JP2005162791A - 重合体ポリオールの製造方法 - Google Patents

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英文 太田
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Abstract

【課題】 重合時に生成する粗大粒子の量が少なく、濾過性に優れた重合体ポリオールの製造方法を得る。
【解決手段】 ポリオール(a)および必要により希釈溶剤(d)中でエチレン性不飽和モノマー(b)を、ラジカル重合開始剤(i)の存在下、分散剤(c)の存在下または不存在下、連続重合させて重合体ポリオールを製造する方法において、重合槽に供給される直前の(a)、(b)、(i)、並びに必要により(c)および/または(d)からなる混合液(E)の、センサー式液中酸素濃度計で測定した溶存酸素濃度が5〜120ppmであることを特徴とする製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は重合体ポリオールを製造する方法に関する。さらに詳しくは、ポリウレタンフォームおよびポリウレタンエラストマーの原料として好適な重合体ポリオールの製造方法に関する。
重合体ポリオールは、例えばポリウレタンフォームの、圧縮硬さのアップ、耐久性向上といった物性向上を目的に用いられ、ポリオール中で重合開始剤の存在下、エチレン性不飽和モノマーを重合させて得られる。重合体ポリオールを用いて、ポリウレタンフォームを機械発泡にて生産する場合には、粗大粒子が存在すると、物性が低下したり、発泡機中の吐出ヘッド内での詰まりによる発泡機の運転停止が頻繁に起こるため、重合体ポリオール中の粗大粒子は濾過金網やストレーナーなどにより十分除去されなければならない。重合体ポリオール中の粗大粒子を除去する方法としては、重合後に粗大粒子を機械的に強制粉砕する方法(特許文献1参照)などが知られている。
特開平6−199929号公報
しかしながら、上記の製法では、粉砕工程が新たに必要となり、重合体ポリオールの生産性が著しく低下するなどの問題点があった。また、近年、ポリウレタン成形物の物性改良や成形システムの合理化のために使用される重合体含有量の多いポリオールの生産プロセスでは、重合時に粗大粒子が発生しやすくなり、ストレーナーの目詰まりによって生産性が低下するという問題があった。
本発明者らは、上記の問題点を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、連続重合プロセスで製造する際の、原料混合液中の溶存酸素濃度を特定範囲に調整することにより、上記の問題点を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、ポリオール(a)および必要により希釈溶剤(d)中でエチレン性不飽和モノマー(b)を、ラジカル重合開始剤(i)の存在下、分散剤(c)の存在下または不存在下、連続重合させて重合体ポリオールを製造する方法において、重合槽に供給される直前の(a)、(b)、(i)、並びに必要により(c)および/または(d)からなる混合液(E)の、センサー式液中酸素濃度計で測定した溶存酸素濃度が5〜120ppmであることを特徴とする製造方法である。
本発明の重合体ポリオールの製造方法によれば、重合時に生成する粗大重合体粒子の量が十分に少なく、濾過性が良好な重合体ポリオールを製造することができる。本発明の方法では特別な設備が不要であるため、低コスト生産が可能であり、濾過に要する時間が短縮可能なため生産性が向上する。
本発明において、ポリオール(a)は、通常、重合体ポリオールの製造に用いられる公知のポリオールが使用できる。例えば、少なくとも2個(好ましくは2〜8個)の活性水素を含有する化合物(多価アルコール、多価フェノール、アミン類、ポリカルボン酸、リン酸等)にアルキレンオキサイドを付加した構造の化合物(a1)およびこれらの混合物が挙げられる。
これらのうちで好ましいものは、多価アルコールにアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物である。
多価アルコールとしては、炭素数2〜20の2価アルコール(脂肪族ジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのアルキレングリコール;および脂環式ジオール、例えば、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのシクロアルキレングリコール)、炭素数3〜20の3価アルコール(脂肪族トリオール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオールなどのアルカントリオール);炭素数5〜20の4〜8価またはそれ以上の多価アルコール(脂肪族ポリオール、例えば、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトールなどの、アルカンポリオールおよびそのもしくはアルカントリオールの分子内もしくは分子間脱水物;ならびにショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシドなどの糖類およびその誘導体)が挙げられる。
