JP2004164726A - 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層ディスクの製造方法において、2P法における問題点を解決すると共に、転写ムラを防止する。
【解決手段】紫外線硬化樹脂がクッション層6a上に均一に塗布され、信号転写層としての中間層3が形成される。次に、凹凸形状を有する中間層用スタンパ21が作成され、図4Aに示すように、スタンパ21が硬化した中間層3を上から所定の圧力で押し当てられる。このスタンピング工程によって、凹凸形状が中間層3の表面に転写される。次に、半透過性の第2の光学記録層4が成膜される。次に、接着層5aと光透過性樹脂フィルム5bからなる光透過性の保護層5が形成される。中間層3の表面硬度が2Hとされる。クッション層6aは、中間層3と比較して弾性率が低くされる。プレス時にクッション層6aが弾性変形し、ディスク基板1の厚みのムラが吸収され、厚みのムラに起因する転写ムラを防止できる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学記録媒体例えば光ディスクの大容量化は、光ピックアップで使用されるレーザ光の短波長化と、対物レンズの開口数NAを大きくし、集光スポットのサイズを小さくすることで達成できる。
【0003】
例えばCD(Compact Disc)では、レーザ光波長が780nm、開口数NAが0.45であり、650MB(メガバイト)の容量であった。DVD−ROM(Digital Versatile Disc−ROM:ディスク多用途ディスク−読み出し専用メモリ)では、レーザ光波長が650nm、開口数NAが0.6とされ、4.7GB(ギガバイト)の容量となっている。さらに、次世代の光ディスクシステムにおいては、100μm(0.1mm)の光透過性の保護膜(カバー層)が形成された光ディスクを用いて、レーザ光波長を450nm以下、NAを0.78以上とすることによって、22GBM以上の大容量化が可能である。
【0004】
さらなる大容量化を図るために、2層以上の光学記録層を設けた光ディスクが提案されており、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−136432号公報
【0006】
2層光ディスクの場合では、ディスク基板に対して第1の凹凸形状が形成され、その上に第1の光学記録層が形成され、さらに、紫外線硬化樹脂層(中間層と称される)が形成され、紫外線硬化樹脂層の上に半透過性の第2の凹凸形状が形成され、その上に第2の光学記録層が形成され、第2の光学記録層の上に保護層が形成されている。保護層の側からレーザ光が第1または第2の光学記録層に照射される。
【0007】
通常、第1の凹凸形状は、ディスク基板を射出成形で作成する時に形成される。紫外線硬化樹脂層上の第2の凹凸形状を転写する方法として、射出成形にてスタンパの形状を転写する方法が考えられる。しかしながら、射出成形法では、20〜30μmのような薄い紫外線硬化樹脂層に凹凸を形成することが不可能である。下記の特許文献2に記載されている2P法によって、第2の凹凸形状を形成することができる。
【0008】
【特許文献2】
特公平8−23941号公報
【0009】
この特許文献2に記載された製造方法では、射出成形によって凹凸形状を有するディスク基板を形成し、このディスク基板上に第1の反射層を形成し、次に、その表面に第2の凹凸形状を有する透明スタンパを用意し、透明スタンパのピット面上に放射線硬化型樹脂を充填し、次に、ディスク基板の第1の反射層を下に向けて樹脂を挟んで透明スタンパ上に密着させ、その状態で放射線を照射して樹脂を硬化させ、樹脂の硬化後に透明スタンパを剥離し、第2の反射層を形成し、第2の凹凸形状上に第2の反射層を形成し、最後に第2の反射層の上に保護層を形成する。このように、硬化型樹脂と透明スタンパを使用する製造方法は、2P(Photopolymerization)法と称されるものである。
【0010】
片面2層光ディスクに対して2P法を適用した場合では、ディスク基板が射出成形で形成され、その上に第1の光学記録層が形成され、透明スタンパ上に第2の光学記録層の凹凸形状が形成され、中間層が紫外線硬化樹脂から形成され、第2の光学記録層が中間層上に形成され、保護層が中間層の上に形成される。
【0011】
また、凹凸部の上に第2の光学記録層4が形成されている樹脂(例えばポリメチルメタクリレート(PMA))スタンパを使用し、紫外線硬化樹脂の硬化後に樹脂スタンパを剥離するときに、光学記録層と樹脂スタンパの界面で剥離を行い、光学記録層4を中間層となる紫外線硬化樹脂層に転写する転写法が提案されている。
【0012】
さらに、2P法以外にフィルムを第2の凹凸形状転写層または中間層として使用する方法が知られている。その一例は、要求される厚みのフィルムに対して凹凸形状が形成されている金型を圧着して凹凸形状を転写する。他の例として、紫外線硬化型のフィルムを使用し、未硬化のフィルムに対して凹凸を転写する方法がある。
【0013】
