JP2621456B2 - 多孔性フィルム又はシートの製造方法 - Google Patents

多孔性フィルム又はシートの製造方法

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    • B29K2023/00Use of polyalkenes or derivatives thereof as moulding material
    • B29K2023/04Polymers of ethylene
    • B29K2023/06PE, i.e. polyethylene

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多孔性フィルム又はシートの製造法に関す
る。詳しくは、医療用等の通気性シートとして用いて好
適なポリオレフィン樹脂に充填剤を配合してなる組成物
を用いて多孔性フィルム又はシートを製造する方法に関
するものである。
〔従来の技術及びその課題〕
従来より、ポリオレフィン樹脂に充填剤を配合し、溶
融成形して得られたフィルムまたはシートを一軸延伸す
る試みは、多孔性フィルムを製造する手段として数多く
実施されて来た。
しかしながら、これらのフィルムに於いては、フィル
ム物性の異方性、特に縦方向(延伸方向)と横方向の引
っ張り強度のバランス及び面強度に問題が残っている。
フィルム物性の異方性、面強度を改良する一つの方法
としては、出来るだけ低倍率で延伸を行い、多孔化を実
現させる事であるが、未だ満足行く結果が得られていな
い。
また原反を二軸延伸することが考えられるが設備コス
トが高く、また延伸条件の範囲が狭いため、運転管理が
きびしいという問題がある。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者は、こうした従来の多孔性フィルムまたはシ
ートの欠点を改良し、一軸延伸に於いて引っ張り強度と
透湿性の物性バランスが良好で、面強度が強い為従来の
ものよりも薄肉化が可能な多孔性フィルムまたはシート
を提供する事を目的に、鋭意検討した結果本発明に到達
したものである。
すなわち、本発明の要旨は密度が0.91〜0.965g/cm3
メルトインデックスが20g/10分以下、流動比が70以下の
線状ポリエチレン又は該線状ポリエチレンと分岐状低密
度ポリエチレンの混合物99〜50重量部、100℃で測定し
たムーニー粘度{ML1+4(100℃)}が5〜100であり主
鎖が基本的に炭化水素の飽和結合から成りペンダント側
鎖に二重結合を含む炭化水素系熱可塑性エラストマー1
〜50重量部、充填剤100〜400重量部、ラジカル発生剤0.
0001〜0.1重量部とからなる組成物を、ラジカル発生剤
を分解してポリエチレンやエラストマーと反応させなが
らあるいは反応させた後、ブローアップ比2〜8、ダイ
ス表面からのフロストラインの高さ(以下FLHと言う)
をダイスの直径の2倍から50倍としてインフレーション
成形し、得られたフィルムをフィルムの引き取り方向に
延伸倍率を1.2〜8倍として一軸延伸することを特徴と
する多孔性フィルム又はシートの製造方法に存する。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いられる線状ポリエチレンとしては密度が
0.91〜0.95g/cm3の線状低密度ポリエチレン及び密度が
0.965g/cm3以下の高密度ポリエチレンが挙げられる。
上記線状低密度ポリエチレンとは、エチレンと他のα
−オレフィンとの共重合物であり、従来の高圧法により
製造された分岐状低密度ポリエチレン樹脂とは異なる。
線状低密度ポリエチレンは、例えばエチレンと、他のα
−オレフィンとしてブテン、ヘキセン、オクテン、デセ
ン、4−メチルペンテン−1等を4〜17重量%程度、好
ましくは5〜15重量%程度共重合したものであり中低圧
法高密度ポリエチレン製造に用いられるチーグラー型触
媒又はフィリップス型触媒を用いて製造されたものであ
り、従来の高密度ポリエチレンを共重合成分により短い
枝分かれ構造とし、密度もこの短鎖枝分かれを利用して
適当に低下させ0.91〜0.95g/cm3程度としたものであ
り、従来の分岐状低密度ポリエチレンより直鎖性があ
り、高密度ポリエチレンより枝分かれが多い構造のポリ
エチレンである。
また、高密度ポリエチレンとしてはエチレン単独をチ
ーグラー型触媒又はフィリップス型触媒を用いて重合さ
せたエチレンホモポリマーであってその密度が0.96 5g/cm3以下、好ましくは0.95g/cm3以下のものが用いら
