JP2005146131A - 珪素含有高分子化合物、レジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高感度、高解像度を有し、高い珪素含有率においてもラインエッジラフネスが小さく、残渣等の発生がない、特に高アスペクト比のパターンを形成するのに適したレジスト材料。
【解決手段】 下記一般式(1)で示される、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Uaと、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Ubとを含んでなる珪素含有高分子化合物。
【化1】
Figure 2005146131

(式中、R、Rは、独立して、水素原子、メチル基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、−CHC(=O)−O−R、又は−CH−O−Rである。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は酸不安定基である。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアシル基である。Rは酸不安定基である。Xは−C(=O)−O−又は−O−である。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体素子などの製造工程における微細加工に用いられる化学増幅ポジ型レジスト材料に関する。特に、本発明は、遠紫外線、KrFエキシマレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー光(193nm)、Fレーザー光(157nm)、電子線、X線などの高エネルギー線を露光光源として用いる際に好適な化学増幅ポジ型レジスト材料等のレジスト材料のベース樹脂として好適な高分子化合物、及びこれを含むレジスト材料並びにパターン形成方法に関するものである。
LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が急速に進んでいる。微細化が急速に進歩した背景には、投影レンズの高NA化、レジスト材料の性能向上、短波長化が挙げられる。特にi線(365nm)からKrFエキシマレーザー(248nm)への短波長化は大きな変革をもたらし、0.25μmルール以降のデバイス量産に大きく寄与した。この時、レジスト材料の高解像度化、高感度化に対して、酸を触媒とした化学増幅ポジ型レジスト材料は、優れた特徴を有し、遠紫外線リソグラフィーに特に主流なレジスト材料となった。
KrFエキシマレーザー用レジスト材料は、一般的に0.3ミクロンプロセスに使われ始め、0.25ミクロンルールを経て、現在0.18ミクロンルールの量産化への適用、更に0.15ミクロンルールの試作も始まり、0.13ミクロンルールの検討が行われており、微細化の勢いはますます加速されている。KrFエキシマレーザーからArFエキシマレーザー(193nm)への波長の短波長化は、0.13μm以下のデザインルールの微細化が期待されるが、従来用いられてきたノボラックやポリビニルフェノール系の樹脂が193nm付近に非常に強い吸収を持つため、レジスト用のベース樹脂として用いることができない。
透明性と、必要なドライエッチング耐性の確保のため、アクリル樹脂やシクロオレフィン系の脂環族系の樹脂が検討されてきた。更に、0.10μm以下の微細化が期待できるFレーザー(157nm)に関しては、透明性の確保がますます困難になり、アクリル樹脂では全く光を透過せず、シクロオレフィン系においてもカルボニル結合を持つものは強い吸収を持つことがわかった。ベンゼン環を持つポリマーは、波長160nm付近の吸収が若干向上するが、実用的な値にはほど遠く、単層レジストにおいて、ベンゼン環に代表される炭素間二重結合とカルボニル基に代表される炭素酸素二重結合を低減することが透過率確保のための必要条件であることが判明した。透過率を向上するためにはフッ素の導入が効果的であることが示され、レジスト用のベースポリマーとして多くのフッ素含有ポリマーが提案されたが、KrFエキシマレーザー露光におけるポリヒドロキシスチレン及びその誘導体、ArF露光におけるポリ(メタ)アクリル誘導体あるいはポリシクロオレフィン誘導体の透過率には及ばない。
一方、従来段差基板上に高アスペクト比のパターンを形成するには2層レジスト法が優れていることが知られており、更に、2層レジスト膜を一般的なアルカリ現像液で現像するためには、ヒドロキシ基やカルボキシル基等の親水基を有する高分子シリコーン化合物が必要である。
シリコーン系化学増幅ポジ型レジスト材料として、安定なアルカリ可溶性シリコーンポリマーであるポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサンのフェノール性水酸基の一部をt−Boc基で保護したものをベース樹脂として使用し、これと酸発生剤とを組み合わせたKrFエキシマレーザー用シリコーン系化学増幅ポジ型レジスト材料が提案された(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)。また、ArFエキシマレーザー用としては、シクロヘキシルカルボン酸を酸不安定基で置換したタイプのシルセスキオキサンをベースにしたポジ型レジスト材料が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3、非特許文献2参照。)。更に、Fレーザー用としては、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶解性基として持つシルセスキオキサンをベースにしたポジ型レジスト材料が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。上記ポリマーは、トリアルコキシシラン、又はトリハロゲン化シランの縮重合によるラダー骨格を含むポリシルセスキオキサンを主鎖に含むものである。
珪素が側鎖にペンダントされたレジスト用ベースポリマーとしては、珪素含有(メタ)アクリルエステルが提案されている(例えば、特許文献5、非特許文献3参照。)。(メタ)アクリルエステル型の珪素含有ポリマーの欠点として、酸素プラズマにおけるドライエッチング耐性がシルセスキオキサン系ポリマーに比べて弱いというところが挙げられる。これは珪素含有率が低いことと、ポリマー主骨格の違いが理由として挙げられる。また、(メタ)アクリルエステルのシロキサンペンダント型は、現像液をはじきやすく、現像液の濡れ性が悪いという欠点もある。そこで、トリシランあるいはテトラシランペンダント型で、珪素含有率を高め、更に珪素含有基に酸脱離性を持たせてアルカリ溶解性を向上させた(メタ)アクリルエステルを含むポリマーの提案がなされている(例えば、非特許文献4参照。)。このものは珪素−珪素結合があるため、200nm以下の波長では吸収があるが、248nmのKrFエキシマレーザー用としては十分高透明で、エッチング耐性に優れる珪素含有酸脱離基として用いられている。上記以外の珪素含有酸不安定基の検討も行われている(例えば、非特許文献5参照。)。
本発明者らも、珪素を導入した新規な酸不安定基を提案してきた(例えば、特許文献6、特許文献7参照。)。これは、酸脱離性に優れ、T−トッププロファイルの発生などを防止できるという長所をもっており、更に珪素原子間に炭素原子を存在させ、珪素−珪素結合がないため、ArFエキシマレーザーの波長においても十分高透明である特徴も併せ持つ。
ここで、ポリヘドラルオリゴシルセスキオキサン(POSS)をペンダントとするメタクリレートをペンダントとするバイレイヤーレジストが報告されている。POSSは籠型構造を持ち、非特許文献6にその合成方法と、エポキシをペンダントさせたときの硬化特性が報告されている。非特許文献7には、POSSペンダントメタクリルポリマーをEB描画したときの特性が報告されている。本発明者らも特許文献8においてアリルPOSS重合体を提案している。特許文献9には、酸不安定基で置換されたヘキサフルオロペンチルアルコールペンダントPOSSを157nmで露光した例が紹介され、非特許文献8には、POSSペンダントαCFアクリルポリマーの157nmの露光特性が示されている。これまで、珪素含有基メタクリルエステルポリマーベースレジストは、157nm露光において珪素を含んだアウトガスの発生があり、投影レンズ表面に珪素含有物が付着して透過率を低下させ、Oクリーニングでも除去できないことが問題になっていて、主鎖にシルセスキオキサン骨格を持つラダーポリマーのみが珪素を含んだアウトガスの発生がないとされてきたが、シルセスキオキサンをペンダントとするメタクリルエステルベースレジストにおいてもアウトガスの発生がないことが判明した。珪素含有レジストの問題点の一つとして、現像後の異物の発生が挙げられる。これは、撥水性の高い珪素によってアルカリ溶解性が低下したためと考えられるため、親水性を上げて、アルカリ溶解性を改善するための密着性基が重要である。
特開平6−118651号公報 特開平10−324748号公報 特開平11−302382号公報 特開2002−55456号公報 特開平9−110938号公報 特開2001−278918号公報 特開2001−158808号公報 特開2002−256033号公報 特開2001−305737号公報 SPIE Vol.1925(1993)p377 SPIE Vol.3333(1998)p62 J. PhotoPolymer Sci. and Technol. Vol.9 No.3(1996)p435−446 SPIE Vol.3678(1999)p214、p241、p562 SPIE Vol.3678(1999)p420 Macromolecules, Vol.31, No.15, p4970 (1998) Mater. Res. Soc. Symp. Vol.636 D6.5.1(2001) Proc. SPIE Vol.5039 (2003) 講演番号 49
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、遠紫外線、KrFエキシマレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー光(193nm)、Fレーザー光(157nm)、電子線、X線などの高エネルギー線を露光光源として用いる際に好適な化学増幅ポジ型レジスト材料等のレジスト材料のベース樹脂として好適な高分子化合物、及びこれを用いたレジスト材料並びにパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、解像性に優れる(メタ)アクリルと、エッチング耐性に優れるポリシルセスキオキサンの両方の繰り返し単位を有するベース樹脂として用いることが有効であることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明は下記一般式(1)で示される、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Uaと、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Ubとを含んでなる珪素含有高分子化合物
Figure 2005146131
(式中、R、Rは、独立して、水素原子、メチル基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、−CHC(=O)−O−R、又は−CH−O−Rである。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は酸不安定基である。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアシル基である。Rは酸不安定基である。Xは−C(=O)−O−又は−O−である。)を提供する。
また、本発明は、上述の高分子化合物と、好ましくは、酸発生剤と、有機溶剤とを含有してなる化学増幅ポジ型レジスト材料を提供する。さらに、本発明は、かかるレジスト材料を基板上に塗布する工程と、加熱処理後、フォトマスクを介して波長300nm以下の高エネルギー線若しくは電子線で露光する工程と、必要に応じて、加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程とを含むパターン形成方法を提供する。
本発明のレジスト材料は、高エネルギー線に感応し、300nm以下の波長における高感度、高解像度を有し、酸素プラズマエッチング耐性に優れている。また、高い珪素含有率においてもラインエッジラフネスが小さく、残渣等の発生がない、特に高アスペクト比のパターンを形成するのに適した2層レジスト法の材料として好適に使用できる。そして、微細で、しかも基板に対して垂直なパターンを容易に形成でき、このため超LSI製造用の微細パターン形成材料として好適である
本発明の高分子化合物は、酸不安定基を有する(メタ)アクリルと、シルセスキオキサンとの両方を繰り返し単位として含んでなる。(メタ)アクリルの繰り返し単位は、一般的にラジカル重合によって得られ、シルセスキオキサンの繰り返し単位は、一般的にアルコキシシランの縮合反応によって得られる。ラジカル重合と縮重合との両方を行うことによって本発明の高分子化合物を得ることができる。例えば、ラジカル重合を先に行った場合、酸不安定基で置換された(メタ)アクリルモノマーと3−(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシランとを共重合し、その後、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシランの部分を、アルコキシシラン類と共縮合する。一方、アルコキシシランの共縮合を先に行った場合、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシランと酸不安定基を有するトリアルコキシシランとを共縮合し、次に酸不安定基を有する(メタ)アクリルモノマーとラジカル共重合を行う。ラジカル共重合と共縮合のどちらの反応を先に行ってもよい。なお、「(メタ)アクリル」は、メタクリル及び/又はアクリルを表す。