上述した2P法は、ディスク基板上に樹脂を充填してその上に樹脂スタンパを密着させる方法であり、スタンパを押圧する工程において泡抜きが難しく製造時間が長くなる問題がある。また、ディスク基板とスタンパの平行度が保たれていない、ディスク基板の厚みが均一でない等の理由によって、紫外線硬化樹脂層(中間層)の膜厚を精度良く作成することが困難であった。また、第2の光学記録層をスタンパの剥離時に紫外線硬化樹脂層に転写する方法は、記録層を全面にわたって欠落無く転写するのが困難で、高度な技術を必要とする問題があった。
【0014】
2P法では、ディスク外周にあふれた紫外線硬化樹脂がバリ状に残ってしまうために、後処理が必要となる問題があった。さらに、第2の光学記録層の凹凸形状を形成するために使用する樹脂スタンパの寿命が短く、例えば1回の使用で廃棄しなければならないために、廃棄量が多く、製造コストが上昇する問題があった。
【0015】
また、フィルムを使用する方法は、フィルムが高価であり、円形の基板形状にフィルムを打ち抜くために、捨てる部分が多くなり、結果的に製造コストが高くなる問題があった。また、中間層を形成する時には、例えば25μmの厚みのフィルムを使用し、保護層を形成する時には、例えば75μmの厚みのフィルムを使用することになる。このように厚みが極めて薄いフィルムは、取り扱いが困難となり、均一に貼ることが難しい問題がある。紫外線硬化樹脂フィルムを使用して樹脂スタンパを使用する場合には、2P法と同様に、スタンパの廃棄量が多くなり、製造コストが高くなる問題が生じる。
【0016】
上述した2P法その他の従来の製造方法の持つ問題点を解消することができる光学記録媒体の製造方法が先に本願出願人によって提案されている。この製造方法は、紫外線硬化樹脂層を硬化または半硬化させた後に、スタンパを紫外線硬化樹脂層に押し当てることによって、凹凸形状を転写する方法である。したがって、2P法と比較して困難な泡抜き工程が不要となり、製造が容易で製造時間を短縮でき、また、ディスク基板の厚みが不均一であっても、中間層の膜厚を精度良く制御でき、さらに、ディスク外周にあふれた紫外線硬化樹脂がバリ状に残ることがなく、後処理を不要とでき、よりさらに、樹脂スタンパを使用しないので、製造コストが上昇しない。また、凹凸形状を転写するためにフィルムを使用する方法と比較して、高価なフィルムを使用しないで良く、製造コストが高くならない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述した片面2層光ディスクの製造方法において、図10に示すように、ディスクDCの一部に斜線領域P1、P2で示すように、スタンパの凹凸形状が良好に転写できない領域が生じ、転写ムラが生じる問題点があった。ディスクは、一例として半径が60mmで、半径位置で22mm〜58.5mmの範囲に凹凸形状が形成されている。半径位置で30mm〜40mmの中周部で、上述した転写が不十分な領域が発生する傾向があることが認められた。この問題は、ディスク基板の厚みが中周部で他の部分と比較して5〜10μm薄いことに起因して生じる。ディスク基板の厚みムラを数μm以下に抑えることは、非常に困難である。若し、転写ムラをなくそうとすると、スタンパを押し当てる時間を長くする必要があり、製造時間が長くなる問題が生じる。
【0018】
したがって、この発明の目的は、2P法等における問題点を解決できると共に、転写ムラを防止することができる光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、光学記録媒体の製造方法において、
一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板を作成する第1の工程と、
基板の一面に第1の光学記録層を形成する第2の工程と、
第1の光学記録層の上に第2の紫外線硬化樹脂層を形成し、第2の紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して硬化させる第3の工程と、
第2の紫外線硬化樹脂層の上に第1の紫外線硬化樹脂層を形成し、第1の紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して硬化させる第4の工程と、
微細な凹凸形状を有するスタンパを硬化した第1の紫外線硬化樹脂層の表面に押し当て、第1の紫外線硬化樹脂層の表面に第2の凹凸形状を転写する第5の工程と、
第1の紫外線硬化樹脂層の凹凸形状の形成面に第2の光学記録層を形成する第6の工程と、
第2の光学記録層上に保護層を形成する第7の工程とからなり、
第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、第2の紫外線硬化樹脂層が第1の紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体の製造方法である。
【0020】
請求項4の発明は、少なくとも2層の光学記録層を有する光学記録媒体において、
