JP2004344734A - 単板塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単板1を水平に載置して水平移動可能な水平塗布テーブル11と、水平移動制御可能な塗布ヘッドユニット21と、該塗布ヘッドユニット21に取り付けた塗布ヘッド22と塗布ヘッド22に塗液を供給する塗液供給部24と塗布テーブル11と塗布ヘッド21との離間高さを調整する高さ調整部23と単板厚み測定部25とが設けられ、前記塗布テーブル11と塗布ヘッド22との水平移動方向は同軸上の相対する方向に水平移動させて単板1面に塗液を塗布する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーフィルム等の枚葉状のガラス板やプラスチック板、あるいは金属板に対する精密薄膜コーティングを実現するための単板塗布装置に関する。
【0002】
【従来技術】
枚葉状のガラス板(単板)への塗布方式の多くは、ガラス中央部へ塗液を滴下し、回転しながら薄膜を形成するスピンコート法が使われている。しかしガラス板の大型化に伴い、滴下する液量が多く必要となり、それにより塗布膜厚の精度も低下する傾向がある。
【0003】
また、その他の方式としてガラス板を精密なテーブル上へ真空吸着させて保持し、そのガラス板を保持した状態のテーブルを移動させ、該テーブル上方に固定設置されたダイヘッドから塗液を噴出させながら、そのダイヘッドの下部を通過させることによりガラス板への塗液の塗布を行う方法、また、ガラス板を保持するテーブル上方をダイヘッドユニットが移動、通過することで、テーブル上のガラス板への塗液の塗布を行う方法がある。
【0004】
しかし、前述のいずれの方式も、真空吸引装置の付いた重量のある大きな移動テーブルを移動させたり、固定テーブル上方に移動可能に架設された重量のある門型状のヘッドユニットを移動させて塗布を行うため、停止中の速度0mm/secから所定の塗布速度への加速中、及び所定の塗布速度から塗布終了の停止速度0mm/secまでの減速中における塗布膜厚が安定しない。
【0005】
この時の塗布移動速度が早いほど加速及び減速に要する時間は長く、そのため膜厚の安定しない状態での移動距離は長くなること、即ち塗布膜厚の安定した有効エリアが減少することから、塗布移動速度を余り上げることができない。
【0006】
単板上への塗布の移動速度は、一般的に20〜150mm/sec程度で塗布されているが、上記のような移動テーブルによるガラス板の搬送系や固定テーブル上方に架設された移動ヘッドユニットによるヘッド搬送系の問題により、ガラス板の塗布エリアの塗布始め及び塗布終わりの部分に塗膜の不安定領域が生じ、製品として使えないエリアが生じる。さらにガラスの大型化に伴う移動テーブル及び移動ヘッドユニットの大型化、重量化により、搬送系の加速・減速レートが低くなり、塗布始め及び終わりの塗膜の不安定領域が増える傾向にある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記問題点を鑑みなされたものであり、その目的とするところは、大きく重い塗布テーブルや門型状の塗布ヘッドユニットの双方を、同軸上で相対する方向に動かすことにより、双方の移動速度を加算した相対移動速度を塗布速度とするとともに、単一の各塗布テーブルユニットと塗布ヘッドユニット自体の速度を抑えることにある。
【0008】
また本発明の課題は、双方の移動速度を抑えることにより同じ加速レートで加速しても塗布速度に到達する時間(加速時間)を短くし、塗布膜厚の不安定領域となる加速域を少なくし、又同じ減速レートで減速しても停止までの時間(減速時間)を短くし、塗布膜厚の不安定領域となる減速域を少なくすることにあり、塗布テーブルと塗布ヘッドユニットの相対移動速度を塗布速度として採用することにより、高速での塗布を行っても塗布膜厚の不安定領域の発生を抑制でき、生産性の向上が見込める単板塗布装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、図1に示すように、単板塗布装置において、単板1を水平に載置して水平移動可能な水平塗布テーブル11と、該塗布テーブル11上方にて水平移動制御可能な塗布ヘッドユニット21と、該塗布ヘッドユニット21に取り付けた塗布ヘッド22と塗布ヘッド22に塗液を供給する塗液供給部24と塗布テーブル11と塗布ヘッド21との離間高さを調整する高さ調整部23と単板厚み測定部25とが設けられ、前記塗布テーブル11と塗布ヘッド22との水平移動方向は同軸上の相対する方向であって、前記塗布テーブル11と塗布ヘッド22とを互いに同軸上の相対する方向に水平移動させることにより、該塗布テーブル11上に載置した単板1面に塗液を塗布することを特徴とする単板塗布装置である。