本発明の第一の実施形態について説明する。本発明の第一の実施形態によれば、下記一般式(1)で示される0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Uaと、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Ubと含んでなる珪素含有高分子化合物である。
Figure 2005146131
(式中、R、Rは、独立して、水素原子、メチル基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、−CHC(=O)−O−R、又は−CH−O−Rである。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は酸不安定基である。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアシル基である。Xは−C(=O)−O−又は−O−である。Rは酸不安定基である。a、bは、それぞれ、繰り返し単位Uaと、繰り返し単位Ubとのモル分率であって、0<a<1、0<b<1、0<a+b≦1を満たす。)
一般式(1)中、繰り返し単位Uaは、カルボキシル基のOHの水素原子が酸不安定基で置換されたアクリル、メタクリル、イタコン酸、αヒドロキシメチルアクリル、αアセトキシアクリル、αメトキシアクリル、αフルオロアクリル、αトリフルオロメチルアクリルをモノマーとして、これを重合して得ることができる。
一般式(1)中、繰り返し単位Ubは、下記一般式(3)で示されるモノマーを重合して得ることができる。
Figure 2005146131
(式中、Rは、独立して、水素原子、メチル基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、−CHC(=O)−O−R、又は−CH−O−Rである。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は酸不安定基である。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアシル基である。Xは−C(=O)−O−又は−O−である。Y、Y、Yはそれぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシロキシ基、又はヒドロキシ基である。)なお、本発明の高分子中において、Ubのシルセスキオキサン単位は、一般式(1)に示すように、必ずしも全てが重合している繰り返し単位である必要はなく、Ubを得るための一般式(3)で示されるモノマー単位のY、Y、Yに各々由来するハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、ヒドロキシル基が残存していてもよい。
ここで、一般式(1)のR、RのAで示される酸不安定基としては種々選定されるが、下記一般式(A−1)、(A−2)、(A−3)で示すことができる。
Figure 2005146131
式(A−1)中、R50は、炭素数4〜20、好ましくは4〜15の三級アルキル基、各アルキル基がそれぞれ独立して炭素数1〜6のトリアルキルシリル基、又は炭素数4〜20のオキソアルキル基又は上記一般式(A−3)で示される基を示す。a1は、0〜6の整数である。
三級アルキル基として具体的には、tert−ブチル基、tert−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基等が挙げられるが、これらには限定されない。トリアルキルシリル基として具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチル−tert−ブチルシリル基等が挙げられるが、これらには限定されない。オキソアルキル基として具体的には、3−オキソシクロヘキシル基、4−メチル−2−オキソオキサン−4−イル基、5−メチル−2−オキソオキソラン−5−イル基が挙げられるが、これらには限定されない。
式(A−2)中、R51、R52は、独立して、水素原子又は炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基を示す。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等を例示できるがこれらには限定されない。R53は、炭素数1〜18、好ましくは1〜10の、酸素原子等のヘテロ原子を有してもよい1価の炭化水素基を示し、直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、又は、アルキル基の水素原子の一部が水酸基、アルコキシ基、オキソ基、アミノ基若しくはアルキルアミノ基等に置換されたものを挙げることができるが、これらには限定されない。R53としては、具体的には、下記の置換アルキル基が挙げられるが、これらには限定されない。
Figure 2005146131
または、式(A−2)中、R51とR52、R51とR53、R52とR53とは、それぞれ結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。環を形成する場合にはR51、R52、R53はそれぞれ炭素数1〜18、好ましくは1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。
上記式(A−1)で示される酸不安定基としては、具体的にはtert−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニルメチル基、tert−アミロキシカルボニル基、tert−アミロキシカルボニルメチル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニル基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニルメチル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニル基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニル基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニルメチル基、1−エトキシエトキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルメチル基、2−テトラヒドロフラニルオキシカルボニルメチル基等が挙げられるが、これらには限定されない。
更に、式(A−1)で示される酸不安定基として、下記式(A−1)−1から(A−1)−8で示される置換基を挙げることもできるが、これらには限定されない。
Figure 2005146131
式中、R59は互いに同一又は異種の炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のフェニル基等のアリール基であり、R60は水素原子、互いに同一又は異種の炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基である。
上記式(A−2)で示される酸不安定基のうち、直鎖状又は分岐状のものとしては、下記式(A−2)−1〜(A−2)−23のものを例示することができる。
Figure 2005146131
Figure 2005146131
上記式(A−2)で示される酸不安定基のうち、環状のものとしては、テトラヒドロフラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、2−メチルテトラヒドロピラン−2−イル基等が挙げられるが、これらには限定されない。
また上記式(A−2)で示される酸不安定基に該当するさらなる例として、下記一般式(A−2a)、(A−2b)で表される酸不安定基は、一般式(1)で示される本実施形態の高分子の分子内あるいは分子間を架橋していてもよい。
Figure 2005146131
式中、R61、R62は、独立して、水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基を示す。R61とR62は結合して環を形成してもよく、環を形成する場合にはR61、R62は炭素数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を示す。R63は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基を示す。e1、f1は0又は1〜10、好ましくは0又は1〜5の整数、g1は1〜7の整数である。A100は、(g1+1)価の炭素数1〜50の脂肪族若しくは脂環式飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基又はヘテロ環基を示し、これらの基はヘテロ原子を介在してもよく、又はその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、カルボニル基又はフッ素原子によって置換されていてもよい。B100は−CO−O−、−NHCO−O−又は−NHCONH−を示す。
一般式(A−2a)、(A−2b)において、好ましくは、A100は2〜4価の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基、アルキルトリイル基、アルキルテトライル基、又は炭素数6〜30のアリーレン基である。これらの基はヘテロ原子を介在していてもよく、またその炭素原子に結合する水素原子の一部が水酸基、カルボキシル基、アシル基又はハロゲン原子によって置換されていてもよい。また、好ましくは、g1は1〜3の整数である。
一般式(A−2a)、(A−2b)で示される架橋型アセタール基としては、具体的には下記式(A−2)−24〜(A−2)−31のものが挙げられるが、これらには限定されない。
Figure 2005146131
次に、式(A−3)においてR54、R55、R56は、独立して、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基等の1価炭化水素基であり、酸素、硫黄、窒素、フッ素などのヘテロ原子を含んでもよく、R54とR55、R54とR56、R55とR56とは互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に、炭素数3〜20の環を形成してもよい。
式(A−3)としては、具体的には、tert−ブチル基、トリエチルカルビル基、1−エチルノルボニル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロペンチル基、2−(2−メチル)アダマンチル基、2−(2−エチル)アダマンチル基、tert−アミル基等を挙げることができるが、これらには限定されない。
また、式(A−3)で示される化合物として、下記に示す式(A−3)−1〜(A−3)−18を具体的に挙げることもできるが、これらには限定されない。
Figure 2005146131
式(A−3)−1〜(A−3)−18中、R64は、独立して炭素数1〜8の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のフェニル基等のアリール基を示す。R65、R67は、独立して、水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基を示す。R66は、炭素数6〜20のフェニル基等のアリール基を示す。
更に式(A−3)で示される化合物として、下記式(A−3)−19、(A−3)−20に示すように、2価以上のアルキレン基、アリーレン基であるR67を含んで、一般式(1)で示される本実施形態の高分子の分子内あるいは分子間が架橋されていてもよい。
Figure 2005146131
式(A−3)−19、(A−3)−20中、R64は、独立して炭素数1〜8の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のフェニル基等のアリール基を示す。R68は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基、又はフェニレン基等のアリーレン基を示し、酸素原子や硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を含んでいてもよい。b1は1〜3の整数である。
なお、式(A−1)、(A−2)、(A−3)中のR50、R53、R56は、上述したもののほか、フェニル基、p−メチルフェニル基、p−エチルフェニル基、p−メトキシフェニル基等のアルコキシ置換フェニル基等の非置換又は置換アリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等や、これらの基に酸素原子を有する、あるいは炭素原子に結合する水素原子が水酸基に置換されていたり、2個の水素原子が酸素原子で置換されてカルボニル基を形成する下記式(A)−1〜(A)−7で示されるようなアルキル基、あるいは式(A)−8、(A)−9で示されるオキソアルキル基を挙げることができる。
