JP2007224244A - クロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低い温度でも架橋可能なクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物を提供する。
【解決手段】 硫黄含有量が0.4wt%以上であるクロロスルホン化ポリオレフィン、以下のムーニー粘度の測定方法で測定したムーニー粘度が100以上となる有機化合物を含有するクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物。 <ムーニー粘度の測定方法> クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製:キョーワマグ(商標)150)4重量部、当該有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件でムーニー粘度を測定する。
【選択図】なし
【解決手段】 硫黄含有量が0.4wt%以上であるクロロスルホン化ポリオレフィン、以下のムーニー粘度の測定方法で測定したムーニー粘度が100以上となる有機化合物を含有するクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物。 <ムーニー粘度の測定方法> クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製:キョーワマグ(商標)150)4重量部、当該有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件でムーニー粘度を測定する。
【選択図】なし
Description
本発明は、架橋可能なクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物に関するものである。詳しくは、低い温度で架橋可能なクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物に関するものである。
クロロスルホン化ポリオレフィンは優れた耐熱性、耐侯性、耐オゾン性、耐薬品性及び明色性を有することから、各種ホースのカバー材、電線被覆材、パッキン、ガスケット、ロール及びエスカレーターの手摺等の各種用途に使用されている。またクロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒または水に溶解または分散させ接着剤、コーティング剤、塗料、プライマー等に使用される。クロロスルホン化ポリオレフィンは多くの場合、物性向上のため加硫し使用される。接着剤、コーティング剤、塗料、プライマー等として使用する場合も同様である。クロロスルホン化オレフィンラテックスを基材上に塗布又は流延し被膜化した後に加硫する方法として、特許文献が報告されている(例えば特許文献1)。
この特許文献1のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物は、基材上に塗布又は流延し60℃以上の雰囲気下で乾燥して皮膜を形成し、この被膜を70〜250℃の温度で数分〜30分程度の加熱で加硫が可能と説明されているが、20分程度で加硫を行うためには実際には140℃で加熱する必要があり、100℃程度の低温でかつ20分程度の短時間で加硫可能なクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス液状組成物が望まれていた。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は100℃程度の低い温度でも架橋可能なクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、低い温度でも架橋可能なクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、硫黄含有量が0.4wt%以上であるクロロスルホン化ポリオレフィン、以下のムーニー粘度の測定方法で測定したムーニー粘度が100以上となる有機化合物を含有することを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物である。
<ムーニー粘度の測定方法>
クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製:キョーワマグ(商標)150)4重量部、当該有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件でムーニー粘度を測定する。
クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製:キョーワマグ(商標)150)4重量部、当該有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件でムーニー粘度を測定する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物は、硫黄含有量が0.4wt%以上であるクロロスルホン化ポリオレフィンを含有するものである。ここに、クロロスルホン化ポリオレフィンは、原料であるポリオレフィンを塩素化及びクロロスルホン化して得られるクロロスルホン化ポリオレフィンであれば特に限定するものではなく、例えば、クロロスルホン化ポリエチレン、クロロスルホン化エチレン−α−オレフィン共重合体、クロロスルホン化α−オレフィン重合体、クロロスルホン化α−オレフィン共重合体、クロロスルホン化エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。原料であるポリオレフィンは上記の成分の他に、他の重合可能な成分が共重合されていてもよい。他の重合可能な成分としては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンのような鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンのような環状非共役ジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。また、これらのクロロスルホン化ポリオレフィンは単独、又は2種類以上のブレンド体であっても何等の問題なく使用可能である。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン中に含まれる硫黄含有量は、0.4wt%以上であることが必要である。硫黄含有量が0.4wt%未満の場合には、当該有機化合物を添加してもクロロスルホン化ポリオレフィンを架橋できない問題が生ずる。より架橋可能なクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物を得るためには、0.55wt%以上が好ましく、1.0wt%以上がさらに好ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン中に含まれる塩素含有量は特に制限するものではないが、塩素を含有させる製造上の容易性等のため、1〜75wt%が好ましい。クロロスルホン化ポリオレフィンの溶媒への溶解性及び生産性を考えた場合、3〜60wt%がより好ましく、5〜50wtがさらに好ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物は、クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製:キョーワマグ(商標)150)4重量部、当該有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件で測定したムーニー粘度が100以上となる有機化合物を含有するものである。この有機化合物を含有することにより、クロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物は、基材上に塗布又は流延し被膜化した後に100℃程度の低い温度でも被膜の架橋が可能となるものである。当該有機化合物は、上記のムーニー粘度の測定方法で測定したムーニー粘度が100以上となるものであれは特に限定するものではないが、オニウム塩、アミン類、アミン類の塩、アミジン類、アミジン類の塩から選ばれる少なくとも1種類以上が好ましく用いられる。具体的には、オニウム塩としては、テトラブチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド等の有機アンモニウム塩、臭化アリルトリフェニルホスホニウム、テトラ−n−ブチルホスホニウムベンゾトリアゾレート、塩化アリルトリブチルホスホニウム等の有機ホスホニウム塩が挙げられ、アミン類としては、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタン、トリエチレンジアミン等が挙げられ、アミン類の塩としては、2−メルカプトベンゾチゾールのジシクロヘキシルアミン塩等が挙げられ、アミジン類としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−ノネン−5及び6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等が挙げられ、アミジン類の塩としては、上記アミジン類と炭酸,フェノール類,カルボン酸等の酸性成分からなる塩等が挙げられる。