多価フェノールとしては、ピロガロール、ハイドロキノンおよびフロログルシン等の単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、およびビスフェノールスルホン等のビスフェノール類;フェノールとホルムアルデヒドの縮合物(ノボラック)等が挙げられる。
アミン類としては、アンモニア;脂肪族アミンとして、炭素数2〜20のアルカノールアミン(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミンおよびアミノエチルエタノールアミン)、炭素数1〜20のアルキルアミン(例えば、n−ブチルアミンおよびオクチルアミン)、炭素数2〜6のアルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミン)、ポリアルキレンポリアミン(アルキレン基の炭素数が2〜6のジアルキレントリアミン〜ヘキサアルキレンヘプタミン、例えば、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラミン)が挙げられる。
また、炭素数6〜20の芳香族モノもしくはポリアミン(例えば、アニリン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、メチレンジアニリンおよびジフェニルエーテルジアミン);炭素数4〜20の脂環式アミン(イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミンおよびジシクロヘキシルメタンジアミン);炭素数4〜20の複素環式アミン(例えば、アミノエチルピペラジン)等が挙げられる。
ポリカルボン酸としては、炭素数4〜18の脂肪族ポリカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸など)、炭素数8〜18の芳香族ポリカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸など)、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
上記活性水素含有化合物に付加させるアルキレンオキサイドとしては炭素数2〜8のものが好ましく、エチレンオキサイド(以下、EOと略記する。)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記する。)、1,2−、1,3−、1,4−および2,3−ブチレンオキサイド(以下、BOと略記する。)、スチレンオキサイド(以下、SOと略記する。)等およびこれらの2種以上の併用(ブロックおよび/またはランダム付加)が挙げられる。好ましくは、POまたはPOとEOとの併用(EO含量が25質量%以下)である。以下、%はとくに記載の無い限り質量%を意味する。
上記ポリオ−ルの具体例としては、上記活性水素含有化合物にPOを付加したものおよびPOと他のアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する。)、好ましくはEOを下記の様式で付加したもの、またはこれらの付加化合物とポリカルボン酸若しくはリン酸とのエステル化物等が挙げられる。
(1)PO−AOの順序でブロック付加したもの(チップド)
(2)PO−AO−PO−AOの順序でブロック付加したもの(バランスド)
(3)AO−PO−AOの順序でブロック付加したもの
(4)PO−AO−POの順序でブロック付加したもの(活性セカンダリ−)
(5)POおよびAOを混合付加したランダム付加物
(6)米国特許第4226756号明細書記載の順序でランダムまたはブロック付加したもの
また、(a1)の水酸基当量は、好ましくは200〜4,000、さらに好ましくは400〜3,000である。2種以上の(a1)を併用して水酸基当量がこの範囲内としたものも好ましい。
ポリオール(a)として、上記活性水素含有化合物にアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物(a1)と共に他のポリオール(a2)を併用することもできる。この場合、(a1)/(a2)の使用比率(質量比)は、好ましくは、100/0〜80/20である。
(a2)としては、ポリエステルポリオール、ジエン系ポリオール等の高分子ポリオール並びにこれらの混合物が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、前記の多価アルコールおよび/またはポリエーテルポリオール〔エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−または1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコールまたはこれらとグリセリン、トリメチロールプロパン等の3価またはそれ以上の多価アルコールとの混合物、並びにこれら多価アルコールのアルキレンオキサイド低モル(1〜10モル)付加物〕と、前記ポリカルボン酸もしくはその無水物、低級アルキル(アルキル基の炭素数:1〜4)エステル等のエステル形成性誘導体(例えば、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テレフタル酸ジメチル等)との縮合反応物、または前記の多価アルコールおよび/またはポリエーテルポリオールと、前記カルボン酸無水物およびアルキレンオキサイドとの縮合反応物;それら縮合反応物のアルキレオンキサイド(EO、PO等)付加物;ポリラクトンポリオール、例えば前記多価アルコールを開始剤としてラクトン(ε−カプロラクトン等)を開環重合させることにより得られるもの;ポリカーボネートポリオール、例えば前記多価アルコールとアルキレンカーボネートとの反応物;等が挙げられる。
