JP2005146050A - 芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】芳香族ポリカーボネート重合工程で生じる副生フェノールに含まれる不純物にあわせて、ジフェニルカーボネート製造工程又はビスフェノールA製造工程に送ることにより、副生フェノールの精製処理を省力化することを目的とする。
【解決手段】ジフェニルカーボネート製造工程、ビスフェノールA製造工程、及び芳香族ポリカーボネート製造工程を含む芳香族ポリカーボネートの製造方法において、上記芳香族ポリカーボネート製造工程における重合工程は、少なくとも3槽の重合槽から構成され、上記重合槽のうち、第1槽、又は第1槽及び第2槽から回収される副生フェノールを上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用し、かつ、上記重合槽のうち、第2槽以降、又は第3層以降の重合槽から回収される副生フェノールを上記ビスフェノールA製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

この発明は、芳香族ポリカーボネートの製造方法に関し、詳しくは、芳香族ポリカーボネート製造工程で副生するフェノールを所定の基準にしたがって、ジフェニルカーボネート製造工程及びビスフェノールA製造工程で使用することにより、使用するフェノールの精製処理を省力化させる芳香族ポリカーボネートの製造方法に関する。
ジフェニルカーボネート及びビスフェノールAから芳香族ポリカーボネートを製造する方法において、フェノールは、ジフェニルカーボネート及びビスフェノールAの両方の製造原料である。また、ジフェニルカーボネート及びビスフェノールAから芳香族ポリカーボネートを製造する際に生じる留出成分は、フェノールを主成分とする。
そして、ジフェニルカーボネート製造に使用されるフェノール量、ビスフェノールA製造に使用されるフェノール量、及び上記の芳香族ポリカーボネート重合工程で生じる副生フェノールを主成分とする留出成分中のフェノールの量は、理論的にいずれも同量となる。このため、上記の芳香族ポリカーボネート重合工程で生じる副生フェノールを主成分とする留出成分は、ジフェニルカーボネート製造用及びビスフェノールA製造用のいずれか一方又は両方に使用することができ、不足分は、新規なフェノール、例えば市販フェノールが使用されることとなる(特許文献1参照)。
特開平9−241373号公報
ところで、上記芳香族ポリカーボネート重合工程で生じる副生フェノールには、ジフェニルカーボネートに含有されるカルボニル化合物から副生するアルコール、カルボニル化合物、ジフェニルカーボネート、ビスフェノールA、ジフェニルカーボネートとビスフェノールAから得られるオリゴマー等の不純物が含まれる。
これらの副生物には、ジフェニルカーボネート製造工程に送られても問題ないが、ビスフェノールA製造工程に送られると問題となる不純物や、これと逆の場合の不純物が含まれる。
そこでこの発明は、芳香族ポリカーボネート重合工程で生じる副生フェノールに含まれる不純物にあわせて、ジフェニルカーボネート製造工程又はビスフェノールA製造工程に送ることにより、副生フェノールの精製処理を省力化することを目的とする。
この発明は、下記する<1>〜<3>のそれぞれの製造工程を含む、芳香族ポリカーボネートの製造方法において、上記芳香族ポリカーボネート製造工程における重合工程は、少なくとも3槽の重合槽から構成され、上記重合槽のうち、第1槽、又は第1槽及び第2槽から回収される副生フェノールを上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用し、かつ、上記重合槽のうち、第2槽以降、又は第3槽以降の重合槽から回収される副生フェノールを上記ビスフェノールA製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用することにより、上記課題を解決したのである。
<1>フェノール及びカルボニル化合物を原料とする反応工程を経てジフェニルカーボネートを製造するジフェニルカーボネート製造工程。
<2>フェノール及びアセトンを原料とし、酸触媒の存在下での合成反応工程、晶析・分離工程を経てビスフェノールAを製造するビスフェノールA製造工程。
<3>上記のジフェニルカーボネート及びビスフェノールAを原料とし、重合工程を経て芳香族ポリカーボネートを製造する芳香族ポリカーボネート製造工程。
この発明によると、芳香族ポリカーボネート製造工程で使用される重合槽が少なくとも3槽有り、このうち、第1槽、又は第1槽及び第2槽から回収される副生フェノールに含まれる不純物は、ジフェニルカーボネートに含有されるカルボニル化合物から副生するアルコール等のフェノールより沸点の低い不純物がほとんどであり、フェノールより沸点の高い不純物は、カルボニル化合物やジフェニルカーボネートくらいである。これらの不純物は、ジフェニルカーボネート製造工程における原料及び生成物であるので、これらの不純物を含む副生フェノールは、精製することなく、ジフェニルカーボネート製造工程に使用されるフェノールの少なくとも一部として使用することができる。
また、上記以外の重合槽から回収される副生フェノールに含まれる不純物は、ジフェニルカーボネート、ビスフェノールA、ジフェニルカーボネートとビスフェノールAから得られるオリゴマー等のフェノールより沸点の高い不純物がほとんどであり、フェノールより沸点の低い不純物は、ほとんど含まれない。これらの各不純物は、ビスフェノールA製造工程で加水分解され、この製造工程での原料及び生成物となり、かつ、この副生フェノールには、ビスフェノールA製造工程での触媒活性低下原因となるアルコール類等がほとんど含まれないので、これらの不純物を含む副生フェノールは、精製することなく、ビスフェノールA製造工程に使用されるフェノールの少なくとも一部として使用することができる。
以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。
この発明にかかる芳香族ポリカーボネートの製造方法は、下記のジフェニルカーボネート(DPC)、ビスフェノールA(BPA)及び芳香族ポリカーボネート(PC)のそれぞれの製造工程において、芳香族ポリカーボネート(PC)製造工程で副生するフェノールの使用方法を特定した製造方法である。以下において、まず、芳香族ポリカーボネート製造工程について説明し、そして、ジフェニルカーボネート製造工程、ビスフェノールA製造工程について順に説明する。
[芳香族ポリカーボネート製造工程]