これに対して、上記のムーニー粘度の測定方法によりムーニー粘度が100以上とはならない有機化合物としては、ビスフェノールAグリシジルエーテルが挙げられ、また、アミン類として、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが挙げられる。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物とは、水に分散しているクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、水に分散又は溶解している上記した有機化合物を含んでいるクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物であり、また、溶媒に溶解しているクロロスルホン化ポリオレフィン溶液に、溶媒に分散又は溶解している上記した有機化合物を含んでいるクロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物である。ここに、溶媒としては特に限定するものではないが、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤が挙げられ、他に酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、n−ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族系溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の環状脂肪族系溶剤を併用したものでも差し支えない。本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物は、人体、環境への影響を考えた場合、水に分散しているクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物が好ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物におけるクロロスルホン化ポリオレフィンを得る方法は、ポリオレフィンを塩素化及びクロロスルホン化するものであり、例えば、ポリオレフィンをクロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、モノクロロベンゼン、クロロフルオロベンゼン等のハロゲン化反応に不活性な溶媒に溶解させて均一系で行う溶液法,ポリオレフィンを溶媒に懸濁させて反応させる懸濁法、ポリオレフィンを無溶媒下で溶融させ反応させる溶融法、ポリオレフィンを気相に浮遊させて反応を行なう気相法などが挙げられる。このなかでもポリオレフィンに均一に塩素化及びクロロスルホン化が可能な溶液法が好ましい。用いられる塩素化剤及びクロロスホン化剤としては、塩素と亜硫酸ガスの併用、塩素と塩化スルフリルとの併用、塩化スルフリル単独などが挙げられる。
溶液法によるクロロスルホン化ポリオレフィンの一般的な製造方法を以下に示す。
ポリオレフィンを溶媒に溶解し均一溶液とした後、ラジカル発生剤と塩化スルフリルを反応溶液へ添加し反応を行う。反応温度は特に制限するものではないが、30℃〜180℃であり、反応の圧力は特に制限するものではないが、常圧〜1.0メガパスカルが適当である。反応中は発生する塩化水素および亜硫酸ガスを連続的に反応系外へパージする。ラジカル発生剤としては、α、α’−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系ラジカル発生剤や過酸化ベンゾイル、過酸化t−ブチル、過酸化アセチル等の有機過酸化物系ラジカル発生剤がある。また、ラジカル発生剤を用いる代わりに紫外線を照射してもよい。塩化スルフリルを用いて反応を行う場合には、クロロスホン基を付加させるために、必要に応じてピリジン、キノリン、ジメチルアニリン、ニコチン、ピペリジン等のアミン化合物を助触媒として用いる。
溶解するポリオレフィンの量については特に制限するものではないが、反応時の粘度を適切に維持するため5〜30wt%であることが望ましい。反応の終了後、溶液中に溶存している塩化水素および亜硫酸ガスを、窒素等の不活性ガスを吹き込むことによって反応系外に除く。必要に応じて安定剤としてエポキシ化合物を添加する。得られたクロロスホン化ポリオレフィンの溶液は、必要に応じ水蒸気蒸留、ドラム乾燥、押し出し乾燥等によってポリマーと溶媒が分離される。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物は、例えば、クロロスルホン化ポリオレフィンを水に分散させることで得られたクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスと、上記した有機化合物を水に分散させることで得られた有機化合物のラテックス又は水に可溶な上記した有機化合物を混合することで得ることができる。また、クロロスルホン化ポリオレフィンと上記した有機化合物を同時に水に分散させることでも得ることができる。
一方、本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物は、例えば、クロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒に溶解させ、別に溶媒に溶解又は分散させた上記した有機化合物を混合させることで得ることができる。また、溶媒に溶解したクロロスルホン化ポリオレフィン溶液に上記した有機化合物を直接添加して溶解又は分散させることでも得ることができる。ここに、溶媒としては特に限定するものではないが、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤が挙げられ、他に酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、n−ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族系溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の環状脂肪族系溶剤を併用しても差し支えない。
上記したクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスの製法は特に制限するものではないが、上記のようにして得られたクロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒に溶解し、界面活性剤の存在下で水中に分散させて乳化し、その後溶媒を除去する方法等が挙げられる。
界面活性剤としてクロロスルホン化ポリオレフィンを水中に乳化分散が可能であれば特に制限はないが、アニオン系界面活性剤が例示される。アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩、有機硫酸エステル塩、有機スルフォン酸塩等が挙げられる。
