JP2005151844A - トッピング材塗布装置及び該装置を用いた食品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】食品の表面に所定の間隔で以って表面形状に沿って機械的に移動させて塗布するトッピング材塗布装置を提供する。また、トッピング材を塗布するに際し、パン等の食品の表面上からトッピング材が垂れないトッピング材塗布装置を提供する。
【解決手段】天板5a上に配置された長尺状の食品9の表面にノズル41を介してトッピング材7を塗布するトッピング材塗布装置1において、ノズル41にトッピング材7を供給するトッピング材供給装置12と、長尺状の食品9に対するノズル41の位置を食品9の表面形状に対して所定の間隔で以って食品の長手方向に移動させるノズル移動装置と14、ノズル移動装置14によるノズル41の移動とトッピング材供給装置14によるノズルへの供給とを関連させて制御する制御装置16とからなり、制御装置16の制御によりノズル41が食品9の表面にトッピング材7を塗布する。
【選択図】 図1
【解決手段】天板5a上に配置された長尺状の食品9の表面にノズル41を介してトッピング材7を塗布するトッピング材塗布装置1において、ノズル41にトッピング材7を供給するトッピング材供給装置12と、長尺状の食品9に対するノズル41の位置を食品9の表面形状に対して所定の間隔で以って食品の長手方向に移動させるノズル移動装置と14、ノズル移動装置14によるノズル41の移動とトッピング材供給装置14によるノズルへの供給とを関連させて制御する制御装置16とからなり、制御装置16の制御によりノズル41が食品9の表面にトッピング材7を塗布する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、長尺状の食品の表面にノズルを介してトッピング材を塗布する装置、及び該装置を用いた食品の製造方法に関する。
従来、長尺状のパン等の長尺状の食品の表面へのトッピング材の塗布作業は、専らバースポンプ等を用いた手作業により行われていた。一方、手作業を機械化する試みとして焼成後のパンに光沢を出すために、機械装置によりパンの表面に液状の黄味成分が塗りつけられることが知られている。この機械装置は刷毛に黄味成分を浸漬させてから、刷毛を平行移動させることにより、パンの表面上に黄味成分を塗布するというものである。
特開昭54−110380号公報
しかしながら、手作業や従来の機械装置による作業では、以下のような問題が生じることが指摘されていた。
すなわち、手作業によりトッピング材の塗布作業を行うとなると、人員と作業場所を確保しなければならないし、作業に時間がかかり、生産ラインの効率も下がるので問題となる。また、手作業では食品の形状に対応してトッピング材を塗布することができるという利点を有するものの、その反面、人によって塗布されるトッピング材の態様にバラツキが生じるという問題が生じていた。一方、従来の液状の黄味成分を塗る機械を用いた場合でも、ノズルが平行にしか移動しかできないので、表面が平らになっていない長尺状のパン等の長尺状の食品には満遍なく塗布されないという問題が生じる。また、塗布するトッピング材の量を調整できないので、トッピング材の量がバラついたり、トッピング材が食品から垂れてしまうなどの問題が生じる。
すなわち、手作業によりトッピング材の塗布作業を行うとなると、人員と作業場所を確保しなければならないし、作業に時間がかかり、生産ラインの効率も下がるので問題となる。また、手作業では食品の形状に対応してトッピング材を塗布することができるという利点を有するものの、その反面、人によって塗布されるトッピング材の態様にバラツキが生じるという問題が生じていた。一方、従来の液状の黄味成分を塗る機械を用いた場合でも、ノズルが平行にしか移動しかできないので、表面が平らになっていない長尺状のパン等の長尺状の食品には満遍なく塗布されないという問題が生じる。また、塗布するトッピング材の量を調整できないので、トッピング材の量がバラついたり、トッピング材が食品から垂れてしまうなどの問題が生じる。
