車に関する。
従来から、入力側回転部材の回転数が低い状態では入力側回転部材と出力側回転部材とが何れの方向に相対回転した場合でもこれらを空転させ、入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転している状態では、入力側回転部材と出力側回転部材とが特定の方向に相対回転する場合にはこれらを接続させて入力側回転部材から出力側回転部材に回転動力を伝達し、その逆の方向に相対回転した場合にはこれらを空転させるように構成されたワンウェイクラッチ装置が知られている(例えば特許文献1参照。)。
これは、図8に示すワンウェイクラッチ装置144ように、入力カップリング144bとアウタレース144aとの間に複数のローラ186を収容し、これら各ローラ186を介して入力カップリング144bからアウタレース144aに回転動力を伝達可能とする基本構成を有している。各ローラ186は、スプリング194によりプレート194aを介して入力カップリング144bとアウタレース144aとを接続可能な位置から離脱する方向に付勢されている。
一方、入力カップリング144bとアウタレース144aとの間には、各ローラ186に対応する補助ローラ187が設けられ、これら各補助ローラ187が入力カップリング144bの側壁に形成された長孔187aに支承されている。各補助ローラ187は入力カップリング144b回転時の遠心力により長孔187aに沿って移動可能とされ、これら各補助ローラ187が、入力カップリング144bの回転数に応じて、対応するローラ186をスプリング194の弾性力に抗して移動させることで、各ローラ186が入力カップリング144bとアウタレース144aとを接続可能な位置に移動し、ワンウェイクラッチ装置144がワンウェイクラッチとして機能することとなる。このようなワンウェイクラッチ装置144は、車両のエンジンとトルクコンバータとの間に設けられる場合がある。
特開昭60−27854号公報
しかしながら、上述のようなワンウェイクラッチ装置では、補助ローラを入力カップリングの側壁に形成された長孔に沿って移動させることから、長期の使用を考慮すると補助ローラを長孔から脱落させずかつスムーズに移動させるような構成が必要となる場合がある。これは、ワンウェイクラッチ装置の構成を複雑化させることとなるため、このような点の改善が要望されている。
同時に、上述のようなワンウェイクラッチ装置を自動二輪車に適宜採用することで、エンジン停止時やアイドリング時における自動二輪車の取り回し性の向上を図ることも検討されている。
そこでこの発明は、入力回転数に応じてワンウェイクラッチとして機能するべく構成されたワンウェイクラッチ装置の製造コストの低減を図ると共に、このようなワンウェイクラッチ装置を用いることで自動二輪車の取り回し性の向上を図ることを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、互いに同軸に配置される入力側回転部材(例えば実施例のインナクラッチ44b)及び出力側回転部材(例えば実施例のアウタクラッチ44a)と、これらの間に設けられるローラ(例えば実施例のローラ86)とを備え、前記入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転している状態で、かつ入力側回転部材が出力側回転部材に対して特定の方向に相対回転する場合には、これらを前記ローラを介して接続させて入力側回転部材から出力側回転部材に回転動力を伝達するワンウェイクラッチ装置(例えば実施例のワンウェイクラッチ装置44)において、前記入力側回転部材にウェイト部材(例えば実施例のウェイト部材87)を設け、該ウェイト部材が、前記ローラに接触するウェイト本体(例えば実施例のウェイト本体90)と、該ウェイト本体に連結されると共に前記入力側回転部材に回動可能に支持されるアーム部(例えば実施例のアーム部91)とを有し、かつこのウェイト部材が、前記入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転した場合に、前記ローラを入力側回転部材と出力側回転部材とを接続可能な位置に移動させることを特徴とする。
この構成によれば、入力側回転部材の回転時の遠心力により、ウェイト本体を入力側回転部材に対してアーム部を介して揺動させることが可能となる。そして、入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転した場合には、揺動したウェイト本体によりローラを入力側回転部材と出力側回転部材とを接続可能な位置に移動させることができるので、ワンウェイクラッチ装置をワンウェイクラッチとして機能させることができる。この状態で入力側回転部材が出力側回転部材に対して特定の方向に相対回転していれば、入力側回転部材から出力側回転部材に回転動力が伝達される。
ここで、ウェイト部材が、ウェイト本体を入力側回転部材に対して揺動させるように動作することで、従来のように補助ローラを長孔に沿って移動させる構成を有するワンウェイクラッチ装置と比べて、長期の使用でもウェイト部材が入力側回転部材から脱落するようなことがなく、ウェイト部材のスムーズな動作を維持することが可能である。
請求項2に記載した発明は、前記ローラを入力側回転部材と出力側回転部材とを接続可能な位置から離脱させる方向に付勢する弾性部材(例えば実施例のコイルスプリング94)を備え、前記ウェイト部材が、前記入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転した場合に、前記ローラを前記弾性部材の弾性力に抗して移動させることを特徴とする。
この構成によれば、入力側回転部材の回転数が低い状態では、入力側回転部材の回転時の遠心力が小さく、したがってウェイト部材が弾性部材の弾性力に抗してローラを移動させることができず、ローラが入力側回転部材と出力側回転部材とを接続可能な位置から離脱したままとなり、入力側回転部材と出力側回転部材とが何れの方向に相対回転した場合でもこれらが互いに空転することとなる。そして、入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転した場合には、揺動したウェイト本体によりローラを弾性部材の弾性力に抗して移動させることができるので、ワンウェイクラッチ装置がワンウェイクラッチとして機能することとなる。
