JP2005150946A - 原稿読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 搬送経路に沿った原稿の搬送を無駄なく行うことができ、原稿の両面の画像を読み取るために要するトータル時間を短縮することができる原稿読取装置を提供する。
【解決手段】 制御装置によりステップモータが制御され、搬送経路に沿って原稿が搬送される。搬送中の原稿は、先ず、搬送経路上の表面読取位置FPにおいて原稿読取機構部13により表面における読取範囲の画像が読み取られ、続いて裏面読取位置BPにおいて密着型イメージセンサ29により裏面における読取範囲の画像が読み取られる。制御装置により、搬送経路上における原稿の位置に応じてステップモータの回転速度が制御され、表面又は裏面の読み取り中は原稿が所定範囲内の読取移動速度で搬送される。また、原稿の表面の読み取りが終了した直後から裏面の読み取りを開始する直前までの間は、読取移動速度の最高値よりも高い速度の非読取移動速度で原稿が搬送される。
【選択図】 図1
【解決手段】 制御装置によりステップモータが制御され、搬送経路に沿って原稿が搬送される。搬送中の原稿は、先ず、搬送経路上の表面読取位置FPにおいて原稿読取機構部13により表面における読取範囲の画像が読み取られ、続いて裏面読取位置BPにおいて密着型イメージセンサ29により裏面における読取範囲の画像が読み取られる。制御装置により、搬送経路上における原稿の位置に応じてステップモータの回転速度が制御され、表面又は裏面の読み取り中は原稿が所定範囲内の読取移動速度で搬送される。また、原稿の表面の読み取りが終了した直後から裏面の読み取りを開始する直前までの間は、読取移動速度の最高値よりも高い速度の非読取移動速度で原稿が搬送される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複写機、ファクシミリ、スキャナーや、それらの複合機に設けられる原稿読取装置に関するものである。
従来、この種の原稿読取装置としては、例えば特許文献1に開示されるものがある。この装置では、先ず、搬送経路に沿って原稿を正方向に搬送して表面読取部により原稿の表面の画像を読み取った後、搬送経路に沿って原稿を逆方向に搬送して搬送経路の上流側に戻す。次に、搬送経路に沿って原稿を再び正方向に搬送して裏面読取部により原稿の裏面の画像を読み取る。このとき、搬送経路に沿って原稿を正方向に搬送するときの搬送速度に対して、原稿を逆方向に搬送するときの搬送速度を大きくする。
また、別の原稿読取装置として、特許文献2に開示されるものがある。この装置では、先ず、主搬送経路に沿って原稿を搬送して読取部により原稿の表面の画像を読み取った後、副搬送経路を通じて原稿を主搬送経路の上流側に戻し、裏返した状態で主搬送経路に沿って原稿を再度搬送して原稿の裏面を同じ読取部により読み取る。
特開2001−245105号公報
特開2001−350298号公報
ところが、上記特許文献1の原稿読取装置では、表面を読み取るため原稿を搬送経路に沿って搬送した後に同じ搬送経路に沿って原稿をその上流側に逆送し、改めて搬送経路に沿って正方向に搬送するようになっている。このため、表面の読み取りから裏面の読み取りに移るときに原稿を無駄に逆送する期間があるため、その逆送速度を速くしたとしても原稿の両面の読み取りに要するトータル時間が長くなっている。
また、上記特許文献2の原稿読取装置でも、表面を読み取るために原稿を一旦主搬送経路に沿って搬送した後に副搬送経路に沿って主搬送経路の上流側に原稿を逆送し、改めて主搬送経路に沿って原稿を搬送するようになっている。