JP2005138826A - 車両の盗難及び牽引通報方法及びシステム - Google Patents

Abstract

【課題】車両に設置されたＴＰＭＳを利用してタイヤの内部空気圧をリアルタイムで感知し、タイヤの空気圧の低下によって車両の盗難または牽引を判断する。さらに警報装置を作動させると同時に、車両の所有者または管理者の無線端末機に通報するようにした盗難及び牽引通報方法及びシステムを提供する。
【解決手段】車両の盗難及び牽引通報方法は、車両に設置されたタイヤの内部空気圧を感知する段階；感知されたタイヤの空気圧を基準値と比較する段階；空気圧と基準値との差があらかじめ設定された許容誤差範囲内に属する場合に、タイマーを作動させる段階；及び空気圧と基準値との差があらかじめ設定された許容誤差範囲内に属して、その状態があらかじめ設定された時間持続する場合に、警告メッセージを伝送する段階；を含む。
【選択図】図２

Description

本発明は、ＴＰＭＳを利用した車両の盗難及び牽引通報方法及びシステムに係り、より詳しくは、車両に搭載されたＴＰＭＳ（ＴＰＭＳ：Ｔｉｒｅ Ｐｒｅｓｓｕｒｅ Ｍｏｎｉｔｏｒｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）を利用して、車両のタイヤの内部空気圧をリアルタイムで感知するようにしたものである。ＴＰＭＳは、タイヤのバルブに装着されたセンサーによってタイヤの空気圧を監視するシステムである。

一般に、車両に設置された盗難防止装置は、駐車された車両の外部に物理的な力が加えられると、車両に設置されたセンサーがこれを感知して、警告音または車両に設置されたランプが点灯するようになっている。しかし、前記のような盗難防止装置は、車両の所有者または管理者が車両から離れて位置している場合には、車両の盗難または牽引事実を知ることができなかった。
したがって、車両の盗難または牽引に対する対処が遅くなり、別の感知センサーを有する盗難防止装置を設置して運用しなければならず、不正確な判断により発生する騷音で周囲に被害を及ぼす問題点があった。
特開平８−３１０２０７号公報

前記のような従来の問題点を解決するためのもので、本発明の目的は、車両が盗難されたこと、または車両が牽引されたことを、車両の搭載されたＴＰＭＳを利用して、タイヤの空気圧から判断する方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、ＴＰＭＳを利用してタイヤの空気圧から、車両が盗難または牽引されたことを検出すると、警報装置を作動させると同時に、車両の所有者または管理者の無線端末機に通報するようにした車両の盗難及び牽引通報システムを提供することにある。

本発明による車両の盗難及び牽引通報方法は、車両に設置されたタイヤの内部空気圧を感知する段階；前記感知されたタイヤの空気圧をあらかじめ設定された基準値と比較する段階；前記空気圧と前記基準値との差が、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属する場合にタイマーを作動させる段階；及び前記空気圧と前記基準値との差が、前記許容誤差範囲内に属して、その状態があらかじめ設定された時間持続する場合に、警告メッセージを伝送する段階；を含むことを特徴とする。

前記基準値は、前記タイヤに前記車両の荷重が加わっていない状態での前記タイヤの圧力であることが好ましい。

前記タイヤの空気圧を感知する段階は、ＴＰＭＳによって行われることが好ましい。

本発明による車両の盗難及び牽引通報システムは、車両のタイヤの空気圧を感知して、該当する空気圧信号を伝送する入力装置；前記入力装置から前記空気圧信号を受信し、前記受信された空気圧信号に該当する空気圧とあらかじめ設定された基準値との比較に基づいて、車両の盗難及び牽引通報のための制御信号を出力する制御装置；前記制御装置の制御信号によって動作する警報装置；及び前記制御装置の制御信号によって警告メッセージを受信する端末機；を含むことを特徴とする。

前記基準値は、前記タイヤに前記車両の荷重が加わっていない状態での前記タイヤの圧力であり、前記制御装置は、前記タイヤの空気圧と前記基準値との差が、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属して、その状態があらかじめ設定された時間持続すると判断される場合に、前記車両の盗難または牽引を通報するための制御信号を出力することが好ましい。

前記入力装置は、ＴＰＭＳであることが好ましい。

前記制御装置は、前記入力装置から空気圧信号を受信する受信部；前記あらかじめ設定された基準値、前記あらかじめ設定された許容誤差範囲、及び前記あらかじめ設定された時間に対するデータが保存された保存部；前記受信部で受信された空気圧信号を変換して、保存部に保存されたデータと比較して、その結果を伝送する処理部；前記処理部から伝送された結果によって制御信号を伝送する制御部；前記制御部から伝送された制御信号によって警報装置を動作させるスイッチング部；及び前記制御部から伝送された制御信号によって端末機に警告メッセージを伝送する送信部；を含むことが好ましい。