【0010】
本発明の請求項2に係る発明は、図1に示すように、上記請求項1に係る単板塗布装置において、前記水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ水平塗布移動量D1 、D2 は、塗布に必要な単板1面上での有効移動ストローク量Sの1/2であることを特徴とする単板塗布装置である。
【0011】
本発明の請求項3に係る発明は、図1に示すように、上記請求項1又は請求項2に係る単板塗布装置において、前記水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ水平移動速度V1 、V2 は、塗布に必要な単板1面上での水平相対移動速度Vの1/2であることを特徴とする単板塗布装置である。
【0012】
本発明の請求項4に係る発明は、図1に示すように、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に係る単板塗布装置において、前記塗布ヘッド22の所定水平移動速度V2 が1/2となることにより、同じ加速度αで加速した際の加速時間tが1/2となり、加速中における膜厚の不安定領域となる加速域も1/2となることを特徴とする単板塗布装置である。
【0013】
本発明の請求項5に係る発明は、図1に示すように、上記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に係る単板塗布装置において、塗布ヘッド22の所定水平移動速度V2 が1/2となることにより、同じ加速度(−α、減速度β)で減速した際の減速時間tが1/2となり、減速中における膜厚の不安定領域となる減速域も1/2となることを特徴とする単板塗布装置である。
【0014】
本発明の請求項6に係る発明は、図1に示すように、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に係る単板塗布装置において、前記水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ水平塗布移動量D1 、D2 は、塗布に必要な単板1面上での有効移動ストローク量Sの1/2であり、移動方向の装置サイズMと、前記有効移動ストローク量Sとが、S/2<M≦2S/3の関係にあることを特徴とする単板塗布装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の単板塗布装置を図面に基づいて以下に詳細に説明する。各図面は、一実施例を示すものであり、上記請求項の要件を満たすものであれば、実施例だけに制限されるものではない。
【0016】
図1は、本発明の単板塗布装置の一実施例を説明する斜視図であり、ガラス板等の単板1を水平に載置して水平方向に駆動移動可能な水平塗布テーブル11を備え、該塗布テーブル11上方には、水平方向に駆動移動制御可能な塗布ヘッドユニット21を備える。
【0017】
該塗布ヘッドユニット21には、水平塗布テーブル11の移動方向に対し直交する幅方向に、その幅全長を覆う長さを有するライナー状の塗布ヘッド22と、該塗布ヘッド22に下向きに設けた塗液吐出口22a(塗布ヘッド22の長手方向に沿って等間隔に配置した複数のノズル形式の吐出口22a又は塗布ヘッド22の長手方向に沿って連続スリット状に設けたTダイ形式の吐出口22a)と、該塗布ヘッド22に塗液Rを供給する塗液供給部24と、塗布テーブル11と塗布ヘッド21との離間高さを調整する高さ調整部23を備えている。
【0018】
また該塗布ヘッドユニット21には、塗布テーブル11上面に供給され載置される単板1の厚みを(一枚毎)測定する単板厚み測定部25が、塗布テーブル11に載置される単板1の方向を向けて配置されている。
【0019】
そして、まず前記塗布テーブル11と塗布ヘッド22とを、互いに相対するスタート位置から、同軸上の相対する水平方向(互いに反対方向)に相対する終点まで移動させながら、塗布テーブル11上に載置した単板1の厚みを単板厚み測定部25により測定した後、その単板1の厚みデータ情報に基づいて、高さ調整部23を動作させて、塗布テーブル11と塗布ヘッド21との離間高さを調整し、次に前記相対する終点位置から、又は元の相対するスタート位置に復帰させた後に、同軸上の相対する水平方向(互いに反対方向)に相対する終点まで移動させながら、単板1面に塗布ヘッド22の吐出口22aから塗液Rを流下させて塗布を行うものである。
【0020】
前記水平塗布テーブル11は、装置本体フレームF上に水平に取り付けた両側のリニアガイドレール12、12(その溝部12a、12a)に沿って直線的に水平移動可能に取り付けられ、該テーブル11裏面(下面)側に取り付けたラックギア(図示せず)と、装置本体フレームF側に軸支した正転、逆転可能な電動モータ駆動回転するピニオンギア(図示せず)との噛合により駆動移動可能になっている。また、その水平塗布テーブル11上面には、エアー吸引用の複数の小孔を設けた平坦な吸着面を備え、単板1を水平に吸着保持できるようになっている。
