JP2001214005A - ゴム組成物及び加硫ゴム - Google Patents

ゴム組成物及び加硫ゴム

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JP2001214005A
JP2001214005A JP2000025693A JP2000025693A JP2001214005A JP 2001214005 A JP2001214005 A JP 2001214005A JP 2000025693 A JP2000025693 A JP 2000025693A JP 2000025693 A JP2000025693 A JP 2000025693A JP 2001214005 A JP2001214005 A JP 2001214005A
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Kozo Sawada
幸蔵 澤田
Toshiyuki Koide
利幸 小出
Hidekatsu Gotou
秀且 後藤
Hiroshi Akema
博 明間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型を用いてゴムを加硫する操作を反復して
行う際生じる金型汚染が少ないゴム組成物を提供する。 【解決手段】 アミノ系トリアジン化合物を必須とし、
好ましくはゴム100重量部に対してアミノ系トリアジ
ン化合物0.1〜5重量部、酸化亜鉛0.5〜20重量
部、加硫剤0.1〜10重量部及びその他のゴム薬品を
配合したゴム組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物に関
し、さらに詳しくはアミノ系トリアジン化合物を含有す
ることを特徴とする、ゴム加硫時の金型汚染が少ない、
成形加工性の改良されたゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】加硫ゴム製品の製造は、加硫剤(ここで
は架橋剤を含むものとする)を配合したゴム組成物を、
通常、金型に入れて加熱することにより、成形すると同
時にゴム分子を加硫(架橋)して、ゴム弾性を生じさせ
ることで行われる。金型にゴム組成物を入れる工程で
は、通常、所定量のゴム組成物を開いた金型中に入れ、
金型を閉じて加圧、加熱を行うが、近年は、省力化及び
生産性の向上のために、ゴム組成物を金型中に射出成形
して、高温高速加硫することも行われるようになった。
【0003】金型にゴム組成物を入れて加硫すると、ゴ
ム組成物に含まれる成分により金型が少し汚染される。
射出(インジェクション)成形による高温高速加硫は、
金型を厳しい条件で繰り返し使用するため、金型に汚染
物質が蓄積しやすく、その付着量が増えてくると加硫成
形品自体まで汚染され、表面状態の優れたゴム製品が得
られなくなる、いわゆる金型汚染問題が生じる。そのた
め金型の清掃を頻繁に行わなければならない。
【0004】汚染された金型は、アルカリ性水溶液等に
より洗浄し、水洗・乾燥して再使用されるが、洗浄に先
立って、重量物である金型を射出成形機から取り外し、
洗浄後は再び射出成形機に取り付ける必要があることも
あるなど、これらに要する手間はきわめて大きく、また
金型は重量物であるため作業に危険が伴う。従って、金
型への汚染物質の付着を出来るだけ少なくして金型汚染
を低減し、金型洗浄回数を少なくすることが重要であ
り、この目的のため従来より種々の工夫がされている。
【0005】金型汚染防止のために、例えば、ゴム組成
物にタルクやチオ硫酸ナトリウムを配合する方法、ある
いはシリコンオイルを用いる方法などが提案されてい
る。これらの方法は従来法による加硫では有効な場合も
あったが、近年の高温高速加硫ではほとんど効果が認め
られない。特開昭55−108429号公報には、加硫
用ゴム組成物に8−ヒドロキシキノリンを配合して金型
汚染の改善ができることを開示しているが、この化合物
は変異原物質であり安全上の問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安全上の問
題がなく、反復して加硫を行っても金型汚染を生じ難い
ゴム組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討の結果、ゴム組成物にアミノ系
トリアジン化合物を含有させることにより、金型を洗浄
することなく反復使用できる回数を著しく増加できるこ
とを見出し本発明に到達した。酸化亜鉛と加硫剤を含有
するゴム組成物に、アミノ系トリアジン化合物を含有さ
せたゴム組成物では、金型汚染防止の効果が一層発揮で
きる。本発明の特に好ましい態様は、ゴム100重量部
に対して、アミノ系トリアジン化合物0.1〜5重量
部、酸化亜鉛0.5〜20重量部及び加硫剤0.1〜1
0重量部を含有するゴム組成物である。また、本発明は
前記のアミノ系トリアジン化合物を配合したゴム組成物
を加熱処理して得られる加硫ゴムを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるゴムは、エチ