上記芳香族ポリカーボネートの製造工程は、図1に示すプロセスから構成される。すなわち、原料として、上記ジフェニルカーボネート(DPC)製造工程及びビスフェノールA(BPA)製造工程で製造されたジフェニルカーボネート(DPC)及びビスフェノールA(BPA)を用い、これとアルカリ水溶液等の塩基性触媒(C2)とを混合槽41に導入して混合し、次いで重合槽に送って重合工程を行う。上記重合槽は、重合で副生するフェノールを留出させながら縮重合が行うことができるものであれば、特に制限はなく、縦型槽、横型槽、塔形式の槽の何れの槽であってもよい。
さらに、上記重合槽の数は、特に限定されないが、重合反応が、フェノール(PL)を留出させながらの縮重合であるので、重合度に併せて重合条件をかえることを可能とするため、複数の重合槽を用いるのが好ましく、少なくとも3つ用いるのがより好ましい。図1においては、縦型重合槽を3つ(第1重合槽42,第2重合槽43,第3重合槽44)、及び横型重合槽を1つ(第4重合槽45)を直列に連結した重合槽群を示した。この場合の重合条件としては、例えば、第1重合槽42において、200〜250℃で50〜200Torr、第2重合槽43において、230〜280℃で10〜50Torr、第3重合槽44において、250〜300℃で0.2〜5Torr、第4重合槽45において、260〜320℃で0.05〜2Torrとすることができる。このようにすると、重合が進行するにつれて副生フェノール(d−PL)が留去され、所望の重合度の芳香族ポリカーボネートを得ることができる。
上記重合工程において生じた副生フェノール(d−PL)は、熱交換器46,47やコンデンサ48によって液化され、第1回収タンク49a又は第2回収タンク49bに送られる。そして、残りの排ガス(D5)は、処理工程(図示せず)に送られる。
上記重合槽のうち、第1槽42、又は第1槽42及び第2槽43から回収される副生フェノール(d−PL)は、図1に示すように、第1回収タンク49aに送られる。この第1回収タンク49aに回収される第1副生フェノール(d−PL1)には、カルボニル化合物から生成するアルコール等のフェノール(PL)より沸点の低い不純物が含まれ、また、少量のカルボニル化合物、ジフェニルカーボネートも含まれる。この不純物は、上記ジフェニルカーボネート(DPC)製造工程における原料及び生成物であるので、上記第1副生フェノール(d−PL1)は、精製することなく、ジフェニルカーボネート(DPC)製造工程に使用されるフェノール(PL)の一部として使用することができる。
また、上記重合槽のうち、第2重合槽43以降の重合槽、又は第3重合槽44以降の重合槽から回収される副生フェノール(d−PL)は、図1に示すように、第2回収タンク49bに送られる。この第2回収タンク49bに回収される第2副生フェノール(d−PL2)には、ジフェニルカーボネート、ビスフェノールA(BPA)、ジフェニルカーボネートとビスフェノールA(BPA)から得られるオリゴマー等のフェノール(PL)より沸点の高い不純物が含まれ、フェノール(PL)より沸点の低い不純物は、ほとんど含まれない。これらの不純物は、ビスフェノールA(BPA)製造工程で加水分解され、この製造工程での原料及び生成物となり、かつ、この第2副生フェノール(d−PL2)には、ビスフェノールA(BPA)製造工程での触媒活性低下原因となるアルコール類等がほとんど含まれないので、これらの不純物を含む第2副生フェノール(d−PL2)は、精製することなく、または、低純度の精製により、ビスフェノールA(BPA)製造工程に使用されるフェノール(PL)の一部として使用することができる。
上記ジフェニルカーボネート(DPC)製造工程で使用される副生フェノール(d−PL)、すなわち、第1副生フェノール(d−PL1)が得られる上記重合槽、すなわち、第1重合槽42、又は第1重合槽42及び第2重合槽43には、蒸発成分を一部液化し、還流する還流装置53a、53bを設けるのが好ましい。この還流装置53a、53bを設けることにより、第1重合槽42、又は第1重合槽42及び第2重合槽43から留出する成分のうち、フェノール(PL)より高沸点の成分を各重合槽に戻すことができ、得られる第1副生フェノール中に含まれるフェノール(PL)より高沸点の成分をより減少させることができる。
ところで、上記の第2重合槽43から回収される副生フェノール(d−PL)は、上記したように、第1回収タンク49a又は第2回収タンク49bのいずれかに送られる。この回収タンクの選択は、いずれか一方に限定して配管を設けてもよく、図1に示すように、両方の回収タンクにつながる配管を設けると共に、それぞれの配管に弁54a、54bを設け、適宜、切り替えるようにしてもよい。これは、上記の第2重合槽43から回収される副生フェノール(d−PL)に含まれる不純物は、相対的に少なく、第1回収フェノール(d−PL1)として用いることもでき、また、第2回収フェノール(d−PL2)として用いることもできるからである。
上記第2重合槽43からの留出する副生フェノール(d−PL)を第1回収タンク49aに送る量、又は第2回収タンク49bに送る量は、他の各重合槽からの副生フェノール(d−PL)量、及びこの副生フェノール(d−PL)に含まれる不純物含量によって、調整される。
上記副生フェノール(d−PL)のうち、上記ジフェニルカーボネート(DPC)製造工程に送られ、原料のフェノール(PL)の一部として使用される量、すなわち、第1回収フェノール(d−PL1)の量は、上記副生フェノール(d−PL)の合計量、すなわち、第1回収フェノール(d−PL1)と第2回収フェノール(d−PL2)の合計量に対して、50〜95重量%がよく、50〜70重量%が好ましい。
また、上記第2回収フェノール(d−PL2)の量は、上記副生フェノール(d−PL)の合計量に対して、上記第1回収フェノール(d−PL1)の残量である、50〜5重量%がよく、50〜30重量%が好ましい。
上記第1回収フェノール(d−PL1)の量が、50重量%より少ないと、ジフェニルカーボネートより低沸点である不純物、特にアルコール等が第2回収フェノール(d−PL2)に混入し、そのままビスフェノールA製造原料として使用すると、反応活性が低下する傾向があり、好ましくない。一方、95重量%より多いと、ジフェニルカーボネートより高沸点であるビスフェノールAやオリゴマーが第1回収フェノール(d−PL1)に混入し、ジフェニルカーボネート製造時の配管閉塞をまねくおそれがある。
