JP2003317949A - 有機el素子の製造方法 - Google Patents

有機el素子の製造方法

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JP2003317949A
JP2003317949A JP2002122842A JP2002122842A JP2003317949A JP 2003317949 A JP2003317949 A JP 2003317949A JP 2002122842 A JP2002122842 A JP 2002122842A JP 2002122842 A JP2002122842 A JP 2002122842A JP 2003317949 A JP2003317949 A JP 2003317949A
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Tomoyuki Tachikawa
智之 立川
Toru Miyake
徹 三宅
Shinichi Handa
晋一 半田
Norito Ito
範人 伊藤
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
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    • H10K71/40Thermal treatment, e.g. annealing in the presence of a solvent vapour

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光効率や取り出し効率の高さ、製造工程の
簡便さや、高精細なパターンの形成といったフォトリソ
グラフィー法による利点を有しつつ、現像液やリンス液
による素子特性の劣化を抑制するEL素子の製造方法を
提供すること。 【解決手段】 パターニングされた有機発光層を少なく
とも有する有機EL素子の製造方法において、上記パタ
ーニングを、有機発光層上に保護層パターンを積層させ
てエッチングして行なうことを特徴とする有機EL素子
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターン形成され
た有機発光層を有するエレクトロルミネッセンス(E
L)素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】EL素子は、図11に示すように、対向
する電極2と7とから注入された正孔および電子が有機
発光層5内で結合し、そのエネルギーで有機発光層5中
の蛍光物質を励起し、蛍光物質に応じた色の発光を行う
ものであり、自発光の面状表示素子として注目されてい
る。
【0003】その中でも有機発光材料を用いた有機薄膜
ELディスプレイは、印加電圧が10V弱であっても高
輝度な発光が実現するなど、発光効率が高く、単純な素
子構造で発光が可能で、特定のパターンを発光表示させ
る広告、その他の低価格の簡易表示ディスプレイヘの応
用が期待されている。
【0004】このようなEL素子を用いたディスプレイ
の製造にあっては、電極層や有機発光層のパターニング
が通常なされている。このEL素子のパターニング方法
としては、発光材料をシャドウマスクを介して電極基板
上に蒸着する方法、インクジェット方式により有機発光
材料をパターン状に塗り分ける方法、紫外線照射により
特定の有機発光層を破壊する方法、スクリーン印刷法に
より有機発光材料をパターン印刷する方法などがある。
しかしながら、これらの方法では、発光効率や光の取り
出し効率の高さ、製造工程の簡便さや、高精細なパター
ン形成の全てを実現するEL素子を提供することはでき
なかった。
【0005】このような問題点を解決する手段として、
有機発光層をフォトリソグラフィー法を用いてパターニ
ングするEL素子の製造方法が提案されている。この方
法によれば、従来行われてきた蒸着によるパターニング
法と比較すると、高精度のアライメント機構を備えた真
空設備などが不要であることから、比較的容易にかつ安
価にEL素子を製造することができる。
【0006】一方、フォトリソグラフィー法をインクジ
ェット方式を用いたパターニング法と比較すると、パタ
ーニングを補助する構造物や基体に対する前処理などを
行うことがない点で好ましく、さらにインクジェット方
式の吐出精度との関係から、フォトリソグラフィー法の
方が、より高精細なパターンの形成に対して好ましい方
法であるといえる。
【0007】しかし、フォトリソグラフィー法による
と、レジストをパターニングする際、現像液およびリン
ス液を用いる必要がある。しかも、EL素子をフルカラ
ー表示可能にするには上記工程を3回繰り返す必要があ
るため、現像液やリンス液の有機発光層への浸透が、素
子特性の劣化を引き起こす。このために現像液やリンス
液が不要なEL素子の製造方法が要求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、上記問題点を解決し、発光効率や取り出し効率の高
さ、製造工程の簡便さや、高精細なパターンの形成とい
ったフォトリソグラフィー法による利点を有しつつ、現
像液やリンス液による素子特性の劣化を抑制するEL素
子の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。すなわち、本発明は、パターニン
グされた有機発光層を少なくとも有する有機EL素子の
製造方法において、上記パターニングを、有機発光層上
に保護層パターンを積層させてエッチングして行なうこ