レン−α-オレフィン共重合体ゴム(EPM)、エチレ
ン−α-オレフィン−ジエン共重合体ゴム(EPD
M)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NB
R)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴ
ム(IR)、1,2−ポリブタジエンゴム(1,2−P
BD)などの合成ゴム及び天然ゴム(NR)である。
【0009】本発明の加硫用ゴム組成物は、アミノ系ト
リアジン化合物を必須とするが、好ましくは酸化亜鉛と
加硫剤(本発明では架橋剤も含むものとする。)を含む
ものであり、この他に必要に応じて加硫用ゴム組成物に
配合される通常のゴム薬品を配合したものである。ゴム
薬品としては、加硫促進剤、加硫促進助剤、補強剤、充
填剤、軟化剤、可塑剤、滑剤、粘着付与剤、老化防止剤
(酸化防止剤)、紫外線吸収剤、顔料などがあり、加硫
ゴムの加工条件や使用目的に応じて適宜選択して使用さ
れる。
【0010】本発明で使用されるアミノ系トリアジン化
合物は、トリアジンに1〜3個のアミノ基が結合した化
合物であり、モノアミノトリアジン、ジアミノトリアジ
ン、トリアミノトリアジン及びこれらの異性体である
が、好ましくは1,3,5−トリアジンのアミノ化物、
特に2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジン
が好ましい。この化合物は、メラミン樹脂の原料として
使用されている汎用化合物である。
【0011】本発明におけるアミノ系トリアジン化合物
の使用量は、特に限定されないが好ましくはゴム成分1
00重量部あたり、0.1〜5重量部、より好ましく
は、0.2〜3重量部である。この使用量が過少な場合
は金型汚染改良効果が不十分であり、使用量が過多な場
合は汚染改良効果が飽和し、また、加硫ゴムの性質を低
下させるおそれがある。
【0012】本発明で使用される酸化亜鉛は、ゴム薬品
としての亜鉛華が好適に使用できる。亜鉛華には、亜鉛
華2種、活性亜鉛華、表面処理亜鉛華、複合亜鉛華など
があり、どの亜鉛華を使用してもよく、その使用量は、
ゴム成分100重量部あたり、好ましくは0.5〜20
重量部、より好ましくは、3〜10重量部である。この
使用量が過少な場合は加硫が不十分となり金型汚染改良
効果が不十分となり、使用量が過多な場合は、汚染改良
効果が見られなくなることがある。
【0013】本発明で使用される加硫剤は、通常のゴム
加硫に使用されるものであり、特に限定されないが、例
えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄
などの硫黄;塩化イオウ、セレン、テルル等の無機系加
硫剤;モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジ
スルフィド、チウラムジスルフィド類、ジチオカルバミ
ン酸塩等の含硫黄有機化合物;1,1−ジ−t−ブチル
ペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、
t−ブチルクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3
−ビス−(t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベン
ゼン等の有機過酸化物等が挙げられる。これらの加硫剤
は、1種または2種以上使用される。
【0014】加硫剤の配合量は、ゴム成分100重量部
あたり、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましく
は0.5〜10重量部である。加硫剤の中、特に好まし
いものは硫黄である。硫黄を加硫剤として用いる場合
は、必要に応じて加硫促進剤、加硫促進助剤を併用する
ことができる。
【0015】前記加硫促進剤は、例えば、ヘキサメチレ
ンテトラミン等のアルデヒドアンモニア類;ジフェニル
グアニジン、ジ(o−トリル)グアニジン、o−トリル
ーピグアニド等のグアニジン類;チオカルバニリド、ジ
(o−トリル)チオウレア、N,N’−ジエチルチオウ
レア、テトラメチルチオウレア、トリメチルチオウレ
ア、ジラウリルチオウレア等のチオウレア類;メルカプ
トベンゾチアゾール、ジベンゾチアゾ−ルジスルフィ
ド、2−(4−モルフォリノチオ)ベンゾチアゾール、
2−(2,4−ジニトロフェニル)−メルカプトベンゾ
チアゾール、(N,N’−ジエチルチオカルバモイルチ
オ)ベンゾチアゾール等のチアゾール類;N−t−ブチ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N’−
ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミ
ド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルス
ルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチア
ジルスルフェンアミド等のスルフェンアミド類;テトラ
メチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジ
スルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テト
ラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチ
ウラムテトラスルフィド等のチウラム類;ジメチルチオ
カルバミン酸亜鉛、ジエチルチオカルバミン酸亜鉛、ジ
−n−ブチルチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニルジ
チオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナ
トリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルチ
オカルバミン酸テルル、ジメチルチオカルバミン酸鉄等
のカルバミン酸塩類;ブチルチオキサントゲン酸亜鉛等
のキサントゲン酸塩類等が挙げられる。これらの加硫促
進剤は、1種または2種以上使用される。
【0016】加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100重
量部あたり、通常、0.1〜20重量部、好ましくは
0.2〜10重量部の割合である。前記加硫促進助剤
は、例えば、酸化マグネシウム、リサージ、鉛丹、鉛白
等の金属酸化物;ステアリン酸、オレイン酸、ステアリ
ン酸亜鉛等の有機酸類等が挙げられる。これらの加硫促
進助剤は、1種または2種以上使用される。加硫促進助
剤の配合量は、ゴム成分100重量部あたり、通常、
0.5〜20重量部である。加硫剤として有機過酸化物
を使用する場合には、必要に応じて架橋助剤を併用する
こともできる。
【0017】前記架橋助剤としては、例えば、硫黄、ジ
ペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の硫黄化合
物;エチレンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレンジ
(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフ
タレート、トリアリルシアヌレート、メタフェニレンビ
スマレイミド、トルイレンビスマレイミド等の多官能性
モノマー類;p−キノンオキシム、p,p’−ベンゾイ
ルキノンオキシム等のオキシム化合物等を用いることが
できる。これらの架橋助剤は、1種または2種以上使用
される。架橋助剤の配合量は、ゴム成分100重量部あ
たり、通常、0.5〜20重量部である。
【0018】本発明のゴム組成物に必要に応じて用いら
れる補強剤、充填剤としては、SAFカーボンブラッ
ク、ISAFカーボンブラック、HAFカーボンブラッ
ク、MPCカーボンブラック、EPCカーボンブラッ
ク、FFカーボンブラック、HMFカーボンブラック、
FEFカーボンブラック、GPFカーボンブラック、S
RFカーボンブラック、FTカーボンブラック、MTカ
ーボンブラック、アセチレンカーボンブラック、ケッチ
ェンブラック等のカーボンブラック類、ホワイトカーボ
ン(合成含水ケイ酸、合成ケイ酸カルシウム)、合成無
水ケイ酸、合成ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミ
ニウム、天然ケイ酸、重質炭酸カルシウム、胡粉、軽微
性炭酸カルシウム、極微細活性化炭酸カルシウム、特殊
炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸マグネ
シウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸
化マグネシウム、カオリンクレー、焼成クレー、パイロ
フライトクレー、カオリン、シラン処理クレー、セリサ
イト、タルク、微粉タルク、ケイ酸カルシウム(ウォラ
スナイト、ゾーノトナイト、花弁状ケイ酸カルシウ
ム)、珪藻土、ケイ酸アルミニウム、マイカ、ケイ酸マ
グネシウム、(アスベスト、PFM(Processe
d Mineral Fiber)、セピオライト)、
チタン酸カリウム、エレスタダイト、石膏繊維、ガラス
バルン、シリカバルン、フライアシュバルン、シラスバ
ルン、カーボン系バルン、フェノール樹脂、尿素樹脂、
スチレン系樹脂、サラン樹脂等の有機系バルン、アルミ
ナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウ
ム、二硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維(チ
ョップドストランド、ローピング、ミルドガラス繊維、
ガラスフレーク)、カットファイバー、ロックファイバ
ー、ミクロファイバー、炭酸繊維、芳香族ポリアミド繊
維、チタン酸カリウム繊維、タッキファイアー、エボナ
イト粉末、木粉、セラミック、ゴム粉末、再生ゴム、チ
タン酸カリウム繊維、ペンガラ、シアニングリーン等を
