JP2006037273A - モノフィラメント及びその製造法並びに歯ブラシ - Google Patents

モノフィラメント及びその製造法並びに歯ブラシ Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の歯ブラシと対比して、透明性と柔軟性に優れ、且つ、清拭性と使用耐久性に優れたモノフィラメント及びそれからなる歯ブラシを提供する。
【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)と共重合ポリエステルAが重量比で90/10〜45/55の割合で混合され、下記(a)〜(c)を満足することを特徴とする、ポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
(a)共重合ポリエステルAの、示差走査熱量計で測定される融点が180〜250℃である。
(b)ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)と共重合ポリエステルAとの混合物を、窒素雰囲気下260℃で1分間溶融後、冷却速度50℃/秒以上で30℃まで急冷して非晶化した後に、示差走査熱量計で測定される結晶化ピーク温度が、70〜100℃であり、且つ、融点が200〜230℃である。
(c)ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)と共重合ポリエステルAとの混合物の無機系微粒子の含有率が0〜0.1wt%である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント及びそれからなる歯ブラシ、並びにポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメントの製造法に関する。更に詳しくは、透明性と柔軟性、耐久性を兼ね備えた、ポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント及びそれからなる歯ブラシに関する。
近年、ポリトリメチレンテレフタレート(以下、「PTT」と称す。)を成分とするモノフィラメント及び、このモノフィラメントからなる歯ブラシがその回復性能から、着目されている。
特許文献1には、PTTを用いた歯ブラシが開示され、優れた回復性を有することが記載されている。
特許文献2には、PTTを毛材として使用した各種ブラシが開示され、歯ブラシとして用いた場合に、毛材のはりこしや弾性回復性に優れ、且つ低吸湿のために、経時的変化が少ない高性能ブラシが記載されている。
特許文献3には、PTTからなるモノフィラメントが開示され、屈曲回復性あるいは長期使用に対する耐久性に優れたブラシが記載されている。
これらの特許文献では、PTTモノフィラメントの製造にあたり、特定の条件で弛緩熱処理を施し沸水収縮率を2%以下とすることにより、PTTの分子構造が安定して、長期間使用において、毛開き耐久性に優れたブラシが得られることが記載されている。
特許文献4には、PTT5〜45wt%にPTT以外のポリエステル系樹脂95〜55wt%を混合したモノフィラメントが開示され、吸水時の弾性変化が小さく且つ耐久性が向上したブラシ材が記載されている。
しかし、前記文献1〜4に開示されるPTTモノフィラメントからなる歯ブラシは、弾性回復性や屈曲耐久性に優れるものの、剛性が高く歯ブラシに使用すると柔軟性に乏しいために、幼児などには歯茎に刺激を与える課題があることが明らかになった。また、従来から歯ブラシに用いられるポリアミドに比較して、透明性が低いことが明らかになった。この原因は明らかではないが、PTTポリマーが結晶性に優れていることから、歯ブラシ製造過程の熱処理により結晶化が進行しているためと推定される。
国際公開第99/05936号パンフレット 特開平08−173244号公報 国際公開第01/75200号パンフレット 特開2004−141504号公報
本発明の目的は、ポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメントからなる歯ブラシの欠点であった透明性と柔軟性に優れ、且つ、耐久性を兼ね備えたポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント及びそれからなる歯ブラシを提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、モノフィラメントを水冷紡糸し延伸した後、熱処理して巻取るに際し、特にポリマー種、ブレンド状態を特定し、モノフィラメント物性を限定をすることにより、上記課題が解決されることを見出した。
即ち、本発明は、以下のとおりのものである。
