JP2001087693A - ペースト塗布機 - Google Patents

ペースト塗布機

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JP2001087693A JP27279399A JP27279399A JP2001087693A JP 2001087693 A JP2001087693 A JP 2001087693A JP 27279399 A JP27279399 A JP 27279399A JP 27279399 A JP27279399 A JP 27279399A JP 2001087693 A JP2001087693 A JP 2001087693A
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福男 米田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上の所望の位置にペーストパターンを高
精度に形成する。 【解決手段】 いま、プラズマディスプレイパネルの基
板上のリブ間に蛍光体ペーストを塗布するものとして、
塗布ヘッド7のノズルホルダ21にR,G,Bのシリン
ジ16R,19G,16Bが設けられており、ノズルホ
ルダ21の下面に、R,G,Bのノズル(図3)が設け
られている。また、ノズルセンサベース22には、かか
るノズルに対して先行した位置関係にある先行センサ2
3が、また、かかるノズルに対して後行した位置関係に
ある後行センサ24が夫々設けられており、先行センサ
23が基板のリブ間の表面とノズル先端までの距離を計
測し、また、後行センサ24は、リブ間の塗布されたペ
ーストまでの距離とともに、リブ間でのノズル先端の位
置を計測する。これらセンサの計測結果に基づいて、ノ
ズルの高さ位置が制御され、また、ノズルをリブ間に沿
って移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テ−ブル上に載置
した基板にノズルのペースト吐出口を対向させ、該ノズ
ルのペースト吐出口と該基板との間の該基板の主面に垂
直な方向の距離を任意に保ち、該ノズルのペースト吐出
口から該基板上にペーストを吐出させながら該基板と該
ノズルとの間の該基板の主面に平行な方向での相対位置
関係を変化させることにより、該基板上に所望形状のペ
ーストパタ−ンを塗布するペースト塗布機に係り、特
に、プラズマディスプレイの製造に際してのR,G,B
3色の蛍光体などの形成に好適なペースト塗布機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイの製造工程でR
(赤)光,G(緑)光,B(青)光に発光する夫々の蛍
光体(以下、これら蛍光体を、夫々、R蛍光体,G蛍光
体,B蛍光体という)などの形成に用いられるペースト
塗布機として、特開平10−27543号公報や特開平
10−223138号公報で提案されているものがあ
る。
【0003】これらに記載のペースト塗布機は、いずれ
も、テ−ブル上に載置した基板にノズルの先端のペース
ト吐出口を対向させて、ペースト吐出口と基板との間で
この基板の主面に垂直な方向に任意の距離を持たせ(以
下、この距離をノズル先端,基板間の間隔(距離)とい
う)、ペースト吐出口から基板上にR,G,B蛍光体の
ペーストを吐出させながらこれらノズル先端と基板との
間のこの基板の主面に平行な方向の相対位置関係(以
下、ノズル先端,基板間の相対位置関係という)を変化
させ、この基板上に所望形状の蛍光体のペーストパタ−
ンを塗布するものである。
【0004】特に、プラズマディスプレイの基板上に
は、紫外線に対しては不透明なガラスからなる多数本の
隔壁(リブ)が設けられ、R,G,B蛍光体のペースト
はこれらリブの間の基板上に塗布される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち特
開平10ー27543号公報に記載のペースト塗布機で
は、予め計測したノズル先端,基板間の距離やノズル先
端,リブ間の距離に倣ってノズルを上下させながら、ノ
ズル,基板間の相対位置関係を変化させることにより、
基板上に蛍光体のペーストパタ−ンを塗布するようにし
ている。これらノズル先端,基板間の距離やノズル先
端,リブ間の距離の計測は、基板の表面やリブ上に設定
した3点で行なって、夫々毎に検出したこれら3点を通
る仮想曲面を設定し、基板の表面上やリブ上でそれに対
応する仮想曲面に平行にノズルを移動させる。
【0006】上記特開平10ー223138号公報に記
載のペースト塗布機では、基板上から任意の高さ位置に
ノズル先端を設定してノズルの先端から基板上にガイド
を垂らし、このガイドに蛍光体のペーストを滴らせて各
リブ間の基板上に塗布するようにしており、ノズル先
端,基板間の距離は格段調整していない。
【0007】リブ間の距離は150ミクロン程度で微細
であるため、これら従来技術では、リブ間に正確に蛍光
体のペーストを塗布することに専念している。
【0008】しかしながら、プラズマディスプレイは大
画面であって、その基板は液晶ディスプレイ用の基板よ
りも厚くなっており、表面が平坦なテーブルに載置した
場合、基板の表面は平坦にならず、波打っていることが
多い。このため、上記特開平10ー27543号公報に
記載のペースト塗布機の場合のように、3点で予め距離
を計測する程度では、基板の表面のうねりに追従させて
ノズル先端の高さ位置を変化させ、ノズル先端,基板間
の距離を一定に保つということはできない。そこで、計
測点数を増加させることが考えられるが、このようにす
ると、計測点に関するデータ量が増えてこれを記憶して
おくためのメモリとして大容量のものが必要となるし、
また、この計測に要する時間が長くなって処理が面倒に
なる。
【0009】なお、リブは基板上にガラスを焼成して形
成されるので、リブの表面の凹凸は激しく、リブ上を計
測点とすることはノズル先端,基板間の距離に正確に反
映させることができないので、倣い制御の基準としては
