JP2005139474A - 電気スズ合金メッキ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電気スズ合金メッキ方法において、簡便な操作で陽極での置換析出と、メッキ浴のスズイオン濃度の増大を円滑に防止する。
【解決手段】 スズとスズより貴な金属との合金を電析させるスズ合金電気メッキ方法において、陽極室をアニオン交換膜を介してメッキ槽から隔離し、陽極室にスズを材質とする陽極を臨ませ、当該陽極室内にスズメッキ液、酸又はその塩を収容し、メッキ槽内にスズ合金メッキ液を収容して電気メッキを行う電気スズ合金メッキ方法である。カチオンを透過しないアニオン交換膜によりスズより貴な金属と陽極を隔離するため、貴な金属カチオンはアニオン交換膜で移動を阻止され、貴な金属が陽極で置換析出することを防止できる。また、スズイオンが陰極側に移動するのをアニオン交換膜で阻止し、メッキ浴のスズ濃度の上昇をなくせる。
【選択図】 なし

Description

本発明は電気スズ合金メッキ方法に関して、スズより貴な金属の陽極への置換析出と、陽極からのスズの電解溶出によるメッキ層のスズ濃度の過剰な上昇を円滑に防止できるものを提供する。
スズ又はスズ合金メッキはハンダ付け性、耐食性等に優れることから、電子部品や自動車部品などの工業メッキ分野に汎用されているが、環境保全や安全性の見地からスズ−鉛合金メッキは規制の対象となり、また、スズメッキはホイスカー発生の問題があることから、鉛を含まないスズ合金メッキの開発が強く要望されている。
鉛フリーのスズ合金メッキ方法の従来技術を挙げると、次の通りである。
(1)特許文献1
メッキ槽内の陽極をカチオン交換膜で形成されたアノードバック又はボックスで隔離し、アノードバック又はボックス内のスズイオン濃度をスズ合金メッキ液の金属濃度より高くすることにより、アノードボックス内のメッキ液のスズイオンがカチオン交換膜を通ってメッキ槽に移動し、このために、貴な金属イオン(例えば、ビスマスや銀のイオン)が陽極に移動して金属析出(置換析出)することを防止しようとするスズ合金メッキ方法が開示されている(段落7及び9参照)。
(2)特許文献2
陽極での置換析出を防止し、且つ経済的な電解析出を行うことを目的として、電解槽の外に、溶解槽を独立して別途設け、その際の陽極電流密度を高く設定し、溶解槽をカチオン交換膜で陽極室と陰極室に区画して、当該溶解槽でスズを陽極電解溶出させて、溶解槽の陽極室に溶出したスズを電解槽に補給するように構成したスズ合金メッキ方法が開示されている。
また、電気スズ−銀系合金メッキ方法において、陽極表面或は陽極近傍で生成したメッキに悪影響を及ぼす成分が陽極室からメッキ液に移動することを防ぐと同時に、スズ及び(又は)銀イオンのみを陰極室に供給するために、上記特許文献1〜2と同様にカチオン交換膜を使用したものとして、特許文献3がある。
特許第3368860号公報 特開2003−105581号公報 特開平11−21692号公報
一般に、スズと、スズより貴な金属、例えばビスマスとの合金を電析させるスズ合金電気メッキにおいては以下の問題がある。
先ず、スズと貴な金属との電極電位差によって、貴な金属が陽極に置換析出して、メッキに使われること無く消耗するという問題である。この場合、置換した貴な金属が陽極から剥がれ落ち、メッキ液中に浮遊してメッキ表面に付着し、ブツやピットの多い質の劣るメッキしか得られないという問題も発生する。
さらに、電気メッキに際し、スズ陽極の電流効率は通常100%であるが、陰極電流効率はせいぜい80%位であるので、スズイオンの溶出量の方がスズ合金皮膜に用いられるスズの消耗量よりも多くなり、電解中にメッキ浴のスズイオン濃度が所定濃度以上に高まってしまい、希釈水を加えるためにメッキ浴がオーバーフローしてしまうという問題がある。このようなスズイオン濃度の増加を防止するためには不溶性陽極を用いれば良いが、不溶性陽極を用いると発生する酸素ガス等によりメッキ浴に添加した界面活性剤や光沢剤などの添加剤が分解したり、二価のスズイオンが酸化されるという別の問題が発生してしまう。
上記特許文献1では、陽極をカチオン交換膜で形成したアノードバック又はボックスで隔離するため、貴な金属の置換析出は低減される反面、基本的にカチオンはカチオン交換膜を透過可能であるため、陽極から溶出したSn2+がカチオン交換膜を透過してメッキ槽に移動し、スズイオン濃度が増大してしまう問題は依然として解消するには至らないうえ、貴な金属イオン(例えば、Bi3+)はカチオン交換膜を透過できるため、陽極に置換析出するのを完全には阻止できないという実情がある(後述の試験例参照)。また、アノードバック又はボックス内にスズ合金メッキ液の金属濃度より高濃度のスズメッキ液を導入するという操作の煩雑さもある。
特許文献2では、電解槽に溶解槽を別途設け、陽極電流密度を高く制御する必要があることから、電解槽の陽極での置換析出は防止できる反面、装置全体が複雑になり、メッキ操作も煩雑である。
本発明は、電気スズ合金メッキ方法において、簡便な操作で陽極での置換析出と、メッキ浴のスズイオン濃度の増大を円滑に防止することを技術的課題とする。
本発明者らは、イオン交換膜のうちでも、特許文献1〜2のようなカチオン交換膜ではなく、基本的にアニオンだけを選択透過し、カチオンを透過しないアニオン交換膜に着目して、このアニオン交換膜をスズ合金メッキ浴に利用することを着想して、本発明を完成した。
即ち、本発明1は、スズとスズより貴な金属との合金を電析させるスズ合金電気メッキ方法において、