請求項3に記載した発明は、回転動力を出力する原動機(例えば実施例のエンジン20)と、この原動機の回転動力を駆動輪(例えば実施例の後輪WR)に伝達する動力伝達媒体(例えば実施例の無段変速機23)と、前記原動機の回転数が所定値以上である場合に原動機の回転動力を前記動力伝達媒体の入力側(例えば実施例の駆動側伝動プーリ58)に伝達する発進クラッチ(例えば実施例の発進クラッチ40)と、入力側回転部材(例えば実施例のインナクラッチ44b)が前記動力伝達媒体の出力側(例えば実施例の従動側伝動プーリ62)に連結されると共に出力側回転部材(例えば実施例のアウタクラッチ44a)が前記駆動輪に連結されるワンウェイクラッチ装置(例えば実施例のワンウェイクラッチ装置44)とを備える自動二輪車(例えば実施例の自動二輪車1A)であって、前記ワンウェイクラッチ装置が、入力側回転部材が原動機からの回転動力を受けて所定の回転数を超えて回転している状態で、かつ入力側回転部材が出力側回転部材に対して原動機の回転動力による回転方向に相対回転する場合には、入力側回転部材から出力側回転部材に回転動力を伝達する一方、入力側回転部材が所定の回転数以下で回転する、あるいは入力側回転部材が出力側回転部材に対して原動機の回転動力による回転方向と逆の方向に相対回転する場合には、入力側回転部材と出力側回転部材とを互いに空転させることを特徴とする。
この構成によれば、アイドリング時等、原動機の回転数が発進クラッチの接続回転数(前記所定値)以下である場合には、動力伝達媒体を駆動させずに原動機が駆動する。
また、原動機が前記所定値を越えて回転すると、その回転動力が発進クラッチを介して動力伝達媒体の入力側に伝達され、かつ動力伝達媒体の出力側に連結されたワンウェイクラッチ装置の入力側回転部材が前記原動機の回転動力による回転方向に回転する。このときの入力側回転部材の回転数が所定値以上であれば、ワンウェイクラッチ装置において入力側回転部材から出力側回転部材に回転動力が伝達されることとなり、動力伝達媒体に伝達された原動機の回転動力が、ワンウェイクラッチ装置から駆動輪に伝達される。
さらに、原動機のアイドリング時あるいは停止時等に自動二輪車を押し歩く場合、まず車体を前方に移動させる際には、駆動輪の回転によりワンウェイクラッチ装置の出力側回転部材が前記原動機の回転動力による回転方向に回転する。このとき、発進クラッチの接続回転数が原動機のアイドリング回転数を上回っていれば、ワンウェイクラッチ装置の入力側回転部材は原動機の回転動力が入力されずに回転を停止させている上に、この入力側回転部材が出力側回転部材に対して前記原動機の回転動力による回転方向と逆の方向に相対回転することとなるため、入力側回転部材と出力側回転部材とが互いに空転し、動力伝達媒体を駆動させることがない。
また、車体を後方に移動させる際には、駆動輪の回転によりワンウェイクラッチ装置の出力側回転部材が前記原動機の回転動力による回転方向と逆の方向に回転するので、停止している入力側回転部材が出力側回転部材に対して前記原動機の回転動力による回転方向に相対回転することとなるが、入力側回転部材が回転を停止させていることから、結果的に入力側回転部材と出力側回転部材とが互いに空転し、車体を前方に移動させる場合と同様、動力伝達媒体を駆動させることがない。
請求項1に記載した発明によれば、ワンウェイクラッチ装置の耐久性を向上させることができると共に、従来の補助ローラを用いた構成と比べて、ウェイト部材の脱落を防止したりスムーズな動作を補助したりする構成を不要とすることができる。
請求項2に記載した発明によれば、入力回転部材の回転数が低い状態では、入力側回転部材と出力側回転部材とが何れの方向に相対回転した場合でもこれらを互いに空転させると共に、入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転した場合には、ワンウェイクラッチ装置をワンウェイクラッチとして機能させることができる。
請求項3に記載した発明によれば、原動機の回転数が発進クラッチの接続回転数以下である場合(例えば暖気運転時等)に動力伝達媒体を駆動させることがなく、原動機のフリクションを軽減させて燃費の低減を図ることができる。また、動力伝達媒体を駆動させずに原動機を駆動させ、原動機に設けられる発電機による発電を行うことができるため、原動機による充電を効率良く行うことができる。そして、動力伝達媒体を駆動させずに自動二輪車を押し歩くことができるため、動力伝達媒体のフリクションの影響を受けることなく、押し歩き時の取り回しを良好にできる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きの記載は車両における向きと同一のものとする。
図1において、符号1Aは、ハイブリット車両として構成されるユニットスイング式自動二輪車(以下、単に自動二輪車という)を示す。この自動二輪車1Aは、車体前方に前輪WFを軸支するフロントフォーク1を有し、この前輪WF及びフロントフォーク1はヘッドパイプ2に枢支されてハンドル3の操作によって操舵可能とされる。ヘッドパイプ2からは後方かつ下方に向けてダウンパイプ4が取り付けられ、このダウンパイプ4の下端からは中間フレーム5が略水平に延設される。
中間フレーム5の後端からは、後方かつ上方に向けて後部フレーム6が形成される。このように構成された車体フレーム10には、自動二輪車1Aの原動機である後述するエンジン20を含むパワーユニット11の前端部が枢着される。このパワーユニット11は、車体フレーム10に枢着された前端部を中心に上下に揺動する所謂ユニットスイング式とされるものである。パワーユニット11の後端部には、駆動輪である後輪WRが回転可能に取り付けられる。なお、パワーユニット11と後部フレーム6との間には不図示のリヤクッションが取り付けられる。
車体フレーム10の周囲は車体カバー13で覆われ、車体カバー13の後方かつ上面には搭乗者が着座するシート14が配置される。シート14よりも前方には搭乗者が足を置くステップフロア15が形成される。シート14の下方には、このシート14によって開閉され例えばヘルメットや荷物等を収納するためのユーティリティスペースとして機能する収納ボックス100が設けられる。
図2に示すように、パワーユニット11は、可燃性の混合気を燃焼させて出力を得る内燃機関であり回転動力を出力するエンジン20と、始動機及び発電機として機能するACGスタータモータ21aと、エンジン20のクランク軸22に連結されてエンジン20の回転動力を後輪WRに伝達する無段変速機(動力伝達媒体)23と、クランク軸22と無段変速機23の入力側との間の動力伝達を断続させる発進クラッチ40と、発動機または発電機として機能する駆動モータ21bと、入力回転数に応じてエンジン20及び駆動モータ21bから後輪WR側に向かってのみ回転動力を伝達可能なワンウェイクラッチとして機能するワンウェイクラッチ装置44と、無段変速機23からの回転動力を減速して後輪WRに伝達する減速機構69とを備える。
エンジン20からの回転動力は、クランク軸22から発進クラッチ40、無段変速機23、ワンウェイクラッチ装置44、無段変速機23の出力側に配置された従動軸60、及び減速機構69を介して後輪WRに伝達される。
他方、駆動モータ21bからの動力は、従動軸60及び減速機構69を介して後輪WRに伝達される。つまり、減速機構69を介して後輪WRの駆動軸となる従動軸60は、駆動モータ21bの出力軸でもある。