相応しくない。
【0010】また、上記の特開平10ー223138号
公報に記載のペースト塗布機の場合では、基板の表面状
態に係わらず、ノズル先端,基板間の距離を大き目に設
定している。このため、塗布の始端や終端では、ペース
トの滴りを推し量る必要があって、ペーストの吐出開始
や終了の制御が難しく、所望形状にペーストを塗布でき
ない恐れがあった。
【0011】本発明は、以上のような点に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、所望の位置にペーストパ
ターンを高精度に形成することができるようにしたペー
スト塗布機を提供することにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、所望の位置に
ペーストパターンを高精度で、しかも高生産性をもって
形成することができるようにしたペースト塗布機を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、テ−ブル上に載置された基板の主面に垂
直な方向でのノズルのペースト吐出口と該基板との間の
距離の計測を行なうセンサと該基板の主面に平行な方向
での該基板と該ノズルとの間の相対位置関係の変化方向
と直交する方向での該基板上の距離の計測を行なうセン
サとを備え、該基板の主面に平行な方向での該基板と該
ノズルとの間の相対位置関係を変化させる際の該ノズル
に先行するセンサは、少なくとも、該基板の主面に垂直
な方向での該ペースト吐出口と該基板との間の距離の計
測を行なうセンサであり、これらセンサの検出結果に基
いて該基板の主面に垂直な方向及び該基板の主面に平行
な方向での該基板と該ノズルとの間の相対位置関係の変
化方向と直交する方向での該ノズルの位置決めをする構
成をなすものである。
【0014】また、本発明は、該ノズルに先行するセン
サが該基板の主面に垂直な方向での該ペースト吐出口と
基板との間の距離の計測のみを行なうセンサであること
に対し、該ノズルに後行するセンサとして、該基板の主
面に平行な方向での該基板と該ノズルとの間の相対位置
関係の変化方向と直交する方向での該基板上の距離の計
測するセンサを設け、これらセンサの検出結果に基い
て、該基板と該ノズルとの間の相対位置関係の変化方向
と直交する方向でのノズルの位置を制御する構成とし
た。
【0015】さらに、本発明は、該基板の主面に平行な
方向での該基板と該ノズルとの間の相対位置関係を変化
させる際の該ノズルに先行するセンサ及び後行するセン
サとして、該基板の主面に垂直な方向での該ペースト吐
出口と該基板との間の距離の計測を行なうセンサを設
け、先行する該センサの検出結果に基いて、該基板の主
面に垂直な方向での該ペースト吐出口と該基板との間に
任意な距離を持たせ、先行及び後行するこれらセンサの
検出結果に基いて、該基板と該ノズルとの間の相対位置
関係の変化方向と直交する方向でのノズルの位置を制御
する構成とした。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は本発明によるペースト塗布機の
一実施形態を示す斜視図であって、1は架台、2a,2
bは基板搬送コンベア、3は基板吸着盤、4はθ軸移動
テ−ブル、5a,5bはy軸移動テ−ブル、6はx軸移
動テーブル、7は塗布ヘッド、8は制御部、9は空圧ユ
ニット、10はモニタ、11はキ−ボ−ド(操作パネ
ル)である。
【0017】同図において、基板搬送コンベア2a,2
bは昇降手段を備えており、プラズマディスプレイ製造
用の基板Kをx軸方向に搬送して降下することにより、
基板吸着盤3上に載置し、また、上昇することによって
この基板Kを受け取り、X軸方向に搬送することによ
り、外部に排出する。なお、図示を省略したが、基板K
上には、y軸方向に平行な複数のリブが形成されてい
る。
【0018】θ軸移動テ−ブル4は基板吸着盤3をθ軸
を中心に回転させ、y軸移動テ−ブル5a,5bはx軸
移動テーブル6をy軸方向に駆動させるものであり、リ
ニアモータと支持剛性を確保するための案内機構を備え
ている。
【0019】塗布ヘッド7はx軸移動テーブル6に設け
られ、x軸移動テーブル6によりx軸方向に移動する。
モニタ10は運転状態の表示や画像入力状態を映し出
し、キ−ボ−ド11は運転データの入力や装置の操作を
行なうものである。
【0020】架台1上には、図示しない位置決め用カメ
ラが2台設置されており、基板Kに写植された位置決め
マーク位置を読み取り、θ軸移動テ−ブル4によって基
板Kの辺縁をxy各軸に平行になるようにするととも
に、基板Kの基板吸着盤3上における位置を確認する。
また、これらカメラが塗布ヘッド7の移動域と干渉する
場合には、基板吸着盤3の下部にカメラを設置し、基板
吸着盤3を透過して画像認識位置決めするようにしても
よい。
【0021】図2は図1における塗布ヘッド7を拡大し
て示す斜視図であって、12はz軸テーブルベース、1
3はz軸モータ、14はZ軸移動テーブル、15はシリ
ンジ保持ベース、16R,16G,16Bは夫々R,
G,B蛍光体ペーストのシリンジ、17はシリンジ16
R,16G,16Bのエア供給口、18はシリンジ16
R,16G,16Bのペースト供給口、19a,19b
はシリンジ16R,16G,16Bのペースト残量検知
センサ、20はシリンジ16R,16G,16Bのペー
スト収納筒蓋、21はノズルホルダ、22はノズルセン
サベース、23は先行センサ、24は後行センサ、25
はノズルセンサ駆動機構、26は移動案内機構である。
【0022】同図において、z軸テーブルベース12は
x軸移動テ−ブル6上に配置されており、Z軸移動テー
ブル14はz軸モータ13の正逆転運動をz軸方向に変
換するためのボールねじなどの機械要素と案内機構を内
蔵している。シリンジ保持ベース15は、z軸移動テ−
ブル14により、z軸方向に移動する。ノズルホルダ2
1には、R蛍光体ペーストが収納されたシリンジ16R
とG蛍光体ペーストが収納されたシリンジ16GとB蛍