【0021】
また必要に応じて、前記水平塗布テーブル11には、そのテーブルに上向きに突出・没入動作可能に内蔵された規則的配列の複数本の単板受け取り用リフトピンを備えていてもよく、該リフトピンは、塗布テーブル11上面より突出し、供給ロボットにより他所から1枚ずつ搬送されてくる単板1を突出動作中のリフトピン上に供給し、続くリフトピンの没入動作と共に単板1を塗布テーブル11面に吸着固定するようにすることもできる。
【0022】
塗布ヘッドユニット21は、塗布テーブル11を跨ぐ門型状の架設フレーム21fを備え、該架設フレーム21fには、装置本体フレームF上に水平に取り付けた両側のリニアガイドレール26、26(その溝部26a、26a)に沿って直線的に水平移動可能な基部21k、21kを備え、該基部21k下部側に軸支した正転、逆転可能な電動モータ駆動回転するピニオンギア(図示せず)と、リニアガイドレール26、26の各溝部26a、26a内の溝底面部に設けたラックギア(図示せず)との噛合により駆動移動可能になっている。
【0023】
前記架設フレーム21fには、塗液Rを吐出する下向きの吐出口22aを備えた塗布ヘッド22が、上止点高さと下止点高さを設定調整するための高さ設定調整部23を介して、エアシリンダーあるいはカムアンドカムフォロアーなど適宜アクチュエータによる昇降手段(図示せず)にて上昇・下降動作可能に取り付けられていて、架設フレーム21fと塗布ヘッド22の間に設けた前記高さ調整部23は、架設フレーム21fに対して塗布ヘッド22の上止点高さと下止点高さとを設定調整でき、塗布テーブル11上に吸着保持された単板1と上昇・下降動作可能な塗布ヘッド22との離間高さ(上下方向距離)を適宜に調整することができる。
【0024】
また塗布ヘッドユニット21には、塗布ヘッド22の吐出口22aに塗液Rを供給するポンプユニット24と、単板1の厚さを測定する非接触式変位計による厚み測定部25を備えている。
【0025】
本発明装置の塗布動作を以下に説明すれば、まず、水平塗布テーブル11を、リニアガイド12、12に沿って駆動移動させ、ガラス板等の単板1(被塗布板)の受け取り位置である、図1に示す装置の最前部位置にて停止待機させ、他方の塗布ヘッドユニット21(架設フレーム21f)を、リニアガイド26、26に沿って駆動移動させ、図1に示す装置の最後部位置(単板1の受け取り位置とは反対位置)にて停止し待機させる。このようにして水平塗布テーブル11と塗布ヘッドユニット21とを互いに相対するスタート位置にて待機させる。
【0026】
次に、水平塗布テーブル11上面に手動供給又は自動供給(自動供給ロボットハンドなど)にて適宜単板1を供給載置し、テーブル11のエアー吸引動作により単板1を吸着固定する。なお、塗布テーブル11に単板受け取り用リフトピンが搭載されている場合には、リフトピンを塗布テーブル11上面より突出動作させた後、供給ロボットによりリフトピン上に単板1を供給し、続いてリフトピンを没入動作させ、テーブル11のエアー吸引動作により単板1を塗布テーブル11に吸着固定する。
【0027】
次に、単板1を吸着保持した塗布テーブル11と、塗布ヘッド22及び単板1の厚みを測定する厚さ測定部25を搭載した塗布ヘッドユニット21とを、それぞれ同軸上にて互いに水平反対方向に直線的に互いに相対する終点位置まで相対移動させる。この1回目の相対移動時においては、単板1を測定する厚み測定部25は、単板1上を通過しながら単板1の厚みの測定のみを行う。
【0028】
この時に収集した単板1の厚みデータ情報は、塗布ヘッドユニット21に搭載した高さ調整部23を制御動作させる高さ制御部(コンピュータ、図示せず)のメモリにフィードバックされて記憶される。
【0029】
このようにフィードバックされた単板1の厚みデータに基づいて高さ調整部23を動作させて、単板1の厚みデータに対応する単板1と塗布ヘッド22(吐出口22a)との上下方向の所定離間距離を、常に一定の適正な離間高さに調整する。この時の単板1と塗布ヘッド22との所定のギャップ(離間高さ)は、例えば下降動作後の塗布ヘッド22と単板1との離間高さを20〜70μm、上昇動作後の塗布ヘッド22と単板1との離間高さを80〜150μmに調整されて、前述の単板1の厚みデータをフィードバック値に対応する値となっている。
【0030】
ここで、塗布テーブル11から塗布ヘッド22までの所定のギャップ(離間高さ)、即ち単板1から吐出口22aまでの離間高さの設定動作は、ヘッド22先端から吐出されたレジストを単板1の面上にて平坦な膜状にするために必要な動作である。
