JP2005163214A - 繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 繊維軸方向および断面方向に不規則な表面変化を有していて極めて自然な斑を有し、極めてナチュラルな風合を呈する繊維を提案すること。
【解決手段】 ポリエステルと、該ポリエステルとは実質的に非相溶でガラス転移温度の差が20℃以下であるポリメチルメタクリレート系ポリマーとを、該ポリメチルメタクリレート系ポリマーを繊維表面近傍に径が0.5〜4μmの島成分として8〜48個存在する未延伸複合繊維となし、次いで、温度40〜100℃で該島成分のアスペクト比が2以上となるように切断される倍率で延伸して、繊維表面に非連続突起物状物を形成する。必要に応じて、さらにアルカリ水溶液で繊維最表面のポリエステルを除去することにより、繊維表面に該ポリエステルとは実質的に非相溶のポリメチルメタクリレート系ポリマーを露出させる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、繊維軸方向および断面方向に不規則な表面変化を有していて、極めて自然な斑を呈する織編物用として好適なポリエステル繊維に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、繊維表面に微細な突起物が繊維軸方向に非連続状態で存在し、極めてナチュラルな風合を呈する織編物を得るのに適したポリエステル繊維およびその製造方法に関するものである。
ポリエステル繊維や該繊維からなる織編物の風合に、天然繊維のもつナチュラルな斑を表現するため、従来様々な表面改質や繊度および物性斑を与える製糸方法が提案されている。
例えば繊維繊度を短いピッチで変化させる方法としては、溶融紡糸工程において、紡出糸を巻き取ることなく連続して低温低倍率延伸することにより、延伸斑を積極的に発生させて繊維軸方向に繊度斑のある繊維を製造する方法が知られている(特公昭41−6616号、特公昭43−19627号、特開昭61−146836号)。しかし、繊度の変化は繊維配向度に反比例し、細い部分は繊維配向度が高く染色した際には淡染色部分となり、太繊度部分は濃染部分となり、本来天然繊維のもつ自然な斑にはこうした繊維構造自身の斑により発生する濃淡斑はない。
また、繊維表面をケミカル添加により改質させて、微細な形態斑を発現させる方法としては、ポリエステルにアルキルスルホン酸アルカリ金属塩や比較的高分子量のポリエチレングリコールを添加したブレンドポリマーを用いる事が提案されている。溶融紡糸において、それら添加剤が繊維軸方向に配向して存在するため、該紡出糸を別工程あるいは巻き取ることなく延伸し、該延伸糸を織編物とした後にアルカリ減量加工することにより、添加剤およびその周囲の繊維構造の乱れた部分を中心に脱落させることができ、繊維表面に1/10数〜数ミクロンの溶出孔が筋状に発現する。この繊維表面変化により、低摩擦性や繊細なタッチをもたらすが、一方で、微細なフィブリルが添加剤の分散性および織編物製造工程での力学的負荷(絞り・ねじり・折れ)により進行するので、フィブリル化が過度に進行した部位は白化現象が発生し、品質を損ね、工程安定化の大きな課題である。
これら、繊維表面に繊維軸方向および断面方向に自然な斑を与えることを目的とした技術には、強度の低下や繊維構造自身の斑によって強度や染色性、また後加工におけるダメージなどの問題があり、解決が望まれている。
特公昭41−6616号公報 特公昭43−19627号公報 特開昭61−146836号公報
本発明は、上記従来技術を鑑みなされたもので、その目的は、繊維軸方向および断面方向に不規則な表面変化を有していて極めて自然な斑を有し、極めてナチュラルな風合を呈する繊維およびその製造方法を提案することにある。
本発明者の研究によれば、上記第1の課題は「ポリエステルと、該ポリエステルとは実質的に非相溶でガラス転移温度の差が15℃以下であるポリメチルメタクリレート系ポリマーとからなる複合繊維であって、該ポリメチルメタクリレート系ポリマーは繊維表面近傍に繊維軸方向に非連続状態で島成分として8〜48個存在し、その径が0.5〜4μmでアスペクト比が2以上であることを特徴とする繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維。」により達成できることが見出された。
また別の課題は、「ポリエステルと、該ポリエステルとは実質的に非相溶でガラス転移温度の差が15℃以下であるポリメチルメタクリレート系ポリマーとからなり、該ポリメチルメタクリレート系ポリマーは繊維表面近傍に繊維軸方向に連続な島成分として8〜48個存在すると共にその径が0.5〜4μmである未延伸複合繊維を、温度40〜100℃で島成分のアスペクト比が2以上となる倍率で延伸し、次いでアルカリ水溶液で繊維最表面のポリエステルを除去することにより、繊維表面に該ポリエステルとは実質的に非相溶のポリメチルメタクリレート系ポリマーを露出させることを特徴とする繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維の製造方法。」により達成できることが見出された。