(1)ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)と共重合ポリエステルAが重量比で90/10〜45/55の割合で混合され、下記(a)〜(c)を満足することを特徴とする、ポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
(a)共重合ポリエステルAの、示差走査熱量計で測定される融点が180〜250℃である。
(b)ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)と共重合ポリエステルAとの混合物を、窒素雰囲気下260℃で1分間溶融後、冷却速度50℃/秒以上で30℃まで急冷して非晶化した後に、示差走査熱量計で測定される結晶化ピーク温度が、70〜100℃であり、且つ、融点が200〜230℃である。
(c)ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)と共重合ポリエステルAとの混合物の無機系微粒子の含有率が0〜0.1wt%である。
(2)共重合ポリエステルAが、窒素雰囲気下260℃で1分間溶融後、冷却速度50℃/秒以上で30℃まで急冷して非晶化した後に、示差走査熱量計で測定される結晶化発熱量が0〜5J/gであり、且つ、融解熱が0〜10J/gである共重合ポリエステルであることを特徴とする(1)に記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
(3)共重合ポリエステルAが、エチレンテレフタレート単位に対してテレフタル酸及びエチレングリコール以外の成分Bを10〜50モル%の割合で共重合されたポリエステルであり、且つ、融点が180〜250℃であるポリエチレンテレフタレート系ポリエステルであることを特徴とする(1)又は(2)に記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
(4)成分Bがイソフタル酸であることを特徴とする(3)に記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
(5)乾熱収縮応力測定による収縮応力の発現開始温度が、100〜200℃で、且つ、極値温度が150〜220℃であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
(6)沸水収縮率が1〜5%であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメントを立毛部に使用した歯ブラシ。
(8)ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)と共重合ポリエステルAが重量比で90/10〜45/55の割合で混合したのち、溶融温度250〜275℃、滞留時間2〜20分間、スクリュー剪断速度5〜300(1/秒)で溶融押出して、紡糸、延伸、熱処理されたモノフィラメントを一旦巻き取った後、非拘束下で熱処理し、沸水収縮率を1〜5%とすることを特徴とする、ポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメントの製造法。
本発明のモノフィラメントは、歯ブラシの毛材に使用した場合、透明性と柔軟性に優れ、且つ、耐久性を兼ね備え、歯ブラシとして使用した際に折れにくいモノフィラメントが得られる。
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明におけるポリトリメチレンテレフタレート(以下、「PTT」と称す。)は、90モル%以上がトリメチレンテレフタレート繰り返し単位からなるものを対象とする。トリメチレンテレフタレート繰り返し単位が90モル%未満ではPTTの融点が200℃以下の低温になり資材用途に適さない。
本発明におけるPTTは、10モル%以下のその他のエステル繰り返し単位を含むホモ、または共重合ポリトリメチレンテレフタレートである。共重合成分の代表例は、例えば、酸性分としては、イソフタル酸や5−ナトリウムスルホイソフタル酸に代表される芳香族ジカルボン酸、アジピン酸やイタコン酸に代表される脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。グリコール成分としては、エチレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等々が挙げられる。また、ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸もその例である。これらの酸成分、及び/またはグリコール成分が複数が共重合されていても良い。
本発明の特徴の1つは、PTTと混合する共重合ポリエステルAを選択することにより、予想されない効果を引き出すことができた。即ち、透明性、柔軟性、耐久性をすべて兼ね備えるモノフィラメントが得られたことである。その理由は定かではないものの、以下のように推定している。