本発明は上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、食品の表面に所定の間隔で以って表面形状に沿って機械的に移動させて塗布することにより、生産の効率化を図り、かつ食品の表面上に満遍なくトッピング材を塗布することにある。また、トッピング材を塗布するに際し、パン等の食品の表面上からトッピング材が垂れないようにすることである。
本発明は前記課題を解決するために、次の手段をとる。
まず、第1の発明は、天板上に配置された長尺状のパン等の長尺状の食品の表面にノズルを介してトッピング材を塗布する装置であって、前記ノズルにトッピング材を供給するトッピング材供給装置と、前記長尺状の食品に対するノズルの位置を該食品の表面形状に対して所定の間隔で以って食品の長手方向に移動させるノズル移動装置と、該ノズル移動装置によるノズルの移動と前記トッピング材供給装置によるノズルへの供給とを関連させて制御する制御装置とからなり、該制御装置の制御により前記ノズルが食品の表面にトッピング材を塗布することを特徴とする。
まず、第1の発明は、天板上に配置された長尺状のパン等の長尺状の食品の表面にノズルを介してトッピング材を塗布する装置であって、前記ノズルにトッピング材を供給するトッピング材供給装置と、前記長尺状の食品に対するノズルの位置を該食品の表面形状に対して所定の間隔で以って食品の長手方向に移動させるノズル移動装置と、該ノズル移動装置によるノズルの移動と前記トッピング材供給装置によるノズルへの供給とを関連させて制御する制御装置とからなり、該制御装置の制御により前記ノズルが食品の表面にトッピング材を塗布することを特徴とする。
ここで、パンの天板上に配置される食品は単数であっても複数であってもよい。より生産性を向上させるためには天板上には複数個の食品が配置されることが好ましい。また、塗布されるトッピング材の態様にバラツキを生じさせないためにも天板上の食品はあらかじめ整列配置されていることが好ましい。
また、本発明にいう「長尺状の食品」とは、立体的に見て普通よりも長い部分が存在するパン、カステラ等の食品のことを指している。より好ましくはサンドロールに使用できる。従って、本発明にいう「長手方向」とは長い部分のうち両端の一方の隅からもう片方の隅に向かう方向のことを指している。また、本発明にいう「トッピング材」とは料理や菓子作りの仕上げとして調味や飾りのためにのせるもので、具体的にはシュー皮、生クリームなどのことを指している。
この第1の発明によれば、食品の表面形状に対して所定の間隔で以って食品の表面にトッピング材が塗布されるので、食品上の表面上に満遍なくトッピング材を塗布することができる。また、ノズル移動装置とトッピング材供給装置の関連した制御により、画一的かつ自動的にトッピング材を塗布することができるので、塗布されるトッピング材の幅や量が均一となるとともに生産の効率化を図ることができる。
次に、第2の発明は、上記した第1の発明に係るトッピング材塗布装置において、前記ノズル移動装置は、ノズルを配置される食品に対して長手方向に移動させる駆動モータを有する長手方向移動機構と、ノズルを配置される食品に対して高さ方向に移動させる駆動モータを有する高さ方向移動機構とからなり、該長手方向移動機構と高さ方向移動機構の両駆動モータを前記制御装置により制御することによりノズルの位置を食品の表面形状に対して所定の間隔で以って食品の長手方向に移動させることを特徴とする。
ここで、本発明においては制御装置の制御により「長手方向移動機構」は食品の長手方向への平行移動が可能となり、「高さ方向移動機構」は食品に対して上下移動が可能となる。両者の移動機構はいずれも駆動モータを介して行われ、この駆動モータはサーボモータ等の種々のモータを適用できる。
この第2の発明によれば、平行移動と上下移動の組み合わせによる二次元的な動作により、繊細な動きが可能となるので、食品の表面に所定の間隔で以って表面形状に沿って機械的に移動させて塗布することができる。