【0031】
塗布ヘッド22に設けた吐出口22aは、塗布ヘッド22の長手方向(塗布幅方向)に沿って等間隔に配置した複数のノズル形式の吐出口22a、又は塗布ヘッド22の長手方向(塗布幅方向)に沿って連続スリット状に設けたTダイ形式の吐出口22aであるが、特に複数のノズル形式の吐出口22aを所定間隔をもって塗布幅方向に直線状に配置した吐出口22aの場合には、それぞれ吐出口22aから吐出直後のレジスト(粘性がある)は、その吐出口22a先端で球状になり、球状となったレジストは吐出されることで更に大きく成長する。
【0032】
大きく成長した球状のレジストは、隣接する球状のレジストと結合することがある。そして、大きく成長して最後に単板1(ガラス)面に到達し、ヘッド22と単板1との間はレジストで満たされた状態となる。この状態になった後は、ヘッド22と単板1とは互いに相対移動し、一定量の吐出により単板1面上に塗膜を形成することができる。
【0033】
例えば、ヘッド22と単板1との間の離間高さが高い(離間距離が長い)と、単板1面上にて膜状になるまでの時間が長く必要となり、それに対応して球状のレジストは大きくなって所定の膜厚分以上の量のレジストが単板1側に供給されて、単板1面における塗布初期の部分が厚膜化する現象が発生し易い。
【0034】
次に、厚み測定終了位置である互いに相対する位置を塗布スタート位置として塗液供給部24を動作させ、該供給部24の塗布ポンプの回転動作を開始し、塗液Rの吐出を開始するものである。ここで、塗布ポンプの回転動作開始後に塗布ヘッド22の吐出口22a先端より実際に塗液Rが単板1面に吐出されるまでには一定の時間を要する場合は、塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ移動駆動回路に、互いに相対する塗布スタート位置からの相対移動動作の開始遅延タイマーを適宜に設置することが適当である。
【0035】
図2は、上記図1に示した本発明の単板塗布装置の一実施の形態における塗布テーブル11上の単板1と、塗布ヘッドユニット21の塗布ヘッド22との、それぞれ移動量と移動速度とストローク量を説明する斜視図であり、ここで図2に示すように、前記塗布テーブル11とその上面に吸着固定された単板1の水平移動方向D1 と、前記塗布ヘッドユニット21に搭載する塗布ヘッド22の水平移動方向D2 は、同軸上の互いに相対する方向であり、該塗布テーブル11及びその上面に吸着固定された単板1の水平移動速度はV1 であり、塗布ヘッドユニット21に搭載した塗布ヘッド22の水平移動速度はV2 である。
【0036】
上記本発明の単板塗布装置は、続いて、塗布ヘッド22の吐出口22a先端より実際に塗液Rが単板1面に吐出されると、厚み測定終了位置である互いに相対する位置を塗布スタート位置として、塗布テーブル11(又は塗布テーブル11上に載置した単板1)と塗布ヘッド22(又は吐出口22a)が互いに水平反対方向に直線的に互いに相対移動を開始する。
【0037】
相対移動を開始すると同時に、塗布ヘッド22の吐出口22aが、高さ調整部23により設定された単板1面から離間高さ80〜150μmの上止点まで昇降手段により上昇移動し、塗布テーブル11は水平移動速度V1 まで加速し、塗布ヘッド22は水平移動速度V2 まで加速して、その後は等速で互いに相対する終点手前まで移動し、双方が同軸上を相対する方向に移動するため、塗布テーブル11上の単板1面への実質相対移動速度V(相対塗布速度)は下記のようになって、前記水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ水平移動速度V1 、V2 は下記式(1)〜(3)に示すように、塗布に必要な単板面上での水平相対移動速度Vの1/2となって、相対する終点手前まで塗布される。なお、例えば上記実質相対塗布速度Vは、80〜200mm/秒で実施される。
V=V1 +V2 ・・・・・・・・・・・・・・(1)
V1 =V2 の場合は、
V1 =V/2・・・・・・・・・・・・・・・(2)
V2 =V/2・・・・・・・・・・・・・・・(3)
【0038】
そして最後に、塗布テーブル11と塗布ヘッドユニット21は減速を開始し、互いに相対する終点位置にて停止して塗布動作が終了する。同時に塗布ヘッド22は塗布終了動作の高さである下止点(単板1から吐出口22aまでの離間高さ20〜70μm)まで下降動作して単板1面と吐出口22aとを接近させ、塗液供給部24の塗布ポンプは、吐出口22a先端の液垂れ、及び単板1面と吐出口22aとの間に貯留している液の拡がりを防ぐために逆回転して、塗布ヘッド22の吐出口22a先端に貯留している塗液Rを吸引除去する。その後、塗布ヘッド22は上止点の待機位置まで上昇動作し、同時に塗布テーブル11及び塗布ヘッドユニット21を、単板1の受け取り位置へ復帰移動させる。
