JP2005171905A - 建設機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アイドルストップ制御機能を備える作業車両であってもオペレータが操作できない部位で、作業に則しアイドルストップ制御機能をキャンセル選択できる機能を停止できるようにした機構を備えるようにする。
【解決手段】 所要時間経過後にエンジンを停止させるアイドルストップ制御機能の作動を、オペレータが作業に応じてキャンセルできる選択手段を設けるとともに、オペレータが操作できない部位に前記選択手段を停止する機構を設けて管理を容易にする。
【選択図】図2
【解決手段】 所要時間経過後にエンジンを停止させるアイドルストップ制御機能の作動を、オペレータが作業に応じてキャンセルできる選択手段を設けるとともに、オペレータが操作できない部位に前記選択手段を停止する機構を設けて管理を容易にする。
【選択図】図2
Description
本発明は、アイドルストップ制御機能を備えた建設機械において、そのアイドルストップ制御機能のキャンセル選択ができる機能の設定を、オペレータの操作以外で有効もしくは無効にできるようにされた建設機械に関するものである。
近時、省エネルギーや環境保護のために、建設機械においてもエンジンのアイドルストップ制御機能を備える機種が要望され、このような機能を備えた建設機械車両が実現されつつある。一方、建設機械車両では、作業状況によってエンジン作動の状態で作業待機するようなことが多くある。また、乗用自動車のように一般的なアイドルストップ制御機能では、作業機を稼動させるときや待機位置から走行作業に移行するときに、エンジンの始動を繰返すことになり、オペレータの負担を増すのみならず、その都度起動時の不完全燃焼ガスの排出が生じて、燃料の無駄遣いや排気に伴う環境汚染を助長することになる。このようなことから、オペレータが運転席から離れて所要時間経過すると、エンジンを停止させるようにする手段が提案されている(特許文献1参照)。
また、前記特許文献1によるようにオペレータが運転席から離れることでエンジンの停止を行わせるようにすることでは、オペレータの意思に関係なくエンジンが停止することに伴い、作業機の作業待機の状態にて停止して次にエンジン始動によって作業機が突然作動すること、待機中であるにもかかわらず運転室の空調までも停止するなど問題点が生じるので、本出願人の先出願になる特願2003−300517号によってそれを改善するものが提案されている。
しかしながら、従来知られるアイドルストップ制御機能を備える作業車両では、次のような場合に不都合が生じる。すなわち、a)運転室内に装備されている空調機器用のコンプレッサの駆動が必要である場合。b)油圧ショベルにおいてリフティングマグネットを用いる荷役仕様車やフォークグラブをアタッチメントとして使用されるもの、あるいは移動式クレーン(ラフテレーンクレーンやクローラクレーン)など荷役作業を行う作業車両にて搬送物の保持力維持のために、油圧作動(発電)を継続させるのにエンジンの稼動が必要である場合。c)連続作業実施時の効率優先で、頻繁なエンジン停止・起動を避けたいとオペレータが望む場合。d)エンジン起動時騒音・振動の頻繁な発生が問題となるような場合。e)スタータモータ・バッテリの寿命を延長したい場合。f)前記のいずれかを複合させて必要とする場合。
また、前記先出願(特願2003−300517号)では、エンジンが省エネルギー状態にあるときにその旨を表示してオペレータもしくはそれ以外の第三者に認識できるようにされている。しかし、このような機能だけでは前述のような問題点を解消するのに未だ満足できないものである。
したがって、建設機械車両においては、エンジンのアイドルストップ制御機能を具備したものが優先的に需要者に受入れられる状況にあることから、前述のような不都合な事項に対応するために、アイドルストップ制御機能の作動の有無をオペレータが選択できるようにすることが望ましい。
一方、昨今の社会的状況から、建設機械においては多様な機種が使用されるようになって、作業効率の向上などから所望の機械をリースあるいはレンタルして使用することが多くなっている。このような状況にあって機械を多数保有するリース事業者では、なるべく複雑な機能を備える機種を取り扱うのを避ける傾向にある。また、製造者としては、製造工程での複雑な工程管理を行うことは管理上好ましくないので、標準仕様の製品を所定の工程にて製作することにより合理化を図ることになる。そのような観点から、前述のエンジンのアイドルストップ機能についても標準仕様として生産する工程では、それに併せてアイドルストップ機能の選択手段も標準仕様として設けておくのが好ましい。しかしながら、生産と需要との関係で、一部において使用に供しない機構を組み込むことになり、使用者側としては、不都合であるという問題点が生じる。さりとて、生産工場では、標準仕様から一部の機構を除いて生産することは、使用部品の配備に際しての仕分けやその組立作業時の手順変更など生産工程の管理に手数を要し、また、検査工程においても標準外の機械として別途検査仕様が異なるなど、作業工数が嵩んで返ってコストアップになるという問題が生じる。
