JP2007104951A - 焼き魚又は煮魚の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】魚が有する食感、風味、魚肉成分を有し、かつ、骨まで食べられる焼き魚又は煮魚の製造方法を提供する。
【解決手段】原料としての魚に調味料を用いて味付けし、前記味付けした魚を熱風焙焼した後に、冷却し、前記焙焼した魚を真空包装した後に、加圧加熱をし、前記加圧加熱した魚を冷却した後に、冷蔵することを含んでなる製造方法により達成される。
【選択図】無し

Description

本発明は、焼き魚又は煮魚本来の食感、風味及び魚肉食味を有した焼き魚又は煮魚の製造方法に関する。
魚を焙焼した後、包装材に密封し、真空調理を行うと、焼き魚の骨成分まで十分に食することができる焼き魚を提供することができる一方で、焼き魚が本来有する魚の皮の焼き加減の見た目並びに焼き魚の食感、風味及び魚肉食味等が損なわれることがあった。また、魚を包装材に密封し、味付けして真空調理を行うと、煮魚の骨成分まで十分に食することができる煮魚を提供することができる一方で、煮魚が本来有する食感、風味、魚肉食味等が損なわれることがあった。このため、真空調理を施した焼き魚及び包装材で密閉調理した煮魚の殆どが、缶詰調理された魚とほぼ同様に、魚本来の食感、風味、魚肉食味等が全くないとの感を消費者に与えていた。このため、骨成分まで十分に食することができる焼き魚又は煮魚において、さらなる調理方法の改善が要求されている。
また、高齢化社会、核家族化した今日にあっては、複数の生魚を購入し前処理をした上で、焼き又は煮る等の調理を行うこと、また、焼き又は煮る等の調理後の後処理が不便であるとされ、さらには複数の調理した魚が残るなどの問題が、少数の高齢者家族、または単身者から指摘されているのが実情である。このため、いつどこでも、長期保管可能な調理済みの焼き魚又は煮魚を食することができる製品が所望されているのが現状である。
このような諸問題を解決すべく、特開平8−9927号(特許文献1)では、レトルト調理を施した焼き魚の製造方法が提案され、また、特開昭59−42838号(特許文献2)では、レトルトパウチ調理を施した煮魚の製造方法が提案されている。
しかしながら、未だ、骨成分まで十分に食することができ、かつ、魚本来の食感、風味、魚肉食味等が十分に改善された焼き魚及び煮魚の製造方法は提案されていない。
特開平8−9927号公報 特開昭59−42838号公報
発明の概要
本発明者等は、本発明時において、調味料で味付けされた魚を高温度の熱風焙焼処理することを含んでなる焼き魚の製造方法、又は魚を味付けする前に蒸気加熱処理することを含んでなる煮魚の製造方法によれば、魚の骨成分まで十分に食することができ、かつ、焼き魚が本来有する魚の皮の焼き加減、並びに焼き魚又は煮魚の食感、風味及び魚肉風味が十分に味わえる製品を提供することができるとの知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
従って、本発明の第1の態様によれば、焼き魚の製造方法を提案することができ、その方法は、
原料として魚を用意し、
前記魚に調味料を用いて味付けし、
前記味付けした魚を熱風焙焼した後に、冷却し、
前記焙焼した魚を真空包装した後に、加圧加熱をし、
前記加圧加熱した魚を冷却することを含んでなるものである。
本発明の第2の態様によれば、煮魚の製造方法を提案することができ、その方法は、
原料として魚を用意し、
前記魚を蒸気加熱し、
前記蒸気加熱した魚を冷却した後に、前記魚に調味料を用いて味付けし、
前記味付けした魚を包装材で包装した後に、加圧加熱をし、
前記加圧加熱した包装材で包装した魚を冷却することを含んでなるものである。
また、本発明の第3の態様によれば、煮魚の製造方法を提案することができ、その方法は、
