JP2005137284A - 焼肉おつまみ - Google Patents
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Abstract
【課題】
おつまみとして手軽に食せる焼肉の提供。
【解決手段】
畜肉の赤身12aをスライスして薄片状に整形する整形工程n1と、該整形工程n1に先立って、又は整形工程n1後に、赤身12aを味付けする味付け工程n2と、これら整形工程n1と味付け工程n2とを経た赤身12aを、放射熱で焼く焼き工程n3と、該焼き工程n3を経た赤身12aを、真空包装する真空包装工程n4とを有する焼肉おつまみの製造方法。
【選択図】 図1
おつまみとして手軽に食せる焼肉の提供。
【解決手段】
畜肉の赤身12aをスライスして薄片状に整形する整形工程n1と、該整形工程n1に先立って、又は整形工程n1後に、赤身12aを味付けする味付け工程n2と、これら整形工程n1と味付け工程n2とを経た赤身12aを、放射熱で焼く焼き工程n3と、該焼き工程n3を経た赤身12aを、真空包装する真空包装工程n4とを有する焼肉おつまみの製造方法。
【選択図】 図1
Description
この発明は、例えばおつまみとして手軽に食せるにもかかわらず、焼きたての焼肉のようにジューシーである、新規な焼肉おつまみに関する。
上述のようにジューシーでありながらも手軽に食せる焼肉おつまみはこれまで無かった。肉は焼くことにより硬くなる上に、常温では肉の脂が白く浮き出し、商品にならないからであると考えられる。
このため、これまでに存在したおつまみ状の食肉製品は、乾燥したもので、硬くパサパサしたものばかりであった。
下記特許文献1のように、外観の縮みが少なく、食感が柔らかく、肉汁が多い、タレ付き食品なるものが提案されている。このタレ付き食品は、特異なタレを用いることによって柔らかな食感、多汁感を達成したものであるが、常温では脂が白く浮き出しており、食すに当たっては加熱しなければならない。つまり、おつまみとして常温で手軽に食せるような食品ではない。
そこでこの発明は、おつまみとして手軽に焼肉が食せるようにすることを主たる課題とする。
そのための手段は、畜肉の赤身をスライスして薄片状に整形する整形工程と、該整形工程に先立って、又は整形工程後に、赤身を味付けする味付け工程と、これら整形工程と味付け工程とを経た赤身を、放射熱で焼く焼き工程と、該焼き工程を経た赤身を、真空包装する真空包装工程とを有する焼肉おつまみの製造方法であることを特徴とする。
上記赤身とは、一般に言うように脂身の少ない部分であり、整形した赤身のほとんどの部分、例えば90%以上の部分に脂身がなければよく、脂身が全くないものだけではなく、若干は脂身が混じっているものも含む意味である。畜肉としては、牛のほか、豚、鶏、鴨、馬、鹿など適宜の肉を使用できる。
上記整形工程では、肉塊をスライスすることにより、口に入れて食するのに適した薄片状に形を整える。また、その大きさは、口に入れてそのまま食せる、つまり1回又は複数回の口への運び込みで食せる大きさに設定するとよい。複数回の口への運び込みで食せる大きさに設定する場合には、短冊状に形成すると食べやすい。
整形工程と味付け工程を経た赤身は、焼き工程に移行して、放射熱で焼かれることにより、赤身の表面全体のタンパク質が凝固して凝固層が形成され、この凝固層が肉汁や旨みを閉じ込める。上記凝固層の形成は、赤身から発生する水分が、水蒸気となり熱伝導の仲立ちをするため放射熱の作用と相まって、瞬時に赤身全体が熱せられるので効率よく、すぐさま行われる。同時に、放射熱により焼くため、遠赤外線が作用して、内部まで一気に効率よく焼き上げられる。
真空包装工程では、焼き上げられた赤身(焼肉)を真空包装し、常温で保存可能にする。
また、この真空包装工程では、赤身を1つずつ包装すると、食すのに食しやすい上に、赤身同士が重なって相互に圧迫しあうことが無いので、肉汁の余分な漏出を防げるのでよい。
別の手段は、上記方法で製造した焼肉おつまみであることを特徴とする。
さらに別の手段は、整形及び味付けをした薄片状をなす畜肉の赤身の表面に、放射熱による加熱でタンパク質の凝固層を形成し、該タンパク質の凝固層を形成した赤身を、真空包装材により真空状態に被覆した焼肉おつまみであることを特徴とする。
上記整形後の赤身は、人体の口に入れてそのまま食せる大きさであると、刃物による切断などが不要でそのまま食せるので、おつまみとして好適である。