陽極室をアニオン交換膜を介してメッキ槽から隔離し、陽極室にスズを材質とする陽極を臨ませるとともに、当該陽極室内にスズメッキ液、酸又はその塩を収容し、メッキ槽内にスズ合金メッキ液を収容して電気メッキを行うことを特徴とする電気スズ合金メッキ方法である。
本発明2は、上記本発明1において、スズより貴な金属が銀、ビスマス、銅、インジウム、金、白金及びパラジウムからなる群より選ばれる一種以上であることを特徴とする電気スズ合金めっき方法である。
本発明3は、メッキ槽内にアニオン交換膜で隔離した陽極室を形成し、陽極室にスズを材質とする陽極を臨ませるとともに、当該陽極室内にスズメッキ液、酸又はその塩を収容し、メッキ槽内にスズ合金メッキ液を収容する事を特徴とする電気スズ合金メッキ装置である。
本発明4は、上記本発明1又は2の電気スズ合金メッキ方法を用いて、スズ合金メッキ皮膜を素地上に施した電子部品である。
(1)アニオン交換膜によりスズより貴な金属と陽極を隔離するため、当該貴な金属カチオンはアニオン交換膜で移動が阻止され、貴な金属が陽極で置換析出するという従来の問題を根本的に解消できる。これにより、この貴な金属がメッキ液中に剥がれ落ちてメッキ皮膜に付着し、メッキの品質を落とすという問題もなくなる。
ちなみに、本発明では、陽極室をアニオン交換膜で隔離し、陽極室内にスズメッキ液又は酸などを収容するだけなので、アノードバック又はボックス内に高濃度のスズメッキ液を導入する上記特許文献1の操作の煩雑さも、或は、電解槽に溶解槽を別途設け、陽極電流密度を高く制御する上記特許文献2の装置の複雑さと操作の煩雑さもなく、メッキ装置とその操作を簡略化できる。
(2)スズを材質とする陽極をアニオン交換膜で陰極から隔離するため、陽極から溶出したスズカチオンが陰極に移動するのを阻止でき、電解中にメッキ液のスズイオン濃度が適正濃度以上に高まることがない。このスズイオン濃度の過剰な上昇がないことから、不溶性陽極を使用する必要もないので、酸素ガスなどは発生せず、メッキ液に含有した界面活性剤や光沢剤等の添加剤の分解がなく、また、2価のスズイオンが4価イオンに酸化促進されることを防止できる。
この場合、アニオン交換膜で隔離された陽極室で生じた濃厚なスズ酸性水溶液は、析出で消耗した陰極側のメッキ槽に補給することができる。これはメッキ槽内での陽極室から陰極側への液の移動的な補給であり、外部から新たに補給するわけではないため、メッキ槽の液量が増加する問題もない。
本発明は、第一に、陽極室をアニオン交換膜を介してメッキ槽から隔離し、陽極室内にスズメッキ液、酸又はその塩を収容し、メッキ槽内にスズ合金メッキ液を収容した電気スズ合金メッキ方法であり、第二に、メッキ槽の陽極室をアニオン交換膜で隔離した同メッキ装置であり、第三に、このメッキ方法で素地上にスズ合金皮膜を形成した電子部品である。
図1は本発明の電気スズ合金メッキ装置(即ち、上記第二の発明)の概略正面図である。
同メッキ装置10は函型のメッキ槽1の左右寄りに隔壁状のアニオン交換膜4・4を立設して、当該アニオン交換膜4によりメッキ槽1の内部を左右の陽極室2・2と中央部の陰極室3に3分割する。陽極室2はアニオン交換膜4を介して陰極室3から隔離され、陽極室2にはスズを材質とする陽極5を、また、陰極室3には被メッキ物6を陰極として夫々臨ませる。陽極室2には酸、その塩又はスズメッキ液を収容し、陰極室3にはスズ合金メッキ液を収容する。符号7は陽極5から溶出した高濃度のスズイオンを含む酸性水溶液を搬送ポンプ8により陽極室2から陰極室3に送給するための補給路である。符号9は補給路7に付設した流量調整弁である。
図2は図1とは別形態のスズ合金メッキ装置であり、隔壁状のアニオン交換膜でメッキ槽内を3区分するのに替えて、左右の陽極5を有底筒状(即ちボックス状)のアニオン交換膜4で夫々下から囲繞するように遊嵌したものである。この場合には、有底筒内の空間だけが陽極室2となり、他のメッキ槽1内はすべて陰極室3である。
本発明のスズ合金はスズとスズより貴な金属との合金であり、基本的に鉛フリーのスズ合金である。
本発明2に示すように、スズより貴な金属は銀、ビスマス、銅、インジウム、金、白金及びパラジウムからなる群より選ばれる一種以上である。従って、スズ合金の具体例を挙げると、スズ−銀合金、スズ−ビスマス合金、スズ−銅合金、スズ−インジウム合金、スズ−金合金、スズ−白金合金、スズ−パラジウム合金の2元合金、スズ−銅−ビスマス合金などの3元合金、或は他の多元合金であり、スズ−銀合金、スズ−ビスマス合金、スズ−銅合金、スズ−インジウム合金、スズ−金合金が好ましい。
図1又は図2の陰極室3に収容するスズ合金メッキ浴は基本的に可溶性第一スズ塩、貴な金属の可溶性塩、酸又はその塩、メッキ浴を安定させるための錯化剤を含み、その他必要に応じて、界面活性剤、光沢剤、酸化防止剤などの各種添加剤を含む。
上記可溶性第一スズ塩は基本的に水中でSn2+を発生させる有機又は無機のスズ塩であり、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、2−プロパノールスルホン酸、スルホコハク酸、p−フェノールスルホン酸などの有機スルホン酸の第一スズ塩を初め、ホウフッ化第一スズ、硫酸第一スズ、酸化第一スズ、ピロリン酸スズ、スルファミン酸スズ、塩化第一スズ、亜スズ酸塩などが挙げられる。
上記可溶性第一スズ塩は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対する含有量は金属換算で0.5〜300g/Lが適当であり、好ましくは1〜120g/Lである。