また、上記ジフェニルカーボネート(DPC)製造工程で使用される副生フェノール(d−PL)、すなわち、上記第1回収フェノール(d−PL1)に含まれる、ビスフェノールA(BPA)や上記ジフェニルカーボネートとビスフェノールA(BPA)とから得られるオリゴマー等のジフェニルカーボネート(DPC)より高沸点を有する高沸点化合物の含有量は、1.0重量%以下が好ましく、0.1重量%以下がより好ましい。1.0重量%より多いと、ジフェニルカーボネート製造時の配管閉塞をまねくおそれがある。
さらに、上記ビスフェノールA(BPA)製造工程で使用される副生フェノール(d−PL)、すなわち、上記第2回収フェノール(d−PL2)に含まれるジフェニルカーボネート(DPC)より低沸点を有する低沸点化合物、具体的には、カルボニル化合物、カルボニル化合物から副生するアルコール等の含有量は、100重量ppm以下が好ましく、50重量ppm以下がより好ましい。なお、上記ビスフェノールA(BPA)製造工程で、原料として使用されるフェノールは、上記再生フェノール以外に、不足分としての市販フェノール、さらには、ビスフェノールA(BPA)製造工程を循環するフェノールを含む。そのため、上記の原料として使用されるフェノール中の上記低沸点化合物の含有量は、副生フェノール中の上記低沸点化合物の含有量より少なく、通常、20重量ppm以下、好ましくは5重量ppm以下である。20重量ppmより多いと、ビスフェノールA製造時の触媒活性を低下させ、生産性の低下をまねくおそれがある。
なお、上記カルボニル化合物がジアルキルカーボネート及び/又はアルキルアリールカーボネートの場合、上記のカルボニル化合物から副生するアルコールは、ジアルキルカーボネート及び/又はアルキルアリールカーボネートから得られるアルキルアルコールとなる。
ところで、図1において、第4重合槽45には、留出分の回収装置を設けていないが、これは、第4重合槽45では、ほとんど留出分が発生しないものとして、プロセスが組まれているためであり、第1重合槽42〜第3重合槽44の条件によっては、第4重合槽45に留出分を回収する装置を設ける場合がある。
次に、上記重合工程で製造された芳香族ポリカーボネートは、押出機52に送られる。ここで、含有する揮発分を排ガス(D5)として除去すると共に、酸Iや各種添加剤Jを加えて、触媒の中和等が行われる。そして、ペレット化等の処理(図示せず)が行われ、製品としての芳香族ポリカーボネートが得られる。
[ジフェニルカーボネート製造工程]
ジフェニルカーボネート(DPC)は、フェノール(PL)及びカルボニル化合物を原料として製造される。このカルボニル化合物は、ジフェニルカーボネートのカルボニル基を形成することができれば、制限なく用いることができる。このようなカルボニル化合物の例としては、ホスゲン(CDC)、一酸化炭素、炭酸ジアルキル、アルキルアリールカーボネート等があげられる。具体的には、炭酸ジアルキル、アルキルアリールカーボネートとして、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、メチルフェニルカーボネート、エチルフェニルカーボネート等があげられる。以下において、カルボニル化合物としてホスゲン(CDC)を用い、反応後に洗浄工程及び蒸留工程を経て、ジフェニルカーボネート(DPC)を製造する工程について説明する。
上記ジフェニルカーボネート(DPC)の製造工程は、図2に示すプロセスから構成される。すなわち、原料として、フェノール(PL)、ホスゲン(CDC)を用い、これと塩基性化合物触媒(C1)とをDPC反応器1に導入する反応工程を行う。このときの反応条件は特に限定されないが、フェノール(PL)が溶融状態にある50〜180℃、常圧下が好ましい。また、フェノール(PL)とホスゲン(CDC)の混合比(モル比)は、ホスゲン(CDC)の完全消費の観点から、フェノール(PL)1モルに対して、0.40〜0.49モルが好ましい。
このとき原料として使用されるフェノール(PL)には、上記第1副生フェノール(d−PL1)がその一部として含まれる。
上記反応工程で製造されたジフェニルカーボネート(DPC)含有反応液aは、脱塩酸塔2に送られ、脱塩酸工程が行われる。反応器1及び脱塩酸塔2で生じた塩酸ガス(D1)は、回収され、塩酸処理工程(図示せず)に送られる。
次いで、得られた脱塩酸処理液bは、混合槽3に送られ、後述するジフェニルカーボネート(DPC)含有回収液dと混合される。そして、アルカリ中和槽4に送られ、アルカリ性水溶液(E1)で上記脱塩酸塔で除去しきれなかった塩酸を中和する中和工程が行われる。
そして、得られた中和処理液eは、水洗槽5に送られ、水(W)で水洗する水洗工程が行われる。
水洗工程で得られた水洗処理液fは、蒸留塔に送られ、蒸留工程が行われる。図2においては、2つの蒸留塔が用いられるが、これに限られるものではない。2つの蒸留塔を用いる場合、低沸分除去のための第1の蒸留塔6で水、塩基性化合物触媒及びフェノール(PL)を含有する混合ガス(F)を回収し、反応原料の一部として再使用することができる。
そして、上記第1DPC蒸留塔6の第1蒸留残渣g1を、高沸分除去のための第2DPC蒸留塔7で再度蒸留し、製品である精製されたジフェニルカーボネート(DPC)を蒸留分として回収する。そして、蒸留残渣g2が蒸留釜残側から回収される。
上記第1DPC蒸留塔6での蒸留条件としては、水、塩基性化合物触媒、フェノール(PL)が蒸留され、ジフェニルカーボネート(DPC)が残留する条件であれば特に限定されるものではなく、1.3〜13kPaが好ましい。温度はその圧力下での沸点となる。また、上記第2DPC蒸留塔7での蒸留条件としては、ジフェニルカーボネート(DPC)が蒸留され、ジフェニルカーボネート(DPC)より高沸の不純物が残留する条件であれば特に限定されるものではなく、1.3〜6.5kPaで、150〜220℃が好ましい。
ところで、第2DPC蒸留塔7での蒸留残渣g2には、フェノール含有不純物であるメチルフェノールが反応したジフェニルカーボネートのメチル置換体、ホスゲン(CDC)中の残留臭素が反応したジフェニルカーボネートの臭素置換体を中心とする不純物が含有するが、ジフェニルカーボネート(DPC)も含有する。このため、この蒸留残渣g2を再び蒸留し、ジフェニルカーボネート(DPC)を回収してもよい。すなわち、図2に示すように、第2DPC蒸留塔7での蒸留残渣g2をDPC回収蒸留塔8を用いて、回収蒸留工程にかける。これにより、ジフェニルカーボネート(DPC)含有回収液dを蒸留回収することができる。これを上記の通り、混合槽3に送ることにより、洗浄・蒸留工程に再投入することができ、ジフェニルカーボネート(DPC)の回収効率をより向上させることができる。そして、上記のジフェニルカーボネート(DPC)のメチル置換体や臭素置換体が濃縮された回収蒸留残渣(X1)が蒸留釜残側から回収される。