まず、PTTと共重合ポリエステルAという2種のポリエステルを選択する理由は、以下の通りである。PTTも共重合ポリエステルAもポリエステル樹脂であることから吸湿性が低く、環境中の湿度変化に伴う物性・機能変化が小さい。PTTは分子鎖が平面ジグザグ構造をとることから、伸張回復性能に優れる特徴を有する。この特徴は、歯ブラシ用毛材に使用した際には、毛材が塑性変形を起こす現象、いわゆる「毛開き」を抑制する効果をもたらす。
本発明のモノフィラメントにおいて、共重合ポリエステルAを用いるのは、共重合物であることにより単独ポリマーよりも結晶性が低下していることと、PTTと適度な相溶性が必要であるからである。
本発明のモノフィラメントでは、非晶相においてはPTTと共重合ポリエステルAが相溶しており、且つPTTの結晶相が存在していると考えられる。非晶相で相溶していることにより、モノフィラメントの透明性が向上する。PTT結晶相が独立して存在することにより、PTTの特徴の1つである応力に対する回復性、すなわち耐久性が向上する。
共重合ポリエステルAは、融点が180〜250℃であることが重要である。共重合ポリエステルAの融点が左記の範囲であることにより、PTTと同等の温度で溶融することができるので、溶融時の混合が行いやすくなる。共重合ポリエステルAの融点が180℃未満であると、モノフィラメントを紡糸する際や製品として使用する際の熱セットにより融着を起こしやすくなるために不適である。一方、共重合ポリエステルAの融点が250℃を超えると、溶融時の混合の際に温度を上げなければならず、PTTの熱分解が無視できなくなるので不適である。より好ましい共重合ポリエステルAの融点は200〜240℃である。
柔軟性に関しては、PTTと共重合ポリエステルAの混合により、PTT及び/又は共重合ポリエステルAの結晶化度が低下するために、モノフィラメント全体の弾性率が低下するために、柔軟性が増すと考えられる。
一方、2種のポリエステルは、溶融状態で混合すると、一般的にエステル交換反応を起こして共重合化する。生成される共重合物が多くなるに伴い、共重合物が相溶化剤の役割を果たすために2種のポリエステルの相溶性が増し、結晶性がより低下する傾向がある。そのため、本発明におけるPTTと共重合ポリエステルAの混合物においては、PTTの特徴である応力への回復性を維持するために完全に分子レベルまで相溶してはならず、PTTの結晶相を存在させる必要がある。
また、ポリエステルは一般に、紡糸時の延伸により配向結晶化が進み、その配向結晶化により生じた結晶のために、得られるモノフィラメントが白濁して見える傾向がある。本発明のモノフィラメントにおいては、PTTと共重合ポリエステルAを混合しているので、PTT及び/又は共重合ポリエステルAの結晶サイズが小さくなるために白濁が生じにくいと考えられる。
以上のようなモノフィラメントの性質により、本発明のモノフィラメントはPTTモノフィラメントと比較して、特に歯ブラシとして使用する際には、歯垢等の除去効果が大きく、清拭性に優れる効果を奏する。また、モノフィラメントの柔軟性に優れるため、歯ブラシとしての使用耐久性に優れる効果を奏する。すなわち、本発明のモノフィラメントは、従来のナイロンやポリエステル系モノフィラメントと比較して清拭性・使用耐久性において秀でた特徴を有する。
本発明のモノフィラメントに用いる共重合ポリエステルAは、エチレンテレフタレート単位に対してテレフタル酸及びエチレングリコール以外の成分Bを10〜50モル%の割合で共重合されたポリエチレンテレフタレート系ポリエステルであることが好ましい。その理由は、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と称す)系ポリマーであれば、ガラス転移温度は約70℃であり、PTTと共重合ポリエステルAの混合物のガラス転移温度は共重合ポリエステルAの混合比が増すにつれ、増加する傾向がある。ガラス転移温度が増加することはモノフィラメントを長期保存する際に寸法安定性が向上するという利点を生み出す。
本発明における共重合ポリエステルAに用いる成分Bの代表例としては、以下のものが挙げられる。
酸性分としては、イソフタル酸や5−ナトリウムスルホイソフタル酸に代表される芳香族ジカルボン酸、アジピン酸やイタコン酸に代表される脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。グリコール成分としては、トリメチレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。また、ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸もその例である。これらの酸成分及び/又はグリコール成分の複数が共重合されていても良い。
