JP2005166241A - 光記録媒体の製造方法及び光透過性スタンパ - Google Patents

光記録媒体の製造方法及び光透過性スタンパ Download PDF

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Abstract

【課題】 2P法により光記録媒体を製造する際に、中間層を形成する樹脂と光透過性スタンパとを、無理な負荷をかけることなく容易に剥離することができ、製造効率が改善された積層型の光記録媒体の製造方法を提供すること。
【解決手段】 ポリカーボネート製の第1基板101上に形成された有機色素を含む第1記録層102と第1反射層103の上に紫外線硬化樹脂の前駆体からなる紫外線硬化性樹脂原料層104aを塗布し、その上に凹凸形状を有する非極性部材であるポリプロピレン製の光透過性スタンパ110を載置し、紫外線照射により樹脂を硬化させた後に、無理な負荷をかけることなく光透過性スタンパ110を容易に剥離して凹凸形状が転写された中間層104を形成し、さらにその上に第2記録層105と第2反射層106とを積層する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光記録媒体の製造方法等に関し、より詳しくは、生産効率が向上する光記録媒体の製造方法等に関する。
近年、長時間かつ高画質の動画等の大容量データを記録・再生するために、従来と比較してさらなる情報の高密度化が可能となる光記録媒体の開発が望まれている。このような情報の高密度化が可能な光記録媒体としては、例えば、1枚の媒体に記録層を2層(デュアルレイヤ)設けた積層構造を有するDVD−ROM等が挙げられる。このような、記録層を2層以上設ける多層化の技術を用いれば、1層あたりの記録密度は変化させることなく容量を増大させることが可能である。
このような積層型多層光記録媒体は、通常、フォトポリメリゼーション法(Photo Polymerization:以下、「2P法」と記すことがある。)と呼ばれる製造方法により製造される。2P法によれば、例えば、記録トラック用の凹凸が形成された透明な第1基板上に第1記録層、第1反射層、記録トラック用の凹凸が形成された中間層、第2記録層、第2反射層をこの順に形成し、最後に第2基板を接着することにより2層構造の光記録媒体が製造される。
2P法の場合は、中間層は、通常、以下のようにして製造される。即ち、先ず、第1反射層上に光硬化性樹脂原料等を塗布した後、この上に凹凸を有する光透過性スタンパを載置する。次いで、上記光硬化性樹脂原料等を硬化させた後にスタンパを剥離する。このようにして、光硬化性樹脂の表面に凹凸を転写させて、中間層を形成する。このため、2P法においては、光硬化性樹脂を硬化させた後のスタンパをスムーズに剥離することが必要とされる。即ち、2P法により記録用トラック用の凹凸を有する中間層を形成する際に、中間層の光硬化性樹脂にスタンパが密着したまま硬化したり、光硬化性樹脂とスタンパとが剥離し難い、又は、剥離しても中間層の表面の均一性が低下する等の、製造上の問題が生じると、光記録媒体に安定して光情報の記録・再生を行うことができなくなる。このような光硬化性樹脂とスタンパとの剥離が容易に行われるように、例えば、予めスタンパ側にSiO等の透明性の無機材料を表面コーティングする方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−279707号公報(段落(0026)等参照)
特許文献1に記載された方法のように、2P法において使用するスタンパに予め透明性の無機材料を表面コーティングするためには、以下の工程が必要となる。つまり、樹脂製スタンパの表面に形成された溝/情報ピットの上に、真空スパッタ装置等によって、SiO等の無機材料からなる誘電体膜を、所定の厚さに形成する必要がある。これでは、光記録媒体の製造工程が煩雑となり、また、製造コストが増大する一因となる。
本発明は、このような2P法により積層型多層光記録媒体を製造する上で浮き彫りになった技術的課題を解決すべくなされたものである。
即ち、本発明の目的は、製造効率が改善された積層型多層光記録媒体の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、2P法により積層型多層光記録媒体を製造する際に使用される光透過性スタンパを提供することにある。
かかる課題を解決すべく、本発明においては、2P法による光記録媒体の製造方法において非極性部材からなる光透過性スタンパを使用している。即ち、本発明が適用される光記録媒体の製造方法は、基板上に、直接又は他の層を介して、照射される光により情報が記録される記録層を形成する工程と、形成された記録層上に、直接又は他の層を介して、樹脂原料層を形成する工程と、形成された樹脂原料層上に、凹凸形状を有する非極性部材から構成される光透過性スタンパを載置した後に光透過性スタンパを剥離し、樹脂原料層に凹凸形状を転写して中間層を形成する工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明が適用される光記録媒体の製造方法においては、非極性部材が、分子中に極性基を有しない高分子材料であることを特徴とする。このことにより、光記録媒体の紫外線硬化性樹脂等から形成される樹脂層と光透過性スタンパとを、無理な負荷をかけることなく容易に剥離することができる。その結果、記録層等の変形が防止され、光情報の記録・再生のための信号波形を安定させることができる。また、光透過性スタンパ側に、紫外線硬化性樹脂の残渣が付着しにくいので光透過性スタンパを再利用できることとなる。
非極性部材としては、ポリオレフィンであることが好ましく、さらに、ポリオレフィンの中でも、結晶性ポリオレフィンであることが好ましい。そして、結晶性ポリオレフィンの中でも、ポリプロピレンであることが好ましい。上記材料とすれば、本発明の効果が良好に発揮される。
本発明が適用される光記録媒体の製造方法においては、光透過性スタンパは、溶融状態でのメルトフローレイト(MFR)が20g/10min.以上である非極性高分子材料からなることが好ましい。非極性高分子材料のMFRがこの範囲にある場合は、射出成形法等により、容易に光透過性スタンパが成形される。
本発明が適用される光記録媒体の製造方法においては、光透過性スタンパの外径が、基板の外径より大きいことが好ましい。この場合、光透過性スタンパの外径が、基板の外径より1mm以上15mm以下の範囲で大きいことが好ましい。光透過性スタンパの外径を基板の外径より大きくすることにより、中間層製造時に端部バリが発生しても、この端部バリの除去が容易になる。
さらに、本発明が適用される光記録媒体の製造方法においては、光透過性スタンパの凹凸形状を有する面の上に、前述した記録層上に直接又は他の層を介して形成した樹脂原料層とは異なる他の樹脂原料層を形成し、この樹脂原料層と記録層上に直接又は他の層を介して形成された樹脂原料層とが向かい合うようにして、光透過性スタンパが載置されるようにすることが好ましい。上記の製造方法を採用することにより、中間層製造時に発生することがある端部バリの除去がより容易になる。また、上記製造方法を採用することにより、良好な端面形状を有する中間層が得やすくなる。
また、本発明が適用される光記録媒体の製造方法においては、樹脂原料層が、放射線硬化性樹脂からなることが好ましい。放射線硬化性樹脂の採用により、光透過性スタンパの凹凸形状を容易に転写することができる。そして、光透過性スタンパを剥離する前に、樹脂原料層に光を照射し、樹脂原料層中の放射線硬化性樹脂を硬化させて中間層を形成することが好ましい。
本発明が適用される光記録媒体の製造方法においては、基板の外径よりも外側に中間層が存在する場合に、この基板の外径よりも外側に存在する中間層部分を取り除くことが好ましい。上記中間層部分を取り除くことにより、中間層の端部形状を良好にすることができる。そして、上記基板の外径よりも外側に存在する中間層部分を、レーザー光を照射することにより取り除くことが好ましい。レーザー光の使用により、中間層の端部形状の精度をより向上させることができるからである。
本発明が適用される光記録媒体の製造方法においては、基板と光透過性スタンパとの間にナイフエッジを挿入して、光透過性スタンパを剥離することが好ましい。さらに、基板及び光透過性スタンパが平面円環形状を有する場合には、基板及び光透過性スタンパの内径側からナイフエッジを挿入することが好ましい。ナイフエッジの使用により、光透過性スタンパの剥離を容易に行うことができる。また、光透過性スタンパの膜厚を、ナイフエッジが挿入される部分において薄くすることが好ましい。このようにすることにより、ナイフエッジの挿入が容易となるからである。
本発明が適用される光記録媒体の製造方法においては、さらに、凹凸形状が転写された中間層上に、直接又は他の層を介して、照射される光により情報が記録される他の記録層をさらに形成する工程と、を有することが好ましい。このようにすれば、積層型多層光記録媒体を効率良く製造することができる。