前記制御装置は、処理部の比較結果によって動作するタイマーを含むことが好ましい。

本発明による車両の盗難及び牽引通報システムは、車両のタイヤの空気圧を感知して、該当する空気圧信号を伝送する入力装置；前記入力装置から前記空気圧信号を受信し、前記受信された空気圧信号に該当する空気圧とあらかじめ設定された基準値との比較に基づいて、車両の盗難及び牽引通報のための制御信号を出力する制御装置；及び前記制御装置の制御信号によって動作する警報装置；を含むことを特徴とする。

前記制御装置は、移動通信端末機に車両の盗難及び牽引通報のための信号を伝送することができるように構成されることが好ましい。

前記基準値は、前記タイヤに前記車両の荷重が加わっていない状態での前記タイヤの圧力であり、前記制御装置は、前記タイヤの空気圧と前記基準値との差が、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属して、その状態があらかじめ設定された時間持続すると判断される場合に、前記車両の盗難または牽引を通報するための制御信号を出力することが好ましい。

本発明によると、車両に搭載されたＴＰＭＳを利用して車両のタイヤの内部空気圧をリアルタイムで感知するから、別途の部品やシステムの追加がなく、そのための工程及び費用が発生しない。また、タイヤの空気圧の低下を感知し、これにより車両の盗難または牽引事実を判断して、警報装置を作動させると同時に、車両の所有者または管理者の無線端末機に通報するように構成している。そのため、車両の盗難時には、警報装置の作動によって盗難防止を図ることができる。さらに、車両の盗難及び牽引に対して、車両の所有者または管理者に通知して速やかに対処するようにできる。合わせて、車両に対する信頼性を向上させる効果もある。

以下、本発明の好ましい実施例を、添付した図面で詳細に説明する。関連する公知の機能または構成に対する具体的な説明は、本発明の要旨に関連するものに絞っている。

図１は、本発明によるＴＰＭＳを利用した車両の盗難及び牽引通報方法のフローチャートである。図１に示すように、車両に設置されたＴＰＭＳは、タイヤの内部空気圧をリアルタイムで感知する（Ｓ１０１）。ここで、ＴＰＭＳは、タイヤの空気圧を感知して、規定の空気圧、つまり基準値以下に低下する場合に、運転者にこれを警告して事故を未然に防止するためのシステムであって、車両に備えられた四つのタイヤに空気圧を感知するセンサーが装着される。また、このセンサーから感知されたタイヤの空気圧は、無線通信で一定の間隔の時間ごとにＥＣＵ（ＥＣＵ：Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｕｎｉｔ）に伝送され、ＥＣＵは感知された空気圧が基準値より低下する場合、これを運転者に知らせる。

したがって、このように車両に装着されたＴＰＭＳによってタイヤの空気圧が感知されれば、感知されたタイヤの空気圧を制御部に伝送して（Ｓ１０２）、制御部は、伝送されたタイヤの空気圧とあらかじめ設定された基準値とを比較する（Ｓ１０３）。この基準値は、タイヤに車両の荷重が加わっていない状態でのタイヤの圧力である。つまり、基準値は、車両のタイヤが牽引車両などによって上げられた時の空気圧の値である。

ここで制御部は、ＥＣＵに含まれ、データの演算処理のためのものであって、特定の回路あるいはプログラムなどに適用することができる。車両の前軸または後軸が牽引車両などによって持ち上げられた時、タイヤは車両の荷重から解放され、タイヤの空気圧は基準値と類似した値になる。つまり、前方右側（ＦＲ：Ｆｒｏｎｔ Ｒｉｇｈｔ）及び前方左側（ＦＬ：Ｆｒｏｎｔ Ｌｅｆｔ）からなる前軸タイヤ、または後方右側（ＲＲ：Ｒｅａｒ Ｒｉｇｈｔ）及び後方左側（ＲＬ：Ｒｅａｒ Ｌｅｆｔ）からなる後軸タイヤの空気圧が基準値と類似した値に変化すれば、制御部は、これを牽引車両などによる牽引または盗難と判断する。

この時、車両の荷重が加わっていない状態でのタイヤの空気圧は、その内部空気の温度によって変化する。したがって、温度の変化による許容誤差範囲を考慮するのが好ましい。つまり、感知されたタイヤの空気圧とあらかじめ設定された基準値との差が、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属する場合に、車両の牽引または盗難と判断することが好ましい。