このため、上記特許文献1の装置と同様に、表面の読み取りから裏面の読み取りに移るときに原稿を無駄に搬送する逆送期間があるため、原稿の両面の読み取りに要するトータル時間が長くなっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、搬送経路に沿った原稿の搬送を無駄なく行うことができ、原稿の両面の画像を読み取るために要するトータル時間を短縮することができる原稿読取装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送経路内を搬送される原稿の一面の画像を、搬送経路内の第1位置で読み取る一面読取手段と、同じく原稿の他面の画像を、搬送経路内において前記第1位置よりも下流側の第2位置で読み取る他面読取手段と、前記第1位置又は第2位置で原稿を読み取らせているときには所定範囲内の読取移動速度で原稿を搬送させ、前記第1位置及び第2位置で原稿を読み取らせていないときには前記読取移動速度よりも高い速度の非読取移動速度で原稿を搬送させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、先行する原稿に対する前記第2位置での読み取りが終了した後、後続の原稿に対する前記第1位置での読み取りを開始するまでの間は、両原稿を前記非読取移動速度で搬送させることを特徴とする。
本発明によれば、搬送経路に沿った原稿の搬送を無駄なく行うことができ、原稿の両面の画像を読み取るために要するトータル時間を短縮することができる原稿読取装置を提供することができる。
以下、この発明に係る原稿読取装置を、コピー機能、スキャナー機能及びファクシミリ機能を備えた複合機に具体化した一実施形態を、図1〜図4に従って説明する。
図2に示すように、原稿読取装置としての複合機10の上部には、原稿給送部11、静止原稿載置部12及び原稿読取機構部13が装設されている。原稿給送部11は、複数の原稿を連続的に搬送して、その表裏両面の画像を読み取る場合に、それらの原稿を搬送するための搬送経路を構成する。静止原稿載置部12は、原稿上から静止画像を読み取る場合に、その原稿を載置する。また、複合機10の下部には、図示しない周知の記録紙供給部、記録部及び記録紙排出部がそれぞれ装設されている。
図2に示すように、原稿読取装置としての複合機10の上部には、原稿給送部11、静止原稿載置部12及び原稿読取機構部13が装設されている。原稿給送部11は、複数の原稿を連続的に搬送して、その表裏両面の画像を読み取る場合に、それらの原稿を搬送するための搬送経路を構成する。静止原稿載置部12は、原稿上から静止画像を読み取る場合に、その原稿を載置する。また、複合機10の下部には、図示しない周知の記録紙供給部、記録部及び記録紙排出部がそれぞれ装設されている。
図1及び図2に示すように、前記原稿給送部11には、読み取り前の複数の原稿を積層状態で載置するための原稿台14と、読み取り後の原稿を積層状態で載置するための原稿排出台15とが装備されている。そして、この原稿台14の原稿送込口から、原稿排出台15の原稿排出口までの間が、前記複数の原稿を連続的に搬送するための搬送経路となっている。
前記原稿台14の原稿送込口の近傍には、原稿台14に載置された複数枚の原稿の前端と当接するように、開閉可能なシャッタ16が配設されている。シャッタ16の上流側には、原稿台14上に載置された複数枚の原稿の上面に当接して、その一番上の原稿を搬送経路側に送り出すためのピックアップローラ17が配設されている。シャッタ16の下流側には、ピックアップローラ17によりシャッタ16を通過して送り出された原稿を、1枚ずつ分離して搬送経路内に送り込むための分離ローラ18及び分離パッド18aが配設されている。
図1及び図2に示すように、前記原稿給送部11の分離ローラ18の下流側には、レジストローラ19、第1給送ローラ20、第2給送ローラ21、表面読取用ローラ22、第3給送ローラ23、裏面読取用ローラ24、及び第4給送ローラ25が搬送経路に沿って原稿の搬送順に配設されている。これらのローラ19〜25のうちで、レジストローラ19、第1給送ローラ20、第2給送ローラ21、第3給送ローラ23及び第4給送ローラ25には、アイドルローラ19a,20a,21a,23a,25aがそれぞれ接触配置されている。
