JPH0638660A - フィリング充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内容物のはみ出さないフィリング入りクロワ
ッサンを自動的に製造する装置を提供する。 【構成】 検知器により搬送中の生地片の搬送中心を割
り出し、そこにノズルを移動してフィリングを吐出し、
フィリングを内側にして生地片を巻き上げる。 【効果】 フィリングが必ず生地片の中心に来るので巻
き上げの際にフィリングがはみ出すことがなく、不良品
が発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はフィリング入りクロワッ
サンを連続的に製造する製造ラインにおいて、クロワッ
サン生地片のような三角形生地片の中央にフィリング充
填し、生地からはみ出しのない巻き上げ成形を行うこと
に関する。

【０００２】

【従来の技術】本発明に関する従来技術として、クロワ
ッサン生地片にフィリングを充填してクロワッサンを巻
き成形を自動化する手段は実用化されていない。その実
用化されない理由の一つとして、連続生地シートから所
定の大きさに切断して得る三角生地片は、その三角形の
巻き底辺を前方に向けて搬送させる必要があり、生地切
断後に、爪や吸盤を有する方向変換装置で生地片を９０
度回転させるようにして、次工程の巻き上げ装置に送る
ものであり、これらは本出願人所有の特公昭61-10088号
やその他の米国特許4375348 号( コスタ) が周知技術と
して知られている。（図４） この従来技術においては方向変換が充分に行われるもの
の爪が生地片の厚みやその他の条件によっては生地片を
係止して、それが生地片から離れるタイミングが一様で
なかったりすると生地片の巻き底辺は前方に、進行直角
に方向変換されるが、生地片の搬送する中心が巾方向に
ずれてしまい、一定でなくなってしまう。このような場
合には、そのずれによって充填装置がフィリングを生地
片の中心に充填できなくなる。この生地の中心線上に充
填が行われないと、それを巻き上げた際に生地の合わせ
面からフィリングがはみ出して、巻き上げ装置のベルト
に粘着して、連続運転が不可能となる欠点があるのでこ
れらの工程は人手による作業になっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記したよう
に状態の生地片であっても中心にフィリングを充填でき
るように充填位置を巾方向に微調整して充填し、これを
巻き上げても、フィリングがはみ出さないようにして、
フィリング入りクロワッサンを連続的に成形することが
できるようにするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】所定の形状の生地片が搬
送される搬送装置に前記生地片の搬送位置検出装置を設
け、該検出装置の下流にフィリング充填装置を設け、こ
の充填装置は巾方向に左右移動可能に設けるとともに前
記検出装置の出力値に基づき、前記充填装置に左右移動
の信号を発信する制御装置を設けたことを特徴とするも
のである。