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、アイドルストップ制御機能を備える作業車両においてオペレータが操作できない部位で、作業に則しアイドルストップ制御機能を無効にする選択ができる機能を停止できるようにした手段を備える建設機械を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明の建設機械は、
所要時間経過後にエンジンを停止させるアイドルストップ制御機能の作動をオペレータが作業に応じて選択できる機能を設けるとともに、前記機能を無効にする手段を設けたことを特徴とするものである(第1発明)。
所要時間経過後にエンジンを停止させるアイドルストップ制御機能の作動をオペレータが作業に応じて選択できる機能を設けるとともに、前記機能を無効にする手段を設けたことを特徴とするものである(第1発明)。
前記発明において、前記機能を無効にする手段は、隠しスイッチとして運転席の後部近傍に設ける構成であるのがよい(第2発明)。
また、前記発明において、前記機能を無効にする手段は、着脱可能な接続プラグまたはコネクタであるのがよい(第3発明)。
本発明によれば、エンジンのアイドルストップ制御機能の作動をキャンセルできる選択機能によって任意にキャンセルすることにより、作業車両に対する作業の広範な要求事項に対応可能にできるが、機械保有者側の管理によって、前記選択機能を無効にする手段を働かせることで、オペレータがアイドルストップ制御機能の作動をキャンセルする操作をむやみに使用できないようにし、作業車両の運転管理ができるという利点がある。また、機械の製造者としては、標準仕様になるアイドルストップ制御機能に関連する機器を組み込んで生産する工程で、その標準仕様から外れる特別な仕様の機種を生産するための作業管理の変更がなくなり、生産性の低下を予防することができるという利点がある。なお、作業上アイドルストップ制御機能を有効または無効にする操作が必要になる場合には、機械管理者がキャンセル選択機能を無効にする手段が機能しないように解除させる処置を講ずれば、作業状況に応じてのアイドルストップ機能のキャンセル選択を行うことができ、支障を来たすことがない。
また、第2発明の構成を採用することにより、作業車両の管理者がアイドルストップ制御機能の作動をキャンセルできる選択機能を、オペレータが運転中に操作できない部位において隠しスイッチでもって無効状態にし、必要となればスイッチ操作で無効を解除(有効に)でき、通常運転時にオペレータがむやみに前記無効状態を解除できず、管理者として作業車両の管理を容易にするという効果が得られる。
さらに、第3発明の構成を採用すれば、アイドルストップ制御機能のキャンセル選択機能をオペレータが勝手に機能させることができず、作業車両の管理者が必要とされるとき以外は、接続プラグまたはコネクタを用いないとキャンセル選択機能を無効にする手段を解除させることができず、管理機能をより有効にすることができるという効果を奏する。
次に、本発明による建設機械の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態としては、油圧ショベルに適用した場合について記載する。
図1には本実施形態の油圧ショベルの斜視図が示されている。また、図2には運転室内要部の斜視図が示され、図3には制御回路の概略ブロック図が示されている。
油圧ショベル1は、下部走行体2と、その下部走行体2の上部に旋回機構(図示せず)を介して旋回可能に装着される上部旋回体3とを備え、上部旋回体3上に作業機5と動力部4および運転室10が設けられている。前記作業機5は、基部を上部旋回体3に揺動可能に取付けられているブーム51と、そのブーム51の先端に揺動可能に連結されているアーム52と、アーム52先端に揺動可能に連結されているバケット53とを備えている。
前記運転室10は、図2に示すように、その内部中央に運転席11が設けられ、この運転席11の前方位置に走行操作手段12として下部走行体2を走行作動させる走行レバー13,13′と走行ペダル14,14′とが配されている。また、運転席11の両サイドには、コンソール15,16が配置され、それらコンソール15,16の前端部上側に作業機の操作レバー17,18が設けられている。
