JP2017075236A - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のゴム組成物では、特に、耐カット性と疲労性が十分ではなかったことから、耐カット性と疲労性とをより高度に両立させたゴム組成物、および、それを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。【解決手段】ジエン系ゴム(A)100質量部に対し、オレフィン系ランダム共重合体(C1)を含む樹脂材料(B)が、1〜100質量部で配合されてなるゴム組成物である。このゴム組成物を、少なくとも一つの部材に用いた空気入りタイヤである。【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、タイヤ等のゴム物品に有用なゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関する。
従来より、ゴムの疲労性や発熱性を改良するために、ゴム成分に対し、オレフィン系樹脂を配合することが知られている。しかし、従来の技術では、オレフィン系樹脂のゴム中での分散性が十分ではなく、耐カット性について改良の余地があった。
例えば、特許文献1には、耐久性を低下させることなくタイヤを軽量化し、タイヤの転がり抵抗を低減させ、かつ操縦安定性を向上させることを目的として、ジエン系ゴム100重量部に対して、無機充填剤20〜120重量部およびポリプロピレン粉末5〜70重量部を含有させたタイヤ用ゴム組成物が開示されている。
また、近年、脚光を浴びるようになったシェールガスによる天然ガスの供給余力を背景に、天然ガスの利用技術の普及が望まれている。天然ガスに含まれるエタン、プロパン成分の還元の製造プラントによる、エチレンやプロピレンを原材料とする、含エチレン系重合体あるいは含プロピレン系重合体は、今後にさまざまな天然資源の枯渇化が進む社会においては、これら供給力のあるエチレンC2あるいはプロピレンC3などのオレフィンを含有する重合体をゴム組成物に活用していく技術は、今後ますます重要になると考えられる。
しかしながら、特許文献1に記載されたゴム組成物においても未だ十分なものではなく、特に、耐カット性と疲労性とをより高度に両立させたゴム組成物の実現が望まれていた。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、耐カット性と疲労性とをより高度に両立させたゴム組成物、および、それを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、ゴム成分に対し、オレフィン系ランダム共重合体を所定量で配合することで、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム(A)100質量部に対し、オレフィン系ランダム共重合体(C1)を含む樹脂材料(B)が1〜100質量部で配合されてなることを特徴とするものである。
本発明のゴム組成物においては、前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)の融点が150℃未満であることが好ましい。また、前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)が、プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体であることが好ましく、前記プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体が、プロピレン−エチレン系ランダム共重合体、プロピレン−ブテン系ランダム共重合体、あるいは、プロピレン−エチレン‐ブテン系ランダム共重合体であることが好ましい。
また、前記プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体における、プロピレン含量が99.7モル%〜20モル%であり、プロピレンと共重合可能なαオレフィン含量が0.3モル%〜80モル%であることが好ましい。さらに、前記プロピレン−エチレン系ランダム共重合体における、プロピレン含量が99.7モル%〜20モル%であり、エチレン含量が0.3モル%〜80モル%であることが好ましく、前記プロピレン−ブテン系ランダム共重合体における、プロピレン含量が99.7モル%〜20モル%であり、ブテン‐1含量が0.3モル%〜80モル%であることが好ましく、前記プロピレン−エチレン−ブテン系ランダム共重合体における、プロピレン含量が99.7モル%〜20モル%であり、エチレン含量が0.3モル%〜80モル%であり、ブテン−1含量が0.3モル%〜80モル%であることが好ましい。
さらにまた、本発明のゴム組成物においては、前記樹脂材料(B)が、さらに、前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)以外のオレフィン系ランダム共重合体、および、オレフィン系単独重合体(D)のうちから選ばれる1種以上を含有することが好ましい。さらにまた、前記樹脂材料(B)が、前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)以外のオレフィン系ランダム共重合体として、プロピレンと非共役ジエンとの共重合体(C2)を含有することが好ましく、前記樹脂材料(B)が、前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)以外のオレフィン系ランダム共重合体として、不飽和カルボン酸またはその無水物の単量体を含むオレフィン系共重合体で金属塩による中和度が20%以上のアイオノマー(C3)を含有することも好ましい。
さらにまた、前記オレフィン系単独重合体(D)が、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンであることが好ましく、前記樹脂材料(B)が、さらに、スチレン単量体を主として連続して配列してなる単独分子鎖を含むスチレン系エラストマー(E)および/または加硫促進剤(F)を含有することも好ましい。さらにまた、前記スチレン系エラストマー(E)が、スチレンと共役ジオレフィン化合物とを含む重合体またはその水素添加物であることが好ましく、前記加硫促進剤(F)が、ルイス塩基性化合物、または、チールラジカルを発生できる化合物であることも好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤは、上記本発明のゴム組成物を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、耐カット性と疲労性とをより高度に両立させたゴム組成物、および、それを用いた空気入りタイヤを実現することが可能となった。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム(A)100質量部に対し、オレフィン系ランダム共重合体(C1)を含む樹脂材料(B)が1〜100質量部で配合されてなることを特徴とするものである。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム(A)100質量部に対し、オレフィン系ランダム共重合体(C1)を含む樹脂材料(B)が1〜100質量部で配合されてなることを特徴とするものである。
前述したように、従来より、ゴム成分に対しオレフィン系樹脂を配合することは知られていたが、従来のポリプロピレン樹脂やエチレン−プロピレンブロック共重合体は融点が高く、加硫時においてゴム中に溶融することがなく、分散性が不十分で、加硫後のゴムにおいて樹脂とゴムとの界面が存在するために、耐カット性や疲労性の改良が十分ではなかった。これに対し、本発明においては、オレフィン系樹脂をランダム共重合体として、樹脂の融点を下げたことで、これをゴムに配合すると、加硫時にオレフィン系ランダム共重合体がゴム中に溶融して、加硫後のゴムにおいて樹脂とゴムとの界面がなくなることで、耐カット性と疲労性とを大きく向上できるものとなった。
本発明のゴム組成物に用いるジエン系ゴム(A)としては、天然ゴムまたは合成ジエン系ゴムを挙げることができる。合成ジエン系ゴムとしては、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体、共役ジエン化合物重合体等が挙げられる。芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合体または共役ジエン化合物重合体は、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とを共重合、または共役ジエン化合物を重合して製造される。ここで、単量体としての共役ジエン化合物としては、1,3‐ブタジエン、イソプレン、1,3‐ペンタジエン、2,3‐ジメチルブタジエン、2‐フェニル‐1,3‐ブタジエン、1,3‐ヘキサジエン等が挙げられる。一方、単量体としての芳香族ビニル化合物としては、スチレン、p-メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α‐メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。これら単量体は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