原料として魚を用意し、
前記魚を蒸気加熱し、
前記蒸気加熱した魚を包装材で包装した後に、加圧加熱をし、
前記加圧加熱した魚を冷却した後に、前記包装材から前記魚を取出し、
前記取出した魚に調味料を用いて味付けし、
前記味付けした魚を真空包装することを含んでなるものである。
本発明による製造方法により製造される焼き魚及び煮魚は、骨成分まで完全に食することができ、また、焼き魚及び煮魚が本来有する外観、風味、食感及び魚肉食味(例えば、焼き目、調味液の浸透性、ほくほく感、しっかりとした魚肉形状の存在、適度な柔らかさ)等を有するものである。また、本発明による製造方法によれば、魚の前処理、調理、及び後処理等が不要であり、少人数の高齢者家族、単身者にいつでも焼き魚及び煮魚を提供することができる。また、本発明により製造される焼き魚及び煮魚は、冷蔵はもとより、常温下でも長期間保存が可能なため、消費者に、好ましい時、場所において焼き魚及び煮魚を提供することができる。
本発明の第1の態様
原料
原料として、魚を用いる。魚は、脊椎動物魚綱に属する動物であって、硬骨魚類、軟骨魚類に大別される全てのものが含まれ、河川、湖沼、海等の淡水域、汽水域、海水域等のいずれに生息するものが含まれる。魚は、天然、養殖、畜養のいずれのものも使用することが可能である。また、本発明にあっては、生または冷凍された魚を使用することができ、冷凍魚がコスト、生産の持続性等の面から好ましい。魚は、製造工程に付される前に、頭、内臓等を除去する処理を行ってよく、また、冷凍魚にあっては解凍する処理を行ってもよい。また、大型魚、特に、硬骨魚類に属するマグロ、ブリ、サメ等は、一定の大きさ、厚さに調整したものを使用しても良い。
本発明において使用される魚は、いわゆる白身魚、赤身魚等を問わず、好ましくは、真鯛、黒鯛、黄鯛、ヒラメ、カレイ、カンパチ、シマアジ、ブリ、マグロ、カツオ、アジ、サンマ、イワシ、サバ、タチウオ、ツボダイ等が挙げられ、より好ましくは サンマ、イワシ、サバ、ニシン、タチウオ等、骨が多く食べづらい魚類を使用することが可能である。
味付け
原料として用意した魚は、先ず、調味料を用いて味付けがなされる。調味料としては、食品添加物および/または食品素材そのものが挙げられる。これにより、消費者の嗜好に合致させた焼き魚を製造することができる。食品添加物、食品素材の具体例としては、一般調味料(塩、砂糖、醤油、味噌、味醂、酒、グルタミン酸、イノシン酸、コハク酸、アミノ酸液、HVP、魚介エキス等)、酸味料(梅酢、よね酢、米酢、ポン酢、スダチ酢等)、保存料(うど抽出物、しらこたんぱく抽出物、ペクチン分解物等)、酵素(アミラーゼ、カタラーゼ、プロテアーゼ等)、乳化剤(ダイズサポニン、レシチン等)、製造用剤(薫液、トウガラシ水性抽出物、ニンニク抽出物、次亜塩素酸ナトリウム等)、食品自体(ニンニク、唐辛子、しょうが、ネギ等)およびこれらの混合物の群から選択されるものが挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、焼き魚本来の食味、食感を達成するために、塩またはそれを主体とした調味料を使用することが好ましく、例えば、0.5%以上20%以下程度、好ましくは下限が1%以上であり、上限が15%以下のミネラル分(Mg、Ca、K、Al、Zn)を含んだ塩(好ましく海水塩、岩塩)を用いた塩水またはそれを含んでなる調味料がより好ましくは利用される。
調味料の量は、魚の重量、形状、および最終製品の嗜好性を考慮して適宜定めることができる。例えば、調味料の添加量は、魚一尾の総重量に対して0.5重量%〜20重量%、好ましくは0.5重量%〜10重量%である。調味料で味付けした魚は直ちに又は味が十分に馴染むまで時間をおいた後に、次工程の処理を施してよい。例えば、調味料を付した魚一尾(約100g)の場合、味が十分に馴染むまで時間として、3 分以上20分以下、好ましくは下限が5分以上であり、上限が15分以下として調整されてよい。