一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板と、
基板の一面に形成された第1の光学記録層と、
第1の光学記録層の上に形成された第2の紫外線硬化樹脂層と、
第2の紫外線硬化樹脂層の上に形成され、微細な凹凸形状を有するスタンパがその表面に押し当てられることによって、第2の凹凸形状が転写された第1の紫外線硬化樹脂層と、
第1の紫外線硬化樹脂層の第2の凹凸形状の形成面に形成された第2の光学記録層と、
第2の光学記録層上に形成された保護層とからなり、
第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、第2の紫外線硬化樹脂層が第1の紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体である。
【0021】
請求項5の発明は、光学記録媒体の製造方法において、
一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板を作成する第1の工程と、
基板の一面に第1の光学記録層を形成する第2の工程と、
第1の光学記録層の上に第1の紫外線硬化樹脂層を形成し、第1の紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して硬化させる第3の工程と、
微細な凹凸形状を有するスタンパを硬化した第1の紫外線硬化樹脂層の表面に押し当て、第1の紫外線硬化樹脂層の表面に第2の凹凸形状を転写する第4の工程と、
第1の紫外線硬化樹脂層の凹凸形状の形成面に第2の光学記録層を形成する第5の工程と、
第2の光学記録層上に保護層を形成する第6の工程とからなり、
第1の工程の後で且つ第4の工程の前の段階で、基板の他面に第2の紫外線硬化樹脂層を形成し、第2の紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して硬化させ、
第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、第2の紫外線硬化樹脂層が第1の紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体の製造方法である。
【0022】
請求項8の発明は、少なくとも2層の光学記録層を有する光学記録媒体において、
一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板と、
基板の一面に形成された第1の光学記録層と、
第1の光学記録層の上に形成され、微細な凹凸形状を有するスタンパがその表面に押し当てられることによって、第2の凹凸形状が転写された第1の紫外線硬化樹脂層と、
第1の紫外線硬化樹脂層の第2の凹凸形状の形成面に形成された第2の光学記録層と、
第2の光学記録層上に形成された保護層と、
基板の他面に形成された第2の紫外線硬化樹脂層とからなり、
第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、第2の紫外線硬化樹脂層が第1の紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体である。
【0023】
請求項9の発明は、光学記録媒体の製造方法において、
一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板を作成する第1の工程と、
基板の一面に第1の光学記録層を形成する第2の工程と、
第1の光学記録層の上に紫外線硬化樹脂層を形成し、紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して硬化させる第3の工程と、
微細な凹凸形状を有するスタンパを硬化した紫外線硬化樹脂層の表面に押し当て、紫外線硬化樹脂層の表面に第2の凹凸形状を転写する第4の工程と、
紫外線硬化樹脂層の凹凸形状の形成面に第2の光学記録層を形成する第5の工程と、
第2の光学記録層上に保護層を形成する第6の工程とからなり、
第4の工程においてスタンパが押し当てられる基板を支持する部材の支持面上に合成樹脂層を形成し、第2の紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して硬化させ、
紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、合成樹脂層が紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体の製造方法である。
【0024】
この発明は、2P法と比較して困難な泡抜き工程が不要となり、製造が容易で製造時間を短縮でき、また、ディスク基板1の厚みが不均一であっても、中間層3の膜厚を精度良く制御でき、さらに、ディスク外周にあふれた紫外線硬化樹脂がバリ状に残ることがなく、後処理を不要とでき、よりさらに、樹脂スタンパを使用しないので、製造コストが上昇しない。また、凹凸形状を転写するためにフィルムを使用する方法と比較して、高価なフィルムを使用しないで良く、製造コストが高くならない。