合成ジエン系ゴムの具体例としては、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム等が挙げられる。本発明のゴム組成物においては、タイヤ用として、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)またはスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)を用いることが好ましい。
本発明のゴム組成物においては、ジエン系ゴム(A)100質量部に対し、オレフィン系ランダム共重合体(C1)を含む樹脂材料(B)が、1〜100質量部、好適には、2〜50質量部で配合されてなる。樹脂材料(B)の配合量が1質量部未満であると、耐カット性および疲労性の向上効果が十分に得られない。一方、樹脂材料(B)の配合量が100質量部を超えると、ジエン系ゴムに熱可塑性樹脂組成物が分散する状態から、熱可塑性樹脂成分の比が大きくなることで、熱可塑性樹脂が分散する相が過渡的に連結し合ってネットワークをもつ相構造を形成することで、ジエン系ゴムに由来する物品のもつゴム性状である粘性や延性が小さいものとなる。また高温においてジエン系ゴムの硫黄架橋ゴムではみられない、熱可塑性樹脂の熱下での塑性変形性が現れるようになる等の問題が生ずる。本発明のゴム組成物において、樹脂材料(B)は、特に制限されないが、例えば、増量剤としての機能を有する。
樹脂材料(B)に用いるオレフィン系ランダム共重合体(C1)としては、比較的低融点のものを用いることで、加硫時の加熱により、ゴムと熱融着することによって直接密着することが可能となるため、好ましい。オレフィン系ランダム共重合体(C1)の融点が150℃未満であると、加硫温度が175℃以上の高温で、オレフィン系ランダム共重合体(C1)の熱流動性により、加硫初期にゴムとの相容性が得られる場合がある。また、オレフィン系ランダム共重合体(C1)の融点が145℃以下であると、一般的な加硫温度で加硫初期にゴムとの相容性が得られるために好ましい。ここで、本発明においては、加熱により融点以上で融解する繊維樹脂とゴムとが界面の相互作用で密着することを、融着という。
また、オレフィン系ランダム共重合体(C1)は、融点の下限が80℃以上であることが好ましく、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは135℃以上の範囲とする。オレフィン系ランダム共重合体(C1)の融点が120℃以上であると、硫黄と加硫促進剤とを配合したゴム組成物で工業的に用いられる可能性がある加硫処理温度としての130℃以上において、ゴムとオレフィン系ランダム共重合体(C1)とが熱融着すると同時に、ゴム組成物の加硫架橋反応を行うことができるために好ましい。
本発明のゴム組成物においては、樹脂材料(B)が、さらに、オレフィン系ランダム共重合体(C1)以外のオレフィン系ランダム共重合体(C2),(C3)およびオレフィン系単独重合体(D)のうちから選ばれる1種以上を含有することが好ましい。これにより、耐カット性および疲労性をより向上することが可能となる。
オレフィン系ランダム共重合体(C2),(C3)の好適な例としては、プロピレンと非共役ジエンとの共重合体(C2)、あるいは、不飽和カルボン酸またはその無水物の単量体を含むオレフィン系共重合体で金属塩による中和度が20%以上のアイオノマー(C3)が好ましく挙げられる。
また、オレフィン系単独重合体(D)としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンおよび直鎖状低密度ポリエチレンなどが好適な例として挙げられ、特に制限されないが、本発明の好適な例として、高密度ポリエチレンを使用できる。これらは、単体で使用せず、混合物として使用することも可能である。
エチレンまたはプロピレンと共重合するコモノマーは、α−オレフィン単量体の他、非共役ジエン、その他のポリプロピレンと共重合が可能なモノマーなどが挙げられる。コモノマーとして用いられるモノマーは1種類に限られず、ターポリマーのようにモノマーを2種類以上用いた多元系共重合体も好ましいものとして含まれる。
α−オレフィンとしては、炭素数2または4〜20のもの、具体的には、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等を挙げることができる。非共役ジエンとしては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン等を挙げることができる。特に、エチレンとプロピレンに第三成分として非共役ジエンを導入する場合は、エチレン−プロピレン−ジエン系共重合体(EPDM)の成分が含まれると、被着ゴムとの界面の密着性とともに硫黄による共加硫性をもつ成分が含まれるので、好ましい。
また、上記オレフィン系ランダム共重合体の他の好適な例として、プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体が挙げられる。プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体としては、プロピレン−エチレン系ランダム共重合体、プロピレン−ブテン系ランダム共重合体、ポリプロピレン−エチレン−ブテン系ランダム共重合体等が好ましい。プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体におけるプロピレン含量は、好ましくは20〜99.7モル%、より好ましくは75〜99.5モル%、さらに好ましくは85〜98モル%である。プロピレン含量が20モル%より少ないとαオレフィンの結晶成分が生成することなどから耐衝撃強度が不十分となることがある。また、一般的にプロピレン含量が75モル%以上であると、加硫後のゴム組成物の性状で高温時の熱変形性が小さくなるためにに好ましい。さらに、プロピレン含量が99.7モル%以下になると、ポリプロピレンに共重合するエチレンなどの他の単量体の付加重合により、分子鎖のランダムさが増して熱融着しやすくなる。さらにまた、プロピレンと共重合可能なαオレフィン類の含量は0.3モル%〜80モル%が好適である。80モル%を超えると、鞘部と被着ゴムとの融着において、鞘部の耐破壊抗力が充分でなく、鞘部の中で亀裂が生じて破壊しやすくなるために、好ましくない。0.3モル%未満であると、ポリプロピレンからなる重合体にエチレン単量体が付加重合されることによる結晶の配向乱れが小さくなり、ゴムとの熱融着性が低くなる傾向がある。
なお、プロピレンと共重合可能なα−オレフィンとしては、好ましくは、エチレン、ブテン−1を挙げることができ、上記のαオレフィンの範囲内で、1種以上を含ませることができる。
なお、プロピレンと共重合可能なα−オレフィンとしては、好ましくは、エチレン、ブテン−1を挙げることができ、上記のαオレフィンの範囲内で、1種以上を含ませることができる。
本発明において、オレフィン系ランダム共重合体(C1)としては、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体を用いることが好ましく、中でも、ポリプロピレン−ポリエチレンランダム共重合体を好適に用いることができる。
また、本発明において、オレフィン系ランダム共重合体(C1)と併用するプロピレンと非共役ジエンの共重合体(C2)としては、ゴムとの融着性の点から、ジエン成分を含むものが好ましく、中でも、EPDMを好適に用いることができる。この場合の、オレフィン系ランダム共重合体(C2)におけるジエン含有量は、好適には0.3〜80質量%である。非共役ジエンの単量体の含量が、80モル%を超えると、鞘部と被着ゴムとの融着において、鞘部の耐破壊抗力が充分でなくなり、鞘部の中で亀裂が生じて破壊しやすくなるので好ましくない。また、エチレン含量が0.3モル%未満となると、被着ゴムとの相容性や、共加硫による接着の向上が少なくなる。
また、本発明において、オレフィン系ランダム共重合体(C1)と併用する不飽和カルボン酸またはその無水物の単量体を含むオレフィン系共重合体の金属塩による中和度が20%以上のアイオノマー(C3)としては、エチレン−エチレン性不飽和カルボン酸共重合体、あるいはポリオレフィンの不飽和カルボン酸による変性体、などのカルボキシル基の一部または全部を金属で中和したアイオノマーを使用することができる。アイオノマーを構成する金属種としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの一価金属、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、銅、コバルト、マンガン、鉛、鉄などの多価金属などが挙げられる。これらのうち、好ましくは、ナトリウム、あるいは、亜鉛が好ましい。
中でも、無水マレイン酸変性ポリブタジエンの亜鉛中和型アイオノマーを好適に用いることができる。
なお、不飽和カルボン酸またはその無水物の単量体を含むオレフィン系共重合体の好ましい不飽和カルボン酸の含量は15モル%以下である。この理由は、不飽和カルボン酸の含量が多くなり、ポリマーの極性が大きいものになると、被着ゴムのゴム組成物がブタジエンゴムやスチレンゴムなどのポリマーが無極性の近い場合には、極性の差ができて相容性が低下するため、融着性が低下する。
