JP2005139293A - ゴム架橋用硫黄分散液 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 本発明に係るゴム架橋用硫黄分散液は、単体硫黄および/または硫黄
化合物を1〜50重量%の量で含有することを特徴としている。
【効果】 本発明のゴム架橋用硫黄分散液によれば、刷毛やスプレー、ロールなどの簡便な装置で架橋剤を未架橋ゴム表面に一様に塗布することができ、これを加熱することにより未架橋ゴム全体に対する均一な架橋が可能となる。したがって、従来必要であった、架橋剤を未架橋ゴムに混練するための時間を省略でき、未架橋ゴムの成形から架橋までを連続的に行う連続架橋成形において、より効率的にゴム製品の製造を行うことができる。
さらに、本発明のゴム架橋用硫黄分散液によれば、未架橋ゴム表面に一様に塗布して加熱することにより、表面のみならずその内部まで均一な架橋構造が形成されるため、得られるゴム製品の物性が極めて良好である。なお、該ゴム架橋用硫黄分散液は、分散性が良好で保存安定性に優れる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ゴム架橋用硫黄分散液に関する。より詳しくは、未架橋ゴムに対して均一な架橋が可能なゴム架橋用硫黄分散液に関する。
従来、ゴム製品は、未架橋ゴム(以下、単にゴム材料ともいう。)にカーボンブラックなどのフィラーとオイルからなる充填材、硫黄や有機過酸化物などの架橋剤を添加して、金型や押し出し成形機で製品形状に成形した後、加熱し架橋することによって得られていた。
一般に、ゴム材料に対する架橋剤の分散性は、得られるゴム製品の物性のバラツキと相関があり、架橋剤の分散性が良好なゴム材料からなるゴム製品では物性のバラツキは少ないと考えられる。
架橋剤として、従来、広く用いられている硫黄および/または硫黄化合物は、粉末状で
あり、ゴム用ロールや密閉式混練機でゴム材料中に分散させるにあたり、周囲への飛散や、混練装置の狭い部分に入り込み汚染するという問題があり、ハンドリング性が悪く、そのためにゴム材料への分散性が劣るという問題があった。
この問題を改善するため、粉末状の硫黄および/または硫黄化合物をEP(エチレン−
プロピレン共重合体)ゴムに混ぜ込み、ペレットやシート状に成形した形態の架橋剤が開発されている。
しかしながら、このようなペレットやシート状の形態の架橋剤を用いた場合であっても、架橋剤をゴム材料中へ分散させるためには、混練装置を用いて所定時間混練しなければならず煩雑である上、このような混練作業によっても均一に分散させることには限界があった。
一方、混練作業をせずにゴム材料表面に粉末状の架橋剤を振りかけて、加熱して架橋した場合に、その表面のみならずゴム材料内部をも架橋させることが可能であることが知られている。しかしながら、この方法では架橋剤の分布が偏り、ゴム材料を均一に架橋させることができず、得られるゴム製品の物性のバラツキがより顕著になるという問題がある。
なお、一般に硫黄および/または硫黄化合物は、二硫化炭素に溶解することが知られて
いるが、この二硫化炭素は極めて毒性が強いため、該溶液を架橋剤として用いることはできなかった。
本発明者らは上記実情に鑑みて、鋭意研究した結果、特定の硫黄および/または硫黄化
合物の分散液によれば上記問題点を解決し、ゴム材料を均一に架橋し得ることを見出して本発明を完成するに至った。
本発明は、未架橋ゴムの表面に塗布し、加熱することで、未架橋ゴム全体を架橋しうる液体状の架橋剤を提供することを課題としている。さらに詳しくは、刷毛やスプレー、ロールなどで未架橋ゴム表面に一様に塗布することができ、これを加熱することにより未架
橋ゴム全体に対する均一な架橋が可能なゴム架橋用硫黄分散液を提供することを課題としている。
本発明に係るゴム架橋用硫黄分散液は、単体硫黄および/または硫黄化合物を1〜50
重量%の量で含有することを特徴としている。なお、本明細書中、架橋とは加硫と同じ意味で用いられる。
前記単体硫黄および/または硫黄化合物としては、300メッシュの篩を通過しうる粒
子を用いることが好ましい。
また、本発明のゴム架橋用硫黄分散液は、分散剤として、界面活性剤を含有することが好ましい。
さらに、本発明では必要に応じて、安定化剤を含有させてもよく、該安定化剤として、ポリビニルアルコール(完全けん化あるいは部分けん化、重合度1000〜1700)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール・プロピレングリコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
本発明のゴム架橋用硫黄分散液は、分散媒として水を含有することが好ましい。
具体的には、本発明のゴム架橋用硫黄分散液100重量%中に、単体硫黄および/また
は硫黄化合物が1〜50重量%、分散剤が0.01〜25重量%、安定化剤が0〜1重量%、水が24〜98.99重量%の量で含まれていることが好ましい。