市場での手に入りやすさや、共重合ポリエステルAの重合時の色調安定性、モノフィラメント保管時の耐候性といった観点から、成分Bとしては、イソフタル酸がより好ましい。
本発明のモノフィラメントにおいては、PTTと共重合ポリエステルAの混合比は、重量比で90/10〜45/55の割合であることが必要である。PTTの混合比が45wt%未満であると、PTT結晶相が少ないことにより、モノフィラメントの耐久性が不足する。一方、PTTの混合比が90%を超えると、前述した共重合ポリエステルAによる透明性や柔軟性を上げる効果が低下する。好ましい混合比は、重量比で80/20〜60/40である。
本発明のモノフィラメントは、無機系微粒子の含有率が0〜0.1wt%であることが必要である。無機系微粒子の含有率が0.1wt%を超えると、モノフィラメントの透明度が低下する。一方、モノフィラメントの平滑性を高め紡糸性を上げる為には無機系微粒子の含有率を少なくすることが必要であり、無機系微粒子の含有率を0.03〜0.08wt%とすることがより好ましい。
本発明のモノフィラメントで用いる無機系安定剤としては、例えば、酸化チタン等の艶消し剤、抗菌剤等が挙げられる。
本発明のモノフィラメントは、窒素雰囲気下260℃で1分間溶融後、50℃/秒以上で30℃まで急冷して非晶化した後に、示差走査熱量計(以下、「DSC」と称す。)で測定される結晶化ピーク温度が、70〜100℃であり、且つ、融点が200〜230℃であることが必要である。
これら結晶化ピーク温度や融点は、モノフィラメントを構成するPTT、共重合ポリエステルAの非晶相、及び結晶相の状態を示す指標である。本発明のモノフィラメントでは、非晶相においてはPTTと共重合ポリエステルAが相溶しており、且つPTTの結晶相が存在していると考えられる。
上記方法で測定される結晶化ピーク温度は、PTT100%の場合は、約70℃である。
本発明のモノフィラメントにおける、本発明に記載している方法で測定される結晶化ピークは、大部分がPTTの結晶化発熱によると考えられる。結晶化ピーク温度が70℃未満であれば、混合物の不純物が結晶核剤として作用している状態であるので、モノフィラメントの耐久性、歯ブラシ用毛材での「毛折れ」を抑制する効果が低下する。結晶化ピーク温度が100℃を超えると、PTTの結晶化がポリエステルBにより遅延している状態であるので、PTTの結晶化状態が不十分となり、モノフィラメントの回復性、歯ブラシ用毛材での「毛開き」を抑制する効果が低下する。好ましい結晶化ピーク温度は、75〜90℃である。
本発明のモノフィラメントの、本発明に記載している方法で測定される融点は、PTT及び/または、共重合ポリエステルAの結晶融解による吸熱であると考えられる。PTT100%の場合、本発明に記載している方法で測定される融解ピーク温度は230℃である。融解ピーク温度が200℃未満であれば、PTTの結晶化が共重合ポリエステルAにより阻害されている状態であるので、PTTの結晶化状態が不十分となり、モノフィラメントの回復性、歯ブラシ用毛材での「毛開き」を抑制する効果が低下する。好ましい融点の範囲は、210〜230℃である。
本発明にて使用される共重合ポリエステルAは、窒素雰囲気下260℃で1分間溶融後、50℃/秒以上で30℃まで急冷して非晶化した後に、示差走査熱量計(以下、「DSC」と称す。)で測定される結晶化ピークにおける融点が180〜250℃であることが重要である。
また、本発明にて使用される共重合ポリエステルAは、本発明に記載の方法で測定される結晶化発熱量が0〜5J/gであり、且つ、融解熱が0〜10J/gであることが好ましい。結晶化発熱量及び/又は融解ピーク熱量が10J/gを越えると、PETの結晶性が十分低下していないことから、モノフィラメントの透明度が低下する傾向にある。また、本発明にて使用される共重合ポリエステルAの共重合比率は10〜50モル%であることが好ましい。共重合比率が10モル%未満であると、共重合ポリエステルに期待する効果、すなわち単独ポリマーに対比して融点を下げ結晶性を低下させる効果が不足する。一方、共重合比率が50モル%を超えると、結晶性が低下しすぎてしまうために、モノフィラメントの強度が低下してしまう。より好ましい共重合比率は10〜30モル%である。
本発明のモノフィラメントは、乾熱収縮応力測定による収縮応力の発現開始温度が100〜200℃で、且つ、極値温度が150〜220℃であることが好ましい。収縮応力の発現開始温度が100℃未満では、モノフィラメントを長期間保管した際に、巻き締まりによる解舒不良を起こす場合がある。一方、収縮応力の発現開始温度が200℃を超えると、モノフィラメントに過度な熱セットを施している状態であり、糸切れ等を起こしやすい傾向にある。より好ましい発現開始温度は110〜150℃である。
