JP4266044B2 - 情報記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録媒体に係り、特に表面記録再生用情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常のCD、CD−ROMなどの光ディスクにおいては、1.2mm厚の透明基板の一方の面上に記録データに応じたエンボスピットが形成され、さらにその上にAlなどからなる反射膜が形成されている。こうしたCDに記録された情報は、反射膜が設けられた面とは反対側の透明基板側から集光ビームを照射することにより再生される。
【0003】
より記録密度が高密度化されたDVDやDVD−ROMディスクにおいては、0.6mm厚の透明基板の一方の面上にCDの場合よりも微細なエンボスピットが形成され、さらにその上にAlなどからなる反射膜が形成されている。こうしたディスクの記録面に記録された情報の再生は、CDの場合と同様に反射膜が形成されている面とは反対側の透明基板側から集光ビームを照射することにより行なわれる。
【0004】
0.6mm厚の基板の材料としては、透明な樹脂材料であるPC(ポリカーボネート)が一般的に使用されている。0.6mmのPC基板では、機械的特性が十分ではなく、そのままでは基板が反ってしまうため、記録面が内側となるよう2枚の0.6mmPC基板を貼り合わせて、合計厚さ1.2mmのディスクとして機械的特性を確保している。
【0005】
なお、DVDディスクの基板厚が0.6mmとなったのは、チルトマージンを確保するためである。トラックピッチ、ピット密度がより詰まるとディスクの傾き、いわゆるチルトのマージンが減少してしまう。1.2mmから0.6mmへと基板厚を小さくすることによって、チルトマージンは確保することができるが、機械的強度の低下は避けられない。
【0006】
そこで、基板を薄くして機械的強度を確保するため、ディスクの中央部を厚くすることにより機械的強度を確保することが提案されている(特開平9−204686号公報)。しかしながら機械的強度を確保するためには、信号記録領域の基板厚さは0.6mmが限界であった。また、透明基板の厚さを0.1mm〜0.6mmとすることが報告されている(特開平9−204688号公報)が、記録膜を保持する保護基板の厚さ、反射膜の膜厚等については言及されておらず、実施するうえでは問題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
今後さらに記録密度を詰めて情報記録媒体の大容量化を図るためには、基板の厚さをさらに薄くすることが、チルトマージンの面から有効であるものの、基板厚が0.6mmより小さくなると、こうした基板を2枚貼り合わせても機械的強度を確保することが困難となる。
【0008】
そこで本発明は、さらに記録密度を高めても十分なチルトマージンと機械的強度とを確保し得る情報記録媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に貼り合わせ接着面となる面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、前記基板の厚さより小さく、前記基板の前記貼り合わせ接着面は平滑または凹部を有することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に貼り合わせ接着面となる面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板の前記貼り合わせ接着面の表面は、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)の粗さ、または凹部を有することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1の基板の前記接着面表面は、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)の粗さまたは凹部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された第1の反射膜と、この第1の反射膜の上に形成された第1の保護膜と、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側に接着面を有する第2の基板と、この第2の基板の前記記録面の上に形成された第2の反射膜と、この第2の反射膜の上に形成された第2の保護膜と、前記第1の基板の前記接着面と前記第2の基板の前記接着面とを接着する接着層とを具備し、前記第1の保護膜および前記第2の保護膜が形成された側の表面をそれぞれ第1および第2の被照射面として、この第1および第2の被照射面からそれぞれ光ビームを照射し、前記第1の反射膜および前記第2の反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記第1の基板の前記記録面から前記第1の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第2の基板の前記記録面から前記第2の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板および前記第2の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1の基板の前記接着面表面および前記第2の基板の前記接着面表面は、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)の粗さまたは凹部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板の外周部に凹部または凸部を有することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記被照射面の外周部に0.1mm以内の凹部または凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された第1の反射膜と、この第1の反射膜の上に形成された第1の保護膜と、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第2の基板と、この第2の基板の前記記録面の上に形成された第2の反射膜と、この第2の反射膜の上に形成された第2の保護膜と、前記第1の基板の前記接着面と前記第2の基板の前記接着面とを接着する接着層とを具備し、前記第1の保護膜および前記第2の保護膜が形成された側の表面をそれぞれ第1および第2の被照射面として、この第1および第2の被照射面からそれぞれ光ビームを照射し、前記第1の反射膜および前記第2の反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記第1の基板の前記記録面から前記第1の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第2の基板の前記記録面から前記第2の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板および前記第2の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1および第2の基板の外周部に0.1mm以内の凹部または凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、前記基板の厚さより小さく、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の外周までの間に凹部または凸部を有することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の外周までの間に0.1mm以内の凹部または0.05mm以内の凸部を有することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.05mm以内の凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された第1の反射膜と、この第1の反射膜の上に形成された第1の保護膜と、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第2の基板と、この第2の基板の前記記録面の上に形成された第2の反射膜と、この第2の反射膜の上に形成された第2の保護膜と、前記第1の基板の前記接着面と前記第2の基板の前記接着面とを接着する接着層とを具備し、前記第1の保護膜および前記第2の保護膜が形成された側の表面をそれぞれ第1および第2の被照射面として、この第1および第2の被照射面からそれぞれ光ビームを照射し、前記第1の反射膜および前記第2の反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記第1の基板の前記記録面から前記第1の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第2の基板の前記記録面から前記第2の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板および前記第2の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1および第2の基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.05mm以内の凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスククランプ領域からデータ記録領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.25mm以内の凸部を有することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスククランプ領域からデータ記録領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.25mm以内の凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された第1の反射膜と、この第1の反射膜の上に形成された第1の保護膜と、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第2の基板と、この第2の基板の前記記録面の上に形成された第2の反射膜と、この第2の反射膜の上に形成された第2の保護膜と、前記第1の基板の前記接着面と前記第2の基板の前記接着面とを接着する接着層とを具備し、前記第1の保護膜および前記第2の保護膜が形成された側の表面をそれぞれ第1および第2の被照射面として、この第1および第2の被照射面からそれぞれ光ビームを照射し、前記第1の反射膜および前記第2の反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記第1の基板の前記記録面から前記第1の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第2の基板の前記記録面から前記第2の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板および前記第2の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1および第2の基板のディスククランプ領域からデータ記録領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.25mm以内の凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に貼り合わせ接着面となる面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された第1の保護膜と、この第1の保護膜の上に形成された相変化記録膜と、この相変化記録膜上に形成された第2の保護膜と、この第2の保護膜上に形成された第3の保護膜とを具備し、この第3の保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射率の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板の前記接着面表面の粗さは、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された第1の保護膜と、この第1の保護膜の上に形成された相変化記録膜と、この相変化記録膜上に形成された第2の保護膜と、この第2の保護膜上に形成された第3の保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記第3の保護膜が形成された側を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射率の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1の基板の前記接着面表面の粗さは、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、接着層と、この接着層の対向する2つの面にそれぞれ形成され、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面および前記接着層に接触した接着面を有する2つの基板と、前記基板の前記記録面の上にそれぞれ形成された2つの反射膜と、前記反射膜の上にそれぞれ形成された2つの第1の保護膜と、前記第1の保護膜の上にそれぞれ形成された2つの相変化記録膜と、前記相変化記録膜上にそれぞれ形成された2つの第2の保護膜と、前記第2の保護膜上にそれぞれ形成された2つの第3の保護膜とを具備し、この第3の保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームをそれぞれ照射し、前記反射膜からの反射率の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の記録面からこの記録面上に積層された膜の最表面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板の前記接着面表面の粗さは、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、この保護膜の上に形成された光透過性層とを具備し、前記光透過性層が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、データ部における前記基板の厚さは、0.1mm±0.05mm以下であることを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された第1の保護膜と、この第1の保護膜の表面に形成された第2の保護膜とを具備し、前記第2の保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、前記基板の厚さより小さく、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の外周までの間に凹部または凸部を有することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
本発明の他の態様によれば、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された第1の保護膜と、この第1の保護膜の表面に形成された第2の保護膜とを具備し、前記第2の保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の外周までの間に0.1mm以内の凹部または0.05mm以内の凸部を有することを特徴とする情報記録媒体が提供される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0032】
(実施例1)
図1に、本実施例の光ディスクの一例を模式的に表わした断面図を示す。
【0033】
図示する光ディスクにおいては、0.6mm厚ディスク基板1の一方の表面に、記録データに応じたエンボスピット2が形成された記録面が設けられている。こうしたエンボスピット2が設けられた記録面の上には、反射膜3が成膜され、さらにその上に保護膜4がオーバーコートされている。一方、基板1の記録面の裏面側には、接着層8を介してダミー基板7が設けられている。
【0034】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム5を対物レンズ6で集光して保護膜4側から入射し、反射膜3からの反射光の光強度変化をエンボスピットの記録データとして検出することによって行なわれる。
【0035】
なお従来の光ディスクにおいては、保護膜側からではなく透明基板側から光ビームを入射して、基板の光入射面とは反対側の面に形成されているエンボスデータを読み取っていた。そのため、基板の厚さによってチルトマージンの確保が制限されていた。それに対して、図1に示したような光ディスク構造であれば、基板表面のエンボス面から再生するので、保護膜4の膜厚が従来の基板厚さに相当することになる。
【0036】
本発明の光ディスクにおいては、エンボス面(記録面)から保護膜4側の表面(被照射面)までの距離は、基板1の厚さより小さく規定しているので、保護膜の膜厚は、基板厚より小さくなる。したがって、基板厚によるチルトマージンの制限を受け難くなり、高記録密度化が容易となる。
【0037】
図1に示した光ディスクにおける反射膜3は、反射膜材料を真空蒸着またはスパッタ法でにより成膜して作製することができる。
【0038】
こうした反射膜3の上に配置される保護膜4は、例えば、従来の紫外線硬化樹脂などにより形成することができる。この保護層4は、例えば、紫外線硬化樹脂をスピンコート法により反射膜3の表面に塗布して樹脂膜を成膜し、紫外線を照射してこれを硬化させることにより形成される。このオーバーコート保護膜4の膜厚としては、実用上、数μm〜数0.1mmの範囲であることが好ましく、0.0001〜0.1mmの範囲であることがより好ましい。また、反射膜3との光干渉を生じない膜厚であることが望まれる。
【0039】
保護膜4の材質は、紫外線硬化樹脂に限定されるものではなく、再生に使用される光ビームを透過して環境的、熱的に安定な材料であれば特に限定されず、誘電体材料で構成してもよい。例えば、SiO2 、SiO、AlN、Al2 3 、ZrO2 、TiO2 、Ta2 3 、ZnS、Si、Geまたはこれらの混合材料等を用いて、真空蒸着法やスパッタリング法などにより保護膜4を形成することもできる。
【0040】
こうした保護膜4はディスクの表面となるので、ディスクの取り扱い上の傷等を防止するために、表面硬度がHB以上、さらにはH以上であることが好ましい。
【0041】
なお、反射膜3それ自体が安定な膜であれば、保護膜4を省略することも可能である。