さらには、ポリブタジエンポリオール等のジエン系ポリオールおよびその水素添加物;アクリル系ポリオール等の水酸基含有ビニル重合体;ヒマシ油等の天然油系ポリオール;天然油系ポリオールの変性物等が挙げられる。
これらのポリオール(a2)は、好ましくは2〜8個、さらに好ましくは3〜8個の水酸基と、好ましくは200〜4,000、さらに好ましくは400〜3,000の水酸基当量を有している。
ポリオール(a)の数平均分子量〔ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による、とくに記さない限り以下の数平均分子量についても同じ〕は、通常500以上、好ましくは500〜20,000、特に好ましくは1,200〜15,000、最も好ましくは2,000〜9,000である。数平均分子量が500以上であるとポリウレタンフォームの発泡性の面で好ましく、20,000以下であると低粘度となりポリマーポリオールの取り扱い性の面で好ましい。また(a)の水酸基当量は、好ましくは200〜4,000、さらに好ましくは400〜3,000である。
エチレン性不飽和モノマー(b)としては、不飽和ニトリル類(b1)、芳香環含有モノマー(b2)、(メタ)アクリル酸エステル(b3)、その他のエチレン性不飽和モノマー(b4)およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
(b1)としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
(b2)としてはスチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、クロルスチレンなどが挙げられる。
(b3)としては、C、H、およびO原子から構成されるものが挙げられ、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類(アルキル基の炭素数が1〜24);ヒドロキシポリオキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜8)モノ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
上記以外の、その他のエチレン性不飽和モノマー(b4)としては、(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリル酸などのビニル基含有カルボン酸およびその誘導体;エチレン、プロピレンなどの脂肪族炭化水素系モノマー;パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルアクリレートなどのフッ素含有ビニル系モノマー;ジアミノエチルメタクリレート、モルホリノエチルメタクリレートなどの上記以外の窒素含有ビニル系モノマー;ビニル変性シリコーン;ノルボルネン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の環状オレフィン化合物;などが挙げられる。
さらに(b)中に少量(好ましくは0.05〜1%)の2官能以上の多官能モノマー(b5)を用いることにより、重合体ポリオールの分散安定性をさらに向上させることができる。多官能モノマーとは、例えば、ジビニルベンゼン、エチレンジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキサイドグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
(b)としては(b1)、(b2)および必要により(b3)からなるものが好ましく、アクリロニトリルおよび/またはスチレンと、必要により(b3)からなるものがさらに好ましい。(b)中のアクリロニトリルおよびスチレンの合計量は50%以上が好ましい。下限は、さらに好ましくは60%、とくに好ましくは80%であり、上限は、さらに好ましくは98%、とくに好ましくは95%である。
上記重合時に分散剤(c)を併用してもよい。分散剤の種類としては、とくに限定されず、重合体ポリオールで使用されている通常の分散剤等を使用することができる。