前記ピックアップローラ17から第4給送ローラ25までの各ローラ17〜25は、図3に示す1つの駆動モータとしてのステップモータ26に作動連結されて回転駆動されるようになっている。また、これらのローラ17〜25のうちで、ピックアップローラ17及び分離ローラ18とステップモータ26との間、並びにレジストローラ19とステップモータ26との間には、図3に示す電磁式のクラッチ27,28がそれぞれ介装され、必要に応じて各ローラ17〜19とステップモータ26との作動連結が遮断されるようになっている。さらに、前記裏面読取用ローラ24と対応する位置には、他面読取手段としての密着型イメージセンサ29が配設されている。本実施形態では、分離ローラ18、レジストローラ19、各給送ローラ20,21,23,25及びステップモータ26が搬送手段を構成する。
図1に示すように、前記原稿給送部11の原稿台14には、原稿台14上に載置された原稿の幅に基づいて副走査方向のサイズを検知するための原稿サイズ検知センサDLSが設けられている。ピックアップローラ17とシャッタ16との間には、シャッタ16に当接された原稿の有無を検知する原稿有無検知センサDS1が設けられている。分離ローラ18とレジストローラ19との間において分離ローラ18寄りの位置には、搬送中の原稿の位置を検知する第1原稿端検知センサDSSが設けられている。
さらに、レジストローラ19の近傍には、レジストローラ19に原稿の前端が当接したことを検知するためのレジストセンサDRSが設けられている。第2給送ローラ21と第3給送ローラ23との間において第3給送ローラ23寄りの位置には、原稿の位置を検知する第2原稿端検知センサDS2が設けられている。第3給送ローラ23と裏面読取用ローラ24との間には、原稿の位置を検知する第3原稿端検知センサDS3が設けられている。
図2に示すように、前記静止原稿載置部12には、上面に原稿を載置するための透明な原稿載置板30と、その原稿載置板30上に開閉回動可能に配設された押え蓋31とが装備されている。そして、前記原稿給送部11の原稿台14及び原稿排出台15は、この静止原稿載置部12の押え蓋31上に配設されている。
図1及び図2に示すように、表面読取手段としての前記原稿読取機構部13には、透光板32、光源33、第1ミラー34、第2ミラー35、第3ミラー36、集光レンズ37及び撮像素子(CCD)38が装備されている。透光板32は、原稿給送部11の表面読取用ローラ22に対抗配置されている。光源33は、透光板32上を通過する原稿、または原稿載置板30上に載置された原稿に光を照射する。第1〜第3ミラー34〜36は、原稿からの反射光の光路を変更する。集光レンズ37は、第3ミラー36からの光を撮像素子38上に収束させる。撮像素子38は、集光レンズ37を通して入射した光に基づいて原稿の画像を読み取るとともに、その読み取った原稿の画像信号を出力する。
前記光源33及び第1ミラー34は、副走査方向に移動可能な第1キャリッジ39上に支持されている。また、第2及び第3ミラー35,36は、同じく副走査方向に移動可能な第2キャリッジ40上に支持されている。そして、図示しない周知の移動機構によって、第1キャリッジ39が第2キャリッジ40の2倍の移動速度で移動されるようになっている。
これにより、前記原稿給送部11による複数の原稿の連続搬送時には、第1キャリッジ39が、その移動範囲のほぼ中央に設定された待機位置P1から、透光板32の真下に対向位置する読取位置P2に移動配置される。また、静止原稿載置部12に載置された原稿上の静止画像の読み取り時には、第1キャリッジ39が、原稿載置板30の原稿給送部11側における端部の真下に対向位置する位置P3と、原稿載置板30の反対側端部の真下に対向位置する位置P4との間で移動される。
そして、前記のような構成の原稿給送部11及び原稿読取機構部13により原稿自動読取装置(ADF)が構成され、第1及び第2キャリッジ39,40が読取位置P2に配置された状態で、透光板32上を通過する原稿上の画像の読み取りを行う。また、静止原稿載置部12及び原稿読取機構部13によりフラットベッドスキャナ(FBS)が構成され、両キャリッジ39,40が位置P3から位置P4まで移動される間で、原稿載置板30上に載置された原稿上の画像の読み取りを行う。