次に、第3の発明は、上記した第1の発明または第2の発明に係るトッピング材塗布装置において、前記トッピング材供給装置は、トッピング材を貯留するトッピング材貯留容器を有し、該トッピング材貯留容器から前記ノズルへトッピング材を供給する供給通路が形成され、該供給通路中に駆動モータにより駆動される供給ポンプが設けられており、該駆動モータを前記制御装置により制御することによりノズルからのトッピング材の塗布吐出量を調整することを特徴とする。
ここで、本発明にいう「トッピング材貯留容器」とは一般的に使用されるホッパーなどの食品充填機のことを指している。また、本発明でいう「供給通路」とは一般的に使用されるホースや鉄パイプなどを適用することができる。また、トッピング材の塗布吐出量は供給ポンプで制御装置の制御により調整される。例えば、駆動モータの正転によりトッピング材を吐出させる正転機構、駆動モータの逆転によりトッピング材を吸い込ませる逆転機構および駆動モータの停止によりトッピング材の供給を停止させる停止機構により制御することができる。
この第3の発明によれば、制御装置の制御によりトッピング材の塗布吐出量が調整されるので、食品上の表面に塗布されるトッピング材の量を一定にすることができる。また、過剰なトッピング材が塗布されることがないので、食品の表面上から天板にトッピング材が垂れることを防止することができる。
次に、第4の発明は、上記した第1から第3のいずれかの発明に係るトッピング材塗布装置において、前記トッピング材供給装置における供給ポンプからノズルまでの供給通路は供給されるトッピング材の供給圧力により変形しない材質で形成されていることを特徴とする。
ここで、本発明にいう「トッピング材の供給圧力により変形しない材質」とは供給通路内が高圧となった場合であっても供給通路が一定に保たれる材質のことを指している。なお、この材質はトッピング材供給装置の配置移動を可能とするためにも移動することが可能なシリコンであることが好ましい。
この第4の発明によれば、粘度が高いトッピング材を供給する際においてもトッピング材を安定した状態で塗布することができる。
この第4の発明によれば、粘度が高いトッピング材を供給する際においてもトッピング材を安定した状態で塗布することができる。
次に、第5の発明は、上記した第1から第4のいずれかの発明に係るトッピング材塗布装置において、配置された食品へのノズルの最初と最後の位置設定は前記ノズル移動装置を制御装置により制御させて行い、最初は上方から近接させて行い、最後も上方へ離間させて行うことを特徴とする。
この第5の発明によれば、ノズルを最初は上方から近接させて行い、最後も上方へ離間させて行うことにより、天板上にトッピング材が垂れることを防止することができる。
この第5の発明によれば、ノズルを最初は上方から近接させて行い、最後も上方へ離間させて行うことにより、天板上にトッピング材が垂れることを防止することができる。
次に、第6の発明は、上記した第1から第5のいずれかの発明に係るトッピング材塗布装置において、トッピング材がシュー皮であることを特徴とする。
この第6の発明によれば、消費者は柔らかい口あたりがする食感を楽しむことができる。
この第6の発明によれば、消費者は柔らかい口あたりがする食感を楽しむことができる。
次に、第7の発明は、上記した第1から第6のいずれかの発明に係るトッピング材塗布装置において、食品の表面にトッピング材を塗布する工程を有する食品の製造方法である。この第7の発明によれば、上述した各トッピング材塗布装置を用いて食品を製造するので、常に良好な状態で表面にトッピング材が塗布された食品を得ることができる。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
まず、第1の発明においては、食品上の表面上に満遍なくトッピング材を塗布することができる。また、塗布されるトッピング材の幅や量が均一となるとともに生産の効率化を図ることができる。
次に第2の発明によれば、食品の表面に所定の間隔で以って表面形状に沿って機械的に移動させて塗布することができる。
次に第3の発明によれば、食品上の表面に塗布されるトッピング材の量を一定にすることができる。また、食品の表面上から天板にトッピング材が垂れることを防止することができる。