例えば、〔1〕重量平均分子量500〜10000のポリオールの水酸基の少なくとも一部を、メチレンジハライド及び/又はエチレンジハライドと反応させて高分子量化し、該反応物にさらに(メタ)アクリル酸またはその誘導体〔例えばグリシジル(メタ)アクリレート〕、(無水)マレイン酸などのビニル基含有化合物を反応させてなり、該ポリオールの2〜6倍の重量平均分子量を有するビニル基含有変性ポリエーテルポリオール(例えば特開平08−333508号公報参照)等のポリオールとエチレン性不飽和化合物を反応させたマクロマータイプの分散剤;〔2〕ポリオールとの溶解度パラメーターの差が1.0以下のポリオール親和性セグメント(数平均分子量88〜750のポリオキシアルキレンエーテル基など)2個以上を側鎖とし、ビニル単量体からの重合体との溶解度パラメーターの差が2.0以下の重合体親和性セグメント(数平均分子量1000〜30000のビニル系重合体など)を主鎖とするグラフト型重合体(例えば特開平05−059134号公報参照)等のポリオールとオリゴマーを結合させたグラフトタイプの分散剤;〔3〕平均分子量500〜10000のポリオールの水酸基の少なくとも一部をメチレンジハライドおよび/またはエチレンジハライドと反応させて、ポリオールの平均分子量の2〜6倍に高分子量化した変性ポリオール(例えば特開平07−196749号公報参照)等の高分子量ポリオールタイプの分散剤;〔4〕重量平均分子量が1000〜30000であり、その少なくとも一部がポリオールに可溶性であるビニル系オリゴマー(アクリロニトリル/スチレン共重合体など)、およびこのオリゴマーと上記〔1〕のビニル基含有変性ポリエーテルポリオールとを使用する分散剤(例えば特開平09−77968号公報参照)等のオリゴマータイプの分散剤;等が挙げられる。
これらの中で好ましいものは〔1〕および〔4〕のタイプである。いずれの場合も数平均分子量が1,000〜10,000であることが好ましい。
また、これら通常の分散剤を用いる場合の使用量は、(b)の質量に基づいて、好ましくは50%以下、さらに好ましくは40%以下である。
分散剤(c)として、これらの通常の分散剤以外に、以下に述べる特開2002−308920号公報に記載の反応性分散剤(c1)を用いることができ、とくに好ましい。
(c1)は、実質的に飽和のポリオール(a’)に少なくとも1個の重合性不飽和基を有する単官能活性水素化合物(f)をポリイソシアネート(g)を介して結合して得られる含窒素結合含有不飽和ポリオールからなる分散剤である。ここで実質的に飽和とは、JISK−1557(1970年版)で規定された測定法で測定された不飽和度が0.2meq/g以下(好ましくは0.08meq/g以下)であることを意味する。
反応性分散剤(c1)を構成する(a’)としては、前記ポリオール(a)として例示したものと同様のものが使用できる。(a)と(a’)とは同一であっても異なっていてもよい。
(a’)の1分子中の水酸基の数は、少なくとも2個、好ましくは2〜8個、さらに好ましくは3〜4個であり、(a’)の水酸基当量は、好ましくは1,000〜3,000、さらに好ましくは1,500〜2,500である。
(c1)を得るのに用いる(f)は、1個の活性水素含有基と少なくとも1個の重合性不飽和基を有する化合物である。活性水素含有基としては、水酸基、アミノ基、イミノ基、カルボキシル基、SH基などがあるが、特に水酸基が好ましい。
(f)の重合性不飽和基は重合性二重結合が好ましく、また1分子中の重合性不飽和基の数は1〜3個、とくに1個が好ましい。即ち、(f)として好ましいものは、重合性二重結合を1個有する不飽和モノヒドロキシ化合物である。
上記不飽和モノヒドロキシ化合物としては、例えば、モノヒドロキシ置換不飽和炭化水素、不飽和モノカルボン酸と2価アルコールとのモノエステル、不飽和2価アルコールとモノカルボン酸とのモノエステル、アルケニル側鎖基を有するフェノール、不飽和ポリエーテルモノオールなどが挙げられる。
モノヒドロキシ置換不飽和炭化水素としては、炭素数3〜6のアルケノール、例えば(メタ)アリルアルコール、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−ブテン−1−オールなど;アルキノール、例えばプロパギルアルコールなどが挙げられる。
不飽和モノカルボン酸と2価アルコールとのモノエステルとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸等の炭素数3〜8の不飽和モノカルボン酸と、前記2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の炭素数2〜12の2価アルコール)とのモノエステルが挙げられ、その具体例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートなどが挙げられる。
不飽和2価アルコールとモノカルボン酸のモノエステルとしては、例えば、ブテンジオールの酢酸モノエステルなどの、炭素数3〜8の不飽和2価アルコールと炭素数2〜12モノカルボン酸とのモノエステルが挙げられる。
アルケニル側鎖基を有するフェノールとしては、例えばオキシスチレン、ヒドロキシα−メチルスチレンなどのアルケニル基の炭素数が2〜8のアルケニル側鎖基を有するフェノールが挙げられる。
不飽和ポリエーテルモノオールとしては、前記モノヒドロキシ置換不飽和炭化水素もしくは前記アルケニル側鎖基を有するフェノールのアルキレンオキサイド(炭素数2〜8)1〜50モル付加物〔例えばポリオキシエチレン(重合度2〜10)モノアリルエーテル〕などが挙げられる。
不飽和モノヒドロキシ化合物以外の(f)の例としては以下のものが挙げられる。 アミノ基、イミノ基を有する(f)としては、モノ−およびジ−(メタ)アリルアミン、アミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート〔アミノエチル(メタ)アクリレートなど〕、モノアルキル(炭素数1〜12)アミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート〔モノメチルアミノエチル−メタクリレートなど〕;カルボキシル基を有する(f)としては、前記不飽和モノカルボン酸;SH基を有する(f)としては、前記不飽和モノヒドロキシ化合物に相当する(OHがSHに置き換わった)化合物が挙げられる。