上記回収蒸留塔8での蒸留条件としては、ジフェニルカーボネート(DPC)が蒸留され、ジフェニルカーボネート(DPC)より高沸の不純物が残留する条件であれば特に限定されるものではなく、1.3〜6.5kPa、150〜220℃が好ましい。
[ビスフェノールA製造工程]
ビスフェノールAの製造工程は、図3で示されるプロセスから構成される。すなわち、原料としてフェノール(PL)及びアセトン(A)を用い、合成反応工程(工程(a))、低沸除去工程(工程(b))、晶析・分離工程(工程(c))、加熱溶融工程(工程(d))、フェノール(PL)除去工程(工程(e))、造粒工程(工程(f))を経由してビスフェノールA(BPA)が製造される。
次に、各工程についてそれぞれ説明する。
上記工程(a)は、フェノール(PL)とアセトン(A)とを酸性触媒の存在下で、縮合反応させてビスフェノールAを生成させる工程である。ここで用いる原料のフェノール(PL)及びアセトン(A)は、化学量論量よりもフェノール(PL)が過剰な条件で反応させる。フェノール(PL)とアセトン(A)とのモル比は、フェノール(PL)/アセトン(A)の比として3〜30、好ましくは5〜20の範囲である。反応温度は通常30〜100℃、好ましくは50〜90℃、反応圧力は、一般に常圧〜5kg/cm2・Gで行われる。
上記の原料として使用されるフェノール(PL)には、上記第2副生フェノール(d−PL2)がその一部として含まれる。
上記酸性触媒としては、塩酸等の無機酸や有機酸、イオン交換樹脂等を用いることができる。上記酸性触媒としてイオン交換樹脂を用いる場合、ゲル型で架橋度が1〜8%、好ましくは2〜6%のスルホン酸型陽イオン交換樹脂が適しているが、特に限定されるものではない。
上記スルホン酸陽イオン交換樹脂は、そのままでも用いられるが、必要に応じて、変性させたスルホン酸陽イオン交換樹脂を用いることができる。上記変性に要される化合物としては、メルカプト基を有する化合物等があげられる。
上記メルカプト基を有する化合物としては、2−アミノエタンチオール等のアミノアルカンチオール、2−(4−ピリジル)エタンチオール等のω−ピリジルアルカンチオール、加水分解等により容易にメルカプト基を発現する2,2−ジメチルチアゾリジン等のチアゾリジン類等、従来からこの用途に用い得ることが知られている任意のものを用いることができる。
上記工程(a)で生成する反応混合物中には、一般にビスフェノールA(BPA)の他に、未反応フェノール(PL)、未反応アセトン(A)、触媒、反応生成水(W)及び着色物質等の副生物が含まれる。
上記工程(b)は、上記工程(a)で得られる反応混合液から低沸点成分と触媒とを除去する工程である。ここでいう低沸点成分とは、反応生成水(W)、未反応アセトン(A)、及びこれらと沸点が近いものである。この工程では、上記反応混合物からこれらの低沸点成分を例えば減圧蒸留等により除去し、また触媒等の固体成分は濾過等によって除かれる。なお、固定床触媒反応器を用いる場合は脱触媒の必要は特にない。減圧蒸留は圧力50〜300mmHg、温度70〜130℃の範囲を用いるのが好ましく、未反応フェノール(PL)が共沸してその一部が系外へ除かれることもある。
上記工程(c)は、上記工程(b)で得られた混合液を冷却し、ビスフェノールA(BPA)とフェノール(PL)との付加物結晶を析出させて分離する工程である。この工程(c)に先立って、上記工程(b)で得られた混合液中のビスフェノールA(BPA)の濃度を、フェノールを留去又は追加することにより、ビスフェノールAの濃度を10〜50重量%、好ましくは20〜40重量%に調整しておくと、上記付加物の収率を高め、かつスラリー状の混合液の見掛けの粘度を調節して、作業性を改良する上で好ましい。
上記工程(c)における冷却は、一般に45〜60℃の温度まで行われ、これによって、ビスフェノールA(BPA)とフェノール(PL)との付加物の結晶が析出し、系はスラリー状になる。この冷却は、外部に設けた熱交換器や晶析機に加えられる水の蒸発潜熱による除熱によって行われる。次に、このスラリー状の液を、ろ過、遠心分離等により付加物結晶と反応副生物を含む母液とに分離し、付加物結晶を次工程に供する。分離された母液の一部又は全部は、後述する母液処理工程(g)を経由して、工程(a)にリサイクルして、原料として使用されるフェノールの一部又は全部として用い、更に反応収率の向上を図る。
上記工程(d)は、上記工程(c)で得られた付加物の結晶を加熱溶融する工程である。この付加物結晶の組成は、ビスフェノールA(BPA)が45〜70重量%、フェノール(PL)が55〜30%の範囲にあるのが一般的である。この結晶を100〜160℃に加熱することにより溶融して次工程に供する。
上記工程(e)は、上記工程(d)で得られた溶融液からフェノール(PL)を除去して溶融ビスフェノールA(BPA)を得る工程である。工程(e)で得られた溶融液から、減圧蒸留等の方法によってフェノール(PL)を除去することにより付加物を解離させて、高純度のビスフェノールAが回収できる。この減圧蒸留は、圧力10〜100mmHg、温度150〜220℃の範囲で、かつ系内に存在するビスフェノールA(BPA)とフェノール(PL)との混合液の融点より少なくとも10℃高い温度で行うのが好ましい。減圧蒸留に加えてスチームストリッピングを行って、残存するフェノール(PL)を除去する方法も提案されている。
上記工程(f)は、上記工程(e)で得られた溶融状態のビスフェノールA(BPA)を冷却・固化し、造粒して粒状の製品を得る工程である。溶融状態のビスフェノールAは、例えばスプレードライヤー等の造粒装置により液滴にされ、冷却固化されて製品となる。この液滴は、噴霧、滴下、散布等により調製され、冷却は通常窒素あるいは空気等によって行われる。
このビスフェノールA(BPA)の製造工程、特に、上記工程(a)において、ビスフェノールA(BPA)以外に、ビスフェノールAの2,4−異性体等の副生物(以下、「BPA副生物」と称する。)も同時に合成される。そして、このBPA副生物は、主として、上記工程(c)の母液に含有され、上記ビスフェノールA(BPA)の製造工程を循環する。このため、上記BPA副生物がこの循環系内で蓄積する傾向にあり、ある程度以上の蓄積が生じると、上記工程(c)での分離が不十分となり、ビスフェノールA(BPA)側に付随してしまい、結果として、製品ビスフェノールA(BPA)の品質を低下させる傾向がある。このため、上記工程(c)の母液の一部又は全部を、母液処理工程(工程(g))にかけることにより、上記母液中の上記BPA副生物を分離・除去し、製品ビスフェノールA(BPA)の品質を保持する。