熱風焙焼
味付けされた魚はその後熱風焙焼する。この熱風焙焼により、魚に好ましい焦げ目と焙焼風味が付与される。また、この熱風焙焼により、缶詰またはレトルト処理された焼き魚と比較して、ほくほくした焼き魚の魚肉形状を十分に達成することができる。
熱風焙焼する時間、温度等は魚の重量、形、肉質等によって適宜定めることができ、また、次工程の加圧加熱処理との兼ね合いで定めて良い。例えば、魚の中心温度を40℃以上65℃以下程度、好ましくは下限が55℃以上であり、上限が60℃以下程度の温度になるまで熱風焙焼すればよい。より具体的には、魚一尾(約100g)に対する焙焼時間としては、15分以上40分以下程度、好ましくは下限が20分以上であり、上限が35分以下と調整して熱風焙焼を行って良い。また、魚一尾(約100g)に対する熱風焙焼する温度としては、120℃以上250℃以下、好ましくは下限が150℃以上であり、上限が200℃以下である。熱風焙焼手段は、上記温度に設定した空気を用いて直接または強弱の調整(風量調整)をした上で行ってよく、また魚を焼き網等に載せて行っても良い。本発明の好ましい態様によれば、熱風焙焼は、魚の乾燥歩留まりを70%以上90%以下、好ましくは下限が75%以上であり、上限が85%以下であるようにして行うことがより好ましい。
本発明では、熱風焙焼した魚は、その後冷却した後に次工程に付す。冷却する温度は、次工程の真空包装する包装材の温度強度に耐えうる温度まで冷却することで足りる。
真空包装、加圧加熱
1)真空包装
焙焼した魚を冷却した後、包装材に入れて真空包装を行う。包装材は、真空工程及び次工程の加圧加熱に十分耐えうるものであれば、その材質を問わず、紙、金属、プラスチック等であってよく、好ましくは取り扱いが容易であり、柔軟性があるプラスチックが利用できる。プラスチックの具体例としては、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等により形成されたものが挙げられる。また、真空工程を容易に行うために、包装材は、焙焼した魚を密閉しうる形態のものを使用することが好ましい。包装材は市販品を使用することができ、例えば、NCF−16(商品名:カウパック株式会社製)が挙げられる。
包装材に密閉した焙焼魚を真空包装する手段は一般的な方法を用いてよく、例えば、焙焼魚を包装材に密閉した後に、空気を吸引する方法、例えばバキューム処理等で行うことができる。真空装置は市販品を使用することができ、例えば、真空ガス充填シーラー(商品名:FQ−400E−N:富士インパルス社製)が挙げられる
2)加圧加熱
包装材に密閉した焙焼魚を加圧加熱する処理は、魚の重量及び形状等を考慮して適宜行って良いが、好ましくは、加圧は1.7 kg/cm以上2.5 kg/cm以下程度で、好ましくは下限が2.0 kg/cm以上であり、上限が2.3 kg/cm以下である。また、加熱は、115℃以上123℃以下程度で、好ましくは下限が118℃以上であり、上限が121℃以下である。
加圧加熱方法は、一般的な方法で行って良いが、好ましくは熱水シャワー方式が好ましい。熱水シャワー方式は、処理槽内にサンプルを並べたプレートを積層し、上部に配した多数の小孔が均等に空けられたシャワープレートを介して熱水をサンプルに接触させ加熱するというものである。また、加圧加熱する処理は、焙焼魚を密閉した包装材に直接行っても良いし、この包装材を耐圧耐熱容器等入れて間接的に行ってもよい。
冷却
加圧加熱した焙焼魚を密閉した包装材を冷却する。冷却する温度は、流通過程に置かれる程度の温度(室温)で足りる。本発明の好ましい態様によれば、冷却後冷蔵または冷凍してもよい。冷蔵は10℃以下、好ましくは5℃以下で行い、冷凍は−4℃以下好ましくは−18℃以下、より好ましくは−20℃以下で行う。