上記貴な金属の可溶性塩としては、メッキ浴中で相当する特定金属のイオンを生成する任意の無機又は有機の塩を意味し、具体的には、Bi3+、Cu2+、Ag+、In3+、Au+、Pd2+などの各種金属イオンを生成する任意の塩をいう。難溶性塩であってもこれらのイオンを微量含有できれば良いので排除されない。
例えば、可溶性ビスマス塩は、硫酸ビスマス、酸化ビスマス、塩化ビスマス、臭化ビスマス、硝酸ビスマス、有機スルホン酸のビスマス塩、スルホコハク酸のビスマス塩などである。
可溶性銅塩は、有機スルホン酸銅を初め、硫酸銅、塩化銅、臭化銅、リン酸銅、ピロリン酸銅、酢酸銅、クエン酸銅、グルコン酸銅、酒石酸銅、コハク酸銅、スルファミン酸銅、ホウフッ化銅などである。
可溶性銀塩は、有機スルホン酸銀を初め、シアン化銀、ホウフッ化銀、硫酸銀、亜硫酸銀、炭酸銀、スルホコハク酸銀、硝酸銀、クエン酸銀、酒石酸銀、グルコン酸銀、シュウ酸銀、酸化銀、酢酸銀などである。
可溶性インジウム塩は塩化インジウム、硫酸インジウム、酸化インジウム、有機スルホン酸のインジウム塩などが挙げられ、他の上記特定金属の可溶性塩も、これらと同様に、酸化物、ハロゲン化物、無機酸又は有機酸の塩などが挙げられる。
上記貴な金属の可溶性塩は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対する含有量は金属換算で銅の場合には0.005〜30g/Lが適当であり、好ましくは0.01〜5g/Lであり、ビスマス、銀、インジウム、金、パラジウムの場合には0.01〜30g/Lが適当であり、好ましくは0.05〜10g/Lである。
上記浴ベースとしての酸又はその塩は、基本的に有機酸浴、無機酸浴、或はそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などである。上記有機酸としては、有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などが挙げられ、無機酸としては、硫酸、塩酸、ホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファミン酸などが挙げられる。このなかでは、硫酸浴を初め、スズの溶解性、排水処理の容易性などの見地から有機スルホン酸又はその塩の浴も好ましい。
上記酸又はその塩は単用又は併用でき、その含有量は0.1〜5mol/Lが適当であり、好ましくは0.3〜3mol/Lである。
上記有機スルホン酸は、アルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸、スルホコハク酸、芳香族スルホン酸などであり、アルカンスルホン酸としては、化学式Cn2n+1SO3H(例えば、n=1〜11)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などが挙げられる。
上記アルカノールスルホン酸としては、化学式
m2m+1-CH(OH)-Cp2p-SO3H(例えば、m=0〜6、p=1〜5)
で示されるものが使用でき、具体的には、2―ヒドロキシエタン―1―スルホン酸(イセチオン酸)、2―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸(2−プロパノールスルホン酸)、2―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシペンタン―1―スルホン酸などの外、1―ヒドロキシプロパン―2―スルホン酸、3―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、4―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシヘキサン―1―スルホン酸などが挙げられる。
上記芳香族スルホン酸は、基本的にベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ナフトールスルホン酸などであり、具体的には、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p−フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホサリチル酸、ニトロベンゼンスルホン酸、スルホ安息香酸、ジフェニルアミン−4−スルホン酸などが挙げられる。
上記有機スルホン酸では、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−プロパノールスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸などが好ましい。
上記錯化剤は前述したようにメッキ浴の安定化のために用いられ、また、スズより貴な金属に錯化することにより、この貴な金属と共にスズを円滑に共析化するために添加される。
上記錯化剤は、オキシカルボン酸、ポリカルボン酸、モノカルボン酸などであり、具体的には、グルコン酸、クエン酸、グルコヘプトン酸、グルコノラクトン、グルコヘプトラクトン、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アスコルビン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、ジグリコール酸、或はこれらの塩などが挙げられる。好ましくは、グルコン酸、クエン酸、グルコヘプトン酸、グルコノラクトン、グルコヘプトラクトン、或はこれらの塩などである。
