JP3153752U - 魚類缶詰 - Google Patents

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【課題】魚本来の旨みを生かした、濃い味付けをしていない、しかも、魚の生臭身のない魚類の缶詰を提供する。【解決手段】原料となる魚類は、特に限定されないが、味が淡泊なものを対象とする。原料魚に、天日、冷風、温風、赤外線等により乾燥処理を施す。乾燥処理前に塩、みりん、醤油、日本酒、砂糖等を使った調味液や塩水に浸漬しても良い。乾燥処理は、処理後の水分量が40〜80%になるように行う。この乾燥処理された原料魚を、必要に応じて適宜整形した後焙焼する。焙焼は直火や赤外線等により行い、焙焼後の歩留まりが80%以上になるように適宜調整する。焙焼後、放冷した後適当な大きさの缶に詰め巻締し、殺菌機により110〜130℃で60〜120分間の殺菌処理を行い魚類の缶詰1を得る。さらに、缶詰1に魚類2と一緒に、焙焼した魚類50〜100gに対して1〜3gの乾燥昆布3を充填してもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、魚本来のうまみを生かした缶詰に関する。詳細には、生魚そのままではなく、干物のような乾燥工程、さらに焙焼工程を経た魚肉の缶詰に関する。
缶詰は、古くより食品の長期保存方法として知られており、今までに様々な食品の缶詰が上市されている。一般に缶詰は、内容物を適当な空缶に詰めて密封し、高温で殺菌することにより調理と保存性を付与するものであるが、高温で長時間処理することから内容物によっては缶詰処理が向かないもの、あるいは缶詰処理ができたとしても食感及び風味を損なってしまうことがある。
魚類の缶詰においては、濃い調味料を加えて缶詰とするものが多いが、これは単純に生の魚肉を入れて缶詰にしてしまうと、食感及び風味を損なうことが多いことに起因する。特に味の淡泊な魚においては、食感及び風味を損なうことが顕著であることから濃い調味料を使うことが多く(例えば特許文献1等)、このような魚において魚本来の風味を生かすような缶詰は存在しなかった。
特許文献2には、「魚類の乾燥物を焼成した焼魚を、レトルトパウチ等の容器に密封包装した後、加熱殺菌処理してなる容器入り焼魚」が記載されている。
特許文献3には、「袋体に魚体と可食性天然吸水物質とを封入した後袋内を真空状態にして密封する魚の包装方法」が記載されている。
特許文献4には、「魚を三枚に下ろした残余の肉付き魚骨を調味液に浸漬する工程と、液切りした肉付き魚骨を冷風乾燥する工程と、前期肉付き魚骨を所望寸法の乾燥昆布と共に耐熱性フィルム包材に真空パックした後、加圧加熱殺菌する工程とを具備したことを特徴とする包装肉付き魚骨の製造方法」が記載されている。
特許文献5には、「袋内に、少なくとも魚の側面に海藻シートが載置され、加熱されて一体化してなる海藻シートを有する魚の包装体」が記載されている。
特開昭48−18457号公報 特開昭62−244339号公報 特開昭63−232180号公報 特開平7−274905号公報 特開平11−346722号公報
本発明は、魚本来の旨みを生かした、濃い味付けをしていない、しかも、魚の生臭身のない魚類の缶詰を提供することを課題とする。
発明者らは、このような状況に鑑み味の淡泊な魚類をその風味を生かした缶詰にするべく鋭意検討したところ、原料魚に乾燥処理を施したものを用い、それを焙焼した後注液せずに缶詰にし、最適な条件で殺菌処理を行うことにより、味の淡泊な魚でも濃い調味料を使わずに、食感及び風味の良い魚類の缶詰が得られることを見出した。また、昆布を一緒に充填することにより、ドリップを減少させるだけではなく、魚肉の水分も減少させ、干物らしい乾燥した感じを有する缶詰を得られることを見出した。
本発明は、乾燥処理後の水分量が40〜80%になるよう乾燥処理を施した魚類を焙焼し、注液をせずに缶詰として110〜130℃、60〜120分で殺菌することにより製造できる魚類缶詰を要旨とする。さらに、本発明は、前記の製造方法において、焙焼した魚類50〜100gに対して1〜3gの乾燥昆布を一緒に充填した魚類缶詰も要旨とする。