本発明のポリエステル繊維によれば、繊維表面が繊維軸方向および繊維断面方向に不規則な表面変化を有しているので、極めてナチュラルな風合を呈する織編物を提供することができる。
本発明で用いられるポリエステルは、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とする繊維形成能を有するポリエステルを対象とし、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等をあげることができる。また、これらのポリエステルは、第3成分としてブタンジオールのようなジオール成分又はイソフタル酸等のジカルボン酸成分を共重合させた共重合体でもよく、さらにはこれら各種ポリエステルの混合物でもよい。これらのうちポリエチレンテレフタレート系重合体が最適である。これらポリエステルは、紡糸性および糸物性の観点から固有粘度は0.4〜1.1であることが望ましい。
これらポリエステルには、必要に応じて艶消し剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、末端停止剤、蛍光増白剤等が含まれていてもよい。
本発明で用いられるポリメチルメタクリレート系ポリマー(以下、PMMAと称することがある。)は、上記ポリエステルとは実質的に非相溶であって、該ポリエステルのガラス転移温度との差が20℃以下、好ましくは15℃以下のガラス転移温度を有している必要がある。すなわち、本発明の複合繊維を製造する際には、紡糸工程ではPMMA成分を繊維軸方向に連続させ、一方、延伸工程ではPMMA成分を繊維軸方向に非連続とするため、PMMAとポリエステルとは親和性が低い相溶性のない組合せとし、且つ、ポリエステルとPMMAとのガラス転移温度差は15℃以下とする。
また、PMMAの230℃におけるメルトインデックスは4〜25の範囲にあるものが、紡糸工程でのPMMA成分の繊維軸方向の連続性を持たせるために好ましい。
PMMA成分の複合繊維に占める重量割合は、20%以下、特に5〜15%の範囲が適当である。該面積割合が20%を越える場合には、前述のPMMAとポリエステルとのガラス転移温度差が20℃以下であっても、紡糸工程でのPMMAサイドへの応力の集中が進行し、PMMA成分の切断およびポリエステルの配向斑が発生するようになり、本発明の目的とする単独糸使いができる程度の高強度(3〜4cN/dtex)で、かつPMMAからなる非連続突起による斑を有する繊維は得られない。
PMMA成分からなる島数は、該島への紡糸応力の均一負荷のために8個以上とする必要がある。島数が8個未満の場合には、島径が大きくなるため、繊維表面に偏在させる本発明ではその紡糸応力が集中しやすくなり好ましくない。一方、48個を越える場合には、島径が非常に小さくなり、風合い変化として人間の触感においては、ポリエチレングリコールやアルキルスルホン酸塩を添加して減量後に発生するフィブリルとの差が感じられなくなる。また、紡糸口金の加工コストも上昇する。なお、島成分の配置は、紡糸の安定性の観点から回転対称にするのが望ましい。
この島数および人間の触感に関連して、島の直径は、0.5〜4μmとする必要がある。0.5μm未満の場合には、触感としては斑を検知することができず均質な触感となる。一方、4μmを越える場合には、大きすぎて繊細な感触を得ることができない。従って、好ましくは、1〜2μmの範囲が適当である。
PMMAのアスペクト比(繊維軸長さ/島径の比)は、2以上、好ましくは3〜10の範囲とする必要がある。該アスペクト比が2未満の場合には、延伸工程での切断長が非常に短く、それだけPMMAの変形能が小さく、大きな延伸張力がかかったことを意味し、延伸工程調子に問題が発生する。また、ポリエステルとの接触面積が小さいために、使用時の摩擦によりはがれやすくなる。従って、PMMAからなる島成分のアスペクト比は2以上とする必要がある。
本発明においては、上記島成分は繊維表面近傍に配置されている必要があるが、ここでいう表面近傍とは、繊維表面から島成分までの最短距離が6μm以下、好ましくは0.5〜3μmであることをいう。該最短距離が6μmを越える場合には、繊維表面に非連続突起状物を形成することが困難になる。
なお、本発明のポリエステル繊維の単繊維繊度は、0.3〜4dtexの範囲が適当であり、特に0.5〜2dtexの範囲が好ましい。また、伸度は15〜50%、特に25〜45%の範囲が適当である。