また、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジオキシビス(エチルアミン)−N,N,N′,N′−テトラ酢酸、グリシン類、ニトリロトリメチルホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、或はこれらの塩なども錯化剤として有効である。
また、本発明のスズ合金メッキ浴には、前述したように、上記錯化剤の外にも、酸化防止剤、界面活性剤、平滑剤、光沢剤、半光沢剤、pH調整剤、導電性塩、防腐剤、消泡剤などの各種添加剤を含有することができる。
上記酸化防止剤は浴中のSn2+の酸化防止を目的としたもので、アスコルビン酸又はその塩、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、フロログルシン、クレゾールスルホン酸又はその塩、フェノールスルホン酸又はその塩、カテコールスルホン酸又はその塩、ハイドロキノンスルホン酸又はその塩、ヒドロキシナフタレンスルホン酸又はその塩、ヒドラジンなどが挙げられる。例えば、中性浴ではアスコルビン酸又はその塩などが好ましい。
上記界面活性剤は、メッキ皮膜の外観、緻密性、平滑性、密着性などの改善を目的とし、通常のアニオン系、カチオン系、ノニオン系、或は両性などの各種界面活性剤が使用できる。
上記アニオン系界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、モノ〜トリアルキルアミン塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルアルキルアンモニウム塩などが挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたものなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、スルホベタイン、イミダゾリンベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
上記平滑剤としては、β−ナフトール、β−ナフトール−6−スルホン酸、β−ナフタレンスルホン酸、m−クロロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、(o−、p−)メトキシベンズアルデヒド、バニリン、(2,4−、2,6−)ジクロロベンズアルデヒド、(o−、p−)クロロベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2(4)−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、2(4)−クロロ−1−ナフトアルデヒド、2(3)−チオフェンカルボキシアルデヒド、2(3)−フルアルデヒド、3−インドールカルボキシアルデヒド、サリチルアルデヒド、o−フタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−バレルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、グリオキサール、アルドール、スクシンジアルデヒド、カプロンアルデヒド、イソバレルアルデヒド、アリルアルデヒド、グルタルアルデヒド、1−ベンジリデン−7−ヘプタナール、2,4−ヘキサジエナール、シンナムアルデヒド、ベンジルクロトンアルデヒド、アミン−アルデヒド縮合物、酸化メシチル、イソホロン、ジアセチル、ヘキサンジオン−3,4、アセチルアセトン、3−クロロベンジリデンアセトン、sub.ピリジリデンアセトン、sub.フルフリジンアセトン、sub.テニリデンアセトン、4−(1−ナフチル)−3−ブテン−2−オン、4−(2−フリル)−3−ブテン−2−オン、4−(2−チオフェニル)−3−ブテン−2−オン、クルクミン、ベンジリデンアセチルアセトン、ベンザルアセトン、アセトフェノン、(2,4−、3,4−)ジクロロアセトフェノン、ベンジリデンアセトフェノン、2−シンナミルチオフェン、2−(ω−ベンゾイル)ビニルフラン、ビニルフェニルケトン、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、クロトン酸、プロピレン−1,3−ジカルボン酸、ケイ皮酸、(o−、m−、p−)トルイジン、(o−、p−)アミノアニリン、アニリン、(o−、p−)クロロアニリン、(2,5−、3,4−)クロロメチルアニリン、N−モノメチルアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、N−フェニル−(α−、β−)ナフチルアミン、メチルベンズトリアゾール、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,3−ベンズトリアジン、イミダゾール、2−ビニルピリジン、インドール、キノリン、モノエタノールアミンとo−バニリンの反応物、ポリビニルアルコール、カテコール、ハイドロキノン、レゾルシン、ポリエチレンイミン、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