Figure 2005146131
50、R53、R56であってもよい炭素数4〜20のオキソアルキル基としては、3−オキソシクロヘキシル基、下記式で示される基が挙げられる。
Figure 2005146131
式(A−3)で示される酸不安定基は、また、下記一般式(A4)に示される酸不安定基であってもよい。
Figure 2005146131
(式中、A01はフランジイル、テトラヒドロフランジイル又はオキサノルボルナンジイルから選ばれる2価の基を示す。R01、R02は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基等の1価炭化水素基を示す。又は、R01、R02は互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に脂肪族炭化水素環を形成してもよい。R03は水素原子又はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基等の1価炭化水素基を示す。)
一般式(A4)に示される酸不安定基のうち、酸素含有酸不安定基は、下記式(A4)−1、(A4)−2で表される。
Figure 2005146131
(式中、R01、R02は上記と同様である。R03、R04は単結合又は炭素数1〜4のアルキレン基であり、かつ、R03+R04が炭素数3〜6のアルキレン基であり、二重結合を含んでいてもよい。)
上記式(A4)−1、(A4)−2として具体的には、下記のものを例示することができるが、これらには限定されない。
Figure 2005146131
(式中、Meはメチル基、Acはアシル基を示す。)
本実施形態による高分子化合物には、上述の繰り返し単位Uaと、Ubとに加えて、任意の成分である繰り返し単位Udをさらに含んでもよい。繰り返し単位Udは、無水物、エステル(ラクトン)、カーボネート、アルコール、アミド、ケトン、フェノールなどの親水性置換基を含む。これらは、密着性向上、現像液濡れ性向上という働きをするためである。
Figure 2005146131
Figure 2005146131
Figure 2005146131
Figure 2005146131
(式中、R80は水素原子又はメチル基を示す。)
本実施形態による一般式(1)で示される高分子化合物には、上記繰り返し単位Ua、Ub、Udに加えて、任意の成分である繰り返し単位Ueを含めることもできる。繰り返し単位Ueは、下記一般式(5)に示す4官能以上の縮合基を持つシランモノマー化合物を共重合することで得られる。
Figure 2005146131
(式中、R81は、単結合、酸素原子、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、ジメチルシロキサン、又は−NH−を示す。)
このような4官能以上の縮合基を持つシランモノマー化合物は、具体的に、以下に例示するものが挙げられるがこれらには限定されない。
Figure 2005146131
本発明の第一の実施形態による高分子化合物を製造する場合、一般的には、上記繰り返し単位Ua、Ub、Ud、Ueを生成するモノマー類と溶媒を混合し、触媒を添加して、場合によっては加熱あるいは冷却しながら重合反応を行う。重合反応は、開始剤(あるいは触媒)の種類、開始の方法(光、熱、放射線、プラズマなど)、重合条件(温度、圧力、濃度、溶媒、添加物)などによっても支配される。本発明の高分子化合物の重合においては、アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと略記)等のラジカル重合開始剤によって重合が開始されるラジカル共重合、アルキルリチウムなどの触媒を用いたイオン重合(アニオン重合)などが一般的である。これらの重合は、通常の方法に従って行うことができる。
このようにして得られた本実施形態による高分子化合物が、酸不安定基を有する(メタ)アクリルの繰り返し単位Ua、シルセスキオキサンと(メタ)アクリルを結合させた繰り返し単位Ub、密着性基を有する(メタ)アクリル単位Ud、4官能のシルセスキオキサン単位Ueを含んでなる場合、本発明の高分子化合物中に占める繰り返し単位のモル分率を、各々、a、b、d、eとしたとき、a、b、d、eの値は、以下の(1)〜(5)の全ての条件を満たすように決定される。
(1) a+b+d+e≦1
(2) 0.1≦a/(a+b+d+e)≦0.9、好ましくは0.15≦a/(a+b+d+e)≦0.8、より好ましくは0.2≦a/(a+b+d+e)≦0.7
(3) 0.02≦b/(a+b+d+e)≦0.8、好ましくは0.05≦b/(a+b+d+e)≦0.7、より好ましくは0.07≦b/(a+b+d+e)≦0.6
(4) 0≦d/(a+b+d+e)≦0.8、好ましくは0≦d/(a+b+d+e)≦0.7、より好ましくは0≦d/(a+b+d+e)≦0.6
(5) 0≦e/(a+b+d+e)≦0.5、好ましくは0≦e/(a+b+d+e)≦0.4、より好ましくは0≦e/(a+b+d+e)≦0.3
また、第一の実施形態による高分子化合物中、上記繰り返し単位Ua、Ub、Ud、Ueを合計で好ましくは50〜100モル%、より好ましくは60〜100モル%、さらにより好ましくは70〜100モル%含むことが望ましい。上記繰り返し単位Ua、Ub、Uc、Ud、Ue以外に本実施形態による高分子化合物に含まれても良いのは、ビニルシラン、アリルシランなどのシリコン含有オレフィン類である。また、本実施形態による高分子化合物の重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)法によるポリスチレン換算値として、1,000〜100,000の範囲であることが好ましく、2,000〜50,000の範囲であることがより好ましい。第一の実施形態による高分子化合物の分子量分布は1.0〜5.0が好ましく、3.0以下がより好ましい。
第一の実施形態による高分子化合物によれば、特に、高解像性を有するといった利点が得られる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。本発明は、下記一般式(2)で示される0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Uaと、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Ubと、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Ucとを有する珪素含有高分子化合物である。
Figure 2005146131
(式中、R、Rは、独立して、水素原子、メチル基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、−CHC(=O)−O−R、又は−CH−O−Rである。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は酸不安定基である。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアシル基である。Rは酸不安定基である。Xは−C(=O)−O−又は−O−であり、Rは水素原子、または1価の有機基である。a、b、cは、それぞれ、0<a<1、0<b<1、0<c<1、0<a+b+c≦1を満たす。)
一般式(2)の繰り返し単位Ua、繰り返し単位Ubは、第一の実施形態で説明したものであってよく、第一の実施形態で説明したのと同様にして得ることができる。
一般式(2)の繰り返し単位Ucにおいて、Rは水素原子又は1価の有機基であるが、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は酸不安定基を有する有機基あるいは密着性基であることが好ましい。
に酸不安定基が含まれるシルセスキオキサンの繰り返し単位は下記一般式(4)で示すことができる。
Figure 2005146131
式中、R163、R164、R168は、炭素数3〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキレン基、又は炭素数6〜20のアリーレン基であり、これらに含まれる水素原子の一部又は全部はフッ素原子、又はトリフルオロメチル基で置換されていても良い。R165は、単結合、又は炭素数1〜4のアルキレン基である。R166、R167は、独立して、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又はフッ素化されたアルキル基であり、R166とR167の少なくともどちらか一方に1個以上のフッ素原子を含む。R169はフッ素原子又はトリフルオロメチル基である。Aは酸不安定基であり、g、h、iは1又は2であり、jは0〜4の整数である。
ここで、一般式(4)中、Aで示される酸不安定基としては、第一の実施形態で説明したものが挙げられるが、それらには限定されない。
繰り返し単位Ucであって、一般式a−1で示されるものは、下記に具体的に例示することができるが、それらには限定されない。
Figure 2005146131
繰り返し単位Ucであって、一般式a−2で示されるものは、下記に例示することができるが、それらには限定されない。式中、Aは酸不安定基を示す。
Figure 2005146131
繰り返し単位Ucであって、一般式a−3で示されるものは、下記に例示することができるが、それらには限定されない。式中、Aは酸不安定基を示す。
Figure 2005146131
繰り返し単位Ucであって、一般式a−4、a−5で示されるものは、下記に例示することができるが、それらには限定されない。式中、Aは酸不安定基を示す。
Figure 2005146131
本発明におけるアクリルハイブリッド用のポリシルセスキオキサンは、一般式(1)で示される酸によってアルカリ溶解性が向上する繰り返し単位Uaの他に、親水性基を有する密着性の繰り返し単位Ucを共重合することが出来る。密着性の繰り返し単位Ucは、前記一般式(2)のUc中、Rが密着性基を含むものである。密着性基としては、アルコール基、カルボキシル基、エーテル基、エステル基、アセチル基、ホルミル基、カーボネート基、ラクトン環、スルホンアミド基、シアノ基、カルボン酸無水物などの酸素原子を主成分とするものが挙げられる。具体的には、上記式、a−1、a−2、a−3で示される酸不安定基Aが水素原子で置換されている繰り返し単位が挙げられる。
他の密着性基を有する繰り返し単位は下記に例示することが出来るが、これらには限定されない。
Figure 2005146131
Figure 2005146131
Figure 2005146131
Figure 2005146131
Figure 2005146131
一般式(1)および(2)に示される繰り返し単位Ub、Ucは、一般にシランモノマーを原料として得ることができる。このような原料として用いられるシランモノマーの合成例を下記に示す。ここでは、カルボキシレートを持つノルボルネンとシランと白金触媒下ハイドロシリレーション反応を行う。式中、R72は酸不安定基であっても水素原子であってもよく、アルカリ加水分解可能な基でもよい。下記反応式においてXはそれぞれ同一または異種のハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアシル基である。反応温度は室温、場合によっては最大150℃程度まで加熱し、常圧、場合によってはオートクレーブ中10気圧程度にまで加圧して行う。触媒は塩化白金酸が好ましく用いられる。
Figure 2005146131
一般式(2)に示される繰り返し単位Ucを得るためのシランモノマーを下記に例示する。
Figure 2005146131
Figure 2005146131
Figure 2005146131
式中、R72は、Aで示される前述の酸不安定基であっても良いし、水素原子若しくは炭素数1〜6のアシル基でも良い。アシル基の場合は重合後アルカリ加水分解によって−OR72をヒドロキシ基にして、ヒドロキシ基の水素原子を酸不安定基で置換することもできる。R72が水素原子若しくは炭素数1〜6のアシル基の場合は密着性基であり、「他の密着性基を有する繰り返し単位」として先に例示した密着性基を含む繰り返し単位Ucを得るために、以下に挙げる密着性基含有シランモノマーを共重合させることができる。
Figure 2005146131
Figure 2005146131
Figure 2005146131
Figure 2005146131
更に、一般式(2)中の繰り返し単位Ucを得るために、下記のシランモノマーを共縮合させることもできる。
Figure 2005146131
本実施形態による一般式(2)で示される高分子化合物には、上記繰り返し単位Ua、Ub、Ucに加えて、任意の成分である繰り返し単位Ud、又は繰り返し単位Ue、あるいはそれらの両方を含めることもできる。繰り返し単位Udは、第一の実施形態で説明したものを用いることができ、繰り返し単位Ueは、第一の実施形態で述べた4官能以上の縮合基を持つシランモノマー化合物を共重合することで得られる。
次に、上述のシルセスキオキサン繰り返し単位Ub、Uc、Ueを得る方法について説明する。これらの繰り返し単位を得るためには、上述のシランモノマーを用い、シランモノマーを有機溶媒に溶解させて加水分解による共縮合反応を行う。
