JP2003082530A - ポリエステル系複合繊維及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル系複合繊維及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストレッチ性が高く、ソフト感があり、染色
性に優れる布帛が得られるポリエステル系複合繊維及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート系成分
とポリ乳酸系成分とがサイドバイサイド型又は偏心芯鞘
型に複合してなり、かつ全捲縮率(TC)が15%以上
であるポリエステル系複合繊維、及び、固有粘度が0.
7〜1.2である、ポリトリメチレンテレフタレート系
ポリマーと、分子量が5万〜15万であるポリ乳酸系ポ
リマーとをサイドバイサイド型又は偏心芯鞘型に複合さ
せるポリエステル系複合繊維の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイドバイサイド
型又は偏心芯鞘型に複合された、ポリエステル系複合繊
維に関する。さらに詳しくはポリトリメチレンテレフタ
レート系成分とポリ乳酸系成分からなり、ストレッチ性
とソフト感に優れ、かつ優れた染色性を有するポリエス
テル系複合繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2種類の収縮特性または溶融粘度
の異なった重合体を、サイドバイサイド型もしくは偏心
芯鞘型に複合紡糸したのち、これを延伸し、弛緩状態で
熱処理することによって、捲縮糸を得る方法がよく知ら
れている。特にポリエステル系複合繊維は、力学的な性
質、熱安定性、ウオッシュアンドウエアー性等に優れて
いるため、広く用いられている。そして、かかるポリエ
ステル系複合繊維としては、ポリエチレンテレフタレー
ト重合体の重合度に差があるものからなる複合繊維、あ
るいはホモのポリエチレンテレフタレートと共重合ポリ
エステルとの複合繊維などが提案されてきた。しかる
に、これらポリエチレンテレフタレートを使用した複合
繊維を用いて織物となすと、ストレッチ性が小さく弾性
回復性が劣るといった欠点や、ポリエチレンテレフタレ
ートの剛性が高いために風合いが硬いという欠点があ
る。
【0003】このような欠点に対して、例えば、特公昭
43−19108号公報はポリトリメチレンテレフタレ
ートとポリエチレンテレフタレートの組合せからなるサ
イドバイサイド型複合繊維を提案している。この複合繊
維は高収縮性成分として高分子量のポリトリメチレンテ
レフタレートを使用しているため、繊維の剛性が高い。
その結果、かかる複合繊維を用いた織物は、堅い風合い
になってしまう。
【0004】また、特開平11−189923号公報
は、低収縮成分として低粘度のポリトリメチレンテレフ
タレートを使用し、これと高粘度のポリエステルとを複
合化したポリエステル系複合繊維を提案している。しか
るに、この複合繊維は、ソフト感は捲縮特性は前記高分
子量のポリトリメチレンテレフタレートを使用した複合
繊維に比べて良好であるものの、捲縮性が低くなる傾向
にある。このため、かかる複合繊維は、高いストレッチ
性を必要とする用途には不適格である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題を解消するためになされたものであり、その課
題は、ストレッチ性とソフト感に優れ、さらに、優れた
染色性を有する布帛が得られるポリエステル系複合繊維
及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を達成するため鋭意検討した結果、ポリトリメチレン
テレフタレート系成分を1成分として使用したサイドバ
イサイド型または偏心芯鞘型複合繊維において、相手方
成分をポリ乳酸系成分とし、かつ所定の物性となすこと
により、上記課題が達成されることを知り、本発明を完
成するに至った。
【0007】かくして、本発明によれば、「ポリトリメ
チレンテレフタレート系成分とポリ乳酸系成分とがサイ
ドバイサイド型もしくは偏心芯鞘型に複合し、かつ全捲