また、ゼラチン、ポリペプトン、N-(3-ヒドロキシブチリデン)-p-スルファニル酸、N-ブチリデンスルファニル酸、N-シンナモイリデンスルファニル酸、2,4-ジアミノ-6-(2'-メチルイミダゾリル(1'))エチル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2'-エチル-4-メチルイミダゾリル(1'))エチル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2'-ウンデシルイミダゾリル(1'))エチル-1,3,5-トリアジン、サリチル酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール類も平滑剤として有効である。
上記ベンゾチアゾール類としては、ベンゾチアゾール、2-メチルベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-(メチルメルカプト)ベンゾチアゾール、2-アミノベンゾチアゾール、2-アミノ-6-メトキシベンゾチアゾール、2-メチル-5-クロロベンゾチアゾール、2-ヒドロキシベンゾチアゾール、2-アミノ-6-メチルベンゾチアゾール、2-クロロベンゾチアゾール、2,5-ジメチルベンゾチアゾール、6-ニトロ-2-メルカプトベンゾチアゾール、5-ヒドロキシ-2-メチルベンゾチアゾール、2-ベンゾチアゾールチオ酢酸などが挙げられる。
上記光沢剤、或は半光沢剤としては、上記平滑剤とも多少重複するが、ベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、2,4,6−トリクロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、フルフラール、1−ナフトアルデヒド、2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、3−アセナフトアルデヒド、ベンジリデンアセトン、ピリジデンアセトン、フルフリリデンアセトン、シンナムアルデヒド、アニスアルデヒド、サリチルアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、グルタルアルデヒド、パラアルデヒド、バニリンなどの各種アルデヒド、トリアジン、イミダゾール、インドール、キノリン、2−ビニルピリジン、アニリン、フェナントロリン、ネオクプロイン、ピコリン酸、チオ尿素類、N―(3―ヒドロキシブチリデン)―p―スルファニル酸、N―ブチリデンスルファニル酸、N―シンナモイリデンスルファニル酸、2,4―ジアミノ―6―(2′―メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―エチル―4―メチルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、2,4―ジアミノ―6―(2′―ウンデシルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、サリチル酸フェニル、或は、ベンゾチアゾール、2―メルカプトベンゾチアゾール、2―メチルベンゾチアゾール、2―アミノベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メトキシベンゾチアゾール、2―メチル―5―クロロベンゾチアゾール、2―ヒドロキシベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メチルベンゾチアゾール、2―クロロベンゾチアゾール、2,5―ジメチルベンゾチアゾール、5―ヒドロキシ―2―メチルベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール類などが挙げられる。
上記pH調整剤としては、塩酸、硫酸等の各種の酸、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の各種の塩基などが挙げられるが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などのモノカルボン酸類、ホウ酸類、リン酸類、シュウ酸、コハク酸などのジカルボン酸類、乳酸、酒石酸などのオキシカルボン酸類なども有効である。
上記導電性塩としては、硫酸、塩酸、リン酸、スルファミン酸、スルホン酸などのナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、アミン塩などが挙げられるが、上記pH調整剤で共用できる場合もある。
上記防腐剤としては、ホウ酸、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、塩化ベンザルコニウム、フェノール、フェノールポリエトキシレート、チモール、レゾルシン、イソプロピルアミン、グアヤコールなどが挙げられる。
上記消泡剤としては、プルロニック界面活性剤、高級脂肪族アルコール、アセチレンアルコール及びそれらのポリアルコキシレートなどが挙げられる。
上述の通り、スズ合金メッキ浴は図1又は図2の陰極室3に収容されるが、その一方、図1又は図2の陽極室2には、スズメッキ液、酸又はその塩が収容される。
スズメッキ液は上記可溶性第一スズ塩と酸(又はその塩)からなり、これらの成分はスズ合金メッキ浴で用いる可溶性第一スズ液、酸又はその塩と同じである。スズメッキ液の替わりに、酸又はその塩を陽極室に収容しても差し支えない。
他方、上記陽極室をメッキ槽の陰極室から隔離するアニオン交換膜は特に制限なく公知のものを任意に使用できるが、一般には、スチレン、ジビニルベンゼン及び塩基性モノマーを共重合させたものに、ハロゲン化アルキルを反応させて塩基性基を導入した炭化水素系アニオン交換膜を初め、ヒドロキシパーフルオロ炭化水素ポリマーにハロゲン化アルキルアミンを反応させて塩基性基を導入したフッ素系アニオン交換膜を使用することができる。上記アニオン交換膜の具体例としては、アシプレックス(旭化成(株)製)、ダイヤイオンSA(三菱化学(株)製)、セレミオンAMV(旭硝子(株)製)などが挙げられる。