れる。
上記の線状ポリエチレンはメルトインデックスが20g/
10分以下好ましくは10g/10分以下、より好ましくは0.00
1〜5g/10分の範囲であり、また流動比は70以下、好まし
くは10〜50の範囲のものが好適に用いられる。メルトイ
ンデックスが上限より高いと、引っ張り強度及び面強度
が低下するので好ましくない。流動比が上限より高い
と、面強度が低下するので好ましくない。さらに上記線
状ポリエチレンは密度0.910〜0.965g/cm3、好ましくは
0.910〜0.950g/cm3、さらに好ましくは0.915〜0.940g/c
m3の範囲であるのが望ましい。該密度が上限より高いと
耐衝撃性及び柔軟性が著しく低下し、下限未満では多孔
性、寸法安定性及び耐抗張力が低下するので好ましくな
い。
本発明方法においてメルトインデックスとはJIS K
6760の引用規格であるJIS K 7210の表1の条件4
に準拠して測定した値であり、流動比とは、上記メルト
インデックス測定器を用い、せん断力106ダイン/cm
2(荷重11131g)と105ダイン/cm2(荷重1113g)の押出
量(g/10分)であり、 で算出される。また、密度はJIS K 6760に準拠して
測定した値である。
流動比は用いられる樹脂の分子量分布の目安であり、
流動比の値が小さければ分子量分布は狭く、流動比の値
が大きければ分子量分布は広いことを表わしている。
上記線状ポリエチレンに配合される熱可塑性エラスト
マーとは主鎖が基本的に炭化水素の飽和結合から成りペ
ンダント側鎖に二重結合を含むものを言う。
この様なエラストマーの例としてはエチレンおよび/
またはα−オレフィンとジエンモノマーとの共重合体が
あり一般にはエチレン−プロピレン−ジエンのターポリ
マー(EPDM)が知られている。このうちのジエン成分と
してはとくに制約はないが一般にはエチリデンノルボル
ネン、ジシクロペンタジエンなどが用いられる。エラス
トマーの他の例としては重合性ジエン化合物の1,2付加
重合物が挙げられ、具体的には1,2ポリブタジエン、1,2
−ポリイソプレン、3,4ポリイソプレン等が挙げられ
る。これらはジエン成分が1,2付加である限りエチレン
やα−オレフィンとの共重合体であってもかまわない。
一方、スチレンブタジエンラバーやイソプレンラバー
の様に主鎖に不飽和結合を含む熱可塑性エラストマーは
后述するラジカル発生剤との反応性が不十分であり好ま
しくない。
上記熱可塑性エラストマーは100℃で測定したムーニ
ー粘度{ML1+4(100℃)}が5〜100の範囲であること
が必要である。ムーニー粘度が上記範囲以上では線状ポ
リエチレンとの相溶性が悪く、上記範囲以下ではエラス
トマー配合の効果が小さくかつフィルムのブロッキング
性等が悪化するので好ましくない。
上記線状ポリエチレンと熱可塑性エラストマーとの配
合量は線状ポリエチレン99〜50重量部、好ましくは90〜
70重量部に対し熱可塑性エラストマー1〜50重量部、好
ましくは10〜30重量部の範囲内で用いられる。
上記熱可塑性エラストマーの配合量が上記範囲以下で
はフィルム成形性及び延伸性の改良が不十分であり、ま
た上記範囲以上ではフィルム強度が低下するので好まし
くない。
また、上記組成物は、線状ポリエチレンの一部を、線
状ポリエチレンの特性が失なわれない程度に、例えば50
重量%以下、望ましくは10〜30重量%程度分岐状低密度
ポリエチレンで置き替えることができる。分岐状低密度
ポリエチレンの使用はフィルム成形性及び延伸性がさら
に向上するので望ましい。該分岐状低密度ポリエチレン
としては、エチレンホモポリマー及びエチレンと他の共
重合成分との共重合体を含むものである。
共重合成分としては酢酸ビニル、エチルアクリレー
ト、メチルアクリレート等のビニル化合物、ヘキセン、
プロピレン、オクテン、4−メチルペンテン−1等の炭
素数3以上のオレフィン類等が挙げられる。共重合成分
の共重合量としては0.5〜18重量%、好ましくは2〜10
重量%程度である。これらの低密度ポリエチレンは通常
の高圧法(1000〜3000kg/cm2)により、酸素、有機過酸
化物等のラジカル発生剤を用いラジカル重合により得た
ものであるのが望ましい。
上記分岐状低密度ポリエチレンとしては密度が0.930g
/cm3以下、望ましくは0.910〜09.25g/cm3の範囲、メル
トインデックスが20g/10分以下、望ましくは1〜10g/10
分の範囲、流動比が70以下、望ましくは30〜70の範囲の
ものが好適に用いられる。
次に、上記線状ポリエチレン及び熱可塑性エラストマ