縮率(TC)が15%以上であることを特徴とするポリ
エステル系複合繊維。」が提供される。
【0008】その際、該複合繊維を用いて織編物とな
し、染色加工後の明度L*が40以下かつ染色加工前後
の色差ΔEが55以上であることが好ましい。
【0009】そして、かかる複合繊維は「固有粘度が
0.7〜1.2である、ポリトリメチレンテレフタレー
ト系ポリマーと、分子量が5万〜15万である、ポリ乳
酸系ポリマーとをサイドバイサイド型又は偏心芯鞘型に
複合させることを特徴とするポリエステル系複合繊維の
製造方法。」により得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。まず、本発明のポリエステル系複合
繊維に使用されるポリトリメチレンテレフタレートと
は、実質的にテレフタル酸と1,3−プロパンジオール
を重縮合せしめて得られるポリトリメチレンテレフタレ
ートである。本発明において、該ポリトリメチレンテレ
フタレートは、ポリトリメチレンテレフタレートホモポ
リマーであってもよいし、以下に示すポリトリメチレン
テレフタレートコポリマーであってもよい。即ち、本発
明の効果を損なわない範囲で、イソフタル酸、コハク
酸、アジピン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−スルホイソフタ
ル酸テトラブチルホスホニウム塩等の酸成分や、1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロ
ヘキサンジメタノール等のグリコール成分、ε−カプロ
ラクトン、4−ヒドロキシ安息香酸、ポリオキシエチレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の1種
もしくはそれ以上が10wt%未満共重合されていても
よい。
【0011】上記のポリトリメチレンテレフタレート系
成分の固有粘度[η]は0.7〜1.2(特に好ましく
は0.9〜1.1)が好ましい。本発明のポリエステル
系複合繊維は、熱処理を受けた際、通常、ポリトリメチ
レンテレフタレート系成分が収縮して内側に位置し、ポ
リ乳酸成分が外側に位置する捲縮形態を有する。この
際、該固有粘度が0.7未満の場合は、ポリマーの分子
量が低すぎるため、ポリトリメチレンテレフタレート系
成分に充分な収縮応力が発生しない。その結果、捲縮が
発現し難く、ストレッチ性のある複合繊維が得られ難
い。逆に、該固有粘度が1.2を越える場合は、溶融粘
度が高すぎるために紡糸性が困難になる恐れがある。
【0012】次に、本発明のポリエステル系複合繊維に
使用されるポリ乳酸系成分は、L−乳酸とD−乳酸又は
それらのブレンドによる光学異性体の重合体であり、9
0%以上(より好ましくは95%以上)の光学純度を有
することが好ましい。該光学純度が90%よりも低いと
ポリ乳酸の融点が低下するため、延伸熱セット時や染色
加工工程において繊維同士が融着し、製品のソフト感が
低下したり、品位が損なわれる恐れがある。
【0013】かかるポリ乳酸の平均分子量は5万〜15
万(より好ましくは8万〜14万)であることが好まし
い。該平均分子量が5万よりも低いと繊維強度が低下す
る傾向にある。逆に該平均分子量が15万より大きいと
ポリ乳酸系成分の収縮率が大きくなるため、複合繊維の
捲縮性能が低下する恐れがある。
【0014】上記ポリ乳酸系成分としては、単独のポリ
乳酸重合体であることが好ましいが、ポリ乳酸にエステ
ル形成能を有する成分を共重合したものであってもよ
い。その際、共重合可能な成分としてはグリコール酸、
3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロ
キシ吉草酸などのヒドロキシカルボン酸類のほかエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール等の分子内に複
数の水酸基を含む化合物またはそれらの誘導体。アジピ
ン酸、セバシン酸、フマル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸等の分子内に複数のカルボン酸基