有機溶媒としては、水に難溶あるいは不溶のものが好ましく、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert―ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート、γ―ブチルラクトンなどが好ましい。
原料のシランモノマーに、水をさらに添加しても良い。水を添加する場合には、モノマー1モル当たり0.2〜10モルの水を添加することが好ましい。ただし、密着性基としてラクトンを有する繰り返し単位で、触媒として塩基化合物を用いる場合は水を添加しない方が好ましい。
共縮合には、触媒を用いることもできる。触媒としては、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、塩酸、硫酸、硝酸、スルホン酸、メチルスルホン酸、トシル酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの酸、アンモニアトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネノン(DBN)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどの塩基、テトラアルコキシチタン、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)チタン、テトラアルコキシジルコニウム、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)ジルコニウムなどの金属キレート化合物を挙げることができる。このような触媒の添加量は、触媒の種類にもよるが、シランモノマー1モルあたり、0.001〜100モルといった量で添加することが好ましい。
反応操作としては、モノマーを有機溶媒に溶解させ、水を滴下して加水分解反応を開始させる。触媒は水に添加していても良いし、有機溶媒中に添加しておいても良い。反応温度は0〜100℃、好ましくは10〜80℃である。水の滴下時に10〜50℃に加熱し、その後40〜80℃に昇温させて熟成させる方法が好ましい。
その後、触媒の中和反応を行い、有機溶媒層を分別し脱水する。水分の残存は、残存したシラノールの縮合反応を進行させるため、十分に行う必要がある。硫酸マグネシウムなどの塩やモレキュラーシーブによる吸着法や、溶媒を除去しながらの共沸脱水法が好ましく挙げられる。
本発明の第二の実施形態による高分子化合物を製造する場合、第一の実施形態と同様に、上記繰り返し単位Ua、Ub、Uc、Ud、Ueを生成するモノマー類と溶媒を混合し、触媒を添加して、場合によっては加熱あるいは冷却しながら重合反応を行うことができる。第一の実施形態と同様に、これらの重合は、その通常の方法に従って行うことができる。
このようにして得られた本実施形態による高分子化合物が、酸不安定基を有する(メタ)アクリルの繰り返し単位Ua、シルセスキオキサンと(メタ)アクリルを結合させた繰り返し単位Ub、シルセスキオキサンの繰り返し単位Uc、密着性基を有する(メタ)アクリル単位Ud、4官能のシルセスキオキサン単位Ueを含んでなる場合、本発明の高分子化合物中に占めるそれぞれの繰り返し単位のモル分率を、各々、a、b、c、d、eとしたとき、a、b、c、d、eの値は、以下の(1)〜(6)の全ての条件を満たすように決定される。
(1) a+b+c+d+e≦1
(2) 0.1≦a/(a+b+c+d+e)≦0.9、好ましくは0.15≦a/(a+b+c+d+e)≦0.8、より好ましくは0.2≦a/(a+b+c+d+e)≦0.7
(3) 0.02≦b/(a+b+c+d+e)≦0.8、好ましくは0.05≦b/(a+b+c+d+e)≦0.7、より好ましくは0.07≦b/(a+b+c+d+e)≦0.6
(4) 0.1≦c/(a+b+c+d+e)≦0.95、好ましくは0.2≦c/(a+b+c+d+e)≦0.9、より好ましくは0.3≦c/(a+b+c+d+e)≦0.85
(5) 0≦d/(a+b+c+d+e)≦0.8、好ましくは0≦d/(a+b+c+d+e)≦0.7、より好ましくは0≦d/(a+b+c+d+e)≦0.6
(6) 0≦e/(a+b+c+d+e)≦0.5、好ましくは0≦e/(a+b+c+d+e)≦0.4、より好ましくは0≦e/(a+b+c+d+e)≦0.3
また、第二の実施形態による高分子化合物は、上記繰り返し単位Ua、Ub、Uc、Ud、Ueを合計で、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは60〜100モル%、さらにより好ましくは70〜100モル%含むことが望ましい。上記繰り返し単位Ua、Ub、Uc、Ud、Ue以外に本実施形態による高分子化合物に含まれても良いのは、ビニルシラン、アリルシランなどのシリコン含有オレフィン類である。また、本実施形態による高分子化合物の重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)法によるポリスチレン換算値として、1,000〜100,000の範囲であることが好ましく、2,000〜50,000の範囲であることがより好ましい。第二の実施形態による高分子化合物の分子量分布は1.0〜5.0が好ましく、3.0以下がより好ましい。
第二の実施形態による高分子化合物によれば、特に、レジストにおいて、高解像性を有し、かつエッチング耐性にも優れるといった利点が得られる。本実施形態による高分子化合物は、レジスト材料のベース樹脂として好適に用いることができる。
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。
本発明の第三の実施形態によるレジスト材料は、化学増幅型、特に化学増幅ポジ型レジスト材料として好適に用いられるもので、(1)上記高分子化合物を含んでなるベース樹脂と、(2)酸発生剤と、(3)有機溶剤とを含有し、必要により、(4)溶解阻止剤と、(5)塩基性化合物とをさらに含有する組成とすることができる。
[(1)ベース樹脂]
ベース樹脂は、一般式(1)または(2)等で表される上記の高分子化合物を含有する。高分子化合物の分子量分布は1.0〜5.0が好ましく、3.0以下がより好ましい。分子量分布がこの範囲にない場合は、重合後のポリマーの高分子量成分あるいは低分子成分をカットして2.0以下の狭分散ポリマーにすることが好ましい。レジスト解像性を向上させるためである。ベース樹脂には、一種類の高分子化合物を用いてもよく、また、分子量、分散度、組成比が異なる高分子化合物を二種以上混合することもできる。インエッジラフネスを低減させたり、基板密着性を向上させるといった効果を得るためである。
また、ベース樹脂の任意の成分として、珪素を含まないポリマーをさらに混合することもできる。このようなポリマーは、上述の繰り返し単位Ua、Udとから主に構成されるものであってよい。主に解像性の向上のためである。このとき、珪素を含まないポリマーは、高分子化合物100質量部に対し、5〜50質量部となるように混合することが出来る。
[(2)酸発生剤]
酸発生剤としては、オニウム塩、ジアゾメタン誘導体、グリオキシム誘導体、β−ケトスルホン誘導体、ジスルホン誘導体、ニトロベンジルスルホネート誘導体、スルホン酸エステル誘導体、イミド−イルスルホネート誘導体等が挙げられるが、これらには限定されない。
オニウム塩は、下記一般式(10)で表される。
(R100 (10)
式中、R100は同一でも異なっていてもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表し、Mはヨードニウム、スルホニウムを表し、Kは非求核性対向イオンを表す。cは2又は3である。)
100のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、2−オキソシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられるが、これらには限定されない。アリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられるが、これらには限定されない。アラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられるが、これらには限定されない。
の非求核性対向イオンとしては塩化物イオン、臭化物イオン等のハライドイオン、トリフレート、1,1,1−トリフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等のフルオロアルキルスルホネート、トシレート、ベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゼンスルホネート等のアリールスルホネート、メシレート、ブタンスルホネート等のアルキルスルホネートが挙げられるが、これらには限定されない。
ジアゾメタン誘導体は、下記一般式(11)で表される。
Figure 2005146131
式中、R101、R102は、独立して、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基、又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12のアリール基若しくはハロゲン化アリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。
101、R102のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられる。ハロゲン化アリール基としてはフルオロフェニル基、クロロフェニル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
グリオキシム誘導体は、下記一般式(12)で表される。
Figure 2005146131
式中、R103、R104、R105は、独立して、炭素数1〜12の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基若しくはハロゲン化アルキル基、炭素数6〜12のアリール基若しくはハロゲン化アリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を表す。また、R104、R105は互いに結合して環状構造を形成してもよく、環状構造を形成する場合、R104、R105はそれぞれ炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を表す。
103、R104、R105のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、アラルキル基としては、R101、R102で説明したものと同様の基が挙げられるが、これらには限定されない。R104、R105のアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等が挙げられるが、これらには限定されない。
酸発生剤は、具体的には、例えばトリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム等のオニウム塩、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシレンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソアミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−tert−アミルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(1,1,1−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(パーフルオロオクタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(シクロヘキサンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等のβ−ケトスルホン誘導体、ジフェニルジスルホン、ジシクロヘキシルジスルホン等のジスルホン誘導体、p−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、p−トルエンスルホン酸2,4−ジニトロベンジル等のニトロベンジルスルホネート誘導体、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン等のスルホン酸エステル誘導体、フタルイミド−イル−トリフレート、フタルイミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−トリフレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−トシレート、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド−イル−n−ブチルスルホネート等のイミド−イル−スルホネート誘導体等が挙げられるが、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム等のオニウム塩、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル誘導体が好ましく用いられる。なお、上記酸発生剤は一種を単独で用いてもよく、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。オニウム塩は矩形性向上効果に優れ、ジアゾメタン誘導体及びグリオキシム誘導体は定在波低減効果に優れるため、両者を組み合わせることにより、プロファイルの微調整を行うことが可能である。