【0025】
また、この発明では、スタンパが押し当てられる第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされているので、転写が良好になされる。さらに、弾性率が第1の紫外線硬化樹脂層に比して低い第2の紫外線硬化樹脂層を設けているので、プレス時間が短くても転写ムラを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の第1の実施形態について説明する。最初に図1を参照してこの発明を適用できる片面2層光ディスクの一例について説明する。図1Aに示すように、光ディスクDCは、中心部にセンターホールCHが開口された略円盤形状をしており、ドライブ方向DRに回転駆動される。光ディスクDCは、例えば直径が120mmのものである。情報を記録または再生するときには、光ディスクDC中の光学記録層に対して、例えば開口数NAが0.8以上の対物レンズOLによって、青〜青紫色の領域の波長のレーザ光LTが照射される。
【0027】
図1Bは、光ディスクDCのA−A’線の断面図であり、図1Cは、図1Bの一部の拡大断面図である。参照符号1が厚さが0.3mm以上(例えば1.1mm)のポリカーボネートからなるディスク基板を示し、ディスク基板1の一面上に凹部1dが形成されている。凹部1dを含む凹凸に沿って第1の光学記録層2が形成されている。第1の光学記録層2の上に中間層3が形成されている。中間層3の表面に凹部3dが形成されている。この凹部3dを含む微細な凹凸形状に沿って第2の光学記録層4が形成されている。
【0028】
第2の光学記録層4の上に70〜80μm例えば75μmの膜厚の光透過性の保護層5として、紫外線硬化樹脂等の接着層5aによって光透過性樹脂フィルム5bが貼り合わされている。中間層3の厚みが30〜20μm例えば25μmとされ、ディスク全体の厚みが1.2mmとされている。なお、フィルムを使用せずに、紫外線硬化樹脂をスピンコートによって均一に塗布して保護層5を形成しても良い。
【0029】
図1Bに示すように、上述した光ディスクDCの第1の光学記録層2または第2の光学記録層4に対して、対物レンズOLを介されたレーザ光LTが保護層5の側から照射される。対物レンズOLの光ディスクからの距離を調整して、光学記録層2と4の何れか一方に焦点を合わせ、光学記録層2および4の一方に対して記録または再生がなされる。第2の光学記録層4は、半透過性であり、光学記録層4および中間層3を介してレーザ光LTが第1の光学記録層2に照射される。再生時には、光学記録層2および4の焦点が合わされた一方の記録層で反射された戻り光が受光素子で受光される。
【0030】
第1の光学記録層2の凹部1dを含む微細な凹凸形状、並びに第1の光学記録層2の凹部1dを含む微細な凹凸形状は、ピットパターンを形成する。ピットは、記録データに応じて変調されたピット長を有する。ピットパターンは、読み出し専用ディスクの場合に形成されるものであり、光学記録層2および4は、アルミニウム等の反射膜で形成される。
【0031】
書き込み可能な光ディスクの場合には、上述した微細な凹凸形状は、ランドおよびグルーブを形成する。例えば光ピックアップからみて近い部分がグルーブと定義され、光ピックアップからみて遠い部分がランドと定義される。グルーブとランドが交互に形成され、ランドおよびグルーブの一方の記録層またはその両方の記録層に対して信号が記録される。ランドおよびグルーブは、トラッキングのために使用され、また、スピンドルモータの回転制御に使用され、さらに、ウォブルされたグルーブによってディスク上の位置を示すアドレス情報を記録するために使用される。記録可能なディスクでは、このアドレス情報を参照して所望の位置にデータを記録している。
【0032】
書き込み可能な光ディスクの場合には、光学記録層2および4のそれぞれは、上層側から例えば誘電体膜、相変化膜等の記録膜、誘電体膜および反射膜が順に積層された構成を有する。層構成、層数は、記録材料の種類や設計によって異なる。なお、上述したピットまたはグルーブは、半径方向の位置で例えば22mm〜58.5mmの範囲にわたって形成される。
【0033】
上述した2層の光学記録層を有する光ディスクに適用される製造方法の第1の実施形態について説明する。まず、マスタリング装置によって原盤が作成され、原盤に基づいてディスク基板用スタンパが作成される。基板用スタンパは、ディスク基板1に転写するための反転したパターンである凸部を含む凹凸形状が表面に形成されたものである。次に、射出成形によって、図2Aに示す一面に凹凸形状を有するディスク基板1が作成される。読み取り専用ディスクにおいては、凹凸形状がピットパターンとなり、書き込み可能なディスクにおいては、凹凸形状がグルーブパターンとなる。
【0034】