次に第4の発明によれば、粘度が高いトッピング材を供給する際においてもトッピング材を安定した状態で塗布することができる。
次に第5の発明によれば、天板上にトッピング材が垂れることを防止することができる。
次に第6の発明によれば、消費者は柔らかい口あたりがする食感を楽しむことができる。
次に第7の発明によれば、常に良好な状態で表面にトッピング材が塗布された食品を得ることができる。
まず、第1の発明においては、食品上の表面上に満遍なくトッピング材を塗布することができる。また、塗布されるトッピング材の幅や量が均一となるとともに生産の効率化を図ることができる。
次に第2の発明によれば、食品の表面に所定の間隔で以って表面形状に沿って機械的に移動させて塗布することができる。
次に第3の発明によれば、食品上の表面に塗布されるトッピング材の量を一定にすることができる。また、食品の表面上から天板にトッピング材が垂れることを防止することができる。
次に第4の発明によれば、粘度が高いトッピング材を供給する際においてもトッピング材を安定した状態で塗布することができる。
次に第5の発明によれば、天板上にトッピング材が垂れることを防止することができる。
次に第6の発明によれば、消費者は柔らかい口あたりがする食感を楽しむことができる。
次に第7の発明によれば、常に良好な状態で表面にトッピング材が塗布された食品を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一実施例について詳細に説明する。本発明に係るトッピング材塗布装置は、パン等の食品に使用される装置である。本発明のトッピング材塗布装置の一実施例を図1から図8を用いて以下に説明する。
本実施例の構成を示すブロック図を図1に示す。図1に示すように本実施例のトッピング材塗布装置1は主にトッピング材供給装置12、ノズル移動装置14、制御装置16から構成されている。トッピング材供給装置12は駆動モータ22が設置された供給ポンプ21およびホッパー24から構成され、供給ポンプ21はホース23によりノズル移動装置14に連結されている。ここで、2台のトッピング材供給装置12を設置したのはホース23から各ノズル41への距離間隔の相違により圧力差が生じ、トッピング材吐出量のバラツキを防止するためである。この供給ポンプ21には一般的に使用されるスネークポンプやロータリーポンプを使用することができる。この供給ポンプに設置された駆動モータの正転によりトッピング材が供給され、停止によりトッピング材の供給は一時停止または終了する。また、駆動モータの逆転によりトッピング材はホース23を介して供給ポンプへ一時的に吸い込まれる状態となる。なお、ホース23内にかかる圧力やトッピング材7とホース23との摩擦力によりトッピング材7の品質の低下や塗布吐出量にバラツキが生じないよう、連結するホース23はシリコンホースであることが好ましい。さらに好ましくは高圧用シリコンホースである。
図2から図4に示すように、本実施例のトッピング材塗布装置1は、コンベヤー3に横断して設置され、床面に対し水平に設置固定されている。コンベヤー3は一般的に用いられる搬送コンベヤーを適用でき、駆動モーター等の制御により移動速度を調整することができる。
ノズル移動装置14はノズル移動装置受用レール42により支持されており、前後サーボモータ43および昇降サーボモータ44により二次元的な移動が可能となっている。前後サーボモータ43はリニアベアリング45で支持される歯付ベルト46の回転移動を介してノズル移動装置14の平行移動を可能とし、昇降サーボモータ44はボールネジ47の回転を介してノズル移動装置14の上下移動を可能にさせている。また、ノズル移動装置14の下方部先端にはノズル41が設置され、このノズル41を介してトッピング材が食品9上の表面に塗布される。本実施例においては、2台のノズル移動装置14に1列7つのノズル41が配置されているが、食品9の大きさや形状にあわせてノズル移動装置14の設置数、ノズル41の数および大きさは適宜調整できる。