上記工程(g)は、蒸留によりフェノール(PL)を回収する方法、又は、母液を塩基性物質の存在下で加熱してこの母液中のビスフェノールA(BPA)副生物を分解して、フェノール及びフェノール誘導体を生じさせ、次いで、これを、酸触媒を用いて反応させてビスフェノールA(BPA)を製造し、これを回収する方法である。
具体的には、図4に示すように、まず、上記母液の一部又は全部をフェノール蒸発器32に導入し、同時に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基性物質Hを導入する。次いで、フェノール(PL)の沸点以上に加熱して蒸発させ、フェノール(PL)をフェノール蒸発器32の上部から抜き出す。そして、フェノール蒸発器32の下部から上記ビスフェノールA(BPA)及びBPA副生物を主成分とする蒸発残渣を残渣反応器33に送り、180〜300℃の熱をかけることにより、上記ビスフェノールA(BPA)及びBPA副生物に分解反応を生じさせ、ビスフェノールA(BPA)の反応中間体であるイソプロペニルフェノール等の分解物を得、これを塔頂から蒸留留去させる。また、この残渣反応器33で生じた釜残分は、有機分を大量に含む排液として、焼却処理等の排液処理工程(図示せず)に送られる。
上記BPA副生物の分解物であるフェノール(PL)及びフェノール誘導体は、残渣反応器33の上部より留去されて再生反応器34に送られるが、残渣反応器33の上部より取り出す際、上記フェノール蒸発器32の上部から抜き出されたフェノール(PL)と混合させる。これにより、フェノール誘導体の濃度が希釈されて、好ましくない副反応が生じるのを抑えることができる。
次いで、再生反応器34において、上記BPA副生物の分解物であるフェノール(PL)及びフェノール誘導体を、酸触媒を用いて、再度、反応させることにより、ビスフェノールA(BPA)等を生成させる。これは、未反応のフェノール(PL)と共に、上記原料として使用されるフェノール(PL)に混合されて、工程(a)に送られる。上記ビスフェノールA(BPA)は、そのまま、工程(c)を経て回収され、フェノール(PL)は、原料として使用されるので、ビスフェノールA(BPA)の製造効率を高めることができる。
以下、この発明を、実験例を用いて説明する。
〔ジフェニルカーボネートの製造例(1)〕
市販フェノールとホスゲンからジフェニルカーボネートを製造する例を以下に示す。
<反応工程>
溶融した市販フェノールとピリジン触媒を反応器へ連続供給しながら、150℃の混合下、ホスゲンガスを連続供給した。ホスゲン化反応に伴って副生される塩化水素ガスは10℃まで冷却し、凝縮液は反応器に戻され、未凝縮ガスはアルカリ水溶液で中和後排出した。一方、反応器からはジフェニルカーボネートが約91重量%含有する反応液を連続的に抜き出した。反応工程でのホスゲンの反応率はほぼ100%であった。
<洗浄工程>
上記反応液と約5重量%の水酸化ナトリウム水溶液を、それぞれテフロンライニング製の中和混合槽に供給し、80℃下で約10分間混合し、pH8.5に調整した。中和後の有機相は静置分離後、水洗混合槽に移送した。水洗混合槽では有機相に対して約30重量%に相当する温水で洗浄され、水相を分離して、粗製ジフェニルカーボネート(水1重量%、ピリジン2重量%、フェノール8重量%、ジフェニルカーボネート89重量%含有)を得た。
<低沸蒸留工程>
次に、上記粗製ジフェニルカーボネートを約30kg/hrで低沸蒸留塔の中段に連続供給した。低沸蒸留塔は内径150mm、高さ4.0mで、上部に還流装置、中央に原料供給部があり、濃縮部および回収部にスルザーパッキング(住友重機械工業(株)製)を充填した、理論段数8段の連続蒸留塔を使用した。真空度20torr、熱媒オイル温度約220℃、トップ温度80〜100℃、塔中段温度160℃、還流比1の条件で蒸留してジフェニルカーボネートより低沸点物質である水、ピリジン、フェノールを蒸留留去した。塔底からは、約26kg/hrでジフェニルカーボネート(水10重量ppm以下、ピリジン1重量ppm以下、フェノール50重量ppm)が連続的に抜き出された。
<高沸蒸留工程>
更に、このジフェニルカーボネート(低沸蒸留塔の缶出液)を高沸蒸留塔に連続供給した。高沸蒸留塔は内径200mm、高さ4.0mで、上部に還流装置、中央に原料供給部があり、濃縮部および回収部にスルザーパッキング(住友重機械工業(株)製)を充填した、理論段数8段の連続蒸留塔を使用した。真空度20torr、熱媒オイル温度約240℃、トップ温度約180℃、還流比0.5の条件で蒸留して、トップより精製ジフェニルカーボネートが約23.5kg/hrで得られ、塔底より高沸物(ジフェニルカーボネートのアルキル置換体とブロム置換体がそれぞれ約350重量ppmと約40重量ppm含有するジフェニルカーボネート)が約2.5kg/hrでパージされた。精製ジフェニルカーボネートは、フェノールを80重量ppm含有する高純度品であった。
〔ジフェニルカーボネートの製造例(2)〕
市販のフェノールとジメチルカーボネートからジフェニルカーボネートを製造する例を以下に記す。
<反応工程>
内径50mm、高さ5mの実段数50段のトレイ式蒸留塔(第1反応蒸留塔)の上から10段目に市販のフェノール、ジメチルカーボネート及び触媒としてテトラフェノキシチタンを含む原料液を600g/hr(ジメチルカーボネート390g/hr、フェノール200g/hr、テトラフェノキシチタン0.5g/hr)の流量でフィードした。塔底をマントルヒーターで加熱して反応蒸留を行い、塔頂からメタノールを含むジメチルカーボネート溶液を還留比12で還留させながら抜き出した。生成したメチルフェニルカーボネート及び少量のジフェニルカーボネートを含む塔底液は、塔底から抜き出して、内径80mm、高さ4mの実段数50段のトレイ式蒸留塔(第2反応蒸留塔)の上から10段目にフィードした。第2反応蒸留塔では、更に反応が進行して生成したジフェニルカーボネート、メチルフェニルカーボネートを含む液が、塔底から抜き出された。そして、大部分の未反応ジメチルカーボネートと一部の未反応フェノールは、第2反応蒸留塔の塔頂より留去して第1反応蒸留塔へリサイクルした。
<リサイクル工程>