【0042】
ここで、従来のDVD−ROM基板の例を図2に示す。従来のDVD−ROM基板79においては、ディスク表面の擦り傷等を防止する目的で、図示するように記録面80の反対側基板面81のディスク外周に0.1mmの突起82が設けられていた。
【0043】
また、ディスク中央部のクランプエリア83手前内周領域84には、最大0.1mmの凹部または最大0.05mmの凸部が設けられていた。さらに、クランプエリア83の直後外周側からデータエリア85手前までの領域86には、最大0.1mmの凹部または最大0.25mmの凸部が設けられていた。
【0044】
図2に示すような従来の基板79を記録面80を外側にして2枚貼り合わせようとした場合には、前述のディスク表面の凸部が邪魔となって、正確な両面貼り合わせができなかった。
【0045】
図3には、本発明の表面記録用基板1の一例を模式的に表わす断面図を示す。本発明においては、基板1の記録面17の反対側基板面18は平滑または凹部を有し、凸部を有しないように成形する。基板1の記録面17側には、必要に応じて次のような凸部を形成することができる。図示するように、ディスク外周に0.1mmの凹部または凸部12,ディスク中央部のクランプエリア13手前領域14に最大0.1mmの凹部または最大0.05mmの凸部、クランプエリア13直後外周側データエリア15手前までの領域16には最大0.1mmの凹部または最大0.25mmの凸部を形成することがきる。
【0046】
本実施例の光ディスクに用いられる0.6mm厚ディスク基板1は、従来のCD、DVDの製造で採用されている射出成形法により作製することができる。例えば、予め情報が記録されたマスター盤を射出成形機の一方の金型側にセットし、完成後の基板厚さが0.6mmとなるように2つの金型の空間を設定することによって、0.6mm厚ディスク基板1が作製される。
【0047】
ここで、片面に記録面を有する0.6mm厚ディスク基板1を、射出成形法により作製するための金型の一例を図4に模式的に示す。
【0048】
まず、ディスクの記録面をA面とすると、従来のマスタリングでA面用のスタンパー19を作製し、このA面用のスタンパー19の中央に精度よく中心穴20を形成する。金型21の一方の面の中央部には、A面用スタンパー19の中心穴20に対応した穴径精度の突起22を設けておく。
【0049】
射出成形用の金型21の片面に、A面用スタンパー19を記録面が内側となるように設置して、A面用スタンパーの中心穴20を金型21に設けられた突起22に配設する。その突起22にスタンパーの中心穴20をはめ込むことで、A面用スタンパー19の位置合わせができる。
【0050】
金型21のA面用スタンパー19と対向させて金型23を離間して配置し、加熱され溶融状態とした樹脂を樹脂導入口24から、これらの間に充填する。次いで、A面用スタンパー19と金型23とを近接させて、A面用スタンパー19と金型23との間隔を所定の間隔とする。具体的には、樹脂が冷却硬化後、できあがった基板1の厚さが0.6mmとなるようにA面用スタンパー面19と金型面23との間隔を設定する。
【0051】
以上の工程によって、片面に記録面が形成された0.6mm厚のディスク基板1を1回の射出成形で形成することができる。
【0052】
こうして形成されたディスク基板1の記録面17側には、上述したようにディスク外周に0.1mm以内の凹部または凸部12、ディスク中央部のクランプエリア13手前内周側領域14に最大0.1mmの凹部または最大0.05mmの凸部、クランプエリア13直後外周側からデータエリア15手前までの領域16には最大0.1mmの凹部または最大0.25mmの凸部に対応した凹凸部を必要に応じて形成することができる。一方、記録面17の反対面18は、平らまたは凹部を有し、凸部を有しないようなディスク基板1を形成することができる。
【0053】
従来の光ディスクでは、基板側から光ビームを入射して記録情報を再生していたため、基板は、再生に使用される光ビームの波長を透過する必要があった。これに対して本発明の光ディスクでは、保護膜側から光ビームを照射して記録情報を再生するため、基板は必ずしも透明でなくともよい。このように保護膜側から光ビームが照射されるので、基板の複屈折も問題とならない。そのため、基板材料としては、耐環境性、耐熱性、および加工性に優れた材料であれば特に限定されず、例えば、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、およびポリスチレン樹脂等、より安価な材料を使用することが可能である。
【0054】
0.6mm厚ディスク基板1の記録面の上には、スパッタ法または真空蒸着法などにより反射膜3が成膜される。図5のグラフには、反射膜の膜厚と反射率との関係を示す。
【0055】
ここではAl系合金膜により反射膜を形成し、照射する光ビームの波長は650nmとした。こうした条件の場合には、膜厚を約14nmとしたときに反射率は45%となり、膜厚が40nmとなると反射率はほぼ飽和状態となることが図5のグラフに示されている。このグラフに表わされた反射率には保護膜4表面からの表面反射も含まれているので、反射膜表面におけるの反射率は表面反射を除いた値となる。具体的には、反射膜の厚さがゼロのときの反射率が保護膜4の表面反射に相当するので、図5のグラフに示す場合には、その分(約5%)を除いた値が反射膜の反射率となる。
【0056】
図6には、反射率が45%および飽和状態となるときの反射膜の膜厚の光波長依存性を示す。なお、反射膜はAl系の合金膜により構成し、光ビームの波長は400〜800nmとした。
【0057】
図6のグラフにおいて、直線aは反射率45%となる膜厚であり、直線bは、反射率が飽和状態となるときの膜厚である。このグラフに示されるように、光波長400nmから800nmで光波長依存性は小さく、この波長範囲内において、反射率45%となる反射膜膜厚は13〜14nm、また飽和反射率となる膜厚はほぼ40nmであった。
【0058】
DVD−ROMの規格では、反射率が45〜85%と規定されているので、DVD−ROMとの再生互換を保持するためには、本発明の光ディスクの反射膜における反射率を45%以上とすることが要求される。そのためには、反射率の膜厚を14nm以上とする必要があることが図5のグラフに示されている。さらに、反射膜の膜厚変動を抑制して一定の反射率を得るためには、反射率が飽和した膜厚に設定することが製造上望ましい。そのためには、反射率の膜厚を40nm以上とすることが好ましい。
【0059】
また、こうしたAl系合金膜からなる反射膜は、光波長依存性が小さいので、将来の緑、青色光ビームを用いた再生にも、上述したような膜厚設定で使用することが可能である。
【0060】
図7には、片面仕様ディスクの一例を模式的に表わす断面図を示す。図示するように、基板1の一方の面には記録面が設けられ、他方の面には、接着層8を介してダミー基板7が貼り合わされている。基板1とダミー基板7との貼り合わせに当たっては、熱硬化樹脂を用いたホットメルト法による貼り合わせ方法、またはUV接着剤をスピンコートし、紫外線を照射して硬化貼り合わせる方法等を採用することができる。あるいは基板1およびダミー基板7の少なくとも一方の表面に予め突起を設けておき、密着させて超音波を照射することで貼り合わせる超音波接着法により接合してもよい。また、両面接着剤を用いた方法等で基板1とダミー基板7とを貼り合わせ、接着層8を形成することもできる。
【0061】
基板1とダミー基板7との貼り合わせに先だって、少なくとも1つの基板の接着面のにラベル印刷、またはラベル材を貼り付けてもよい。かかる構成とすることによりラベル面が基板内部に設けられることになるので、ラベルの剥がれ等を防止することができる。
【0062】
(実施例2)
図8に、本実施例の光ディスクの一例を模式的に表わした断面図を示す。
【0063】
図示する光ディスクにおいては、記録面17を有する0.6mm厚ディスク基板1と、記録面26を有する0.6mm厚ディスク基板25とが、それぞれの記録面17,26を外側にして接着層8により貼り合わされている。
【0064】
図9には、図8に示した光ディスクの詳細を表わす断面図を示す。図示するように、接着層8を介して貼り合わされたディスク基板1および25の表面には、記録データに応じたエンボスピット2がそれぞれ形成された記録面が設けられている。こうしたエンボスピット2が設けられた記録面の上には、それぞれ反射膜3が成膜され、さらにその上にそれぞれ保護膜4がオーバーコートされている。
【0065】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム5を対物レンズ6で集光して両面の保護膜4側からそれぞれ入射し、反射膜3からの反射光の光強度変化をエンボスピットの記録データとして検出することによって行なわれる。本実施例の光ディスクは両面に記録面が形成されているので両表面から再生することができ、単純に単面の場合の2倍の記録容量を確保することが可能となる。
【0066】
ここで用いられるディスク基板1,25は、前述の実施例1において説明したような方法により作製することができる。
【0067】
実施例1の片面仕様の光ディスクと比べると、本実施例の光ディスクは接着層8を境にして上下対称なディスク構造となるため、ディスクの反り等をより防止することができる。
【0068】
反射膜3は、0.6mmディスク基板1,25上に反射膜材料を真空蒸着またはスパッタ法により成膜することによって形成することができる。
【0069】