本発明のゴム架橋用硫黄分散液によれば、刷毛やスプレー、ロールなどの簡便な装置で架橋剤を未架橋ゴム表面に一様に塗布することができ、これを加熱することにより未架橋ゴム全体に対する均一な架橋が可能となる。したがって、従来必要であった、架橋剤を未架橋ゴムに混練するための時間を省略でき、未架橋ゴムの成形から架橋までを連続的に行う連続架橋成形において、より効率的にゴム製品の製造を行うことができる。
さらに、本発明のゴム架橋用硫黄分散液によれば、未架橋ゴム表面に一様に塗布して加熱することにより、表面のみならずその内部まで均一な架橋構造が形成されるため、得られるゴム製品の物性が極めて良好である。
また、本発明のゴム架橋用硫黄分散液は、分散性が良好で保存安定性に優れる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のゴム架橋用硫黄分散液は、所定の分散媒に、分散質として少なくとも単体硫黄および/または硫黄化合物を分散させたものである。
まず、本発明のゴム架橋用硫黄分散液に含まれる各成分について説明し、その後、本発明のゴム架橋用硫黄分散液について説明する。
<単体硫黄および/または硫黄化合物>
本発明に用いられる単体硫黄および/または硫黄化合物として具体的には、単体硫黄ま
たは硫黄化合物、あるいは単体硫黄と硫黄化合物との組み合わせが挙げられる。
単体硫黄の場合、硫黄の形態は特に限定されず、たとえば粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄などを用いることができる。
硫黄化合物としては、具体的には、塩化硫黄、二塩化硫黄等の無機イオウ化合物;
N-シクロヘキシル-2- ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、N-オキシジエチレン-2- ベンゾチアゾールスルフェンアミド(OBS)、N-t-ブチル-2- ベンゾチアゾールスルフェンアミド(BBS)、N,N-ジイソプロピル-2- ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2-メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、2-(2,4-ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2-(4-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2-(2,6-ジエチル-4- モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系化合物;
チオカルバニリド、ジエチルチオウレア(EUR)、ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア、ジオルソトリルチオウレア、エチレンチオウレア等のチオウレア系化合物;
テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等のチウラム系化合物;
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ-n- ブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZnBDC)、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジチオカルバミン酸テルル、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩;
モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド等のジスルフィド化合物;
ザンテート系化合物などを挙げることができる。
これら単体硫黄および/または硫黄化合物は、通常300メッシュ、好ましくは500
メッシュの篩にかけられたときに該篩を通過しうる粒子のみを用いることが好ましい。
単体硫黄および/または硫黄化合物として、このような粒子を用いると、得られるゴム
架橋用硫黄分散液を噴霧口直径100μmのノズルを用いて噴霧した場合に、該ノズルを詰まらせることなく噴霧できるため好ましい。
この場合、分散液中の単体硫黄および/または硫黄化合物の粒子の直径は100μm未
満になっていると推測される。また、該粒子直径の下限値は、とくに限定されないが通常は1μm程度であると考えられる。
前記単体硫黄および/または硫黄化合物は、ゴム架橋用硫黄分散液100重量%中に、
通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の量で含有されるように用いられる。
本発明のゴム架橋用硫黄分散液に前記単体硫黄および/または硫黄化合物が上記の量で
含まれていると、分散液中での前記単体硫黄および/または硫黄化合物粒子の再凝集がな
く分散性が良好であるため好ましい。
<分散剤>