また、本発明は、フォトポリメリゼーション法により中間層を形成する工程を有する光記録媒体の製造方法において使用される光透過性スタンパであって、光透過性スタンパは、波長300〜400nmの光に対する透過率が10%以上である非極性部材から形成されることを特徴とする光透過性スタンパとして捉えることができる。また、光透過性スタンパの厚さが、0.3mm〜5mmであることが好ましい。光透過性スタンパの厚さを上記範囲内とすれば、紫外線硬化性樹脂等を効率よく硬化させることが出来、生産性を向上させることが出来る。そして、光透過性スタンパの外径が、光記録媒体の外径より大きいことが好ましい。光透過性スタンパの外径を光記録媒体の外径よりも大きくすれば、中間層製造時に端部バリが発生しても、これを取り除くことが容易になる。
本発明によれば、2P法による積層型多層光記録媒体の製造効率が改善される。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、発明の実施の形態という。)について詳述する。しかしながら、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができることはいうまでもない。
(本実施の態様が適用される光記録媒体の製造方法の好ましい態様)
図1は、本実施の形態が適用される光記録媒体の製造方法の好ましい一例を説明するための図である。図1には、積層型多層光記録媒体の製造方法の例として、有機色素を含む2つの記録層を有するデュアルレイヤタイプの片面入射型の光記録媒体(片面2層DVD−R又は片面2層DVDレコーダブル・ディスク)の製造方法が示されている。
図1(f)に示された片面2層DVD−Rに代表される片面2層の光記録媒体100は、ディスク状の光透過性の第1基板101と、この第1基板101上に、色素を含む第1記録層102と、半透明の第1反射層103と、紫外線硬化性樹脂からなる光透過性の中間層104と、色素を含む第2記録層105と、第2反射層106と、接着層107と、最外層を形成する第2基板108とが、順番に積層された構造を有している。第1基板101及び中間層104上にはそれぞれ凹凸が形成され、それぞれ記録トラックを構成している。片面2層DVD−Rである光記録媒体100の光情報の記録・再生は、第1基板101側から第1記録層102及び第2記録層105に照射されたレーザー光109により行われる。
尚、本実施の形態が適用される光記録媒体の製造方法において、「光透過性(又は透明)」とは、色素を含む第1記録層102及び第2記録層105に光情報を記録・再生するために照射される光の波長に対する光透過性を意味するものである。具体的には、記録・再生のための光の波長について、通常30%以上、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上の透過性があることを言う。一方、記録・再生のための光の波長に対する透過性は、理想的には100%であるが、通常は、99.9%以下の値となる。
図1(a)に示すように、表面に凹凸で、溝、ランド、及びプリピットが形成された第1基板101を、ニッケル製スタンパ等を用いて射出成形等により作製する。次に、有機色素を含有する塗布液を第1基板101の凹凸を有する側の表面にスピンコート等により塗布する。その後塗布液に使用した溶媒を除去するために加熱等を行い、第1記録層102を成膜する。第1記録層102を成膜した後、Ag合金等をスパッタまたは蒸着することにより、第1記録層102上に第1反射層103を成膜する。このように第1基板101上に第1記録層102、第1反射層103を順に積層することによって作製されたものをデータ基板111という。ここではデータ基板111は透明である。
続いて、図1(b)に示すように、第1反射層103の表面全体に、例えば放射線硬化性樹脂の一つである紫外線硬化性樹脂の前駆体をスピンコート等により塗布し、樹脂原料層(以下、説明の便宜から「紫外線硬化性樹脂原料層」と呼ぶ。)104aを形成する。尚、本発明においては、「放射線」を、電子線、紫外線、可視光、赤外線を含む意味で用いる。
また、ここでは、データ基板111上に紫外線硬化性樹脂の前駆体を直接塗布しているが、これに限られるものではなく、例えば、データ基板111上に他の層を設けても良い。スピンコートの回転数は、通常500〜6000rpm程度である。
尚、本実施の形態では、樹脂原料層の材料の例として紫外線硬化性樹脂を用いている。しかしながら、樹脂原料層の材料は、紫外線硬化性樹脂に限られるものではなく、例えば、熱硬化性樹脂を用いることもできる。
次に、図1(c)に示すように、凹凸形状を有する光透過性スタンパ110を紫外線硬化性樹脂原料層104a上に載置する。この状態で光透過性スタンパ110を介して、光透過性スタンパ110側から紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させる。そして、紫外線硬化性樹脂が十分に硬化したところで光透過性スタンパ110を剥離する。以上の操作を経て、紫外線硬化性樹脂の表面に、光透過性スタンパ110の凹凸が転写された中間層104(図1(d))が形成される。光透過性スタンパ110の載置は、紫外線硬化性樹脂原料層104aの膜厚が所定範囲になるように調節して行なわれる。尚、紫外線硬化性樹脂原料層104aを硬化させるための紫外線の照射は、光透過性スタンパ110側からの照射に限定されない。例えば、紫外線硬化性樹脂原料層104aの側面からの照射する方法が挙げられる。
本実施の形態において使用される光透過性スタンパ110は、表面に凹凸形状を有する非極性部材から構成されている。非極性部材から構成される光透過性スタンパ110を使用することにより、中間層104と光透過性スタンパ110とを、無理な負荷をかけることなく容易に剥離することができる。その結果、第1記録層102及び第1反射層103が変形するおそれが減少する。さらに、中間層104の表面の均一性が保たれることにより光情報の記録・再生のための信号波形を安定させることができる。また、光透過性スタンパ110側に、紫外線硬化性樹脂の残渣が付着しにくいので光透過性スタンパ110を再利用しやすい。
ここで、「極性」とは分子内で電子が局在し電荷が不均一に偏った状態をいう。また、「非極性」とは上記電荷の偏りが存在しない状態をいう。
光透過性スタンパ110を構成する非極性部材としては、例えば、無機材料又は有機材料が挙げられる。無機材料としては、例えば、無機ガラスが挙げられる。有機材料としては、例えば、分子中に極性基を有しない高分子材料が挙げられる。なかでも、分子中に極性基を有しない高分子材料を用いて光透過性スタンパ110を形成する場合は、例えば、逆(ネガ)の凹凸パターンを有する金属製スタンパ(例えば、ニッケル製スタンパ)を用いて、射出成形等により作製すれば良い。
このような極性基としては、例えば、酸素原子を含む極性基、窒素原子を含む極性基、硫黄原子を含む極性基、ハロゲン原子を含む極性基等が挙げられる。具体的には、酸素原子を含む極性基としては、例えば、水酸基、エーテル基、アルデヒド基、カルボニル基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基等が挙げられる。窒素原子を含む極性基としては、例えば、アミノ基、イミノ基、アンモニウム基、アミド基、イミド基、ニトロ基、ニトロソ基、ジアゾ基、アクリロニトロ基等が挙げられる。硫黄原子を含む極性基としては、例えば、チオール基、スルフィド基、スルホン酸基等が挙げられる。ハロゲン原子を含む極性基としては、例えば、クロロ基、クロルメチル基、クロロシル基、クロリル基、ペルクロリル基、ブロモ基、ヨード基、ヨードシル基、フルオロ基等が挙げられる。本発明においては、上記例示した極性基を分子中に有しない高分子材料を用いることが好ましい。また、分子内に極性基を有しない高分子材料は、分子中に、炭素−炭素二重結合等の不飽和結合、フェニル基等の芳香族単環炭化水素基、ナフチル基等の縮合多環炭化水素基を有しないことが好ましい。
一般に、分子内に極性基を有する高分子材料の分子間には、極性基内に電荷の偏りがあるため、クーロン力(静電気力)が働きファンデルワールス力(分子間引力)が大きくなる。また、一般に、紫外線硬化性樹脂等の樹脂原料層に用いる材料は分子内に極性基が結合した構造を有するものが多い。この場合、分子内に極性基を有する高分子材料から形成されたスタンパを使用すると、スタンパと紫外線硬化性樹脂とのファンデルワールス力が大きくなり、スタンパと紫外線硬化性樹脂との剥離が困難となる。従って、分子内に極性基を有しない高分子材料からなるスタンパを用いることにより、ファンデルワールス力が低減し、紫外線硬化性樹脂との接着性も脆弱なものとなる。その結果、スタンパと紫外線硬化性樹脂と容易に剥離することが可能となると考えられる。
尚、「分子中に極性基を有しない高分子材料」は、理想的には、その高分子の基本構造の中に極性基を全く有しない高分子をいう。