【0039】
その後、塗布テーブル11の吸着動作を解除して、テーブル11上から塗布された単板1を手動又は自動搬出する。あるいは、テーブル11にリフトピンを内蔵している場合には、塗布テーブル11の吸着動作を解除した後に、リフトピンを突出動作させて単板1を塗布テーブル11面より上昇させ、該単板1を手動又は自動(自動ロボットアーム等)にて搬出して一連の塗布サイクルを終了する。
【0040】
上記本発明の単板塗布装置は、図2に示すように、前記水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ水平移動方向D1 、D2 が同軸上の互いに相対する方向であり、また等速時のそれぞれ水平塗布移動速度はV1 、V2 である。
【0041】
塗布に必要な単板1(塗布方向、移動方向の長さL)面上での有効移動ストローク量(実際に塗布される単板1面の移動方向の長さ)をS、それぞれ水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22の等速時の水平移動速度をV1 、V2 、それぞれ等速時の水平移動経過時間をt1 、t2 とすれば、水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ等速時の水平塗布移動量s1 、s2 は、下記のようになる。なお、加速(移動開始)時及び減速(移動停止)時の水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ移動量及び経過時間は、本発明においては僅かな値に設定されているので、水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22の加速時、減速時の加速度、減速度、及び水平移動距離に関しては省略(無視)する。
s1 =V1 t1 ・・・・・・・・・・・・・・(4)
s2 =V2 t2 ・・・・・・・・・・・・・・(5)
【0042】
ここで水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ水平移動方向D1 、D2 は同軸上の互いに相対する方向であり、互いに水平移動動作を同時に開始して、停止動作を同時に行うように設定されているので、単板1面上での有効移動ストローク量Sは下記のようになる。
S=s1 +s2 ・・・・・・・・・・・・・・(6)
【0043】
また水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ水平塗布移動量s1 、s2 が等しい場合は、有効移動ストローク量Sとの関係は下記のようになる。
s1 =s2 ・・・・・・・・・・・・・・・・(7)
s1 =s2 =S/2・・・・・・・・・・・・(8)
【0044】
前記水平塗布テーブル11と塗布ヘッド22のそれぞれ水平塗布移動量s1 、s2 は、上記式(6)〜(8)に示すように、塗布に必要な単板1面上での有効移動ストローク量Sの1/2になるので、本発明の単板塗布装置の移動方向の装置サイズMと有効移動ストローク量Sとの関係において、S/2<M≦2S/3が成立し、図1に示すように有効移動ストローク量Sに対して、装置サイズMはS/2<M≦2S/3のサイズに縮小設定でき、コンパクトに省スペース化することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳細に記述してきたように、本発明の単板塗布装置によれば以下のような効果を得ることができる。
【0046】
すなわち、大きく重い塗布テーブルと門型状の塗布ヘッドユニットの双方を、同軸上で相対する方向に動かすことにより、双方の移動速度を加算した相対移動速度を塗布速度とすることにより、単一の各塗布テーブルユニットと塗布ヘッドユニット自体の速度を抑える効果があり、所謂、従来と同様の駆動系の能力(移動速度)の塗布テーブルと門型状の塗布ヘッドユニットを持つ装置に比べ、2倍の塗布速度を得ることができる効果があり、スループットの向上が見込めるものである。
【0047】
また、塗布テーブルと門型状の塗布ヘッドユニットの双方の移動速度を抑えることにより、同じ加速レートで加速しても、塗布速度に到達する時間(加速時間)を短縮でき、塗布膜厚の不安定領域となる加速域を縮小でき、又同じ減速レートで減速しても、停止までの時間(減速時間)を短縮でき、塗布膜厚の不安定領域となる減速域を縮小できる効果がある。
【0048】
このように、塗布テーブルと塗布ヘッドユニットの相対移動速度を塗布速度として採用することにより、ガラス板やプラスチック板、あるいは金属板に対して高速での塗布を行っても、塗布膜厚の不安定領域の発生を抑制でき、生産性の向上が見込める単板塗布装置を提供することが可能となる。