中でも、無水マレイン酸変性ポリブタジエンの亜鉛中和型アイオノマーを好適に用いることができる。
なお、不飽和カルボン酸またはその無水物の単量体を含むオレフィン系共重合体の好ましい不飽和カルボン酸の含量は15モル%以下である。この理由は、不飽和カルボン酸の含量が多くなり、ポリマーの極性が大きいものになると、被着ゴムのゴム組成物がブタジエンゴムやスチレンゴムなどのポリマーが無極性の近い場合には、極性の差ができて相容性が低下するため、融着性が低下する。
中和度については、20〜250%が好ましく、特に好ましくは80%〜150%である。20%以下では、酸性が強く、硫黄などの架橋反応における他硫化物が還元されるため被着ゴムとの相互作用が得られ難くなる。また、中和度は、下記式で定義される。
中和度(%)=100×[(樹脂成分の陽イオン成分のモル数×陽イオン成分の価数)+(塩基性無機金属化合物の金属成分のモル数×金属成分の価数)]/[(樹脂成分のカルボキシル基のモル数)
これら、陽イオン成分量および陰イオン成分量は、中和滴定などのアイオノマーの中和度の検討方法により求めることができる。
中和度(%)=100×[(樹脂成分の陽イオン成分のモル数×陽イオン成分の価数)+(塩基性無機金属化合物の金属成分のモル数×金属成分の価数)]/[(樹脂成分のカルボキシル基のモル数)
これら、陽イオン成分量および陰イオン成分量は、中和滴定などのアイオノマーの中和度の検討方法により求めることができる。
さらに、本発明において、オレフィン系単独重合体(D)としては、ポリプロピレンやポリエチレンを好適に用いることができる。
ここで、本発明においては、樹脂材料(B)を構成する樹脂成分のうち、オレフィン系ランダム共重合体(C1)が主成分であって、副成分としてオレフィン系ランダム共重合体(C2),(C3)およびオレフィン系単独重合体(D)のうちから選ばれる1種以上を併用するものである。
具体的には、オレフィン系ランダム共重合体(C1)の100質量部に対し、オレフィン系ランダム共重合体(C2),(C3)およびオレフィン系単独重合体(D)のうちから選ばれる1種以上を1.0〜100質量部、特には、2〜60質量部含むことが好ましい。オレフィン系ランダム共重合体(C2),(C3)含有量をこの範囲とすることで、ゴムとの接着を向上する効果が得られ、好ましい。また、オレフィン系単独重合体(D)の含有量をこの範囲とすることで、樹脂材料(B)に、今後シェールガスなどで特に供給が安定するとみられる、ポリエチレンやポリプロピレン樹脂を、増量剤で添加することができるので、好ましい。
具体的には、オレフィン系ランダム共重合体(C1)の100質量部に対し、オレフィン系ランダム共重合体(C2),(C3)およびオレフィン系単独重合体(D)のうちから選ばれる1種以上を1.0〜100質量部、特には、2〜60質量部含むことが好ましい。オレフィン系ランダム共重合体(C2),(C3)含有量をこの範囲とすることで、ゴムとの接着を向上する効果が得られ、好ましい。また、オレフィン系単独重合体(D)の含有量をこの範囲とすることで、樹脂材料(B)に、今後シェールガスなどで特に供給が安定するとみられる、ポリエチレンやポリプロピレン樹脂を、増量剤で添加することができるので、好ましい。
プロピレン系共重合体樹脂の製造方法としては、チーグラー系触媒、メタロセン系触媒などのオレフィン重合触媒を用いてのスラリー重合、気相重合あるいは液相塊状重合が挙げられ、重合方式としては、バッチ重合および連続重合のどちらの方式も採用することができる。
また、本発明に使用するオレフィン系重合体の溶融流動指数(MFR)は、特に限定されることはないが、0.1〜100g/10minが好ましく、より好ましくは0.3〜50g/10min、特に好ましくは0.3〜30g/10min、さらに好ましくは0.5〜15g/10minである。また、20g/10min以下であると、融着するゴムを剥離するときに樹脂の耐破壊抗力が高くなるために、ゴムと強固に密着するものとなり、さらに好ましい。
なお、MFR値(g/10min)は、JIS−K−7210に準じて、ポリプロピレン系樹脂材料のメルトフローレートは温度230℃、21.18N(2160g)荷重下で、ポリエチレン系樹脂材料のメルトフローレートは温度190℃、21.18N(2160g)荷重下で、それぞれ測定されたメルトフローレートである。
また、本発明のゴム組成物は、さらに、スチレン単量体を主として連続して配列してなる単独分子鎖(以下、「スチレンブロック」とも称する)を含むスチレン系エラストマー(E)を含有することが好ましい。スチレン系エラストマー(E)を配合することで、樹脂材料(B)とゴムとの相容性をより高めて、耐カット性および疲労性を向上することができる。
すなわち、樹脂材料(B)は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのホモポリマー、エチレン−プロピレンランダム共重合体などの、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするが、これらは一般的に混合した樹脂組成物は相分離した構造となることが知られている。よって、ソフトセグメントとハードセグメントとからなるブロック共重合体としてのスチレン系エラストマー(E)を添加することで、相の界面の相容化を促進することができる。スチレン系エラストマー(E)は、ゴム成分に含まれるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ポリイソプレンの構造をもつ天然ゴム(IR)などの分子構造と相互作用をもつセグメントを有すると、樹脂とゴムとの相容性がより向上するために好ましい。
スチレン系エラストマー(E)としては、具体的には、スチレン系ブロックコポリマーを用いることができ、スチレンと共役ジオレフィン化合物とを含むものが好ましい。好ましくは、スチレン単量体を主として連続して配列してなる単独分子鎖を含むスチレン系重合体のブロック単位と、他の共役ジエン化合物とからなる重合体またはその水素化物、またはその変性化物が挙げられる。
ブロック単位を構成するスチレン系単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなどを、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができるが、これらの中では、スチレンが好ましい。
スチレン系エラストマー(E)を構成する、その他の共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどを、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができるが、これらの中では、1,3−ブタジエンが好ましい。
スチレン系エラストマー(E)を構成する、その他の共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどを、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができるが、これらの中では、1,3−ブタジエンが好ましい。
スチレン系エラストマー(E)に含まれる、スチレン系単量体の含有量は、特に制限されないが、スチレンブロック単位からなる硬い部分(ハードセグメント)となるが、鞘樹脂(B)に含まれるオレフィン樹脂類との混合で相溶化しやすいよう70%以下が好ましく、またスチレンブロックを導入することによるオレフィン樹脂類以外との相溶化の効果が得られるよう、3質量%以上あることが好ましく。このような観点からスチレン系単量体の含有量は、3〜70質量%があると好ましく、5〜60質量%がより好ましく、10〜50質量%がさらに好ましい。
より具体的には、スチレン系エラストマー(E)としては、スチレン−ブタジエン系重合体、スチレン−イソプレン系のブロック重合体、スチレン−エチレンプロピレン系ブロック重合体、スチレン−イソブチレン系ブロック重合体、あるいは、スチレンおよびブタジエンのランダム共重合体のブロックの両末端にスチレンブロックを有する重合体、のスチレン系エラストマー重合体が挙げられ、また好ましくは、これらスチレンとブタジエンとのブロックコポリマーの二重結合を水素添加して完全水添化または部分水添化したポリマーなどが挙げられる。さらにまた、スチレン系エラストマー(E)は、アミノ基あるいはマレイン酸などの極性基により変性されていてもよい。これらのうち、好ましくはアミノ基による変性である。
また、スチレン系エラストマー(E)の水素添加率は、一部であっても、全部であってもよい。素添加することにより不飽和結合が減少する効果で、スチレン系エラストマーを配合した樹脂組成物の機械的特性が向上する効果も知られており、その観点から、水素添加率は100%であっても効果が得られる。一方、鞘部樹脂(B)に含まれるスチレン系エラストマー(E)に付加重合可能な共役ジエンが含まれると、被着ゴムとの加硫時に、ゴムから移行する硫黄が架橋することで、接着性を向上させることができる。これらの観点から、スチレン系エラストマー(E)の水添化物は、水素添加率は10〜100%以上であると好ましく、より好ましくは15〜100%であり、更に好ましくは20〜60%である。