好ましくは、あらかじめ設定された基準値の許容誤差範囲は、基準値の２５％とすることが可能であるが、他の誤差範囲ももちろん可能である。したがって、感知されたタイヤの空気圧が、あらかじめ設定された基準値の許容誤差範囲内に属して牽引または盗難と判断されれば、制御部はタイマーを作動させる（Ｓ１０４）。

感知されたタイヤの空気圧があらかじめ設定された基準値の許容誤差範囲内に属する状態が、あらかじめ設定されたタイマーに基づく時間の間持続すると、制御部は盗難警告メッセージを伝送する（Ｓ１０５）。

好ましくは、あらかじめ設定された時間は３０秒とされるが、この設定時間を変化させることができるのはもちろんである。この時、盗難警告メッセージは、車両の所有者または管理者が携帯している端末機などに伝送され、車両の内部に設置された警報装置との作動を併行することもできる。好ましくは、端末機は、既設の通信網を利用する携帯用端末機やＰＤＡのような装置を利用することができる。

図２は、本発明によるＴＰＭＳを利用した車両の盗難及び牽引通報システムのブロック図である。車両のタイヤの空気圧を感知して、該当する空気圧信号を伝送する入力装置２は、圧力センサー２１、２２、２３、２４と送信部２６、２７、２８、２９とを含む。前方右側の圧力センサー２１は車両の前方右側に設置されたタイヤの空気圧を感知し、前方左側の圧力センサー２２は車両の前方左側に設置されたタイヤの空気圧を感知し、後方右側の圧力センサー２３は車両の後方右側に設置されたタイヤの空気圧を感知し、後方左側の圧力センサー２４は車両の後方左側に設置されたタイヤの空気圧を感知する。

制御装置１は、前記入力装置２から前記空気圧信号を受信し、前記受信された空気圧信号に該当する空気圧とあらかじめ設定された基準値との比較に基づいて、車両の盗難及び牽引通報のための制御信号を出力する。制御装置１は、受信部１１、保存部１７、処理部１２、タイマー１６、送信部１５、制御部１３、スイッチング部１４を含む。このように車両のタイヤに設置された圧力センサーで感知された空気圧信号は、圧力センサーと連係された各々の送信部２６、２７、２８、２９を通じて制御装置１の受信部１１に伝送される。この時、送信部２６、２７、２８、２９と受信部１１との間の通信方式は、無線通信を利用するのが好ましいが、これに限定されず、無線通信方式は、当業者の要求によって多様に適用することができる。

制御装置１の受信部１１は、受信した空気圧信号を処理可能なデータに変換、例えばセンサーで感知されたアナログ信号をデジタル信号に変換して処理部１２に伝送する。前記保存部１７は、あらかじめ設定された基準値、あらかじめ設定された基準値の許容誤差範囲、及びあらかじめ設定された時間に対するデータを保存する。処理部１２は、保存部１７に保存された基準値及び許容誤差範囲、感知された現在のタイヤの空気圧を比較して、感知されたタイヤの空気圧と基準値との差のうちの少なくとも一つが、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属する場合に牽引または盗難と判断し、感知されたタイヤの空気圧と基準値との差のうちの少なくとも一つが、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属する状態があらかじめ設定された時間持続する場合に警告メッセージを生成する。

処理部１２は、判断結果を制御部１３に伝送し、制御部１３は、決められた規定によって送信部１５またはスイッチング部１４に制御信号を伝送する。また、前記送信部１５は、制御信号によって牽引または盗難の警告メッセージを設定された通信網１００を通じて車両の所有者または管理者が携帯している移動端末機４に伝送し、前記スイッチング部１４は、車両の内部に設置された警報装置３を作動させる。

通信網１００は、車両の所有者または管理者が携帯している移動端末機４と送信部１５とを連結するものであって、既設の通信網を利用するが、他の通信網を設置して利用することももちろんできる。ここで、決められた規定は、牽引または盗難の発生時の対処方法に対するものであって、当業者の要求によって設定しまたは変更することが可能である。スイッチング部１４は、トランジスタによるスイッチ回路から構成されたものであるが、これに限定されるものではない。

また、処理部１２は、一時的なタイヤの空気圧の低下と牽引または盗難による空気圧の低下とを明確に判断するために、現在のタイヤの空気圧とあらかじめ設定された基準値との差のうちの少なくとも一つが、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属すると判断されれば、タイマー１６を作動して、現在のタイヤの空気圧とあらかじめ設定された基準値との差のうちの少なくとも一つが、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属して、その状態があらかじめ設定された時間持続する場合に、判断結果（警告メッセージ）を制御部１３に伝送することになる。

制御装置１は、あらかじめ設定されたプログラムによって駆動される少なくとも一つのプロセッサーによって実現され、このプログラムは、本発明の実施例による方法の各段階を実行するようにプログラムされることが好ましい。以上で、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での変更及び／または修正を含む。