分子内に極性基を有しない高分子材料としては、例えば、ポリオレフィンが挙げられる。ポリオレフィンは、炭素と水素とからなる単純な構造を有するため非極性の性質を示す。このため、ポリオレフィンは、紫外線硬化性樹脂等の放射線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂との剥離が容易となる。また、ポリオレフィンは、放射線硬化性樹脂を硬化させる際に必要な短波長の光に対する光透過率が大きいという長所を有する。さらに、ポリオレフィンは、使用後に廃棄する際に焼却しても有害なガス等を排出せず環境への負荷が小さいという長所もある。
ポリオレフィンは、結晶性ポリオレフィンと非晶質ポリオレフィンとに分類することができる。
より具体的には、ポリオレフィンとしては、例えば、α−オレフィンの重合体、環状オレフィンの重合体が挙げられる。α−オレフィンの重合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレンと炭素原子数4〜20のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。このような炭素原子数4〜20のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。環状オレフィンの重合体としては、例えば、テトラシクロドデセン類とジシクロペンタジエン類との開環重合体の水素添加物である非晶質ポリオレフィン等が挙げられる。
ポリオレフィンの中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、非晶質ポリオレフィンが好ましい。ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体は、高結晶性のため透明性においてはやや劣るものの、安価に成形することができる。特に、ポリプロピレン及びエチレン・プロピレン共重合体は、耐熱特性、耐疲労特性(ヒンジ特性)にも優れていることから好ましい。最も好ましくは、ポリプロピレンである。
また、非晶質ポリオレフィンはその非晶質性により、透明性と精密成形性に優れている。非晶質ポリオレフィンとしては、例えば、ゼオネックス又はゼオノア(日本ゼオン株式会社製)の商品名で市販されているものが好ましい。
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等の結晶性ポリオレフィンは、広く一般成形材料として使用されている。このため、結晶性ポリオレフィンは、非晶質ポリオレフィンに対して安価に入手することが可能となる。従って、結晶性ポリオレフィンの採用により、積層型多層光記録媒体の製造にかかるコストを低減することが可能となる。
また、これらの結晶性ポリオレフィンは、非晶質ポリオレフィンと比較して耐疲労特性(ヒンジ特性)に優れている。結晶性ポリオレフィンの耐疲労特性(ヒンジ特性)が優れていることにより、以下の利点が発揮される。即ち、光透過性スタンパを剥離する工程においては光透過性スタンパを一部変形させることになる。従って、光透過性スタンパを繰り返し使用する場合には、光透過性スタンパが繰り返し変形させられることとなる。ここで、結晶性ポリオレフィンで作製した光透過性スタンパは、非晶性ポリオレフィンで作製した光透過性スタンパと比較して耐疲労特性(ヒンジ特性)に優れるので、光透過性スタンパを繰り返し使用して上記変形を繰り返し行った場合においても、クラックが生じにくい長所がある。
これら結晶性ポリオレフィンの中では、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体が耐疲労特性(ヒンジ特性)・耐熱性に特に優れていることから好ましい。
非極性部材の流動性としては、溶融状態でのメルトフローレイト(Melt Flow Rate:MFR)が、20g/10min.以上、好ましくは30g/10min.以上、さらに好ましくは40g/10min.以上である。ただし、通常、100g/10min.以下である。非極性部材の流動性がこの範囲であれば、凹凸形状の転写性に優れるので好ましい。つまり、MFRが上記範囲内であれば、射出成形等により、容易にスタンパが形成できる。
ここで、MFRは、ISO1133に準拠して、非極性部材の融点以上で分解温度以下の温度範囲において、荷重21.18Nで測定したときの測定値を表す。また、特にポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体においては、JIS K6921−1に準拠し、温度230℃における測定値を表す。
また、非極性部材の光透過性としては、波長300nm〜400nmの光に対して、厚さ0.6mmの試験片における透過率が、通常10%以上、好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上である。一方、非極性部材の透過率は、高ければ高いほど好ましいが、通常、99.9%以下となる。
また非極性部材として高分子材料を用いる場合、光透過性スタンパは、この非極性高分子材料の他、若干の離型剤、帯電防止剤、不純物を含んでも良い。この場合、光透過性スタンパにおける非極性高分子材料の割合は、95重量%以上であることが好ましく、98%重量以上であることがより好ましく、99%重量以上であることが最も好ましい。但し、非極性高分子材料以外の材料を用いる場合の非極性高分子材料の含有量の上限は、通常99.999重量%となる。
本実施の形態において使用される光透過性スタンパ110は、形状安定性及びハンドリングの容易さの点で、厚さは、通常、0.3mm以上とするのが望ましい。但し、通常、5mm以下である。光透過性スタンパ110の厚さがこの範囲であれば、十分な光透過性を有するため、光透過性スタンパ110を介して紫外線を照射しても、紫外線硬化性樹脂等を効率よく硬化させることが出来、生産性を向上させることが出来る。
また、光透過性スタンパ110の外径は、第1基板101の外径(光記録媒体100の外径)より大きくすることが好ましい。光透過性スタンパ110の外径を第1基板101の外径より予め大きく設計しておくと、射出成形の際に、光透過性スタンパ110の第1基板101の外径より外側の外周部にも余裕を持って凹凸形状を形成することが可能となり、光透過性スタンパ110の全面にわたって良好な凹凸形状を形成することが出来る。
また、第1基板101の外径よりも光透過性スタンパ110の外径を大きくすることにより、中間層104(紫外線硬化性樹脂原料層104a)の外径よりも光透過性スタンパ110の外径が大きくなる。このようにすると、中間層104の端面の形状を良好にしやすくなる。つまり、光透過性スタンパ110を紫外線硬化性樹脂原料層104a上に載置した際に、光透過性スタンパ110の外周端部に紫外線硬化性樹脂原料層104aの樹脂が付着することがある。この樹脂は、光透過性スタンパを剥離する際にバリとなる場合がある。従って、中間層104(紫外線硬化性樹脂原料層104a)の外径よりも光透過性スタンパ110の外径が大きいと、バリとなりやすい紫外線硬化性樹脂原料層104aの端部に存在する樹脂が、中間層104の外径よりも外側に存在することとなる。その結果、バリが発生したとしても、バリ発生の部分を取り除くことによって、中間層104の端面の形状を良好とすることができる。
具体的には、光透過性スタンパ110の外径は、第1基板101の外径より、直径で通常1mm以上、好ましくは2mm以上大きくすることが好ましい。但し、通常、直径で15mm以下、好ましくは10mm以下であることが好ましい。
続いて、図1(d)に示すように、有機色素を含む塗布液を、スピンコート等により中間層104表面に塗布する。そして、塗布液に使用した溶媒を除去するために加熱等を行い、第2記録層105を成膜する。この場合、加熱する温度は、中間層104を構成する樹脂のガラス転移温度以上の温度とすることが好ましい。上記温度で加熱することにより、中間層104の収縮が原因と考えられる第1基板101に反りが発生する現象を抑制することが可能となる。尚、本実施の形態は、第2記録層105を中間層104上に直接形成したが、他の層(例えば保護層やバッファー層)を介して第2記録層105を形成してもよいことはいうまでもない。上記工程を経れば、積層型多層光記録媒体を効率よく製造することができる。
次に、図1(e)示すように、Ag合金等をスパッタ蒸着することにより第2記録層105上に第2反射層106を成膜する。その後、図1(f)に示すように、ポリカーボネートを射出成形して得られた鏡面基板としての第2基板108を、接着層107を介して第2反射層106に貼り合わせて光記録媒体100の製造が完了する。
接着層107は、不透明であっても、表面が多少粗くてもよく、また、遅延硬化型の接着剤も問題なく使用できる。例えば、第2反射層106上にスクリーン印刷等の方法で接着剤を塗布し、紫外線を照射してから第2基板108を載置し、押圧することにより接着層107を形成できる。また、第2反射層106と第2基板108との間に感圧式両面テープを挟んで押圧することにより接着層107を形成することも可能である。
図1(f)の層構成は上記の通り、2つの記録層を有する光記録媒体の一例である。従って、当然ながら図1(f)に図示しない他の層(例えば、第1基板101と第1記録層102との間に下地層を挿入する。)を用いてもよいことはいうまでもない。
(本実施の態様が適用される光記録媒体の製造方法のさらに好ましい態様)