スチレン−ブタジエン系重合体の具体例としては、スチレン−ブタジエン重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン共重合体(SEB)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(SBBS)、部分水添スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体等を挙げることができる。ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)系ブロック重合体としては、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体(SEP)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン(SEPS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン(SEEPS)などが挙げられる。スチレン−イソプレン系ブロック重合体としては、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン共重合体(SIS)などが挙げられる。これらの中でも特に、ゴムとの接着性および相容性の観点から、スチレン−ブタジエン重合体、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体およびスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、あるいは、旭化成ケミカルズ(株)商品S.O.E.品番609などの両末端にスチレンブロックを、主鎖にスチレン及びブタジエンのランダム共重合体のブロックを有するブロック共重合体の部分水素添加物を、好適に用いることができる。スチレン系エラストマー(E)は、1種を単独で、または、2種以上を適宜組合わせて用いることができる。
スチレン−ブタジエン系重合体の水素添加物の極性基を導入する変性は、特に限定されるものではないが、例えば、水素添加物にアミノ基、カルボキシル基または酸無水物基を導入することによって行うことができる。
スチレン系エラストマー(E)の変性量は、相溶性及び作業性の観点から、通常1.0×10−3〜1ミリモル/g、好ましくは5.0×10−3〜0.5ミリモル/g、より好ましくは1.0×10−2〜0.2ミリモル/g、更に好ましくは1.0×10−2〜0.1ミリモル/gである。
スチレン系エラストマー(E)の変性量は、相溶性及び作業性の観点から、通常1.0×10−3〜1ミリモル/g、好ましくは5.0×10−3〜0.5ミリモル/g、より好ましくは1.0×10−2〜0.2ミリモル/g、更に好ましくは1.0×10−2〜0.1ミリモル/gである。
これらの水素添加物に極性基を導入する変性としては、好ましくは、アミノ基の導入による変性である。この理由は、アミノ基など不対電子供与性のルイス塩基性の官能基をもつ化合物が導入されると、後述するように、加硫促進剤(F)としての効果を併せもつことができるためである。一方、酸性の極性基を導入すると、加硫反応において硫黄が活性な多硫化物を生成したときに、酸性の極性基がプロトンH+を活性な多加硫物に供与すると、硫化水素HSを生成するなどで、加硫反応を抑制することがある。このため、ルイス塩基性の基による変性が、好ましい。
上記のアミノ基の導入は、変性に用いられる化合物としては、3−リチオ−1−〔N,N−ビス(トリメチルシリル)〕アミノプロパン、2−リチオ−1−〔N,N−ビス(トリメチルシリル)〕アミノエタン、3−リチオ−2,2−ジメチル−1−〔N,N−ビス(トリメチルシリル)〕アミノプロパン等が挙げられ、例えば、不飽和アミンまたはその誘導体としては、ビニルアミン等が挙げられる。
上記のカルボキシル基または酸無水物基の導入は、変性に用いられる化合物としては、不飽和カルボン酸またはその誘導体が挙げられ、例えば、具体的には、α,β−不飽和カルボン酸やα,β−不飽和カルボン酸無水物が好ましく、例えば、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート等のα,β−不飽和モノカルボン酸エステル;無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸無水物などを挙げることができる。
スチレン系エラストマー(E)の重量平均分子量は、特に制限されないが、鞘部の樹脂材料(B)の耐熱変形温度が低くならないようにする耐熱性の観点から、30,000以上が好ましく、紡糸前の鞘樹脂の混練時の流動性が得られやすくするためには、450,000以下が好ましい。これらの観点から、スチレン系エラストマー(E)の重量平均分子量は、30,000〜450,000が好ましく、50,000〜400,000がより好ましく、80,000〜300,000がさらに好ましい。
スチレン系エラストマー(E)の含有量は、樹脂材料(B)において、オレフィン系ランダム共重合体(C1)の100質量部に対し、0.5〜150質量部、特には、1〜90質量部、更には1〜15質量部とすることができる。スチレン系エラストマー(E)の含有量を上記範囲内とすることで、樹脂材料(B)とゴムとの相容性向上効果を、より良好に得ることができる。
また、本発明において、樹脂材料(B)は、さらに、加硫促進剤(F)を含有することが好ましい。加硫促進剤(F)を含有することで、被着ゴムに含まれる硫黄分が、加硫促進剤(F)と多加硫物の遷移状態になる効果により、ゴム界面での相互作用が得られ、ゴム中から鞘部の樹脂材料(B)の表面分布あるいは樹脂内部への移行する硫黄量が増大する。また鞘部の樹脂材料(B)の成分に硫黄加硫可能な共役ジエンが含まれると、被着ゴムとの共加硫の反応を促進して、樹脂とゴムとの相容性をより向上することができる。
前記の加硫促進剤(F)としては、塩基性シリカ、第1級、第2級、第3級アミン、該アミンの有機酸塩もしくはその付加物並びにその塩、アルデヒドアンモニア系促進剤、アルデヒドアミン系促進剤などのルイス塩基性化合物(F1)が挙げられ、チールラジカルを発生できる化合物としては、加硫促進剤の硫黄原子は系内の環状硫黄に接近するとこれを開環し、遷移状態となり、活性な加硫促進剤−多加硫物を生成するなどにより硫黄を活性化できる、スルフェンアミド系促進剤、グアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤、チウラム系促進剤、ジチオカルバミン酸系促進剤など、が挙げられる。
前記のルイス塩基性化合物(F1)としては、ルイスの酸塩基の定義におけるルイス塩基であり、電子対を供与し得る化合物であれば、特に限定されることはない。これらはアルカリ金属塩や窒素原子上に孤立電子対を有する窒素含有化合物などを挙げることができ、具体的には、ゴム業界で既知の加硫促進剤のうち塩基性のものを用いることができる。
前記の塩基性化合物(F1)としては、具体的には、炭素数5〜20の脂肪族の第1級、第2級もしくは第3級アミンが挙げられ、n−ヘキシルアミン、オクチルアミンなどのアルキルアミン、ジブチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミンなどのジアルキルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミンなどのトリアルキルアミン等に挙げられる非環式モノアミン及びその誘導体並びにこれらの塩、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリエチレンイミン等に挙げられる非環式ポリアミン及びその誘導体並びにその塩、
シクロヘキシルアミンなどの脂環式ポリアミン及びその誘導体並びにこれらの塩、
ヘキサメチレンテトラミンなどの脂環式ポリアミン及びその誘導体並びにこれらの塩、アニリン、アルキルアニリン、ジフェニルアニリン、1−ナフチルアニリン、N−フェニル−1−ナフチルアミン等に挙げられる芳香族モノアミン及びその誘導体ならびにこれらの塩、
フェニレンジアミン、ジアミノトルエン、N―アルキルフェニレンジアミン、ベンジジン、グアニジン類、n−ブチルアルデヒドアニリン、などの芳香族ポリアミン化合物及びその誘導体、などが挙げられる。
なお、グアニジン類としては、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩、1,3−ジ−o−クメニルグアニジン、1,3−ジ−o−ビフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−クメニル−2−プロピオニルグアニジン等が挙げられる。これらのうちで1,3−ジフェニルグアニジンが反応性が高いので好ましい。
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリエチレンイミン等に挙げられる非環式ポリアミン及びその誘導体並びにその塩、
シクロヘキシルアミンなどの脂環式ポリアミン及びその誘導体並びにこれらの塩、
ヘキサメチレンテトラミンなどの脂環式ポリアミン及びその誘導体並びにこれらの塩、アニリン、アルキルアニリン、ジフェニルアニリン、1−ナフチルアニリン、N−フェニル−1−ナフチルアミン等に挙げられる芳香族モノアミン及びその誘導体ならびにこれらの塩、