前記作業機の操作レバー17,18はブーム51の上下動、アーム52およびバケット53の回動および上部旋回体3の旋回操作などを行わせるものである。その一方の作業機操作レバー17の近傍にはロックレバー19が設けられている。このロックレバー19は、退避位置から引き上げ(または引き下げ)操作を行うことで、作業機5などの動きをロックできるようにする。
さらに、この運転室10内部には、エンジンの作動に関する情報をオペレータに伝達するためのモニタ装置20が備えられている。なお、このモニタ装置20は、運転室10の前窓25と一方の側方窓26とを仕切る縦支柱27の下部に配置され、作業時の障害とならないようにされるとともに、的確にエンジンの状態を確認できるようにされている。
この油圧ショベル1は、下部走行体2の走行あるいは作業機5の作業を停止して所定の時間経過しても作動しないときに、エンジンの作動を停止するエンジンのアイドルストップ制御機能を備え、省エネルギー効果と環境汚染の予防効果が得られるようにされている。
そこで、本実施の形態では、この油圧ショベルの運転室10内に、アイドルストップ制御機能の作動選択スイッチ30と、そのアイドルストップ制御機能が作動しているか否かを表示させる表示手段32とが設けられている。前記作動選択スイッチ30は、操作レバー17または18におけるグリップ上に押し釦式で設けられている。また、エンジンの作動状態を表示するモニタ装置20の表面にスイッチ(図示省略)を設けるようにしてもよい。なお、前記作動選択スイッチ30は、操作レバー17(18)上(またはモニタ装置20の表面に設けるスイッチ)と操作レバー17(18)のグリップとの両方に設けておくようにしてもよい。
また、前記アイドルストップ制御機能が作動可否を表示させる表示手段32としては、運転室10内部での表示32aとして、例えばエンジンの作動状態を表示するモニタ装置20における画面上に、文字表示して確認できるようにする。あるいは運転席11の前方位置の適所(例えば前窓枠の上部など)に表示ランプ(図示せず)を取付けて、作動状態に設定すると表示ランプが点灯しているようにされ、車体の外部適所にも表示ランプ37や表示板38などの外部表示体32bを設ける。このような表示手段32は、図3に示されるように、前記作動選択スイッチ30によるオン・オフ信号を制御手段31(制御部)で受けて、オン信号を受けるとアイドルストップ制御機能35が動作状態にされ、同時に表示手段32に動作開始信号を発して表示機能が作動するように構成されている。なお、前記作動選択スイッチ30の選択でオフの場合は、制御手段31から表示手段32ならびにアイドルストップ制御機能35への指示信号は発せられない。
一方、前記運転席11の両サイドに設けられているコンソール15,16のいずれか一方(この実施形態ではコンソール16)に、前記アイドルストップ制御機構35の作動を選択する、いわゆるキャンセル選択手段(作動選択スイッチ30)を停止させる機構40(本発明の機能を無効にする手段に相当)として、隠しスイッチ41が設けられている。この隠しスイッチ41は、コンソール16の後端部16′内部に配置され、オペレータが運転席に着いて運転操作する姿勢では全く触れない状態に設けられている。したがって、隠しスイッチ41が設けられるコンソール16の後端部16′には、通常時に隠しスイッチ41が露出しないようにカバー(蓋)42が施されているのが好ましい。また、この隠しスイッチ41は、前記アイドルストップ制御機能35のキャンセル選択手段(作動選択スイッチ30)の配線系統内に設けられるように構成される。
このように構成される本実施形態では、作業車両(油圧ショベル)の管理者が、通常時には隠しスイッチ41をオフ状態にして管理する。こうすることで、油圧ショベル1はアイドルストップ制御機能35が作動する車両として使用に供される。したがって、油圧ショベルは作業中に待機状態が長引くとアイドルストップ制御機能35が作動して、無駄な燃料消費や排ガスの排出が防止できることになる。なお、隠しスイッチ41はオペレータが運転席から操作できない位置に設けられているので、勝手にキャンセル選択手段を停止させる機構40の有効性を解消させることはない。