さらに、本発明のゴム架橋用硫黄分散液には、分散剤として界面活性剤が含有されていることが好ましい。該分散剤としては、公知の界面活性剤を用いることができ、具体的には非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれであっても使用することができる。
非イオン性界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン高級アルコールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ソルビタンジ脂肪酸エステル、ソルビタントリ脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタンジ脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタントリ脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド、アルキルアミンオキシドなどが挙げられる。
また、陰イオン性界面活性剤としては、たとえば、アルカリ石鹸、金属石鹸、有機塩基石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルスルホン酸塩、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤などが挙げられる。
陽イオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、アルキルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩などが挙げられる。
また、両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アミノカルボン酸、アルキルβ−アラニン、イミダゾリンなどが挙げられる。
これらの界面活性剤は、一種単独であるいは二種以上を組合せて使用することもできる。なお、最終的に得られる分散液の保存安定性の点からは、これらのうち、エーテル酸素を含む非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。
上記界面活性剤は、前記単体硫黄および/または硫黄化合物100重量部に対して、通
常1〜50重量部、好ましくは10〜30重量部の量で用いられることが望ましい。
より具体的には、前記分散剤は、ゴム架橋用硫黄分散液100重量%中に、通常0.01〜25重量%、好ましくは1〜6重量%の量で含有されている。
本発明のゴム架橋用硫黄分散液に前記分散剤が上記の量で含まれていると、前記単体硫黄および/または硫黄化合物の分散性を向上させることができるため好ましい。
<安定化剤>
さらに、本発明のゴム架橋用硫黄分散液には、必要に応じて安定化剤を含有させることができる。安定化剤としては、公知の安定化剤を必要に応じて用いることができるが、最終的に得られるゴム架橋用硫黄分散液の保存安定性を向上させる点からは、ポリビニルアルコール(完全けん化あるいは部分けん化型、重合度1000〜1700)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール・プロピレングリコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムが好ましく、ポリビニルアルコール(完全けん化型、重合度1500〜1700)がとくに好ましい。
前記安定化剤は、前記単体硫黄および/または硫黄化合物100重量部に対して、通常
0〜10重量部、好ましくは0〜5重量部の量で用いられることが望ましい。
より具体的には、前記安定化剤は、ゴム架橋用硫黄分散液100重量%中に、通常0〜1重量%、好ましくは0〜0.5重量%の量で含有されている。
本発明のゴム架橋用硫黄分散液に前記安定化剤が含まれていると、分散液の保存安定性を向上させることができ、長期にわたって単体硫黄および/または硫黄化合物を沈殿させ
ることなく使用できるため好ましい。
<分散媒>
本発明には分散媒として所定の溶剤が用いられる。該溶剤としては、公知の溶剤のうち、前記単体硫黄および/または硫黄化合物、架橋対象の未架橋ゴムと反応を起こさず、か
つ後述する分散剤や安定化剤を溶解あるいは分散できるものであれば、いずれでも用いることができる。
具体的には、たとえば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの有機溶媒;オイルなどが挙げられる。これらは一種単独でも二種以上混合して用いてもよい。これらのうち、保管および安全性の観点からは、水が好ましい。水は、イオン交換水、精製水などの精製処理を施したものを好ましく用いることができる。
前記分散媒は、前記単体硫黄および/または硫黄化合物100重量部に対して、通常2
00〜10000重量部、好ましくは286〜2000重量部の量で用いられることが望ましい。
より具体的には、前記分散媒は、ゴム架橋用硫黄分散液100重量%中に、通常24〜98.99重量%、好ましくは65〜95重量%の量で含有されるように用いられる。
<その他>