光体ペーストが収納されたシリンジ16Bとが固定され
ており、また、図3で説明するペーストを吐出する複数
のノズルが下部に配置され、シリンジ16R,16G,
16Bからこれらノズルへのペーストの配給管路を内蔵
している。これらシリンジ16R,16G,16Bには
夫々、エア供給口17,ペースト供給口18,ペースト
残量検知センサ19a,19b及びペースト収納筒蓋2
0が設けられている。ノズルセンサベース22は、ノズ
ルホルダ21に取り付けた複数のノズルが貫通する開孔
を備えている。
【0023】シリンジ16R,16G,16Bのペース
トの残量がペースト残量検知センサ19a,19bで検
出され、残量が基準量よりも減少した場合には、後述す
るペーストタンクから配管,ペースト供給口18を介し
てシリンジ16R,16G,16Bにペーストが圧送さ
れる。また、ペーストの供給を行なわない場合には、図
示していないバルブにより、上記のペースト供給経路が
遮断されている。
【0024】先行センサ23と後行センサ24とはノズ
ルセンサベース22上に配置されており、それらの検出
光はノズルセンサベース22に設けた開孔を透過する。
ノズルセンサ駆動機構25はシリンジ保持ベース15に
設けられ、先行センサ23と後行センサ24とノズルホ
ルダ21とをx軸方向に微少移動させる。ノズルホルダ
21のみをx軸方向に微少移動させるノズル移動機構も
あるが、ここでは、図示は省略している。移動案内機構
26はノズルセンサ駆動機構25によるノズルやセンサ
23,24の移動を案内するものである。
【0025】なお、これらセンサ23,24について
は、後で詳細に説明する。
【0026】図3はこの実施形態の基板K上に蛍光体ペ
ーストを塗布する過程を示す斜視図であって、27R,
27G,27Bは夫々R,G,B蛍光体ペーストのノズ
ル、28はリブである。
【0027】同図において、ノズルホルダ21には、R
蛍光体ペーストのノズル27RとG蛍光体ペーストのノ
ズル27GとB蛍光体ペーストのノズル27Bが2個ず
つ取り付けられており、ノズル27R,27G,27
B,27R,27G,27Bの順にx軸方向に配置され
ている(以下では、これらノズル27R,27G,27
Bをまとめてノズル27と総称する)。また、蛍光体ペ
ーストが塗布される基板Kは、そこに設けられているリ
ブ28がy軸方向に平行とするように、配置されてい
る。従って、ノズルホルダ21でのノズル27の配列方
向は、基板K上のリブ28の長手方向に対して直交視て
いる。
【0028】これらノズル27R,27G,27B,2
7R,27G,27Bが夫々基板K上の隣合うリブ28
間に対向した状態で、このノズルホルダ21が取り付け
られたx軸移動テーブル6がy軸移動テ−ブル5a,5
b上をy軸方向に移動することにより(図1)、これら
ノズル27がy軸方向に移動し、これとともに、ノズル
27Rの先端のペースト吐出口(図示せず)からシリン
ジ16R(図2)のR蛍光体ペーストP(R)が、ノズ
ル27Gの先端ペースト吐出口(図示せず)からシリン
ジ16G(図2)のG蛍光体ペーストP(G)が、ノズ
ル27Bの先端のペースト吐出口(図示せず)からシリ
ンジ16B(図2)のB蛍光体ペーストP(B)が夫々
吐出され、2つおきのリブ28間にR蛍光体ペーストP
(G)が、それらの隣りのリブ28間にG蛍光体ペース
トP(G)が、さらにそれらの隣りのリブ28間にB蛍
光体ペーストP(B)が夫々塗布され、6個のリブ28
間に同時に蛍光体ペーストが塗布される。かかる6個の
リブ28間の塗布が終了すると、次に、x軸移動テーブ
ル6がy軸移動テ−ブル5a,5b上をy軸方向にリブ
28の6個分移動し、これらリブ28間の上記の塗布動
作を行なう。
【0029】このようにして、ノズルホルダ21に6個
のノズル27を取り付けた6孔式のノズルにより、6個
のリブ28間のペースト塗布を同時に行なうことができ
るが、ノズル27R,27G,27Bを1個ずつ用いた
3孔式やそれ以外の3の倍数個を用いた方式としてもよ
いが、例えば、3孔式や6孔式などのノズルの使用個数
が少ない場合には、夫々のノズル27をノズルホルダ2
1に対して個別に着脱可能にしてもよい。しかし、取付
精度や取付の作業性を考慮すると、1つのブロックに複
数個の孔加工を施した多孔ノズル(例えば、ノズルホル
ダ21に複数のノズル27を一体に固定して取り付けた
多孔ノズル)の使用が望まれる。また、ノズルホルダ2
1の構造を変更することにより、取付可能なノズル27
の個数や、ノズル27の中心間の距離や吐出可能ペース
ト数,実装可能なシリンジ16の本数を容易に変更でき
る。
【0030】蛍光体はその発光色毎に粘度やチクソ値な
どの物性値が異なるため、これらを同時に高精度で塗布
するためには、後述する空気圧力調整機器をシリンジ1
6毎に接続し、蛍光体ペーストの種類(発光色の異なる
蛍光体ペースト)に応じて吐出圧力を調整するとよい。
【0031】なお、この実施形態は、プラズマディスプ
レイパネルでの蛍光体ペーストの塗布に関するものであ
るが、例えば、単一ペーストパターンを同一ピッチで複
数形成する、例えば、ブラックストライプの形成工程や
バリアリブの形成工程などにこの実施形態を使用する場
合には、シリンジ16を1つにし、ノズルホルダ21内
で複数のノズル27に均等配分する塗布方法や、同一ペ
ーストで粘度やチクソ値など物性値を調整したぺースト
を順次積層していくような塗布方法も可能である。
【0032】ところで、基板Kの厚いものにあっては、
図1において、基板吸着盤3に全面にわたって吸着させ
て表面を平坦にしようとしても、部分的に吸着されるだ
けで、反りが直らず、基板Kの表面にうねりがあること
が多い。また、基板Kが大型化するにつれて基板吸着盤
3は大きなものとなり、基板吸着盤3の辺縁域が重みで
湾曲するようになる。従って、基板Kも基板吸着盤3に
合わせて湾曲し、また、基板吸着盤3からはみ出してい
る基板Kの辺縁域は、自重で垂れ下がるように湾曲す
る。
【0033】一方、x軸移動テーブル6や塗布ヘッド7