【０００５】

【実施例】以下本発明を一実施例に基づき説明する。実
施例で説明する生地片はクロワッサン成形用の三角形の
生地片１とし、これをコンベア２の上を搬送させる。コ
ンベア上には、生地片１の検出器３を設けている。この
検出器３は反射型の光電スイッチを１つの検出器３の中
に巾方向に３つ設け、それぞれのスイッチの下を通過す
る生地片の通過状態を検出して、その生地片の巾方向の
中心を検出するものである。検出器３の下流にはフィリ
ングの充填装置４を用意している。充填装置４はコンベ
ア２に支持されているフレーム41があり、これにシャフ
ト42が水平に固定されている。ノズル本体43はこのシャ
フト42に載置された状態で巾方向に水平移動可能に保持
されている。フレーム42にはサーボモーター44がそれぞ
れ付設されており、このサーボモータの駆動軸441 がノ
ズル本体43に軸着され、このサーボモータ44の駆動でノ
ズル本体43は巾方向に水平移動する。ノズル本体43には
フィリングの供給口があり、供給口から連通してロータ
リバルブ45と、このロータリバルブ45内にフィリングを
吸引するシリンダー46とピストン47が設けられている。
バルブ45内にはこれと同軸で小径のエアーノズル49を設
けている。充填装置４の下流には巻上げ装置５を設けて
いる。次に生地片１の中心検出について説明すると、１
つの検出器３には３つの光電スイッチ31、32、33を設け
ている。３つのスイッチの中央のスイッチ32を生地片搬
送の中心線とした場合、生地片１がその走行中心線から
ズレている場合には、左右の光電スイッチ31、32、33の
下を通過する生地片のその位置の長さL1、L2、L3 が異
なるので、生地検出時間が異なる。この左右のスイッチ
31、32、33検出時間の差から生地片１がどちらへどれ程
ズレているかを算出することができる。この算出値によ
り下流の充填装置４のノズル本体43をサーボモータ44を
作動させて移動させ前記生地片１がノズル48の下に到達
するまでにノズル48が生地片１の中心線上に来るように
制御するものである。フィリング充填タイミングは検出
器による検出後の計算された時間に生地片がノズル48の
下に到達することをあらかじめ充填タイミングとして制
御装置７が記憶している。フィリング６の充填について
説明すると、図示しない周知のフィリング供給装置より
フレキシブルホースにて供給されるフィリング６は、ロ
ータリバルブ45を介してシリンダー46に吸引され、ピス
トン47の前進によってシリンダー46からノズル48に移送
される。移送されるフィリングは高粘度のためこの時ピ
ストン47の押出しだけではノズル48から吐出されること
はなく、ノズル内にとどまるようにピストン47のストロ
ークを調節している。ノズル48から吐出されるフィリン
グはその後ノズル48内のエアーノズル49からの圧縮空気
の噴射によってノズル48の外に瞬時に吐出され生地片１
上に充填される。以上実施例で説明したように生地片１
の巾方向の中心線を検出器３からの信号によって検出
し、その検出器に基づいて充填装置４のノズル48の位置
を移動させて生地片の中心にフィリングを充填するもの
である。本実施例では、充填ノズル48の移動はサーボモ
ータにより、正確な動作を行ない目的を達成している
が、充填位置にそれほど精度を必要としない時にはサー
ボモータの代わりにエアシリンダを用いても良い。この
場合は充填ノズルの移動する位置を、中立と左右それぞ
れ１０ｍｍ〜２０ｍｍの範囲に設定し、生地片が右寄り
か、左寄りかを検出器で検出し、前記設定されたノズル
の充填位置から選択して簡易的な充填を行なっても良
い。また、本発明に使用されるノズルは充填ノズル48の
中にエアノズル49が同軸に設けられ、充填ノズル48の中
に充満したフィリングをエアノズル49で噴射するもので
あるから、粘度の高いジャムなどを噴射後にノズル先端
に残さず、生地片の上に確実に充填することができ、ま
た瞬時に充填作業を行えるので生産能力を向上すること
ができる。また、これらの充填ノズルは各列のノズル本
体ごと単独で作動するので生地片が多列で搬送され、そ
れぞれがバラバラに中心からズレていても各列ごとに容
易に生地のその中心線を得ることができ、また生地片の
横列が一様でなくばらばらであっても、それぞれの充填
タイミングで正確な充填が行なえる。

【０００６】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、クロワッ
サン等の成形において、フィリング入りクロワッサンを
フィリングのはみ出さない高品質の製品を成形し、これ
らを自動成形することができるので、製造工程において
も人手を削減して生産コストを押さえることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平面図である。

【図２】本発明の一部断面側面図である。

【図３】生地検出の説明図である。

【図４】生地片供給の従来技術である。

【符号の説明】

１ 生地片 ２ コンベア ３ 検出器 ４ 充填装置 ５ 巻き上げ装置 ６ フィリング ７ 制御装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の形状の生地片が搬送される搬送装
   置に前記生地片の搬送位置検出装置を設け、該検出装置
   の下流にフィリング充填装置を設け、この充填装置は巾
   方向に左右移動可能に設けるとともに前記検出装置の出
   力値に基づき、前記充填装置に左右移動の信号を発信す
   る制御装置を設けたことを特徴とするフィリング充填装
   置。
2. 【請求項２】 前記生地片は三角形状でその底辺を前方
   に進行直角に向けて搬送させることを特徴とする請求項
   １記載の装置。
3. 【請求項３】 フィリング供給口とフィリング吸引口と
   フィリング排出口を有するバルブ機構において、バルブ
   機構のフィリング排出口に設けた排出用ノズル内の同軸
   位置にエアノズルを設け、エアノズルと排出ノズルとの
   スキマをフィリングの通路とし、排出用ノズル出口に充
   満したフィリングをエアノズルで噴出させることを特徴
   とするフィリング充填装置。