本発明の第2の態様
原料
原料は本発明の第一の態様と同様であってよいが、煮魚に適した魚が好ましく、具体的には、カレイ、サバ、イワシ、ツボダイ、アカウオ等が好ましくは挙げられる。
水蒸気加熱(1次加熱)
原料として用意した魚を蒸気加熱する。蒸気加熱(1次加熱)は、魚を容器に入れ開放状態のまま直接蒸気を当てて加熱を行い、真空包装及び加圧加熱は行わない。この蒸気加熱により、魚に好ましい旨みと次工程において煮魚本来の風味を付与し易くする。また、この蒸気加熱により、缶詰またはレトルト処理された煮魚と比較して、煮魚本来の魚肉風味を可能とする。
本発明にあっては、蒸気の原料である液体組成物は、水、アルコール、有機酸またはこれらの混合物を用いることができ、好ましくは水である。蒸気発生にあっては、それぞれの沸点、または水、アルコール、または有機酸の混合物を使用する場合、会合条件等を考慮して行う。アルコールは、炭素数1〜5の直鎖また分岐鎖を有する低級アルコールが使用可能であり、その具体例としては、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、アリルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられ、好ましくはエタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノールが挙げられる。また、これらのアルコールを含む飲用酒(ワイン、日本酒、ビール、ブランデー、焼酎、ジン、ウォッカ、リキュール等)を用いても良い。有機酸の具体例としては酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、ショウ酸、フマル酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸などが挙げられ、好ましくは酢酸、リンゴ酸、クエン酸が挙げられる。アルコール、有機酸を使用することにより、食品の安全性(殺菌性)を向上させ、また食品に所望の風味を添加することが可能となる。特に、飲用酒を用いた場合、飲用酒に含まれる香味または風味成分を魚に浸透または付着させることができるので、消費者の嗜好に合致させた煮魚の製造が可能となる。また、本発明の好ましい態様によれば、液体組成物に、後記する調味料を添加してもよい。また、これらのものを単独で液体組成物として用いることも可能であるが、これらの中でも、蒸気を発生し易いものを選択することが好ましい。
蒸気加熱の時間、温度等は、液体組成物の性状、魚の重量、形、肉質等によって適宜定めることができ、また、次工程の加圧加熱処理との兼ね合いで定めて良い。例えば、魚の中心温度を40℃以上65℃以下程度、好ましくは下限が50℃以上であり下限が60℃以下程度の温度になるまで蒸気加熱すればよい。より具体的には、魚一尾(約100g)に対する加熱時間としては、20分以上50分以下、好ましくは下限が30分以上であり、上限が40分以下である。また、加熱する蒸気温度としては、60℃以上98℃以下、好ましくは下限が70℃以上であり、上限が95℃以下である。
冷却・味付け
1次加熱した魚は冷却した後に、調味料で味付けされる。冷却は次工程の味付けが行える程度の温度まで行えば足りる。味付けは、本発明の第1の態様で説明したのと同様であってよいが、煮魚ということを考慮すれば、調味料は、醤油、砂糖、味醂等の調味料を主体としたものを用いることが好ましい。調味料の添加量は、魚一尾の総重量に対して40重量%、好ましくは35重量%程度である。
加圧加熱