フェニレンジアミン、ジアミノトルエン、N―アルキルフェニレンジアミン、ベンジジン、グアニジン類、n−ブチルアルデヒドアニリン、などの芳香族ポリアミン化合物及びその誘導体、などが挙げられる。
なお、グアニジン類としては、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩、1,3−ジ−o−クメニルグアニジン、1,3−ジ−o−ビフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−クメニル−2−プロピオニルグアニジン等が挙げられる。これらのうちで1,3−ジフェニルグアニジンが反応性が高いので好ましい。
上記アミンと塩を形成する有機酸としては、カルボン酸、カルバミン酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジチオリン酸等が例示される。また上記アミンと付加物を形成する物質としては、アルコール類、オキシム類等が例示される。アミンの有機酸塩もしくは付加物の具体例としては、n−ブチルアミン・酢酸塩、ジブチルアミン・オレイン酸塩、ヘキサメチレンジアミン・カルバミン酸塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩等が挙げられる。
また、例えば、窒素原子上に孤立電子対を有することで塩基性となる含窒素複素環式化合物としては、ピラゾール、イミダゾール、ピラゾリン、イミダゾリン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジンなどの単環式の含窒素化合物及びその誘導体、
ベンズイミダゾ−ル、プリン、キノリン、ペテリジン、アクリジン、キノキサリン、フタラジンなどの複環式の含窒素化合物及びその誘導体、等を挙げることができる。
また、例えば、窒素原子以外のヘテロ原子を有する複素環式化合物としては、あるいは、オキサゾリン、チアゾリン等の窒素およびその他のヘテロ原子を含有する複素環式化合物及びその誘導体が挙げられる。
ベンズイミダゾ−ル、プリン、キノリン、ペテリジン、アクリジン、キノキサリン、フタラジンなどの複環式の含窒素化合物及びその誘導体、等を挙げることができる。
また、例えば、窒素原子以外のヘテロ原子を有する複素環式化合物としては、あるいは、オキサゾリン、チアゾリン等の窒素およびその他のヘテロ原子を含有する複素環式化合物及びその誘導体が挙げられる。
また、アルカリ金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの一価金属、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、銅、コバルト、マンガン、鉛、鉄などの多価金属などのギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物あるいはアルコキシド等の塩基性無機金属化合物が挙げられる。
具体的には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化銅などの金属水酸化物;酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化銅などの金属酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウムなどの金属炭酸化物が挙げられる。
これらの中でも、アルカリ金属塩としては、金属水酸化物が好ましく、特に水酸化マグネシウムが好適である。
なお、これら金属塩は、加硫助剤に分類されることもあるが、本発明においては、加硫促進剤に分類する。
具体的には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化銅などの金属水酸化物;酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化銅などの金属酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウムなどの金属炭酸化物が挙げられる。
これらの中でも、アルカリ金属塩としては、金属水酸化物が好ましく、特に水酸化マグネシウムが好適である。
なお、これら金属塩は、加硫助剤に分類されることもあるが、本発明においては、加硫促進剤に分類する。
その他の加硫促進剤(F2)としては、具体的には、チオウレア類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミン酸類、キサントゲン酸類、の既知の加硫促進剤が挙げられる。
チオウレア類としては、N,N’−ジフェニルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素、N,N’−ジメチルチオ尿素、N,N’−ジブチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、N,N’−ジイソプロピルチオ尿素、N,N’−ジシクロヘキシルチオ尿素、1,3−ジ(o−トリル)チオ尿素、1,3−ジ(p−トリル)チオ尿素、1,1−ジフェニル−2−チオ尿素、2,5−ジチオビ尿素、グアニルチオ尿素、1−(1−ナフチル)−2−チオ尿素、1−フェニル−2−チオ尿素、p−トリルチオ尿素、o−トリルチオ尿素等が挙げられる。これらの内、N,N’−ジエチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素及びN,N’−ジメチルチオ尿素は、反応性が高いので好ましい
チアゾール類としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、4−メチル−2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−(4−メチル−2−ベンゾチアゾリル)ジスルフィド、5−クロロ−2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム、2−メルカプト−6−ニトロベンゾチアゾール、2−メルカプト−ナフト[1,2−d]チアゾール、2−メルカプト−5−メトキシベンゾチアゾール、6−アミノ−2−メルカプトベンゾチアゾール等が挙げられる。これらの内、2−メルカプトベンゾチアゾール及びジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールは、反応性が高く好ましい。また例えば、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、は、比較的に無極性のポリマーに添加する場合でも溶解度が高いため、析出などによる表面性状の悪化による紡糸性の低下などが発生しにくいため、特に好ましい例である。
スルフェンアミド類としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−メチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−エチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−プロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オクチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−2−エチルヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−デシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ドデシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ステアリル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジメチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジエチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジプロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジオクチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジ−2−エチルヘキシルベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−デシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジドデシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジステアリル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等が挙げられる。これらの内、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド及びN−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドは、反応性が高いので好ましい。また例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−べンゾチアゾリルスルフェンアミドは、比較的に無極性のポリマーに添加する場合でも溶解度が高いため、析出などによる表面性状の悪化による紡糸性の低下などが発生しにくいため、特に好ましい例である。
