JP2005158757A - 有機el表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機EL表示装置の製造方法において、レーザー光を用いる転写法により、陰極のパターニングと発光層の転写を同時に行い、プロセスの簡略化と表示性能の向上を実現した。本発明では、転写法を用いることにより、陰極4のパターニングと発光層5の形成をレーザー9を用いて同時に行う。
【選択図】 図5
Description
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、前記発光層は、前記陰極と前記多重層とを接着する接着層であることを特徴とする。
この構成によれば、パターニングしにくい陰極をガラス基板上に形成した後にレーザーなどにより容易にパターニングでき、さらにその後の有機EL層転写時に陽極も同時にパターニングできる。また、接着層に発光機能を兼ねさせられるので製造工程が簡略化できる。また、この構成によれば、有機発光層からの発光がガラス基板越しではなく、直接外部に取り出せるので損失が無く、明るさを向上できる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、前記多重層は、前記発光層上にさらに電子注入層を含み、前記電子注入層は、前記陰極と前記多重層とを接着する接着層であり、前記発光層と前記陰極との間に前記電子注入層が形成されることを特徴とする。この構成によれば、パターニングしにくい陰極をガラス基板上に形成した後にレーザーなどにより容易にパターニングでき、さらにその後の有機EL層転写時に陽極も同時にパターニングできる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、前記多重層は、前記発光層と前記陽極層との間に正孔注入層を含んでもよい。すなわち、前記多重層を形成する工程は、陽極と、正孔注入層と、発光層とをこの順で形成する工程であってもよい。また、前記多重層を形成する工程は、陽極と、正孔注入層と、発光層と、電子注入層とをこの順で形成する工程であってもよい。これにより、上記構成において有機EL素子の発光効率を改善することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、前記陰極は、前記基板上にストライプ状に形成されており、前記多重層を前記フィルム上から前記基板上に転写するとともに、前記多重層は前記陰極に交わるストライプ状にパターニングされることを特徴とする。この構成によれば、パターニングしにくい陰極をガラス基板上に形成した後にレーザーなどにより容易にパターニングでき、さらにその後の有機EL層転写時に陽極も同時にパターニングできる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、インクジェットヘッドで異なる色に発光する発光物質をそれぞれ塗布することにより、前記発光層を前記フィルム上に形成したことを特徴とする。この手段によれば、あらかじめ異なる色の発光層をフィルム上に容易に形成できるため、極めて容易に有機EL素子を作製することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法は、上記の製造方法において、インクジェットヘッドで前記発光物質を塗布する前に、各色領域の間にインク分離手段を施したことを特徴とする。これにより、各色発光層をインクジェットヘッドで製膜するする際、隣り合う画素に染み出すことなくストライプ状に発光層を形成することができる。
また、本発明の有機EL表示装置の製造方法では、前記多重層を転写した基板に駆動手段を接続し、封止処理を施してもよい。
本実施例では、単純マトリックス駆動に用いる有機EL表示装置の製造方法において、フィルム上に光−熱変換層および熱伝播層を形成し、次に陰極層を形成し、次に発光層を重ねて形成し、次に正孔注入性接着層を重ねて形成した後、この多重層を形成したフィルムをストライプパターニングしたITO付き基板上に貼り付け、その後フィルム裏面からレーザーを陰極形状を形成するように照射することにより前記多重層を基板上に転写し、さらにフィルムを取り除き、前記多重層を転写した基板に駆動手段を接続し、封止処理を施した例を示す。本発明の有機EL表示装置の製造方法を示す簡単な断面図を図1から図6に示す。
本実施例では、単純マトリックス駆動に用いる有機EL表示装置の製造方法において、フィルム上に光−熱変換層および熱伝播層を形成し、次に陰極層を形成し、次に電界発光性接着層を重ねて形成した後、この多重層を形成したフィルムをストライプパターニングしたITO付き基板上に貼り付け、その後フィルム裏面からレーザーを陰極形状を形成するように照射することにより前記多重層を基板上に転写し、さらにフィルムを取り除き、前記多重層を転写した基板に駆動手段を接続し、封止処理を施した例を示す。
を、クロロホルム溶液状態で製膜して乾燥し、厚み70nmとした。