次に、図2Bに示すように、ディスク基板1の表面に空気、窒素ガス等のガスを吹き付けてダストを除去した後に、例えばスパッタリング法によって第1の光学記録層2が成膜される。読み出し専用ディスクの場合では、第1の光学記録層2がアルミニウム等の金属反射膜で構成される。書き込み可能なディスクの場合では、例えば光学記録層2は、反射膜、誘電体膜、記録膜、誘電体膜が順に積層されたものである。記録膜としては、相変化型の光学記録膜、光磁気記録膜、有機色素を含む記録膜等を使用できる。記録膜として相変化膜を成膜した場合には、所定の初期化光が照射され、相変化膜が結晶化(初期化)される。
【0035】
次に、図2Cに示すように、例えばスピンコートによってエポキシ系、アクリレート系等の紫外線硬化樹脂が光学記録層2上に均一に塗布され、紫外線硬化樹脂層(以下、適宜クッション層と称する)6aが形成される。そして、図2Dに示すように、上から紫外線UVが全面に照射され、紫外線硬化樹脂が硬化される。
【0036】
次に、図3Aに示すように、例えばスピンコートによってエポキシ系、アクリレート系等の紫外線硬化樹脂がクッション層6a上に均一に塗布され、信号転写層としての中間層3が形成される。そして、図3Bに示すように、上から紫外線UVが全面に照射され、紫外線硬化樹脂を硬化させ、中間層3が形成される。クッション層6aと中間層3の合計の膜厚が25μmm程度とされ、厚みのムラが±1μm以内程度とされる。中間層3の厚みは、形成される凹凸形状によって規定され、クッション層6aの厚みは、ディスク基板1の厚みのムラを吸収することができる程度の弾性を持つように選ばれる。図では、クッション層6aの厚みが中間層3の厚みより小に描かれているが、一例として、クッション層6aの厚みが20μmとされ、中間層3の厚みが5μmとされる。
【0037】
次に、ディスク基板用スタンパと同様の方法で、凹凸形状を有する中間層用スタンパ21が作成される。図3Cおよび図4Aに示すように、作成された中間層用スタンパ21が硬化した中間層3を上から所定の圧力例えば数1000N/cm程度で押し当てられる。このスタンピング工程によって、凹凸形状が中間層3の表面に転写される。
【0038】
次に、図4Bに示すように、中間層3の表面に空気、窒素ガス等のガスを吹き付けてダストを除去した後に、例えばスパッタリング法によって半透過性の第2の光学記録層4が成膜される。読み出し専用ディスクの場合では、第2の光学記録層4がアルミニウム等の金属反射膜で構成される。書き込み可能なディスクの場合では、例えば光学記録層4は、反射膜、誘電体膜、記録膜、誘電体膜が順に積層されたものである。記録膜としては、相変化型の光学記録膜、光磁気記録膜、有機色素を含む記録膜等を使用できる。記録膜として相変化膜を成膜した場合には、所定の初期化光が照射され、相変化膜が結晶化(初期化)される。
【0039】
次に、図4Cに示すように、第2の光学記録層4上に紫外線硬化樹脂等の接着層5aが塗布などにより供給され、その上層に光透過性樹脂フィルム5bが重ね合わされる。この状態で高速回転させるスピンコートにより、第2の光学記録層4と光透過性樹脂フィルム5bの間隙に均一な膜厚となるように紫外線硬化樹脂が行き渡り、必要に応じて上面から押圧しながら紫外線を照射して接着層5aが硬化され、接着層5aと光透過性樹脂フィルム5bからなる光透過性の保護層5が形成される。接着層5aと光透過性樹脂フィルム5bを合わせて例えば75μm程度の膜厚とされる。
【0040】
以上のようにして図1に示す構成の片面2層光ディスクが製造される。この発明の第1の実施形態においては、第1の光学記録層2上にスピンコートによって紫外線硬化樹脂が均一に塗布され、紫外線を照射して硬化させてクッション層6aが形成され、さらに、クッション層6a上にスピンコートによって紫外線硬化樹脂が均一に塗布され、紫外線を照射して硬化させて中間層3が形成され、中間層3の表面にスタンパ21が押し当てられるスタンピング工程によって、スタンパ21の凹凸形状が中間層3に転写され、中間層3上に第2光学記録層4が形成される。
【0041】
図5において、参照符号11は、図3Bに示すように、中間層3が形成された段階の基板を示すものである。すなわち、ディスク基板1に第1の光学記録層2が形成され、その上にクッション層6aが形成され、クッション層6aの上に中間層3が形成されている。
【0042】
図6は、上述したスタンピング工程において使用されるプレス装置を示す。図5に示される基板11が固定側金型22に取付けられる。一方、スタンパ21が可動側金型23に取り付けられる。これと逆に、基板11を可動側金型23に取付け、スタンパ21を固定側金型22に取付けても良い。そして、油圧等を利用してスタンパ21が上述したような所定の圧力で基板11の中間層に押し当てられる。それによってスタンパ21の凹凸形状が中間層に転写される。
【0043】