酸発生剤の配合量は、全ベース樹脂100質量部に対して0.2〜50質量部、特に0.5〜40質量部とすることが好ましく、0.2質量部に満たないと露光時の酸発生量が少なく、感度及び解像力が劣る場合があり、50質量部を超えるとレジストの透過率が低下し、解像力が劣る場合がある。
[(3)有機溶剤]
有機溶剤としては、酸発生剤、ベース樹脂、溶解阻止剤等が溶解可能な有機溶媒であればいずれでもよい。このような有機溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコール−モノ−tert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類が挙げられる。これらの有機溶剤は、一種を単独で用いてもよく、又は二種以上を組み合わせて用いることもできるが、これらに限定されるものではない。本発明では、これらの有機溶剤の中でもレジスト成分中の酸発生剤の溶解性が最も優れているジエチレングリコールジメチルエーテルや1−エトキシ−2−プロパノール、乳酸エチルの他、安全溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びその混合溶剤が好ましく使用される。
有機溶剤の配合量は、全ベース樹脂100質量部に対して100〜5,000質量部、特に200〜3,000質量部とすることが好ましい。
[(4)溶解阻止剤]
溶解阻止剤としては、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が変化する重量平均分子量3,000以下の化合物が用いられる。特に重量平均分子量が2,500以下の低分子量フェノールあるいはカルボン酸誘導体の水酸基又はアルコキシル基の一部あるいは全部を酸に不安定な置換基で置換した化合物を挙げることができる。酸不安定基は(A−1)〜(A−8)と同様のものを用いることができる。
上記重量平均分子量が2,500以下のフェノールあるいはカルボン酸誘導体としては、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、[1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール]2,2’−メチレンビス[4−メチルフェノール]、4,4−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)吉草酸、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、3,3’ジフルオロ[(1,1’ビフェニル)4,4’−ジオール]、3,3’5,5’−テトラフルオロ[(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジオール]、4,4’−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン]ビスフェノール、4,4’−メチレンビス[2−フルオロフェノール]、2,2’−メチレンビス[4−フルオロフェノール]、4,4’イソプロピリデンビス[2−フルオロフェノール]、シクロヘキシリデンビス[2−フルオロフェノール]、4,4’−[(4−フルオロフェニル)メチレン]ビス[2−フルオロフェノール]、4,4’−メチレンビス[2,6−ジフルオロフェノール]、4,4’−(4−フルオロフェニル)メチレンビス[2,6−ジフルオロフェノール]、2,6−ビス[(2−ヒドロキシ−5−フルオロフェニル)メチル]−4−フルオロフェノール、2,6−ビス[(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)メチル]−4−フルオロフェノール、2,4−ビス[(3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−メチルフェノール等が挙げられる。
好適に用いられる溶解阻止剤の例としては、3,3’5,5’−テトラフルオロ[(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジ−t−ブトキシカルボニル]、4,4’−[2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチリデン]ビスフェノール−4,4’−ジ−t−ブトキシカルボニル、ビス(4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン、ビス(4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)メタン、ビス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)メタン、ビス(4−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)メタン、ビス(4−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)メタン、2,2−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ))プロパン、2,2−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−tert−ブトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−(1’’−エトキシエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−(1’’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)プロパン、4,4−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)吉草酸tert−ブチル、4,4−ビス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)吉草酸tert−ブチル、4,4−ビス(4’−tert−ブトキシフェニル)吉草酸tert−ブチル、4,4−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)吉草酸tert−ブチル、4,4−ビス(4’−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)吉草酸tert−ブチル、4,4−ビス(4’−(1’’−エトキシエトキシ)フェニル)吉草酸tert−ブチル、4,4−ビス(4’−(1’’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)吉草酸tert−ブチル、トリス(4−(2’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)メタン、トリス(4−(2’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)メタン、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルオキシメチルフェニル)メタン、トリス(4−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)メタン、トリス(4−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)メタン、1,1,2−トリス(4’−(2’’−テトラヒドロピラニルオキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(2’’−テトラヒドロフラニルオキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシカルボニルオキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(1’−エトキシエトキシ)フェニル)エタン、1,1,2−トリス(4’−(1’−エトキシプロピルオキシ)フェニル)エタン、2−トリフルオロメチルベンゼンカルボン酸1,1−t−ブチルエステル、2−トリフルオロメチルシクロヘキサンカルボン酸−t−ブチルエステル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジカルボン酸−t−ブチルエステル、コール酸−t−ブチルエステル、デオキシコール酸−t−ブチルエステル、アダマンタンカルボン酸−t−ブチルエステル、アダマンタン酢酸−t−ブチルエステル、[1,1’−ビシクロヘキシル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸テトラ−t−ブチルエステル]等が挙げられるが、これらには限定されない。
レジスト材料中における溶解阻止剤の添加量としては、全ベース樹脂100質量部に対して20質量部以下、好ましくは15質量部以下である。20質量部より多いとモノマー成分が増えるためレジスト材料の耐熱性が低下するからである。
[(5)塩基性化合物]
塩基性化合物は、酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散度を抑制することができる化合物が適しており、このような塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができるものである(特開平5−232706号公報、特開平5−249683号公報、特開平5−158239号公報、特開平5−249662号公報、特開平5−257282号公報、特開平5−289322号公報、特開平5−289340号公報等記載)。
このような塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられるが、特に脂肪族アミンが好適に用いられる。
具体的には、第一級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン等が例示され、第二級の脂肪族アミン類として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン等が例示され、第三級の脂肪族アミン類として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリセチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルテトラエチレンペンタミン等が例示されるが、これらには限定されない。
また、混成アミン類としては、例えばジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が例示される。芳香族アミン類及び複素環アミン類の具体例としては、アニリン誘導体(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、ピロール誘導体(例えばピロール、2H−ピロール、1−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、N−メチルピロール等)、オキサゾール誘導体(例えばオキサゾール、イソオキサゾール等)、チアゾール誘導体(例えばチアゾール、イソチアゾール等)、イミダゾール誘導体(例えばイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えばピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えばピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリジン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えばキノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示されるが、これらには限定されない。
更に、カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、例えばアミノ安息香酸、インドールカルボン酸、アミノ酸誘導体(例えばニコチン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グリシルロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、リジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、メトキシアラニン等)等が例示され、スルホニル基を有する含窒素化合物として3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が例示され、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2,2’−イミノジエタノール、2−アミノエタノ−ル、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン、ピペリジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、8−ヒドロキシユロリジン、3−クイヌクリジノール、3−トロパノール、1−メチル−2−ピロリジンエタノール、1−アジリジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)フタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)イソニコチンアミド等が例示される。アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が例示される。イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示されるが、これらには限定されない。