重合性二重結合を2個以上有する(f)の例としては、前記3価、4〜8価またはそれ以上の多価アルコールのポリ(メタ)アリルエーテルまたは前記不飽和カルボン酸とのポリエステル〔例えばトリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、グリセリンジ(メタ)アクリレートなど〕が挙げられる。
これらのうち好ましい化合物は、炭素数3〜6のアルケノール、炭素数3〜8の不飽和モノカルボン酸と炭素数2〜12の2価アルコールとのモノエステルおよびアルケニル側鎖基を有するフェノールであり、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸と、エチレングリコール、プロピレングリコールもしくはブチレングリコールとのモノエステル;アリルアルコール;およびヒドロキシα−メチルスチレンであり、とくに好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。 また、(f)の分子量は特に限定されないが、1000以下、特に500以下であるものが好ましい。
ポリイソシアネート(g)は、少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であり、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、イソシアヌレート基またはオキサゾリドン基含有変性物など)、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下のポリイソシアネートも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族トリイソシアネートおよびこれらのイソシアネートの粗製物などが挙げられる。具体例としては、1,3−または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノジフェニルメタン{ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物との縮合生成物:ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20質量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物}のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)など]、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素数4〜16の脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族イソシアネートとしては、炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性TDIおよびひまし油変性MDIなどが挙げられる。
これらのうちで好ましいものは芳香族ジイソシアネートであり、さらに好ましくは2,4−および/または2,6−TDIである。
反応性分散剤(c1)の詳細な組成およびその製法は、前記の公報に記載されている。
次に、(b)の重合に用いるラジカル重合開始剤(i)としては、遊離基を生成して重合を開始させるものが使用でき、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネイト)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]及び1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等のアゾ化合物;ジベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド及び過コハク酸等の有機過酸化物;過硫酸塩及び過ホウ酸塩等の無機過酸化物等が挙げられる。尚、これらは2種以上を併用することができる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、(b)の質量に基づいて、好ましくは0.05〜20%、さらに好ましくは0.1〜5%、とくに好ましくは0.2〜1.5%である。重合開始剤の使用量が0.05〜20%の範囲で重合体ポリオール中の(b)の重合率が十分高くなり、また、分子量も大きくなるため、ポリウレタンフォームとした際に十分なフォーム圧縮硬さが得られる面で優れている。
上記ラジカル重合時に必要により希釈溶剤(d)を添加してもよい。例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤;ヘキサン、ヘプタン、ノルマルデカンなどの炭素数5〜15の飽和脂肪族炭化水素系溶剤;などが挙げられる。
希釈溶剤(d)の使用量は、(b)の使用量に基づいて、好ましくは50%以下、さらに好ましくは40%以下である。用いた(d)は、重合反応後に減圧ストリッピング等により除去するのが好ましい。