次に、前記のように構成された複合機10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、複合機10は、制御装置41、操作部42、画像メモリ43の他、図示しない周知の表示部、コーデック、モデム及びNCU(ネットワークコントロールユニット)等を備えている。制御装置41はMPU41a、ROM41b、RAM41c等から構成され、複合機10全体の動作を制御する。操作部42は、コピー機能、スキャナー機能及びファクシミリ機能のいずれかを設定することができるようになっている。また、操作部42は、原稿読取装置又はフラットベッドスキャナ使用時に、原稿の読み取りを開始させるための図示しないスタートボタンを備えている。さらに、操作部42は、コピー時に、原稿画像の拡大又は縮小倍率を設定することができるようになっている。なお、この拡大又は縮小倍率は、原稿の画像の大きさに対する、記録紙に印刷される画像の大きさの比である。画像メモリ43は、密着型イメージセンサ29や撮像素子38で読み取った画像データ又は受画像データや一時的に記憶する。そして、この制御装置41は、前記各センサDLS,DS1,DSS,DRS,DS2,DS3及び操作部42から入力される各種信号に基づいて、前記ステップモータ26、分離ローラクラッチ27、レジストローラクラッチ28、密着型イメージセンサ29及び撮像素子38の動作を制御する。本実施形態では、制御装置41、第2原稿端検知センサDS2及び第3原稿端検知センサDS3が制御手段を構成する。
図3に示すように、複合機10は、制御装置41、操作部42、画像メモリ43の他、図示しない周知の表示部、コーデック、モデム及びNCU(ネットワークコントロールユニット)等を備えている。制御装置41はMPU41a、ROM41b、RAM41c等から構成され、複合機10全体の動作を制御する。操作部42は、コピー機能、スキャナー機能及びファクシミリ機能のいずれかを設定することができるようになっている。また、操作部42は、原稿読取装置又はフラットベッドスキャナ使用時に、原稿の読み取りを開始させるための図示しないスタートボタンを備えている。さらに、操作部42は、コピー時に、原稿画像の拡大又は縮小倍率を設定することができるようになっている。なお、この拡大又は縮小倍率は、原稿の画像の大きさに対する、記録紙に印刷される画像の大きさの比である。画像メモリ43は、密着型イメージセンサ29や撮像素子38で読み取った画像データ又は受画像データや一時的に記憶する。そして、この制御装置41は、前記各センサDLS,DS1,DSS,DRS,DS2,DS3及び操作部42から入力される各種信号に基づいて、前記ステップモータ26、分離ローラクラッチ27、レジストローラクラッチ28、密着型イメージセンサ29及び撮像素子38の動作を制御する。本実施形態では、制御装置41、第2原稿端検知センサDS2及び第3原稿端検知センサDS3が制御手段を構成する。
制御装置41は、搬送経路に沿って原稿を一方に搬送するとともに、前記各種信号に基づいて搬送経路上における原稿の位置を把握する。そして、原稿読取機構部13を制御して、搬送中の原稿の表面(第1面)の画像を表面読取位置(第1位置)FPで読み取り、また、イメージセンサ29を制御して、搬送中の原稿の裏面(第2面)の画像を裏面読取位置(第2位置)BPで読み取る。
また、制御装置41は、操作部42で設定された原稿画像の拡大又は縮小倍率に応じて、原稿の副走査方向における前端からの読取範囲を決定する。そして、この読取範囲を、原稿台14に載置された同サイズの原稿を連続して読み取る間だけ記憶する。これにより、原稿の表面又は裏面全体の画像のうち、記録紙に記録するだけの範囲の画像を読み取る。従って、この読取範囲の副走査方向における長さは、原稿の同方向における長さ以下の値である。
また、制御装置41は、原稿の表面又は裏面における読取範囲の画像を読み取っているときには、原稿の搬送速度が所定範囲内の読取移動速度となるようにステップモータ26の回転速度を制御する。一方、原稿の読取範囲の画像を読み取っていないときには、搬送速度が読取移動速度の最高値よりも高い速度の所定の非読取移動速度となるようにステップモータ26の回転速度を制御する。原稿の読取移動速度としては、操作部42で原稿画像の等倍モード又は縮小モードが設定されているときには、読取移動速度の最高値が設定される。また、原稿画像の拡大モードが設定されているときには、設定された拡大倍率に応じ、拡大倍率が高いほどより低い読取移動速度が設定される。