は基板Kの反りとは独立しているので、ノズル27のペ
ースト吐出口と基板Kの表面との間の間隔(距離:即
ち、ペースト吐出口,基板K間の間隔)は、基板Kの表
面と平行な方向(x,y軸方向)での基板Kの表面に対
するペースト吐出口の相対位置において、基板Kのうね
りや反りにより差が生じる。
【0034】そこで、基板Kの表面と平行な方向でのノ
ズル27のペースト吐出口と基板Kとの間の相対位置の
変化に応じて(ここでは、ペースト吐出口の移動ととも
に)、ペースト吐出口,基板K間の間隔を計測し、リア
ルタイムでペースト吐出口,基板K間の間隔を調整制御
する。この制御の後は、計測データを適宜に処分するこ
とで制御部8の負担を軽減させる。
【0035】図4はかかる計測を行なう図2における先
行センサ23の一具体例の説明図であって、29はかか
る先行センサ23としての非接触三角測式センサであ
り、図3に対応する部分には同一符号を付けている。
【0036】同図において、非接触三角測式センサ29
は、半導体レーザを光源とし、三角測量によりペースト
吐出口,基板K間の間隔を計測するものである。
【0037】この非接触三角測式センサ29は、内部に
発光部と受光部とを備え、発光部からレーザ光(検出
光)L1を発光させ、このレーザ光L1を基板Kの表面
上の計測点S1で反射させて受光部で受光することによ
り、測長を行なう。レーザ光L1の照射方は、リブ28
の長手方向と平行になるようにしている。
【0038】かかる先行センサ23でペースト吐出口,
基板K間の間隔を計測することにより、基板Kの表面の
うねりや反りを検出し、この検出結果に基づいて、ノズ
ル27のペースト吐出口が基板Kの表面から予め決めた
所望の間隔(距離)になるように、z軸モータ13(図
2)をリアルタイムで制御する。
【0039】なお、先行センサ23としては、かかる三
角測式センサに代えて、オートフォーカス式,画像計測
式で知られる光プローブ式や、超音波方式,磁気方式な
どのセンサを用いてもよい。
【0040】図5は図2における後行センサ24の一具
体例の説明図であって、30はかかる後行センサ24と
しての非接触三角測式センサであり、図3に対応する部
分には同一符号を付けている。
【0041】同図において、非接触走査式センサ30
は、半導体レーザを光源として用い、基板K上に塗布さ
れた蛍光体ペーストPの表面の間隔(距離)を計測す
る。
【0042】非接触走査式センサ30は、内部に設けた
光走査機構によって線状に走査することにより、二次元
変位の測定を行なう。この非接触走査式センサ30は、
レーザ光(検出光)L2の走査方向がリブ28と直角に
なるように、配置される。なお、図5では、塗布された
蛍光体ペーストPは省略している。
【0043】非接触走査式センサ30は、レーザ光L2
の走査に従って順次蛍光体ペーストPまでの距離を計測
(検出)するとともに、リブ28と直角方向での位置を
割り出しており、これにより、リブ28間の距離も算出
できる。即ち、非接触走査式センサ30とノズル27と
の間の相対位置関係は装置製作上予め分かっているか
ら、基板Kの主面と平行な方向への基板Kに対するノズ
ル27の相対位置関係の変化の方向(y軸方向)と直交
する方向(x軸方向)での基板Kまでの距離を非接触走
査式センサ30で計測し、この非接触走査式センサ30
の検出結果に基いて基板K,ノズル27間の相対位置関
係の変化の方向(リブ28の長手方向、即ち、y軸方
向)と直交する方向(レーザ光の走査方向)でのノズル
27の位置をリアルタイムで制御し、ノズル27がリブ
28間の中央に位置するようにする。
【0044】なお、非接触走査式センサ30の代わり
に、画像認識用のCCDカメラを用いてもよい。この場
合には、映像画面のフレーム上に基準位置を定め、この
基準位置と映像におけるリブ28の位置関係を求めてノ
ズル27の位置を算出する。
【0045】さらに、先行センサ23及び後行センサ2
4として、図4に示した非接触三角測式センサ29を使
用することについて、以下、図6により説明する。
【0046】図6において、ノズル27のペースト吐出
口27aが、y軸方向に移動しながら、基板Kにペース
トPを塗布しているものとする。なお、簡略化のため
に、ここでは、1つのノズル27のペースト吐出口27
aのみを示し、他のノズルのペースト吐出口は点線で表
わしている。
【0047】ペースト吐出口27aは、理想的には、リ
ブ28間の中央を表わす実線の移動線R上をy軸方向に
移動するものであるが、リブ28がくねっていたり、相
互に平行であっても、バイアスが掛かって斜めにシフト
していくようになっていたりすると、最後には、ペース
ト吐出口27aが隣りのリブ28間に移り、このため
に、ペーストPがリブ28を乗り越えて隣のリブ28間
まで塗布されてしまうことになり、このようなことにな
ると、プラズマディスプレイ画面で映像を見た場合、混
色が生じて滲んだ映像になる。
【0048】これを防止するために、先行センサ23と
後行センサ24の計測点Sa,Sbを、ペースト吐出口
27aが通るべきリブ28間の中央である理想的な移動
線Rに関して、x軸方向に、リブ28に対して余裕をも
った等間隔dの位置に設定する。これによると、もし、
計測点Sa,Sbのいづれか一方がリブ28上に位置す
るようになると、計測距離が大幅に変化するので、計測
結果が大きく変化したセンサ側のリブ28にノズル27
が接近したことが分かる。そこで、ノズル27をこの接
近したリブ28がある方とは反対側に移動させ、これに
より、リブ28間の中央にノズル27を位置させる。こ
のときには、ノズル27は、まだ、リブ28上を超えて
いないので、隣りのリブ間への蛍光体ペーストの塗布は
なく、リアルタイムで蛍光体の混色を避けることができ
る。
【0049】リブ28に対して基板Kの表面や蛍光体ペ
ーストPの表面は充分明るいから、センサ23,24と
して各種のセンサを用いて計測をすることができる。リ
ブ28のうねりや曲がりといった乱れは極端ではないか
ら、例えば、図3で示したような6個のノズル27を用