ーに配合するラジカル発生剤としては半減期1分となる
分解温度が130℃〜300℃の範囲のものが好ましく、例え
ばジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−
2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、α,
α′−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン、ジベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド等が挙げられる。
ラジカル発生剤の配合量は、上記線状ポリエチレン及
び熱可塑性エラストマーの合計量に対し0.0001〜0.1重
量部の範囲内から選ばれるが、この配合量が0.0001重量
部より少ない場合には得られるフィルムの面強度が無添
加のものと殆んど変らず、また、0.1重量部より多い場
合には、メルトインデックスが低くなりすぎてフィルム
成形時に膜切れが起り易く、且つ該フィルムの表面に肌
あれを生起するので好ましくない。
本発明において上記線状ポリエチレン及び熱可塑性エ
ラストマーにラジカル発生剤を配合して、ラジカル発生
剤を分解しポリエチレン及び熱可塑性エラストマーと反
応せしめる方法としては別に制限を設けるものではな
く、例えば以下の方法で実施することができる。
(1) ポリオレフィン樹脂、充填剤、ラジカル発生剤
を混合後、押出機、バンバリーミキサー等の混練機を使
用して上記線状ポリエチレン、熱可塑性エラストマー及
びラジカル発生剤を混練して反応せしめた後ペレット化
し、該ペレットを使用してインフレーション成形する。
(2) ラジカル発生剤を多量に含んだマスターバッチ
すなわち、線状低密度ポリエチレン、分岐状低密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレンに多量
のラジカル発生剤(通常5000〜10000ppm程度)を配合
し、ポリエチレンの融点以上でラジカル発生剤がポリエ
チレンとほとんど反応を起さない温度下に溶融混練して
ペレット状としたマスターバッチをあらかじめ作り、こ
のマスターバッチと上記線状ポリエチレン及び熱可塑性
エラストマーをブレンドしインフレーション成形する。
また、ラジカル発生剤そのものはそのままあるいは溶
剤に溶かして使用される。
上記線状ポリエチレンをラジカル発生剤と反応させる
ことにより上記ポリエチレンが分子カップリングを生起
して高分子量成分が増大し、且つメルトインデックスが
低下した変性ポリエチレンが得られるが、上記熱可塑性
エラストマーを配合することにより分子カップリングが
より効果的に行なわれる。該変性ポリエチレンは未変性
の線状ポリエチレンと熱可塑性エラストマーとの単なる
配合物に比べ、インフレーション成形時に横方向の配合
がかかりやすく、このようにして得たフィルムは延伸処
理した場合、引っ張り強度及び衝撃強度が著しく向上す
る。
なお、ポリオレフィン樹脂には、常法に従い、熱及び
紫外線安定剤、顔料、帯電防止剤、蛍光剤等を添加して
も差支えない。
次に充填剤としては、無機及び有機の充填剤が用いら
れ、無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、ク
レー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、
炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
チタン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、ガラス粉、
シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土等が使用され、
特に炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、珪藻
土、硫酸バリウム等が好適である。
有機充填剤としては、木粉、パルブ粉等のセルロース
系粉末等が使用される。これらは単独又は混合して用い
られる。
充填剤の平均粒径としては、30μ以下のものが好まし
く、10μ以下のものが更に好ましく、0.8〜5μのもの
が最も好ましい。
粒径が大きすぎると延伸物の気孔の緻密性が悪くな
り、又粒径が小さすぎると、樹脂への分散性が悪く、成
形性も劣る。
充填剤の表面処理は、樹脂への分散性、更には延伸性
の点で、実施されている事が好ましく、脂肪酸又はその