ACGスタータモータ21a及び駆動モータ21bにはバッテリ74が接続される。バッテリ74は、駆動モータ21bが発動機として機能するとき、及びACGスタータモータ21aが始動機として機能するときには、これら各モータ21a,21bに電力を供給し、ACGスタータモータ21a及び駆動モータ21bが発電機として機能するときには、これらの回生電力が充電されるようになっている。
エンジン20、ACGスタータモータ21a、及び駆動モータ21bの制御は、制御手段である制御ユニット7により行われる。
エンジン20は、吸気管16から空気と燃料とからなる混合気を吸入して燃焼させる構成を有し、吸気管16内には空気量を制御するスロットルバルブ17が回動自在に設けられる。このスロットルバルブ17は、搭乗者が操作する不図示のスロットルグリップの操作量に応じて回動するものである。
スロットルバルブ17とエンジン20との間には、燃料を噴射するインジェクタ18、及び吸気管16内の負圧(吸気管負圧)を検出する負圧センサ19が配設される。そして、スロットルグリップを大きく操作すると、スロットルバルブ17が大きく開いて多量の空気が通流し、負圧センサ19が検出する吸気管負圧は小さくなる。これに伴い、エンジン20に吸入される空気量及び燃料の量は多くなる。一方、スロットルグリップを小さく操作すると、スロットルバルブ17が少し開いて少量の空気が通流し、負圧センサ19が検出する吸気管負圧は大きくなる。これに伴い、エンジン20が吸入する空気量及び燃料の量は少なくなる。
図3に示すように、エンジン20のクランク軸22にはコンロッド24を介してピストン25が連結され、このピストン25がシリンダブロック26に設けられたシリンダ27内を往復運動する。ここで、符号20aは、シリンダヘッド28、シリンダ27、及びピストン25により形成される燃焼室を示す。
シリンダヘッド28には、燃焼室20aへの混合気の吸気または排気を制御する不図示のバルブ、及び点火プラグ29が配設される。前記バルブの開閉は、シリンダヘッド28に軸支されたカム軸30の回転により制御される。カム軸30の右端部には従動スプロケット31が設けられ、この従動スプロケット31とクランク軸22の右端部に設けられた駆動スプロケット32とに無端状のカムチェーン33が掛け渡される。これにより、カム軸30とクランク軸22とが連係して回転する。カム軸30の従動スプロケット31よりも右側には、エンジン20の冷却水を循環させるウォータポンプ34が配設される。このウォータポンプ34の回転軸35はカム軸30に連結されており、カム軸30が回転することでウォータポンプ34が稼動するようになっている。
クランク軸22を軸支するクランクケース48の右側にはステータケース49が連結され、このステータケース49の内部にはACGスタータモータ21aが収納される。このACGスタータモータ21aは所謂アウタロータ形式のモータであり、そのステータは、ステータケース49に固定されたティース50に導線を巻き掛けたコイル51からなるものである。一方、アウタロータ52はステータの外周を覆う略円筒形状のもので、その内周面にはマグネット53が配設されており、このアウタロータ52がクランク軸22に同軸固定される。なお、57はACGスタータモータ21aの回転を検出するロータセンサを示す。
アウタロータ52には、ACGスタータモータ21aを冷却するためのファン54aが取り付けられ、このファン54aがクランク軸22に同期して回転すると、ステータケース49のカバー55の側面に形成された冷却風取入口55aから、冷却用の空気が取り入れられる。
クランクケース48の左側には、金属製の伝動ケース59が連結される。この伝動ケース59の内部には、クランク軸22の左端部に固定されたファン54b、発進クラッチ40、発進クラッチ40を介してクランク軸22に入力側が連結された無段変速機23、及び無段変速機23の出力側に連結された駆動モータ21bが収納される。
駆動モータ21b、発進クラッチ40、及びファン54bは、無段変速機23に対して車幅方向左側に配置される。伝動ケース59の前部左側であってファン54bの近傍には冷却風取入口59aが形成されており、クランク軸22に同期してファン54bが回転すると、冷却風取入口59aから伝動ケース59内に外気が取り入れられ、駆動モータ21b及び無段変速機23が強制的に冷却される。
ここで、駆動モータ21bとファン54bとが伝動ケース59内において無段変速機23に対して共に同側に配置されることで、クランク軸22と共にファン54bが回転すると、その回転により伝動ケース59内に渦流が発生することとなり、発熱量の大きな駆動モータ21bが効果的に冷却される。また、走行風のない信号待ち等のアイドル回転中であっても、駆動モータ21bが強制冷却される。
またここで、伝動ケース59は、その車幅方向内側(右側)の部位を構成するケース本体59Aと、このケース本体59Aの車幅方向外側(左側)から取り付けられるカバー59Bとに分割構成される。この伝動ケース59内において、発進クラッチ40及び駆動モータ21bが無段変速機23よりも車幅方向外側(左側)に配置されることで、伝動ケース59のカバー59Bを開ければ発進クラッチ40及び駆動モータ21bを外部に露出させることができ、これらの部品の取り付け性やメンテナンス性を向上させることができる。また、発進クラッチ40及び駆動モータ21bが無段変速機23に対して同側に配置されることで、これらを無段変速機23を挟んで両側に配置した場合と比べて車幅方向の寸法を抑えられている。
無段変速機23は、クランクケース48から車幅方向左側に突出したクランク軸22の左端部に発進クラッチ40を介して装着される入力側である駆動側伝動プーリ58と、クランク軸22と平行な軸線を持って伝動ケース59に軸支された従動軸60にワンウェイクラッチ装置44を介して装着される出力側である従動側伝動プーリ62とを有し、これらの間に、無端状のVベルト(無端ベルト)63が巻き掛けられてなる所謂ベルトコンバータとして構成される。ここで、従動軸60は、駆動モータ21b及び従動側伝動プーリ62を貫通して設けられ、伝動ケース59及び減速機構69を収容するギヤケース70に回転自在に支持されている。
図4を併せて参照して説明すると、駆動側伝動プーリ58は、クランク軸22を貫通させるスリーブ58dを介してクランク軸22に対して周方向回転自在に装着されるもので、スリーブ58d上に固着された駆動側固定プーリ半体58aと、スリーブ58dに対してその軸方向には摺動可能であるが周方向には回転不能に取り付けられた駆動側可動プーリ半体58cとを備えて構成される。