本実施の態様においては、光透過性スタンパの外径を第1基板の外径よりも大きくすることが好ましい。この点について、光透過性スタンパの載置及び剥離についてさらに説明する。
図3は、光透過性スタンパの載置及び剥離の一例を示す図である。図3には、光透過性スタンパ310の外径が第1基板101の外径ひいてはデータ基板111の外径と同一である場合における、光透過性スタンパ310の載置及び光透過性スタンパ310の剥離後の一例が示されている。ここで、データ基板111は、第1基板101上に第1記録層102と第1反射層103とが順番に積層された構造を有する。
図3(a)に示すように、樹脂原料層304a上に光透過性スタンパ310を載置した場合、樹脂原料層304aが光透過性スタンパ側にはみ出して端部バリ樹脂原料層301aを形成することがある。これは、樹脂原料層304a(通常は紫外線硬化性樹脂で形成)が未だ硬化しておらず、流動性を有するからである。次に、図3(b)に示すように、樹脂原料層304a(図3(a))および端部バリ樹脂原料層301a(図3(a))を硬化させた後に光透過性スタンパ310を剥離すると、中間層304に端部バリ301が形成される。この端部バリ301は、光透過性スタンパ310の外径とデータ基板111の外径とが同一であるために、データ基板111の外径に非常に近い領域に形成されることとなる。また、端部バリ301は、中間層304の大きさと比較して非常に小さい。例えば、中間層304の直径が120mmであるのに対し、端部バリ301は数十μmのオーダーとなる。このため、端部バリ301のみを取り除いて、良好な中間層304の端面形状を得ることは、工業的に難しい場合がある。
このような端部バリ301が発生する場合においては、光透過性スタンパ310の外径を第1基板101の外径ひいてはデータ基板111の外径よりも大きくすることが好ましい。この点について図4を用いて説明する。
図4は、光透過性スタンパの載置及び剥離の他の一例を示す図である。図4には、光透過性スタンパ410の外径が第1基板101の外径ひいてはデータ基板111の外径よりも大きい場合における、光透過性スタンパ410の載置及び光透過性スタンパ410の剥離後の一例が示されている。ここで、データ基板111は、第1基板101上に第1記録層102と第1反射層103とが順番に積層された構造を有する。
図4(a)においては、光透過性スタンパ410の外径が第1基板101ひいてはデータ基板111よりも大きくなっている。このため、光透過性スタンパ410を樹脂原料層404a上に載置した際に、樹脂原料層404aの端部が広がって光透過性スタンパ410の外周方向へはみ出すようになる。そして、端部バリ樹脂原料層401aを形成する。これは、樹脂原料層404a(通常は、紫外線硬化性樹脂で形成)が未だ硬化しておらず、流動性を有するからである。
光透過性スタンパ410の外径がデータ基板111よりも大きいので、端部バリ樹脂原料層401aは、データ基板111の外径よりも外側に大きく広がることになる。次に、図4(b)に示すように、樹脂原料層404a(図4(a))および端部バリ樹脂原料層401a(図4(a))を硬化させた後に光透過性スタンパ410を剥離すると、中間層404に端部バリ401が形成される。そして、この端部バリ401は、端部バリ樹脂原料層401a(図4(a))と同様に、データ基板111の外径(中間層404の外径)よりも外側に大きく広がった形状となる。このため、矢印420a及び420bより外側の領域に存在する端部バリ401を取り除いて、良好な中間層404の端面形状を得ることが容易となる。
光透過性スタンパ410の外径を第1基板101の外径ひいてはデータ基板111の外径よりも大きくした場合において、中間層404の端面形状を良好にしやすい具体例についてさらに説明する。
図5は、光透過性スタンパの載置及び剥離のさらに他の一例を示す図である。図5には、光透過性スタンパ510の外径が第1基板101の外径ひいてはデータ基板111の外径よりも大きい場合における、光透過性スタンパ510の載置及び光透過性スタンパ510の剥離後の一例が示されている。ここで、データ基板111は、第1基板101上に第1記録層102と第1反射層103とが順番に積層された構造を有する。
図5(a)においては、光透過性スタンパ510の凹凸形状を有する面の上に別の樹脂原料層504a2が形成されている。そして、この樹脂原料層504a2と、データ基板111上に形成された樹脂原料層504a1と、が向かい合うようにして、光透過性スタンパ510が載置される。光透過性スタンパ510上に設けた樹脂原料層504a2は、端部樹脂原料層505aの分だけ、データ基板111(第1基板101)の外径よりも大きい外径を有することとなる。このため、データ基板111の外径よりも外側に樹脂原料層504a2が大きく張り出すこととなる。そして、端部バリ樹脂原料層501aは、樹脂原料層504a2の外側(端部樹脂原料層505aの外側)に形成されることとなる。
次に、図5(b)に示すように、樹脂原料層504a1(図5(a))、樹脂原料層504a2(図5(a))、および端部バリ樹脂原料層501a(図5(a))を硬化させた後に光透過性スタンパ510を剥離すると、中間層504に端部バリ501が形成される。そして、この端部バリ501は、データ基板111の外径の外側に大きく張り出した端部中間層505のさらに外側に形成されている。従って、データ基板111の外径よりも外側に存在する端部中間層505は、矢印520aと矢印520bの位置から取り除きやすい。この結果、図5に示すようにすることにより、工業生産の観点から、良好な端面形状を有する中間層5044をより得やすくなる。
図4、図5における、第1基板101ひいてはデータ基板111の外径よりも外側に形成された中間層(図4(b)では端部バリ401、図5(b)では端部中間層505と端部バリ501)は、上述の通り、通常、第1基板101ひいてはデータ基板111の外径と、略同一の外径を有する中間層404(図4(b)),5044(図5(b))から切り離す必要がある。
上記外側に形成された端部バリ401(図4(b))、端部中間層505と端部バリ501(図5(b))の除去は、光透過性スタンパ410,510の剥離前又は剥離後のいずれにおいて行ってもよい。生産効率の観点及び中間層404(図4(b)),5044(図5(b))の外径の寸法精度を向上させる観点から、上記外側に形成された中間層は、光透過性スタンパ410,510の剥離前に取り除くことが好ましい。つまり、通常、中間層404(図4(b)),5044(図5(b))の膜厚は薄いので(通常数十μmオーダー)剥離後の除去を高精度に行うことが工業的に困難となる場合がある。また、光透過性スタンパ410,510の剥離後に、端部バリ401(図4(b))、端部中間層505と端部バリ501(図5(b))を除去した場合には、除去した部分が異物(ゴミ)となって光記録媒体に付着しやすい。
尚、データ基板111又は第1基板101の外径よりも外側に形成された中間層(図4(b)では端部バリ401のことをいう。図5(b)では端部中間層505と端部バリ501のことをいう。以下、「中間層のはみ出し部」という場合がある。)の除去方法は、特に限定されない。このような方法としては、例えば、「中間層のはみ出し部」を溶媒で溶解させる方法を挙げることができる。また、例えば、「中間層のはみ出し部」を機械的に研磨する方法を挙げることもできる。また、例えば、「中間層のはみ出し部」を機械的に切除する方法を挙げることもできる。さらに、例えば、「中間層のはみ出し部」を光学的に除去する方法を挙げることができる。これら方法のうち、端面形状の精度を良好にする点及び工業生産上使用しやすい点から好ましいのは、光学的に除去する方法である。光学的に除去する方法としては、「中間層のはみ出し部」を、レーザー光を照射することにより取り除く方法が好ましい。
つまり、例えば、「中間層のはみ出し部」と中間層404(図4(b)),5044(図5(b))の外径(データ基板111又は第1基板101の外径と略同一の外径)との間にレーザー光を照射することによって、「中間層のはみ出し部」を切り離し、光透過性スタンパ410,510とともに剥離する方法が挙げられる(以下、この方法を「レーザートリミング」という場合がある。)。ここで、使用するレーザーとしては、工業生産上用いることができるものであれば限定されない。中間層404(図4(b)),5044(図5(b))の端部形状及び光透過性スタンパ410,510を痛めないパワーを有するレーザーとして好ましいのは、COレーザー(波長:10.6μm)である。COレーザーの出力装置としては、工業的に一般的に用いられているものであれば特に制限されない。また、COレーザーの出力も、中間層404(図4(b)),5044(図5(b))のはみ出し部を取り除けるものであれば特に制限はなく、適宜調整して用いればよい。
また、レーザートリミングは、中間層404(図4(b)),5044(図5(b))が積層されたデータ基板111を固定してレーザーを回転させても良く、レーザー照射位置を固定した状態で中間層404(図4(b)),5044(図5(b))が積層されたデータ基板111を回転させてもよい。工業的に簡便(装置を簡略化しやすい)なのは、後者の方法である。