また、制御装置16は図1に示す構成において、トッピング材供給装置12からノズル41へ供給されるトッピング材7の吐出量やノズル移動装置14の平行移動・上下移動など本実施例のトッピング材塗布装置1に関するすべての移動機構を制御する。また、コンベヤー3に設置されたストッパー31およびサイドストッパー32による天板5a、5bの移動の進行・停止も制御する。
次に、本実施例のトッピング材塗布装置1の使用方法について、図2を用いて以下に説明する。まず、天板5aはコンベヤー3の移送により図2で見て右から左方向に移動してくると、コンベヤー3の通路中央部に突出したストッパー31に天板5aが接触すると制御装置16の制御により、ノズル41下方の定位置において停止状態となる。このとき、同じく制御装置16の制御により、次に移送される天板5bは塗布される天板5aに追突しないようサイドストッパー32により保持され、定位置において停止状態となる。この停止状態において、天板5a上に整列配置された食品9の表面上にノズル41を介してトッピング材が塗布される。トッピング材の塗布が完了すると、ストッパー31が解除され、搬送部34の内部にいったん押し込まれるので、天板5aは引き続きコンベヤー3の移送により図2で見て右から左方向に移動する。天板5aがストッパー3上を完全に通過すると、再びストッパー31が搬送部34に浮上し、次に移送されてくる天板5bがストッパー31と接触して再度停止状態となる。この自動化された一連の動作の繰り返しにより一度に多くの食品9の表面にトッピング材が塗布されるので、生産の効率化を図ることができる。
次に、本実施例のトッピング材塗布装置1を用いてトッピング材を塗布する工程について、図5から図8を用いて以下に説明する。食品9の表面上へのトッピング材7の塗布はノズル移動装置14に設置されたノズル41の移動とトッピング材供給装置12からノズル41へのトッピング材7の供給が制御装置16により関連して制御されることにより行われる。制御装置16による制御は駆動モータ22の停止・正転・逆転機構と前後サーボモータ43および昇降サーボモータ44の停止・回転・逆転機構のそれぞれの機構が時間により制御される。前後サーボモータ43は正転により食品9の長手方向に移動し、逆転により正転で移動する方向とは逆の方向に移動する。また、昇降サーボモータ44は正転により下降移動し、逆転により上昇移動を行う。本実施例におけてノズル41を介してトッピング材7が塗布される状態の時間経過の説明図を図6に、基本シーケンスを表したタイムチャートを図7に示す。
図6に示すようにノズル41は、整列配置された食品9に向かって最初は上方から近接し、図6で見て左から右に食品の表面形状に対して所定の間隔で以って移動していき、最後は上方へ離間する。離間した後は最初の位置(T0)まで戻り、一連の動作を繰り返す。この上方からの近接と上方への離間の動きにより、天板5a上にトッピング材7が垂れることを防止できる。
次に、図6および図7に基づいて所定の時間間隔で制御されるノズル移動について説明する。図7のタイムチャートの左側には各機構、上側にはノズル41の移動時点を表し、チャートが右にいくほど時間が経過することを示している。
まず、T0−T1間では、前後サーボモータ43が回転し、食品9の長手方向にノズル41が移動する。この際、T0からT1の時間設定は開始時点におけるノズル位置と天板5a上に配置される1列目の食品9の距離に基づいて設定される。次に、T1−T3間では、昇降サーボモータ44が回転し、1列目の食品9表面上の隅に向かって下降する。一方、T2の時点においては駆動モータ22の正転によりトッピング材7が供給され始める。ここで、食品9表面上に最も近接する3の時点で、トッピング材7の供給を開始しないのは、前もって供給を開始しないと供給よりもノズル41の移動が先行してしまい供給される地点が食品9表面上の隅からずれてしまうからである。このタイミングで制御されることにより食品9の表面上に満遍なくトッピング材7を塗布することができる。また、ノズル41を移動しつつも、トッピング材7を供給すると、供給時に停止状態とならず、作業時間が短縮されるので、生産ラインの効率化を図ることができる。