前記味付けした魚は包装材で包装した後に、加圧加熱をおこなう。包装材、包装の仕方、加圧加熱方法は、本発明の第1の態様と同様であって良い。包装材で包装する際に、真空化してもよく、その方法は本発明の第1の態様と同様であって良い。
加圧加熱は、魚の重量及び形状等を考慮して適宜行って良いが、好ましくは、加圧は1.7 kg/cm以上2.5 kg/cm以下、好ましくは下限が2.0 kg/cm上であり、上限が2.3kg/cm下である。また、加熱は、118℃以上123℃以下、好ましくは下限が119℃以上であり、上限が122℃以下である。
冷却
加圧加熱した包装材で包装した魚を冷却する。冷却する温度は、流通過程に置かれる程度の温度(室温)で足りる。本発明の好ましい態様によれば、冷却後冷蔵してもよい。冷蔵は10℃以下、好ましくは5℃以下で行い、冷凍は−4℃以下好ましくは−18℃以下、より好ましくは−20℃以下で行う。
本発明の第3の態様
本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様と、加圧加熱処理の後に味付け処理することと、最終工程で真空包装を行うことが相違する。このため、各処理工程は本発明の第2の態様と基本的に同じであってよい。従って、原料、蒸気加熱、加圧加熱、味付け、冷却等については本発明の第2の態様と同様であってよい。
冷却・取出
蒸気加熱し、加圧加熱した魚を冷却した後に、包装材から魚を取出す。冷却する温度は、次工程である魚を取出す処理が容易に行える程度の温度で行えば足りる。魚を包装材から取出す方法は、一般的な方法で行うことができ、単純に包装材を破って取り出す方法、包装材の開閉可能な開口部から魚を取り出す方法であってよい。このため、包装材は魚が取り出し易い素材で形成されたものが好ましく、また包装材を魚が取り出し易い形状または工夫を施したものを使用することが好ましい。包装材については、本発明の第2の態様とほぼ同様であってよい。
任意工程
本発明の好ましい態様によれば、包装材で真空包装された煮魚は、さらに、殺菌処理されてなることが好ましい。殺菌は、包装材自体が殺菌処理されたものを使用するか、または包装材中に、煮魚と一緒に殺菌剤等を添加する方法、また、煮魚を真空包装した包装材を加熱する方法、加圧加熱する方法等であってよい。加熱方法、加圧加熱方法は本発明の第1の態様と同様であってよいが、殺菌目的が達成される程度で行われてよく、このため、圧力、温度等もその目的の範囲内において行われて良い。例えば、90℃〜100℃で40〜60分の範囲で行われる殺菌処理が好ましい。また、加熱処理、加圧加熱処理の後、煮魚が包装された包装材を、その後、冷却又は冷蔵してもよい。
本願発明の内容を、下記実施例等で詳細に説明するが、本願発明はこれら実施例によって何ら限定して解釈されるものではない。
焼き魚
実施例1
冷凍サンマ(国産約136g)を原料として用意し、これに、調味料として天日塩10%水溶液を用いて味付けし、コンベクションオーブンを用いて熱風焙焼(時間30分、温度250℃、風量5m/s)した後に、15℃まで冷却した。次に、熱風焙焼した魚を包装材(NCF−16:カウパック株式会社製)に入れた後、真空ガス充填シーラー(FQ−400E−N:富士インパルス社製)を用いて真空包装し、熱水噴流式調理殺菌装置SAW型(サムソン社製)を用いて加圧加熱(2.1 kg/cm、122℃、25分)をし、冷却して、焼き魚を得た。
比較例1
上記実施例1と同様の冷凍サンマを用いた以外は特開平8−9927号の実施例1と同様にして焼き魚を得た。具体的には、冷凍サンマ(国産約136g)を解凍後、頭、内臓、尾ヒレを除去し、その後水洗し、水切りを行った。次に15%食塩水に(イ)6分および(ロ)5分浸漬し、塩味付け、魚身締め、を行った。次に、ガス焼機にて280℃,80秒の焙焼を行い、冷却した。焙焼した魚を吸水シートとともに包装材に入れた後、真空ガス充填シーラーを用いて真空包装し、シャワー式レトルト殺菌機を用いて加圧加熱(実施例1と同様)をし、加圧加熱した魚を冷却して焼き魚として得た。