他方、従動側伝動プーリ62は、これを貫通する従動軸60に対して周方向回転自在に装着されるもので、従動軸60に対してその軸方向の摺動が規制される従動側固定プーリ半体62aと、この従動側固定プーリ半体62aの従動軸60を貫通させるボス部62c上にその軸方向に摺動可能に取り付けられる従動側可動プーリ半体62bとを備えて構成される。
そして、これら駆動側固定プーリ半体58aと駆動側可動プーリ半体58cとの間、及び従動側固定プーリ半体62aと従動側可動プーリ半体62bとの間にそれぞれ形成された断面略V字状のベルト溝に、無端状のVベルト63が巻き掛けられている。
駆動側可動プーリ半体の背面側(車幅方向右側)にはウェイトローラ58bが配設されており、このウェイトローラ58bに駆動側伝動プーリ58の回転による遠心力が作用し、これがて駆動側伝動プーリ58の外周側に移動することで、駆動側可動プーリ半体58cが駆動側固定プーリ半体58a側に摺動するようになっている。
他方、従動側可動プーリ半体62bの背面側(車幅方向左側)には、従動側可動プーリ半体62bを従動側固定プーリ半体62a側に向けて常時付勢するスプリング64が配設されている。
かかる構成において、クランク軸22の回転数が上昇すると、駆動側伝動プーリ58においては、ウェイトローラ58bに作用する遠心力が増加して駆動側可動プーリ半体58cが駆動側固定プーリ半体58a側に摺動する。この摺動した分だけ駆動側可動プーリ半体58cが駆動側固定プーリ半体58aに近接し、駆動側伝動プーリ58の溝幅が減少することで、駆動側伝動プーリ58とVベルト63との接触位置が駆動側伝動プーリ58の径方向外側にずれ、Vベルト63の巻き掛け径が増大する。これに伴い、従動側伝動プーリ62においては、従動側固定プーリ半体62aと従動側可動プーリ半体62bとにより形成される溝幅が増加する。つまり、クランク軸22の回転数に応じて、Vベルト63の巻き掛け径(伝達ピッチ径)が連続的に変化し、変速比が自動的かつ無段階に変化する。
発進クラッチ40は、無段変速機23よりも車幅方向外側(この実施例では左側)であって、駆動側固定プーリ半体58aとファン54bとの間で、かつ伝動ケース59に形成された冷却風取入口59aの近傍に設けられる。これは、冷却風取入口59aから伝動ケース59内に取り入れられた外気によって発進クラッチ40を効果的に強制冷却するためである。
発進クラッチ40は、スリーブ58dに固着されたカップ状のアウタケース40aと、クランク軸22の左端部に固着されたアウタプレート40bと、このアウタプレート40bの外縁部にウェイト40cを介して径方向外側を向くように取り付けられたシュー40dと、このシュー40dを径方向内側に付勢するためのスプリング40eとを備えている。
かかる構成において、エンジン20の回転数、すなわちクランク軸22の回転数が所定値(アイドリング回転数を上回る例えば3000rpm)以下の場合には、発進クラッチ40がクランク軸22と無段変速機23との間の動力伝達を遮断した状態となるように設定される。
そして、エンジン20の回転数が上昇し、クランク軸22の回転数が前記所定値を越えた場合には、ウェイト40cに働く遠心力がスプリング40eにより径方向内側に働く付勢力に抗し、ウェイト40cが径方向外側に移動することによって、シュー40dがアウタケース40aの内周面を所定値以上の力で押圧し、クランク軸22が発進クラッチ40を介してスリーブ58dに接続される。これにより、クランク軸22の回転動力が発進クラッチ40を介してスリーブ58dに伝達され、スリーブ58dに固定された駆動側伝動プーリ58が駆動するようになっている。
ワンウェイクラッチ装置44は、インナロータ形式で構成された駆動モータ21bのインナロータ80内にこれと同軸に配置されると共に、従動側可動プーリ半体62bの背面側(車幅方向左側)に配設されたスプリング64の車幅方向に隣接して配置される。
このワンウェイクラッチ装置44は、カップ状のアウタクラッチ(出力側回転部材)44aと、このアウタクラッチ44aに同軸に内挿されたインナクラッチ(入力側回転部材)44bと、これらアウタクラッチ44aの内周とインナクラッチ44bの外周との間に配設されるローラ86及びウェイト部材87とを備える。
インナクラッチ44bには、その右側面から右方に突出する円筒状のカラー44cが設けられ、このカラー44cの内周と、無段変速機23の出力側である従動側伝動プーリ62の従動側固定プーリ半体62aから左方に突出するボス部62cの外周とがスプライン結合される。
また、アウタクラッチ44aは、駆動モータ21bのインナロータ本体を兼ねるもので、インナロータ本体と同一部材で一体に形成される。そして、インナロータ本体のボス部の内周と減速機構69を介して後輪WRの駆動軸となる従動軸60の外周とがスプライン結合される。
そして、ワンウェイクラッチ装置44は、前記ローラ86及びウェイト部材87の作用により、インナクラッチ44bがエンジン20の回転動力を受けて所定の回転数を超えて回転している状態で、かつインナクラッチ44bがアウタクラッチ44aに対してエンジン20の回転動力による回転方向(以下、正転方向という)に相対回転する場合には、インナクラッチ44bからアウタクラッチ44aに回転動力を伝達するようになっている。
一方、インナクラッチ44bが所定の回転数以下で回転する、あるいはインナクラッチ44bがアウタクラッチ44aに対してエンジン20の回転動力による回転方向と逆の方向(以下、逆転方向という)に相対回転する場合には、インナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを互いに空転させるようになっている。
換言すれば、インナクラッチ44bが所定の回転数以下で回転する場合には、インナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとがいずれの方向に相対回転した場合でもこれらが互いに空転し、インナクラッチ44bが所定の回転数を超えて回転した場合には、ワンウェイクラッチ装置44が入力回転数に応じてエンジン20及び駆動モータ21bから後輪WR側に向かってのみ回転動力を伝達可能なワンウェイクラッチとして機能する。
駆動モータ21bは、伝動ケース59の後側において、車幅方向と平行に配置された従動軸60をモータ出力軸とするようにして設けられる。つまり駆動モータ21bは、減速機構69への入力軸でもある従動軸60をモータ出力軸としている。これは、無段変速機23と後輪WRとの間に一般的に設けられる減速機構69を利用して、駆動モータ21bからの動力を減速して後輪WRに伝達するためである。これにより、無段変速機23と後輪WRとの間に減速機構69を備えていないモータ直結型のパワーユニットと比べて、新たに減速機構を追加する等による部品点数の増加を防止する、あるいは駆動モータ21bの小型化を図ることが可能となる。