また、保護膜4のオーバーコートは、反射膜3を形成した0.6mm厚基板の記録面にUV硬化樹脂を塗布、スピンコートし、UV炉で硬化することによって容易に形成することができる。
【0070】
保護膜4を形成後、実施例1の場合と同様な貼り合わせ方法で、記録面を外側にして2枚の0.6mm基板1,25を貼り合わせることで両面仕様のディスクを作製することができる。
【0071】
0.6mm基板の貼り合わせ方法を採用することで、従来のDVD−ROM等の製造工程をそのまま利用することができるという利点がある。
【0072】
(実施例3)
図10に、本実施例の光ディスクの一例を模式的に表わした断面図を示す。
【0073】
図示する光ディスクにおいては、0.6mm厚ディスク基板1の一方の表面には、記録データに応じたエンボスピット2が形成された記録面が設けられている。こうしたエンボスピット2が設けられた記録面の上には、反射膜3が成膜され、さらにその上に第1の保護膜4、および第2の保護膜27が順次オーバーコートされている。
【0074】
一方、ディスク基板1の記録面とは反対側の面には、接着層8を介してダミー基板7が設けられている。このダミー基板7上には、必要に応じて、図示するように保護膜28を設けてもよい。貼り合わせる基板の反り特性をそろえることで、貼り合わせ後の反りがキャンセルされ、反りが生じにくくなる。
【0075】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム5を対物レンズ6で集光して被照射面としての保護膜27側から入射し、反射膜3からの反射光の光強度変化をエンボスピットの記録データとして検出することによって行なわれる。
【0076】
本実施例の光ディスクを構成するための0.6mm厚ディスク基板1、エンボスピット2、反射膜3および保護膜4は、前述の実施例1の光ディスクの場合と同様とすることができる。
【0077】
保護膜4の上に配置される保護膜27は、例えば、従来の紫外線硬化樹脂などにより形成することができる。この保護膜27は、例えば紫外線硬化樹脂をスピンコート法により保護膜4の表面に塗布し樹脂膜を成膜し、紫外線を照射してこれを硬化させることにより形成される。このオーバーコート保護膜27の膜厚は、実用上数μm〜数mmの範囲で、0.6mm以下であることが好ましい。スピンコート法での紫外線硬化樹脂の膜厚分布を考慮すると、オーバーコート保護層27の膜厚は、実用上0.0001〜0.1mmであることが好ましい。また、反射膜3との光干渉を生じない膜厚であることが望まれる。
【0078】
保護膜27の材質は、上述したような紫外線硬化樹脂に限定されるものではない。再生に使用される光ビームを透過して環境的、熱的に安定な材料であれば特に限定されず、誘電体材料で構成してもよい。例えば、SiO2 、SiO、AlN、Al2 3 、ZrO2 、TiO2 、Ta2 3 、ZnS、Si、Geまたはこれらの混合材料等を用いて、真空蒸着法やスパッタリング法などにより形成することもできる。
【0079】
また保護膜27は、使用される光の波長に対して透明な材料であればよく、上述した材料や形成方法に限定されるものではない。例えば、厚さ0.0001mm以上0.6mm以下の透明な樹脂材料からなるフィルム状、または板状のものを用いることもできる。こうした樹脂フィルム等は、保護膜4をスピンコートする際に保護膜4の上に載せ、UV炉でUV照射して硬化させることで、保護膜4の上に接着することができる。
【0080】
ただし、再生に使用する光ビームの波長での保護膜27の屈折率n2 は、再生に使用する光ビームの波長での保護膜4の屈折率n1 より小さいか等しい材料であることが必要である。保護膜27の光屈折率が保護膜4の光屈折率より大きい場合(n2 >n1 )には、保護膜27と保護膜4との界面における光反射が大きくなって記録面からの信号が低下し、光効率が低下してしまう。
【0081】
したがって、図10に示したような保護膜を2層積層した構成の光ディスクとする場合には、保護膜27としては、その光屈折率n2 が保護膜4の光屈折率n1 よりも小さいか等しく、透明な材料を用いることが必要である。
【0082】
また、表面のハードコートや帯電防止の効果を保護膜27に課することもできる。保護膜4より硬化硬度の高い材料、または表面抵抗の小さい材料を選択することで可能となる。
【0083】
また、ダミー基板7の表面に保護膜28を設ける場合には、この保護膜28は、上述したような保護膜27の場合と同様にして形成することができる。
【0084】
本実施例の光ディスクにおいては、保護膜4の上にさらに保護膜27を配設しているので、ディスク表面の機械的強度を高めるとともに、ディスクの取り扱い上の傷等を防止することが可能となった。
【0085】
(実施例4)
図11に、本実施例の光ディスクの一例を模式的に表わした断面図を示す。
【0086】
図示する光ディスクにおいては、0.6mm厚ディスク基板1および29を貼り合わせて両面に記録層を形成し、その両面に保護膜が設けられている。
【0087】
すなわち、ディスク基板1の一方の表面には、記録データに応じたエンボスピット2が形成された記録面が設けられており、この記録面の上には、反射膜3,第1の保護膜4および第2の保護膜27が順次形成されている。一方、ディスク基板29の一方の表面には、記録データに応じたエンボスピット30が形成された記録面が設けられており、この記録面の上には、反射膜31,第1の保護膜32および第2の保護膜33が順次形成されている。ディスク基板1と29とは、記録面とは反対側の接着面で、接着層8に接着されている。
【0088】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム5を対物レンズ6で集光して保護膜27側から入射し、記録マークによる記録膜3からの反射光の光強度変化を記録データとして検出するとともに、光ビーム34を対物レンズ35で集光して保護膜33側から入射し、記録マークによる記録膜31からの反射光の光強度変化を記録データとして検出することによって行なわれる。
【0089】
前述の実施例3では、ディスク基板の片面のみに記録面を設けたが、本実施例では、こうしたディスク基板を2枚貼り合わせることによって、両面に記録面を設ける以外は前述と同様の構成としたものである。したがって、本実施例の光ディスクを構成するための0.6mm厚ディスク基板1、29は、前述の実施例1の場合と同様とすることができ、エンボスピット2、反射膜3および保護膜4等は、前述の実施例1の場合と同様とすることができる。
【0090】
第1の保護膜4,32の上に配置される第2の保護膜27,33は、例えば、従来の紫外線硬化樹脂などにより形成することがきる。このような保護膜27,33は、例えば、紫外線硬化樹脂をスピンコート法により保護膜4,32の表面に塗布して樹脂膜を成膜し、紫外線を照射してこれを硬化させることにより形成される。
【0091】
第2の保護膜27,33のオーバーコートは、0.6mm厚基板にUV硬化樹脂を塗布、スピンコートし、UV炉で硬化することで容易に形成できる。保護膜形成後、0.6mm基板を2枚貼り合わせて両面ディスクとする。
【0092】
このオーバーコート保護膜27,33の膜厚は、実用上数μm〜数mmの範囲で、0.6mm以下であることが好ましい。スピンコート法での紫外線硬化樹脂の膜厚分布を考慮すると、オーバーコート保護層27,33の膜厚は、実用上0.0001〜0.1mmであることが好ましい。また、反射膜3,21との光干渉を生じない膜厚であることが好ましい。
【0093】
保護膜27,33の材質は、上述したような紫外線硬化樹脂に限定されるものではない。再生に使用される光ビームを透過して環境的、熱的に安定な材料であれば特に限定されず、誘電体材料で構成してもよい。例えば、SiO2 、SiO、AlN、Al2 3 、ZrO2 、TiO2 、Ta2 3 、ZnS、Si、Geまたはこれらの混合材料等を用いて、真空蒸着法やスパッタリング法などで形成することができる。
【0094】
こうした材料を用いて第2の保護膜27,33を両面に同時に成膜する場合には、ディスクの両側に蒸着源またはスパッタターゲット材を対向して配置し、対向蒸着または対向スパッタすればよい。あるいは、一方の面をマスク材でマスクして片面ずつ順次成膜することもできる。
【0095】
また保護膜27,33は、使用される光の波長に対して透明な材料であればよく、上述した材料や形成方法に限定されるものではない。例えば、厚さ0.0001mm以上0.6mm以下の透明な樹脂材料からなるフィルム状、または板状のものを用いることもできる。こうした樹脂フィルム等は、保護膜4,32をスピンコートする際に保護膜の上に載せ、UV炉でUV照射して硬化させることで保護膜4、32の上に接着することができる。
【0096】
こうした樹脂フィルム等を貼り付けて保護膜27,33を形成する場合には、まず、反射膜の一方の面をマスク材でマスクして片面ずつ順次UV硬化樹脂を塗布して樹脂膜を成膜する。次いで、その上に保護膜27,33を載せてスピンコートする。最後に、UV炉で硬化することにより容易に形成することができる。あるいは、保護膜27,33を同時に形成してもよい。この場合は、まず、治具を工夫してディスクを支持してUV硬化樹脂を両面に塗布し、その両面上に保護膜27,33を載せスピンコート回転させる。次いで、UVランプが対向して設置されたUV炉にディスクを通過させることで、両面に同時に保護膜27,33が形成される。
【0097】
ディスクの両面の保護膜27,33を光ビームの作動距離に応じた厚さとし、かつこれら2つの保護膜をディスクの上下面で同じ厚さとすることで、ディスクの両面を同じ作動距離の光学ヘッドで再生することができる。