チウラム類としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラプロピルチウラムジスルフィド、テトライソプロピルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラペンチルチウラムジスルフィド、テトラヘキシルチウラムジスルフィド、テトラヘプチルチウラムジスルフィド、テトラオクチルチウラムジスルフィド、テトラノニルチウラムジスルフィド、テトラデシルチウラムジスルフィド、テトラドデシルチウラムジスルフィド、テトラステアリルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラプロピルチウラムモノスルフィド、テトライソプロピルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトラペンチルチウラムモノスルフィド、テトラヘキシルチウラムモノスルフィド、テトラヘプチルチウラムモノスルフィド、テトラオクチルチウラムモノスルフィド、テトラノニルチウラムモノスルフィド、テトラデシルチウラムモノスルフィド、テトラドデシルチウラムモノスルフィド、テトラステアリルチウラムモノスルフィド、テトラベンジルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。これらの内、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドは反応性が高いので好ましい。また促進剤化合物に含まれるアルキル基が大きくなると比較的に無極性であるポリマーの場合では溶解度が高くなる傾向があり、析出などによる表面性状の悪化による紡糸性の低下などが発生しにくいため、テトラブチルチウラムジスルフィドあるいはテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドなどは、特に好ましい例である。
ジチオカルバミン酸塩類としては、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ジイソプロピルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジペンチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジヘキシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジヘプチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジオクチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(2−エチルヘキシル)ジチオカルバミン酸亜鉛、ジデシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジドデシルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジプロピルジチオカルバミン酸銅、ジイソプロピルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅、ジペンチルジチオカルバミン酸銅、ジヘキシルジチオカルバミン酸銅、ジヘプチルジチオカルバミン酸銅、ジオクチルジチオカルバミン酸銅、ジ(2−エチルヘキシル)ジチオカルバミン酸銅、ジデシルジチオカルバミン酸銅、ジドデシルジチオカルバミン酸銅、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸銅、ジベンジルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジプロピルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジイソプロピルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジペンチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジヘキシルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジヘプチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジオクチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシル)ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジデシルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジドデシルジチオカルバミン酸ナトリウム、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸ナトリウム、ジベンジルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジプロピルジチオカルバミン酸第二鉄、ジイソプロピルジチオカルバミン酸第二鉄、ジブチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジペンチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジヘキシルジチオカルバミン酸第二鉄、ジヘプチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジオクチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジ(2−エチルヘキシル)ジチオカルバミン酸第二鉄、ジデシルジチオカルバミン酸第二鉄、ジドデシルジチオカルバミン酸第二鉄、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸第二鉄、ジベンジルジチオカルバミン酸第二鉄等が挙げられる。
これらの内、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛は、反応性が高いため望ましい。また促進剤化合物に含まれるアルキル基が大きくなると比較的に無極性であるポリマーの場合では溶解度が高くなる傾向があり、析出などによる表面性状の悪化による紡糸性の低下などが発生しにくいため、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛などは、特に好ましい例である。
これらの内、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛は、反応性が高いため望ましい。また促進剤化合物に含まれるアルキル基が大きくなると比較的に無極性であるポリマーの場合では溶解度が高くなる傾向があり、析出などによる表面性状の悪化による紡糸性の低下などが発生しにくいため、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛などは、特に好ましい例である。
キサントゲン酸塩類としては、メチルキサントゲン酸亜鉛、エチルキサントゲン酸亜鉛、プロピルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチルキサントゲン酸亜鉛、ペンチルキサントゲン酸亜鉛、ヘキシルキサントゲン酸亜鉛、ヘプチルキサントゲン酸亜鉛、オクチルキサントゲン酸亜鉛、2−エチルヘキシルキサントゲン酸亜鉛、デシルキサントゲン酸亜鉛、ドデシルキサントゲン酸亜鉛、メチルキサントゲン酸カリウム、エチルキサントゲン酸カリウム、プロピルキサントゲン酸カリウム、イソプロピルキサントゲン酸カリウム、ブチルキサントゲン酸カリウム、ペンチルキサントゲン酸カリウム、ヘキシルキサントゲン酸カリウム、ヘプチルキサントゲン酸カリウム、オクチルキサントゲン酸カリウム、2−エチルヘキシルキサントゲン酸カリウム、デシルキサントゲン酸カリウム、ドデシルキサントゲン酸カリウム、メチルキサントゲン酸ナトリウム、エチルキサントゲン酸ナトリウム、プロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、ブチルキサントゲン酸ナトリウム、ペンチルキサントゲン酸ナトリウム、ヘキシルキサントゲン酸ナトリウム、ヘプチルキサントゲン酸ナトリウム、オクチルキサントゲン酸ナトリウム、2−エチルヘキシルキサントゲン酸ナトリウム、デシルキサントゲン酸ナトリウム、ドデシルキサントゲン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの内、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛は、反応性が高いので好ましい。