脂肪酸塩としては、オレイン酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ミリスチン酸のカリウム塩およびナトリウム塩等が挙げられ、有機硫酸エステル塩としては、ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、アルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。有機スルフォン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルフォン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸ナトリウム等が挙げられる。
界面活性剤は1種のものを単独で使用してもよいし、2種以上のものを混合で使用してもよい。界面活性剤の添加量は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対して、0.1〜40重量部、好ましくは0.5〜20重量部である。
クロロスルホン化ポリオレフィンラテックスの製造においては、乳化時に、塩基性物質を添加すればより安定なラテックスが得られ、アルコール類を添加すれば、より小粒径なラテックスを得ることができる。
塩基性物質としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モルホリン等が挙げられる。アルコール類としてはプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
クロロスルホン化ポリオレフィンを溶解する溶媒は特に限定されず、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類などから選ばれた物を適宜選択して使用すればよい。
クロロスルホン化ポリオレフィンラテックスのラテックスを得るには、クロロスルホン化ポリオレフィンを上記溶媒に溶解した溶液を、界面活性剤を水に溶解した溶液と混合し、乳化装置で乳化すればよい。また、界面活性剤はクロロスルホン化ポリオレフィン溶液に加えてもよい。乳化装置としては、ホモミキサー、ホモジェナイザー、ホモミックラインミキサー乳化器などが例示される。
上記の方法で得られたラテックスから溶媒を除去するには、溶媒の場合は減圧下で加熱して除去すればよい。この時必要に応じて同時に水を除去してラテックスの濃度を調整することができる。水を除去する場合は、ラテックスが希望する濃度になるように加熱、遠心分離、濾過などの操作により除去すればよい。
本発明で用いられる、クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製キョーワマグ(商標)150)4重量部、有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件で測定したムーニー粘度が100以上となる上記した有機化合物は、これらを溶媒に溶解し、界面活性剤の存在下で水中に分散させて乳化することで、有機化合物のラテックスを得ることができる。また、上記した有機化合物を界面活性剤の存在下で直接水に分散させて乳化することも可能である。この際に使用される界面活性剤は、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックスの製造で使用したものと同じである。
上記した有機化合物とクロロスルホン化ポリオレフィンを同時に水に分散させる方法として、上記した有機化合物とクロロスルホン化ポリオレフィンの両方を溶媒に溶解し、界面活性剤の存在下で水中に分散させて乳化し、その後溶媒を除去する方法が挙げられる。
上記した有機化合物は、単独又は2種類以上の併用も可能である。その添加量は、架橋反応をより進行しやすくし、しかも、得られる液状組成物の経済性を考慮すると、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対して、0.3〜100重量部が好ましく、1〜30重量部がより好ましく、1〜15重量部がさらに好ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物には、他に受酸剤、補強剤、充填剤、加工助剤、軟化剤、可塑剤、老化防止剤、樹脂、成膜助剤、基材に対する濡れ性を改善する濡れ性改善剤、防錆顔料、着色顔料、体質顔料等の顔料類、染料、チキソ剤、粘度調整剤、流動助剤、表面調整剤、一次防錆剤、消泡剤、防腐剤、防かび剤、有機金属配位化合物、架橋促進剤等が必要に応じて加えられる。
受酸剤としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルサイト類が挙げられる。補強剤、充填剤としては、例えば、カーボンブラック、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、タルク、ガラス繊維等が挙げられる。加工助剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、金属石鹸等が使用される。軟化剤、可塑剤としては、例えば、各種オイル、エステル類、塩化パラフィン等が使用される。老化防止剤としては、例えば、アミン系老化防止剤やフェノール系老化防止剤等が使用できる。樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリブタジエン樹脂、アルキド樹脂、塩化ゴム、シリコン樹脂、フッ素系樹脂、シリコン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリスチレンなどをブレンドしても用いられる。
顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、酸化クロム、酸化亜鉛、酸化鉄マイカ、紺青などの無機顔料およびカップリングアゾ系、縮合アゾ系、アンスラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、フタロシアニン系等の有機顔料が例示される。
有機金属配位化合物としてはジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジイソプロポキシジルコニウムビスアセトネート等の有機ジルコニウム配位化合物、チタンテトラキスアセチルアセトネート、ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトネート等の有機チタン配位化合物、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムチリイソポロポキシド等の有機アルミニウム配位化合物等が挙げられる。
これらの添加剤は本発明の組成物の製造前、製造途中、製造後のいずれの場合にも同時又は各別に添加してもよい。
本発明のクロロスホン化ポリオレフィン液状組成物は、コーティング材、塗料、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス系接着剤を含む多様な接着剤、プライマー及び浸漬製品等として使用可能である。
本発明により、低い温度でも架橋可能なクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物を得ることができる。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物は、100℃程度の低い温度でも10分程度の短い時間で架橋可能なクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物であり、この液状組成物は、コーティング材、塗料、接着剤又はプライマーとして、広範囲な用途での使用が期待される。
以下に実施例にもとづき本発明をさらに詳しく説明するが、これら実施例は本発明の理解を助けるための例であって、本発明はこれらにより何等制限を受けるものではない。
なお、これらの実施例で用いた値は以下の測定法に準拠したものである。
<クロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度の測定方法>
クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製:キョーワマグ(商標)150)4重量部、有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件で測定した。
クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製:キョーワマグ(商標)150)4重量部、有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件で測定した。