また(d)を、必要により本発明の重合体ポリオールに添加して、さらに低粘度とすることもできる。重合体ポリオール中に含有させる(d)としては、上記不飽和脂肪族炭化水素系溶剤;芳香族炭化水素系溶剤;および低粘度(100mPa・s/25℃以下)の難燃剤、例えばトリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート;などを挙げることができる。
本発明により得られた重合体ポリオール中の(d)の含有量は、好ましくは2%以下、さらに好ましくは1%以下である。
また、必要により連鎖移動剤(h)を本発明の重合体ポリオールの製造方法に使用でき、(h)としては、例えば、ドデシルメルカプタンおよびメルカプトエタノール等のアルキルメルカプタン類;等が挙げられる。(h)の使用量は、(b)の使用量に基づいて、好ましくは2%以下、さらに好ましくは0.1%以下である。
本発明において得られる重合体ポリオール中の(b)から形成される重合体の含量は10〜65%が好ましい。下限はさらに好ましくは20%、とくに好ましくは30%、最も好ましくは35%であり、上限はさらに好ましくは60%である。(b)の含量が10%以上であると、ポリウレタンフォームの原料として用いた場合に十分なフォーム圧縮硬さが得られ、65%以下であると、粘度が高くならず、取り扱いが容易である。
本発明において、混合液(E)の作成方法としては、例えば、ポリオール(a)、エチレン性不飽和モノマー(b)、ラジカル重合開始剤(i)、および必要により添加する分散剤(c)や希釈溶剤(d)等を配合槽中で攪拌し、均一混合後、配合槽内の酸素を窒素に置換して所定の液中酸素濃度とする。窒素置換の方法としては、配合槽を減圧(例えば、10〜100torr、とくに30〜70torr)にした後、窒素を混合液(E)中を通過させて常圧まで戻すことで行う。また同様の減圧下、(E)の気相部分に窒素を導入して常圧に戻してもよい。窒素による常圧戻しの速度は、配合槽中の混合液(E)が飛散しない範囲の適度な速度であればとくに限定されないが、例えば10秒〜30分間程度かけて行う。このような操作を必要により繰り返して、液中酸素濃度を調整する。ラジカル重合開始剤(i)はエチレン性不飽和モノマー(b)との長時間の接触をさける観点から、別の配合槽でポリオール(a)中で分散させた後、(E)とラインブレンダーにて混合してもよい。
本発明において、混合液(E)における、ポリオール(a)、エチレン性不飽和モノマー(b)、分散剤(c)、および希釈溶剤(d)の比率(%)は、好ましくは、(a):(b):(c):(d)=7〜90:10〜65:0〜35:0〜48であり、さらに好ましくは、(a):(b):(c):(d)=30〜60:30〜50:5〜26:5〜15である。混合液(E)中のエチレン性不飽和モノマー(b)の比率が10〜65%であると、得られる重合体ポリオールは高粘度にならず取り扱いが容易となる。
本発明において、センサー式液中酸素濃度計で測定される、連続重合に供される混合液(E)中の酸素濃度は、5〜120ppmが好ましい。上限はさらに好ましくは110ppm、とくに好ましくは100ppmである。酸素濃度が5ppm未満であると加熱なしに自己重合を開始することがあるため、安全面で問題があり、120ppmを越えると、重合体ポリオール中の粗大粒子の含有量が増大し、生産性が低下する。
本発明において、重合槽に供給される直前の混合液(E)の温度は10〜35℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは15〜30℃であり、とくに好ましくは20〜25℃である。(E)の温度が10℃以上であると、得られる重合体ポリオールの粘度が上昇することがなく、また、35℃以下であると重合体ポリオール中の粗大粒子の含有量が少なくなり生産性が向上する。
本発明において、重合温度は90〜150℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは100〜140℃、特に好ましくは120〜135℃である。重合温度が90℃以上であると、重合体ポリオールの粘度が低下し、150℃以下であると、エチレン性不飽和モノマー(b)の重合率が上がり、得られる重合体ポリオールは、ポリウレタンフォーム原料に用いた場合、フォーム圧縮硬さを十分発現させることができる。
本発明において、混合液(E)の重合槽での平均滞留時間は15〜180分が好ましく、さらに好ましくは20〜120分、特に好ましくは30分〜100分である。平均滞留時間が180分以下であると、重合過程に発生する重合体粗大粒子の発生量が少なくなり生産性が向上する。同様に平均滞留時間が10分以上であると、重合過程に発生する重合体粗大粒子が少なくなり生産性が向上する。
本発明で製造された重合体ポリオールは、必要により金網およびストレーナーを用いて粗大重合体粒子を除去してもよい。金網およびストレーナーの目開きの大きさは、30〜500mmのものを用いることができ、好ましくは70〜300mm、さらに好ましくは、100〜150mmである。