いる場合でも、これらの前後に1個づつの先行センサ2
3と後行センサ24とを設けておけば充分である。この
場合、当然のことながら、先行センサ23はペーストP
が塗布されていない基板Kの表面までの距離を計測す
る。
【0050】基板Kに対するノズル27のx軸方向の相
対的な位置ずれは、塗布ヘッド7内蔵のノズルセンサ駆
動機構25(図2)でもってノズルホルダ21をx軸方
向に微少移動させることで達成できるが、塗布ヘッド7
そのものを移動させるようにしてもよい。
【0051】図7は図1に示した実施形態の制御系の一
具体例を示す構成図であって、8aはマイクロコンピュ
−タユニット、8bは画像入力部、8cは外部インタフ
ェース部、8dは駆動制御部、8eはデータ通信バス、
31〜34はサーボモータ、35〜39はエンコーダ、
40a,40bは画像位置決め用カメラ、41は正圧
源、42は負圧源、43は正圧調整器、44は負圧調整
器、45はバルブユニット、46はタンク、47はバル
ブ、48はプリンタ、49は外部パソコン、50,51
はアクチュエータであり、前出図面に対応する部分には
同一符号をつけている。
【0052】同図において、サーボモータ34,33は
夫々y軸移動テ−ブル5a,5bを駆動するものであ
り、サーボモータ32はx軸移動テーブル6を駆動する
もの、サーボモータ31はθ軸移動テーブル4を駆動す
るものである。また、エンコーダ35〜39は夫々上記
各モータの位置を検出するものである。アクチュエータ
50はノズルセンサ移動機構25の駆動源であり、アク
チュエータ51は図2で省略したノズル移動機構の駆動
源である。さらに、外部パソコン49やプリンタ48は
適宜に接続されるものである。
【0053】なお、図7では、図1における制御部8や
シリンジ16の空気圧の制御系,塗布ヘッド7の制御系
の一具体的構成を示すものである。
【0054】また、図7では、簡略化のため、空圧制御
系はG蛍光体ペーストを収納するシリンジ16Gの系統
で代表させて示しており、従って、タンク46には、G
蛍光体ペーストが貯蔵され、バルブ47は、ペースト残
量検知センサ19a,19b(図2)の検出結果で開閉
制御されるものである。
【0055】また、ここでは、ノズル27に先行する先
行センサ23は図4に示した非接触三角測式センサ51
とし、後行センサ24としては、画像認識用のCCDカ
メラを用いている。
【0056】同図において、制御部8は、基板搬送コン
ベア2a,2bの駆動制御系を含むが、ここでは図示し
ていない。
【0057】また、マイクロコンピュ−タ8aは、図示
しないが、主演算部や運転処理プログラムを格納したR
OM,主演算部での処理結果のほか、制御部8に接続さ
れる機器からの入力デ−タや装置の運転条件データを格
納するRAM,デ−タをやりとりする入出力部などを備
えている。
【0058】また、適宜に接続される外部パソコン49
やキ−ボ−ド11、あるいは図示しないネットワークな
どから入力された塗布形状データと塗布条件データなど
の運転条件データと、装置から転送されるプラズマディ
スプレイパネルの生産枚数などの生産管理データなど
は、マイクロコンピュ−タ8a内のRAMから外部パソ
コン49内のハードディスクなどの図示しない内部記憶
媒体とフロッピディスクなどの外部記憶媒体に記憶保管
され、操作者の指示により、そのうちの任意の情報をプ
リンタ48から印刷することができる。
【0059】キーボード11や外部パソコン49や図示
しないネットワークなどから入力されるデ−タに基い
て、y軸移動テ−ブル5a,5b上に配置されたx軸移
動テーブル6がサーボモータ34,33によって駆動さ
れ、x軸移動テーブル6上に配置したz軸テーブルベー
ス12がサーボモータ32によって駆動され、z軸テ−
ブルベース20上のz軸モータ13を駆動することによ
り、負圧源42から分配した負圧によって基板吸着盤3
に真空吸着、若しくは冶具で固定された基板Kに対し、
ノズル27がシリンジ保持ベース15を介して、x,
y,z軸方向に任意の距離を移動する。そして、その移
動中、マイクロコンピュータ8aがバルブユニット45
を制御することにより、正圧源41から正圧調整器43
とバルブユニット45とを介して、シリンジ16に僅か
な空気圧が印加され、ノズル27のペースト吐出口27
aから蛍光体ペーストPが吐出されて基板Kに所望のパ
タ−ンで塗布される。
【0060】このシリンジ保持ベース15のx,y軸方
向への水平移動中、即ち、塗布動作中、先行センサ23
がノズル27,基板K間の距離を計測し、この計測距離
を常に一定に維持するようにz軸モータ13を制御す
る。
【0061】なお、図3に示したようにプラズマディス
プレイパネルの蛍光体層を形成する場合には、リブ28
に常に平行にノズル27をy方向に走査させなければな
らないが、基板Kに写植された図示しない位置決めマー
ク位置とリブ28との位置関係は、リブ28間を平行に
走査させるためには、充分な寸法精度とは言えない。
【0062】そこで、この具体例では、シリンジ保持ベ
ース15のx,y軸方向への水平移動中、即ち、塗布動
作中には、CCDカメラ24や図5に示した非接触走査
式センサ30でリブ28と直角方向の走査を行ない、こ
れにより、リブ28とノズル27のペースト塗布方向と
の平行性をリアルタイムで常に一定に維持するように、
ノズルセンサ駆動機構25に配置されたアクチュエータ
50を制御する(トラッキング)。
【0063】図8は図1に示したペースト塗布機のペー
スト塗布動作の一具体例を示すフローチャートである。
【0064】同図において、先ず、電源が投入され(ス
テップ100)、次いで、装置初期設定工程が実行され
る(ステップ200)。
【0065】この初期設定では、y軸移動テ−ブル5
a,5b及びx軸移動テ−ブル6(図1)により、塗布
ヘッド7上のz軸テーブルベース12(図2)をx軸方
向に移動させ、ノズル27のペースト吐出口が蛍光体ペ
ーストの吐出開始位置(ペースト塗布開始点)に位置付
けられるように、ノズル27がペーストパターン描画の