収縮応力の極値温度が150℃未満では、モノフィラメントを長期間保管した際に、巻き締まりによる解舒不良を起こす場合がある。一方、収縮応力の極値温度が220℃を超えると、モノフィラメントに過度な熱セットを施している状態であり、糸切れ等を起こしやすい傾向にある。より好ましい収縮応力の極値温度は、160〜210℃である。
本発明のモノフィラメントは、沸水収縮率が1〜5%であることが好ましい。沸水収縮率が5%を超えると、モノフィラメントを長期間保管した際に、巻き締まりによる解舒不良を起こしやすい傾向にある。一方、沸水収縮率が1%未満では、モノフィラメントに過度な熱セットを施している状態であり、紡糸中に糸切れ等を起こしやすい傾向にある。より好ましい沸水収縮率は2〜4%である。
本発明においては、溶融混合・紡糸して得られるモノフィラメントの固有粘度は0.6〜1.3dl/gであることが好ましい。固有粘度が0.6dl/g未満では繊維のタフネス(破断強度×破断伸度)が小さく、資材用途に不具合を生じやすい。溶融紡糸中の熱分解による固有粘度低下のため、固有粘度が1.3dl/gを越える範囲のPTT繊維は製造困難である。モノフィラメントの固有粘度のより好ましい範囲は、0.7〜1.2dl/gである。
本発明のモノフィラメントの断面形状は特に限定されるものではなく、丸、三角、四角、H、W字状の異型断面や、中空型断面形状であってもよい。
本発明のモノフィラメントの繊度は、用途に応じて任意に設定できるが、20〜1000dtexが好ましい。
本発明のモノフィラメントを歯ブラシに用いた場合、モノフィラメントの持つ特徴である透明性、柔軟性、耐久性が活かされ、使用時に歯垢の除去効果、及び除去効果の持続性に優れた歯ブラシが得られる。歯ブラシに用いるモノフィラメントの繊度は30〜1000dtexが好ましい。
本発明のモノフィラメントの製造法を更に詳しく説明する。
本発明に使用するPTTの製造法は、公知のもので良く、その代表例は一定の固有粘度までは溶融重合で重合度を上げ、続いて固相重合で所定の固有粘度に相当する重合度まで上げる2段階重合法である。
本発明に使用する共重合ポリエステルAの製造法も、特に特別の方法や装置を用いることなく製造することができる。例えば、PET樹脂の公知の製造法において、仕込段階でイソフタル酸をテレフタル酸に所定量混合して重合することによって製造することができる。
本発明のモノフィラメントを得るためには、図1に示す公知の水冷紡糸機及びそれに連続する延伸熱処理機を用いて、PTTと共重合ポリエステルAの混合樹脂を溶融紡糸し、冷却し、続いて延伸し、更に続いて熱処理することにより得られる。そして、そのとき紡糸条件、延伸温度、延伸比及び熱処理温度、巻取速度等を調節することによって、本発明の結晶化ピーク温度、融解ピーク温度、沸水収縮率を規定値になるように調節する。熱処理は延伸後オフラインで行っても良いし、紡糸に連続して引き続き延伸しても良い。
重量比で90/10〜45/55の割合で事前に混合されたPTTと共重合ポリエステルA樹脂混合物を、乾燥機1中で乾燥し、次いで混合物を押出機2に供給し、樹脂混合物の溶融体とする。樹脂混合物の溶融体は次にベンド3を経てスピンヘッド4に送られ、その中に装着されるギヤポンプ5で計量され、紡糸口金6より紡出される。
紡出された樹脂混合物はフィラメント状ポリマー7となり、冷却浴8中に導かれて冷却されつつ、一定速度で回転している第1ロール群9によって引っ張られて所定の繊度まで細化され、未延伸モノフィラメントとなる。冷却浴の温度は、20〜60℃、好ましくは30〜50℃が採用される。
未延伸モノフィラメントは第1ロール群9を経た後、所定の温度の延伸浴10中で一定速度で回転する第2ロール群11に引張られて第1段の延伸が施される。延伸浴の温度は、好ましくは40〜90℃、更に好ましくは50〜70℃である。
その後モノフィラメントは所定の温度の熱処理浴12中で熱セット処理を受け、第3ロール群13を経た後、巻取機14で巻き取られる。
熱処理浴の温度は、好ましくは120〜180℃、更に好ましくは、140〜180℃である。
なお、本発明のおけるモノフィラメントは、延伸工程は1段延伸でよいが、複数回に分けた2段延伸以上の延伸工程を設ける方が好ましい。その後、モノフィラメントを所定の温度、時間、及び所定のリラックス率で熱処理を行って沸水収縮率を所定の値に調節する。
熱処理浴12に使用する熱媒としては、熱風やスチーム、シリコン油、アルキレングリコールなどから選択される。熱処理時間は、生産性を阻害しない範囲で長時間である方が好ましい。通常、1秒〜100秒が好ましい。
本発明のモノフィラメントは、歯ブラシ用途では純水を、他の用途では後工程の工程通過性を良くするために摩擦抵抗を低下させたり、制電性を付与する等の機能を有する仕上げ剤を付与することが好ましい。更に、要求される機能に応じて撥水剤や吸水剤等を付与してもよい。純水または仕上げ剤の付与は、第3ロール群13の後方で行うことが好ましい。