挙げる事ができる。これらは1種または2種以上使用さ
れる。
【0019】これらの配合量は、ゴム成分100重量部
に対して、カーボンブラックの場合、通常10〜200
重量部、好ましくは、20〜140重量部であり、その
他の補強剤、充填剤の場合、10〜200重量部、好ま
しくは20〜100重量部である。これらを配合するこ
とにより加硫ゴムの強度、破断伸び、硬度等を高めるこ
とが出来る。
【0020】本発明で使用される軟化剤及び可塑剤は、
パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイ
ル、パラフィン類、流動パラフィン、シリコーンオイ
ル、液状ポリブテンなどの合成高分子系軟化剤やフタル
酸、アジピン酸、セバシン酸、リン酸などのエステル系
可塑剤類、例えばジオクチルフタレート、ジブチルフタ
レート、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン
酸ジ−2−エチルヘキシル、リン酸トリ−2−エチルヘ
キシルなどを挙げることができる。軟化剤及び可塑剤
は、加硫ゴム表面へブリードして金型汚染の要因の1つ
になることがあるので、ゴム成分の種類に応じて適宜択
する必要がある。これらの使用量は、ゴム成分100重
量部に対して、軟化剤及び可塑剤の両者併せて1〜10
0重量部である。
【0021】本発明で使用される滑剤は、例えば、パラ
フィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレ
ンワックスなどの脂肪族炭化水素類、カプリン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、
ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸などの高級脂
肪酸類またはこれらの金属塩類、すなわちリチウム塩、
カルシウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウ
ム塩など、パルミチルアルコール、セチルアルコール、
ステアリルアルコールなどの脂肪族アルコール類、カプ
ロン酸アミド、カプリル酸アミドラウリン酸アミド、ミ
リスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸
アミドなどの脂肪族アミド類、脂肪酸とアルコールとの
エステル類、フルオロアルキルカルボン酸またはその金
属塩、フルオロアルキルスルホン酸金属塩などのフッ素
化合物類が挙げられる。
【0022】本発明で使用される粘着付与剤は、例え
ば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペン変性系樹
脂、脂肪族あるいは芳香族石油樹脂、クマロンインデン
系樹脂等が挙げられる。本発明で使用される老化防止剤
は、例えば、アルドール−α−ナフチルアミン、2,
2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合
体、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−
ジヒドロキノリン、フェニル−β−ナフチルアミン、N
−フェニル−N’−イソプロピル−P−フェニレンジア
ミン、ジフェニルアミン誘導体、2−メルカプトベンツ
イミダゾール亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸ニッ
ケルのようなアミン、アルデヒド類、アミン、ケトン
類、アミン類、イミダゾール類、ジチオカルバミン酸塩
類、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールや
スチレン化フェノールのようなフェノール系老化防止剤
が挙げられる。
【0023】本発明のゴム組成物は、意図する加硫物の
用途、それに基づく性能に応じて、他のポリマーとのブ
レンドであってもなんら問題はない。本発明のゴム組成
物の製造は、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等
の混練機、押出機等を用いることができる。配合方法、
配合順序としては、特に限定されないが、例えば、バン
バリーミキサー、ニーダー等を用いて、ゴム成分、充填
剤、軟化剤等を混合したのち、ロール等を用いて酸化亜
鉛、加硫剤、加硫促進剤、架橋助剤及びその他のゴム薬
品等を加える方法が挙げられる。アミノ系トリアジン化
合物は、各行程のどの段階での添加においても、期待す
る効果を発揮する。
【0024】アミノ系トリアジン化合物は、ゴムの製造
工程において、ゴムが乳化重合法で製造される場合は、
ゴムラテックスに乳化したアミノ系トリアジン化合物を
添加し、凝固・乾燥して製造可能であり、ゴムが溶液重
合法で製造される場合は、ゴム溶液にアミノ系トリアジ
ン化合物を添加し、脱溶・乾燥して製造可能である。
【0025】本発明のゴム組成物は、例えば、プレス加
硫、缶加硫、射出成形加硫、ホットエアー加硫、UHF
加硫、LCM加硫、PCM加硫などもしくはこれらの組