金属塩での処理が好ましい結果を与える。
ポリオレフィン樹脂と充填剤の配合割合はポリオレフ
ィン樹脂100重量部に対して充填剤100〜400重量部が好
ましい。
充填剤の割合が、100重量部に満たないと、延伸した
フィルムに気孔が充分形成されず、多孔化度合が低くな
る。又充填剤の割合が400重量部を超えると混練性、分
散性、フィルム又はシート成形性が劣り、更に延伸物の
表面強度が低下する。
本発明において、特に好ましい配合割合は、ポリオレ
フィン樹脂100重量部に対して充填剤120〜300重量部で
ある。
ポリオレフィン樹脂及び充填剤の配合は、両者を通常
のブレンダー又は混合機に入れ、混合すればよいが、好
ましくは次の方法が混合性、充填剤の分散性、更にはフ
ィルム又はシート成形性の点で良好である。
しかして、ポリオレフィン樹脂の形態はパウダーが良
く、通常10〜150メッシュのものが使用されるが、均一
性、取扱い上、20〜60メッシュのものが更に好ましい。
混合機は、ドラム、タンブラー型混合機、リボンブレ
ンダー、ヘンシエルミキサー、スーパーミキサー等が使
用されるが、ヘンシエルミキサー等の高速撹拌型の混合
機が好ましい。
次に、混合物の混練には従来公知の装置、例えば、通
常のスクリユー押出機、二軸スクリユー押出機、ミキシ
ングロール、バンバリーミキサー、二軸型混練機等によ
り適宜実施される。
本発明においては、上記混合物を用いてインフレーシ
ョン法によって未延伸フィルムを成形し、次いで未延伸
フィルムを縦方向(フィルムの引き取り方向)に延伸し
て延伸フィルムを製造する。
該未延伸フィルムはインフレーション成形法を用い
て、ブローアップ比を2〜8、好ましくは3〜6、フロ
ストライン高さをダイス直径(D)の2〜50倍(2D〜50
D)、好ましくは5〜20倍(5D〜20D)の範囲の条件下で
行なう。上記ブローアップ比が下限未満ではフィルムの
引っ張り強度及び衝撃強度が低下し、上限より高いとバ
ブルの成形安定性が低下するので好ましくない。また、
フロストライン高さが下限未満ではフィルムの引っ張り
強度が低下し、上限より高いとバブルの成形安定性が低
下するので好ましくない。
上記未延伸フィルムは次いで延伸温度を上記樹脂組成
物を延伸倍率を1.2〜8倍の条件下に縦方向に一軸延伸
を行う。
ロール延伸が通常好んで採用されるが、チユーブラー
延伸で、一軸方向(引取方向)を強調させた形であって
も良い。
又、延伸は一段でも二段以上の多段でも差支えない。
延伸温度は融点−20℃以下、融点−100℃以上、好ま
しくは融点−50℃〜融点−90℃が望ましい。範囲以下で
はフィルムに延伸斑が発生し易く、また範囲以上ではフ
ィルムの多孔化が低下する傾向がある。
延伸倍率は1.2倍以上8倍以下で、好ましくは1.5倍以
上〜4倍以下で延伸するのが望ましい。延伸倍率が1.2
倍未満では延伸による効果が不充分であり、フィルムの
多孔化および引っ張り強度は充分なものとはならない。
また8倍以上では延伸フィルムは縦方向への過度の分子
配向を有するものになり、フィルムの面強度が低下し好
ましくない。
又、一軸延伸後に熱処理を実施する事により、フィル
ム寸法精度を安定化する事が出来る。又、公知のコロナ
処理、フレーム処理等の表面処理を施す事も出来る。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて、更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されるものでない。
実施例1 (1) 線状低密度ポリエチレン{メルトインデックス
(MI):1.0g/10分、流動比:19、密度:0.921g/cm3、共重
合成分:ブテン−1、共重合量:10重量%、融点:120
℃}を40メッシュのパウダーに粉砕したものを80重量部
とエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン−タ
ーポリマー(EPDM,日本合成ゴム社製EP57P、ML1+4(100
℃)=88)を同じく40メッシュのパウダーに粉砕したも
のを20重量部とをヘンシェルミキサー中で撹拌混合し、
次いでこれに2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3を0.02重量部撹拌しながら添加混合
する。
更に炭酸カルシウム(平均粒径1.2μ、脂肪酸処理)
を200重量部添加し、撹拌混合した。
かくして得られた混合物を、二軸混練機−DSM−65(D
ouble Screw Mixer,日本製鋼所(株)製)に於いて混練