本発明のモノフィラメント製造法では、溶融温度を250〜275℃とすることが必要である。溶融温度が250℃未満であるとPTT及び/又は共重合ポリエステルAの溶融が不完全であるためにモノフィラメントを工業的に安定して製造することができない。溶融温度が275℃を超えるとPTT及び/又は共重合ポリエステルAの熱分解・分子量低下が進み、モノフィラメントの回復性、耐久性が低下する。好ましい溶融温度は、255〜270℃である。
本発明のモノフィラメント製造法では、樹脂混合物を押出機に投入してから紡出されるまでの溶融体としての滞留時間を2〜20分とすることが必要である。 PTTと共重合ポリエステルAを溶融状態で混合すると、エステル交換反応を起こして共重合化する。生成される共重合物が多くなるに伴い、共重合物が相溶化剤の役割を果たすためにPTTと共重合ポリエステルAの相溶性が増し、PTTの結晶性が低下する傾向がある。
滞留時間が20分を超えると、共重合が進み、結果としてPTTの結晶性の低下のために、モノフィラメントの回復性が低下する。滞留時間が2分未満であると、PTT及び/または共重合ポリエステルAの溶融が不完全であるためにモノフィラメントを工業的に安定して製造することができない。
本発明のモノフィラメントの製造法では、スクリュー剪断速度を5〜300(1/秒)とすることが必要である。ここで、スクリュー剪断速度は、次式により算出される値である。
スクリュー剪断速度=πDN/60/H
式中、π;円周率、D;スクリュー直径(mm)、N;スクリュー回転数(rpm)、H;スクリュー計量部の溝深さ(mm)である。
スクリュー剪断速度が5(1/秒)未満では、PTTと共重合ポリエステルAの樹脂混合物を安定して押出機内に導入することができない。一方、スクリュー剪断速度が300(1/秒)を超えると、樹脂混合物の剪断発熱が大きくなるために、PTT及び/又は共重合ポリエステルAの熱分解・分子量低下が進み、モノフィラメントの回復性、耐久性が低下する。
以下に実施例をもって本発明を更に詳細に説明するが、言うまでもなく本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
なお、実施例において行った物性の測定方法及び測定条件を説明する。
[結晶化ピーク温度、結晶化発熱量、融点、融解熱]
結晶化ピーク温度、結晶化発熱量、融点、融解熱は、DSC−50(島津製作所 社製)を用いて、下記条件で測定した。
サンプル重量;5mg
雰囲気;窒素気流30mL/分
非晶化方法;DSCパン中で20℃/分の昇温速度で260℃まで昇温し、そのまま1分間260℃で保持し、その後即座にサンプルのパンを取り出し、予め25℃にしていた鉄板の上に置く(4秒で30℃まで降温した)。
結晶化ピーク温度、結晶化発熱量;上記方法で非晶化したDSCパン中のサンプルを、30〜100℃の温度範囲で、昇温速度5℃/分でDSC測定を行い、得られたチャートの発熱ピークの極値温度を結晶化ピーク温度とした。また、得られたチャートの発熱ピーク面積から、結晶化発熱量を算出した。
融点、融解熱;結晶化ピーク温度の測定後、100〜260℃の温度範囲で、昇温速度20℃/分でDSC測定を行い、得られたチャートの吸熱ピークの極値温度を融点とした。また、得られたチャートの吸熱ピーク面積から、融解熱を算出した。
[沸水収縮率]
JIS−L−1013の熱水収縮率B法(フィラメント収縮率)に基づいて測定した。
[乾熱収縮応力発現開始温度、極値温度]
乾熱収縮応力発現開始温度と極値温度は、熱応力測定装置KE−2S(カネボウエンジニアリング 社製)を用いて測定した。サンプルを20cmの長さに切り取り、これの両端を結んで輪を作り測定器に装填し、初荷重0.044cN/dtex、昇温速度100℃/分の条件で測定した。得られたチャートで、熱収縮応力が発現開始する温度を応力発現開始温度とした(KE−2Sに付属の解析ソフトで、Bottom pointとして算出)。一方、熱収縮応力は高温域で山型の曲線を描くが、この応力の極大値における温度を極値温度とした(KE−2Sに付属の解析ソフトで、Peak pointとして算出)。
[透明度]
透明度は、モノフィラメントを2kgパーン形状に巻いたサンプルの目視検査で評価した。評価は10人の判定者で行い、10本の歯ブラシの平均的な損傷の程度を、以下の基準で判定した。
○;10人が透明性良好と判断。
△;8〜9人が透明性良好と判断。合格レベル。
×;7人以下が良好と判断。
[回復性]
回復性は、モノフィラメントを歯ブラシの毛材とした際の、毛開きの程度で評価した。ブラシ毛材の長さを7.00±0.15mmに水平に切りそろえた歯ブラシを、公知の方法で作成した。その歯ブラシを実際に10人のモニターに1ヶ月使用してもらい、10本の歯ブラシの平均的な毛開きの程度を、以下の基準で判定した。
○;ほとんど毛開きしていない。
△;毛開きしているのがわかる。