<架橋の確認方法>
クロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物を、マイラーシート、テフロン(登録商標)シート等の上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布する。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥する。シートよりはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。未溶なフィルムが観察された場合、クロロスルホン化ポリオレフィンの架橋が進行したと判断した。
クロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物を、マイラーシート、テフロン(登録商標)シート等の上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布する。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥する。シートよりはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。未溶なフィルムが観察された場合、クロロスルホン化ポリオレフィンの架橋が進行したと判断した。
<密度の測定>
エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K−6992−1に準拠し測定した。
エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K−6992−1に準拠し測定した。
<メルトインデックスの測定>
エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトインデックスは、測定温度190℃でJIS−K−6992−1に準拠し測定した。
エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトインデックスは、測定温度190℃でJIS−K−6992−1に準拠し測定した。
<塩素量、硫黄量の測定>
クロロスルホン化ポリオレフィンの塩素量及び硫黄量は、燃焼フラスコ法にて測定した。塩素量の測定は、クロロスルホン化ポリオレフィン30mgを1.7wt%硫酸ヒドラジニウム水溶液15mlを吸収液として用い、酸素フラスコ燃焼法に従い燃焼させた後30分静置した。この操作後の吸収液を、純水100mlで洗い出した後、濃度0.05Nの硝酸銀水溶液で電位差滴定法により塩素イオンを定量し、塩素量を測定した。
クロロスルホン化ポリオレフィンの塩素量及び硫黄量は、燃焼フラスコ法にて測定した。塩素量の測定は、クロロスルホン化ポリオレフィン30mgを1.7wt%硫酸ヒドラジニウム水溶液15mlを吸収液として用い、酸素フラスコ燃焼法に従い燃焼させた後30分静置した。この操作後の吸収液を、純水100mlで洗い出した後、濃度0.05Nの硝酸銀水溶液で電位差滴定法により塩素イオンを定量し、塩素量を測定した。
クロロスルホン化ポリオレフィンの硫黄量の測定は、1.7wt%硫酸ヒドラジニウム水溶液15mlの変わりに、3wt%の過酸化水素水10mlを吸収液として用い、純水40mlで洗い出した後、酢酸1ml、2ープロパノール100ml、アルセナゾIII0.47mlを加えた。これを濃度0.01Nの酢酸バリウム溶液で光度滴定法により硫酸イオンを測定した。
製造例1
40リッターのグラスライニング製オートクレーブに1,1,2−トリクロロエタンを28kgと、メルトインデックス6.5g/10分、密度0.953g/ccの高密度ポリエチレンを3.1kg仕込んだ。
40リッターのグラスライニング製オートクレーブに1,1,2−トリクロロエタンを28kgと、メルトインデックス6.5g/10分、密度0.953g/ccの高密度ポリエチレンを3.1kg仕込んだ。
クロロスルホン化反応の助触媒としてピリジンを0.5g添加した後、反応器のジャケットに蒸気を通し、120℃で2時間保持することによってポリエチレンを均一に溶解した。またこの間、反応器に15リッター/分の流速で窒素ガスを導入し、反応器に混入した空気を排除した。
ラジカル開始剤として12gのα,α’−アゾビスイソブチロニトリルを1,1,2−トリクロロエタン1.5kgに溶解した。この溶液を連続的に反応器へと添加しつつ、6.5kgの塩化スルフリルを別の投入口より反応器へ添加することから反応を行った。この間3時間を要したが、反応器の圧力を0.2メガパスカルに保った。
反応の終了後、圧力を常圧に戻し反応器の温度を70℃まで低下させて、70℃に保ちながら窒素を導入して反応液に残存する亜硫酸ガスと塩化水素ガスを除く脱酸を行った。
脱酸工程が終了した反応溶液を165℃に加熱したドラムドライヤーにフィードして、生成物としてのクロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒から分離した。
生成物は乳白色の色相を有し、分析の結果このクロロスルホン化ポリオレフィンは35.2wt%の塩素と1.0wt%の硫黄を含むことが判った。生ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は53であった。
製造例2
40リッターのグラスライニング製オートクレーブに1,1,2−トリクロロエタンを17.3kgと、メルトインデックス22g/10分、密度0.90g/ccのプロピレン−エチレン共重合体(プロピレン成分95モル%、エチレン5モル%)1.0kg仕込んだ。
40リッターのグラスライニング製オートクレーブに1,1,2−トリクロロエタンを17.3kgと、メルトインデックス22g/10分、密度0.90g/ccのプロピレン−エチレン共重合体(プロピレン成分95モル%、エチレン5モル%)1.0kg仕込んだ。
クロロスルホン化反応の助触媒としてピリジンを0.5g添加した後、反応器のジャケットに蒸気を通し、120℃で2時間保持することによってポリエチレンを均一に溶解した。またこの間、反応器に15リッター/分の流速で窒素ガスを導入し、反応器に混入した空気を排除した。
ラジカル開始剤として12gのα,α’−アゾビスイソブチロニトリルを1,1,2−トリクロロエタン1.5kgに溶解した。この溶液を連続的に反応器へと添加しつつ、1.5kgの塩化スルフリルを別の投入口より反応器へ添加することから反応を行なった。この間1時間を要したが、反応器の圧力を0.2メガパスカルに保った。
反応の終了後、圧力を常圧に戻し反応器の温度を70℃まで低下させて、70℃に保ちながら窒素を導入して反応液に残存する亜硫酸ガスと塩化水素ガスを除く脱酸を行った。
脱酸工程が終了した反応溶液を165℃に加熱したドラムドライヤーにフィードして、生成物としてのクロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒から分離した。
生成物は淡茶色の色相を有し、分析の結果このクロロスルホン化ポリオレフィンは23.5wt%の塩素と1.7wt%の硫黄を含むことが判った。
製造例3
40リッターのグラスライニング製オートクレーブに1,1,2−トリクロロエタンを28kgと、メルトインデックス6.5g/10分、密度0.953g/ccの高密度ポリエチレンを3.1kg仕込んだ。
40リッターのグラスライニング製オートクレーブに1,1,2−トリクロロエタンを28kgと、メルトインデックス6.5g/10分、密度0.953g/ccの高密度ポリエチレンを3.1kg仕込んだ。
クロロスルホン化反応の助触媒としてピリジンを0.15g添加した後、反応器のジャケットに蒸気を通し、120℃で2時間保持することによってポリエチレンを均一に溶解した。またこの間、反応器に15リッター/分の流速で窒素ガスを導入し、反応器に混入した空気を排除した。
ラジカル開始剤として12gのα,α’−アゾビスイソブチロニトリルを1,1,2−トリクロロエタン1.5kgに溶解した。この溶液を連続的に反応器へと添加しつつ、6.5kgの塩化スルフリルを別の投入口より反応器へ添加することから反応を行った。この間3時間を要したが、反応器の圧力を0.2メガパスカルに保った。
反応の終了後、圧力を常圧に戻し反応器の温度を70℃まで低下させて、70℃に保ちながら窒素を導入して反応液に残存する亜硫酸ガスと塩化水素ガスを除く脱酸を行った。