を有する化合物またはそれらの誘導体が選択される。
【0015】また、上記のポリトリメチレンテレフタレ
ート系成分とポリ乳酸系成分には必要に応じて、各種の
添加剤、例えば艶消し剤、熱安定剤、消泡剤、製色剤、
難燃剤、酸化防止剤、結晶核剤などを混合してもよい。
【0016】本発明のポリエステル系複合繊維は上記の
ポリトリメチレンテレフタレート系成分とポリ乳酸系成
分がサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に複合化され
ており、この両者の組合せによりストレッチ性が高く、
ソフト感があり、染色性に優れた複合繊維が得られる。
図1は本発明のポリエステル系複合繊維の横断面図を例
示したものである。本発明において、図1(イ)のよう
なサイドバイサイド型横断面が最も好適に選択される
が、図1(ロ)のような偏心芯鞘型横断面を有するもの
も選択される。この際、ポリトリメチレンテレフタレー
ト系成分が偏心した芯部に位置し、一方、ポリ乳酸成分
が鞘部に位置してもよいし、その逆であってもさしつか
えない。また、両成分の複合比は任意に選択することが
できるが、通常、ポリトリメチレンテレフタレート系成
分とポリ乳酸成分の重量比で30:70〜70:30
(好ましくは40:60〜60:40)の範囲で用いら
れる。ポリトリメチレンテレフタレート系成分が70w
t%を越える場合は、該ポリトリメチレンテレフタレー
ト系成分の収縮力が強くなり、ポリエステル系複合繊維
の捲縮率が向上するものの、ポリエステル系複合繊維の
繊維強度が低下する恐れがある。逆に、ポリトリメチレ
ンテレフタレート系成分が30wt%未満の場合は、複
合繊維の捲縮率が低下する傾向にある。
【0017】次に、本発明のポリエステル複合繊維はそ
の全捲縮率(TC)が15%以上(好ましくは18%以
上)である必要がる。かかる捲縮率を有することによ
り、本発明のポリエステル系複合繊維を用いて布帛とな
した後、該布帛は優れたストレッチ性を有することがで
きる。さらには、ポリトリメチレンテレフタレート系成
分とポリ乳酸成分はともに、ソフトな特性を有するた
め、本発明のポリエステル系複合繊維を用いた布帛はソ
フトな風合いも持つことができる。
【0018】さらに、本発明の複合繊維は、該複合繊維
を用いて織編物となし、染色加工後の明度L*が40以
下(より好ましくは36以下)かつ染色加工前後の色差
ΔEが55以上(より好ましくは57以上)となりうる
ことが好ましい。かかる範囲から外れる場合は、本発明
の主目的のひとつである染色性が充分に発現されないお
それがある。
【0019】本発明のポリエステル系複合繊維におい
て、繊度、フィラメント数については特に限定されない
が、本発明のポリエステル系複合繊維を用いて得られる
布帛の風合い等を考慮すると、総繊度30〜350dt
ex、単糸繊度1.6〜4.5dtexのマルチフィラ
メントであることが好ましい。
【0020】上記のポリエステル系複合繊維は下記に示
す方法によって容易に得ることができる。即ち、固有粘
度が0.7〜1.2(特に好ましくは0.9〜1.1)
である、ポリトリメチレンテレフタレート系ポリマー
と、分子量が5万〜15万(より好ましくは8万〜14
万)である、ポリ乳酸系ポリマーとをサイドバイサイド
型又は偏心芯鞘型に複合紡糸する。かかる複合紡糸にお
いて、所望の複合構造に従って、従来公知の紡糸口金を
適宜選択することができる。この際、紡糸温度は240
℃〜260℃が好ましい。該紡糸温度が240℃未満で
は、ポリトリメチレンテレフタレートポリマーが安定し
た溶融状態になり難いため、得られた複合繊維の物性斑
が大きくなり、満足な強伸度が得られない恐れがある。
逆に紡糸温度が260℃を越えるとポリ乳酸の熱分解が
激しくなり、得られた複合繊維は満足な強伸度が得られ
ない恐れがある。紡糸口金から吐出された糸条は常法の
紡糸方法に従って紡糸される。即ち、紡糸口金から吐出
された糸条は冷却風を吹き付け固化させた後、油剤を付
与して速度1000〜4000m/minで巻き取るこ
となく延伸熱処理する方法、または速度1000〜40
00m/minで巻き取った後に延伸熱処理する方法が
選択される。なお、延伸熱処理の前か後にインターレー