更に、塩基性化合物としては、下記一般式(B)−1で示される塩基性化合物から選ばれる一種又は二種以上を添加することもできる。
N(X100(Y1003−n (B)−1
式中、nは1、2又は3である。側鎖X100は、独立して、下記一般式(X)−1〜(X)−3で表すことができる。側鎖Y100は独立して、水素原子、又は、直鎖状、分岐状若しくは環状の炭素数1〜20のアルキル基を示し、これらには、エーテル基若しくはヒドロキシル基を含んでもよい。また、X100同士が結合して環を形成してもよい。
Figure 2005146131
ここで、R300、R302、R305は、独立して、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基であり、R301、R304は、独立して、水素原子、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基であり、これらには、ヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、ラクトン環をひとつ、あるいは複数含んでいてもよい。R303は単結合、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基であり、R306は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基であり、これらには、ヒドロキシ基、エーテル、エステル基、ラクトン環を1つあるいは複数含んでいてもよい。
一般式(B)−1で表される化合物としては、具体的には、トリス(2−メトキシメトキシエチル)アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシプロポキシ)エチル}アミン、トリス[2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エチル]アミン、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、4,7,13,18−テトラオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.5.5]エイコサン、1,4,10,13−テトラオキサ−7,16−ジアザビシクロオクタデカン、1−アザ−12−クラウン−4、1−アザ−15−クラウン−5、1−アザ−18−クラウン−6、トリス(2−フォルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−ホルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−アセトキシエチル)アミン、トリス(2−プロピオニルオキシエチル)アミン、トリス(2−ブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−イソブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−バレリルオキシエチル)アミン、トリス(2−ピバロイルオキシエチル)アミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(アセトキシアセトキシ)エチルアミン、トリス(2−メトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス(2−tert−ブトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス[2−(2−オキソプロポキシ)エチル]アミン、トリス[2−(メトキシカルボニルメチル)オキシエチル]アミン、トリス[2−(tert−ブトキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス[2−(シクロヘキシルオキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス(2−メトキシカルボニルエチル)アミン、トリス(2−エトキシカルボニルエチル)アミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−ヒドロキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−アセトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(4−ヒドロキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(4−ホルミルオキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(2−ホルミルオキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−メトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−メトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチル]アミン、N−メチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−エチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−メチルビス(2−ピバロイルオキシエチル)アミン、N−エチルビス[2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、N−エチルビス[2−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、トリス(メトキシカルボニルメチル)アミン、トリス(エトキシカルボニルメチル)アミン、N−ブチルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、N−ヘキシルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、β−(ジエチルアミノ)−δ−バレロラクトンを例示できるが、これらに制限されない。
更に、塩基性化合物として、下記一般式(B)−2に示される環状構造を持つ塩基性化合物の一種または二種以上を添加することもできる。
Figure 2005146131
(式中、Xは、上記一般式(B)−1で用いられるものと同じである。R307は炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基であり、カルボニル基、エーテル基、エステル基、スルフィドを1個あるいは複数個含んでいてもよい。)
上記式(B)−2として、具体的には、1−[2−(メトキシメトキシ)エチル]ピロリジン、1−[2−(メトキシメトキシ)エチル]ピペリジン、4−[2−(メトキシメトキシ)エチル]モルホリン、1−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]ピロリジン、1−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]ピペリジン、4−[2−[(2−メトキシエトキシ)メトキシ]エチル]モルホリン、酢酸2−(1−ピロリジニル)エチル、酢酸2−ピペリジノエチル、酢酸2−モルホリノエチル、ギ酸2−(1−ピロリジニル)エチル、プロピオン酸2−ピペリジノエチル、アセトキシ酢酸2−モルホリノエチル、メトキシ酢酸2−(1−ピロリジニル)エチル、4−[2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル]モルホリン、1−[2−(t−ブトキシカルボニルオキシ)エチル]ピペリジン、4−[2−(2−メトキシエトキシカルボニルオキシ)エチル]モルホリン、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル、3−ピペリジノプロピオン酸メチル、3−モルホリノプロピオン酸メチル、3−(チオモルホリノ)プロピオン酸メチル、2−メチル−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル、3−モルホリノプロピオン酸エチル、3−ピペリジノプロピオン酸メトキシカルボニルメチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−ヒドロキシエチル、3−モルホリノプロピオン酸2−アセトキシエチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、3−モルホリノプロピオン酸テトラヒドロフルフリル、3−ピペリジノプロピオン酸グリシジル、3−モルホリノプロピオン酸2−メトキシエチル、3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、3−モルホリノプロピオン酸ブチル、3−ピペリジノプロピオン酸シクロヘキシル、α−(1−ピロリジニル)メチル−γ−ブチロラクトン、β−ピペリジノ−γ−ブチロラクトン、β−モルホリノ−δ−バレロラクトン、1−ピロリジニル酢酸メチル、ピペリジノ酢酸メチル、モルホリノ酢酸メチル、チオモルホリノ酢酸メチル、1−ピロリジニル酢酸エチル、モルホリノ酢酸2−メトキシエチルで挙げることができるが、これらには限定されない。
更に、塩基性化合物として、下記一般式(B)−3〜(B)−6で表されるシアノ基を含む塩基性化合物を添加することができる。
Figure 2005146131
(式中、X、R307、nは上記一般式(B)−2で用いられるものと同じである。R308、R309は、独立して、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基である。)
上記一般式(B)−3〜(B)−6で表されるシアノ基を含む塩基は、具体的には3−(ジエチルアミノ)プロピオノニトリル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−シアノエチル)−N−エチル−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)−N−(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−(3−ホルミルオキシ−1−プロピル)−3−アミノプロピオノニトリル、N−(2−シアノエチル)−N−テトラヒドロフルフリル−3−アミノプロピオノニトリル、N,N−ビス(2−シアノエチル)−3−アミノプロピオノニトリル、ジエチルアミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−シアノメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸メチル、N−(2−アセトキシエチル)−N−シアノメチル−3−アミノプロピオン酸メチル、N−シアノメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノアセトニトリル、N−(2−アセトキシエチル)−N−(シアノメチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−ホルミルオキシエチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(2−メトキシエチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−[2−(メトキシメトキシ)エチル]アミノアセトニトリル、N−(シアノメチル)−N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)アミノアセトニトリル、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)−N−(シアノメチル)アミノアセトニトリル、N−シアノメチル−N−(3−ホルミルオキシ−1−プロピル)アミノアセトニトリル、N,N−ビス(シアノメチル)アミノアセトニトリル、1−ピロリジンプロピオノニトリル、1−ピペリジンプロピオノニトリル、4−モルホリンプロピオノニトリル、1−ピロリジンアセトニトリル、1−ピペリジンアセトニトリル、4−モルホリンアセトニトリル、3−ジエチルアミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオン酸シアノメチル、3−ジエチルアミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス(2−メトキシエチル)−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、N,N−ビス[2−(メトキシメトキシ)エチル]−3−アミノプロピオン酸(2−シアノエチル)、1−ピロリジンプロピオン酸シアノメチル、1−ピペリジンプロピオン酸シアノメチル、4−モルホリンプロピオン酸シアノメチル、1−ピロリジンプロピオン酸(2−シアノエチル)、1−ピペリジンプロピオン酸(2−シアノエチル)、4−モルホリンプロピオン酸(2−シアノエチル)が例示されるが、これらには限定されない。