とを特徴とする有機EL素子の製造方法を提供する。
【0010】また、本発明は、前記保護層を感光性樹脂
から形成すること、前記保護層を印刷法にて形成するこ
と、前記有機発光層が、保護層形成用溶媒に不溶または
難溶であること、前記エッチングをドライエッチングに
て行なうこと、および前記有機発光層のパターニングを
3回行ない、EL素子をフルカラー表示可能にする前記
の有機EL素子の製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳細に説明する。図1〜図3が本発明の
基本的実施形態を説明している。図1は、例えば、IT
Oなどの透明電極が形成されているガラス基板上に有機
発光層が形成された状態を示している。有機発光層の形
成に際しては、予め電極上に図11に示す如きバッファ
ー層、正孔注入層などを形成しておくことができる。こ
の有機発光層などの形成工程は従来技術と同様である。
【0012】本発明では、有機発光層のパターニング
を、有機発光層上に保護層パターンを積層させてエッチ
ングして行なうことを特徴としている。このような保護
層は、図2に示すように、後のエッチングに耐える材料
から所望のパターンに形成する。
【0013】次いで、図3に示すように、保護層が形成
された構成物を、湿式(ウエット)または乾式(ドラ
イ)により、好ましくはドライエッチングすることによ
り、保護層が存在しない領域の有機発光層(バッファー
層など)が除去され、さらに不図示であるが、残った保
護層を除去することにより、有機発光層のパターニング
が行なわれる。このパターニングは何れのパターンでも
よく、代表的にはストライプ型またはドット型が挙げら
れる。
【0014】図4〜図10は、上記のパターニングをさ
らに2回(合計3回)行い、フルカラー表示可能なEL
素子を形成する方法を示している。前記図3において第
一有機発光層が除去された領域に、別の有機発光層(第
二有機発光層)を形成し、図5に示すように第二保護層
を形成し、図6に示すように第二のエッチング工程を行
い、第二保護層の領域以外の全ての第二発光層を除去し
て第二発光層のパタ−ニングを行なう。
【0015】次いで図7に示すように、第二エッチング
処理された全面に第三有機発光層を形成し、図8に示す
ように第三保護層を形成し、図9に示すように第三エッ
チング処理を行い、第三保護層の領域以外の第三有機発
光層をエッチングにより除去する。最後に残った全ての
保護層を図10に示すように除去し、最終的には図11
に示す如く構成することにより、例えば、レッド
(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の有機発光
層がストライプ状またはドットマトリックス状にパター
ニングされたフルカラー表示可能なEL素子とすること
ができる。
【0016】本発明の方法は以上の通りであるが、上記
本発明で使用する各材料および方法についてさらに説明
する。 (基板)本発明で使用するEL素子の基板としては、従
来のEL素子に使用されているガラスや透明プラスチッ
クシートなどの基板であればよく特に限定されない。こ
れらの基板の厚みは通常約0.1〜2.0mmである。
【0017】(電極層)本発明においては、図11に示
す基板1上に第一電極層2を形成し、また、前記発光層
5の上には第二電極層7を形成する。このような電極層
は従来のEL素子に使用されているものでよく、特に限
定されない。これらの電極層は、陽極2と陰極7とから
なり、陽極2と陰極7の何れか一方が透明または半透明
であり、陽極2として正孔が注入しやすいように仕事関
数の大きい導電性材料から形成することが好ましい。ま
た、複数の材料を混合して形成してもよい。一般的には
金属材料が用いられるが、有機物または無機物であって
もよい。
【0018】好ましい陽極材料としては、例えば、酸化
インジウムや金などが挙げられる。好ましい陰極材料と
しては、例えば、マグネシウム合金(Mg−Agな
ど)、アルミニウム合金(Al−Li、Al−Ca、A
l−Mgなど)、金属カルシウムおよび仕事関数の小さ
い金属が挙げられる。これらの電極層の厚みは、それぞ
れ通常約20〜1000Åである。
【0019】(電荷注入層)本発明のEL素子には、図
11に示すように、電極層2,7と発光層5との間に他
の層が形成されていてもよい。この層には、バッファー
層、正孔注入層および/または電子注入層が含まれる。
これらは、例えば、特開平11−4011号公報に記載
のもののように、従来のEL素子に一般に用いられてい
るものであれば特に限定されない。
【0020】(発光層)第一電極2上に形成する有機発
光層5は、主として蛍光を発光する有機物(低分子化合
物および高分子化合物)と、これを補助するドーパント
とから通常形成される。このような発光材料としては、
例えば、下記の如き材料が挙げられる。 1.色素系材料 色素系材料としては、例えば、シクロペンダミン誘導
体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェ
ニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロ
キノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリ
ルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化
合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘
導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘
導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー
などが挙げられる。
【0021】2.金属錯体系材料 金属錯体系材料としては、例えば、アルミキノリノール
錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキ
サゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメ
チル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯
体など、中心金属に、Al、Zn、BeなどまたはT
b、Eu、Dyなどの希土類金属を有し、配位子にオキ
サジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フ
ェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを有する
金属錯体などを挙げることができる。
【0022】3.高分子系材料 高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘
導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導
体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフ
ルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記
色素体や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどが
挙げられる。
【0023】上記発光性材料のうち、青色に発光する材
料としては、ジスチリルアリーレン誘導体、オキサジア
ゾール誘導体、およびそれらの重合体、ポリビニルカル
バゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリフル
オレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分
子材料のポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェ
ニレン誘導体やポリフルオレン誘導体などが好ましい。
【0024】また、緑色に発光する材料としては、キナ
クリドン誘導体、クマリン誘導体、およびそれらの重合
体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレ
ン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材
料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレ
ン誘導体などが好ましい。
【0025】また、赤色に発光する材料としては、クマ
リン誘導体、チオフェン環化合物、およびそれらの重合
体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェ
ン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることがで
きる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレ
ン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導
体などが好ましい。
【0026】(ドーパント材料)発光層中に発光効率の
向上や発光波長を変化させるなどの目的で、ドーパント
を添加することができる。このようなドーパントとして
は、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルプレ
ン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、
ポルフィレン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導
体、ピラゾロン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン
などを挙げることができる。以上の如き有機発光層の厚
みは、それぞれ通常約20〜2000Åである。
【0027】(バッファー層)本発明では、発光層を形
成する工程の他にバッファー層を形成する工程を有して
もよい、本発明でいうバッファー層とは、発光層に電荷
の注入が容易に行われるように、陽極と発光層との間
に、または陰極と発光層との間に設けられ、有機物、特
に有機導電体などを含む層である。例えば、発光層への
正孔注入効率を高めて、電極などの凹凸を平坦化する機
能を有する導電性高分子から形成することができる。以
上の如きバッファー層の厚みは、通常約100〜200
0Åである。
【0028】上記バッファー層は、その導電性が高い場
合、素子のダイオード特性を保ち、クロストークを防ぐ
ために、パターニングされていることが望ましい。な
お、バッファー層の抵抗が高い場合などはパターニング
されていなくてもよい場合があり、また、バッファー層
が省ける素子の場合はバッファー層は設けなくてもよい
場合がある。
【0029】バッファー層を形成する材料としては、具
体的には、ポリアルキルチオフェン誘導体、ポリアニリ
ン誘導体、トリフェニルアミンなどの正孔輸送性物質の