本メッキ装置を用いた電気スズ合金メッキ方法に際しては、スズより貴な金属(例えば、Bi3+やAg+)はアニオン交換膜で遮断されて陽極室に移動することはないため、スズ陽極での置換析出はなく、被メッキ物上へのスズ合金皮膜の形成に効率良く消費される。また、メッキの進行に伴い、陰極室3のスズイオンはメッキ皮膜の形成に消耗されて濃度が低下していくが、その一方で、陽極室2ではスズが溶出してスズイオン濃度が上昇し、この濃厚なスズの酸性水溶液は補給路7を介して陰極室3に逐次補給されるため、スズの濃度低下を補えるとともに、従来のメッキ装置のようなメッキ槽の液量の増大もない。
電気メッキの条件は、アニオン交換膜で隔離するなどの特定条件の外は、特に制限されない。浴温は0℃以上が適当であり、好ましくは10〜50℃程度である。陰極電流密度は0.01〜150A/dm2が適当であり、好ましくは0.1〜30A/dm2程度である。浴のpHも酸性からほぼ中性までの領域に適用できる。
上記本発明4は、上記スズ合金メッキ方法を用いて素地上にメッキ皮膜を形成した電子部品である。電子部品としては、半導体デバイス、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フィルムキャリア、IC、コネクタ、スイッチ、抵抗、可変抵抗、コンデンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動子、リード線などが挙げられる。
以下、本発明の電気スズ合金メッキ方法の実施例、当該メッキ方法で得られたスズ合金の電着皮膜の組成とメッキ後の貴な金属の浴中濃度の評価試験例、当該メッキ方法で用いたスズ陽極の継続浸漬による目視外観評価試験例を順次説明する。
尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
下記の実施例1はアニオン交換膜を用いたスズ−銀合金メッキの例であり、比較例1〜2は同実施例1を基本とした例であって、比較例1はイオン交換膜を使用しないブランク例である通常のスズ−銀合金メッキの例、比較例2は冒述の特許文献1〜2を援用してカチオン交換膜で陽極室を隔離したスズ−銀合金メッキの例である。
下記の実施例2はアニオン交換膜を用いたスズ−銅合金メッキの例であり、比較例3〜4は同実施例2を基本とした例であって、比較例3はイオン交換膜を使用しないブランク例である通常のスズ−銅合金メッキの例、比較例4は冒述の特許文献1〜2を援用してカチオン交換膜で陽極室を隔離したスズ−銅合金メッキの例である。
下記の実施例3はアニオン交換膜を用いたスズ−ビスマス合金メッキの例であり、比較例5〜6は同実施例3を基本とした例であって、比較例5はイオン交換膜を使用しないブランク例である通常のスズ−ビスマス合金メッキの例、比較例6は冒述の特許文献1〜2を援用してカチオン交換膜で陽極室を隔離したスズ−ビスマス合金メッキの例である。
(1)実施例1
スズ−銀合金メッキ浴の組成(a)、陽極室に収容する液の組成(b)、並びに電気メッキ条件(c)を下記の通り設定し、図1に示した隔壁型のアニオン交換膜(ダイヤイオンSA;以下の実施例1〜2も同様)で左右両端の陽極室と中央の陰極室が3区分されたメッキ装置により電気スズ−銀合金メッキを行った。
(a)スズ−銀合金メッキ浴
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 19g/L
メタンスルホン酸銀(Ag+として) 1g/L
メタンスルホン酸(遊離酸として) 100g/L
N,N′−ジエチルチオ尿素 10g/L
ノニルフェノールポリエトキシレート(EO付加モル数15) 10g/L
カテコール 1g/L
イオン交換水 残部
(b)陽極室の収容液
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 10g/L
メタンスルホン酸(遊離酸として) 100g/L
イオン交換水 残部
(c)メッキ条件
陰極側:1000ml
陽極側:200ml
陽極:スズ(99.99%以上)
陰極電流密度:2A/dm2
浴温度:25℃
メッキ時間:20分
攪拌:4m/分(カソードロッカー)
(2)比較例1
上記実施例1を基本として、アニオン交換膜のない通常のメッキ槽でスズ−銀合金メッキを行った。スズ−銀合金メッキ浴の組成、並びに電気メッキ条件は上記実施例1の(a)及び(c)と同様に設定した。
(3)比較例2
上記実施例1を基本として、図1のメッキ槽を3区分するアニオン交換膜をカチオン交換膜(セレミオンCMV、旭硝子(株)製;以下の比較例4と6も同様)に替えて、スズ−銀合金メッキを行った。スズ−銀合金メッキ浴の組成、陽極室に収容する液の組成、並びに電気メッキ条件は上記実施例1の(a)、(b)及び(c)と同様に設定した。
(4)実施例2
スズ−銅合金メッキ浴の組成(a)、陽極室に収容する液の組成(b)、並びに電気メッキ条件(c)を下記の通り設定し、図1に示した隔壁型のアニオン交換膜で3区分されたメッキ装置により電気スズ−銅合金メッキを行った。
(a)スズ−銅合金メッキ浴
硫酸第一スズ(Sn2+として) 18g/L
硫酸銅・五水塩(Cu2+として) 2g/L
クレゾールスルホン酸 10g/L
硫酸 98g/L
チオ尿素 10g/L
オクチルフェノールポリエトキシレート(EO12モル) 8g/L