以下、レーザートリミングの具体的な一例について説明する。
図6は、レーザートリミング及び光透過性スタンパの剥離の一例を示す図である。図6(a)は、図4(a)のように光透過性スタンパ610を樹脂原料層(図6(a)中には図示しない。)上に載置し、その後樹脂原料層(図6(a)中には図示しない。)を硬化させて中間層604を形成し、そして、レーザートリミングで「中間層のはみ出し部」(端部バリ601)を取り除いた状態を示す図である。図6(b)は、レーザートリミング後に光透過性スタンパ610を剥離した状態を示す。ここで、データ基板111は、第1基板101上に第1記録層102と第1反射層103とが順番に積層された構造を有する。
図6(a)に示すように、中間層604の外径(データ基板111又は第1基板101と略同一の外径)に沿って、レーザー照射装置(図6(a)では図示しない)からレーザーを照射して、中間層604の外径を形成する。この際に、例えば、データ基板111を回転させることにより、中間層604の外周を形成することができる。そして、その後、図6(b)に示すように、光透過性スタンパ610を剥離すればよい。
図7は、レーザートリミング及び光透過性スタンパの剥離の他の一例を示す図である。図7(a)は、図5(a)のように光透過性スタンパ710を樹脂原料層(図7(a)中には図示しない。)上に載置し、その後、樹脂原料層(図7(a)中には図示しない。)を硬化させて中間層704を形成し、そして、レーザートリミングで「中間層のはみ出し部」(端部中間層705及び端部バリ701)を取り除いた状態を示す図である。図7(b)は、レーザートリミング後に光透過性スタンパ710を剥離した状態を示す。
図7(a)に示すように中間層704の外径(データ基板111又は第1基板101と略同一の外径)に沿ってレーザー照射装置(図7(a)では図示しない)からレーザーを照射して、中間層704の外径を形成する。この際に、例えば、データ基板111を回転させることにより、中間層704の外周を形成することができる。そして、その後、図7(b)に示すように、光透過性スタンパ710を剥離すればよい。図7においては、端部中間層705が大きく取られているので、「中間層のはみ出し部」(端部中間層705と端部バリ701)が取り除きやすくなっている。
次に、光透過性スタンパの剥離方法について詳細に説明する。光透過性スタンパの剥離の方法は特に制限されないが、好ましいのは、基板と光透過性スタンパとの間にナイフエッジ等の治具を挿入して、光透過性スタンパを剥離する方法である。ナイフエッジ等の治具を使用することにより、光透過性スタンパの剥離を工業的に容易に行うことができる。
図8及び図9を用いて、一例として、ナイフエッジを挿入して光透過性スタンパを剥離する方法を説明する。
図8は、光透過性スタンパが載置された状態の一例を示す斜視図と断面図である。図8(a)は、平面円環形状を有するデータ基板111上に平面円環形状を有する光透過性スタンパ810が載置された斜視図である。図8(b)は、図8(a)のA−A’における断面図である。
また、図9は、光透過性スタンパとデータ基板との剥離方法の一例を説明するための図である。図9には、図8においてナイフエッジを用いた光透過性スタンパの剥離についての説明図が示されている。尚、図8、図9においては、図を見やすくするために、記録層や反射層は図示していない。
図8(a)において平面円環形状を有するデータ基板111上には、データ基板111の内径よりも大きな内径を有する中間層804が形成されている。そして、中間層804の内径よりも小さい内径を有し、データ基板111(中間層804)の外径よりも大きい外径を有する平面円環形状の光透過性スタンパ810が中間層804上に載置されている。ここで、平面円環形状とは、例えば、CDやDVD等のような円盤形状であって円の中心から所定の長さの空洞部分が形成された形状をいう(図8(a)参照)。
そして、光透過性スタンパ810の剥離は、データ基板111及び光透過性スタンパ810の内径側から、データ基板111と光透過性スタンパ810との間(図8(b)の矢印811)にナイフエッジを挿入することによって行われる。内径側からナイフエッジを挿入する方法は、工業生産上も有利な方法である。
より具体的には、図9(a)、図9(b)に示すように、データ基板111と光透過性スタンパ910との間にナイフエッジ920を挿入して、光透過性スタンパ910を一部剥離する。その後、図9(c)に示すように、圧縮空気を流し込むと同時にデータ基板111と光透過性スタンパ910とをゆっくりと引き離し、光透過性スタンパ910を完全に剥離する。
図10は、光透過性スタンパとデータ基板との剥離方法の別の一例を説明するための図である。図10には、ナイフエッジ1020を挿入する際の光透過性スタンパ1010、中間層1004、及びデータ基板111の積層体の断面拡大図が示されている。図10においては、図を見やすくするために記録層や反射層は図示していない。図10に示すように、ナイフエッジ1020が挿入される部分における光透過性スタンパ1010の膜厚を薄くしている。このため、ナイフエッジ1020の挿入が良好に行われるようになるため好ましい。
(本実施の形態が適用される光記録媒体)
尚、本実施の形態は、積層型多層光記録媒体の製造方法として、有機色素を含む2つの記録層を有するデュアルレイヤタイプの片面2層DVD−Rを例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。即ち、データ基板上に、直接又は他の層を介して樹脂原料層を塗布し、凹凸形状を有する光透過性スタンパを固着した後に剥離して、樹脂に光透過性スタンパの凹凸形状を転写して樹脂層を形成する工程を含む製造方法によって製造される光記録媒体又は光記録媒体用積層体であれば、本発明の効果が良好に発揮される。つまり、非極性部材からなる光透過性スタンパを用いることにより、他の構成の光記録媒体に対しても本実施の形態の製造方法を適用することができる。
例えば、記録層を1層のみ有する光記録媒体に適用することもできる。また、記録層を3層以上有し、中間層を2層以上有する光記録媒体に適用することもできる。この場合、2層以上の中間層のそれぞれを形成するのに本実施の形態の製造方法を適用することができる。さらに、上述した実施形態では、いわゆる基板面入射型の光記録媒体の製造方法について説明したが、いわゆる膜面入射型の光記録媒体の製造方法にも当然に適用することができる。
次に、図1(f)に示された片面2層DVD−Rに代表される片面2層の光記録媒体100を構成する各層について簡単に説明する。
(第1基板)
第1基板101は、光透過性を有し、複屈折率が小さい等、光学特性に優れることが望ましい。また、第1基板101は、射出成形が容易である等成形性に優れることが望ましい。さらに、第1基板101は、吸湿性が小さいことが望ましい。更に、第1基板101は、光記録媒体がある程度の剛性を有するよう、形状安定性を備えることが望ましい。第1基板101を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂(特に非晶質ポリオレフィン)、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ガラス等が挙げられる。第1基板101の厚さは、通常、2mm以下、好ましくは1mm以下である。対物レンズと記録層との距離が小さく、また、基板が薄いほどコマ収差が小さい傾向があり、記録密度を上げやすい。但し、光学特性、吸湿性、成形性、形状安定性を十分得るために、通常10μm以上、好ましくは30μm以上である。
(第1記録層)
第1記録層102は、通常、CD−Rや片面型DVD−R等に用いられる光記録媒体に用いる記録層に比較して、より高感度である必要がある。本実施の形態が適用される光記録媒体100においては、入射したレーザー光109のパワーが、後述する第1反射層103の存在等で半減し、約半分のパワーで記録が行われるために、特に感度が高い必要がある。また、第1記録層102に使用される色素は、350〜900nm程度の可視光〜近赤外域に最大吸収波長λmaxを有し、青色〜近マイクロ波レーザーでの記録に適する色素化合物が好ましい。通常、CD−Rに用いられるような波長770〜830nm程度の近赤外レーザーでの記録に適する色素、DVD−Rに用いられるような波長620〜690nm程度の赤色レーザーでの記録に適する色素、あるいは波長410nmや515nm等のいわゆるブルーレーザーでの記録に適する色素等が、色素化合物としてより好ましい。