ス加工をほどこしてもよい。
【0021】本発明のポリエステル系複合繊維は通常、
使用目的によっては撚糸された後、常法の製編織工程を
経て染色加工工程に供せられる。そして、染色加工工程
の熱処理により、本発明のポリエステル系複合繊維は捲
縮を発現する。その際、通常、ポリトリメチレンテレフ
タレート系成分が大きく収縮することにより内側に位置
し、ポリ乳酸系成分が外側に位置する捲縮形態となる。
その結果、本発明のポリエステル系複合繊維を用いた布
帛は優れたストレッチ性を有する。また、ポリトリメチ
レンテレフタレート系成分とポリ乳酸成分は染色加工を
経た後においてもソフトな性質を維持するため、ソフト
な風合いが得られる。さらには、ポリトリメチレンテレ
フタレート系成分とポリ乳酸成分はともに、ポリエチレ
ンテレフタレートと比較して、低い染色温度でも優れた
染色性を有する。かかる作用により、本発明のポリエス
テル系複合繊維を用いた布帛は、ストレッチ性とソフト
感に優れ、さらには、低温でも優れた染色性を有する。
【0022】また、本発明のポリエステル系複合繊維を
用いて製編織する際、織編機、織編組織等については何
ら制約されることはなく、少なくとも一部に用いること
によって、本発明の目的とする優れたストレッチ性、ソ
フト感、染色性を有する布帛を製造することができる。
ここで少なくとも一部とは、例えば織物の場合、経糸及
び/又は緯糸の少なくとも一部に用いることを意味し、
好適には布帛の30wt%以上に用いられる。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例及び比較例を詳述する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。 <固有粘度>O−クロロフェノールを溶媒とし、35℃
で求めた。 <重量平均分子量>島津製作所製GPCを用い、ポリマ
ーの0.1%クロロホルム溶液を試料として測定した。 <破断伸度、強度>島津製作所製オートグラフ引張試験
機を用い、糸長200mm、引張速度200mm/mi
n、N=3で、破断伸度、強度を測定した。 <全捲縮率(TC)>複合繊維糸条を30cmのかせに
とり、0.176cN/dtex(0.2g/de)の
荷重を掛け、1分放置した後の長さを測定してその長さ
をL0とする。次に0.00176cN/dtex
(0.002g/de)の荷重下で沸騰水中20分間煮
沸する。その後、かせを取り出した後充分に乾かし、
0.176cN/dtex(0.2g/de)の荷重を
掛け、1分放置した後の長さを測定してその長さをL1
とする。その後0.00176cN/dtex(0.0
02g/de)の荷重下で1分放置後の長さを測定して
その長さをL2とし、次式により全捲縮率(TC)を算
出した。 全捲縮率(TC)=(L1−L2)/L0×100
(%) <染色性>サカタインクス株式会社製マクベス分光光度
計を用いて筒編試料の染色前と染色後のL*、a*、b*
の値を求め、下式により色差ΔEを算出した。 ΔE=[(ΔL*2+(Δa*2+(Δb*21/2 ここでΔL*は染色前後の明度指数L*の差、Δa*、Δ
*はそれぞれ染色前後のクロマチイクネス指数a*、b
*の差を示す。L*、a*、b*の値は、標準の光Cを用
い、JISZ8722に規定する3刺激値X、Y、Zか
ら次式によって計算されたものである。 L*=10Y1/2*=17.5(1.02X−Y)/Y1/2*=7.0(Y−0.847Z)/Y1/2 また、筒編試料の染色条件は以下の通りである。 [染色条件] ・染料:住友化学製 SumikaronNavyBl
ue;owf4% ・非イオン系分散剤:明成化成工業製 DisperV
G;0.5g/L ・浴比: 1:50 ・染色温度×時間:110℃×45min ・還元処理:80℃×20min <織物風合い評価>複合繊維を経糸と緯糸に用い平組織
織物を製織し、試験者3名により、ストレッチ性とソフ
ト感について官能評価を行い4段階評価した。「極めて
優れている」は◎、「優れている」は○、「普通」は
△、「劣っている」は×で示した。
【0024】[実施例1]固有粘度が1.1のポリトリ