本発明の製法において、得られる重合体ポリオール中に含有する、重合過程で生成する直径100μm以上の粗大重合体粒子は、1〜25ppmの範囲が好ましい。上限はさらに好ましくは20ppm、とくに好ましくは10ppmである。粗大重合体粒子が25ppm以下であると金網またはストレーナーにより濾過を行う際に目開きを閉塞させにくいため、生産性が著しく向上する。本発明の製法によれば、このような粗大重合体の含量が少ない重合体ポリオールを容易に得ることができる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は、質量部を意味する。
実施例および比較例に使用した原料の組成、記号等は次の通りである。
(1)ポリオール(a)
ポリオール(a−1):グリセリンにプロピレンオキサイド(PO)を付加した後、エチレンオキサイド(EO)でキャップして得られた、水酸基価=34、末端EO含量=14%のポリオール。
ポリオール(a−2):ペンタエリスリトールにPOを付加した後、EOキャップして得られた、水酸基価=32、末端EO含量=12%のポリオール。
ポリオール(a−3):グリセリンにPO/EOランダム付加付加した後、POキャップして得られた、水酸基価=56、EO含量=5%のポリオール。
(2)エチレン性不飽和モノマー(b)
モノマー(b1−1):アクリロニトリル
モノマー(b2−1):スチレン
モノマー(b5−1):ジビニルベンゼン
(3)分散剤(c)
分散剤(c−1):ポリオール(b−2)1モルと2−ヒドロキシメタクリレート0.2モルをTDI(トリレンジイソシアネート)0.4モルでジョイントして得られた、水酸基価26の分散剤
分散剤(c−2):ポリオール(b−3)1モルを、ジクロロメタン2モルでジョイントしたのち、グリシジルメタクリレートを0.35モル付加して得られた、水酸基価45の分散剤
(4)ラジカル重合開始剤(i)
ラジカル重合開始剤(i−1):2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
(5)希釈溶剤(d)
希釈溶剤(d−1):ノルマルデカン
<実施例1>重合体ポリオール(P1)の製造
連続重合装置を用意し、重合槽にあらかじめ、ポリオール(a−1):2400部を充液し、130℃に昇温する。ついで、ポリオール(a−1):36部、ポリオール(a−2):12部、アクリロニトリル:25部、スチレン:11部、分散剤(c−1):15部、およびラジカル重合開始剤(i−1):0.3部の混合液(E−1)を減圧可能な配合槽中で作成した後、50torrまで減圧とした後、窒素を混合液(E−1)中を通過させながら常圧まで圧戻しを行った。この操作を4回繰り返して、(E−1)中の酸素濃度を13ppmとした。次にこの混合液(E−1)を20℃で重合槽に2400kg/時の速度で連続的に送液し、重合槽での滞留時間を60分で、温度を130℃にて重合させた。さらに未反応モノマーを20〜30torrで2時間減圧下ストリッピングして重合体ポリオール(P1)を得た。
<実施例2>重合体ポリオール(P2)の製造
混合液(E−1)の窒素置換を3回行って、酸素濃度を82ppmとした。
以外は、上記実施例1と同じ方法によって重合体ポリオール(P2)を得た。
<実施例3>重合体ポリオール(P3)の製造
ラジカル重合開始剤(i−1)の使用量を0.6部、酸素濃度を87ppmとした以外は、上記実施例1と同じ組成、方法によって重合体ポリオール(P3)を得た。
<実施例4>重合体ポリオール(P4)の製造
アクリロニトリル:29部、スチレン:7部を用い、酸素濃度を98ppmとした以外は、上記実施例1と同じ方法によって重合体ポリオール(P4)を得た。
<実施例5>重合体ポリオール(P5)の製造
アクリロニトリル:29部、スチレン:7部およびラジカル重合開始剤(i−1):0.6部を用い、酸素濃度を90ppmとした以外は、上記実施例1と同じ方法によって重合体ポリオール(P5)を得た。
<実施例6>重合体ポリオール(P6)の製造
連続重合装置を用意し、重合槽にあらかじめ、ポリオール(a−3):2400部を充液し、130℃に昇温する。ついで、ポリオール(a−3):50部、アクリロニトリル:8部、スチレン:33部、ジビニルベンゼン:0.03部、分散剤(c−2):4部およびラジカル重合開始剤(i−1):0.3部の混合液(E−2)を減圧可能な配合槽中で作成した後、36torrまで減圧とした後、窒素を混合液(E−2)中を通過させながら常圧まで圧戻しを行った。この操作を4回繰り返して、(E−2)中の酸素濃度を36ppmとした。次にこの混合液(E−2)を20℃で重合槽に2400kg/時の速度で連続的に送液し、重合槽での滞留時間を60分で、温度を130℃にて重合させた。さらに未反応モノマーを20〜30torrで2時間減圧下ストリッピングして重合体ポリオール(P6)を得た。
<実施例7>重合体ポリオール(P7)の製造
混合液(E−2)の窒素置換を3回行って、酸素濃度を67ppmとした以外は、上記実施例6と同じ方法によって重合体ポリオール(P7)を得た。
<実施例8>重合体ポリオール(P8)の製造
ラジカル重合開始剤(i−1)の使用量を0.6部、酸素濃度を68ppmとした以外は、上記実施例6と同じ方法によって重合体ポリオール(P8)を得た。
<実施例9>重合体ポリオール(P9)の製造
アクリロニトリル:12部、スチレン:29部を用い、酸素濃度を120ppmとした以外は、上記実施例6と同じ方法によって重合体ポリオール(P9)を得た。
<実施例10>重合体ポリオール(P10)の製造
アクリロニトリル:12部、スチレン:29部およびラジカル重合開始剤(i−1):0.6部を用い、酸素濃度を117ppmとした以外は、上記実施例6と同じ方法によって重合体ポリオール(P10)を得た。