【0098】
ただし、再生に使用する光ビームの波長での第2の保護膜27,33の屈折率n2 は、再生に使用する光ビームの波長での第1の保護膜4,32の屈折率n1 よりそれぞれ小さいか等しい材料であることが必要である。例えば、保護膜27の光屈折率が保護膜4の屈折率より大きい場合(n2 >n1 )には、保護膜27と保護膜4との界面における光反射が大きくなって記録面からの信号が低下し、光効率が低下してしまう。保護膜33と保護膜32との間においても、保護膜33の光屈折率が保護膜32の屈折率より大きい場合には、これと同様の不都合が生じる。
【0099】
したがって、図11に示したような保護膜を2層積層した構成の光ディスクとする場合には、第2の保護膜27,33としては、その光屈折率n2 が第1の保護膜4,32の光屈折率n1 よりそれぞれ小さいか等しく、透明な材料を用いることが必要である。
【0100】
本実施例の光ディスクは、第1の保護膜4,32の両面上にさらに第2の保護膜27,33がそれぞれ配設された構成である。前述の実施例3では、一方の面のみに記録面を形成した片面仕様であったが、本実施例では、さらにディスクの他方の面にも記録面を設けて両面仕様としたものである。
【0101】
このように両面仕様としたことで、ディスクの記録容量の2倍化が容易に可能となる。
【0102】
また、両面の保護膜4,32の両面上にさらに保護膜27,33をそれぞれ配設しているのでディスク両面の機械的強度を高めるとともに、ディスクの取り扱い上の傷等を防止することが可能となった。
【0103】
さらに、表面のハードコートや停電防止の効果を保護膜27,33に課することもできる。保護膜4,32より硬化硬度の高い材料、または表面抵抗に小さい材料を選択することも可能となる。
【0104】
(実施例5)
前述の実施例4では、ディスクの両面の第2の保護膜27と33との膜厚を同じとしたが、ディスクの上下面に設けられる保護膜27と33との膜厚を異なる厚さとすることも可能である。
【0105】
例えば、図11に示した光ディスクにおいて、一方の保護膜27の膜厚を0.0001〜0.6mmとし、他方の保護膜33の膜厚を0.6mmとした場合には、次のような利点が得られる。すなわち、保護膜27側の面を、作動距離の短い光ヘッド用の記録再生面として使用し、保護膜33側の面は、従来のDVD仕様に対応した光ヘッド用の記録再生面として使用することが可能となる。
【0106】
(実施例6)
前述の実施例5では、ディスクの両面の第2の保護膜27と33との膜厚を異なる厚さとしたが、この場合さらに、基板1および基板29の厚さを調整することで、ディスク全体の厚さを1.2mmとすることができる。
【0107】
例えば、図11に示した光ディスクにおいて、一方の保護膜27の厚さを0.1mmとし、他方の保護膜33の厚さを0.6mmとした場合には、ディスク基板1の厚さを0.5mmとし、基板29を略すとディスク全体の厚さが1.2mmとなる。基板1は表面記録用基板、保護膜33は従来のDVD−ROM基板で、基板1と保護膜33とを接着層8を介して貼り合わせることで、従来のCD、DVDディスクと同等のディスク厚さを実現することができるので、ディスクの取り扱い上の互換性が保持できる。
【0108】
(実施例7)
図12には、本実施例の光ディスクの一例を模式的に表わした断面図を示す。
【0109】
図示する光ディスクにおいては、0.6mm厚ディスク基板36の一方の表面に光ビーム5のトラッキング用の案内溝38が形成され、その上に反射膜39、下保護膜40、記録膜41、および上保護膜42が順次成膜され、さらにその上に保護膜4がオーバーコートされている。ディスク基板36の他方の面には、接着層8を介してダミー基板37が貼り合わされており、このダミー基板37の上には、保護膜43を図示するように形成してもよい。貼り合わせる基板の反り特性をそろえることで、貼り合わせ後で反りがキャンセルされ反りが生じにくくなる。
【0110】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム5を対物レンズ6で集光して保護膜4側から入射し、記録マークによる記録膜39からの反射光の光強度変化を記録データとして検出することによって行なわれる。
【0111】
光ディスク基板36およびダミー基板37は、安定で経時変化が少ない材料により構成することができる。用い得る材料としては、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)のようなアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ガラス、Alなどの金属、合金、およびセラミック等が挙げられる。こうした材料で構成された光ディスク基板36上には、記録フォーマットに応じて、グループトラック、ランドトラック、プリフォーマットマーク等が形成される。
【0112】
反射膜39は、この上に下保護膜40を介して形成される記録膜41の光学変化を光学的にエンハンスして再生信号を増大させる効果と、記録膜41の冷却効果とを有している。この反射膜27は、Au、Al、Cu、Ni−Cr、またはこれらを主成分とした合金等の金属膜を真空蒸着法やスパッタリング法等などにより形成することができる。反射膜39の膜厚は、実用上、数nm〜数μmである。
【0113】
記録膜41は、光ビームの照射条件によって結晶構造が変化する相変化膜により構成される。このような相変化型材料としては、GeTe系、TeSe系、GeSbSe系、TeOx 系、InSe系、およびGeSbTe系等のカルコゲナイド系アモルファス半導体材料や、InSb系、GaSb系、およびInSbTe系などの化合物半導体材料などを用いることができる。
【0114】
上述したような材料を用いて、真空蒸着法やスパッタリング法等により記録膜41を形成することができる。この記録膜41の膜厚は、実用上数nmから数μmである。
【0115】
下保護膜40および上保護膜42は、記録膜41を挟むようにその上下に配設されており、記録ビームの照射により記録膜41が飛散したり、穴があいてしまうことを防止する役割を有している。また記録時における記録膜41の加熱、冷却の熱拡散を制御する働きもある。こうした下保護膜40および上保護膜42は、例えばSiO2 、SiO、AlN、Al2 3 、ZrO2 、TiO2 、Ta2 3 、ZnS、Si、Geまたはこれらの混合材料等を用いて、真空蒸着法やスパッタリングなどで形成することができる。下保護膜40および上保護膜42の膜厚は、実用上数nm〜数μmである。
【0116】
上保護膜42上のオーバーコート保護膜4は、相変化光ディスクを取り扱ううえでの、傷やほこり等を防止するために配設されるものであり、通常、紫外線硬化樹脂などにより形成される。この保護膜4は、例えば紫外線硬化樹脂をスピンコート法により上保護膜42の表面に塗布し、紫外線を照射して硬化させることにより形成することができる。オーバーコート保護膜4の膜厚としては、実用上数μm〜数mmの範囲で、0.6mm以下とすることが好ましい。スピンコート法での紫外線硬化樹脂の膜厚分布を考慮すると、オーバーコート保護膜4の膜厚は、0.0001〜0.1mmとすることが実用上好ましい。さらに、反射膜39との光干渉を生じない膜厚であることが望まれる。
【0117】
一方、ダミー基板37の上に設けられる保護膜43は、前述の保護膜4と同様の材料を用いて同様の手法で形成することができる。
【0118】
以上、相変化記録膜の相構成として4層構成を例に挙げて説明したが、要求される性能に応じて各層の多層化等も可能である。
【0119】
(実施例8)
図13に、本実施例の光ディスクの一例を模式的に表わした断面図を示す。
【0120】
図示する光ディスクにおいて、ディスクの一方の側は図12に示したものと同様の構成である。すなわち、0.6mm厚ディスク基板36の一方の表面には光ビーム5のトラッキング用案内溝38が形成され、その上に反射膜39、下保護膜40、記録膜41、および上保護膜42が順次成膜され、さらにその上に保護膜4がオーバーコートされている。
【0121】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム5を対物レンズ6で集光して保護膜4側から入射し、記録マークによる記録膜41からの反射光の光強度変化を記録データとして検出することによって行なわれる。
【0122】
さらにディスク基板36の他方の面には接着層8を介して第2のディスク基板44が貼り付けられており、このディスク基板44の上には、次のように各膜が順次設けられている。
【0123】
すなわち、0.6mm厚ディスク基板44の表面に光ビーム51のトラッキング用の案内溝45が形成され、その上に反射膜46、下保護膜47、記録膜48、上保護膜49が成膜され、さらにその上に保護膜50がオーバーコートされている。
【0124】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム51を対物レンズ52で集光して保護膜50側から入射し、記録マークによる記録膜48からの反射光の光強度変化を光記録データとして検出することによって行なわれる。
【0125】
本実施例の光ディスクを構成するためのディスク基板の材質および各膜の特性は、前述の実施例7で述べたものと同様である。両面への反射膜、記録膜、各保護膜の形成に当たっては、前述の実施例4の場合と同様の方法を適用することができる。
【0126】