み合わせよりなる連続加硫が取り得るが、金型汚染が重
大な問題となる射出成形加硫、トランスファー成形加硫
に特に好適に使用される。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 なお、実施例中の部及び%は、特に断らない限
り、重量基準である。
【0027】実施例1〜6 表1に示したゴム、カーボンブラック、オイル、可塑剤
等をバンバリーミキサーに入れて混練し、次いでロール
を用いて残りのゴム薬品を混練して加硫用ゴム組成物を
製造した。この加硫用ゴム組成物を金型(JIS K6
264 ピコ摩耗試験の試験サンプル作成用金型)を用
いて、180℃で10分間、加圧・加熱して加硫した。
加硫物を金型から取り出した後、再度、新しい加硫用ゴ
ム組成物を金型に入れ、180℃で10分間、加圧・加
熱し、加硫物を金型から取り出した。この加硫操作を1
00回行い、回数が15回目、30回目、60回目及び
100回目のとき、ゴムに接した金型面を観察して、変
色の程度を1(試験開始前と同じきれいな状態。加硫ゴ
ム表面は光沢とつやがある。)から程度が5(金型面が
著しく変色し、汚染された状態。加硫ゴム表面は光沢や
つやは生じない。)までの5段階評価を目視で行った。
【0028】表1の下部に評価結果を示した。合成ゴ
ム、天然ゴムの種類を問わず全ての実施例において、加
硫回数15回〜100回の間、金型の汚染は観察され
ず、全て評価1と良好であった。
【0029】比較例1〜7 前記の実施例と同様にして、表2に記載のゴム及びゴム
薬品を用いて加硫用ゴム組成物を製造し、それぞれ加硫
操作を繰り返し100回行って、金型汚染試験を行っ
た。表2に評価結果を示した。本発明のアミノ系トリア
ジン化合物を含有しないこれらの比較例は、加硫回数3
0回で3個の比較例において金型汚染が観察され、加硫
回数60回では全ての比較例において金型汚染が観察さ
れ、100回では汚染の程度はさらに大きくなった。
【0030】比較例7は、実施例6で用いたアミノトリ
アジンに代えてこれに比較的類似した化学構造を有する
キレート剤(3−(N−サリチロイル)アミノ−1,
2,4−トリアゾール)を用いたものであるが、前記の
とおり金型汚染防止には有効ではなかった。実施例及び
比較例に用いたゴム及びゴム薬品の詳細を、表3に一覧
した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の加硫
ゴム組成物を用いた実施例はいずれも良好な耐金型汚染
性を示した。一方、本発明の特徴とするアミノ系トリア
ジン化合物を含有しない比較例(表2)では、金型汚染
が生じることが明らかである。この結果、本発明の加硫
用ゴム組成物は、金型汚染が起こりやすい射出(インジ
ェクション)成形加硫機を用いて金型を反復使用し、加
硫ゴム製品を製造する場合に特に好適に使用できる。ま
た、アミノ系トリアジン化合物は、変異原物質ではな
く、安全な化合物である。
【0035】本発明の加硫ゴム組成物から製造される加
硫ゴム製品は、特に制約を受けないが、金型を用いて加
硫する型物製品としては、パッキン、窓枠、ブーツ、キ
ャップ、カップ、防振ゴム、ドアーシール、トランクシ
ール等をはじめ、ソリッドゴム製品、押し出しゴム製
品、グラスランチャンネル、その他各種のウェザースト
リップ類、建材ガスケット、防水シート、ルーフィン
グ、電線などの押し出し成形で製造されているゴム製品
など金属と接する場合にも用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明間 博 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA04 AA06 AA07 AA08 AA16 AC14 AC66 AE08 GA10 GC02 GC07 4J002 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 BB151 DA048 DA118 DD008 DE107 EK038 EU186 EV048 EV148 FD010 FD020 FD030 FD148 FD150 FD170 FD340 GJ02 GL00 GQ00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ系トリアジン化合物を含有すること
    を特徴とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】酸化亜鉛と加硫剤を含有する請求項1記載
    のゴム組成物。
  3. 【請求項3】ゴム100重量部に対して、アミノ系トリ
    アジン化合物0.1〜5重量部、酸化亜鉛0.5〜20
    重量部及び加硫剤0.1〜10重量部を含有することを
    特徴とするゴム組成物。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    のゴム組成物の加硫ゴム。
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