上記、加硫促進剤(F)は、無機充填剤、オイル、ポリマー等に予備分散させた形で、ゴム補強用芯鞘繊維の鞘部樹脂(B)に配合に用いてもよい。また、これらの加硫促進剤および遅延剤は単独で用いてもよいし、2種類以上の組み合わせで用いてもよい。
加硫促進剤(F)の含有量は、樹脂材料(B)において、オレフィン系ランダム共重合体(C1)の100質量部に対し、0.05〜20質量部、特には、0.2〜5質量部とすることができる。加硫促進剤(F)の含有量を上記範囲内とすることで、樹脂とゴムとの相容性向上効果を、より良好に得ることができる。
本発明において、樹脂材料(B)には、樹脂とゴムとの相容性を高めるなどの目的のために、前述したソフトセグメントとハードセグメントとからなるブロック共重合体以外に、ポリプロピレン系共重合体に架橋された熱可塑性ゴム(TPV)、あるいは、JIS K6418に記載の熱可塑性エラストマーの分類における「その他の熱可塑性エラストマー(TPZ)」などを含有させることができる。これらは、部分的にまたは高度に架橋されたゴムを、低融点の熱可塑性樹脂組成物のマトリックスの連続相に細かく分散させることができる。架橋された熱可塑性ゴムとしては、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴムなどが挙げられる。また、その他の熱可塑性エラストマー(TPZ)としては、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン樹脂、あるいは、トランス−ポリイソプレン樹脂などが挙げられる。
なお、樹脂材料(B)には、耐酸化性などの他の性質を付加させるために、本発明の効果や作業性を著しく損なわない範囲内で、通常樹脂に添加される添加剤を配合することもできる。この付加的成分としては、ポリオレフィン樹脂用配合剤等として使用される従来公知の核剤、酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、金属不活性剤、過酸化物、抗菌防黴剤、蛍光増白剤といった各種添加剤や、それ以外の添加物を使用することができる。
添加剤の具体例としては、核剤として、2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)燐酸ナトリウム、タルク、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトールなどのソルビトール系化合物、ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸アルミニウムなどを挙げることができる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤として、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルペンジル)イソシアヌル酸などを挙げることができる。
燐系酸化防止剤としては、トリス(ミックスド、モノおよびジノニルフェニルホスファイト)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトなどを挙げることができる。硫黄系酸化防止剤としては、ジ−ステアリル−チオ−ジ−プロピオネート、ジ−ミリスチル−チオ−ジ−プロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリル−チオ−プロピオネート)などを挙げることができる。
中和剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ハイドロタルサイトなどを挙げることができる。
ヒンダードアミン系の安定剤としては、琥珀酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス{N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ}−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ]、ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]などを挙げることができる。
滑剤としては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、エチレンビスステアロイドなどの高級脂肪酸アミド、シリコンオイル、高級脂肪酸エステル、あるいは、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、ベヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウム、ベヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛等が挙げられ、特にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、ベヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウム、ベヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛などの金属せっけん類などを挙げることができる。
帯電防止剤としては、高級脂肪酸グリセリンエステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミド、アルキルジエタノールアミド脂肪酸モノエステルなどを挙げることができる。
樹脂充填剤としては、アルミナ、シリカアルミナ、塩化マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、モンモリロナイト、ザコウナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ベントナイト、テニオライトなどのスメクタイト族、バーミキュライト族、雲母族、カーボンブラックなどの無機粒子状担体や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンジビニルベンセン共重合体、アクリル酸系共重合体などの多孔質の有機担体、などを挙げることができる。これら樹脂充填剤は、材料のポリマー分子を多孔質の細孔に吸着させて疑架橋するなどにより樹脂材料(B)の補強性を向上するために、フィラーとして配合することができる。
紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等が挙げられる。
光安定剤としては、n−ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル−2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジル)エタノール縮合物、ポリ{[6−〔(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ〕−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕}、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物等を挙げることができる。
本発明のゴム組成物には、樹脂材料(B)に加えて、充填剤を配合することができる。充填剤としては、カーボンブラックやシリカ等を挙げることができ、好適にはカーボンブラックを配合する。カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは4〜150質量部である。この配合量が4質量以上であると、加硫ゴムの破壊特性および耐摩耗性が良好に得られ、また、150質量部以下であると、作業性が良好となる。
カーボンブラックとしては、特に限定されるものではなく、GPF,FEF,SRF,HAF,ISAF,SAFグレードのものなどを挙げることができる。また、カーボンブラックとしては、ヨウ素吸着量(IA)が30mg/g以上で、かつ、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が80mL/100g以上のものが好ましい。カーボンブラックを配合することでゴム組成物の諸物性を改善することができ、低燃費性および耐摩耗性を向上させる観点からは、GPF,FEF,HAF,ISAF,SAFグレードのものがより好ましい。
シリカについても、特に限定されず、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)等を用いることができる。
本発明のゴム組成物には、その他の任意成分として、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、プロセスオイル、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、軟化剤、シランカップリング剤、亜鉛華、ステアリン酸等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