インナロータ80は、カップ状をなしその中央部に形成されたボス部80bにて従動軸60とスプライン結合されるインナロータ本体すなわちインナクラッチ44bと、該インナクラッチ44bの開口側外周面に配設されたマグネット80cとを備えて構成される。インナクラッチ44bの底部側外周面には、伝動ケース59の内壁に取り付けられたロータセンサ81により検知される複数の被検知体82が装着される。
他方、ステータ83は、伝動ケース59内のステータケース83aに固定されたティース83bに導線を巻き掛けたコイル83cにより構成される。
駆動モータ21bは、以上の構成を備えることで、エンジン20の出力をアシストする際に発動機として機能する他に、従動軸60の回転を電気エネルギーに変換し、前記バッテリ74に回生充電する発電機(ジェネレータ)としても機能する。
なお、駆動モータ21bを制御するPWM(Pulse Width Modulation)信号や回生時の電力は、不図示の端子から入出力される。
また、駆動モータ21bは、伝動ケース59のカバー59Bの内壁にステータケース83aを介して直付けすることで、駆動モータ21bからの発熱をカバー59B外面に直接伝えて走行風による冷却効果を高めるようにしている。また、駆動モータ21bの直付け箇所に対応するカバー59Bの外壁には、略前後方向に延びる冷却用のフィン59bが相互に間隔をおいて複数設けられ(図1参照)、放熱面積を増加させることで走行風による冷却性能の更なる向上が図られている。
駆動モータ21bは、平面レイアウト上、無段変速機23よりも車幅方向外側(左側)、換言すれば無段変速機23を挟んで減速機構69と反対側に配置される。これは、重量物である駆動モータ21b及び減速機構69を、無段変速機23を挟んで車幅方向(左右)に振り分けて配置するためである。
さらに、駆動モータ21bは、その出力軸である従動軸60が、図1に示す車体側面視にて、クランク軸22と後輪WRの車軸68とを結ぶ線Lよりも上方に位置するように配置される。
さらにまた、駆動モータ21bは、その出力軸である従動軸60が、図1に示す車体側面視にて、車軸68よりも車体前方に位置するように配置される。これは、駆動モータ21bのモータ出力軸(従動軸60)の長手方向が車幅方向と平行になるように配置されることと併せて、車体の前後方向の長さを抑えるためである。
減速機構69は、伝動ケース59の後端部右側に連なるギヤケース70内に設けられる。この減速機構69は、従動軸60及び後輪WRの車軸68と平行に軸支された中間軸73を備えると共に、従動軸60の右端部及び中間軸73の中央部にそれぞれ形成された第一の減速ギヤ対71,71と、中間軸73の右端部及び車軸68の左端部にそれぞれ形成された第二の減速ギヤ対72,72とを備えて構成される。
かかる構成により、従動軸60の回転は所定の減速比にて減速され、これと平行に軸支された後輪WRの車軸68に伝達される。
エンジン20、ACGスタータモータ21a、及び駆動モータ21bを統括制御する制御ユニット7は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等を有する制御手段である。
この制御ユニット7は、図2に示すように、スロットルバルブ17の開度を検出するスロットル開度センサや、負圧センサ19、ロータセンサ57,81等からの情報を受けて、ACGスタータモータ21aや駆動モータ21bの各ドライバ8,9(図1参照)や、エンジン20の点火プラグ29を作動させる点火装置に所定の制御信号を出力する。
次に、自動二輪車1Aの作用について説明する。
まず、エンジン20の始動時には、クランク軸22上のACGスタータモータ21aを用いてクランク軸22を回転させる。このとき、発進クラッチ40は接続されておらず、クランク軸22から無段変速機23への動力伝達は遮断されている。そして、クランク軸22の回転と同期してシリンダ27内に吸気された燃料混合気を点火プラグ29で燃焼させ、ピストン25を往復運動させると共にクランク軸22を回転運動させる。
このとき、アイドリング時等、エンジン20の回転数が発進クラッチ40の接続回転数(前記所定値)以下である場合には、無段変速機23を駆動させずにエンジン20が駆動することとなる。
前述の如くエンジン20が始動した後、スロットルグリップの操作量に対応して、エンジン20の回転数(クランク軸22の回転数)が前記所定値を越えると、クランク軸22の回転動力が発進クラッチ40を介して無段変速機23の駆動側伝動プーリ58(入力側)に伝達され、かつ従動側伝動プーリ62に伝達されて、従動側伝達プーリ及びこれと一体に回転するインナクラッチ44bが正転方向に回転する。
そして、エンジン20の回転数に無段変速機23の減速比を乗じて算出される従動側伝動プーリ62及びインナクラッチ44bの回転数が所定値以上であれば、ワンウェイクラッチ装置44においてインナクラッチ44bからアウタクラッチ44aに回転動力が伝達されることとなり、無段変速機23に伝達されたエンジン20の回転動力が、ワンウェイクラッチ装置44から従動軸60及び減速機構69を介して後輪WRに伝達されて、自動二輪車1Aが発進及び走行することとなる。
また、エンジン20による発進及び走行に代えて、駆動モータ21bのみにより発進及び走行することも可能である。このとき、無段変速機23は駆動されず、従動側伝動プーリ62と共にインナクラッチ44bが回転を停止させている上に、駆動モータ21bのインナロータ80と共に回転するアウタクラッチ44aに対してインナクラッチ44bが逆転方向に相対回転することとなるため、インナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとが互いに空転し、駆動モータ21bの回転動力が無段変速機23に伝達されず、したがってこれを駆動させることがない。
さらに、エンジン20のみで発進及び走行する場合において、上り坂走行時や加速時等、走行負荷が大きいときには、一般に低回転域でトルクの大きい駆動モータ21bにより従動軸60に回転動力を付与してエンジン走行をアシストすることもできる。これとは逆に、駆動モータ21bのみで発進及び走行する場合に、エンジン20でモータ走行をアシストすることも可能である。
さらにまた、一定速度での走行時(クルーズ走行時)等、駆動モータ21bのみを動力源として走行している場合、エンジン20が駆動していても、その回転数が発進クラッチ40の接続回転数(前記所定値)以下であれば、無段変速機23を駆動させずにエンジン20を駆動させ、ACGスタータモータ21aによる発電を行うことができる。このとき、前記同様、駆動モータ21bの回転動力が無段変速機23を駆動させることなく後輪WRに伝達される。