第1記録層102に使用される色素としては、特に限定されないが、通常、有機色素材料が使用される。有機色素材料としては、例えば、大環状アザアヌレン系色素(フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポルフィリン色素等)、ピロメテン系色素、ポリメチン系色素(シアニン色素、メロシアニン色素、スクワリリウム色素等)、アントラキノン系色素、アズレニウム系色素、含金属アゾ系色素、含金属インドアニリン系色素等が挙げられる。これらの色素は1種又は2種以上混合して用いても良い。第1記録層102の膜厚は、記録方法等により適した膜厚が異なるため、特に限定されないが、十分な変調度を得るために、通常、5nm以上、好ましくは10nm以上であり、特に好ましくは20nm以上である。但し、光を透過させる必要があるため、通常、3μm以下であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは200nm以下である。第1記録層102の成膜方法としては、特に限定されないが、通常、真空蒸着法、スパッタリング法、ドクターブレード法、キャスト法、スピンコート法、浸漬法等一般に行われている薄膜形成法が挙げられる。成膜方法は、量産性、コスト面からはスピンコート法等の湿式成膜法が好ましい。また、均一な記録層が得られるという点から、真空蒸着法が好ましい。
(第1反射層)
第1反射層103は、記録再生光の吸収が小さく、光透過率が、通常40%以上あり、かつ適度な光反射率を有する必要がある。例えば、反射率の高い金属を薄く設けることにより適度な透過率を持たせることができる。また、ある程度の耐食性があることが望ましい。更に、第1反射層103の上層(ここでは中間層104)からの他の成分の浸み出しにより第1記録層102が影響されないような遮断性を持つことが望ましい。
第1反射層103の厚さは、通常、50nm以下、好ましくは30nm以下、更に好ましくは20nm以下である。上記範囲とすることにより、光透過率を40%以上としやすくなる。但し、第1反射層103の厚さは、第1記録層102が第1反射層103上に存在する層により影響されないために、通常3nm以上、好ましくは5nm以上である。
第1反射層103を構成する材料としては、特に限定されないが、再生光の波長における反射率が適度に高いものが好ましい。第1反射層103には、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、Pd、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi、希土類金属等の金属又は半金属を単独あるいは合金にして用いることが可能である。
第1反射層103を形成する方法としては、例えば、スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられる。
(中間層)
中間層104は、透明且つ溝やピットの凹凸形状が形成可能であり、また接着力が高い樹脂から構成される。さらに、硬化接着時の収縮率が小さい樹脂を用いると、媒体の形状安定性が高く好ましい。さらに、中間層104は、第2記録層105にダメージを与えない材料からなることが望ましい。また、中間層104は、通常、第2記録層105と相溶しやすい場合が多い。このため、中間層104と第2記録層105との相溶を防いで第2記録層105に与えるダメージを抑えるために、両層の間に適当なバッファー層を設けることが望ましい。また、中間層104は、第1反射層103との間にバッファー層を設けることもできる。中間層104の膜厚は、正確に制御されることが好ましく、通常5μm以上、好ましくは10μm以上が必要である。但し、通常、100μm以下、好ましくは70μm以下である。
中間層104には、凹凸形状が螺旋状又は同心円状に設けられる。そしてこの凹凸形状が溝及びランドを形成する。通常、このような溝及び/又はランドを記録トラックとして、第2記録層105に情報が記録・再生される。溝幅は、通常、200〜500nm程度であり、溝深さは120〜250nm程度である。また記録トラックが螺旋状である場合、トラックピッチは0.1〜2.0μm程度であることが好ましい。
中間層104を構成する材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等を挙げることができる。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等を用いた中間層104は、適当な溶剤に熱可塑性樹脂等を溶解して塗布液を調製する。そして、この塗布液を塗布し、乾燥(加熱)することによって、中間層104を形成することができる。放射線硬化性樹脂を用いた中間層104は、そのまま若しくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製する。そして、放射線硬化性樹脂を用いた中間層104は、この塗布液を塗布し、適当な放射線を照射して硬化させることによって形成することができる。これらの材料は単独または混合して用いても良い。さらに、中間層104は、多層膜にして用いても良い。塗布方法としては、スピンコート法やキャスト法等の塗布法等の方法が用いられるが、この中でもスピンコート法が好ましい。高粘度の樹脂を用いた中間層104は、スクリーン印刷等によっても塗布形成できる。放射線硬化性樹脂は、20〜40℃において液状であるものを用いることが好ましい。上記放射線硬化性樹脂を用いることにより溶媒を用いることなく塗布できるので、生産性が向上する。また、粘度は20〜4000mPa・sとなるように調製するのが好ましい。
中間層104の材料の中でも、放射線硬化性樹脂が好ましく、中でも、紫外線硬化性樹脂が好ましい。これらの樹脂の採用により、光透過性スタンパの凹凸形状の転写が行いやすくなる。紫外線硬化性樹脂としては、ラジカル系紫外線硬化性樹脂(ラジカル重合型の紫外線硬化性樹脂)とカチオン系紫外線硬化性樹脂(カチオン重合型の紫外線硬化性樹脂)が挙げられ、いずれも使用することができる。ラジカル系紫外線硬化性樹脂は、紫外線硬化性化合物と光重合開始剤を必須成分として含む組成物が用いられる。ラジカル系紫外線硬化性化合物としては、単官能(メタ)アクリレート及び多官能(メタ)アクリレートを重合性モノマー成分として用いることができる。これらは、各々、単独または2種類以上併用して用いることができる。ここで、アクリレートとメタアクリレートとを併せて(メタ)アクリレートと称する。光重合開始剤としては、分子開裂型または水素引き抜き型のものが好ましい。本発明においては、ラジカル重合型のアクリル酸エステルを主体とする未硬化の紫外線硬化性樹脂前駆体を用いて、これを硬化させて中間層を得ることが好ましい。
カチオン系紫外線硬化性樹脂としては、例えば、カチオン重合型の光開始剤を含むエポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA−エピクロールヒドリン型、脂環式エポキシ、長鎖脂肪族型、臭素化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型、グリシジルエーテル型、複素環式系等が挙げられる。エポキシ樹脂としては、遊離した塩素および塩素イオン含有率が少ないものを用いるのが好ましい。塩素の量は、1重量%以下が好ましく、より好ましくは0.5重量%以下である。カチオン重合型の光開始剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ジアゾニウム塩等が挙げられる。
(第2記録層)
第2記録層105は、前述した第1記録層102の場合と同様に、通常CD−Rや片面型DVD−R等の光記録媒体に用いる記録層より高感度である必要がある。また、第2記録層105は、良好な記録再生特性を実現するためには低発熱で高屈折率な色素であることが望ましい。更に、第2記録層105と第2反射層106との組合せにおいて、光の反射及び吸収を適切な範囲とすることが望ましい。第2記録層105を構成する材料、成膜方法等については、第1記録層102と同様とすればよい。第2記録層105の製膜方法は、湿式製膜法が好ましい。第2記録層105の膜厚は、記録方法等により適した膜厚が異なるため、特に限定されないが、通常10nm以上、好ましくは30nm以上、特に好ましくは50nm以上である。但し、適度な反射率を得るために、第2記録層105の膜厚は、通常3μm以下、好ましくは1μm以下、より好ましくは200nm以下である。第1記録層102と第2記録層105とに用いる材料は同じでも良いし異なっていてもよい。
(第2反射層)
第2反射層106は、高反射率、かつ高耐久性であることが望ましい。高反射率を確保するために、第2反射層106の厚さは、通常20nm以上、好ましくは30nm、更に好ましくは50nm以上である。但し、記録感度を上げるためには、通常400nm以下、好ましくは300nm以下である。
第2反射層106を構成する材料としては、再生光の波長において反射率の十分高いものが好ましい。第2反射層106を構成する材料としては、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta及びPdの金属を単独または合金にして用いることが可能である。これらの中でも、Au、Al、Agは反射率が高く、第2反射層106の材料として適している。また、これらの金属を主成分とする以外に他の成分を含んでいても良い。他の成分の例としては、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Cu、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi及び希土類金属などの金属及び半金属を挙げることができる。第2反射層106を形成する方法としては、例えば、スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられる。また、第2反射層106の上下に反射率の向上、記録特性の改善、密着性の向上等のために公知の無機系または有機系の中間層、接着層を設けることもできる。