まず、T0−T1間では、前後サーボモータ43が回転し、食品9の長手方向にノズル41が移動する。この際、T0からT1の時間設定は開始時点におけるノズル位置と天板5a上に配置される1列目の食品9の距離に基づいて設定される。次に、T1−T3間では、昇降サーボモータ44が回転し、1列目の食品9表面上の隅に向かって下降する。一方、T2の時点においては駆動モータ22の正転によりトッピング材7が供給され始める。ここで、食品9表面上に最も近接する3の時点で、トッピング材7の供給を開始しないのは、前もって供給を開始しないと供給よりもノズル41の移動が先行してしまい供給される地点が食品9表面上の隅からずれてしまうからである。このタイミングで制御されることにより食品9の表面上に満遍なくトッピング材7を塗布することができる。また、ノズル41を移動しつつも、トッピング材7を供給すると、供給時に停止状態とならず、作業時間が短縮されるので、生産ラインの効率化を図ることができる。
次に、T3の時点でトッピング材7の塗布が開始される。この塗布状態において、例えば製品ロットごとに食品の大きさを制御装置16に記憶させ、食品9表面上から約2〜3mm離れた地点にノズル41が移動されてくるように時間を設定する。このような設定を行うのは、ノズル41が直接食品9表面に触れてしまうと食品9に傷がつくので良質な製品を消費者に提供できなくなるからである。したがって、T3の時点では、ノズル41が食品9表面上から約2〜3mm離れた地点でトッピング材7の塗布が開始される。この距離間隔においてノズル41から吐出されるトッピング材7と食品9表面との接触抵抗により、トッピング材7が置かれるように塗布されていく。その後の時点においても、ノズル41と食品9表面との距離間隔は約2〜3mmを保ったままノズル41が食品9表面上を移動するように時間を設定する。この距離間隔を保ったままトッピング材7が塗布され続けると食品9表面上への衝撃が少なくソフトな仕上がりとなる。
T3−T4間では、昇降サーボモータ44の回転と平行して、前後サーボモータ43が回転するので、ノズル41は食品9表面に対して鋭角的な動きとなる。この両者の移動機構により食品9の表面形状に対して所定の間隔で以ってノズル41が食品の長手方向に移動するので、トッピング材7を均一に塗布することができる。
T4−T5間では、昇降サーボモータ44は停止し、前後サーボモータ43の回転と駆動モータ22の正転により、ノズル41が食品9の長手方向に移動する一方で食品9の表面上には一定量のトッピング材7が塗布され続ける。
T5−T6間では、昇降サーボモータ44の逆転と平行して、前後サーボモータ43が回転するので、ノズル41は食品9表面に対して鈍角的な動きとなる。この両者の移動機構により食品9の表面形状に対して所定の間隔で以ってノズル41が食品9の長手方向に移動するので、トッピング材7を均一に塗布することができる。一方、T5の時点において駆動ポンプは逆転するので、ノズル41から吐出されている状態にあるトッピング材7がT5−T6間で満遍なく塗布される状態となる。なお、駆動モータ22を停止状態としなかったのは、逆転によりトッピング材7を吸い込ませることで、ノズル41の先端部にわずかに残存するトッピング材7の垂れをできるだけ防止するためである。この時点で1列7個の食品9の表面にトッピング材7が塗布されることになる。食品9の表面にトッピング材7が塗布された状態を図8に示す。図8に示すように、従来の機械装置(上図)では、平行移動により食品の隅から塗布されないので、塗布の開始時点と終了時点でトッピング材7の隅に幅が太くなって下に垂れやすくなる。また、食品9の頂点部分ではトッピング材7の幅が細くなり、食品9の表面上に均一に塗布することができない。これに対し、本実施例に係るトッピング材塗布装置1(下図)による塗布では、ノズル41の二次元的な動作により塗布の開始時点から終了時点まで満遍なく、しかも均一した量でトッピング材7を塗布することができる。