以上に説明した本発明のポリエステル繊維は、例えば以下に述べる方法により製造することができる。すなわち、ポリエステルAとポリエステルとを別々のルーダーで溶融押し出しし、計量後、図1に示すような繊維断面を形成する複数の吐出孔を有する紡糸口金に溶融ポリマーを導入し、複合紡糸する。その際、紡糸速度は1500〜3000m/分として先ず未延伸糸を得る。ここでPMMAとポリエステルとのガラス転移温度差(Tg)が20℃以下であることが重要である。それは、PMMAとポリエステルとが海島構造の繊維断面として吐出された後の紡糸細化過程において、PMMAのガラス転移温度がポリエステルのそれよりも20℃を越えて高い場合には、伸長変形を受ける際にPMMAが早く固まって伸長応力はPMMA側に負荷されることになり、ポリエステル側は紡糸応力を担持しないために低配向のままではあるが、PMMAと同様に変形をうけて細化する。しかしながら、高TgのPMMAは紡糸ラインの上流で、すでに固化して変形能を失うため、自らを切断して紡糸線速度に合わせることになる。このように繊維軸方向のPMMAの連続性が損われると、紡糸応力はPMMAには負荷されず、未だ紡糸ライン上で変形能を有するポリエステル側に委ねられることになり、PMMAの欠損部では、ポリエステルに紡糸応力が負荷されるようになる。したがって、紡糸線後半では、ポリエステルの部分的配向の増加が起こり、PMMAの非連続は形成されるものの、ポリエステルの配向度にも斑が発生する。また、得られる繊維の強度は弱く、しかもPOY程度の高速では断糸など工程調子の安定化が難しくなる。
得られた未延伸糸を温度40〜100℃、特に60〜80℃のローラーで予熱し、残留伸度が25〜45%となる範囲の延伸倍率にて延伸する。ここでPMMAとポリエステルとは予熱ローラで同時に温められるが、PMMAは本来配向性の高いポリマーではなく、ガラス状態を保持しようとする性質が高いために、延伸張力下では優先的に切断され、後の延伸張力はポリエステル側に負荷され、ポリエステル側は均一な延伸が行われる。次いで、温度100〜150℃のセットローラーにて熱セットを施し、必要に応じてセット後にオーバーフィードをかけて巻き取り、沸水収縮を6〜12%とする。かくすることにより、繊維強度3〜4cN/dtexが得られ、衣料用繊維として極めて適用範囲の広い素材となる。
同様に、1500〜3000m/分で引き取ったあと、一旦巻き取ることなく予熱ローラー温度80〜100℃にてゴデッドローラー予熱し、残留伸度25〜45%となる延伸倍率で延伸後、120〜150℃のセットローラーで熱セットし、必要に応じて第三ゴデッドローラーを使用し、直接最終延伸糸を得る紡糸延伸方法を採用することもできる。
このようにして得られた延伸糸は、製編織して織編物とする。必要に応じて減量加工を施す場合には、染色前の生布・編地を80℃〜95℃の水酸化ナトリウム2〜5重量%水溶液に浸漬し、減量率10〜30%のアルカリ減量処理を行えば、繊維断面の最表面のポリエステルおよびPMMAからなる島間のポリエステルが該アルカリにより溶解・脱落されて、非連続PMMA島成分が繊維表面に現れ、非連続突起状物を形成することができる。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中の各評価項目は下記の方法で測定した。
<PMMA島径とアスペクト比>
延伸糸を温度95℃の4%水酸化ナトリウム水溶液中にて、20%重量減となるまで処理を行う。ついで、減量後の繊維を洗浄乾燥し、電子顕微鏡にて、繊維断面および繊維側面の観察(×1000倍)を行い、PMMAの島径とアスペクト比(繊維軸方向長さ/島径)を求める。
<強度・伸度>
延伸糸を温度25℃×湿度60%の恒温恒湿下に保たれた部屋に1昼夜放置した後、サンプル長さ200mmを島津製作所製引張試験機テンシロンにセットし、200m/分の速度にて引張破断強度および伸度を測定した。
<風合い官能テスト>
延伸糸を同規格のサテン組織に製織し、温度95℃の4%水酸化ナトリウム水溶液にて減量率が20%となるようにアルカリ減量加工を施し、PMMA非連続突起を繊維表面に現した織物を得た。これを5名の熟練したポリエステル素材開発者にて官能試験を実施し、風合いの感触を以下にグループ分けさせた。
A:未表面改質ポリエステル風合い
B:ドライ感、さらっとした感じ
C:絹様なねっとり感、きしみ感
D:極細フィブリル感
[実施例1]
固有粘度が0.64で酸化チタンを0.3重量%含むポリエチレンテレフタレート(PET)と、メルトインデックスが15(230℃)でガラス転移温度が80℃のPMMA1またはメルトインデックスが2.0(230℃)でガラス転移温度が100℃のPMMA2を用いた。PETは160℃×5時間乾燥後、温度300℃にて溶融押し出し、一方PMMA1,2はそれぞれ温度80℃および100℃にて乾燥後、それぞれ温度255℃および270℃にて溶融押し出し、これらを複合紡糸口金に導入して紡糸速度2000m/分で紡糸して未延伸糸を得た。その際、島数、島径、PMMAの物性と複合比率を表1に記載のとおりとした。次いで、用いたPMMAのガラス転移温度を予熱ローラー温度とし、得られる延伸糸の伸度が30〜40%となる延伸倍率で延伸した。紡糸・延伸時の断糸等工程調子および紡出糸内のPMMAの切断の有無についての観察結果を表1に示す。