(接着層)
接着層107は、接着力が高く、硬化接着時の収縮率が小さいと媒体の形状安定性が高く好ましい。また、接着層107は、第2反射層106にダメージを与えない材料からなることが望ましい。但し、ダメージを抑えるために両層の間に公知の無機系または有機系の保護層を設けることもできる。接着層107の膜厚は、通常、2μm以上、好ましくは5μm以上である。但し光記録媒体をできるだけ薄くするために、また硬化に時間を要し生産性が低下する等の問題があるため、接着層107の膜厚は、通常、100μm以下が好ましい。接着層107の材料は、中間層104の材料と同様のものを用いることができる。また、接着層107としては、感圧式両面テープ等も使用可能である。感圧式両面テープを第2反射層106と第2基板108との間に挟んで押圧することにより、接着層107を形成できる。
(第2基板)
第2基板108は、機械的安定性が高く、剛性が大きいことが好ましい。また接着層107との接着性が高いことが望ましい。このような材料としては、第1基板101に用いうる材料と同じものを用いることができる。また、上記材料としては、例えば、Alを主成分としたAl−Mg合金等のAl合金基板や、Mgを主成分としたMg−Zn合金等のMg合金基板、シリコン、チタン、セラミックスのいずれかからなる基板やそれらを組み合わせた基板等を用いることもできる。尚、第2基板108の材料は、成形性等の高生産性、コスト、低吸湿性、形状安定性等の点から、ポリカーボネートが好ましい。第2基板108の材料は、耐薬品性、低吸湿性等の点からは、非晶質ポリオレフィンが好ましい。また、第2基板108の材料は、高速応答性等の点からは、ガラス基板が好ましい。光記録媒体100に十分な剛性を持たせるために、第2基板108はある程度厚いことが好ましく、第2基板108の厚さは、0.3mm以上が好ましい。但し、3mm以下、好ましくは1.5mm以下である。
(その他の層)
光記録媒体100は、上記の積層構造において、必要に応じて任意の他の層を挟んでも良い。或いは媒体の最外面に任意の他の層を設けても良い。更に、光記録媒体100には、必要に応じて、記録光又は再生光の入射面ではない面に、インクジェット、感熱転写等の各種プリンタ、或いは各種筆記具にて記入(印刷)が可能な印刷受容層を設けてもよい。また、光記録媒体100を2枚、第1基板101を外側にして貼合わせてもよい。光記録媒体100を2枚貼り合わせることにより、記録層を4層有する大容量の媒体を得ることができる。
尚、本実施の形態が適用される光記録媒体の製造方法を、相変化型の書き換え型コンパクトディスク(CD−RW、CD−Rewritable)又は、相変化型の書き換え型DVD(商品名:DVD−RW、DVD+RW)に適用することができる。相変化型のCD−RW又はDVD−RWは、相変化型記録材料から構成された記録層における非晶質状態と結晶状態との屈折率差によって生じる反射率差および位相差変化を利用して記録情報信号の検出が行われる。相変化型記録材料の具体例としては、例えば、SbTe系、GeTe系、GeSbTe系、InSbTe系、AgSbTe系、AgInSbTe系、GeSb系、GeSbSn系、InGeSbTe系、InGeSbSnTe系等の材料が挙げられる。これらの中でも、結晶化速度を高めるために、記録層にSbを主成分とする組成を用いることが好ましい。
以下に実施例を示して、本実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本実施の形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(光透過性スタンパ)
ポリプロピレン(日本ポリケム株式会社製:ノバテック(登録商標) PPMG05BS)、非晶質ポリオレフィン(日本ゼオン株式会社製:ZEONOR(登録商標) 1060R)、ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスティックス株式会社製:NOVAREX(登録商標) 7020AD2:)を原料として用い、射出成形法により、それぞれ内径15mmの中心孔を有する外径120mm、厚さ0.6mmの円盤状の光透過性スタンパを形成した。射出成形は、トラックピッチ0.74μm、幅約0.37μm、深さ約160nmの案内溝を有するニッケル製原盤を使用して、射出成形機(日精工業株式会社製:MO40D3H)で行った。各樹脂材料の主な成形条件を表1に示す。尚、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)による測定の結果、射出成形によって得られた光透過性スタンパが、それぞれニッケル製原盤から正確に転写された案内溝を有していることが確認された。
また、図2は、波長200nm〜500nmにおけるポリプロピレン製光透過性スタンパの光透過率の測定結果を示すグラフである。光透過率は、紫外可視分光光度計(日本分光株式会社製:V−560)を用いて測定した。
(光透過性スタンパの剥離試験)
2P法により光記録媒体を製造する方法において、紫外線硬化性樹脂原料層の上に上述した光透過性スタンパをそれぞれ載置し、紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させた。その後、光透過性スタンパの中心孔部分(内径側)から中間層の非塗布部にナイフエッジを差し込んだ。そして、力を加えて光透過性スタンパと紫外線硬化性樹脂原料層とを剥離させた。このときに、剥離性の評価を以下の基準により行った。
◎:容易に剥離できる。
○:やや力を要するが剥離できる。
×:剥離が困難である。
また、同一の光透過性スタンパを繰り返し使用し、使用可能な回数を求めた。この使用可能な回数とは、剥離性の観点から光透過性スタンパの繰り返し使用が可能な回数(繰り返し使用回数)を評価するためのものである。
(実施例1及び実施例2)
内径15mmの中心孔を有する外径120mmの円盤状の基板上にスパッタリング法で形成された反射層上に、中間層を形成した。中間層は、以下のようにして形成した。
つまり、反射層上に、ラジカル重合型のアクリル酸エステルを主体とする未硬化の紫外線硬化性樹脂前駆体(粘度1200mPa・s)2.5gを、内径25mmの位置に円環状に滴下した後、回転数3500rpmで15秒間回転延伸させて、紫外線硬化性樹脂原料層を形成した。
次に、前述したポリプロピレン製光透過性スタンパ(実施例1)と非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパ(実施例2)とをそれぞれ用いて、真空排気下において光透過性スタンパの案内溝と紫外線硬化性樹脂原料層の塗布面とが対向するように貼り合わせた。続いて、窒素雰囲気下にて光透過性スタンパ側からメタルハライドランプを照射し、紫外線硬化性樹脂を硬化させて中間層を形成した。紫外線の照度及び積算光量は、波長365nmの測定値で、それぞれ216mW/cm、1092mJ/cmであった。
次に、前述した方法に従って光透過性スタンパの剥離試験を行い、ポリプロピレン製光透過性スタンパ及び非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパの剥離性と、繰り返し使用回数とを、それぞれ測定した。結果を表1に示す。
Figure 2005166241
表1に示す結果から、ポリプロピレン製光透過性スタンパ(実施例1)及び非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパ(実施例2)を使用し、2P法により中間層を形成する場合は、光透過性スタンパと紫外線硬化性樹脂とは容易に剥離できることが分かる。また、これらの光透過性スタンパは、繰り返し使用できることが分かる。尚、紫外線硬化性樹脂により形成した中間層の表面をAFMで観察したところ、光透過性スタンパから案内溝が精密に転写されていることが確認できた。
(比較例)
前述したポリカーボネート製光透過性スタンパを用いて、実施例1と同様な方法により紫外線硬化性樹脂を硬化させ光透過性スタンパの剥離試験を行った。結果を表1に示す。
表1に示す結果から、ポリカーボネート製光透過性スタンパと紫外線硬化性樹脂とは剥離が困難であり、ナイフエッジにより大きな力を加えても剥離せず、ポリカーボネート製光透過性スタンパに亀裂が入り破損した。
(実施例3)
内径15mmの中心孔を有する外径120mmの円盤状の基板上に、スピンコート法で記録層及びスパッタリング法で反射層を形成した。そして、この反射層の上に、粘度260mPa・sのラジカル重合型のアクリル酸エステルを主体とする未硬化の紫外線硬化性樹脂前駆体2.3gを、内径25mmの位置に円環状に滴下した後、回転数4000rpmで6秒間回転延伸させて、紫外線硬化性樹脂原料層を形成した。