×;毛開きが著しい。
[耐久性]
耐久性は、モノフィラメントを歯ブラシの毛材とした際の、毛折れ等の損傷程度で評価した。ブラシ毛材の長さを7.00±0.15mmに水平に切りそろえた歯ブラシを、公知の方法で作成した。その歯ブラシを実際に10人のモニターに1ヶ月使用してもらい、10本の歯ブラシの平均的な損傷の程度を、以下の基準で判定した。
○;毛折れ等の損傷がほとんどない。
△;毛折れ等の損傷がわかる。合格レベル。
×;毛折れ等の損傷が著しい。
[極限粘度]
極限粘度[η]は、次式の定義に基づいて求められる値である。
[η]=lim(ηr−1)/C
C→0
定義中のηrは純度98%以上のo−クロロフェノール溶媒で溶解したポリマーの稀釈溶液の35℃での粘度を、同一温度で測定した上記溶媒の粘度で除した値であり、相対粘度と定義されているものである。Cはg/100mlで現されるポリマー濃度である。
[総合評価]
総合評価は、透明性、回復性、耐久性、の結果を基に判断した。
○;回復性、耐久性、透明性全てが合格レベル。
×;回復性、耐久性、透明性のいずれかが、合格レベルに達していない。
次に、実施例および比較例によって本発明を説明する。
[実施例1]
極限粘度[η]が0.92dl/gの酸化チタンを含まないPTT(Shell Chemicals社製 CP509201)80wt%と共重合ポリエステルAとして、極限粘度[η]が0.69dl/gの酸化チタンを含まないイソフタル酸共重合PET樹脂(カネボウ化成(株)製 ベルペットIFG8L)20wt%とを予め混合し、110℃で乾燥後、以下の製造条件でモノフィラメントを巻き取った。
なお、本実施例に用いた共重合ポリエステルAの、結晶化発熱量は0J/g、融点は221℃、融解熱は、6J/gであった。
ポリマー吐出量 2.52(g/分)
スクリュー剪断速度 9.2(/秒)
滞留時間 8(分)
紡糸温度 265(℃)
冷却浴水温 40(℃)
引き取りロール(第1ロール)周速 15.8(m/分)
延伸浴水温 55(℃)
延伸ロール(第2ロール)周速 80(m/分)
熱処理浴温度 160(℃)
熱処理媒体 熱風
第3ロール周速 72(m/分)
巻き取り速度 72(m/分)
上記条件で巻き取ったモノフィラメントを、非拘束下、80℃で72時間熱処理し、本発明のモノフィラメントを得た。
得られたモノフィラメントの物性を表1に示す。回復性、耐久性、透明性全てが良好であり、歯ブラシとして最適のモノフィラメントであった。
[実施例2〜4]
実施例1に対比して、PTTと共重合ポリエステルAの混合比を変更した以外は、実施例1と同じ製造条件でモノフィラメントを巻き取り、熱処理を経た後、モノフィラメントを得た。
得られたPTTモノフィラメントの物性を表1に示す。製造条件及び物性が本発明の範囲であれば、回復性、耐久性、透明性全てが良好であり、歯ブラシとして最適のモノフィラメントであった。
[実施例5]
実施例1に対比して、スクリュー剪断速度、滞留時間及び無機微粒子の含有率を変更した以外は、実施例1と同じ製造条件でモノフィラメントを巻き取り、熱処理を経た後、モノフィラメントを得た。
得られたモノフィラメントの物性を表1に示す。回復性、耐久性、透明性全てが良好であり、歯ブラシとして最適のモノフィラメントであった。
[比較例1]
実施例1に対比して、共重合ポリエステルAとして、成分Bを共重合していない、[η]が0.80であるPETホモポリマーを用いた以外は、実施例1と同じ製造条件でモノフィラメントを巻き取り、熱処理を経た後、モノフィラメントを得た。
なお、本比較例1に用いた[η]が0.80であるPETホモポリマーの、結晶化発熱量は30J/g、融点は260℃、融解熱は、36J/gであった。
得られたPTTモノフィラメントの物性を表1に示す。製造条件及び物性が本発明の範囲とは異なるので、回復性、耐久性が歯ブラシとして合格レベルに達していなかった。
[比較例2]
実施例1に対比して、共重合ポリエステルAとして、[η]が0.67であるイソフタル酸ホモポリマーを比率を用いた以外は、実施例1と同じ製造条件でモノフィラメントを巻き取り、熱処理を経た後、モノフィラメントを得た。
なお、本比較例2に用いた[η]が0.67であるイソフタル酸ホモポリマーの、結晶化発熱量は0J/g、融点は170℃、融解熱は、2J/gであった。 得られたPTTモノフィラメントの物性を表1に示す。製造条件及び物性が本発明の範囲とは異なるので、回復性、耐久性が歯ブラシとして合格レベルに達していなかった。
[比較例3]
実施例1に対比して、PTTと共重合ポリエステルAの混合比を0/100とした以外は、実施例1と同じ製造条件でモノフィラメントを巻き取り、熱処理を経た後、モノフィラメントを得た。
得られたPTTモノフィラメントの物性を表1に示す。製造条件及び物性が本発明の範囲とは異なるので、回復性、耐久性が歯ブラシとして合格レベルに達していなかった。