なお、塩基性化合物の配合量は、全ベース樹脂100質量部に対して0.001〜2質量部、特に0.01〜1質量部が好適である。配合量が0.001質量部より少ないと配合効果がなく、2質量部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
本発明のレジスト材料には、上記成分以外に任意成分として塗布性を向上させるために慣用されている界面活性剤を添加することができる。なお、任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
ここで、界面活性剤としては非イオン性のものが好ましく、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、フッ素化アルキルエステル、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、含フッ素オルガノシロキサン系化合物等が挙げられる。具体的には、例えば、フロラード「FC−430」、「FC−431」(いずれも商品名、住友スリーエム(株)製)、サーフロン「S−141」、「S−145」、「S−381」、「S−383」(いずれも商品名、旭硝子(株)製)、ユニダイン「DS−401」、「DS−403」、「DS−451」(いずれも商品名、ダイキン工業(株)製)、メガファック「F−8151」、「F−171」、「F−172」、「F−173」、「F−177」(いずれも商品名、大日本インキ工業(株)製)、「X−70−092」、「X−70−093」(いずれも商品名、信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。好ましくは、フロラード「FC−430」(住友スリーエム(株)製)、「X−70−093」(信越化学工業(株)製)が挙げられるが、これらには限定されない。
次に、本発明の第四の実施形態によるパターン形成方法について説明する。
本発明のレジスト材料を使用してパターンを形成するには、例えば以下のような方法を使用することが出来る。シリコンウエハー等の基板上にスピンコーティング等の手法で、膜厚が0.1〜1.0μmとなるように塗布し、これをホットプレート上で60〜200℃、10秒〜10分間、好ましくは80〜150℃、30秒〜5分間プリベークする。
次いで目的のパターンを形成するためのマスクを上記のレジスト膜上にかざし、波長300nm以下の遠紫外線、エキシマレーザー、X線等の高エネルギー線若しくは電子線を露光量1〜200mJ/cm程度、好ましくは10〜100mJ/cm程度となるように照射した後、必要に応じて、ホットプレート上で60〜150℃、10秒〜5分間、好ましくは80〜130℃、30秒〜3分間ポストエクスポージャベーク(PEB)する。ポストエクスポージャベークが必要な場合は、例えば、加熱なしでは酸不安定基の脱離反応が起こりにくく、十分な解像性が得られない場合である。
更に、0.1〜5%、好ましくは2〜3%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、10秒〜3分間、好ましくは30秒〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより基板上に目的のパターンが形成される。
なお、本発明材料は、特に高エネルギー線の中でも254〜120nmの遠紫外線又はエキシマレーザー、特に248nmのKrF、193nmのArF、146nmのKr2、134nmのKrArなどのエキシマレーザー、157nmのF、126nmのArなどのレーザー、X線及び電子線による微細パターンニングに最適である。また、上記範囲を上限及び下限から外れる場合は、目的のパターンを得ることができない場合がある。
本発明のパターン形成方法を図示する。
図1は、露光、PEB、現像によって珪素含有レジストパターンを形成し、酸素ガスエッチングによって下地の有機膜パターンを形成し、ドライエッチングによって被加工膜の加工を行う方法を示す。ここで、図1(A)において、下地基板1と、被加工基板(SiO、SiN等)2と、有機膜(ノボラック、ポリヒドロキシスチレン等)3と、本発明に係る珪素含有高分子化合物を含むレジスト材料によるレジスト層4とが積層されている。図1(B)では、このレジスト層の所用部分5を露光7する。そして、図1(C)に示したようにPEB、現像を行って露光領域を除去し、更に図1(D)に示したように酸素プラズマエッチング、図1(E)に示したように被加工基板エッチング(CF系ガス)を行って、パターン形成することができる。
ここで、酸素ガスエッチングは、酸素ガスを主成分とした反応性プラズマエッチングであり、高いアスペクト比で下地の有機膜を加工することができる。酸素ガスの他に、側壁保護の役割をするSOやNガスを添加してもよい。オーバーエッチングによるT−トップ形状を防止するためである。また、酸素ガスエッチングを行う前に、短時間のフロン系ガスでエッチングすることも可能である。現像後のレジストのスカムを除去し、ラインエッジを滑らかにしてラフネスを防止するためである。
被加工膜のドライエッチング加工は、被加工膜がSiOやSiであれば、フロン系のガスを主成分としたエッチングを行う。フロン系ガスはCF、CHF、CH、C、C、C10、C12などが挙げられるが、これらには限定されない。この時は被加工膜のドライエッチングと同時に、珪素含有レジスト膜を剥離することが可能である。被加工膜がポリシリコン、タングステンシリサイド、TiN/Alなどの場合は、塩素、臭素ガスを主成分としたエッチングを行う。
本発明の珪素含有レジストは、塩素、臭素ガスを主成分としたエッチングに対して優れた耐性を示し、単層レジストと同じ加工方法を用いることもできる。図2は、単層レジストと同じ加工方法を示すもので、図2(A)において、下地基板1、被加工基板6、レジスト層4が順に積層されている。図2(B)では、露光部5に光7を照射する。図2(B)では、PEB、現像を行い、図2(D)に示したように被加工基板エッチング(Cl系ガス)を行うことができる。このように被加工膜直上に本発明の珪素含有レジスト膜をパターン形成し、塩素、臭素ガスを主成分としたエッチングで被加工膜の加工を行うこともできる。
以下、合成例及び実施例、比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
[珪素含有ポリマーの合成例]
[ポリマー合成例1]
[3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランとメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチルとメタクリル酸−3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04.8]−9−ノナン(下記、Monomer 1)との共重合体(10:50:40(モル比))の合成]
1Lのフラスコ中で、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン28g、メタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチル124g、メタクリル酸−3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04.8]−9−ノナン90g(下記、Monomer 1)をテトラヒドロフラン(THF)250mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを8.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、120gの白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体は、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランとメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチルとメタクリル酸−3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04.8]−9−ノナン(下記、Monomer 1)共重合体(10:50:40)であり、これは光散乱法により重量平均分子量が14,600であり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.77の重合体であることが確認できた。更に、H−NMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ10:50:40(モル比)の割合で含まれていることが確認できた。これをPolymer 1とする。
Figure 2005146131
[ポリマー合成例2]
[3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランとメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチルとの共重合体(40:60)の合成]
1Lのフラスコ中で3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン116g、メタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチル148gをテトラヒドロフラン(THF)250mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを8.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、290gの白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体は、メタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチルと3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランの共重合体(60:40)であり、これは光散乱法により重量平均分子量が11,200であり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.62の重合体であることが確認できた。更に、1H-NMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ60:40(モル比)の割合で含まれていることが確認できた。これをPolymer 2とする。
Figure 2005146131
[ポリマー合成例3]
テトラヒドロフラン200gに、Polymer 1を120g、2−メトキシカルボニル−5(6)−トリメトキシシリルノルボルナン(Monomer 2)を33.4g溶解させ、液温を35℃にし、テトラメチルアンモニウムハイドロキド9.1gを1時間かけて滴下し、その後80℃に昇温し、シラノールの縮合反応を行った。反応液にジエチルエーテル200g加えて水層を分別し、有機液層を1%の酢酸水溶液で2回、超純水で2回洗浄、減圧乾燥によってポリメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチル−co−メタクリル酸−3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04.8]−9−ノナン−co−3−メタクリロキシプロピルシルセスキオキサン−co−2−メトキシカルボニルノルボルニルシルセスキオキサンを得た。得られたポリマーをGPCとH−NHR解析の結果、得られたポリマーが下記の構造であることが確認された(Polymer 3)。また、これは光散乱法により重量平均分子量が8,600であり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が2.5の重合体であることが確認できた。
Figure 2005146131
[ポリマー合成例4]
テトラヒドロフラン200gに、Polymer 1を120g、2−tert−ブトキシカルボニル−5(6)−トリメトキシシリルノルボルナン(Monomer 3)を16g、2−メトキシカルボニル−5(6)−トリメトキシシリルノルボルナン(Monomer 2)を33.4g、溶解させ、液温を35℃にし、テトラメチルアンモニウムハイドロキド9.1gを1時間かけて滴下し、その後80℃に昇温し、シラノールの縮合反応を行った。反応液にジエチルエーテル200g加えて水層を分別し、有機液層を1%の酢酸水溶液で2回、超純水で2回洗浄、減圧乾燥によってポリメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチル−co−メタクリル酸−3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04.8]−9−ノナン−co−3−メタクリロキシプロピルシルセスキオキサン−co−2−tブトキシカルボニルノルボルニルシルセスキオキサン−co−2−メトキシカルボニルノルボルニルシルセスキオキサンを得た。得られたポリマーをGPCとH−NHR解析の結果、得られたポリマーが下記構造であることが確認された(Polymer 4)。また、これは光散乱法により重量平均分子量が6,400であり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が2.2の重合体であることが確認できた。