内径32mm、高さ2.5mの実段数30段の蒸留塔(共沸蒸留塔)の中段に第1反応蒸留塔から留出させたメタノールを含むジメチルカーボネートの溶液をフィードして、還留比5で蒸留した。塔頂よりほぼ共沸組成に近いメタノールとジメチルカーボネートの混合液を抜き出し、次いで抽出蒸留塔にフィードした。抽出蒸留塔では、メタノールとジメチルカーボネートを分離し、メタノールは系外にパージされ、ジメチルカーボネートは第1反応蒸留塔へリサイクルした。また、前記の共沸蒸留塔の塔底液は微量のフェノールを含むジメチルカーボネートであり、これは第1反応蒸留塔へ循環した。
<精製工程>
第2反応蒸留塔の塔底から連続的に抜き出された触媒及びジフェニルカーボネートを含む高沸点反応混合物は蒸発缶へ導入され、そこで触媒を含む蒸発凝縮液がパージされた。一方、蒸発缶で形成されたジフェニルカーボネートを多量に含む蒸発物はジフェニルカーボネート精製塔に供給された。精製塔の塔頂圧力は20Torr、塔底温度は190℃に制御され、塔頂からフェノール及びメチルフェニルカーボネートを含む低沸点混合物を留出し、一部は還流し、残りは前記の第2反応蒸留塔へリサイクルした。一方、ジフェニルカーボネート精製塔の塔底からは高沸不純物をパージし、塔中段からジフェニルカーボネートを得た。
以上のような操作を連続で行い、各工程が定常状態になるまで継続した。定常状態においてサンプリングして高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、得られたジフェニルカーボネートにはメチルフェニルカーボネートが300重量ppm検出された。また、ジフェニルカーボネートの収率は、フェノール基準で約95%であった。
〔ビスフェノールAの製造例〕
市販のフェノールとアセトンからビスフェノールAを製造する例を以下に記す。
温度調節器を有する流通式合成反応器に、4−ピリジンエタンチオールでスルホン酸基の15%を中和した、スルホン酸型酸性陽イオン交換樹脂(三菱化成株式会社製、商品名ダイヤイオンSK−104)を60L充填した。この合成反応器に、フェノール:アセトンのモル比が10:1の混合液を温度80℃、68.2kg/hrの流量で装入し、反応させた。アセトンの転化率は80%であった。反応混合物は、低沸点物(未反応アセトン、水、フェノールの一部)を5.1kg/hの流量でパージしたのち、50℃に冷却して付加物の結晶を析出させた。これを濾過して、付加物の結晶と母液とに分離した。流量はそれぞれ16.5kg/hと46.5kg/hであった。この母液の10wt%を母液処理工程に供給し、他の母液は合成反応器に装入する原料の一部として循環させた。
ここで得られた付加物結晶を、再度27.2kg/hの流量のフェノールに溶解させたのち、50℃に冷却して結晶を析出させ、濾過して付加物の結晶(11.3kg/h)と母液(32.5kg/h)とに分離した。分離された結晶は、0.3mmHgの減圧下、180℃に加熱してフェノールを除去し、純度99.95%以上のビスフェノールAを7.7kg/hの流量で得た。
一方、母液処理工程に供給した母液は、フェノールの一部を留去し濃縮した。次に、水酸化ナトリウムを0.1重量%含ませ、50mmHgの減圧下、210℃にコントロールした分解蒸留塔の塔底に装入した。塔底の液レベルは一定の条件で運転し(滞留時間 1hr)、分解蒸留塔の塔底液は0.5kg/hの流量で系外にパージした。さらに、分解蒸留塔の塔頂からの流出液と前述のフェノールとを混ぜ、スルホン酸型酸性陽イオン交換樹脂(三菱化成株式会社製、商品名ダイヤイオンSK−104)を4L充填した、流通式反応器に4.2kg/hの流量で装入し、80℃の条件で、反応させた。得られた反応液は最初の合成反応器に循環した。
前述の合成反応器へは、系外へパージされた量及び得られたビスフェノールAの量に対応する量の市販のフェノール(18.5kg/h)とアセトン(3.6kg/h)を補給し、合成反応を連続的に行い、上記の系全体としてビスフェノールAを連続的に製造した。
〔芳香族ポリカーボネートの製造例(1)〕
上記ジフェニルカーボネートの製造例(1)で得られたジフェニルカーボネートと、上記ビスフェノールAの製造例から得られたビスフェノールAから芳香族ポリカーボネートを製造する例を以下に記す。
<重合工程>
上記ジフェニルカーボネートとビスフェノールAを窒素ガス雰囲気下、0.977重量比で溶融混合し、窒素雰囲気下、210℃、100Torrに制御した第1縦型攪拌重合槽内に連続供給し、平均滞留時間が60分になるように槽底部のポリマー排出ラインに設けられたバルブ開度を制御しつつ液面レベルを一定に保った。また、上記原料混合物の供給を開始すると同時に、触媒として水溶液とした炭酸セシウムをビスフェノールA1モルに対し、0.5×10-6モルの流量で連続供給した。槽底より排出された重合液は、引き続き第2、3の縦型重合槽並びに第4の横型重合槽に逐次連続供給された。反応の間、各槽の平均滞留時間が60分になるように液面レベルを制御し、また同時に副生するフェノールの留去も行った。第1、2重合槽より蒸発するガスは、それぞれ多段凝縮器で凝縮液化され、一部を各重合槽に還流し、残りを副生フェノールタンクに回収した。一方、第3,4重合槽より蒸発するガスは、それぞれ、並列2基ある片方のフリーズコンデンサーで固化され、他方のフリーズコンデンサーとの切替運転により固化分を溶融し、副生フェノールタンクに回収された。その際、第1重合槽より留出されるフェノールは全て副生フェノールタンク−1に、第2〜4重合槽より留出されるフェノールは副生フェノールタンク−2にそれぞれ貯蔵した。
各反応槽の重合条件は、第1重合槽(210℃、100Torr)、第2重合槽(240℃、15Torr)、第3重合槽(260℃、0.5Torr)、第4重合槽(280℃、0.5Torr)であった。
上記得られたポリマーを溶融状態のまま、2軸押出機(神戸製鋼所(株)製、スクリュー径0.046m、L/D=40.2)に導入し、ポリカーボネート当たり5重量ppm相当のp−トルエンスルホン酸ブチルを連続的に添加しながら、ペレット化した。こうして得られたポリカーボネートのMvは21,000であり、初期YIは1.7であった。
・分子量(Mv)の測定:
ポリカーボネートの濃度(C)が0.6g/dlの塩化メチレン溶液を用いて、ウベローデ型粘度計により温度20℃で測定した比粘度(ηsp)から、下記の両式を用いて、分子量(Mv)を算出した。
ηsp/C=[η](1+0.28ηsp)
[η]=1.23×10-4(Mv)0.83
・初期色相(YI)の測定:
ポリカーボネート樹脂を窒素雰囲気下、120℃で6時間乾燥した後、(株)日本製鋼所製J−100射出成形機で3mm厚の射出成形片を360℃で製作し、スガ試験機(株)製SC−1によりYI値を測定した(このYI値が大きいほど着色していることを示す)。
<副生フェノール>