また、減速時において、スロットルグリップが戻されクランク軸22の回転数が所定値以下になると、発進クラッチ40によりクランク軸22と無段変速機23との間の動力伝達が遮断される。これに伴い、インナクラッチ44bへの動力伝達も遮断されてこれの回転が停止する。その上、後輪WRの回転に伴い従動軸60を介して回転するアウタクラッチ44aに対してインナクラッチ44bが逆転方向に相対回転することとなるため、インナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとが互いに空転し、後輪WRの回転が無段変速機23に伝達されずこれを駆動させることがない。したがって、減速時における後輪WRから駆動モータ21bへの回生動作時には、後輪WRの回転エネルギーが無段変速機23の駆動に消費されることがない。
そして、エンジン20のアイドリング時あるいは停止時に自動二輪車1Aを押し歩く場合、まず車体を前方に移動させる際には、後輪WRの回転により減速機構69及び従動軸60を介してアウタクラッチ44aが前記正転方向に回転する。このとき、発進クラッチ40の接続回転数がエンジン20のアイドリング回転数を上回っていれば、インナクラッチ44bはエンジン20の回転動力が入力されずに回転を停止させている上に、このインナクラッチ44bがアウタクラッチ44aに対して逆転方向に相対回転することとなるため、インナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとが互いに空転し、無段変速機23を駆動させることがない。
また、車体を後方に移動させる際には、後輪WRの回転によりアウタクラッチ44aが逆転方向に回転するので、停止しているインナクラッチ44bがアウタクラッチ44aに対して前記正転方向に相対回転することとなるが、インナクラッチ44bが回転を停止させていることから、結果的にインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとが互いに空転し、車体を前方に移動させる場合と同様、無段変速機23を駆動させることがない。よって、無段変速機23が駆動することによる後輪WRへのフリクションの影響を生じさせずにすむ。
上記実施例における自動二輪車1Aは、回転動力を発生するエンジン20と、このエンジン20の回転動力を後輪WRに伝達する無段変速機23と、エンジン20の回転数が所定値以上である場合にエンジン20の回転動力を無段変速機23の入力側である駆動側伝動プーリ58に伝達する発進クラッチ40と、インナクラッチ44bが無段変速機23の出力側である従動側伝動プーリ62に連結されると共にアウタクラッチ44aが従動軸60を介して後輪WRに連結されるワンウェイクラッチ装置44とを備え、かつワンウェイクラッチ装置44と後輪WRとの間に設けられ発動機または発電機として機能する駆動モータ21bを備えたハイブリッド車両である。
そして、ワンウェイクラッチ装置44が、インナクラッチ44bがエンジン20からの回転動力を受けて所定の回転数を超えて回転している状態で、かつインナクラッチ44bがアウタクラッチ44aに対してエンジン20の回転動力による回転方向(前記正転方向)に相対回転する場合には、インナクラッチ44bからアウタクラッチ44aに回転動力を伝達する一方、インナクラッチ44bが所定の回転数以下で回転する、あるいはインナクラッチ44bがアウタクラッチ44aに対してエンジン20の回転動力による回転方向と逆の方向(以下、逆転方向という)に相対回転する場合には、インナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを互いに空転させる。
これにより、エンジン20の回転数が発進クラッチ40の接続回転数以下である場合(例えば暖気運転時等)に無段変速機23を駆動させることがなく、エンジン20のフリクションを軽減させて燃費の低減を図ることができる。
また、駆動モータ21bのみにより発進及び走行する際にも駆動モータ21bが無段変速機23を駆動させることがなく、駆動モータ21bによるエネルギーを効率良く伝達でき電力使用量の低減を図ることができる。
さらに、無段変速機23を駆動させずにエンジン20を駆動させてエンジン20のクランク軸22と同軸配置されるACGスタータモータ21aによる発電を行うことができるため、エンジン20による充電を効率良く行うことができハイブリッド車両としての高性能化を図ることができる。
さらにまた、減速時における回生動作時に後輪WRの回転エネルギーが無段変速機23の駆動に消費されることがなく、駆動モータ21bによる回生時の充電を効率良く行うことができハイブリッド車両としての高性能化を図ることができる。
そして、無段変速機23を駆動させずに自動二輪車1Aを押し歩くことができるため、無段変速機23のフリクションの影響を受けることなく、押し歩き時の取り回しを良好にできる。
次に、ワンウェイクラッチ装置44について詳細に説明する。
図5に示すように、インナクラッチ44bの外周部には、径方向外側に突出してアウタクラッチ44aの内周面に略整合する四ヶ所の凸部84が、ワンウェイクラッチ装置44の周方向で等間隔に形成される。これら各凸部84間においては、インナクラッチ44bの外周とアウタクラッチ44aの内周との間に所定の間隙を有する間隙部85が形成されており、これら各間隙部85にそれぞれローラ86及びウェイト部材87が配設される。
各間隙部85におけるワンウェイクラッチ装置44の円周方向での略中央部には、インナクラッチ44bの外周にその接線方向よりも若干傾斜した斜面88が形成され、これら各斜面88とアウタクラッチ44aの内周面との間には、ワンウェイクラッチ装置44におけるエンジン20の回転動力による回転方向(前記正転方向であり、図5〜7中に矢印Fで示す)の上流側が若干広い楔状空間部89が形成される。このように形成された各楔状空間部89内に、円筒状の各ローラ86がそれぞれ収容される。楔状空間部89に収容された状態のローラ86は、その軸線がワンウェイクラッチ装置44の回転軸線Cと平行となるように配置され、かつワンウェイクラッチ装置44の円周方向に概ね沿って移動可能に保持される。
そして、各ローラ86が楔状空間部89内の正転方向下流側に位置する状態で、インナクラッチ44bが正転方向に回転すると、各ローラ86がインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとの間に噛み込まれてこれらを接続させることとなり、インナクラッチ44bの正転方向の回転動力をアウタクラッチ44aに伝達可能である。また、インナクラッチ44bが正転方向と逆の方向(前記逆転方向)に回転すると、各ローラ86が噛み込まれず、インナクラッチ44bの逆転方向の回転動力がアウタクラッチ44aに伝達されることはない。ここで、ローラ86が楔状空間部89内の正転方向下流側の位置にあることは、ローラ86がインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置にあるといえる。