イオン交換水 残部
(b)陽極室の収容液
硫酸 120g/L
イオン交換水 残部
(c)メッキ条件
陰極側:1000ml
陽極側:200ml
陽極:スズ(99.99%以上)
陰極電流密度:2A/dm2
浴温度:25℃
メッキ時間:20分
攪拌:4m/分(カソードロッカー)
(5)比較例3
上記実施例2を基本として、アニオン交換膜のない通常のメッキ槽でスズ−銅合金メッキを行った。スズ−銅合金メッキ浴の組成、並びに電気メッキ条件は上記実施例2の(a)及び(c)と同様に設定した。
(6)比較例4
上記実施例2を基本として、図1のメッキ槽を3区分するアニオン交換膜をカチオン交換膜に替えて、スズ−銅合金メッキを行った。スズ−銅合金メッキ浴の組成、陽極室に収容する液の組成、並びに電気メッキ条件は上記実施例2の(a)、(b)及び(c)と同様に設定した。
(7)実施例3
スズ−ビスマス合金メッキ浴の組成(a)、陽極室に収容する液の組成(b)、並びに電気メッキ条件(c)を下記の通り設定し、図1に示した隔壁型のアニオン交換膜で3区分されたメッキ装置により電気スズ−ビスマス合金メッキを行った。
(a)スズ−ビスマス合金メッキ浴
2−ヒドロキシエタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として)45g/L
2−ヒドロキシエタンスルホン酸銀(Bi3+として) 5g/L
2−ヒドロキシエタンスルホン酸(遊離酸として) 120g/L
トリスチレン化フェノールポリエトキシレート(EO20モル) 7g/L
ラウリルアミンポリエトキシレート(EO15モル) 5g/L
カテコール 1g/L
イオン交換水 残部
(b)陽極室の収容液
2−ヒドロキシエタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 5g/L
2−ヒドロキシエタンスルホン酸(遊離酸として) 100g/L
イオン交換水 残部
(c)メッキ条件
陰極側:1000ml
陽極側:200ml
陽極:スズ(99.99%以上)
陰極電流密度:2A/dm2
浴温度:25℃
メッキ時間:20分
攪拌:4m/分(カソードロッカー)
(8)比較例5
上記実施例3を基本として、アニオン交換膜のない通常のメッキ槽でスズ−ビスマス合金メッキを行った。スズ−ビスマス合金メッキ浴の組成、並びに電気メッキ条件は上記実施例3の(a)及び(c)と同様に設定した。
(9)比較例6
上記実施例3を基本として、図1のメッキ槽を3区分するアニオン交換膜をカチオン交換膜に替えて、スズ−ビスマス合金メッキを行った。スズ−ビスマス合金メッキ浴の組成、陽極室に収容する液の組成、並びに電気メッキ条件は上記実施例3の(a)、(b)及び(c)と同様に設定した。
そこで、実施例1〜3及び比較例1〜6の各メッキ方法で得られた電着皮膜の組成、並びにメッキ後の浴中の貴な金属濃度を測定して、スズ合金皮膜の円滑な形成度合(即ち、スズと貴な金属の共析度合)とメッキ浴中の貴な金属の消耗度合を調べた。
《メッキ皮膜組成と貴な金属の消耗度合の評価試験例》
図3A〜図3Cの上寄り2欄はその結果である。
(1)スズ−銀合金メッキ
実施例1では、メッキで得られたスズ−銀合金の電着皮膜の組成はスズ/銀=95/5(重量比)であった。比較例1の電着皮膜の組成は銀の陽極置換のため銀の比率が低くなったが、比較例2の皮膜組成は実施例1と変わらなかった。
一方、実施例1のメッキ後のメッキ浴中の銀濃度は0.93g/Lであり、当初のメッキ浴の銀濃度である1g/Lからあまり低下しておらず、銀は電着のみに因り消耗していることから、陽極への置換析出による銀の無駄な消耗が阻止されたことが確認できた。これに対して、通常方法でメッキした比較例1では、メッキ後の銀濃度は0.7g/Lであり、当初の銀濃度の1g/Lから大きく減少しており、陽極への置換析出で無駄に消耗したものと思われる。カチオン交換膜を用いた比較例2では、メッキ後の銀濃度は実施例1と変わらなかった。
(2)スズ−銅合金メッキ
実施例2では、メッキで得られたスズ−銅合金の電着皮膜の組成はスズ/銅=90/10(重量比)であった。比較例3の電着皮膜の組成は銅の陽極置換のために銅の比率が低くなったが、比較例4の皮膜組成は実施例2と変わらなかった。
一方、実施例2のメッキ後の浴中の銅濃度は1.86g/Lであり、当初のメッキ浴の銅濃度である2g/Lからあまり低下しておらず、銅は電着のみに因り消耗していることから、陽極への置換析出による銅の無駄な消耗が阻止されたことが確認できた。これに対して、通常方法でメッキした比較例3では、メッキ後の銅濃度は1.7g/Lであり、実施例2よりかなり低い数値であった。カチオン交換膜を用いた比較例4では、メッキ後の銅濃度は実施例2と変わらなかった。
(3)スズ−ビスマス合金メッキ
実施例3では、メッキで得られたスズ−ビスマス合金の電着皮膜の組成はスズ/ビスマス=90/10(重量比)であった。比較例5の電着皮膜の組成はビスマスの陽極置換のためにビスマスの比率が低くなったが、比較例6の皮膜組成は実施例3と変わらなかった。 一方、実施例3のメッキ後のメッキ浴中のビスマス濃度は4.85g/Lであり、当初のメッキ浴のビスマス濃度である5g/Lからあまり低下しておらず、ビスマスは電着のみに因り消耗していることから、陽極への置換析出によるビスマスの無駄な消耗が阻止されたことが確認できた。これに対して、通常方法でメッキした比較例5では、メッキ後のビスマス濃度は4.2g/Lであり、実施例3よりかなり低い数値であり、陽極への置換析出で無駄に消耗したものと思われる。カチオン交換膜を用いた比較例6では、メッキ後のビスマス濃度は実施例3と変わらなかった。