中間層3の表面の硬度は、スタンパ21の微細な凹凸形状を中間層3の表面に良好に転写するためには、中間層3の表面硬度が固いことが重要で、鉛筆硬度でH以上、好ましくは、2Hとされる。この硬度によって転写性が向上される。また、クッション層6aは、中間層3と比較して弾性率が低い紫外線硬化樹脂が使用される。弾性率は、加えられた力Pとそれによって生じた歪みD例えば体積変化率との比(P/D)である。弾性率が低いことは、力が加えられた時に変形しやすいことを意味し、クッション層6aがクッションとしての機能を有する。プレス時にクッション層6aが弾性変形し、ディスク基板1の厚みのムラが吸収され、厚みのムラに起因する転写ムラを防止することができる。また、後述するように、良好な転写を行うために、スタンパ21が取り付けられる金型23が適切な温度にコントロールされる。
【0044】
図7は、この発明の第2の実施形態を示す。第2の実施形態では、ディスク基板1の第1の光学記録層2が形成されている面と反対の他の面上にクッション層6bを設けるようにしたものである。クッション層6bは、上述したクッション層6aと同様に、中間層3の紫外線硬化樹脂と比較して弾性率の低い紫外線硬化樹脂層で形成される。例えばディスク基板1の他の面に紫外線硬化樹脂をスピンコートによって均一に塗布し、その後紫外線を照射して樹脂を硬化させる。クッション層6bは、ディスク基板1が作成された後で、スタンパ21が押し当てられるスタンピング工程の前の適当な段階で形成される。クッション層6bによって、ディスク基板1の厚みのムラが吸収され、厚みのムラに起因する転写ムラを防止することができる。また、後述するように、良好な転写を行うために、スタンパ21が取り付けられる金型23が適切な温度にコントロールされる。
【0045】
図8は、この発明の第3の実施形態を示す。図6を参照して説明したスタンピング工程において使用されるプレス装置の固定側金型22上で、基板11が取り付けられる位置にクッション層6cが形成される。クッション層6cは、上述したクッション層6aおよび6bと同様に、中間層3の紫外線硬化樹脂と比較して弾性率の低い紫外線硬化樹脂層で形成される。例えば金型22の表面に紫外線硬化樹脂をスピンコートによって均一に塗布し、その後紫外線を照射して樹脂を硬化させる。クッション層6cは、予め金型22の表面に形成されている。クッション層6cによって、プレス時にディスク基板1の厚みのムラが吸収され、厚みのムラに起因する転写ムラを防止することができる。また、後述するように、良好な転写を行うために、スタンパ21が取り付けられる金型23が適切な温度にコントロールされる。
【0046】
図9は、スタンパが取り付けられる金型の温度と中間層3に対する転写率の関係を示すグラフである。アクリル系の紫外線硬化樹脂例えばSK3100(商品名、ソニーケミカル株式会社)を使用し、プレス条件が(圧力:37t、プレス時間:10秒間)の場合で、半径位置が40mmの測定結果を示す。転写率(%)は、(プレス後の転写されたピット深さ/スタンパのピット深さ)×100で定義される。
【0047】
図9に示すように、例えば金型温度が50°Cで転写率が4.8%であり、60°Cで転写率が86.4%であり、70°Cで転写率が92.8%である。また、100°Cでは転写率が40%に低下する。したがって、このグラフからは、スタンパが取り付けられる金型の温度が60°C〜90°Cの範囲が好ましいことが分かる。
【0048】
この発明について、より具体的な例にを説明する。ポリカーボネイトからなる直径120mmのディスク基板1を使用し、クッション層6aとしてアクリル系紫外線硬化樹脂A(大日本インキSD−661、弾性率2MPa,30°C時)を使用し、転写層としての中間層3に紫外線硬化樹脂B(ソニーケミカルSK3100、表面鉛筆硬度2H)を使用する。プレス力は、37t、プレス時間は、10秒とした。クッション層6aの厚みを20μmとし、中間層3の厚みを5μmとした。この例における転写結果について以下に説明する。
【0049】
クッション層6aが無い場合では、使用した基板1の中周部(半径位置で30mm〜40mm)が他の部分と比べて、5〜10μm薄いことからその部分の転写率が低下した。
【0050】
クッション層6aを設けた場合、ほぼ全面(半径位置で25mm〜50mm)で90%以上の良好な転写率が得られた。
【0051】
ディスク基板1の裏側にクッション層6bを付加した場合、ほぼ全面(半径位置で25mm〜50mm)で良好な転写が得られた。
【0052】
クッション層を何ら設けない場合では、全面で良好な転写を得るためには、プレス時間を3分必要であった。
【0053】
この発明は、上述したこの発明の一実施形態等に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えばスタンパの凹凸形状を樹脂層に対して転写するスタンピング工程は、金型を密着させるプレスの方法に限らず、スタンパを基板上の中間層の上に重ねた状態で、基板、中間層およびスタンパをローラと固定台の隙間を通すことによって、中間層に凹凸形状を転写する方法を使用しても良い。また、光学記録層の構成は、上述したものに限らず、記録膜の材料などに応じて種々の構成とすることができ、光学記録層を3層以上持つようにしても良い。中間層に凹凸形状を転写した後に、その上に転写層を形成して転写を行う工程を繰り返すことで、3層以上の多層光ディスクを製造できる。