重合体、無機化合物のゾルゲル膜、トリフルオロメタン
などの有機物の重合膜、ルイス酸を含む有機化合物膜な
どが挙げられる。
【0030】以上の如き発光層やバッファー層を形成す
る方法としては通常の発光層などの形成と同様であっ
て、特に制限されないが、蒸着法のほかに電着法、材料
の溶融液、溶液または混合液を使用するスピンコーティ
ング法、キャスティング法、ディッピング法、バーコー
ト法、ブレードコーティング法、ロールコート法、グラ
ビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法など
が挙げられる。
【0031】(保護層形成材料)本発明を主として特徴
づける保護層は、保護層形成領域の発光層のエッチング
除去を防止する作用を有し、例えば、従来、感光性塗料
や感光性インキに使用されているアクリレート系の感光
性樹脂、エポキシ系、アミノ系、ポリエステル系などの
熱硬化もしくは触媒硬化性樹脂、メチルメタクリレート
などのアクリル系樹脂などの比較的強靭な皮膜を形成す
る熱可塑性樹脂またはパターニング後の剥離適性の高い
塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂−塩化ビニル共重合
体、尿素樹脂の溶液または水性樹脂分散液をインキとし
て用いて、例えば、シルクスクリーン印刷などにより所
望のパターンに形成する。ここで使用するインキ中の溶
媒として、有機発光層を溶解しない溶媒を選択すること
が好ましい。また、このような保護層は、本発明では約
0.5〜3.0μm程度の厚みに有機発光層上に所望の
パターン状に形成する。
【0032】(エッチング法)本発明において、発光層
(およびバッファー層)のエッチング方法は、溶剤など
を用いる湿式法でもよいが、発光層に悪影響を与えない
ドライエッチングが好ましい。ドライエッチング法とし
ては反応性イオンエッチング法が好ましい。反応性イオ
ンエッチング法を用いることにより、有機発光層が化学
的に反応を受け、分子量の小さい化合物になることによ
り、気化・蒸発して基板上から除去することができ、エ
ッチング精度が高くかつ短時間での加工が可能となる。
【0033】上記ドライエッチングに際して、酸素単体
または酸素を含むガスを用いることが好ましい。酸素単
体または酸素を含むガスを用いることで、有機発光層の
酸化反応による分解除去が可能であり、基板上から不要
な有機物を除去することができ、エッチング精度が高く
かつ短時間での加工が可能となる。また、この条件では
通常用いられるITOなどの酸化物透明導電膜をエッチ
ングすることがないので、電極特性を損なうことなく、
電極表面を浄化することができる点においても効果的で
ある。
【0034】さらに上記ドライエッチングに、大気圧プ
ラズマを用いることが好ましい。大気圧プラズマを用い
ることで、通常真空装置が必要であるドライエッチング
を大気圧下で行うことができ、処理時間の短縮やコスト
の低減が可能である。この場合、エッチングはプラズマ
化した大気中の酸素によって有機発光層が酸化分解する
ことを利用することができるが、ガスの置換および循環
によって反応雰囲気のガス組成を任意に調整してもよ
い。
【0035】(絶縁層)本発明のEL素子において、基
板上に形成されている第一電極層のパターニングしたエ
ッジ部分および素子の非発光部分を覆い、発光に不要な
部分での短絡を防ぐために、絶縁層を発光部分が開口と
なるように予め設けておいてもよい。このようにするこ
とで、素子の短絡などによる欠陥が低減し、長寿命で安
定発光する素子が得られる。
【0036】このような絶縁層は、例えば、紫外線硬化
性樹脂などを用いて1μm程度の膜厚でパターン形成で
きるが、本発明においてドライエッチングで発光層をパ
ターニングする場合、絶縁層はドライエッチング耐性が
あることが望ましく、耐性が小さい場合は、1μm以
上、例えば、1.5〜10μmの膜厚に形成し、ドライ
エッチングで欠損しないようにすることが好ましく、さ
らに好ましくは2〜5μmの膜厚で形成することができ
る。
【0037】
【実施例】<実施例1>板厚1.1mmで6インチ□の
サイズのパターニングされたITO基板を洗浄した。バ
ッファー層塗布液(バイエル製 BaytronP)を0.5
mlとり、基板の中心部に滴下して、スピンコーティン
グを行った。2,500rpmで20秒間保持して層形
成を行った。この結果、バッファー層の膜厚は800Å
となった。
【0038】第一有機発光層として、バッファー層上に
赤色発光有機材料である塗布液(ポリビニルカルバゾー
ル70重量部、オキサジアゾール30重量部、ジシアノ
メチレンピラン誘導体1重量部、モノクロロベンゼン4
900重量部)を1mlとり、基板の中心部に滴下し
て、スピンコーティングを行った。2,000rpmで
10秒間保持して層形成を行った。この結果、第一有機
発光層の膜厚は800Åとなった(図2)。
【0039】第一保護層として尿素樹脂酢酸エチル溶液
(商品名Laropal、BASF製)をスクリーン印
刷を用いて、アライメントを合わせた後に、第一有機発
光層上の第一発光部位に保護層を形成した。該保護層の
膜厚は約1μmとした。60℃で5分間プリベークを行
った。次いでドライエッチングにて保護層のない部分の
有機発光層およびバッファー層を除去し、第一発光部を
得た(図3)。
【0040】第二バッファー層として前記バッファー層
と同様にバッファー層塗布液(バイエル製 Baytron
P)を0.5mlとり、基板の中心部に滴下して、スピ
ンコーティングを行った。2,500rpmで20秒間
保持して層形成を行った。この結果、第二バッファー層