そこで、メッキ後もスズ陽極をメッキ浴中に放置して継続的な浸漬を続け、スズ陽極での置換析出の阻止力或は進行度合を、陽極外観により評価した。
《スズ陽極での置換析出防止評価試験例》
実施例1〜3及び比較例1〜6の各方法でスズ合金メッキを行った後、スズ陽極をそのままメッキ槽に継続浸漬し、1日目、3日目、10日目の経過時点でのスズ陽極の外観を目視観察した。併せて、10日目の時点でのスズ合金メッキ浴中の貴な金属の濃度を調べた。
図3A〜図3Cの下寄り2欄はその試験結果である。
(1)スズ−銀合金メッキ
実施例1では10日目の時点でも銀の置換析出は確認できなかったのに対して、比較例1では当然ながら1日目の時点で既に銀の置換析出が認められた。比較例2では、3日目の時点で置換析出が極くわずかに認められ、10日目の時点において銀が少し置換析出した。
一方、10日目におけるメッキ浴中の銀濃度は、実施例1では0.92g/Lであったのに対して、比較例1では0.12g/Lと大幅に低下しており、比較例2でも0.83g/Lと実施例1より低い数値であったことから、この陽極置換による銀の消耗度合は上記陽極外観の評価の優劣を明白に裏付けている。
(2)スズ−銅合金メッキ
実施例2では10日目の時点でも銀の置換析出は確認できなかったのに対して、比較例3では1日目の時点で銅の置換析出が少し認められ、3日目の時点では明らかな析出が認められた。尚、1日目で既に置換析出が明らかな上記比較例1のスズ−銀合金メッキとの差異は、スズと銅の電極電位差が銀との間の電位差より小さいことに因るものと思われる。比較例4では、3日目の時点で置換析出が極くわずかに認められ、10日目の時点で銅が少し置換析出した。
この陽極外観の優劣は、10日目における浴中の銅濃度(即ち、陽極置換による銅の消耗度合の大小)によって明白に裏付けられる。
(3)スズ−ビスマス合金メッキ
実施例3では10日目の時点でもビスマスの置換析出は確認できなかったのに対して、比較例5では1日目の時点で既にビスマスの置換析出が認められた。比較例6では、3日目の時点で置換析出が極くわずかに認められ、10日目の時点でビスマスが少し置換析出した。
この陽極外観の優劣は、10日目における浴中のビスマス濃度(即ち、陽極置換によるビスマスの消耗度合の大小)によって明白に裏付けられる。
上記(1)〜(3)を総合的に評価すると、アニオン交換膜で陽極室を隔離する本発明のスズ合金メッキ方法は、イオン交換膜を使用しない従来のメッキ方法(比較例1、3、5)に比べて、貴な金属の陽極上での置換析出を確実に阻止できることが明らかになった。この点は、前記試験例における貴な金属の当初濃度に対するメッキ後の浴中濃度の低下度合の大小とも照応するものである(例えば、実施例1では銀の濃度低下は極くわずかであるが、比較例1では大きく低下していた)。
また、冒述の特許文献1〜2を援用したカチオン交換膜で陽極室を隔離した比較例2、4、6では、10日目の時点で貴な金属が少し陽極上に置換析出し、これを裏付けるように、当該各比較例の10日目時点でのスズ合金メッキ浴中の貴な金属の濃度は対応する実施例より消耗のために低下していることから、長期に連続操業することが多い電気スズ合金メッキの実情では、この置換析出は問題であり、また、メッキ操業の長期化により置換析出度合が拡大する恐れも充分にあり得る。
このため、10日目の時点でも置換析出しない本発明のメッキ方法は、長期操業でもメッキ浴の管理を容易化でき、また、貴な金属の無駄な消耗をなくして生産率を高められる利点とも相俟って、カチオン交換膜で隔離する比較例2、4、6の方法より実質上の優位性が高いことは明らかである。
本発明のスズ合金メッキ装置の概略正面図である。 別実施例を示す図1の相当図である。 図3A〜図3Cは実施例1〜3及び比較例1〜6の各スズ合金メッキ方法を行った際の電着皮膜の組成、メッキ後の貴な金属の浴中濃度、メッキ後さらに10日目の時点での貴な金属の浴中濃度、陽極外観の評価試験結果を示し、図3Aはスズ−銀合金メッキ、図3Bはスズ−銅合金メッキ、図3Cはスズ−ビスマス合金メッキについての各図表である。
符号の説明
1…メッキ槽、2…陽極室、3…陰極室、4…アニオン交換膜、5…スズ陽極、6…陰極、7…補給路、8…搬送ポンプ、9…流量調整弁、10…メッキ装置。

Claims (4)

  1. スズとスズより貴な金属との合金を電析させるスズ合金電気メッキ方法において、
    陽極室をアニオン交換膜を介してメッキ槽から隔離し、陽極室にスズを材質とする陽極を臨ませるとともに、当該陽極室内にスズメッキ液、酸又はその塩を収容し、メッキ槽内にスズ合金メッキ液を収容して電気メッキを行うことを特徴とする電気スズ合金メッキ方法。
  2. スズより貴な金属が銀、ビスマス、銅、インジウム、金、白金及びパラジウムからなる群より選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の電気スズ合金めっき方法。
  3. メッキ槽内にアニオン交換膜で隔離した陽極室を形成し、陽極室にスズを材質とする陽極を臨ませるとともに、当該陽極室内にスズメッキ液、酸又はその塩を収容し、メッキ槽内にスズ合金メッキ液を収容することを特徴とする電気スズ合金メッキ装置。
  4. 請求項1又は2の電気スズ合金メッキ方法を用いて、スズ合金メッキ皮膜を素地上に施した電子部品。
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