本発明はＴＰＭＳを利用して車両の盗難防止、牽引の通報を行うもので、各種車両に広く適用することができる。

本発明の実施例によるＴＰＭＳを利用した車両の盗難及び牽引通報方法のフローチャートである。 本発明の実施例によるＴＰＭＳを利用した車両の盗難及び牽引通報システムのブロック図である。

符号の説明

１ 制御装置
２ 入力装置
３ 警報装置
４ 移動端末機
１１ 受信部
１２ 処理部
１３ 制御部
１４ スイッチング部
１５、２６、２７、２８、２９ 送信部
１６ タイマー
１７ 保存部
２１、２２、２３、２４ 圧力センサー
１００ 通信網

Claims (11)

1. 車両に設置されたタイヤの内部空気圧を感知する段階；
   前記感知されたタイヤの空気圧をあらかじめ設定された基準値と比較する段階；
   前記空気圧と前記基準値との差のうちの少なくとも一つが、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属する場合にタイマーを作動させる段階；及び
   前記空気圧と前記基準値との差が前記許容誤差範囲内に属して、その状態があらかじめ設定された時間持続する場合に、警告メッセージを生成する段階；を含むことを特徴とする車両の盗難及び牽引通報方法。
2. 前記基準値は、前記タイヤに前記車両の荷重が加わっていない状態での前記タイヤの圧力であることを特徴とする、請求項１に記載の車両の盗難及び牽引通報方法。
3. 前記タイヤの空気圧を感知する段階は、ＴＰＭＳによって行われることを特徴とする請求項１に記載の車両の盗難及び牽引通報方法。
4. 車両のタイヤの空気圧を感知して、該当する空気圧信号を伝送する入力装置；
   前記入力装置から前記空気圧信号を受信し、前記受信された空気圧信号に該当する空気圧とあらかじめ設定された基準値との比較に基づいて、車両の盗難及び牽引通報のための制御信号を出力する制御装置；
   前記制御装置の制御信号によって動作する警報装置；及び
   前記制御装置の制御信号によって警告メッセージを受信する端末機；を含むことを特徴とする車両の盗難及び牽引通報システム。
5. 前記基準値は、前記タイヤに前記車両の荷重が加わっていない状態での前記タイヤの圧力であり、
   前記制御装置は、前記タイヤの空気圧と前記基準値との差が、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属して、その状態があらかじめ設定された時間持続すると判断される場合に、前記車両の盗難または牽引を通報するための制御信号を出力することを特徴とする請求項４に記載の車両の盗難及び牽引通報システム。
6. 前記入力装置は、ＴＰＭＳであることを特徴とする請求項４に記載の車両の盗難及び牽引通報システム。
7. 前記制御装置は、
   前記入力装置から空気圧信号を受信し、空気圧信号を処理可能なデータに変換する受信部；
   前記あらかじめ設定された基準値、前記あらかじめ設定され許容誤差範囲、及び前記あらかじめ設定され時間に対するデータが保存された保存部；
   前記受信部で受信された空気圧信号を保存部に保存されたデータと比較して、その結果を伝送する処理部；
   前記処理部から伝送された結果によって制御信号を伝送する制御部；
   前記制御部から伝送された制御信号によって警報装置を動作させるスイッチング部；及び
   前記制御部から伝送された制御信号によって端末機に警告メッセージを伝送する送信部；を含むことを特徴とする請求項５に記載の車両の盗難及び牽引通報システム。
8. 前記制御装置は、処理部の比較結果によって動作するタイマーをさらに含むことを特徴とする請求項７に記載の車両の盗難及び牽引通報システム。
9. 車両のタイヤの空気圧を感知して、該当する空気圧信号を伝送する入力装置；
   前記入力装置から前記空気圧信号を受信し、前記受信された空気圧信号に該当する空気圧とあらかじめ設定された基準値との比較に基づいて、車両の盗難及び牽引通報のための制御信号を出力する制御装置；及び
   前記制御装置の制御信号によって動作する警報装置；を含むことを特徴とする車両の盗難及び牽引通報システム。
10. 前記制御装置は、移動通信端末機に車両の盗難及び牽引通報のための信号を伝送することができるように構成されることを特徴とする請求項９に記載の車両の盗難及び牽引通報システム。
11. 前記基準値は、前記タイヤに前記車両の荷重が加わっていない状態での前記タイヤの圧力であり、
    前記制御装置は、前記タイヤの空気圧と前記基準値との差が、あらかじめ設定された許容誤差範囲内に属して、その状態があらかじめ設定された時間持続すると判断される場合に、前記車両の盗難または牽引を通報するための制御信号を出力することを特徴とする請求項９に記載の車両の盗難及び牽引通報システム。

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