なお、本発明のゴム架橋用硫黄分散液は、本発明の目的を損なわない範囲内で、上記の成分以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、たとえば、炭酸カルシウムなどの公知のゴム用フィラー、粘度調整剤などが挙げられる。
<ゴム架橋用硫黄分散液>
本発明のゴム架橋用硫黄分散液は、上述した各成分を所定の量で仕込み、公知の攪拌、混合または分散装置で各成分を混合することによって得ることができる。
単体硫黄および/または硫黄化合物は、分散媒に実質的に溶解しないが、好ましくは分
散剤を用いて、攪拌、混合または分散処理を行うことによって、単体硫黄および/または
硫黄化合物と分散媒との濡れ性を向上し、単体硫黄および/または硫黄化合物を充分に分
散させることができる。
なお、前記単体硫黄および/または硫黄化合物は、ゴム架橋用硫黄分散液中に分散して
いる状態で、噴霧口直径100μmのノズルを通過できるような形状であることが好ましい。
このようにして得られた本発明のゴム架橋用硫黄分散液は、未架橋ゴムの表面に塗布し、加熱して架橋ゴム製品を得るために好適に用いることができる。
具体的には、たとえば、押し出し成形などによって所定形状を付与された未架橋ゴム成形体を、熱空気加硫槽、マイクロ波加硫装置などの加硫装置により、成形から加硫(架橋)までを連続的に行う連続架橋成形において、成形後、加硫装置に入る前の未架橋ゴム成
形体の表面に本発明のゴム架橋用硫黄分散液を刷毛やスプレー、ロールなどで一様に塗布して、前記加硫装置に入れることによって該未架橋ゴム成形体の表面のみならず内部までも均一に架橋することができる。
架橋対象となる未架橋ゴムとしては、とくに限定されず従来公知のゴムが挙げられるが、これらのうちでもエチレン・α- オレフィン共重合体ゴム、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムが好ましく挙げられる。なお、エチレン・α- オレフィン共重合体ゴムとしては、たとえばエチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR)などが挙げられ、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムとしては、たとえばエチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム(EPDM)などが挙げられる。
さらに、エチレン・α- オレフィン共重合体ゴムおよび/またはエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムに、公知の他のゴムをブレンドしたものであってもよい。このような他のゴムとしては、たとえば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)等のイソプレン系ゴム;ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の共役ジエン系ゴムなどが挙げられる。
その他の架橋対象としては、上記の未架橋ゴムに対して、通常ゴムに使用される添加剤、たとえば、ポリオレフィン樹脂、ゴム補強剤、無機充填剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤、加硫促進剤、発泡剤、発泡助剤、着色剤、分散剤、難燃剤等の従来公知の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合したゴム組成物であってもよい。なお、架橋剤については、本発明のゴム架橋用分散液を用いる場合にはとくに別途配合する必要はないが、このことは予め従来公知の架橋剤をゴム組成物に配合した態様を採ることを除外するものではない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
窒素吹き込み口、温度計、プロペラ型攪拌機を備えた500mlの4つ口フラスコを水浴上に設置し、該フラスコ内に窒素を導入し、窒素雰囲気下で該フラスコ内に精製水262.5gおよび分散剤として非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル6gを投入し、攪拌機を回し分散剤を溶解した。
分散剤を溶解したところで、コロイド硫黄(300メッシュの篩を通過しうるもの)30gと、安定化剤としてポリビニルアルコール(完全けん化型、重合度1700)の10重量%水溶液1.5gを該フラスコ内に添加した。
フラスコ内の温度が30℃以下となるようにしながら、攪拌機で5時間連続攪拌し、コロイド硫黄を充分に分散させ、ゴム架橋用硫黄分散液(1)を得た。
分散剤として、実施例1で用いたものに換えて、陰イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを用いたほかは、実施例1と同様にしてゴム架橋用硫黄分散液(2)を得た。
分散剤として、実施例1で用いたものに換えて、陽イオン性界面活性剤であるジステアリルジメチルアンモニウムクロライドを用いたほかは、実施例1と同様にしてゴム架橋用