上記重合工程より回収された副生フェノールの量ならびに組成を測定した結果、以下の通りであった。
・副生フェノールタンク−1
回収されたフェノール量は、重合工程で留出したフェノール全体量に対して、約60%であった。フェノール以外にはジフェニルカーボネートが1.1重量%検出され、ビスフェノールAおよびオリゴマー成分は未検出であった。
・副生フェノールタンク−2
回収されたフェノール量は、重合工程で留出したフェノール全体量に対して、約40%であり、フェノール以外にジフェニルカーボネートが6.0重量%検出され、ビスフェノールAおよびオリゴマー成分がそれぞれ1.2重量%、0.3重量%検出された。
〔芳香族ポリカーボネートの製造例(2)〕
上記ジフェニルカーボネートの製造例(2)で得られたジフェニルカーボネートと、上記ビスフェノールAの製造例から得られたフェノールAから芳香族ポリカーボネートを製造する例を以下に記す。
<重合工程>
ジフェニルカーボネートとして、前述したジフェニルカーボネートの製造例(2)で得られたジフェニルカーボネートを使用した以外は、前記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)と同様の操作を実施した。得られたポリカーボネートは、Mv=21,000、初期YI=1.7であり、前記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)のそれと同等品質であった。
<副生フェノール>
上記重合工程より回収された副生フェノールの量ならびに組成を測定した結果、以下の通りであった。
・副生フェノールタンク−1
回収されたフェノール量は、重合工程で留出したフェノール全体量に対して、約60%であった。フェノール以外にはジフェニルカーボネートが1.1重量%、メタノールが95重量ppm検出され、ビスフェノールAおよびオリゴマー成分は未検出であった。
・副生フェノールタンク−2
回収されたフェノール量は、重合工程で留出したフェノール全体量に対して、約40%であり、フェノール以外にジフェニルカーボネートが6.0重量%検出され、ビスフェノールAおよびオリゴマー成分がそれぞれ1.2重量%、0.3重量%検出された。メタノールは未検出(5重量ppm以下)であった。
(実施例1)
上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で得られた副生フェノールを用いて、ジフェニルカーボネートおよびビスフェノールAを製造した。
<ジフェニルカーボネートの製造>
前述したジフェニルカーボネートの製造例(1)で使用した市販フェノールの60%に相当する分を、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で回収された副生フェノールタンク−1の内容物に変えた以外は、前述したジフェニルカーボネートの製造例(1)と同様の操作を行い、ジフェニルカーボネートを製造した。結果、反応工程でのホスゲン反応率、及び、得られたジフェニルカーボネートの品質は何ら変わりなく問題なかった。
<ビスフェノールAの製造>
前述したビスフェノールAの製造例において、合成反応器に連続的に補給される市販フェノールの40%に相当する分を、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で回収された副生フェノールタンク−2の内容物に変えた以外は、前述したビスフェノールAの製造例と同様の操作を行い、ビスフェノールAを製造した。結果、アセトンの転化率、ビスフェノールAの品質に問題はなかった。
(実施例2)
上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で得られた副生フェノールを用いて、ジフェニルカーボネートおよびビスフェノールAを製造した。
<ジフェニルカーボネートの製造>
前述したジフェニルカーボネートの製造例(2)で使用した市販フェノールの60%に相当する分を、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で回収された副生フェノールタンク−1の内容物に変えた以外は、前述したジフェニルカーボネートの製造例(2)と同様の操作を行い、ジフェニルカーボネートを製造した。結果、同等品質のジフェニルカーボネートを得ることができ、メチルフェニルカーボネート由来のメタノールが混入しても問題ないことが確認できた。
<ビスフェノールAの製造>
前述したビスフェノールAの製造例において、合成反応器に連続的に補給される市販フェノールの40%に相当する分を、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で回収された副生フェノールタンク−2の内容物に変えた以外は、前述したビスフェノールAの製造例と同様の操作を行い、ビスフェノールAを製造した。結果、アセトンの転化率、ビスフェノールAの品質に問題はなかった。また、反応原料中のメタノール濃度は未検出であった。
(比較例1)
上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で回収された副生フェノールタンク−2の内容物を使用してジフェニルカーボネートを製造した。
<ジフェニルカーボネートの製造>
前述したジフェニルカーボネートの製造例(1)で使用した市販フェノールを全て、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で回収された副生フェノールタンク−2の内容物に変えた以外は、前述したジフェニルカーボネートの製造例(1)と同様の操作を行い、ジフェニルカーボネートを製造した。結果、反応液を洗浄工程に移送する配管内で閉塞を生じ、運転を継続することができなかった。
(比較例2)
上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で回収された副生フェノールタンク−1の内容物を使用してビスフェノールAを製造した。
<ビスフェノールAの製造>
前述したビスフェノールAの製造例において、合成反応器に連続的に補給される市販フェノールを全て、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で回収された副生フェノールタンク−1の内容物(メタノール95重量ppm含有)に変えた以外は、前述したビスフェノールAの製造例に従ってビスフェノールAを連続的に製造した。結果、アセトンの転化率が55.0%まで大幅に低下し、含有するメタノールにより触媒性能が低下したと考えられる。また、合成反応時の原料フェノール中のメタノール濃度は、循環する母液にて希釈され、約30重量ppmであった。