本発明の魚類缶詰は、魚類の缶詰ではあっても、味付けの濃い調味料を使用する必要がなく、魚本来の味を生かした食感及び風味を有する魚類缶詰である。さらにドリップの少ない、干物らしい食感がある缶詰である。
図1は干物の缶詰の断面を示した模式図である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明は、乾燥処理後の水分量が40〜80%になるよう乾燥処理を施した魚類を焙焼し、注液をせずに缶詰として110〜130℃、60〜120分で殺菌することを特徴とする製造方法により製造することができる。本発明の原料となる魚類は、特に限定されないが、味が淡泊なものが対象となる。好ましくは白身の魚であり、特に好ましくは赤魚、アジ、カマス、カレイ、サワラ、ツボダイ、マトウダイ、マダイ、メロ、ホッケ等が挙げられる。
これらの原料魚に乾燥処理を施す。乾燥方法としては、天日、冷風、温風、赤外線等の乾燥方法を用いる。この時、原料魚を乾燥処理前に塩、みりん、醤油、日本酒、砂糖等を使った調味液や塩水に浸漬しても良い。又、原料魚は乾燥処理された後冷凍されたものでも良い。乾燥処理は、処理後の水分量が40〜80%になるように行う。この乾燥処理された原料魚を、必要に応じて適宜整形した後焙焼する。焙焼は直火や赤外線等により行い、焙焼後の歩留まりが80%以上になるように適宜調整する。魚の表面の蛋白質が変性し固まる程度、あるいは焼き目が少し付く程度に行う。
焙焼後、放冷した後適当な大きさの缶に詰め巻締し、殺菌機により殺菌を行う。この時、一般的な缶詰では水や調味液を注液するが、本発明においては注液を一切行わない。用いられる缶は、成型された金属製の容器であり、例えば鉄あるいはアルミニウム等からなり、缶内面に必要な塗装がされた物でも良い。この時、殺菌条件を110〜130℃で60〜120分として殺菌を行う。このようにして、本発明の魚類の缶詰を得ることができる。
また、上記のように乾燥工程、焙焼工程を経たものであっても殺菌工程である程度のドリップが生じる。しっとり感のある食感を求める場合はそのままでよいが、干物らしさを強調した商品の場合には、ドリップの存在により魚の表面の乾いた感じが損なわれる。その場合、本発明の第二の態様である、乾燥昆布を一緒に充填するのが好ましい。焙焼した魚類50〜100gに対して1〜3gの乾燥昆布を用いる。3g用いればドリップはほぼ完全に吸収され、かつ、魚肉の水分も低下させる効果があり、いかにも干物らしい外観に仕上がる。また、1gでは、完全にドリップを吸収はしないが、ドリップの量が減少すると共に、昆布の成分によりドリップの粘度が高くなり、ドリップの水っぽさが減少する。
昆布以外の吸水性の素材を用いることも可能ではあるが、魚の味や風味に影響がすくなく、吸水量も多く、ほどほどの厚みがある薄いシート状の形状である点などから昆布が適している。昆布の中では、ナガコンブのようにやや柔らかめの昆布の吸水効率がよいが、マコンブ、ミツイシコンブなどのやや硬めの昆布でも同様に用いることができる。使用するコンブの部位や等級によるが、例えば、ナガコンブの場合、3×3cm程度の大きさの切片が3〜4枚が1〜1.5gに相当した。缶詰の製造工程において、缶の底にこの乾燥昆布片を入れてその上に魚を充填するのが、外観上、好ましく、また、保存中や店頭に配架されるときも底にあたる側に昆布があるとドリップの保持の面でも好ましい。図1に第二の態様の干物の缶詰の断面の模式図を示した。
以下の実施例をもって本発明をより詳細に説明するが、これらは単に例示したのみであり、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
実施例1:本発明魚類缶詰の製造
塩水に浸漬後冷風乾燥されたアジ(水分量75%)の頭と尾の部分をカットして半身とし、これを連続式焙焼炉(直火+遠赤外線、温度300〜600℃)にて焙焼した。焙焼後の魚の歩留まりは88%であった。この半身100gを角5号缶A(内径103.4×59.5mm、高さ30.0mm)に入れ、巻締機にて巻締した後、殺菌を行った。殺菌は117℃、70分で行った。