対象とする基板(実基板)K(図1)上の予め決められ
た基準位置に位置決め(原点位置に設定)されるととも
に、さらに、この実基板Kに塗布する1以上のペースト
パターン毎のデータ(ペーストパタ−ンデ−タ)や実基
板Kの位置デ−タ,実基板Kに実際にペーストを塗布す
るときのこの実基板Kとノズル27との間の相対速度
(かかる相対速度を塗布速度というが、特に、この場合
の塗布速度を初期設定塗布速度という),実基板Kの表
面からのノズル27の高さ(これは、上記のノズル2
7,基板K間の距離に等しく、実基板Kの表面に描画さ
れるペーストパターンの高さを決めるものであるから、
以下、塗布高さというが、特に、この場合の塗布高さを
初期設定塗布高さという),ノズル27からのペースト
吐出量を決めるシリンジ16に印加される圧力(この圧
力を塗布圧力というが、特に、この場合の塗布圧力を初
期設定塗布圧力という)などのデータ、さらには、ぺー
スト吐出終了位置を示す位置デ−タや塗布したペースト
パタ−ンの計測位置デ−タなどの設定が行なわれる。こ
れらのデ−タはキ−ボ−ド11(図1,図7)から入力
され、入力されたこれらデ−タはマイクロコンピュ−タ
8a(図7)に内蔵されたRAMに格納される。
【0066】初期設定動作(ステップ200)が終了す
ると、次に、実基板Kを基板吸着盤3(図1)に搭載し
て吸着保持させる(ステップ300)。
【0067】この基板搭載動作では、図1において、基
板搬送コンベア2a、2bによって実基板Kが外部から
x軸方向に基板吸着盤3の上方まで搬入され、図示しな
い昇降手段によってこれら基板搬送コンベア2a,2b
を下降させることにより、実基板Kが基板吸着盤3に載
置される。
【0068】次に、基板Kの予備位置決めが行なわれる
(ステップ400)。
【0069】この処理では、図1において、図示しない
位置決めチャックにより、実基板Kのx,y軸方向の粗
い位置合わせが行なわれる。そして、基板吸着盤3に載
置された実基板Kの位置決め用マ−クを画像認識カメラ
40a,40b(図7)で撮影し、それを画像処理して
実基板Kのθ方向での傾きを検出し、この検出結果に応
じてサ−ボモ−タ31(図7)を駆動することにより、
このθ方向の傾きも補正してx,y軸方向に対する正確
な位置合せが行なわれる。
【0070】そして、次に、予め設定された塗布順序が
1番目のペーストパターンデータから順番にペーストの
パターン塗布が行なわれる(ステップ500)。このパ
ターン塗布処理(ステップ500)を図9により説明す
る。
【0071】同図において、先ず、塗布条件の設定を行
なわれる(ステップ501)。即ち、マイクロコンピュ
−タ8a(図7)に内蔵のRAMには、塗布条件の設定
のための記憶テーブルがあるので、塗布描画すべき第1
番目のペーストパターンの塗布条件として、塗布速度や
塗布圧力,塗布高さのように設定される。このような設
定を最終番目のペーストパターンのものまで行なう。他
に、塗布パターン移動データや開始点座標,終点座標,
サックバック圧力,塗布終了後のノズル上昇量などが設
定される。これらの設定は、図8のステップ200で予
め初期設定された諸データから塗布に必要なものを選択
し、それらを塗布条件としてRAMの記憶テーブルに写
し替えるものである。
【0072】次に、設定された塗布開始位置にノズル2
7のペースト吐出口を位置付けるために、y軸移動テ−
ブル5a,5bやx軸移動テ−ブル6を駆動し(ステッ
プ502)、z軸テ−ブルベース12(図2)を移動さ
せて描画(塗布)開始点上にノズル27を移動させる。
【0073】次に、z軸モータ13(図2)により、ノ
ズル27の高さの設定を行なう(ステップ503)。こ
の設定される高さは、既にRAMに記憶された塗布高さ
であり、ノズル27,実基板K間の距離がこの塗布高さ
に等しくなるようにするものである。この高さは、先行
センサ23(図2,図4)の計測結果によって確認され
る。
【0074】以上の処理が終了すると、次に、マイクロ
コンピュータ8a内のRAMに格納されているペースト
パターンデータに基いてy軸移動テ−ブル5a,5bや
x軸移動テ−ブル6が駆動され、これにより、ノズル2
7のペースト吐出口27aが、実基板Kに対向した状態
で、このペーストパターンデータに応じてx,y軸方向
に移動する(ステップ504)。
【0075】また、図7において、正圧源41からシリ
ンジ16に正圧調整器43によって塗布圧力に調整され
た空気圧がバルブユニット45を介して印加され、ノズ
ル27のペースト吐出口27aからペーストが吐出し始
める(ステップ505)。
【0076】このとき、ペーストが吐出する直前に負圧
源42からシリンジ16に負圧調整器44によってサッ
クバック圧力に調整された負圧をバルブユニット45を
介してわずかな時間印加し、ノズル27のペースト吐出
口27aに溜ったペーストを吸い込む。これにより、ペ
ーストパターンの始端部でペーストの溜りが生ずること
なく、ペーストの塗布ができる。
【0077】この塗布描画動作の開始とともに、マイク
ロコンピュータ8aは先行センサ23からノズル27,
実基板K間の距離の実測デ−タを入力して実基板Kの表
面のうねりや反りを測定し、この測定値に応じてz軸モ
ータ13を駆動することにより、実基板Kの表面からの
ノズル27の設定高さが一定、即ち、設定した塗布高さ
になるように、リアルタイムで維持してペーストパター
ンの塗布描画を行なう(ステップ506)。
【0078】次に、ステップ507でマイクロコンピュ
ータ8aは、後行センサ24(図5)により、リブ28
とこの後行センサ24の基準点位置との間の距離を測定
し、この測定距離が一定、即ち、リブ28間の中心(図
6での移動線R上の位置)にノズル27のペースト吐出
口27aが位置決めされるように、ノズルセンサ移動機
構25(図2,図7)を制御する。
【0079】このように、先行センサ23と後行センサ
24とによる計測により、ノズル27を実基板Kに対し
て3次元的にリアルタイムで位置制御しつつ、ペースト
パターンを塗布していく。