また、上記真空包装材が、赤身を1つずつ被覆するものであるとよい。換言すれば、赤身毎に個別に包装しているので、手軽に食すのに好都合である上に、赤身同士が真空包装材の中で重なりあうことが無いので、赤身を圧迫して、赤身から肉汁や旨みが漏出することを抑制できる。
以上のように、この発明によれば、原料として畜肉の赤身を使用しているので、脂身が少ない。このため、冷めた状態でも、つまり常温でも白い脂浮きがしない。
しかも、その焼き方は、放射熱を利用するので、高温で一気に焼き上げることができる。鉄板や網の上で焼くのとは異なり、焦げることはないので、赤身が不当に硬くなることを防止できる。また、放射熱で焼くので、放射熱と赤身から出る水分との協働で、瞬時に加熱が行え、肉汁と旨みとを封じ込めるタンパク質の凝固層をすばやく効率よく形成することができる。
このため、脂身の少ないさっぱりとした赤身でも、弾力、噛み応え、多汁感を持った焼肉おつまみとなる。
また、薄片状であり、食しやすい形であるとともに、真空包装で包装しているので、比較的長い間常温保存でき、封を切るだけで容易に食せる利点を有する。
さらに焼肉おつまみは、整形と味付けをした後で焼いたものであって、焼いた後にスライス(整形)するのではないので、焼きによってできる赤身表面の凝固層は全体にある。このため、肉汁や旨みを包み込んだ状態を包装状態においても維持できる。つまりおいしさを良好に保つことができる。
この発明の一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、焼肉おつまみ11を示す正面図であり、この焼肉おつまみ11は、図2に示した工程で製造される。
図1は、焼肉おつまみ11を示す正面図であり、この焼肉おつまみ11は、図2に示した工程で製造される。
すなわち、まず原料としての畜肉の赤身12aを薄片状に整形する整形工程(ステップn1)、次に整形した赤身12aを味付けする味付け工程(ステップn2)、続いて味付けの完了した赤身12aを焼く焼き工程(ステップn3)、そして最後に、焼き上げた赤身12a(焼肉12)を真空包装する真空包装工程(ステップn4)である。
上記畜肉としては焼肉の代表格である牛のほかに、各種の畜肉を使用することができるが、脂身の少ない赤身12aを用いる。
その赤身12aは、周知のスライサーを用いるなどして薄片状にスライスする(上記ステップn1)。赤身12aの厚みは、焼き上げた後、そのまま食すのに食しやすい厚みであり、加熱によりタンパク質が変性して縮むことと食べ応え、食べやすさとを考慮し、例えば5〜8mm程度などの適宜の厚みに設定する。
また大きさや形は、焼き上げた1枚の焼肉12を1人の人間が、1口または複数口で食せる程度のものがよい。より具体的には、人体の口の幅よりも若干広いかそれよりも狭い幅の正方形若しくは長方形に形成するとよい。
整形工程(上記ステップn1)で整形されて薄片状になった赤身12aは、味付け工程(上記ステップn2)で味付けされる。この味付けは、焼肉の味を良くするとともに、食感を良くするためのもので、タレ13に漬け込んで行われる。
タレ13としては、焼肉に通常使用されるものでよく、特に限定されない。パイナップルやりんごなどの果汁、醤油、みりん、酒、食塩、砂糖、水飴、グルタミン酸ナトリウム、香辛料、脱脂粉乳、澱粉などを用いて適宜調製できる。あっさりした塩味のタレであるもよい。
漬け込みは、適宜条件で行い、タレ13を赤身12aに充分なじませる。タレ13や肉質にもよるが、例えば0〜5度ほどの低温で、長時間、例えば3日以上漬け込むのがよい。
このようにして味付けされた赤身12aは、焼き工程(上記ステップn3)で放射熱を利用して焼き上げられる。
放射熱(輻射熱)で焼くとは、つまり赤身12aの周囲から全体的に熱風で加熱することで、焼き装置14としては例えば周知の焼豚機やオーブンを使用することができる。なお、焼く前には、焼き装置14を充分に予熱しておくのが好ましい。予熱は焼きを行う温度と同程度の、例えば、160〜180度程度まで行う。
すなわち、図3に示したように、焼き装置14の焼き空間15に赤身12aを入れて焼くと、周囲からの放射熱が作用し、赤身12aは全体的に瞬時に熱せられる。熱風に全体をさらすべく、赤身12aは網16の上に乗せて焼く。
熱せられる時には、赤身12aから出る水分が仲立ちとして作用するので、一気に焼き上げられる。またこのとき、熱と水分が同時に作用するので、赤身12aになじませたタレ13の澱粉との間で糊化現象を引き起こし、赤身12aにはモチモチした食感を付与することができる。
赤身12aは瞬時に加熱されるが、赤身の表面全体にはすぐにタンパク質の凝固層12b(図4参照)ができるので、肉汁も旨みも封じ込めることができる。