上保護膜42,49上のオーバーコート保護膜4,50は、相変化光ディスクを取り扱ううえでの、傷やほこり等を防止するために配設されるものであり、通常、紫外線硬化樹脂などにより形成される。この保護膜4,50は、例えば紫外線硬化樹脂をスピンコート法により上保護膜42,49の表面に塗布し、紫外線を照射して硬化させることにより形成することができる。保護膜4,50の膜厚としては、実用上数μm〜数mmの範囲で、0.6mm以下であることが好ましい。スピンコート法での紫外線硬化樹脂の膜厚分布を考慮すると、オーバーコート保護膜4,50の膜厚は、0.0001〜0.1mmとすることが実用上が好ましい。さらに、反射膜39,46との光干渉を生じない膜厚であることが望まれる。
【0127】
以上、相変化記録膜の相構成として4層構成を例に挙げて説明したが、要求される性能に応じて各層の多層化等も可能である。
【0128】
(実施例9)
前述の実施例7で説明したような図12に示される構成の光ディスクにおいて、保護膜4の上にさらに保護膜を配設して、前述の実施例3で説明したような図10に示されるものと同様の構成とすることもできる。
【0129】
保護膜4の上にさらに保護膜27を配設することによって、ディスク表面の機械的強度を高めるとともに、ディスク取り扱い上の傷等を防止することが可能となる。
【0130】
この場合、すでに説明したように、再生に使用する光ビームの波長での保護膜27の屈折率n2 は、再生に使用する光ビームの波長での保護膜4の屈折率n1 より小さいか等しい材料であることが必要である。保護膜27の光屈折率が保護膜4の光屈折率より大きい場合(n2 >n1 )には、保護膜27と保護膜4との界面における光反射が大きくなって記録面からの信号が低下し、光効率が低下してしまう。
【0131】
したがって、保護膜を2層積層した構成の光ディスクとする場合には、保護膜27としては、その光屈折率n2 が保護膜4の光屈折率n1 よりも小さいか等しく、透明な材料を用いることが必要である。
【0132】
(実施例10)
前述の実施例8で説明したような図13に示される構成の光ディスクにおいて、保護膜4,50の上にさらに保護膜を配設して、前述の実施例4で説明したような図11に示されるものと同様の構成とすることもできる。
【0133】
両面の保護膜4,50の両面上にさらに保護膜27,33を配設することによって、ディスク両面の機械的強度を高めるとともに、ディスク取り扱い上の傷等を防止することが可能となる。
【0134】
この場合、すでに説明したように、再生に使用する光ビームの波長での第2の保護膜27,33の屈折率n2 は、再生に使用する光ビームの波長での第1の保護膜4,50の屈折率n1 よりそれぞれ小さいか等しい材料であることが必要である。例えば、保護膜27の光屈折率が保護膜4の屈折率より大きい場合(n2 >n1 )には、保護膜27と保護膜4との界面における光反射が大きくなって記録面からの信号が低下し、光効率が低下してしまう。保護膜33と保護膜50との間においても、保護膜33の光屈折率が保護膜50の屈折率より大きい場合には、これと同様の不都合が生じる。
【0135】
したがって、保護膜を2層積層した構成の光ディスクとする場合には、第2の保護膜27,33としては、その光屈折率n2 が第1の保護膜4,50の光屈折率n1 よりそれぞれ小さいか等しく、透明な材料を用いることが必要である。
【0136】
(実施例11)
前述の実施例1〜10で説明した光ディスクにおいて、ディスクの表面のうち、光ビームが照射されて情報の記録再生に使用される側の面は、いずれも平滑な面とする。ディスクの表面が平滑であればゴミがあっても付着しにくく、ゴミの付着防止の効果を得ることができる。またディスクの表面が平滑であれば、対物レンズのディスクへの接触を防止するという効果も得られる。
【0137】
各図面に示した光ディスク表面の保護膜は、その内側、すなわちディスク内側に、記録エンボスまたはトラッキング用のグルーブによる凹凸面を有している。一方、ディスク外側の面は、こうした保護膜を厚く形成することで内側の凹凸面を反映せずに平滑化することができる。
【0138】
なお、ディスク基板の記録面の凹凸は再生に使用される光ビームの波長λに対して、λ/(8n)(nは表面保護膜の前記光波長での光屈折率である)前後の大きさで形成される。ディスク基板の記録面から光ビームが照射される表面(被照射面)までの距離は、概してその10倍以上であることが、表面の平滑化の面から望まれる。したがって、ディスク基板の記録面から光ビームが照射される表面までの距離は、5λ/(4n)以上であることが好ましい。
【0139】
さらに光ビームが照射される面(被照射面)における光回折現象を低減するために、この被照射面の表面粗さは、λ/(8n)より小さいことが要求される。被照射面の表面粗さは、λ/(8n)の1/2以下であるλ/(16n)以下であることが望ましい。
【0140】
ディスク表面の保護膜を2層で構成する場合、表面の保護膜の粘度をより小さくすることで、表面の粗さを低減することができる。
【0141】
(実施例12)
図10,図11に示したような光ディスクにおける保護膜27,33として、射出成形で形成された0.1mm厚以下の樹脂基板を用いてもよい。
【0142】
保護膜4,32でこの0.1mm厚以下の樹脂基板を、反射膜3,33に接着することで、十分な機械的強度を有するディスクを作製することができる。
【0143】
(実施例13)
前述の実施例12において、0.1mm厚樹脂基板を形成する際に、0.1mm厚樹脂基板上にエンボスピット部またはガイドグルーブ部を形成し、平らな基板上に貼り合わせることで、図14に示す構成のディスクを作製することもできる。
【0144】
図示する情報記録媒体は、第1の基板61上にエンボスピットまたは案内溝が形成された記録面62が設けられており、この記録面62上には反射膜63が形成されている。さらに、接着層64を介して第2の基板65が設けられた構成である。かかる構成とすることによって、基板のデータ部の基板厚が0.lmm±0.05mmの情報記録媒体が得られる。なお、基板61の厚さは、0.1mm±0.05mm以下であってもよい。
【0145】
この記録媒体に記録されている記録データの読み出しは、基板61側に配置した対物レンズ(図示せず)で光ビーム(図示せず)を集光して入射し、反射膜63からの光強度変化をエンボスピットの記録データとして検出することによって行なわれる。
【0146】
(実施例14)
図15には、貼り合わせ面に凹部を設けた基板の一例を模式的に表わす図を示す。図示する基板においては、記録面17の反対側基板面18には、凹部66が設けられている。これ以外の構成は、図3に示したものと同様とすることができる。すなわち、基板の記録面17側には、必要に応じて次のような凸部を形成することができる。図示するように、ディスク外周に0.1mmの凹部または凸部12,ディスク中央部のクランプエリア13手前領域14に最大0.1mmの凹部または最大0.05mmの凸部、クランプエリア13直後外周側データエリア15手前までの領域16には最大0.1mmの凹部または最大0.25mmの凸部を形成することがきる。
【0147】
図示するように、基板の貼り合わせ面は平らでなくとも、凹部を有していれば貼り合わせが可能である。
【0148】
(実施例15)
図16には、青色LD、NA0.83の高NA対物レンズを用いた表面記録光ディスクの一例を模式的に表わす断面図を示す。
【0149】
図示する表面記録光ディスクは、保護膜4,50を接着層67,68に変更し、さらにこうした接着層67,68の上に0.1mm基板69,70をそれぞれ設けた以外は、図13に示したものと同様の構成である。
【0150】
すなわち、0.6mm厚ディスク基板36の一方の表面には光ビーム5のトラッキング用案内溝38が形成され、その上に反射膜39、下保護膜40、記録膜41、上保護膜42、接着層67、および0.1mm基板69が順次積層されている。
【0151】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム5を対物レンズ6で集光して0.1mm基板69側から入射し、記録マークによる記録膜41からの反射光の光強度変化を記録データとして検出することによって行なわれる。
【0152】
さらにディスク基板36の他方の面には接着層8を介して第2のディスク基板44が貼り付けられており、このディスク基板44の上には、次のように各膜が順次設けられている。すなわち、0.6mm厚ディスク基板44の表面に光ビーム51のトラッキング用の案内溝45が形成され、その上に反射膜46、下保護膜47、記録膜48、上保護膜49、接着層68、および0.1mm基板70が順次積層されている。
【0153】
ディスクに記録されている記録データの読み出しは、図示するように光ビーム51を対物レンズ52で集光して0.1mm基板70側から入射し、記録マークによる記録膜48からの反射光の光強度変化を光記録データとして検出することによって行なわれる。
【0154】
本実施例の光ディスクを構成するためのディスク基板の材質および各膜の特性は、前述の実施例7で述べたものと同様である。両面への反射膜、記録膜、各保護膜の形成に当たっては、前述の実施例4の場合と同様の方法を適用することができる。
【0155】
特に本実施例においては、データ部の基板厚を0.59mmとし、保護基板の厚さを0.1mmとし、貼り合わせることによって両面ディスクとした。
【0156】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、記録密度を高めても十分なチルトマージンと機械的強度とを確保し得る情報記録媒体が提供される。
【0157】