脱酸工程が終了した反応溶液を165℃に加熱したドラムドライヤーにフィードして、生成物としてのクロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒から分離した。
生成物は乳白色の色相を有し、分析の結果このクロロスルホン化ポリオレフィンは35.4wt%の塩素と0.3wt%の硫黄を含むことが判った。生ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は52であった。
実施例1
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスを得た。
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスを得た。
有機化合物として、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを得た。
上記のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが5重量部となるように上記2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例2
有機化合物として、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩(大内新興化学工業株式会社製ノクセラーMDCA、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:112)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩のラテックスを得た。
有機化合物として、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩(大内新興化学工業株式会社製ノクセラーMDCA、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:112)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩のラテックスを得た。
実施例1で得たクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩が5重量部となるように上記2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩のラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例3
製造例2で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスを得た。
製造例2で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスを得た。
有機化合物として、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを得た。
上記のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが5重量部となるように上記2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例4
有機化合物として、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:112)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを得た。
有機化合物として、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:112)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを得た。
住友精化製CSMラテックス(CSM−200/固形分40wt%)に、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが5重量部となるように上記2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例5
有機化合物として、ジシクロヘキシルアミン(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、ジシクロヘキシルアミンのラテックスを得た。
有機化合物として、ジシクロヘキシルアミン(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、ジシクロヘキシルアミンのラテックスを得た。
実施例1で得たクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部にジシクロヘキシルアミンが5重量部となるように上記ジシクロヘキシルアミンのラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例6
有機化合物として、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩のラテックスを得た。
有機化合物として、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩のラテックスを得た。
実施例1で得たクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩が5重量部となるように上記1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩のラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例7
有機化合物として、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩(大内新興化学工業株式会社製ノクセラーMDCA、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:112)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩のラテックスを得た。
有機化合物として、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩(大内新興化学工業株式会社製ノクセラーMDCA、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:112)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩のラテックスを得た。
有機化合物として、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを得た。
実施例1で得たクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩が5重量部となるように上記2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩のラテックスを混合し、さらに、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが5重量部となるように上記2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンのラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例8
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、ジシクロヘキシルアミン(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)2.0gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、ジシクロヘキシルアミン(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)2.0gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例9
