JP5509879B2 - 複合成形体および複合成形体の製造方法 - Google Patents
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以下、本発明において「エチレン単位」のような用語は、モノマーを重合して得られた樹脂あるいはゴム中に存在するモノマー由来の構成単位を意味する。
式中、nは0〜10の整数であり;XおよびYはそれぞれ独立に水酸基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン原子であり;Rは炭素原子数1〜15の飽和炭化水素基である。該化合物は、置換フェノールとアルデヒドとをアルカリ触媒で縮重合させることによって製造することができる。
(D)オレフィン系樹脂の含有量が多い方がより成形性に優れ、一方、(D)オレフィン系樹脂の含有量が少ない方がより柔軟性に優れる。なお、(D)オレフィン系樹脂、および(E)鉱物油の詳細については、前記の通りである。
炭素原子数10〜25のアルキル基としては、ウンデカニル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ヘプタデカニル基、ステアリル基、アラキジル基、ベヘニル基などがあげられ、炭素原子数10〜25のアルケニル基としては、パルミトレイル基、ヘプタデセニル基、オレイル基、エイコセニル基、エルシル基、リノール基、リノレン基などがあげられる。
アジピン酸アミド(A2)は、好ましくは炭素原子数10〜25、より好ましくは炭素原子数14〜20、さらに好ましくは炭素原子数16〜20のアルケニル基で置換されているN,N’−ジアルケニルアジピン酸アミドであり、もっとも好ましくはジオレイルアジピン酸アミドである。
このような複合成形体の製造方法としては、あらかじめ製造した成形体(B)を金型内に装填した後、熱可塑性エラストマー組成物(A’)を前記金型内に注入して、前記成形体(B)と融着する方法が好ましい。
得られた平板から50mm×5mmの試験片を2個打ち抜き、該試験片を70mm×70mm×厚さ3mmのガラス板の上に2cmの間隔で置き、更にガラス板をのせ、該ガラス板をクリップで固定し、サンシャインウェザーメーターで83℃、200時間照射後のガラスとの剥離力を測定した。
(ムーニー粘度(ML1+4100℃)=53、エチレン単位の含有量=62.0重量%、プロピレン単位の含有量=28.1重量%、5−エチリデン−2−ノルボルネン単位の含有量=9.9重量%のエチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合ゴム100重量部と、伸展油(出光興産株式会社製 商品名「PW−380」100重量部とから構成される。)
(MFR(ASTM D1238、230℃、 2.16kg)=0.7g/10min)
(MFR(JIS K6758、230℃、21.18N)=15g/10min)
(MFR(JIS K6758、230℃、21.18N)=2.3g/10min、密度(JIS K6922−1N)=916kg/m3)
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A’)の製造
ゴム成分として油展エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合ゴム(EPDM−1)75重量部、オレフィン系樹脂としてプロピレン単独重合体(PP−1)25重量部、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:Irganox1010)0.1重量部、耐候剤としてジアゾ系耐候安定剤(住友化学株式会社製、商品名:スミソーブ300)0.2重量部、HALS系耐候安定剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:Tinuvin622)0.2重量部、架橋助剤(住友化学株式会社製、スミファインBM)0.1重量部、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド(日本化成株式会社製、商品名:スリパックスZOA)0.5重量部、有機過酸化物(化薬アクゾ株式会社製、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンをパラフィン系オイルであるPW−100(出光興産(株)製)で10%に希釈品、商品名:APO−10DL)3.2重量部を、2軸押出機を用いて200±10℃で押出(動的熱処理)して、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A’)を得た。
実施例1において、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミドに代えてエルカ酸アミドを用いた以外は実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示した。
実施例1において、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミドに代えてオレイン酸アミドを用いた以外は実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示した。
実施例1において、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミドに代えてエチレンビスオレイン酸アミドを用いた以外は実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示した。
〔比較例4〕
実施例1において、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド0.5重量部に代えてエチレンビスオレイン酸アミドを0.1重量部にした以外は実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示した。
熱可塑性エラストマーとして、オレフィン系熱可塑性エラストマー(住友化学株式会社製 エスポレックスTPE3782)100重量部に対し、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド(日本化成株式会社製、商品名:スリパックスZOA)0.05重量部をラボプラストミルにて200℃、5分間混練を行い、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A’)を得た。
実施例2において、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミドを0.1重量部したこと以外は実施例2と同様に評価を行った。結果を表2に示した。