【0080】従って、ノズル27,実基板K間の距離を
前以って計測することを必要とせずに、プラズマディス
プレイパネルの処理枚数(即ち、生産性)向上できる
し、計測データを記憶しておくためのメモリは不要であ
る。また、ノズル27の吐出口27aを実基板Kの表面
に可能な限り近づけることもできて、実基板Kの表面の
うねりがあっても、ノズル27,実基板K間の距離が一
定となるように、ノズル27の高さ位置をこのうねりに
追従させることができ、ペーストのパターン形状を高精
度な所望のものにして、しかも、描画されたペーストパ
ターンの始端や終端の形状を所望の奇麗なものとするこ
とができる。
【0081】そして、マイクロコンピュータ8aは、後
行センサ24で撮像した画像の輝度分布を判別すること
により、ペーストパターンの塗布状態の検査を行なう
(ステップ508)。
【0082】このようにして、ペーストパターンの塗布
描画が進むが、ペーストパターンの塗布描画動作を継続
するか、終了するかの判定は、塗布点がペーストパター
ンデータによって決まる塗布すべきペーストパターンの
終端であるか否かの判断によって決定され(ステップ5
09)、終端でなければ、再び実基板Kの表面のうねり
の測定処理、即ち、ステップ506の塗布高制御処理に
戻り、ステップ507からステップ509までの一連の
処理を実行する。
【0083】その後、ペーストパターンの塗布終端に達
すると(ステップ509)と、次に、図7において、正
圧源41からシリンジ16に正圧調整器43によって塗
布圧力に調整された空気圧のバルブユニット45を介し
た印加を停止し、ノズル27のペースト吐出口27aか
らのペースト吐出を停止する(ステップ510)。そし
て、z軸モータ13を駆動して予め設定された上昇量分
だけノズル27を上昇させる(ステップ511)。
【0084】次に、ステップ508での塗布状態検査の
結果判定を行ない(ステップ512)、1つの動作によ
るペーストパターンの塗布動作は終了する(ステップ5
13)。
【0085】以上のステップ501からステップ513
までのペーストパターン塗布動作は、設定されたペース
トパターンデータの全てが使い切るまで、即ち、塗布す
べき全てのペーストパターンが塗布し終わるまで行なわ
れ(ステップ513)、最後のペーストパターンの終端
に達すると(ステップ509)、ペーストの吐出を停止
させるとともに(ステップ510)、z軸モータ13を
駆動してノズル27を上昇させ(ステップ511)、こ
の最後に描画されたペーストパターンを検査して(ステ
ップ512)、パターン描画動作、即ち、パターン塗布
(図8のステップ500)を終了させる(ステップ51
5)。
【0086】なお、ペーストパターンを塗布描画する毎
に行なわれる塗布描画した直後のペーストパターンの塗
布状態検査結果判定(ステップ512)でその塗布状態
に異常が検出された場合(ステップ514)には、その
時点でこの実基板Kでのパターン描画処理を終了させる
(ステップ515)。
【0087】以上のようにして1つの実基板Kでのペー
ストパターンの塗布描画終了すると、図8において、基
板排出処理(ステップ600)に進む。即ち、図1にお
いて、実基板Kの基板吸着盤3への吸着が解除され、基
板搬送コンベア2a,2bを上昇させて実基板Kをこれ
に載置させ、その状態で基板搬送コンベア2a,2bを
y方向に移動させることにより、実基板Kを装置外に排
出する。
【0088】そして、以上の全工程が終了したか否かを
判定し(ステップ700)、複数枚の実基板Kに同じペ
ーストパタ−ンデータを用いてペ−ストパターンを塗布
描画する場合には、別の実基板Kに対して基板搭載処理
(ステップ300)に戻り、以上説明した動作(処理)
が繰り返される。そして、全ての実基板についてかかる
一連の処理が終了すると、作業が全て終了となる(ステ
ップ800)。
【0089】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるもので
はない。
【0090】例えば、上記実施形態では、ペーストパタ
ーンの描画時では、ノズル27が可動で実基板を固定と
したが、本発明はこれに限るものではなく、ノズル27
を固定として、実基板Kを可動としてもよい。
【0091】また、実基板Kの搬送方法としては、基板
搬送コンベア2a,2bによってx軸方向に基板吸着盤
3の上方まで搬送されるものとしたが、基板搬送コンベ
ア2a,2bをy軸方向に平行に配置し、実基板Kをy
軸方向に搬送するようにしてもよい。
【0092】さらに、先行センサ23として三角測式セ
ンサを用い、後行センサ24としてCCDカメラを用い
たが、図6に示したように、これらセンサ23,24と
も三角測式センサを用いてもよい。この場合には、往
路,復路とも先行センサ23が高さを計測するので、塗
布方向は限定されることがなくなり、塗布ヘッド7を初
期位置に戻す必要がなくなって生産性がさらに向上す
る。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所望の位置にペーストパターンを高精度に形成すること
ができる。
【0094】また、本発明によれば、所望の位置にペー
ストパターンを高精度に、しかも、高生産性をもって形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるペースト塗布機の一実施形態を示
す斜視図である。
【図2】図1における塗布ヘッドの詳細を示す斜視図で
ある。
【図3】図1に示す実施形態で基板K上に蛍光体ペース
トを塗布する過程を示す斜視図である。
【図4】図2に示す先行センサとしての非接触三角測式
センサによるノズル,基板間の間隔(距離)の計測動作
の説明図である。
【図5】図2に示す後行センサとしての非接触走査式セ
ンサによるノズル,蛍光体ペースト間の間隔(距離)の
計測動作の説明図である。
【図6】図1に示した実施形態での先行センサと後行セ
ンサとによるノズルの位置制御方法を示す図である。
【図7】図1に示した実施形態の制御系の一具体例を示