本発明のゴム組成物を製造するに際しては、まず、オレフィン系ランダム共重合体(C1)に、所望に応じ、オレフィン系ランダム共重合体(C1)以外のオレフィン系ランダム共重合体(C2)およびオレフィン系単独重合体(D)のうちから選ばれる1種以上、スチレン系エラストマー(E)、加硫促進剤(F)等を混合して、樹脂材料(B)を調製する。樹脂材料(B)の調製は、配合成分の混合物を、配合成分のうち最も高融点の樹脂成分の融点以上の温度で混練することにより、行うことができる。樹脂材料(B)の混練物を得た後、この混練物を粉砕し、他の各種配合剤とともにジエン系ゴム(A)中に配合して、バンバリーミキサー、ロール、インテンシブミキサー、二軸押出機等により混練りし、熱入れ、押出等することにより、本発明のゴム組成物を製造することができる。
本発明のタイヤは、上記本発明のゴム組成物を、トレッド部、サイドウォール部、ビード部、インナーライナーおよびその他の補強ゴム部の少なくとも一つの部材に用いたものであり、これにより、耐久性に優れたタイヤとすることができる。本発明のタイヤは、上述のゴム組成物を用いる以外の点については特に制限はなく、常法に従って製造することができる。
例えば、本発明のタイヤは、一対のビード部と、一対のビード部からそれぞれタイヤ半径方向外側に連なる一対のサイドウォール部と、一対のサイドウォール部間に跨って延び接地部を形成するトレッド部とを有する。また、本発明のタイヤは、一対のビード部にそれぞれ埋設されたビードコア間にトロイド状に跨って延在するカーカスプライの少なくとも1枚からなるカーカス層を骨格とし、通常、そのクラウン部タイヤ半径方向外側に配置された、少なくとも2枚のベルトからなるベルト層を備えている。また、カーカス層のタイヤ半径方向内側には、通常、インナーライナーが配設されており、ビードコアのタイヤ半径方向外側には、ビードフィラーを配設することができる。さらに、本発明のタイヤに充填する気体としては、通常のまたは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
素材となる熱可塑性樹脂としては、真空乾燥機を用いて乾燥させた、下記表7に記載された樹脂を用いた。
素材となる熱可塑性樹脂としては、真空乾燥機を用いて乾燥させた、下記表7に記載された樹脂を用いた。
樹脂材料混合物(S)については、下記の表2〜6に示す質量組成比で、主樹脂成分(SA)と、添加する場合は、副樹脂成分(SS)、スチレン系エラストマー(SB)および加硫促進剤(SC)とを混合して、調製した。これらをDSM社製の小型混練機MC15を用い、各表中に記載の温度で混練りした後、紛体に粉砕して、下記表1に示す他配合成分とともに、ゴムに配合した。
*2)カーボンブラックFEF:N550、旭カーボン(株)製、商品名「旭#70」
*3)老化防止剤: 大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクラック6C」
*4)加硫促進剤: 大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーD」
得られた各ゴム組成物について、以下に従い、耐カット性および耐屈曲疲労性を評価した。これらの結果を、下記の表2〜6中に併せて示す。
(耐カット性)
各ゴム組成物を用いて、縦60mm×横70mm×高さ30mmのゴムブロックを作製し、これを160℃で40分間加硫して、評価用サンプルを作製した。室温で、サンプルから垂直方向に80cm離れた高さより、質量15kgの錘を付けた先端角度60度の鋭利な刃を落下させ、生じた亀裂深さ(mm)を測定して、比較例1を100として指数表示した。指数値が小さいほど、耐カット性が良好であることを示す。
各ゴム組成物を用いて、縦60mm×横70mm×高さ30mmのゴムブロックを作製し、これを160℃で40分間加硫して、評価用サンプルを作製した。室温で、サンプルから垂直方向に80cm離れた高さより、質量15kgの錘を付けた先端角度60度の鋭利な刃を落下させ、生じた亀裂深さ(mm)を測定して、比較例1を100として指数表示した。指数値が小さいほど、耐カット性が良好であることを示す。
(耐屈曲疲労性)
JIS K6301−1995の屈曲試験法に準じて、各ゴム組成物の試験片を作製し、屈曲試験を実施した。試験片に10mmのクラックが発生するまでの時間を測定し、比較例1を100として、各実施例および比較例のクラック発生時間を指数で示した。指数が大きいほど、耐屈曲疲労性に優れていることを示す。
JIS K6301−1995の屈曲試験法に準じて、各ゴム組成物の試験片を作製し、屈曲試験を実施した。試験片に10mmのクラックが発生するまでの時間を測定し、比較例1を100として、各実施例および比較例のクラック発生時間を指数で示した。指数が大きいほど、耐屈曲疲労性に優れていることを示す。
上記表2〜6に示すように、ジエン系ゴムに対し、オレフィン系ランダム共重合体を含む樹脂材料が所定量で配合されてなる各実施例のゴム組成物においては、いずれも耐カット性および疲労性において、良好な結果が得られていることが明らかである。
Claims (16)
- ジエン系ゴム(A)100質量部に対し、オレフィン系ランダム共重合体(C1)を含む樹脂材料(B)が1〜100質量部で配合されてなることを特徴とするゴム組成物。
- 前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)の融点が150℃未満である請求項1記載のゴム組成物。
- 前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)が、プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体である請求項1または2記載のゴム組成物。
- 前記プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体が、プロピレン−エチレン系ランダム共重合体、プロピレン−ブテン系ランダム共重合体、あるいは、プロピレン−エチレン‐ブテン系ランダム共重合体である請求項3記載のゴム組成物。
- 前記プロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体における、プロピレン含量が99.7モル%〜20モル%であり、プロピレンと共重合可能なαオレフィン含量が0.3モル%〜80モル%である請求項3または4記載のゴム組成物。
- 前記プロピレン−エチレン系ランダム共重合体における、プロピレン含量が99.7モル%〜20モル%であり、エチレン含量が0.3モル%〜80モル%である請求項4記載のゴム組成物。
- 前記プロピレン−ブテン系ランダム共重合体における、プロピレン含量が99.7モル%〜20モル%であり、ブテン‐1含量が0.3モル%〜80モル%である請求項4記載のゴム組成物。
- 前記プロピレン−エチレン−ブテン系ランダム共重合体における、プロピレン含量が99.7モル%〜20モル%であり、エチレン含量が0.3モル%〜80モル%であり、ブテン−1含量が0.3モル%〜80モル%である請求項4記載のゴム組成物。
- 前記樹脂材料(B)が、さらに、前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)以外のオレフィン系ランダム共重合体、および、オレフィン系単独重合体(D)のうちから選ばれる1種以上を含有する請求項1〜8のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記樹脂材料(B)が、前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)以外のオレフィン系ランダム共重合体として、プロピレンと非共役ジエンとの共重合体(C2)を含有する請求項9記載のゴム組成物。
- 前記樹脂材料(B)が、前記オレフィン系ランダム共重合体(C1)以外のオレフィン系ランダム共重合体として、不飽和カルボン酸またはその無水物の単量体を含むオレフィン系共重合体で金属塩による中和度が20%以上のアイオノマー(C3)を含有する請求項9または10記載のゴム組成物。
- 前記オレフィン系単独重合体(D)が、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンである請求項9〜11のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記樹脂材料(B)が、さらに、スチレン単量体を主として連続して配列してなる単独分子鎖を含むスチレン系エラストマー(E)および/または加硫促進剤(F)を含有する請求項1〜12のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記スチレン系エラストマー(E)が、スチレンと共役ジオレフィン化合物とを含む重合体またはその水素添加物である請求項13記載のゴム組成物。
- 前記加硫促進剤(F)が、ルイス塩基性化合物、または、チールラジカルを発生できる化合物である請求項13または14記載のゴム組成物。
- 請求項1〜15のうちいずれか一項記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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