し、造粒した。
これを40mmφ押出機によりインフレーション成形し、
厚さ70μのフィルムに製膜した。押出条件は下記のとお
り。
シリンダー温度:170−190−210−230℃ ヘッド、ダイス温度:200℃ ダイス直径:100mm 引取速度:8m/min ブロー比:3 フロストライン高さ:700mm 折り径:471mm かくして得られたフィルムを引取方向にスリットした
ものをロール延伸機により一軸延伸を行った。
延伸条件は下記のとおり 延伸温度:50℃ 延伸倍率:2.5倍 延伸速度:11.0m/min 延伸したフィルムは、多孔化された充分白化したもの
であり、延伸ムラもなく、表面美麗な多孔性フィルムで
あった。
このフィルムの性能を表−1に示す。
尚、表−1中の性能評価項目の測定方法は下記のとお
り。
1) 延伸性: ◎:切断なし、均一延伸、延伸ムラなし ○:切断なし、延伸ムラ、殆どなし △:切断なし、延伸ムラ、ややあり ×:切断又は延伸ムラ大 2) 引っ張り強伸度:ASTM882−64Tに準ずる 20mm幅×50mm長さ、引張速度:50mm/min 3) 透湿度:ASTM E26−66(E)に準ずる。
4) 柔軟性:手の感触で、次の基準により判定した。
◎:極めて柔らかい ○:柔らかい △:少し硬い ×:硬い 5) フィルムパンクチャー強度(面強度) 100m/m×100m/mの正方形にサンプリングし、該サンプ
ルを内径80m/mの押えリングでフィルム上下より固定す
る。
以上の様にセットされたフィルムに対して直径20mmの
丸棒の先端を半径10mmの球面状としたプランジャーを引
っ張り試験機に取り付けクロスヘッド500mm/分にてフィ
ルムに押し付ける。
この時の抗張力をもって面強度の大小を判断する。
なお抗張力は最高強度で示し、破断時の伸度はフィル
ムに当ってからのプランジャーの進行距離で表わした。
実施例2 実施例1において、熱可塑性エラストマーとしてポリ
1,2−ブタジエン(日本合成ゴム社製RB830、ML1+4(100
℃)=15)を用いたこと以外実施例1と同様に成形、延
伸した。
比較例1〜5 実施例1において線状ポリエチレン及び熱可塑性エラ
ストマーの配合比、熱可塑性エラストマーの種類、成形
条件、延伸条件を表1の様に変えたこと以外は実施例1
と同様に行なった。その結果を表1に示す。
〔発明の効果〕 かくして、得られたフィルム又はシートは次に述べる
優位性をもつ。
i) フィルム又はシート物性 一軸延伸後のフィルム又はシートの異方性を従来の一
軸延伸物よりも大幅に改良できる為、縦、横のバランス
が向上する。
特に横方向(延伸方向と直交する方向)の引っ張り強
度が大きくなる。
ii) 多孔性:延伸斑が少なく、且つ均一連続気孔を有
するため、透湿性、ガス透過性が格段にすぐれる。又耐
水圧も良好。
iii) 加工性:ヒートシール強度が向上する。
iV) 経済性:液状またはワックス状炭化水素重合体の
配合量の低下ならびに薄肉化ができることにより、大幅
なコストダウンが図れる。
V) 焼却性:易焼却性。有害ガスを発生しない。
本発明により得られたフィルムまたはシートは前記性
能を生かし、一層の用途拡大が期待されよう。
例えば透湿性を生かした衣料用(防水用品、雨具et
c)電池セパレーター用、過材用(空気除塵、ミスト
除法、工業廃水、)医療用等として好適に用いられる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度が0.91〜0.965g/cm3、メルトインデッ
    クスが20g/10分以下、流動比が70以下の線状ポリエチレ
    ン又は該線状ポリエチレンと分岐状低密度ポリエチレン
    の混合物99〜50重量部、100℃で測定したムーニー粘度
    {ML1+4(100℃)}が5〜100であり主鎖が基本的に炭
    化水素の飽和結合から成りペンダント側鎖に二重結合を
    含む炭化水素系熱可塑性エラストマー1〜50重量部、充
    填剤100〜400重量部、ラジカル発生剤0.0001〜0.1重量
    部とからなる組成物を、ブローアップ比2〜8、ダイス
    表面からのフロストラインの高さをダイスの直径の2倍
    から50倍としてインフレーション成形し、得られたフィ
    ルムをフィルムの引き取り方向に延伸倍率を1.2〜8倍
    として一軸延伸することを特徴とする多孔性フィルム又
    はシートの製造方法。
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