また、放射熱で焼くので赤外線効果を得られる。このため、焼きが効率よく行える。
焼き上げた赤身12a(焼肉12)は、そのまま、又はツケダレを付けて、次の真空包装工程(ステップn4)で真空包装する。上記のようにツケダレを付けると、味付け工程(ステップn2)で使用したタレ13の塩味を和らげたり、焼いた時に出る肉の臭みを消したりすることができる。
真空包装は、周知の真空包装機を用いて行う。図1に示したように、薄片状の焼肉12を1枚ずつ真空包装材17で真空包装する。脱酸素剤等の品質保持剤を一緒に入れるもよい。
このように真空包装して得た焼肉おつまみ11は、真空包装材17を開けるだけで、何時でも何処でも手軽に食せるものである。また焼肉12は真空包装材17の上からでもわかるように、焦げ目のないソフトな外観を有する。
しかも、原料には赤身12aを使用しているので、常温でも白い脂浮きがない。そして上述のように焦げ目がなくて見た目にソフトな感じがする上に、焦げ目がない分不当に肉質が硬くなることを抑えることができる。このように、とても食べやすい焼肉おつまみ11である。
また焼肉おつまみ11は、整形と味付けをした後に焼くので、焼きによってできる赤身12a表面の凝固層12bは全体にある。このため、肉汁や旨みを包み込んだ状態を包装状態においても維持でき、おいしさを保てる。
以上、この発明を実施するための一形態を説明したが、この発明は上記一形態の構成のみに限定されるものではない。
例えば、整形工程を味付け工程の後で行うもよい。
真空包装には、真空排気した後窒素ガス又は炭酸ガスを充填して密封するガス置換包装機を用いると、品質保持、特に香り保持によい。
11…焼肉おつまみ
12…焼肉
12a…赤身
12b…凝固層
13…タレ
14…焼き装置
17…真空包装材
12…焼肉
12a…赤身
12b…凝固層
13…タレ
14…焼き装置
17…真空包装材
Claims (5)
- 畜肉の赤身をスライスして薄片状に整形する整形工程と、
該整形工程に先立って、又は整形工程後に、赤身を味付けする味付け工程と、
これら整形工程と味付け工程とを経た赤身を、放射熱で焼く焼き工程と、
該焼き工程を経た赤身を、真空包装する真空包装工程とを有する
焼肉おつまみの製造方法。 - 前記請求項1に記載の方法で製造した
焼肉おつまみ。 - 整形及び味付けをした薄片状をなす畜肉の赤身の表面に、放射熱による加熱でタンパク質の凝固層を形成し、
該タンパク質の凝固層を形成した赤身を、真空包装材により真空状態に被覆した
焼肉おつまみ。 - 前記整形後の赤身が、人体の口に入れてそのまま食せる大きさである
請求項3に記載の焼肉おつまみ。 - 前記真空包装材が、赤身を1つずつ被覆するものである
請求項3又は4に記載の焼肉おつまみ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003377929A JP2005137284A (ja) | 2003-11-07 | 2003-11-07 | 焼肉おつまみ |
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Family Applications (1)
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JP2003377929A Pending JP2005137284A (ja) | 2003-11-07 | 2003-11-07 | 焼肉おつまみ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR3017272A1 (fr) * | 2014-02-13 | 2015-08-14 | Saupiquet | Procede et installation pour l'obtention de denrees alimentaires conditionnees dans un contenant et comportant un marquage d'aspect grille |
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-
2003
- 2003-11-07 JP JP2003377929A patent/JP2005137284A/ja active Pending
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