そして、内径15mmの中心孔を有する外径120mmの円盤状の、実施例2で用いたものと同様の非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパを用いて、真空排気下において非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパの案内溝と紫外線硬化性樹脂原料層の塗布面とが対向するように貼り合わせた。その後、窒素雰囲気下にて非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパ側から高圧水銀ランプを照射し、紫外線硬化性樹脂を硬化させて中間層を形成した。紫外線の照度は、波長365nmの測定値で、85mW/cmであった。
中間層形成後、端部バリ(即ち、紫外線硬化性樹脂の端部の垂直方向バリを指す。)が形成されたので、この端部バリ部分を、COガスレーザー(株式会社キーエンス製)を用いてレーザートリミングしようと試みた。しかし、端部バリ部分が微小であったため断念した。引き続き、図9に示すように、非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパの剥離試験を行ったところ、非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパの剥離は良好に行うことができた。非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパの剥離後に、非晶質ポリオレフィン製光透過性スタンパ側に端部バリの付着が観察された。この端部バリの大きさを測定した結果、80μmと大きなバリが観察された。尚、端部バリの大きさはテンコール・プロファイラー(TENCOR profiler:ケーエルエー・テンコール株式会社製)を用いて測定した。
(実施例4)
光透過性スタンパの形状を、内径15mmの中心孔を有する外径124mmの円盤状とした以外は、実施例3と同様の操作を行って中間層を形成した。
中間層を形成後、COガスレーザー(株式会社キーエンス製)を用いて、光透過性スタンパの外径120mmの位置に、COレーザーを中間層の外径に沿うように照射してレーザートリミングを行った。
その後、光透過性スタンパの剥離試験を行ったところ、光透過性スタンパの剥離は良好に行うことができた。さらに、光透過性スタンパに付着した端部バリ(紫外線硬化性樹脂の端部垂直方向バリ)の大きさを測定した。その結果、4μmと非常に小さなバリが観察された。また、中間層の端部も良好な形状が保たれていた。
本実施の形態が適用される光記録媒体の製造方法を説明するための図である。 波長200nm〜500nmにおけるポリプロピレン製光透過性スタンパの光透過率の測定結果を示すグラフである。 光透過性スタンパの載置及び剥離の一例を示す図である。 光透過性スタンパの載置及び剥離の他の一例を示す図である。 光透過性スタンパの載置及び剥離のさらに他の一例を示す図である。 レーザートリミング及び光透過性スタンパの剥離の一例を示す図である。 レーザートリミング及び光透過性スタンパの剥離の他の一例を示す図である。 光透過性スタンパが載置された状態の一例を示す斜視図と断面図である。 光透過性スタンパとデータ基板との剥離方法の一例を説明するための図である。 光透過性スタンパとデータ基板との剥離方法の別の一例を説明するための図である。
符号の説明
100…光記録媒体、101…第1基板、102…第1記録層、103…第1反射層、301a,401a,501a…端部バリ樹脂原料層、104a,304a,404a,504a1,504a2…樹脂原料層、301,401,501,601,701…端部バリ、104,304,404,504,604,704,804,904,1004,5044…中間層、505a…端部樹脂原料層、505,705…端部中間層、105…第2記録層、106…第2反射層、107…接着層、108…第2基板、109…レーザー光、110,310,410,510,610,710,810,910,1010…光透過性スタンパ、111…データ基板、420a,420b,520a,520b,811…矢印、920,1020…ナイフエッジ

Claims (20)

  1. 基板上に、直接又は他の層を介して、照射される光により情報が記録される記録層を形成する工程と、
    形成された前記記録層上に、直接又は他の層を介して、樹脂原料層を形成する工程と、
    形成された前記樹脂原料層上に、凹凸形状を有する非極性部材から構成される光透過性スタンパを載置した後に前記光透過性スタンパを剥離し、当該樹脂原料層に前記凹凸形状を転写して中間層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  2. 前記非極性部材が、分子中に極性基を有しない高分子材料であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体の製造方法。
  3. 前記非極性部材が、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光記録媒体の製造方法。
  4. 前記ポリオレフィンが結晶性ポリオレフィンであることを特徴とする請求項3に記載の光記録媒体の製造方法。
  5. 前記非極性部材が、ポリプロピレンであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  6. 前記光透過性スタンパは、溶融状態でのメルトフローレイト(MFR)が20g/10min.以上である非極性高分子材料からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  7. 前記光透過性スタンパの外径が、前記基板の外径より大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  8. 前記光透過性スタンパの外径が、前記基板の外径より1mm以上15mm以下の範囲で大きいことを特徴とする請求項7に記載の光記録媒体の製造方法。
  9. 前記光透過性スタンパの凹凸形状を有する面の上に前記樹脂原料層とは異なる他の樹脂原料層を形成し、前記他の樹脂原料層と前記記録層上に直接又は他の層を介して形成された当該樹脂原料層とが向かい合うようにして、前記光透過性スタンパが載置されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  10. 前記樹脂原料層が、放射線硬化性樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  11. 前記光透過性スタンパを剥離する前に、前記樹脂原料層に光を照射し、当該樹脂原料層中の放射線硬化性樹脂を硬化させて中間層を形成することを特徴とする請求項10に記載の光記録媒体の製造方法。
  12. 前記基板の外径よりも外側に中間層が存在する場合に、当該基板の外径よりも外側に存在する中間層部分を取り除くことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  13. 前記基板の外径よりも外側に存在する前記中間層部分を、レーザー光を照射することにより取り除くことを特徴とする請求項12に記載の光記録媒体の製造方法。
  14. 前記基板と前記光透過性スタンパとの間にナイフエッジを挿入して、当該光透過性スタンパを剥離することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  15. 前記基板及び前記光透過性スタンパが平面円環形状を有し、当該基板及び当該光透過性スタンパの内径側からナイフエッジを挿入することを特徴とする請求項14に記載の光記録媒体の製造方法。
  16. 前記光透過性スタンパの膜厚を、前記ナイフエッジが挿入される部分において薄くすることを特徴とする請求項14又は15に記載の光記録媒体の製造方法。
  17. 前記凹凸形状が転写された前記中間層上に、直接又は他の層を介して、照射される光により情報が記録される他の記録層をさらに形成する工程と、を有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の光記録媒体の製造方法。
  18. フォトポリメリゼーション法により中間層を形成する工程を有する光記録媒体の製造方法において使用される光透過性スタンパであって、
    前記光透過性スタンパは、波長300〜400nmの光に対する透過率が10%以上である非極性部材から形成されることを特徴とする光透過性スタンパ。
  19. 前記光透過性スタンパの厚さが、0.3mm〜5mmであることを特徴とする請求項18に記載の光透過性スタンパ。
  20. 前記光透過性スタンパの外径が、前記光記録媒体の外径より大きいことを特徴とする請求項18又は19に記載の光透過性スタンパ。
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