【0049】
また、本発明の単板塗布装置によれば、塗布テーブル及び門型状の塗布ヘッドユニットの双方が移動して塗布するので、各々の移動ストロークを、従来の1/2に短縮でき、従来の装置よりも装置本体のサイズや設置スペースを、移動ストローク量に対して1/2〜2/3に縮小でき、省サイズ化や省スペース化が期待できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単板塗布装置の一実施の形態を説明する斜視図。
【図2】本発明の単板塗布装置の一実施の形態における塗布テーブル上の単板と塗布ヘッドユニットのそれぞれ移動量と移動速度とストローク量を説明する斜視図。
【符号の説明】
1…単板
11…水平塗布テーブル 21…塗布ヘッドユニット 22…塗布ヘッド
23…高さ調整部 24…塗液供給部 25…厚み測定部
L…単板長さ R…塗液 S…単板の実質塗布ストローク量
M…移動方向の装置サイズ
s1 …水平塗布テーブルの水平塗布移動量
s2 …塗布ヘッドの水平塗布移動量
V1 …水平塗布テーブルの等速時水平移動速度
V2 …塗布ヘッドの等速時水平移動速度
t1 …水平塗布テーブルの等速時の水平移動経過時間
t2 …塗布ヘッドの等速時の水平移動経過時間
Claims (6)
- 単板塗布装置において、単板を水平に載置して水平移動可能な水平塗布テーブルと、該塗布テーブル上方にて水平移動制御可能な塗布ヘッドユニットと、該塗布ヘッドユニットに取り付けた塗布ヘッドと塗布ヘッドに塗液を供給する塗液供給部と塗布テーブルと塗布ヘッドとの離間高さを調整する高さ調整部と単板厚み測定部とが設けられ、前記塗布テーブルと塗布ヘッドとの水平移動方向は同軸上の相対する方向であって、前記塗布テーブルと塗布ヘッドとを互いに同軸上の相対する方向に水平移動させることにより、該塗布テーブル上に載置した単板面に塗液を塗布することを特徴とする単板塗布装置。
- 請求項1記載の単板塗布装置において、前記水平塗布テーブルと塗布ヘッドのそれぞれ水平塗布移動量は、塗布に必要な単板1面上での有効移動ストローク量の1/2であることを特徴とする単板塗布装置。
- 請求項1又は請求項2記載の単板塗布装置において、前記水平塗布テーブルと塗布ヘッドのそれぞれ水平移動速度は、塗布に必要な単板面上での水平相対移動速度の1/2であることを特徴とする単板塗布装置。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に係る単板塗布装置において、前記塗布ヘッドの所定水平移動速度が1/2となることにより、同じ加速度で加速した際の加速時間が1/2となり、加速中における膜厚の不安定領域となる加速域も1/2となることを特徴とする単板塗布装置である。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に係る単板塗布装置において、塗布ヘッドの所定水平移動速度が1/2となることにより、同じマイナス加速度(減速度)で減速した際の減速時間が1/2となり、減速中における膜厚の不安定領域となる減速域も1/2となることを特徴とする単板塗布装置。
- 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に係る単板塗布装置において、前記水平塗布テーブルと塗布ヘッドのそれぞれ水平塗布移動量は、塗布に必要な単板面上での有効移動ストローク量の1/2であり、移動方向の装置サイズMと、前記有効移動ストローク量Sとが、S/2<M≦2S/3の関係にあることを特徴とする単板塗布装置。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP (1) | JP2004344734A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2010234237A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Toray Eng Co Ltd | 塗布装置及び塗布方法 |
JP2018114476A (ja) * | 2017-01-20 | 2018-07-26 | 株式会社Screenホールディングス | 塗布装置および塗布方法 |
CN109530157A (zh) * | 2018-11-22 | 2019-03-29 | 黄山市信德成胶业有限公司 | 热熔胶涂覆机 |
-
2003
- 2003-05-21 JP JP2003143062A patent/JP2004344734A/ja active Pending
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