また、3層以上の光ディスクであって、両面から読み取りを行う光ディスクの製造方法に対してもこの発明を適用できる。さらに、この発明は、円板状に限らずカード状の記録媒体に対しても適用できる。よりさらに、金型に形成するクッション層は、紫外線硬化樹脂以外の合成樹脂を使用して形成したものであっても良い。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明では、紫外線硬化樹脂を硬化させてから凹凸形状を転写するので、2P法と比較して困難な泡抜き工程が不要となり、製造が容易で製造時間を短縮でき、また、ディスク基板1の厚みが不均一であっても、中間層3の膜厚を精度良く制御でき、さらに、ディスク外周にあふれた紫外線硬化樹脂がバリ状に残ることがなく、後処理を不要とでき、よりさらに、樹脂スタンパを使用しないので、製造コストが上昇しない利点がある。また、第2の光記録層4の凹凸形状を転写するためにフィルムを使用する方法と比較して、高価なフィルムを使用しないで良く、製造コストが高くならない等の利点がある。
【0055】
また、この発明によれば、クッション層を設けているので、スタンパの凹凸形状を転写する時に、クッション層の変形によってディスク基板の厚みムラが吸収され、ディスク全面にわたって転写ムラがなく、良好に転写を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用できる片側読み取り方式の2層光ディスクの一例を説明するための略線図および断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態に係る光ディスクの製造方法を説明するための略線図である。
【図3】この発明の第1の実施形態に係る光ディスクの製造方法を説明するための略線図である。
【図4】この発明の第1の実施形態に係る光ディスクの製造方法を説明するための略線図である。
【図5】この発明の第1の実施形態においてスタンパが押し当てられる基板を説明するための略線図である。
【図6】スタンピングに使用する金型を説明するための略線図である。
【図7】この発明の第2の実施形態においてスタンパが押し当てられる基板を説明するための略線図である。
【図8】この発明の第3の実施形態においてスタンパが押し当てられる基板を説明するための略線図である。
【図9】スタンピング工程における温度コントロールの説明に使用する金型温度対転写率の関係を示す略線図である。
【図10】転写ムラを説明するための略線図である。
【符号の説明】
1・・・ディスク基板、2・・・第1の光学記録層、3・・・中間層、4・・・第2の光学記録層、5・・・保護層、6a,6b,6c・・・クッション層、21・・・中間層用スタンパ、22・・・固定側金型

Claims (11)

  1. 光学記録媒体の製造方法において、
    一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板を作成する第1の工程と、
    上記基板の一面に第1の光学記録層を形成する第2の工程と、
    上記第1の光学記録層の上に第2の紫外線硬化樹脂層を形成し、上記第2の紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して硬化させる第3の工程と、
    上記第2の紫外線硬化樹脂層の上に第1の紫外線硬化樹脂層を形成し、上記第1の紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して硬化させる第4の工程と、
    微細な凹凸形状を有するスタンパを上記硬化した上記第1の紫外線硬化樹脂層の表面に押し当て、上記第1の紫外線硬化樹脂層の表面に第2の凹凸形状を転写する第5の工程と、
    上記第1の紫外線硬化樹脂層の上記凹凸形状の形成面に第2の光学記録層を形成する第6の工程と、
    上記第2の光学記録層上に保護層を形成する第7の工程とからなり、
    上記第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、上記第2の紫外線硬化樹脂層が上記第1の紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  2. 請求項1において、
    上記第1の光学記録層が全反射性であり、上記第2の光学記録層が半透過性である光学記録媒体の製造方法。
  3. 請求項1において、
    紫外線硬化樹脂層をスピンコートすることによって上記第1および第2の紫外線硬化樹脂層をそれぞれ形成する光学記録媒体の製造方法。
  4. 少なくとも2層の光学記録層を有する光学記録媒体において、
    一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板と、
    上記基板の一面に形成された第1の光学記録層と、
    上記第1の光学記録層の上に形成された第2の紫外線硬化樹脂層と、
    上記第2の紫外線硬化樹脂層の上に形成され、微細な凹凸形状を有するスタンパがその表面に押し当てられることによって、第2の凹凸形状が転写された第1の紫外線硬化樹脂層と、