メチレンテレフタレートのチップと、平均分子量10万
のポリ乳酸チップを、重量比率1:1になるように、複
合紡糸機に供給し、サイドバイサイド型の複合紡糸口金
から、常法により紡糸温度250℃、紡糸速度1500
m/minで引き取った後、これを巻き取り、208d
tex/24filの未延伸糸を得た。この未延伸糸
を、予熱温度80℃、セット温度150℃、延伸倍率
2.5倍で延伸し83dtex/24filの複合繊維
の延伸糸を得た。得られた複合繊維の物性、全捲縮率
(TC)、染色性、織物風合いを評価した結果を表1に
示す。
【0025】[実施例2]固有粘度が0.96のポリト
リメチレンテレフタレートのチップと、平均分子量12
万のポリ乳酸チップを用いる以外は実施例1と同じ条件
で複合繊維を得た。得られた複合繊維の物性、全捲縮率
(TC)、染色性、織物風合いを評価した結果を表1に
示す。
【0026】[比較例1]固有粘度が0.96のポリト
リメチレンテレフタレートのチップと、平均分子量18
万のポリ乳酸チップを用いる以外は実施例1と同じ条件
で複合繊維を得た。得られた複合繊維の物性、全捲縮率
(TC)、染色性、織物風合いを評価した結果を表1に
示す。
【0027】[比較例2]固有粘度が1.24のポリト
リメチレンテレフタレートのチップと、平均分子量12
万のポリ乳酸チップを用いる以外は実施例1と同じ方法
で紡糸を行ったところ、紡糸調子が極めて不良であり、
充分な試料が得られなかった。このため、繊維物性等の
評価は行わなかった。
【0028】[比較例3]ポリ乳酸チップの代わりに固
有粘度0.58のポリエチレンテレフタレートのチップ
を用いる以外は実施例1と同じ方法で複合繊維を得た。
得られた複合繊維の物性、全捲縮率(TC)、染色性、
織物風合いを評価した結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】実施例1及び実施例2の複合繊維は、とも
に大きな全捲縮率を有し、染色性も良好である。また、
織物風合い評価においても、優れたストレッチ性、ソフ
ト感を有する。
【0031】一方、比較例1の複合繊維は、全捲縮率の
値が非常に小さいため、織物風合い評価において、スト
レッチ性が劣る結果となった。また、比較例3の複合繊
維は大きな全捲縮率を有するものの、染色性が充分でな
く、織物風合い評価においてもソフト感が不足する結果
となった。
【0032】
【発明の効果】本発明のポリエステル系複合繊維は高い
捲縮性とソフトな性質、さらには、低い染色温度でも優
れた染色性を有する。このため、かかるポリエステル系
複合繊維によれば、優れたストレッチ性、ソフトな風合
いを有する、染色性が良好な布帛を得ることができ、極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリエステル系複合繊維の横断面
形状を例示した模式図である。
【符号の説明】
P ポリトリメチレンテレフタレート系成分 N ポリ乳酸系成分
フロントページの続き Fターム(参考) 4L041 AA08 AA20 AA25 BA02 BA05 BA09 BA22 BA60 BC20 CA05 CA08 DD01 DD10 DD14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリトリメチレンテレフタレート系成分
    とポリ乳酸系成分とがサイドバイサイド型又は偏心芯鞘
    型に複合してなり、かつ全捲縮率(TC)が15%以上
    であることを特徴とするポリエステル系複合繊維。
  2. 【請求項2】 染色加工後の明度L*が40以下かつ染
    色加工前後の色差ΔEが55以上である請求項1に記載
    のポリエステル系複合繊維。
  3. 【請求項3】 固有粘度が0.7〜1.2である、ポリ
    トリメチレンテレフタレート系ポリマーと、分子量が5
    万〜15万であるポリ乳酸系ポリマーとをサイドバイサ
    イド型又は偏心芯鞘型に複合させることを特徴とするポ
    リエステル系複合繊維の製造方法。
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