こうして作製したフィルムを、以下実施例1と同様にITO付き透明ガラス基板に貼り付け、ドライバー回路を実装して封止して有機EL表示装置を完成した。こうして作製した表示装置に駆動用電源および信号を入力したところ、動画表示を行うことができた。
(実施例3)
本実施例では、実施例1において陰極と発光層の間に電子注入層を形成した例を示した。本実施例の有機EL表示装置の簡単な断面を図8に示した。実施例1において、陰極形成後に、電子注入層10としてZnq2
本実施例で用いる電子注入材料としてはオキサジアゾール誘導体の他、ポリフェニレンビニレン誘導体、Alq3などの有機金属錯体など、陰極および発光層を考慮して電子注入できる材料であれば用いることができる。製膜方法については、陰極を侵さない方法であれば用いることができる。
本実施例では、単純マトリックス駆動に用いる有機EL表示装置の製造方法において、フィルム上に光−熱変換層および熱伝播層を形成し、次に陽極層を形成し、次に発光層を重ねて形成し、次に電子注入機能付き接着層を重ねて形成した後、この多重層を形成したフィルムを、パターニングした陰極付き基板上に貼り付けて、その後フィルム裏面からレーザーを陽極形状を形成するように照射して、次にフィルムを取り除き、前記多重層を転写した基板に駆動手段を接続し、封止処理を施した例を示す。本発明の有機EL表示装置の製造方法を示す簡単な断面図を図9から図14 に示す。
本実施例では、単純マトリックス駆動に用いる有機EL表示装置の製造方法において、フィルム上に光−熱変換層および熱伝播層を形成し、次に陽極層を形成し、次に正孔注入層を形成し、次に電界発光性接着層を形成した後、この多重層を形成したフィルムを、パターニングした陰極付き基板上に貼り付けて、その後フィルム裏面からレーザーを陽極形状を形成するように照射して、次にフィルムを取り除き、前記多重層を転写した基板に駆動手段を接続し、封止処理を施した例を示した。
本発明の有機EL表示装置の製造方法を示す簡単な断面図を図15から図18 に示す。ベースフィルムに陽極および正孔注入層を形成するまでは実施例3によった。次に電界発光性接着層19として、PPV
本実施例では、実施例4において発光層を形成する際に、前記発光層を、赤、緑、青に発光する発光物質を溶媒に溶かしてインクジェットヘッドを用いてそれぞれ塗布して形成した例を示す。本発明の有機EL表示装置の製造方法を示す簡単な断面図を図19から図25に示す。
(実施例7)
本実施例では、実施例6において、フィルム上に陰極を形成する前に発光層の分離隔壁を形成した例を示す。図26に示すように実施例5で用いるフィルムに熱硬化性ポリイミドをスクリーン印刷により、各色発光層の間の幅の隔壁24を印刷し、加熱硬化した。その後実施例6に示した方法により、有機EL表示装置を完成した。
Claims (6)
- 少なくとも陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に設けられた発光層とを有する有機EL表示装置の製造方法において、
フィルム上に光−熱変換層および熱伝播層を形成し、
該熱伝播層上に、前記陽極と前記発光層とを重ねて多重層を形成し、
前記多重層を形成した前記フィルムと前記陰極を形成した基板とを貼り付けた後、レーザーを前記フィルムの裏面から光−熱変換層に照射し、前記多重層を前記フィルム上から前記基板上に転写することを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。 - 前記発光層は、前記陰極と前記多重層とを接着する接着層であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置の製造方法。
- 前記多重層は、前記発光層上にさらに電子注入層を含み、
前記電子注入層は、前記陰極と前記多重層とを接着する接着層であり、
前記発光層と前記陰極との間に前記電子注入層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置の製造方法。 - 前記陰極は、前記基板上にストライプ状に形成されており、
前記多重層を前記フィルム上から前記基板上に転写するとともに、前記多重層は前記陰極に交わるストライプ状にパターニングされることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の有機EL表示装置の製造方法。 - インクジェットヘッドで異なる色に発光する発光物質をそれぞれ塗布することにより、前記発光層を前記フィルム上に形成したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の有機EL表示装置の製造方法。
- インクジェットヘッドで前記発光物質を塗布する前に、各色領域の間にインク分離手段を施したことを特徴とする請求項5記載の有機EL表示装置の製造方法。
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