    上記第1の紫外線硬化樹脂層の上記第2の凹凸形状の形成面に形成された第2の光学記録層と、
    上記第2の光学記録層上に形成された保護層とからなり、
    上記第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、上記第2の紫外線硬化樹脂層が上記第1の紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体。
  5. 光学記録媒体の製造方法において、
    一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板を作成する第1の工程と、
    上記基板の一面に第1の光学記録層を形成する第2の工程と、
    上記第1の光学記録層の上に第1の紫外線硬化樹脂層を形成し、上記第1の紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して硬化させる第3の工程と、
    微細な凹凸形状を有するスタンパを上記硬化した上記第1の紫外線硬化樹脂層の表面に押し当て、上記第1の紫外線硬化樹脂層の表面に第2の凹凸形状を転写する第4の工程と、
    上記第1の紫外線硬化樹脂層の上記凹凸形状の形成面に第2の光学記録層を形成する第5の工程と、
    上記第2の光学記録層上に保護層を形成する第6の工程とからなり、
    上記第1の工程の後で且つ上記第4の工程の前の段階で、上記基板の他面に第2の紫外線硬化樹脂層を形成し、上記第2の紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して硬化させ、
    上記第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、上記第2の紫外線硬化樹脂層が上記第1の紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  6. 請求項5において、
    上記第1の光学記録層が全反射性であり、上記第2の光学記録層が半透過性である光学記録媒体の製造方法。
  7. 請求項5において、
    紫外線硬化樹脂層をスピンコートすることによって上記第1および第2の紫外線硬化樹脂層をそれぞれ形成する光学記録媒体の製造方法。
  8. 少なくとも2層の光学記録層を有する光学記録媒体において、
    一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板と、
    上記基板の一面に形成された第1の光学記録層と、
    上記第1の光学記録層の上に形成され、微細な凹凸形状を有するスタンパがその表面に押し当てられることによって、第2の凹凸形状が転写された第1の紫外線硬化樹脂層と、
    上記第1の紫外線硬化樹脂層の上記第2の凹凸形状の形成面に形成された第2の光学記録層と、
    上記第2の光学記録層上に形成された保護層と、
    上記基板の他面に形成された第2の紫外線硬化樹脂層とからなり、
    上記第1の紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、上記第2の紫外線硬化樹脂層が上記第1の紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体。
  9. 光学記録媒体の製造方法において、
    一面に微細な第1の凹凸形状を有する基板を作成する第1の工程と、
    上記基板の一面に第1の光学記録層を形成する第2の工程と、
    上記第1の光学記録層の上に紫外線硬化樹脂層を形成し、上記紫外線硬化樹脂層に紫外線を照射して硬化させる第3の工程と、
    微細な凹凸形状を有するスタンパを上記硬化した上記紫外線硬化樹脂層の表面に押し当て、上記紫外線硬化樹脂層の表面に第2の凹凸形状を転写する第4の工程と、
    上記紫外線硬化樹脂層の上記凹凸形状の形成面に第2の光学記録層を形成する第5の工程と、
    上記第2の光学記録層上に保護層を形成する第6の工程とからなり、
    上記第4の工程において上記スタンパが押し当てられる上記基板を支持する部材の支持面上に合成樹脂層を形成し、
    上記紫外線硬化樹脂層の表面が鉛筆硬度でH以上とされ、上記合成樹脂層が上記紫外線硬化樹脂層に比して弾性率が低くされたことを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  10. 請求項9において、
    上記第1の光学記録層が全反射性であり、上記第2の光学記録層が半透過性である光学記録媒体の製造方法。
  11. 請求項9において、
    紫外線硬化樹脂層をスピンコートすることによって上記紫外線硬化樹脂層および上記合成樹脂層をそれぞれ形成する光学記録媒体の製造方法。
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