次に、T6−T8間では昇降サーボモータ44の逆転によりノズル41は上昇し、T7の時点において駆動ポンプは逆転状態から停止状態に切り替わる。ここで1列目から2列目の食品9への移動距離をT6−T10間で結ぶ直線距離とせず、T6からT8間への上方への移動工程を設けたのは天板5a上へのトッピング材の垂れを防止するとともに、次に塗布されるトッピング材7の時点(T10)を均一とするためである。また、逆転状態の時間を最短に設定することにより、駆動モータ22の正転によるトッピング材の供給とトッピング材7が吐出されるタイミングにタイムラグを生じなくなる。なお、逆転機構の代わりとしてノズル41にトッピング材7の吐出を遮断するシャッター機構を設置することも考えられるが、制御が複雑となり、ノズル41の洗浄も困難となるので、逆転機構で制御することが好ましい。
次に、T8−T10間では前後サーボモータ43と昇降サーボモータ44の回転によりノズル41が2列目の食品9の表面の隅に対して最短距離となるように移動する。ノズル41の動きをT0−T3間のように食品9の表面上に対して直角的な動きとしなかったのは作業時間をできるだけ短縮させるためである。一方、T9の時点においては駆動モータ22の正転によりトッピング材7が供給され始める。ここで、食品9表面上に最も近接するT10の時点で、トッピング材7の供給を開始しないのは、前もって供給を開始しないと供給よりもノズル41の移動が先行してしまい塗布される時点が食品9表面上の隅からずれてしまうからである。このタイミングで制御されることにより食品9の表面上に満遍なくトッピング材7を塗布することができる。
次に、T10の時点でトッピング材7の塗布が開始される。この時、1列目の塗布時点(T3)と同様に食品9表面上から約2〜3mm離れた地点にノズル41が移動されるようT8−T10間の時間を設定する。
T10−T11間では、T3−T4間と同様に昇降サーボモータ44と前後サーボモータ43の回転が平行して行われるので、ノズル41は食品9表面に対して鋭角的な動きとなる。この両者の移動機構により食品9の表面形状に対して所定の間隔で以ってノズル41が食品9の長手方向に移動するので、トッピング材7を均一に塗布することができる。
T11−T12間では、T4の時点と同様に昇降サーボモータ44は停止し、前後サーボモータの43回転と駆動モータ22の正転により、ノズル41が食品9の長手方向に移動するとともに食品9の表面上には一定量のトッピング材7が塗布され続ける。
T12−T13間では、T5−T6間と同様に昇降サーボモータ44の逆転と前後サーボモータ43の回転により、ノズル41は食品9表面に対して鈍角的な動きとなる。この両者の移動機構により食品9の表面形状に対して所定の間隔で以ってノズル41が食品9の長手方向に移動するので、トッピング材7を均一に塗布することができる。一方、T12の時点では、T5の時点と同様に駆動ポンプは逆転するので、ノズル41から吐出されている状態にあるトッピング材7がT12−T13間で満遍なく塗布される状態となる。なお、駆動ポンプを停止状態としなかったのは、逆転によりトッピング材7を吸い込ませることで、ノズル41の先端部にわずかに残存するトッピング材7の垂れをできるだけ防止するためである。このT13の時点で合計2列14個の食品9の表面上にトッピング材7が塗布されることになる。
次に、T13−T15間では昇降サーボモータ44の逆転によりノズル41は上昇し、T14の時点において駆動ポンプは逆転状態から停止状態に切り替わる。このT15の時点で一連の塗布工程が終了し、天板5aと接触状態にあるストッパー31が解除され、ノズル41は前後サーボモータ43の逆転により元の位置(T0)に戻る。上述した本実施例に係るトッピング材塗布装置の一連の工程により短時間に多くの食品上の表面にトッピング材を塗布することができる。
本発明は上記実施例の構成に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載の範囲でその他種々の形態で実施が出来るものである。
例えば、上記実施例ではトッピング材供給装置12およびノズル移動装置14は制御装置16により制御されているが、各装置に制御機能を持たせる構成とする場合であっても良い。