各ローラ86の正転方向上流側の部位には、ウェイト部材87のウェイト本体90がそれぞれ配設される。ここで、各ウェイト部材87は、対応するローラ86に接触するウェイト本体90、及びこのウェイト本体90に連結されると共にインナクラッチ44bに回動可能に支持されるアーム部91を有する。なお、この実施例ではウェイト本体90とアーム部91とは同一部材で一体に形成される。
ウェイト本体90は、図5に示す側面視で略円形状に形成されており、このウェイト本体90が、間隙部85の正転方向上流側の部位を若干切り欠いてなる収容部内にこれに整合するように配置される。ウェイト部材87のローラ86側の部位には、略方形状の接触部92が突設される。この接触部92はローラ86に斜めに接しており、各ローラ86が接触部92に向かって押圧された状態では、ローラ86とインナクラッチ44bの外周面(前記斜面88)との間に隙間Sが形成される(図6参照)。
アーム部91は、前記側面視でウェイト本体90の外周からその径方向に沿って、インナクラッチ44bにおける径方向内側でかつ正転方向下流側に向かって斜めに延出される。アーム部91の先端部93はウェイト本体90よりも小さい略円形状となるように膨らんでおり、この先端部93がインナクラッチ44bの外周部の一部を切り欠くように形成された係合凹部にワンウェイクラッチ装置44の回転軸線Cと平行な軸線を中心として回動可能に係合される。
インナクラッチ44bにおけるウェイト部材87の正転方向下流側の部位は、アーム部91の回動時にこれが干渉しないように適宜切り欠かれている。これにより、ウェイト部材87が、前記側面視でアーム部91の先端部93を中心としてウェイト本体90を揺動させるように動作することが可能となる。
各ローラ86の正転方向下流側の部位には、インナクラッチ44bの外周に固定されたガイド部材に保持されるコイルスプリング(弾性部材)94がそれぞれ配設される。これら各コイルスプリング94は、対応するローラ86を正転方向上流側に付勢しており、これにより、各ローラ86が楔状空間部89内の正転方向下流側の位置、つまりインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置から離脱する方向に付勢される。
図6に示すように、コイルスプリング94により付勢されたローラ86は、ウェイト本体90の接触部92に接触した状態でこれに向かって押圧されることで、インナクラッチ44bの外周面(斜面88)との間に隙間Sを形成した状態で静止する。このとき、ウェイト部材87はその正転方向上流側の部位をインナクラッチ44bの壁面に当接させた状態で静止している。以下、この状態をウェイト部材87の動作前の状態という。この状態で、インナクラッチ44bが正転方向あるいはその逆転方向に回転しても、各ローラ86がインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとの間に噛み込まれることがなく、インナクラッチ44bの回転動力がアウタクラッチ44aに伝達されることはない。
インナクラッチ44bの回転時には、これと共に回転する各ウェイト部材87のウェイト本体90が遠心力によりインナクラッチ44bの径方向外側に移動しようとする。ここで、ウェイト本体90は、これの揺動中心となるアーム部91の先端部93との位置の関係から、ワンウェイクラッチ装置44の径方向外側であって正転方向下流側に移動するように揺動することとなる。
このとき、各ウェイト本体90は、コイルスプリング94の弾性力によりインナクラッチ44bの壁面に押し付けられた状態にあるので、インナクラッチ44bの回転数が低く、各ウェイト本体90に作用する遠心力が小さい場合には、各ウェイト本体90がコイルスプリング94の弾性力に抗して移動することなく、ウェイト部材87が動作前の状態のままでインナクラッチ44bと共に回転する。この状態において、各ローラ86はインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置から離脱したままであり、したがって、インナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとがいずれの方向に相対回転してもこれらが互いに空転することとなる。
そして、インナクラッチ44bの回転数が増加するにつれて、ウェイト本体90に作用する遠心力が大きくなり、インナクラッチ44bの回転数が所定値を超えた場合には、ウェイト本体90がコイルスプリング94の弾性力に抗して移動することで、各ローラ86をインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置に移動させることとなる。
図7は、ウェイト部材87がその動作前の状態からウェイト本体90を揺動させるべく動作した状態を示す。この状態で、ウェイト本体90は、ウェイト部材87の動作前の状態における位置から、ワンウェイクラッチ装置44の径方向外側であって正転方向下流側に移動するように揺動している。このように移動したウェイト本体90が、ローラ86をコイルスプリング94の弾性力に抗して楔状空間部89内の正転方向下流側の位置、つまりインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置に向かって移動させている。このとき、前記隙間Sは0となり、インナクラッチ44bが正転方向に回転することで、ローラ86がインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとの間に噛み込まれてこれらを接続させることとなる。
上記実施例におけるワンウェイクラッチ装置44は、互いに同軸に配置されるインナクラッチ44b及びアウタクラッチ44aと、これらの間に設けられるローラ86とを備え、インナクラッチ44bが所定の回転数を超えて回転している状態で、かつインナクラッチ44bがアウタクラッチ44aに対してエンジン20の回転動力による回転方向に相対回転する場合には、これらをローラ86を介して接続させてインナクラッチ44bからアウタクラッチ44aに回転動力を伝達するべく構成される。
また、インナクラッチ44bにウェイト部材87を設け、該ウェイト部材87が、ローラ86に接触するウェイト本体90と、該ウェイト本体90に連結されると共にインナクラッチ44bに回動可能に支持されるアーム部91とを有し、かつこのウェイト部材87が、インナクラッチ44bが所定の回転数を超えて回転した場合に、ローラ86をインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置に移動させるようになっている。
これにより、インナクラッチ44bの回転時の遠心力により、ウェイト本体90をインナクラッチ44bに対してアーム部91を介して揺動させることが可能となる。そして、インナクラッチ44bが所定の回転数を超えて回転した場合には、揺動したウェイト本体90によりローラ86をインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置に移動させることができるので、ワンウェイクラッチ装置44をワンウェイクラッチとして機能させることができる。この状態でインナクラッチ44bがアウタクラッチ44aに対して特定の方向に相対回転していれば、インナクラッチ44bからアウタクラッチ44aに回転動力が伝達される。