Figure 2005146131
[ポリマー合成例5]
テトラヒドロフラン200gにポリマー2を120g、2−メトキシカルボニル−5(6)−トリメトキシシリルノルボルナン(Monomer 2)48.8gを溶解させ液温を35℃にし、テトラメチルアンモニウムハイドロキドを9.1g1時間かけて滴下し、その後80℃に昇温し、シラノールの縮合反応を行った。前記反応液にジエチルエーテル200g加え水層を分別し、有機液層を1%の酢酸水溶液で2回、超純水で2回洗浄、減圧乾燥によってポリメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチル−co−3−メタクリロキシプロピルシルセスキオキサン−co−2−メトキシカルボニルノルボルニルシルセスキオキサンを得た。得られたポリマーをGPCとH−NHR解析の結果、得られたポリマーが下記構造であることが確認された(Polymer 5)。また、これは光散乱法により重量平均分子量が11,100であり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が2.3の重合体であることが確認できた。
Figure 2005146131
[ポリマー合成例6]
テトラヒドロフラン200gにポリマー2を120g、2−メトキシカルボニル−5(6)−トリメトキシシリルノルボルナン(Monomer 2)48.8g、テトラエトキシシラン20.2gを溶解させ液温を35℃にし、テトラメチルアンモニウムハイドロキドを9.1g1時間かけて滴下し、その後80℃に昇温し、シラノールの縮合反応を行った。前記反応液にジエチルエーテル200g加え水層を分別し、有機液層を1%の酢酸水溶液で2回、超純水で2回洗浄、減圧乾燥によってポリメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンチル−co−3−メタクリロキシプロピルシルセスキオキサン−co−2−メトキシカルボニルノルボルニルシルセスキオキサン−co−4結合シリコーンを得た。得られたポリマーをGPCとH−NHR解析の結果、得られたポリマーが下記構造であることが確認された(Polymer 6)。また、これは光散乱法により重量平均分子量が14,300であり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が2.62の重合体であることが確認できた。
Figure 2005146131
[比較合成例1]
[メタクリル酸−2−エチルアダマンチルとメタクリル酸−3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04.8]−9−ノナン(下記、Monomer 1)とメタクリル酸3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル(下記、Monomer 4)と(30:55:15(モル比))の合成]
1Lのフラスコ中でメタクリル酸−2−エチルアダマンチル74gとメタクリル酸−3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04.8]−9−ノナン(下記、Monomer 1)120gとメタクリル酸3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル(下記、Monomer 4)64gをTHF380mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを8.2gを仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製する為に、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離したところ、210gの白色重合体が得られた。このようにして得られた白色重合体は、メタクリル酸−2−エチルアダマンチル、メタクリル酸−3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04.8]−9−ノナン(下記Monomer 1)、メタクリル酸3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル(下記Monomer 2)共重合体(30:55:15)は、光散乱法により得た重量平均分子量が12,1000/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.88の重合体であることが確認できた。さらに、H-NMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ30:55:15(モル比)の割合で含まれていることが確認できた(Reference Polymer 1)。
Figure 2005146131
[比較合成例2]
テトラヒドロフラン200g、純水100gに2−tert−ブトキシカルボニル−5(6)−トリメトキシシリルノルボルナン(Monomer 3)16.6g、2−メトキシカルボニル−5(6)−トリメトキシシリルノルボルナン(Monomer 2)33.4g、(2−ヒドロキシ−2,2−ビストリフルオロメチル)エチル−トリメトキシシリルノルボルナン(Monomer 5)18.2gとを溶解させ液温を35℃にし、テトラメチルアンモニウムハイドロキドを9.1g1時間かけて滴下し、その後80℃に昇温し、シラノールの縮合反応を行った。反応液にジエチルエーテル200g加え水層を分別し、有機液層を1%の酢酸水溶液で2回、超純水で2回洗浄、減圧乾燥によって2−tert−ブトキシカルボニル−ノルボルナン−co−2−メトキシカルボニル−5(6)−ノルボルナン−co−(2−ヒドロキシ−2,2−ビストリフルオロメチル)エチル−ノルボルナン ポリシルセスキオキサンを得た。得られたポリマーをGPCとH−NHR解析の結果、得られたポリマーが下記構造であることが確認された(Reference Polymer 2)。
Figure 2005146131
Figure 2005146131
[ドライエッチング試験]
合成例1〜6、比較合成例1、2で得られたポリマー1gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5gに十分に溶解させ、0.1μmのフィルターで濾過して、ポリマー溶液を作製した。ポリマー溶液をスピンコーティングでシリコンウエハーに塗布して、110℃で90秒間ベークして500nm厚みのポリマー膜を作製した。次に、ポリマー膜を作製したウエハーを下記2つの条件でドライエッチングを行い、エッチング前後のポリマー膜の膜厚差を求めた。
[(1)Oガスでのエッチング試験]
東京エレクトロン株式会社製ドライエッチング装置TE−8500Pを用い、エッチング前後のポリマーの膜厚差を求めた。エッチング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 450mTorr
RFパワー 600W
Arガス流量 40sccm
ガス流量 60sccm
ギャップ 9mm
時間 60sec
[(2)Cl/BCl系ガスでのエッチング試験]
日電アネルバ株式会社製ドライエッチング装置L−507D−Lを用い、エッチング前後のポリマーの膜厚差を求めた。エッチング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 300mTorr
RFパワー 300W
ギャップ 9mm
Clガス流量 30sccm
BClガス流量 30sccm
CHFガス流量 100sccm
ガス流量 2sccm
時間 60sec
エッチング試験結果を表1に示す。
Figure 2005146131
[レジスト評価例]
表2,3に示す組成で、上記Polymer 3、4、5、6又はReference Polymer 1、2、酸発生剤(PAG1,2)、塩基(トリエタノールアミン、TMMEA、AAA、AACN)、溶解阻止剤(DRI1,2)を配合し、FC−430(住友スリーエム製)0.01質量%を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)溶媒1,000質量質量部に十分に溶解させ、0.1μmのテフロン(登録商標)製のフィルターを濾過することによってレジスト液をそれぞれ調製した。PAG1,2、DRI1,2、TMMEA、AAA、AACNは、下記の通りである。
Figure 2005146131
シリコンウエハーに下層ノボラック系レジスト材料としてOFPR−800(東京応化工業(株)製)を塗布し、300℃で5分間加熱し、硬化させて、0.5μmの厚みにした。その上にブリューワーサイエンス社製反射防止膜(DUV−30)をスピンコートし、110℃で30秒、200℃で60秒ベークして、37nmの厚みにした。レジスト液を硬化させたDUV−30/ノボラックレジスト上へ珪素含有レジストをスピンコーティングし、ホットプレートを用いて120℃で60秒間ベークして200nmの厚さにした。これをArFエキシマレーザーステッパー;S305B(ニコン社製,NA0.68 σ0.85 2/3輪帯照明)を用いて露光し、110℃で60秒間ベーク(PEB)後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)で60秒間現像を行うと、ポジ型のパターンを得ることができた。
得られたレジストパターンを次のように評価した。結果を表2,3に示す。
評価方法:線幅120nmのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量を最適露光量(Eop)として、この露光量において分離しているラインアンドスペースの最小線幅を評価レジストの解像度とした。
Figure 2005146131
Figure 2005146131
本発明の活用例として、導体素子などの製造工程における微細加工に用いられる化学増幅ポジ型レジスト材料とすることが挙げられる。
酸素エッチングを用いた加工プロセスを示し、(A)は加工膜の積層状態、(B)は露光した状態、(C)はPEB、現像した状態、(D)は酸素プラズマエッチングを行った状態、(E)は被加工基板エッチングを行った状態を示す断面図である。 塩素系エッチングを用いた加工プロセスを示し、(A)は加工膜の積層状態、(B)は露光した状態、(C)はPEB、現像した状態、(D)は被加工基板エッチングを行った状態の断面図である。
符号の説明
1 下地基板
2 被加工基板
3 有機膜
4 レジスト膜
5 露光領域
6 被加工基板
7 光

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で示される、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Uaと、0重量%を超え100重量%未満の繰り返し単位Ubとを含んでなる珪素含有高分子化合物。
    Figure 2005146131
    (式中、R、Rは、独立して、水素原子、メチル基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、−CHC(=O)−O−R、又は−CH−O−Rである。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は酸不安定基である。Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアシル基である。Rは酸不安定基である。Xは−C(=O)−O−又は−O−である。)
  2. 0重量%を超え100重量%未満の上記繰り返し単位Uaと、0重量%を超え100重量%未満の上記繰り返し単位Ubと、0重量%を超え100重量%未満の下記繰り返し単位Ucとを含んでなる請求項1に記載の珪素含有高分子化合物。
    Figure 2005146131
    (式中、Rは水素原子、または1価の有機基である。)
  3. 請求項1又は2に記載の高分子化合物と、
    酸発生剤と、
    有機溶剤と
    を含有してなる化学増幅ポジ型レジスト材料。
  4. 溶解阻止剤をさらに含有してなる請求項3に記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  5. 塩基性化合物をさらに含有してなる請求項3又は4に記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、
    加熱処理後、フォトマスクを介して波長300nm以下の高エネルギー線若しくは電子線で露光する工程と、
    必要に応じて、加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程と
    を含むパターン形成方法。
  7. 上記現像する工程の後、酸素プラズマエッチングを含むエッチングにより下地の加工を行う工程をさらに含む請求項6に記載のレジストパターン形成方法。
  8. 上記現像する工程の後、塩素又は臭素を含むハロゲンガスによるエッチングにより下地の加工を行う工程をさらに含む請求項6に記載のレジストパターン形成方法。
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