の膜厚は800Åとなった。
【0041】第二有機発光層として、緑色発光有機材料
である塗布液(ポリビニルカルバゾール70重量部、オ
キサジアゾール30重量部、クマリン6の1重量部、モ
ノクロロベンゼン4900重量部)を1mlとり、基板
の中心部に滴下して、スピンコーティングを行った。
2,000rpmで10秒間保持して層形成を行った。
この結果、第二有機発光層の膜厚は800Åとなった
(図4)。
【0042】第二保護層として尿素樹脂酢酸エチル溶液
(商品名Laropal、BASF製)をスクリーン印
刷を用いて、アライメントを合わせた後に、第二有機発
光層上の第二発光部位に第二保護層を形成した(図
5)。該保護層の膜厚は約1μmとした。60℃で5分
間プリベークを行った。ドライエッチングにて第二発光
部以外の部分の有機発光層およびバッファー層を除去
し、第二発光部を得た(図6)。
【0043】第三バッファー層として前記バッファー層
と同様にバッファー層塗布液(バイエル製 BaytronP)
を0.5mlとり、基板の中心部に滴下して、スピンコ
ーティングを行った。2,500rpmで20秒間保持
して層形成を行った。この結果、第三バッファー層の膜
厚は800Åとなった。
【0044】第三有機発光層として青色発光有機材料で
ある塗布液(ポリビニルカルバゾール70重量部、オキ
サジアゾール30重量部、ペリレン1重量部、モノクロ
ロベンゼン4900重量部)を1mlとり、基板の中心
部に滴下して、スピンコーティングを行った。2,00
0rpmで10秒間保持して層形成を行った。この結
果、第三有機発光層の膜厚は800Åとなった(図
7)。
【0045】第三保護層として尿素樹脂酢酸エチル溶液
(商品名Laropal、BASF製)をスクリーン印
刷を用いて、アライメントを合わせた後に、第三有機発
光層上の第三発光部位に第三保護層を形成した(図
8)。該第三保護層の膜厚は約1μmとした。60℃で
5分間プリベークを行った。ドライエッチングにて第三
発光部以外の部分の有機発光層およびバッファー層を除
去し、第三発光部を得た(図9)。
【0046】得られた基板を酢酸エチル浴中に浸漬し
て、第一〜第三有機発光層上の全ての保護層を除去し、
パターニングされた有機発光層を露出させた(図1
0)。100℃で1時間乾燥した後、得られた基板上に
第二電極層としてCaを500Å、さらに保護層として
Agを2,500Åの厚みで蒸着し、EL素子を作製し
た(図11)。ITO電極側を正極、Ag電極側を負極
に接続し、ソースメーターにより、直流電流を印加し
た。10V印加時に第一〜第三発光部からそれぞれR、
G、Bの発光が認められた。
【0047】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、発光効率や
取り出し効率の高さ、製造工程の簡便さや、高精細なパ
ターンの形成といったフォトリソグラフィー法による利
点を有しつつ、現像液による素子特性の劣化を抑制する
EL素子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を説明する図。
【図2】 本発明の方法を説明する図。
【図3】 本発明の方法を説明する図。
【図4】 本発明の方法を説明する図。
【図5】 本発明の方法を説明する図。
【図6】 本発明の方法を説明する図。
【図7】 本発明の方法を説明する図。
【図8】 本発明の方法を説明する図。
【図9】 本発明の方法を説明する図。
【図10】 本発明の方法を説明する図。
【図11】 EL素子の基本構成を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 半田 晋一 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 伊藤 範人 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB03 AB18 DB03 FA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターニングされた有機発光層を少なく
    とも有する有機EL素子の製造方法において、上記パタ
    ーニングを、有機発光層上に保護層パターンを積層させ
    てエッチングして行なうことを特徴とする有機EL素子
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記保護層が、感光性樹脂からなる請求
    項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記保護層が、印刷法にて形成される請
    求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記有機発光層が、保護層形成用溶媒に
    不溶または難溶である請求項1に記載の有機EL素子の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記エッチングを、ドライエッチングに
    て行なう請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記有機発光層のパターニングを3回行
    ない、EL素子をフルカラー表示可能にする請求項1〜
    5の何れか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
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