<比較例1> 重合体ポリオール(P11)の製造
混合液(E−1)の窒素置換を行わず、酸素濃度が180ppmである以外は、実施例2と同じ方法によって重合体ポリオール(P11)を得た。
<比較例2> 重合体ポリオール(P12)の製造
混合液(E−1)の窒素置換を行わず、酸素濃度が182ppmである以外は、実施例3と同じ方法によって重合体ポリオール(P12)を得た。
<比較例3> 重合体ポリオール(P13)の製造
混合液(E−1)の窒素置換を行わず、酸素濃度が215ppmである以外は、実施例4と同じ方法によって重合体ポリオール(P13)を得た。
<比較例4> 重合体ポリオール(P14)の製造
混合液(E−1)の窒素置換を行わず、酸素濃度が215ppmである以外は、実施例5と同じ方法によって重合体ポリオール(P14)を得た。
<比較例5> 重合体ポリオール(P15)の製造
混合液(E−2)の窒素置換を行わず、酸素濃度が209ppmである以外は、実施例7と同じ方法によって重合体ポリオール(P15)を得た。
<比較例6> 重合体ポリオール(P16)の製造
混合液(E−2)の窒素置換を行わず、酸素濃度が151ppmである以外は、実施例8と同じ方法によって重合体ポリオール(P16)を得た。
<比較例7> 重合体ポリオール(P17)の製造
混合液(E−2)の窒素置換を行わず、酸素濃度が179ppmである以外は、実施例9と同じ方法によって重合体ポリオール(P17)を得た。
<比較例8> 重合体ポリオール(P18)の製造
混合液(E−2)の窒素置換を行わず、酸素濃度が178ppmである以外は、実施例10と同じ方法によって重合体ポリオール(P18)を得た。
重合体ポリオール(P1〜P5)を製造した場合の各実施例とその評価結果を表1に、重合体ポリオール(P11〜P14)を製造した場合の各比較例とその評価結果を表2に示す。
重合体ポリオール(P6〜P10)を製造した場合の各実施例とその評価結果を表3に、重合体ポリオール(P15〜P18)を製造した場合の各比較例とその評価結果を表4に示す。
表1における評価方法は下記の通りである。
<重合濃度>:混合液(E)中のエチレン性不飽和モノマー(b)の%の計算値
<酸素濃度>:混合液(E)を注射器でサンプリングし、窒素置換して酸素濃度を0ppmにした50ccガラス瓶に移した後、すばやくのセンサー部を浸漬し、数値を読み取った。また、センサー式液中酸素濃度計は、セントラル科学(株)社製「UC−12−SOL」を用いた。
<粘度>:東京計器BL型粘度計、ローターNo.3を用いた。
<粗大粒子濃度>: 脱モノマー、脱希釈溶剤を実施した重合体ポリオール300gに、あらかじめ100μm金網で濾過し、異物を除去しておいたメタノール300gを加え、均一溶液とする。100mm金網にて均一溶液を濾過し、金網上に残留した異物を少量のメタノールで洗浄した後、60℃に加温した減圧乾燥機にて30分間乾燥した後、重量測定し、重合体ポリオールに対する粗大粒子濃度を算出した。
<金網濾過性>:3LスケールSUS製コルベンに重合体ポリオールを入れ、攪拌速度300rpmで攪拌下、60℃に温度調節した。窒素で0.1MPaに加圧し、コルベン下のサンプル抜き口(内径5mm、長さ50mmのSUS製パイプ)の先端に100μm金網を付けて濾過を行い、重合体ポリオールが金網を通過する秒数を1gあたりの秒数に換算した値(Q値)により濾過性の指標とした。
金網濾過性 ○:濾過性良好(Q値:0.20秒/g以下)
△:濾過性やや不良(Q値:0.20〜0.30秒/g)
×:濾過性不良(Q値:0.30秒/g以上)
表1〜表4の結果から、混合液(E)の酸素濃度を13〜120ppmに調整した実施例1〜10と、151〜215ppmに調整した比較例1〜8を比べると、実施例1〜10では、得られた重合体ポリオールに含まれる粗大粒子濃度が2〜10ppmと少ないため、Q値が0.20秒/g以下となり、濾過性が良好であることがわかる。
本発明の製法によれば、粗大重合体粒子の含量の少ない重合体ポリオールを生産性よく製造でき、得られた重合体ポリオールは、ポリウレタン原料、とくに樹脂物性に優れたポリウレタンフォーム原料として有用である。

Claims (4)

  1. ポリオール(a)および必要により希釈溶剤(d)中でエチレン性不飽和モノマー(b)を、ラジカル重合開始剤(i)の存在下、分散剤(c)の存在下または不存在下、連続重合させて重合体ポリオールを製造する方法において、重合槽に供給される直前の(a)、(b)、(i)、並びに必要により(c)および/または(d)からなる混合液(E)の、センサー式液中酸素濃度計で測定した溶存酸素濃度が5〜120ppmであることを特徴とする製造方法。
  2. (E)の重合槽での平均滞留時間が、15〜180分である請求項1記載の製造方法。
  3. 重合中に生成する直径100μm以上の粗大重合体粒子の含有量が、得られる重合体ポリオールに対して1〜25ppmである請求項1または2記載の製造方法。
  4. 得られる重合体ポリオール中の重合体の含有量が10〜65質量%である請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
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