有機化合物をジシクロヘキシルアミンの代わりに、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)2.0gを添加した以外は実施例8と同様にクロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
有機化合物をジシクロヘキシルアミンの代わりに、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)2.0gを添加した以外は実施例8と同様にクロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例10
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、ジシクロヘキシルアミン(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)1.0g、及び1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)1gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、ジシクロヘキシルアミン(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)1.0g、及び1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)1gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例11
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。この溶解した溶液に、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)4.0gを添加し分散させた。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を混合し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を得た。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。この溶解した溶液に、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)4.0gを添加し分散させた。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を混合し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を得た。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
実施例12
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。この溶解した溶液に、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)0.5gを添加し分散させた。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を混合し、さらにジシクロヘキシルアミン(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)0.6gを添加した後、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を得た。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。この溶解した溶液に、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)0.5gを添加し分散させた。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を混合し、さらにジシクロヘキシルアミン(ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:200以上)0.6gを添加した後、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を得た。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムが不溶であり、架橋したクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムが得られた。
比較例1
有機化合物として、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン(大内新興化学工業株式会社製ノクラック AW、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:53)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリンのラテックスを得た。
有機化合物として、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン(大内新興化学工業株式会社製ノクラック AW、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:53)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリンのラテックスを得た。
実施例1で得たクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリンが5重量部となるように上記6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリンのラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
比較例2
有機化合物として、2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットAF、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:70)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンのラテックスを得た。
有機化合物として、2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットAF、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:70)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンのラテックスを得た。
実施例1で得たクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが5重量部となるように上記2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンのラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
比較例3
有機化合物として、ビスフェノールAグリシジルエーテル(日本油脂製エピオールBP−15、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:56)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、ビスフェノールAグリシジルエーテルのラテックスを得た。
有機化合物として、ビスフェノールAグリシジルエーテル(日本油脂製エピオールBP−15、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:56)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、ビスフェノールAグリシジルエーテルのラテックスを得た。
実施例1で得たクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部にビスフェノールAグリシジルエーテルが5重量部となるように上記ビスフェノールAグリシジルエーテルのラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