次に、前記のように構成された複合機10の動作を説明する。
この複合機10において、原稿給送部11を使用して複数の原稿を連続的に搬送しながら、その表裏両面の画像の読み取りを行う場合には、制御装置41の制御に基づいて図4のフローチャートに示す読取処理が実行される。
この複合機10において、原稿給送部11を使用して複数の原稿を連続的に搬送しながら、その表裏両面の画像の読み取りを行う場合には、制御装置41の制御に基づいて図4のフローチャートに示す読取処理が実行される。
読取処理では、搬送中の原稿の前端が第2原稿端検知センサDS2にて検知されると、この位置からのステップモータ26の駆動ステップ数によって原稿の表面における読取範囲が表面読取位置FPを通過する時期が把握され、この時期に基づいて表面の読取範囲の画像が読み取られる。このとき、画像の拡大が設定されているときには、その設定倍率に応じた読取移動速度で搬送され、画像の等倍又は縮小が設定されているときには、読取移動速度の最高値で搬送される。そして、表面の読取範囲の終了位置が表面読取位置FPに達したときに、原稿の表面における読取範囲の画像の読み取りが終了したと判定される(S100)。
続いて、第3原稿端検知センサDS3にて原稿の前端が検知されたか否かが判定される(S101)。そして、第3原稿端検知センサDS3にて原稿の前端が検知されないときには、ステップモータ26の回転速度が変更され、原稿の搬送速度がそのときの読取移動速度から所定の非読取移動速度まで加速される(S102)。これにより原稿の表面における読取範囲の画像が読み取られているときには原稿が所定範囲内の読取移動速度で搬送され、読取範囲の画像の読み取りが終了した直後からは原稿が読取移動速度の最高値よりも高い所定の非読取移動速度で搬送される。
一方、第3原稿端検知センサDS3にて原稿の前端が検知されると、再びステップモータ26の回転速度が変更され、原稿の搬送速度が非読取移動速度から、設定された倍率に応じた読取移動速度まで減速される(S103)。
その後、第3原稿端検知センサDS3にて原稿の前端が検知されると、この位置からのステップモータ26の駆動ステップ数によって原稿の裏面における読取範囲が裏面読取位置BPを通過する時期が把握され、この時期に基づいて裏面の読取範囲の画像が読み取られる。なお、裏面の読取範囲の副走査方向における長さは、表面の読取範囲の同長さと同じである。そして、裏面の読取範囲の終了位置が裏面読取位置BPに達したときに、これにより原稿の裏面における読取範囲の画像の読み取りが終了したと判定される(S104)。
続いて、第2原稿端検知センサDS2にて、次に搬送されてくる後続の原稿の前端が検知されたか否かが判定される(S105)。そして、第2原稿端検知センサDS2にて後続の原稿の前端が検知されないときには、ステップモータ26の回転速度が変更され、原稿の搬送速度が読取移動速度から非読取移動速度まで加速される(S106)。これにより、先行する原稿の裏面の画像が読み取られているときには後続の原稿が先行の原稿とともに読取移動速度で搬送され、先行原稿の裏面の読み取りが終了した直後から、後続原稿の表面の読み取りが開始される直前までは両原稿が非読取移動速度で搬送される。
第2原稿端検知センサDS2にて後続の原稿の前端が検知されると、再びステップモータ26の回転速度が変更され、原稿の搬送速度が非読取移動速度から読取移動速度まで減速される(S107)。なお、このときの読取移動速度は、設定された拡大倍率に応じて決定されている読取移動速度のままである。これにより、後続原稿の前端が表面読取位置FPの直前の位置まで搬送された直後から、後続原稿の搬送速度が非読取移動速度から読取移動速度まで減速される。