しかしながら、油圧ショベル1が作業中にしばしば待機状態となり、続いて作業が行われるような場合、あるいは荷役作業機として使用されて吊り荷状態で待機しなければならないような作業を必要とする場合など、管理者側でオペレータがキャンセル選択手段(作動選択スイッチ30)を停止させる機構40の解除を必要としたときには、コンソール16の後端部に設けられた隠しスイッチ41を使用可能に設定することにより、アイドルストップ制御機能35の作動を選択するために作動選択スイッチ30が有効に機能することになる。したがって、オペレータが作動選択スイッチ30を使用できるようになるので、作業の状況に合わせて作動選択スイッチ30をオンにすれば、制御手段31から表示手段32に表示信号が与えられ、同時にアイドルストップ制御機能35が無効になる。すなわち、表示手段32に表示信号が与えられると、運転室内表示32aとして、モニタ装置20の画面に表示させる構成の場合は、その画面にアイドルストップ制御機能が無効である旨の文字表示がなされる。また、表示ランプによる場合には、その表示ランプが点灯する。これによって、アイドルストップ制御機能35が停止していることをオペレータは目視して確認することができる。また、外部での作業者などが待機停車中の車両の運転室10内に入って操作レバー15,16などを触るのを、外部表示32bとして設けられている表示板38によって車両がどのような状態であるかを認識させることで防止できる。したがって、通常の手順で油圧ショベルの運転操作を行う場合は、待機状態にあってもエンジンは停止せず操作レバー15,16を動かすことにより即座に作業機が作動できることになる。なお、作動選択スイッチ30をオフにすれば、アイドルストップ制御機能35の作動が有効になり、制御手段31における設定に従って表示手段32の作動が停止し、表示ランプなどが消灯する。
作業の都合でエンジンのアイドルストップ制御機能35が働くと運転操作に支障が生じる場合には、作動選択スイッチ30を当初から、あるいは運転の途中でオフ操作すると、前記アイドルストップ制御機能35は解除され、オペレータがエンジンキーを操作して運転を停止させない限り作業の途中でアイドリングさせることができる。このアイドルストップ制御機能35を遮断した状態で運転するときには、表示手段32は機能しない。したがって、オペレータが表示手段32の表示によってアイドルストップ制御機能35の動作の有無を確認することができる。
次に、図4に示されるのは、キャンセル選択手段を停止させる機構40としての他の実施形態を表わすものである。
この実施形態は、前述の隠しスイッチ41に代わる手段として、接続プラグ45を使用するものである。この接続プラグ45は、コンソール16の後端部16′に設けられる接続用のインタフェース46に合致する接続子45′が設けられて、接続子45′をインタフェース46に合わせて嵌めこむことにより前記キャンセル選択手段としての作動選択スイッチ30が可動状態になり、逆に接続プラグ45を外しておくと前記キャンセル選択手段が無効になって、常時アイドルストップ制御機能が働き得る状態に設定できる。
このような接続プラグ45を用いる方式によれば、ちょうどキーの役目を果たすので、管理を容易にすることができる。もっとも、接続プラグ45を外してある状態で、別途器具などを使用して、解除できないようにする対策を付加しておくことが好ましい。なお、キャンセル選択手段を停止させる機構40としては、前記接続プラグ45を用いるほかに、図示省略するがコネクタを採用するようにしてもよい。
以上の説明は、油圧ショベルについて記載したが、アイドルストップ制御機能を備える必要がある各種の建設機械に設置することは任意なし得るものである。
1 油圧ショベル
3 上部旋回体
5 作業機
10 運転室
11 運転席
15,16 コンソール
16′ コンソールの後端部
17,18 操作レバー
30 作動選択スイッチ
32 表示手段
35 エンジンのアイドルストップ制御機能
37 表示ランプ
38 表示板
40 キャンセル選択手段を停止させる機構
41 隠しスイッチ
45 接続プラグ
3 上部旋回体
5 作業機
10 運転室
11 運転席
15,16 コンソール
16′ コンソールの後端部
17,18 操作レバー
30 作動選択スイッチ
32 表示手段
35 エンジンのアイドルストップ制御機能
37 表示ランプ
38 表示板
40 キャンセル選択手段を停止させる機構
41 隠しスイッチ
45 接続プラグ
Claims (3)
- 所要時間経過後にエンジンを停止させるアイドルストップ制御機能の作動をオペレータが作業に応じて選択できる機能を設けるとともに、前記機能を無効にする手段を設けたことを特徴とする建設機械。
- 前記機能を無効にする手段は、隠しスイッチとして運転席の後部近傍に設ける構成である請求項1に記載の建設機械。
- 前記機能を無効にする手段は、着脱可能な接続プラグまたはコネクタである請求項1または2に記載の建設機械。
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---|---|---|---|---|
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-
2003
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