この発明に係る芳香族ポリカーボネート(PC)製造工程のスキームを示す工程図 この発明に係るジフェニルカーボネート(DPC)製造工程のスキームを示す工程図 この発明に係るビスフェノールA(BPA)製造工程のスキームを示す工程図 この発明に係るビスフェノールA(BPA)製造工程の母液処理工程(工程(g))のスキームを示す工程図
符号の説明
1 DPC反応器
2 脱塩酸塔
3 混合槽
4 アルカリ中和槽
5 水洗槽
6 第1DPC蒸留塔
7 第2DPC蒸留塔
8 DPC回収蒸留塔
32 フェノール蒸発器
33 残渣反応器
34 再生反応器
41 混合槽
42 第1重合槽
43 第2重合槽
44 第3重合槽
45 第4重合槽
46 熱交換器
47 熱交換器
48 コンデンサ
49a 第1回収タンク
49b 第2回収タンク
52 押出機
53a,53b 還流装置
54a,54b 弁
A アセトン
BPA ビスフェノールA
C1 アルカリ系触媒
C2 塩基性触媒
CDC ホスゲン
D1 塩酸ガス
D2 中和排水
D3 水系排水
D4 高沸分
D5 排ガス
DPC ジフェニルカーボネート
E1 アルカリ性水溶液
F 混合ガス
H 塩基性物質
I 酸
J 添加剤
PL フェノール
d−PL 副生フェノール
d−PL1 第1副生フェノール
d−PL2 第2副生フェノール
W 水
X1 回収蒸留残渣
a DPC含有反応液
b 脱塩酸処理液
d DPC含有回収液
e 中和処理液
f 水洗処理液
g1 第1蒸留残渣
g2 第2蒸留残渣

Claims (7)

  1. フェノール及びカルボニル化合物を原料とする反応工程を経てジフェニルカーボネートを製造するジフェニルカーボネート製造工程、
    フェノール及びアセトンを原料とし、酸触媒の存在下での合成反応工程、晶析・分離工程を経てビスフェノールAを製造するビスフェノールA製造工程、
    及び、上記のジフェニルカーボネート及びビスフェノールAを原料として重合させる重合工程を経て芳香族ポリカーボネートを製造する芳香族ポリカーボネート製造工程を含む、芳香族ポリカーボネートの製造方法において、
    上記芳香族ポリカーボネート製造工程で副生するフェノールのうち、50〜95重量%を上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用し、かつ、50〜5重量%を上記ビスフェノールA製造工程の原料の少なくとも一部として使用することを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  2. 上記芳香族ポリカーボネート製造工程で副生するフェノールのうち、50〜70重量%を上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用し、かつ、50〜30重量%を上記ビスフェノールA製造工程の原料の少なくとも一部として使用することを特徴とする請求項1に記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  3. フェノール及びカルボニル化合物を原料とする反応工程を経てジフェニルカーボネートを製造するジフェニルカーボネート製造工程、
    フェノール及びアセトンを原料とし、酸触媒の存在下での合成反応工程、晶析・分離工程を経てビスフェノールAを製造するビスフェノールA製造工程、
    及び、上記のジフェニルカーボネート及びビスフェノールAを原料として重合させる重合工程を経て芳香族ポリカーボネートを製造する芳香族ポリカーボネート製造工程を含む、芳香族ポリカーボネートの製造方法において、
    上記芳香族ポリカーボネート製造工程における重合工程は、少なくとも3槽の重合槽から構成され、上記重合槽のうち、第1槽、又は第1槽及び第2槽から回収される副生フェノールを上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用し、かつ、上記重合槽のうち、第2槽以降、又は第3槽以降の重合槽から回収される副生フェノールを上記ビスフェノールA製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用することを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  4. 上記芳香族ポリカーボネート製造工程における重合工程は、少なくとも3槽の重合槽から構成され、上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用されるフェノールの少なくとも一部は、上記重合槽のうち、第1槽、又は第1槽及び第2槽から回収される副生フェノールであり、かつ、上記ビスフェノールA製造工程で使用されるフェノールの少なくとも一部は、上記重合槽のうち、第2槽以降、又は第3槽以降の重合槽から回収される副生フェノールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  5. 上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用される副生フェノールは、ジフェニルカーボネートより高沸点を有する高沸点化合物を1.0重量%以下含有する請求項1乃至4のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  6. 上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用される副生フェノールが得られる上記重合槽は、蒸発成分を還流する還流装置を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  7. 上記カルボニル化合物がジアルキルカーボネート及び/又はアルキルアリールカーボネートであり、上記芳香族ポリカーボネート製造工程で副生するフェノールを上記ビスフェノールA製造工程の原料の一部として使用するとき、上記の原料として用いられるフェノールには、ジアルキルカーボネート及び/又はアルキルアリールカーボネート、並びにジアルキルカーボネート及び/又はアルキルアリールカーボネートから得られるアルキルアルコールを20重量ppm以下含有する請求項1乃至6のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
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