ここで、ウェイト部材87が、ウェイト本体90をインナクラッチ44bに対して揺動させるように動作することで、従来のように補助ローラ86を長孔に沿って移動させる構成を有するワンウェイクラッチ装置44と比べて、長期の使用でもウェイト部材87がインナクラッチ44bから脱落するようなことがなく、ウェイト部材87のスムーズな動作を維持することが可能である。
このため、ワンウェイクラッチ装置44の耐久性を向上させることができると共に、従来の補助ローラ86を用いた構成と比べて、ウェイト部材87の脱落を防止したりスムーズな動作を補助したりする構成が不要となり、ワンウェイクラッチ装置44の製造コストの低減を図ることができる。
また、ワンウェイクラッチ装置44は、ローラ86をインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置から離脱させる方向に付勢するコイルスプリング94を備え、ウェイト部材87が、インナクラッチ44bが所定の回転数を超えて回転した場合に、ローラ86をコイルスプリング94の弾性力に抗して移動させるように構成される。
これにより、インナクラッチ44bの回転数が低い状態では、インナクラッチ44bの回転時の遠心力が小さく、したがってウェイト部材87がコイルスプリング94の弾性力に抗してローラ86を移動させることができず、ローラ86がインナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとを接続可能な位置から離脱したままとなり、インナクラッチ44bとアウタクラッチ44aとが何れの方向に相対回転した場合でもこれらを互いに空転させることができる。そして、インナクラッチ44bが所定の回転数を超えて回転した場合には、揺動したウェイト本体90によりローラ86をコイルスプリング94の弾性力に抗して移動させることができるので、ワンウェイクラッチ装置44をワンウェイクラッチとして機能させることができる。
なお、この発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、ベルトコンバータ(無段変速機23)以外の動力伝達媒体を用いてもよい。また、駆動モータ21bの取り付け位置は、後輪WR側に限らず前輪WF側であってもよい。さらに、ユニットスイング式のパワーユニット11ではなく、エンジンは車体フレームに固定され、動力伝達媒体から後輪WR側の部位のみがスイングする構成のパワーユニットであってもよい。
また、ワンウェイクラッチ装置44は、アウタクラッチ44aを入力側回転部材とし、インナクラッチ44bを出力側回転部材とする構成であってもよい。この場合、ローラ86及びウェイト部材87はアウタクラッチ44aに設けられる。
そして上記実施例における構成は一例であり、ハイブリット車両に限らず単一の動力源を有する自動二輪車にも適用可能であると共に、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
この発明の実施例における自動二輪車の側面図である。 図1に示す自動二輪車のシステム構成を示すブロック図である。 図1に示す自動二輪車のパワーユニットの断面説明図である。 図3における要部拡大図である。 この発明の実施例におけるワンウェイクラッチ装置の側面図である。 図5における要部を拡大してワンウェイクラッチ装置の動作を示す第一作用説明図である。 図5における要部を拡大してワンウェイクラッチ装置の動作を示す第二作用説明図である。 従来のワンウェイクラッチ装置を示す側面図である。
符号の説明
1A 自動二輪車
20 エンジン(原動機)
23 無段変速機(動力伝達媒体)
40 発進クラッチ
44 ワンウェイクラッチ装置
44a アウタクラッチ(出力側回転部材)
44b インナクラッチ(入力側回転部材)
58 駆動側伝動プーリ(入力側)
62 従動側伝動プーリ(出力側)
86 ローラ
87 ウェイト部材
90 ウェイト本体
91 アーム部
94 コイルスプリング(弾性部材)
WR 後輪(駆動輪)

Claims (3)

  1. 互いに同軸に配置される入力側回転部材及び出力側回転部材と、これらの間に設けられるローラとを備え、前記入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転している状態で、かつ入力側回転部材が出力側回転部材に対して特定の方向に相対回転する場合には、これらを前記ローラを介して接続させて入力側回転部材から出力側回転部材に回転動力を伝達するワンウェイクラッチ装置において、
    前記入力側回転部材にウェイト部材を設け、該ウェイト部材が、前記ローラに接触するウェイト本体と、該ウェイト本体に連結されると共に前記入力側回転部材に回動可能に支持されるアーム部とを有し、かつこのウェイト部材が、前記入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転した場合に、前記ローラを入力側回転部材と出力側回転部材とを接続可能な位置に移動させることを特徴とするワンウェイクラッチ装置。
  2. 前記ローラを入力側回転部材と出力側回転部材とを接続可能な位置から離脱させる方向に付勢する弾性部材を備え、前記ウェイト部材が、前記入力側回転部材が所定の回転数を超えて回転した場合に、前記ローラを前記弾性部材の弾性力に抗して移動させることを特徴とする請求項1に記載のワンウェイクラッチ装置。
  3. 回転動力を出力する原動機と、この原動機の回転動力を駆動輪に伝達する動力伝達媒体と、前記原動機の回転数が所定値以上である場合に原動機の回転動力を前記動力伝達媒体の入力側に伝達する発進クラッチと、入力側回転部材が前記動力伝達媒体の出力側に連結されると共に出力側回転部材が前記駆動輪に連結されるワンウェイクラッチ装置とを備える自動二輪車であって、
    前記ワンウェイクラッチ装置が、入力側回転部材が原動機からの回転動力を受けて所定の回転数を超えて回転している状態で、かつ入力側回転部材が出力側回転部材に対して原動機の回転動力による回転方向に相対回転する場合には、入力側回転部材から出力側回転部材に回転動力を伝達する一方、入力側回転部材が所定の回転数以下で回転する、あるいは入力側回転部材が出力側回転部材に対して原動機の回転動力による回転方向と逆の方向に相対回転する場合には、入力側回転部材と出力側回転部材とを互いに空転させることを特徴とする自動二輪車。

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