比較例4
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、ビスフェノールAグリシジルエーテル(日本油脂製エピオールBP−15、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:56)2.0gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、ビスフェノールAグリシジルエーテル(日本油脂製エピオールBP−15、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:56)2.0gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
比較例5
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン(大内新興化学工業株式会社製ノクラック AW、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:53)2.0gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
製造例1で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン(大内新興化学工業株式会社製ノクラック AW、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:53)2.0gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
比較例6
製造例3で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスを得た。
製造例3で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gを1,1,2−トリクロロエタン610gに溶解した。一方、水220gにポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)13g、水酸化カリウム0.46gを溶解した。2つの溶液を乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化した。このようにして得られた乳化液をエバポレータで減圧しながら1,1,2−トリクロロエタンなどを除去し、固形分濃度40wt%のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスを得た。
有機化合物として、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)5gを、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王株式会社製 商品名 エマール20C 純分25wt%)0.5gを含んだ水100g中に添加し、乳化機(プライミクス株式会社T.K.ロボミックス)10000rpmで10分間乳化し、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを得た。
上記のクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスに、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが5重量部となるように上記2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンラテックスを混合し、クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
比較例7
製造例3で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)2.0gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
製造例3で得られたクロロスルホン化ポリオレフィン40gをトルエン160gに溶解した。これに、有機化合物として、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製ジスネットDB、ムーニー粘度の測定方法によるクロロスルホン化ポリオレフィンのムーニー粘度:110)2.0gを添加し、クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を調製した。クロロスルホン化ポリオレフィン溶液組成物を、マイラーシート上にドクタブレードを使用して約0.25mmの厚みとなるように塗布した。室温で約1時間放置後、100℃20分の条件で加熱乾燥した。マイラーシートをはがしとりだしたクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムをトルエンに浸漬し、2時間後のクロロスルホン化ポリオレフィンフィルムの状態を観察した。その結果、フィルムはトルエンに可溶であり、架橋の進行が認められなかった。
Claims (7)
- 硫黄含有量が0.4wt%以上であるクロロスルホン化ポリオレフィン、以下のムーニー粘度の測定方法で測定したムーニー粘度が100以上となる有機化合物を含有することを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物。
<ムーニー粘度の測定方法>
クロロスルホン化ポリエチレン(東ソー株式会社製:TOSO−CSM(商標) TS−530:塩素含有量35wt%,硫黄含有量1.0wt%,ムーニー粘度56)100重量部、酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製:キョーワマグ(商標)150)4重量部、当該有機化合物5重量部を、JIS−K 6299(2001)に従いロール混練りを行い、得られたサンプルを、JIS−K 6300(2001)に従いL形ローター、100℃の条件でムーニー粘度を測定する。 - 当該有機化合物が、オニウム塩、アミン類、アミン類の塩、アミジン類、アミジン類の塩から選ばれる少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1記載のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物。
- クロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物がクロロスルホン化ポリオレフィンラテックス組成物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物。
- クロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒に溶解し、界面活性剤の存在下で水中に分散させて乳化し、その後溶媒を除去して得られたクロロスルホン化ポリオレフィンラテックスと、当該有機化合物を混合することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項記載のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物の製造方法。
- クロロスルホン化ポリオレフィンを溶媒に溶解した溶液と当該有機化合物を、界面活性剤の存在下で水中に分散させて乳化し、その後溶媒を除去することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項記載のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物の製造方法。
- 請求項1〜請求項3のいずれかの項記載のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物からなることを特徴とするコーティング材、塗料、接着剤又はプライマー。
- 請求項1〜請求項3のいずれかの項記載のクロロスルホン化ポリオレフィン液状組成物からなることを特徴とするレゾルシン−ホルマリン−ラテックス系接着剤。
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