実施例2:本発明製品の官能評価
実施例1で得られた本発明製品(アジ)と、生のアジを原料として実施例1の乾燥処理を除いて同様にして製造したもの(比較例)について、官能評価を行った。評価は男女各5名のパネラーにより、食感、味、におい、総合評価について行った。結果を表1に示す。尚、表中において◎はとても良い、○は良い、△はあまり良くない、をそれぞれ表す。
本発明の製造方法で製造された製品は、食感、風味の良いものであることが確認された。
Figure 0003153752
試験例1:各種昆布の吸水量
各種昆布の吸水量を試験した。実施例1で使用したのと同じ缶に1〜3gの昆布と10gの水をいれ、実施例1と同じ条件で加熱殺菌した。表2に示すように厚みが薄いナガコンブでは同じ重量でも表面積が大きく、吸水量も比較的大きく、効率がよいと思われた。しかし、いずれのタイプの昆布でも一定の吸水効果が認められた。
Figure 0003153752
実施例3:本発明の昆布入り魚類缶詰の製造
塩水に浸漬後冷風乾燥されたアジ(水分量70%)及びホッケ(水分量63%)の頭と尾の部分をカットして半身とし、これを連続式焙焼炉(直火+遠赤外線、温度300〜600℃)にて焙焼した。焙焼後の魚の歩留まりは88%であった。焙焼後の魚約65gと根室産ナガコンブ1g又は3gを角5号缶A(内径103.4×59.5mm、高さ30.0mm)に入れ、巻締機にて巻締した後、殺菌を行った。殺菌は115℃、75分で行った。
各缶詰内に発生したドリップの量(g)を各10缶ずつ測定し、表3に平均値と最大値、最小値を示した。昆布を3g入れた場合にはドリップはほぼ完全に吸収された。1gでドリップ量は半分ほど残っていたが、昆布の成分によりドリップに粘度がでて、ドリップの存在が目立ちにくくなっていた。昆布を入れることにより、本発明の魚類缶詰の魚に乾燥感がでて、より干物の缶詰らしいものとなった。昆布の味が魚の味や風味に影響を及ぼすことはなかった。また、本缶詰を35℃で保存試験を行ったが、97日後においても、昆布の有無に関わらず、ドリップ量等に変化は見られなかった。この結果は常温における約1年の安定性試験とみなすことができる。
昆布を添加したことによる魚肉の水分量及び塩分濃度の変化を確認した。表4に示すように、水分70.6%のアジの干物を干物だけで缶詰にした場合の魚肉の水分量は62.5%であったが、昆布3gを一緒に缶詰にした場合は53.8%となり、ドリップ量だけではなく、魚肉の水分量も減少させていることがわかった。また、表5に示すように、魚肉の水分が減少した分、塩分濃度は上昇していた。
Figure 0003153752
Figure 0003153752
Figure 0003153752
本発明により、魚本来の風味を生かした、食感及び風味を有する魚類缶詰を提供することができる。
1 缶
2 干物
3 昆布

Claims (2)

  1. 焙焼された魚類の干物が、干物由来の水分以外の注液がされていない状態で缶詰になっていることを特徴とする魚類缶詰。
  2. 焙焼した魚類50〜100gに対して1〜3gの乾燥昆布を一緒に充填したことを特徴とする請求項1記載の魚類缶詰。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2474280C1 (ru) * 2011-10-11 2013-02-10 Олег Иванович Квасенков Способ выработки консервов "котлеты рыбоовощные в томатном соусе"
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CN112890123A (zh) * 2021-03-01 2021-06-04 山东亚圣食品有限公司 一种即食型瓦罐鱼生产方法

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