なお、本読取処理において、設定倍率が所定の拡大倍率以下、等倍、あるいは、縮小であるときには、表面及び裏面における読取範囲の副走査方向の長さが、表面読取位置FPと裏面読取位置BPとの間の搬送距離と同等以上の値となる。この場合、表面の読み取りが終了する時点よりも早い時点から裏面の読み取りが開始されるため、1つの原稿の表面読み取りが開始されてから裏面の読み取りが終了するまでの間に、この原稿の搬送速度が読取移動速度から非読取移動速度に切り替えられることはない。従って、先行する原稿の裏面の読み取りが終了した直後から、後続原稿の表面の読み取りが開始される直前までの間だけ原稿が非読取移動速度で搬送される。
前記のように、この複合機10においては、原稿表面の読取範囲の画像に続いて裏面の読取範囲の画像を読み取るときに、表面の読み取りが終了した時点で裏面の読み取りが開始されていないときには、表面の読み取り終了直後から裏面の読み取り開始直前までの間、原稿の搬送速度を読取移動速度からより高い速度の非読取移動速度に変更する。さらに、先行する原稿の裏面の読み取りが終了した直後から、後続原稿の表面の読み取りが開始される直前までの間、原稿の搬送速度を読取移動速度からより高い速度の非読取移動速度に変更する。従って、1つの搬送経路に沿って原稿を往復させたり、主搬送経路に沿って一旦搬送した後に副搬送経路に沿って原稿を主搬送経路の上流側に逆送させたりする場合と異なり、原稿の表裏両面を読み取るために原稿を無駄に搬送することがないので、表裏両面の読み取りに要するトータル時間を短縮することができる。
さらに、設定された拡大倍率が高くなるほど、定められたサイズの記録紙に印刷可能な範囲が狭くなる。この結果、原稿における読取範囲が狭くなり、逆に、読取範囲を除いた範囲が大きくなる。そして、読み取りが行われていない状態で原稿が搬送される距離が長くなるため、搬送経路内において原稿が非読取移動速度で搬送される区間が大きくなる。従って、拡大倍率が高くなるほど読取移動速度が遅くなるものの、読み取りに要するトータル時間がそれほど増大しない。
なお、本実施形態の複合機10は、搬送経路における表面読取位置FPと裏面読取位置BPとの間隔が、汎用(例えばA4)サイズの原稿の副走査方向の長さよりも短いが、これに限らず、表面読取位置FPと裏面読取位置BPとの間隔が汎用サイズの原稿の副走査方向の長さよりも長いものに実施してもよい。この場合には、設定倍率が等倍又は縮小であっても、表面の読取り終了直後から裏面の読取り開始直前までの間に、原稿の搬送速度を読取移動速度から非読取移動速度に切り替えることができ、読み取り処理のトータル時間を短縮することができる。
10…原稿読取装置としての複合機、13…一面読取手段としての原稿読取機構部、17…搬送手段を構成するピックアップローラ、18…同じく分離ローラ、19…同じくレジストローラ、20…同じく第1給送ローラ、21…同じく第2給送ローラ、23…同じく第3給送ローラ、25…同じく第4給送ローラ、26…搬送手段及び制御手段を構成するステップモータ、29…他面読取手段としての密着型イメージセンサ、41…制御手段を構成する制御装置、BP…第2位置としての裏面読取位置、DS2…同じく第2原稿端検知センサ、DS3…同じく第3原稿端検知センサ、FP…第1位置としての表面読取位置。
Claims (2)
- 搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送手段と、
前記搬送経路内を搬送される原稿の一面の画像を、搬送経路内の第1位置で読み取る一面読取手段と、
同じく原稿の他面の画像を、搬送経路内において前記第1位置よりも下流側の第2位置で読み取る他面読取手段と、
前記第1位置又は第2位置で原稿を読み取らせているときには所定範囲内の読取移動速度で原稿を搬送させ、前記第1位置及び第2位置で原稿を読み取らせていないときには前記読取移動速度よりも高い速度の非読取移動速度で原稿を搬送させる制御手段とを備えた原稿読取装置。 - 前記制御手段は、先行する原稿に対する前記第2位置での読み取りが終了した後、後続の原稿に対する前記第1位置での読み取りを開始するまでの間は、両原稿を前記非読取移動速度で搬送させる請求項1に記載の原稿読取装置。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060818 |
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