硫黄分散液(3)を得た。
1lのジャケット付き分散用ポットに直径2mmのステンレス球4kgをセットし、ジャケットに冷却水を流し、窒素雰囲気下で該ポット内に、精製水350gと、分散剤として非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル8gを投入し、10分間攪拌機を回した後、該分散用ポット内に、コロイド硫黄(300メッシュの篩を通過しうるもの)40gと、安定化剤としてポリビニルアルコール(完全けん化型、重合度1700)の10重量%水溶液2gを添加した。
その後、攪拌機を回し分散処理を3時間行い、充分に分散させゴム架橋用硫黄分散液(4)を得た。
[参考例1]
窒素吹き込み口、温度計、プロペラ型攪拌機を備えた500mlの4つ口フラスコを水浴上に設置し、該フラスコ内に窒素を導入し、窒素雰囲気下で該フラスコ内に、精製水268.5g、コロイド硫黄30g、安定化剤としてポリビニルアルコール(完全けん化型、重合度1700)の10重量%水溶液1.5gを添加した。
フラスコ内の温度が30℃以下となるようにしながら、攪拌機で攪拌し、コロイド硫黄を分散させようと試みたが、攪拌を停止させるとコロイド硫黄が液面上に浮遊あるいは沈殿し、分散液が得られなかった。
エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体(三井化学(株)製;EPT3090E)100重量部、ステアリン酸1重量部、酸化亜鉛5重量部、カーボンブラック(旭カーボン(株)製;旭#60G)80重量部、パラフィン系オイル(出光興産(株)製;ダイアナプロセスPW−380)50重量部の配合組成で、容量1.7リットルのバンバリーミキサーに投入して、5分間混練し、コンパウンドAを得た。
次に、得られたコンパウンドAに加硫促進剤として、サンセラーM(三新化学工業(株)製)0.5重量部とサンセラーTT(三新化学工業(株)製)1.0重量部を添加し、8インチロールで3分間練りこみ、コンパウンドBを得た。
該コンパウンドBから、8インチロールを用いて、幅40cm×厚み2mm×長さ40cmのシートを作成し、ゴム架橋用硫黄分散液(1)2gをシート表面に刷毛で塗布した後、幅15cm×厚み2mm×長さ15cmに切り取り、150tプレス加硫機で160℃15分間加熱し、加硫ゴムシート1を得た。
この加硫ゴムシート1を用いて、その破断点強度(TB)および破断点伸び(EB)を下記の方法で測定した。
破断点強度(TB)および破断点伸び(EB)は、加硫ゴムシート1をJIS K6301(1989年)に記載されている3号型ダンベル形状に打ち抜いて試験片を得て、この試験片を用いてJIS K6301第3項に規定されている方法に従って、測定温度25℃、引っ張り速度500mm/分の条件で引っ張り試験を行い測定した。
その結果、TBは16MPa、EBは520%であった。
[比較例1]
実施例5で得たコンパウンドBから8インチロールを用いて作成した幅40cm×厚み2mm×長さ40cmのシートの表面に、粉末硫黄0.2gを振りかけた後、幅15cm×厚み2mm×長さ15cmに切り取り、150tプレス加硫機で160℃15分間加熱し、加硫ゴムシート2を得た。
この加硫ゴムシート2の破断点強度(TB)および破断点伸び(EB)を実施例5と同様にして測定したところ、TBは12MPa、EBは450%であった。

Claims (6)

  1. 単体硫黄および/または硫黄化合物を1〜50重量%の量で含有することを特徴とする
    ゴム架橋用硫黄分散液。
  2. 前記単体硫黄および/または硫黄化合物として、300メッシュの篩を通過しうる粒子
    を用いることを特徴とする請求項1に記載のゴム架橋用硫黄分散液。
  3. 分散剤として、界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のゴム架橋用硫黄分散液。
  4. 安定化剤として、ポリビニルアルコール(完全けん化あるいは部分けん化、重合度1000〜1700)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール・プロピレングリコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゴム架橋用硫黄分散液。
  5. 分散媒として水を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴム架橋用硫黄分散液。
  6. 前記ゴム架橋用硫黄分散液100重量%中に、単体硫黄および/または硫黄化合物が1
    〜50重量%、分散剤が0.01〜25重量%、安定化剤が0〜1重量%、水が24〜98.99重量%の量で含まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゴム架橋用硫黄分散液。
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