本発明の情報記録媒体は、0.6mm厚の基板を貼り合わせることによって作製可能であるので、従来のDVD−ROM、RAM等のディスクの製造プロセスを利用することができる。
【0158】
さらに、本発明の情報記録媒体においては、表面保護膜を従来の0.6mmより薄くしても機械的強度を確保することが可能となり、その工業的価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一例を模式的に表わす断面図。
【図2】従来のDVD−ROM基板を模式的に表わす断面図。
【図3】本発明の表面記録用基板の一例を模式的に表わす断面図。
【図4】図1に示した情報記録媒体に用いられるディスク基板を製造するための金型を模式的に表わす概略図。
【図5】反射膜の膜厚と反射率との関係を表わすグラフ図。
【図6】反射膜の膜厚の光波長依存性を表わすグラフ図。
【図7】本発明の情報記録媒体の他の例を模式的に表わす断面図。
【図8】本発明の両面仕様の情報記録媒体の一例を模式的に表わす断面図。
【図9】本発明の両面仕様の情報記録媒体の他の例を模式的に表わす断面図。
【図10】本発明の情報記録媒体の他の例を模式的に表わす断面図。
【図11】本発明の両面仕様の情報記録媒体の他の例を模式的に表わす断面図。
【図12】本発明の情報記録媒体の他の例を模式的に表わす断面図。
【図13】本発明の両面仕様の情報記録媒体の他の例を模式的に表わす断面図。
【図14】本発明の情報記録媒体の他の例を模式的に表わす断面図。
【図15】本発明の表面記録用基板の他の例を模式的に表わす断面図。
【図16】本発明の両面仕様の情報記録媒体の他の例を模式的に表わす断面図。
【符号の説明】
1…光ディスク基板
2…エンボスピット
3…反射膜
4…保護膜
5…光ビーム
6…対物レンズ
7…ダミー基板
8…接着層
12…凸部
13…クランプエリア
14…クランプエリア手前領域
15…データエリア
16…データエリア手前領域
17,26…記録面
18…記録面反対側面
19…A面用スタンパー
20…中心穴
21,23…金型
22…突起
24…樹脂導入口
25…ディスク基板
27,28…保護膜
29…ディスク基板
30…エンボスピット
31…反射膜
32,33…保護膜
34,51…光ビーム
35,52…対物レンズ
36,44…ディスク基板
38,45…案内溝
39,46…反射膜
40,47…下保護膜
41,48…記録膜
42,49…上保護膜
50…保護膜
61…第1の基板
62…記録面
63…反射膜
64…接着層
65…第2の基板
66…凹部
67,68…接着層
68,70…0.1mm基板
79…従来のDVD−ROM基板
80…記録面
81…反対側基板面
82…突起
83…クランプエリア
84…クランプエリア手前内周領域
85…データエリア
86…データエリア手前領域

Claims (22)

  1. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に貼り合わせ接着面となる面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、前記基板の厚さより小さく、前記基板の前記貼り合わせ接着面は平滑または凹部を有することを特徴とする情報記録媒体。
  2. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に貼り合わせ接着面となる面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板の前記貼り合わせ接着面の表面は、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)の粗さ、または凹部を有することを特徴とする情報記録媒体。
  3. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1の基板の前記接着面表面は、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)の粗さまたは凹部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  4. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された第1の反射膜と、この第1の反射膜の上に形成された第1の保護膜と、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側に接着面を有する第2の基板と、この第2の基板の前記記録面の上に形成された第2の反射膜と、この第2の反射膜の上に形成された第2の保護膜と、前記第1の基板の前記接着面と前記第2の基板の前記接着面とを接着する接着層とを具備し、前記第1の保護膜および前記第2の保護膜が形成された側の表面をそれぞれ第1および第2の被照射面として、この第1および第2の被照射面からそれぞれ光ビームを照射し、前記第1の反射膜および前記第2の反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記第1の基板の前記記録面から前記第1の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第2の基板の前記記録面から前記第2の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板および前記第2の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1の基板の前記接着面表面および前記第2の基板の前記接着面表面は、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)の粗さまたは凹部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  5. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板の外周部に凹部または凸部を有することを特徴とする情報記録媒体。
  6. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記被照射面の外周部に0.1mm以内の凹部または凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  7. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された第1の反射膜と、この第1の反射膜の上に形成された第1の保護膜と、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第2の基板と、この第2の基板の前記記録面の上に形成された第2の反射膜と、この第2の反射膜の上に形成された第2の保護膜と、前記第1の基板の前記接着面と前記第2の基板の前記接着面とを接着する接着層とを具備し、前記第1の保護膜および前記第2の保護膜が形成された側の表面をそれぞれ第1および第2の被照射面として、この第1および第2の被照射面からそれぞれ光ビームを照射し、前記第1の反射膜および前記第2の反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記第1の基板の前記記録面から前記第1の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第2の基板の前記記録面から前記第2の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板および前記第2の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1および第2の基板の外周部に0.1mm以内の凹部または凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  8. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、前記基板の厚さより小さく、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の外周までの間に凹部または凸部を有することを特徴とする情報記録媒体。
  9. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の外周までの間に0.1mm以内の凹部または0.05mm以内の凸部を有することを特徴とする情報記録媒体。