また、本実施例では、食品9の長手方向に対してコンベヤー3が垂直方向に移送されているが、食品9の長手方向に対して平行方向に移送される場合であってもよい。
例えば、上記実施例ではトッピング材供給装置12およびノズル移動装置14は制御装置16により制御されているが、各装置に制御機能を持たせる構成とする場合であっても良い。
また、本実施例では、食品9の長手方向に対してコンベヤー3が垂直方向に移送されているが、食品9の長手方向に対して平行方向に移送される場合であってもよい。
1 トッピング材塗布装置
3 コンベヤー
5a 天板
7 トッピング材
9 食品
12 トッピング材供給装置
14 ノズル移動装置
16 制御装置
21 供給ポンプ
22 駆動モータ
23 ホース
24 ホッパー
31 ストッパー
32 サイドストッパー
34 搬送部
41 ノズル
42 ノズル移動装置受用レール
43 前後サーボモータ
44 昇降サーボモータ
45 リニアベアリング
46 歯付ベルト
47 ボールネジ
3 コンベヤー
5a 天板
7 トッピング材
9 食品
12 トッピング材供給装置
14 ノズル移動装置
16 制御装置
21 供給ポンプ
22 駆動モータ
23 ホース
24 ホッパー
31 ストッパー
32 サイドストッパー
34 搬送部
41 ノズル
42 ノズル移動装置受用レール
43 前後サーボモータ
44 昇降サーボモータ
45 リニアベアリング
46 歯付ベルト
47 ボールネジ
Claims (7)
- 天板上に配置された長尺状のパン等の長尺状の食品の表面にノズルを介してトッピング材を塗布する装置であって、
前記ノズルにトッピング材を供給するトッピング材供給装置と、前記長尺状の食品に対するノズルの位置を該食品の表面形状に対して所定の間隔で以って食品の長手方向に移動させるノズル移動装置と、該ノズル移動装置によるノズルの移動と前記トッピング材供給装置によるノズルへの供給とを関連させて制御する制御装置とからなり、該制御装置の制御により前記ノズルが食品の表面にトッピング材を塗布することを特徴とするトッピング材塗布装置。 - 請求項1に記載のトッピング材塗布装置であって、
前記ノズル移動装置は、ノズルを配置される食品に対して長手方向に移動させる駆動モータを有する長手方向移動機構と、ノズルを配置される食品に対して高さ方向に移動させる駆動モータを有する高さ方向移動機構とからなり、該長手方向移動機構と高さ方向移動機構の両駆動モータを前記制御装置により制御することによりノズルの位置を食品の表面形状に対して所定の間隔で以って食品の長手方向に移動させることを特徴とするトッピング材塗布装置。 - 請求項1または請求項2に記載のトッピング装置であって、
前記トッピング材供給装置は、トッピング材を貯留するトッピング材貯留容器を有し、該トッピング材貯留容器から前記ノズルへトッピング材を供給する供給通路が形成され、該供給通路中に駆動モータにより駆動される供給ポンプが設けられており、該駆動モータを前記制御装置により制御することによりノズルからのトッピング材の塗布吐出量を調整することを特徴とするトッピング材塗布装置。 - 請求項3に記載のトッピング材塗布装置であって、
前記トッピング材供給装置における供給ポンプからノズルまでの供給通路は供給されるトッピング材の供給圧力により変形しない材質で形成されていることを特徴とするトッピング材塗布装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のトッピング材塗布装置であって、
配置された食品へのノズルの最初と最後の位置設定は前記ノズル移動装置を制御装置により制御させて行い、最初は上方から近接させて行い、最後も上方へ離間させて行うことを特徴とするトッピング材塗布装置。 - 請求項1〜5に記載したトッピング材塗布装置であって、
トッピング材がシュー皮であることを特徴とするトッピング材塗布装置。 - 請求項1〜6に記載のトッピング材塗布装置により、食品の表面にトッピング材を塗布する工程を有する食品の製造方法。
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