すブロック図である。
【図8】図1に示した実施形態のペースト塗布動作の一
具体例を示すフローチャートである。
【図9】図8におけるステップ500の一具体例を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
3 基板吸着盤 5a,5b y軸移動テーブル 6 x軸移動テーブル 7 塗布ヘッド 8 制御部 13 z軸モータ 14 Z軸移動テーブル 15 シリンジ保持ベース 16R,16G,16B 蛍光体ペーストのシリンジ 21 ノズルホルダ 23 先行センサ 24 後行センサ 25 ノズルセンサ駆動機構 26 移動案内機構 27R,27G,27B ノズル 27a ペースト吐出口 28 リブ 29 非接触三角測式センサ 30 非接触走査式センサ K プラズマディスプレイパネルの基板 P(R),P(G),P(B) 蛍光体ペースト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 茂 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立テ クノエンジニアリング株式会社開発研究所 内 (72)発明者 松井 淳一 茨城県竜ケ崎市向陽台5丁目2番 日立テ クノエンジニアリング株式会社開発研究所 内 Fターム(参考) 4F041 AA05 AB01 BA05 BA22 BA56 5C028 FF16 HH14 5C040 FA01 FA02 GA03 GG09 JA13 MA23 MA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テ−ブル上に載置した基板にノズルのペ
    ースト吐出口を対向させ、該基板の主面に垂直な方向で
    の該ペースト吐出口と該基板との間の距離を任意に持た
    せ、該ペースト吐出口から該基板上にペーストを吐出さ
    せながら、該基板の主面と平行な方向での該基板と該ノ
    ズルとの間の相対位置関係を変化させることにより、該
    基板上に所望形状のペーストパタ−ンを塗布するペース
    ト塗布機において、 該基板の主面に垂直な方向での該ペースト吐出口と該基
    板との間の距離の計測を行なう第1のセンサと、 該基板の主面に平行な方向での該基板と該ノズルとの間
    の相対位置関係の変化方向と直交する方向での該基板上
    の距離の計測を行なう第2のセンサとを備え、 該基板の主面と平行な方向での該基板と該ノズルとの間
    の相対位置関係を変化させる際の該ノズルに先行するセ
    ンサは、少なくとも、該基板の主面に垂直な方向での該
    ペースト吐出口と該基板との間の距離の計測を行なう該
    第1のセンサであり、 該第1,第2のセンサの検出結果に基いて、該基板の主
    面に垂直な方向及び該基板の主面と平行な方向での該基
    板と該ノズルとの間の相対位置関係の変化の方向と直交
    する方向での該ノズルの位置決めをするようにしたこと
    を特徴とするペースト塗布機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のペースト塗布機におい
    て、 前記ノズルに先行する前記センサが前記基板の主面に垂
    直な方向での前記ペースト吐出口と前記基板との間の距
    離の計測のみを行なうセンサであることに対し、前記ノ
    ズルに後行するセンサとして、前記基板の主面と平行な
    方向での前記基板と前記ノズルとの間の相対位置関係の
    変化方向と直交する方向での前記基板上の距離の計測す
    る他のセンサを設け、 該他のセンサの検出結果に基いて、前記基板と前記ノズ
    ルとの間の相対位置関係の変化方向と直交する方向での
    前記ノズルの位置を制御するようにしたことを特徴とす
    るペースト塗布機。
  3. 【請求項3】 テ−ブル上に載置した基板にノズルのペ
    ースト吐出口を対向させ、該基板の主面に垂直な方向で
    の該ペースト吐出口と該基板との間の距離を任意に持た
    せ、該ペースト吐出口からペーストを該基板上に吐出さ
    せながら、該基板の主面と平行な方向での該基板と該ノ
    ズルとの間の相対位置関係を変化させることにより、該
    基板上に所望形状のペーストパタ−ンを塗布するペース
    ト塗布機において、 該基板の主面と平行な方向での該基板と該ノズルとの間
    の相対位置関係を変化させる際の該ノズルに先行する第
    1のセンサ及び後行する第2のセンサとして、該基板の
    主面に垂直な方向での該ペースト吐出口と該基板との間
    の距離の計測を行なうセンサを設け、 先行する該第1のセンサの検出結果に基いて、該基板の
    主面に垂直な方向での該ペースト吐出口と該基板との間
    に任意の距離を持たせ、 先行及び後行する該第1,第2のセンサの検出結果に基
    いて、該基板と該ノズルとの間の相対位置関係の変化方
    向と直交する方向での該ノズルの位置を制御するように
    したことを特徴とするペースト塗布機。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のペースト塗布機におい
    て、 前記先行及び後行の第1,第2のセンサは、前記基板と
    前記ノズルとの間の相対位置関係の変化方向と直交する
    方向での前記ノズルを中心として等間隔にずれて設置し
    たことを特徴とするペースト塗布機。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載のペ
    ースト塗布機において、 前記基板上に複数の隔壁が互いに平行に設けられ、 前記基板上での該隔壁の長手方向は、前記基板と前記ノ
    ズルとの間の相対位置関係が変化する方向であることを
    特徴とするペースト塗布機。
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