  10. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.05mm以内の凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  11. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された第1の反射膜と、この第1の反射膜の上に形成された第1の保護膜と、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第2の基板と、この第2の基板の前記記録面の上に形成された第2の反射膜と、この第2の反射膜の上に形成された第2の保護膜と、前記第1の基板の前記接着面と前記第2の基板の前記接着面とを接着する接着層とを具備し、前記第1の保護膜および前記第2の保護膜が形成された側の表面をそれぞれ第1および第2の被照射面として、この第1および第2の被照射面からそれぞれ光ビームを照射し、前記第1の反射膜および前記第2の反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記第1の基板の前記記録面から前記第1の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第2の基板の前記記録面から前記第2の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板および前記第2の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1および第2の基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.05mm以内の凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  12. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスククランプ領域からデータ記録領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.25mm以内の凸部を有することを特徴とする情報記録媒体。
  13. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスククランプ領域からデータ記録領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.25mm以内の凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  14. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された第1の反射膜と、この第1の反射膜の上に形成された第1の保護膜と、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面側の接着面を有する第2の基板と、この第2の基板の前記記録面の上に形成された第2の反射膜と、この第2の反射膜の上に形成された第2の保護膜と、前記第1の基板の前記接着面と前記第2の基板の前記接着面とを接着する接着層とを具備し、前記第1の保護膜および前記第2の保護膜が形成された側の表面をそれぞれ第1および第2の被照射面として、この第1および第2の被照射面からそれぞれ光ビームを照射し、前記第1の反射膜および前記第2の反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記第1の基板の前記記録面から前記第1の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第2の基板の前記記録面から前記第2の被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板および前記第2の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1および第2の基板のディスククランプ領域からデータ記録領域の範囲に0.1mm以内の凹部または0.25mm以内の凸部を有し、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  15. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に貼り合わせ接着面となる面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された第1の保護膜と、この第1の保護膜の上に形成された相変化記録膜と、この相変化記録膜上に形成された第2の保護膜と、この第2の保護膜上に形成された第3の保護膜とを具備し、この第3の保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射率の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板の前記接着面表面の粗さは、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であることを特徴とする情報記録媒体。
  16. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面およびこの記録面の裏面に接着面を有する第1の基板と、この第1の基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された第1の保護膜と、この第1の保護膜の上に形成された相変化記録膜と、 この相変化記録膜上に形成された第2の保護膜と、この第2の保護膜上に形成された第3の保護膜と、前記基板の接着面に接着層を介して形成された第2の基板とを具備し、前記第3の保護膜が形成された側を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射率の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記第1の基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記第1の基板の前記接着面表面の粗さは、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  17. 接着層と、この接着層の対向する2つの面にそれぞれ形成され、エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面および前記接着層に接触した接着面を有する2つの基板と、前記基板の前記記録面の上にそれぞれ形成された2つの反射膜と、前記反射膜の上にそれぞれ形成された2つの第1の保護膜と、前記第1の保護膜の上にそれぞれ形成された2つの相変化記録膜と、前記相変化記録膜上にそれぞれ形成された2つの第2の保護膜と、前記第2の保護膜上にそれぞれ形成された2つの第3の保護膜とを具備し、この第3の保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームをそれぞれ照射し、前記反射膜からの反射率の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の記録面からこの記録面上に積層された膜の最表面までの距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは波長光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板の前記接着面表面の粗さは、λ/(8n)以下(nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、記録領域における一方の表面から他方の表面までの距離は、0.6mm以上1.2mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  18. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された保護膜と、この保護膜の上に形成された光透過性層とを具備し、前記光透過性層が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、データ部における前記基板の厚さは、0.1mm±0.05mm以下であることを特徴とする情報記録媒体。
  19. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された第1の保護膜と、この第1の保護膜の表面に形成された第2の保護膜とを具備し、前記第2の保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面までの距離は、前記基板の厚さより小さく、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の外周までの間に凹部または凸部を有することを特徴とする情報記録媒体。
  20. 前記第1の保護膜の表面は凹凸があり、前記光ビームの波長をλとし、前記第1、第2の保護膜の前記波長λにおける光屈折率をnとしたとき、前記第2の保護膜の表面粗さはλ/(8n)より小さいことを特徴とする請求項19記載の情報記録媒体。
  21. エンボスピットまたは案内溝が設けられた記録面を有する基板と、この基板の前記記録面の上に形成された反射膜と、この反射膜の上に形成された第1の保護膜と、この第1の保護膜の表面に形成された第2の保護膜とを具備し、前記第2の保護膜が形成された側の表面を被照射面として光ビームを照射し、前記反射膜からの反射光の光強度変化に基づいて記録情報を再生する情報記録媒体であって、前記基板の前記記録面から前記被照射面ま での距離は、5λ/(4n)以上0.1mm以下(λは前記光ビームの波長であり、nは前記波長λの光の前記保護膜の光屈折率である)であり、前記基板の厚さは0.1mm以上0.6mm以下であり、前記基板のディスクスピンドル穴からディスククランプ領域の外周までの間に0.1mm以内の凹部または0.05mm以内の凸部を有することを特徴とする情報記録媒体。
  22. 前記第1の保護膜の表面は凹凸があり、前記第1、第2の保護膜の前記波長λにおける光屈折率をnとしたとき、前記第2の保護膜の表面粗さはλ/(8n)より小さいことを特徴とする請求項21記載の情報記録媒体。
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