また、得られた繊維からサテン組織織物を作成し、20%アルカリ減量によって、繊維表面にPMMA突起を出現させ、官能テストを実施した。
Figure 2005163214
表1中、実験No.1は島数が4個と少ないために、紡糸応力の集中によると見られる断糸が時折見られ、紡糸工程調子は良くなかった。また、延伸時のPMMA切断が非常に細かいピッチで発生し、PMMA島径が大きいために延伸時の工程調子における断糸も認められた。官能テストでは、ドライ感を選ぶ試験者が多かった。実験No.2は、島数8および島径2μmでアスペクト比4であり、紡糸延伸工程ともに良好であった。強度良好であり、ドライ感を感じる試験者がほとんどであった。また、実験No.3〜5については、島径が1.5〜0.8μmの間で、紡糸延伸工程は良好であり、官能検査の結果は、絹様のきしみ感やねっとり感など、繊細なタッチとの評価であった。実験No.6については、PMMA2(Tg=100℃)を用いたケースであり、PMMAのガラス転移温度が高いために、紡糸段階でPMMAの切断が観察され、PETに配向斑ができた。また延伸倍率を得られる延伸糸の伸度を30〜40%の範囲にするべく、高倍率を設定しようとしたが、断糸にて高倍率延伸ができず、低倍率延伸とせざるを得なかった。テンシロン引張試験機で強度・伸度を測定したところ、強度は低く、伸度はまだ大きかったが、これは、延伸斑のためである。したがって、紡糸・延伸工程調子ともに不調であった。繊維全体に配向斑が存在するために、官能テストの結果は、ドライ感の回答が多かった。また、実験No.7は、PMMA1の複合比率を20重量%としたものである。得られた紡出糸を延伸しようとする際、高倍率延伸をすることができないので、比較的ピッチの長い緩やかな延伸斑ではあるが、残留伸度が大きく、またドライ感を示した。実験No.8では、島数を多くし、PMMA島径を小さくすることにより、さらに繊細なタッチを表現しようとしたが、官能試験の結果は、あまり芳しくなく、表面改質のされていない単繊維繊度が1〜2dtexのものとあまりかわらない風合いという意見もあった。
以上に説明した本発明の繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維は、その繊維表面の繊維軸方向および繊維断面方向に不規則な表面変化を有しているので、極めてナチュラルな風合を呈する。したがって、天然繊維のもつナチュラルな斑の表現が要求されている分野、特に衣料分野に好適に使用することができる。
本発明のポリエステル繊維を製造する際の未延伸糸の繊維横断面を示す一概略図である。

Claims (5)

  1. ポリエステルと、該ポリエステルとは実質的に非相溶でガラス転移温度の差が20℃以下であるポリメチルメタクリレート系ポリマーとからなる複合繊維であって、該ポリメチルメタクリレート系ポリマーは繊維表面近傍に繊維軸方向に非連続状態で島成分として8〜48個存在し、その径が0.5〜4μmでアスペクト比が2以上であることを特徴とする繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維。
  2. ポリメチルメタクリレート系ポリマーの複合面積割合が20%以下である請求項1記載の繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維。
  3. ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである請求項1または請求項2記載の繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維。
  4. ポリメチルメタクリレート系ポリマーの230℃におけるメルトインデックスが4〜25である請求項1〜3のいずれかに記載の繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維。
  5. ポリエステルと、該ポリエステルとは実質的に非相溶でガラス転移温度の差が20℃以下であるポリメチルメタクリレート系ポリマーとからなり、該ポリメチルメタクリレート系ポリマーは繊維表面近傍に繊維軸方向に連続な島成分として8〜48個存在すると共にその径が0.5〜4μmである未延伸複合繊維を、温度40〜100℃で島成分のアスペクト比が2以上となる倍率で延伸し、次いでアルカリ水溶液で繊維最表面のポリエステルを除去することにより、繊維表面に該ポリエステルとは実質的に非相溶のポリメチルメタクリレート系ポリマーを露出させることを特徴とする繊維表面に非連続突起物を有するポリエステル繊維の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022050291A1 (ja) * 2020-09-07 2022-03-10 東レ株式会社 海島型複合繊維および海島型複合繊維を含む繊維製品

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