[比較例4]
PTTとして、極限粘度[η]0.92dl/gの酸化チタンを0.2wt%含むPTT(SHELL Chemicals社製 CP50921P)50wt%を用いた以外は、実施例1と同じ製造条件でモノフィラメントを巻き取り、熱処理を経た後、モノフィラメントを得た。
得られたPTTモノフィラメントの物性を表1に示す。透明度が歯ブラシとして合格レベルに達していなかった。
[比較例5]
実施例1と同じ製造条件でモノフィラメントを巻き取った後、熱処理を行わないモノフィラメントを用いた。
得られたモノフィラメントの物性を表1に示す。物性が本発明の範囲とは異なるので、回復性、耐久性が歯ブラシとして合格レベルに達していなかった。
[比較例6〜7]
実施例1に対比して、スクリュー剪断速度、及び滞留時間を変更した以外は、実施例1と同じ製造条件でモノフィラメントを巻き取り、熱処理を経た後、モノフィラメントを得た。
得られたPTTモノフィラメントの物性を表1に示す。製造条件及び物性が本発明の範囲とは異なるので、回復性、耐久性が歯ブラシとして合格レベルに達していなかった。
Figure 2006037273
本発明のモノフィラメントは、透明性と柔軟性に優れ、且つ、清拭性と使用耐久性に優れたモノフィラメントであり、本発明のモノフィラメントを歯ブラシの毛材に用いると、柔軟性と透明性に優れ、且つ、耐久性に優れた歯ブラシを提供することができる。
本発明のモノフィラメント紡糸延伸機を示す模式図である。
符号の説明
1:乾燥機
2:押出機
3:ベンド
4:スピンヘッド
5:ギヤポンプ
6:紡糸口金
7:フィラメント状ポリマー
8:冷却浴
9:第1ロール群
10:延伸浴
11:第2ロール群
12:熱処理浴
13:第3ロール群
14:巻取機

Claims (8)

  1. ポリトリメチレンテレフタレートと共重合ポリエステルAが重量比で90/10〜45/55の割合で混合され、下記(a)〜(c)を満足することを特徴とするポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
    (a)共重合ポリエステルAの、示差走査熱量計で測定される融点が180〜250℃である。
    (b)ポリトリメチレンテレフタレートと共重合ポリエステルAとの混合物を、窒素雰囲気下260℃で1分間溶融後、冷却速度50℃/秒以上で30℃まで急冷して非晶化した後に、示差走査熱量計で測定される結晶化ピーク温度が、70〜100℃であり、且つ、融点が200〜230℃である。
    (c)ポリトリメチレンテレフタレートと共重合ポリエステルAとの混合物の無機系微粒子の含有率が0〜0.1wt%である。
  2. 共重合ポリエステルAが、窒素雰囲気下260℃で1分間溶融後、冷却速度50℃/秒以上で30℃まで急冷して非晶化した後に、示差走査熱量計で測定される結晶化発熱量が0〜5J/gであり、且つ、融解熱が0〜10J/gである共重合ポリエステルであることを特徴とする請求項1に記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
  3. 共重合ポリエステルAが、エチレンテレフタレート単位に対してテレフタル酸及びエチレングリコール以外の成分Bを10〜50モル%の割合で共重合されたポリエステルであり、且つ、融点が180〜250℃であるポリエチレンテレフタレート系ポリエステルであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
  4. 成分Bがイソフタル酸であることを特徴とする請求項3に記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
  5. 乾熱収縮応力測定による収縮応力の発現開始温度が、100〜200℃で、且つ、極値温度が150〜220℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
  6. 沸水収縮率が1〜5%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメント。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメントを立毛部に使用した歯ブラシ。
  8. ポリトリメチレンテレフタレートと共重合ポリエステルAが重量比で90/10〜45/55の割合で混合したのち、溶融温度250〜275℃、滞留時間2〜20分間、スクリュー剪断速度5〜300(1/秒)で溶融押出して、紡糸、延伸、熱処理されたモノフィラメントを一旦巻き取った後、非拘束下で熱処理し、沸水収縮率を1〜5%とすることを特徴とするポリトリメチレンテレフタレート系モノフィラメントの製造法。
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