煮魚
実施例2
原料として浅羽カレイ(中国産約100g)を用意し、水蒸気加熱し(90℃、30分)、加熱した魚を包装材(NCF−16:カウパック株式会社製)に入れた後に、加圧加熱(2.1 kg/cm、122℃、45分)をし、その後、冷却(15℃)した後に、前記包装材から魚を取出した。次に、この魚に調味料(「煮付けのたれ」:日本食研社製)を用いて味付けし、包装材(NCF−16:カウパック株式会社製)で包装した後に、加熱(90℃、50分)して、煮魚を得た。
比較例2
上記実施例2と同様の浅羽カレイ(中国産約100g)を用いた以外は特開昭59−42838号の実施例1と同様にしてレトルト調理された煮魚を得た。具体的には、浅羽カレイをメタリン酸塩0.3%と食塩1%の酸性溶液(pH2.1)中に2時間浸漬した。浸漬処理をした後に、流水にて5分間水洗し、スチームコンベクションを用いて20分間加熱し、その後30分間放冷した。放冷した浅羽カレイをレトルトパックに詰めて、上記実施例2の調味料にピロリン酸塩0.4%を添加し、pH9.0としたもので味付けした後、レトルトパウチ処理をして真空とした。その後、このパックを熱水式レトルト機により115℃、40分加圧加熱殺菌をして、煮魚を得た。
評価試験(2点嗜好評価試験)
18歳から60歳までの男女25人をパネラーとして、実施例と比較例を下記評価項目について2点嗜好評価試験を行った。各評価項目に関して、好ましいとした人数を下記表1に記載した。
評価項目
1)総合的に良い;2)食感が良い;3)骨の存在が気にならない;4)魚の味が良い:
評価結果1
表1
評価項目/例 実施例1 比較例1 実施例2 比較例2
1) 14 11 13 12
2) 20 5 14 11
3) 13 12 14 11
4) 13 12 13 12
*)n=25の場合、18以上で5%の有意差がある。
評価結果2
上記2点嗜好試験試験において、パネラーから得た評価(意見)を下記の表2に纏めた。
表2
実施例1 比較例1
身がしっとりとして柔らかい 9名 −
身が硬かった − 5名
骨が全く気にならなかった 5名 −
サンマ本来の味がした 3名 −
生臭かった − 2名
実施例2 比較例2
身のほぐれがよく魚肉形状が有った 3名 −
ふんわりとしていたが魚肉形状が無かった − 4名
身が硬かった − 2名
身がしっかりしていた 3名 −
カレイ本来の味がした 2名 −

Claims (3)

  1. 焼き魚の製造方法であって、
    原料として魚を用意し、
    前記魚に調味料を用いて味付けし、
    前記味付けした魚を熱風焙焼した後に、冷却し、
    前記焙焼した魚を真空包装した後に、加圧加熱をし、
    前記加圧加熱した魚を冷却することを含んでなる、製造方法。
  2. 煮魚の製造方法であって、
    原料として魚を用意し、
    前記魚を蒸気加熱し、
    前記蒸気加熱した魚を冷却した後に、前記魚に調味料を用いて味付けし、
    前記味付けした魚を包装材で包装した後に、加圧加熱をし、
    前記加圧加熱した包装材で包装した魚を冷却することを含んでなる、製造方法。
  3. 煮魚の製造方法であって、
    原料として魚を用意し、
    前記魚を蒸気加熱し、
    前記蒸気加熱した魚を包装材で包装した後に、加圧加熱をし、
    前記加圧加熱した魚を冷却した後に、前記包装材から前記魚を取出し、
    前記取出した魚に調味料を用いて味付けし、
    前記味付けした魚を真空包装することを含んでなる、製造方法。
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