実施例2において、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミドを0.2重量部したこと以外は実施例2と同様に評価を行った。結果を表2に示した。
実施例2において、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミドを0.3重量部したこと以外は実施例2と同様に評価を行った。結果を表2に示した。
実施例2において、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミドを用いなかったと以外は実施例2と同様に評価を行った。結果を表2に示した。
(1)オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A’)の製造
ゴム成分として油展エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合ゴム(EPDM−1)71重量部、オレフィン系樹脂としてプロピレン単独重合体(PP−2)24重量部、エチレン−ヘキセン共重合体(PE−13)5重量部、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:Irganox1010)0.1重量部、耐候剤としてジアゾ系耐候安定剤(住友化学株式会社製、商品名:スミソーブ300)0.2重量部、HALS系耐候安定剤(チバスペシャリティケミカルズ製、商品名:Tinuvin622)0.2重量部、架橋助剤(住友化学株式会社製、スミファインBM)0.1重量部、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド(日本化成株式会社製、商品名:スリパックスZOA)0.5重量部、有機過酸化物(化薬アクゾ株式会社製、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンをパラフィン系オイルであるPW−100(出光興産(株)製)で10%に希釈品、商品名:APO−10DL)3.2重量部を、2軸押出機を用いて200±10℃で押出(動的熱処理)して、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A’)を得た。
得られた熱可塑性エラストマー組成物を用い、100ton射出成型機でシリンダー温度220℃、金型温度50℃設定で150mm×90mm×厚さ2mmの平板を作製し、ガラス貼り付き性の評価を行った。
(2)複合成形体の製造
オレフィン系熱可塑性エラストマー成形体(B1)として、AES社製商品名121−73W175からなる9cm×3cm×厚さ2mmの板状成形体を用いた。
100ton射出成型機にて、前記オレフィン系熱可塑性エラストマー成形体(B1)を金型に装填し、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(A’)をシリンダー温度250℃、金型温度50℃設定で前記金型内に射出し、インサート成形法により、オレフィン系熱可塑性エラストマー成形体(B1)とオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体(A‘)が融着された複合成形体を得た。該複合成形体をJIS3号ダンベルで打ち抜き、200mm/minの引張速度で引張り、接着強度を評価した。結果を表3に示す。
実施例6において、油展エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合ゴム(EPDM−1))71重量部と、プロピレン単独重合体(PP−2)24重量部と、エチレン−ヘキセン共重合体(PE−1)5重量部に代えて、油展エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合ゴム(EPDM−1)75重量部と、プロピレン単独重合体(PP−1)25重量部とし、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミドを用いなかったと以外は実施例6と同様に評価を行った。結果を表3に示した。
Claims (7)
- 熱可塑性エラストマー(A1)、および該熱可塑性エラストマー(A1)100重量部に対して0.01〜3重量部のアジピン酸アミド(A2)を含有する熱可塑性エラストマー組成物(A’)を成形してなる成形体(A)と、熱可塑性エラストマー(B1)または加硫ゴム(B2)を成形してなる成形体(B)と、が融着されている複合成形体であって、前記アジピン酸アミド(A2)が、炭素原子数10〜25のアルケニル基で置換されているN,N’−ジアルケニルアジピン酸アミドである複合成形体。
- ウェザーストリップ材である請求項1に記載の複合成形体。
- 成形体(A)がウェザーストリップ材のコーナー部材であり、成形体(B)がウェザーストリップ材の棒状部材である請求項2に記載の複合成形体。
- 熱可塑性エラストマー(A1)が、オレフィン系熱可塑性エラストマーまたはスチレン系熱可塑性エラストマーを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の複合成形体。
- オレフィン系熱可塑性エラストマーが、
(C)オレフィン系ゴム10〜75重量部、
(D)オレフィン系樹脂10〜50重量部、および
(E)鉱物油0〜60重量部
を含有する組成物(但し、成分(C)、(D)および(E)の合計量を100重量部とする)と、該組成物100重量部に対し
(F)架橋剤0.01〜20重量部
とを含有し、動的熱処理して得られることを特徴とする請求項4記載の複合成形体。 - スチレン系熱可塑性エラストマーが、
(D)オレフィン系樹脂 10〜50重量部、
(E)鉱物油 5〜60重量部、および
(G)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体、水添芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体、および水添共役ジエン化合物重合体からなる群から選ばれる少なくとも一つの重合体20〜70重量部
を含有し、動的熱処理して得られることを特徴とする請求項4記載の複合成形体(但し、成分(D)、(E)および(G)の合計量を100重量部とする)。 - 金型内に成形体(B)を装填した後、溶融した熱可塑性エラストマー組成物(A’)を前記金型内に注入して、成形体(B)と成形体(A)とを融着させる、請求項1〜6のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
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