JP2005133880A - 電磁弁 - Google Patents

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Masaru Suzuki
勝 鈴木
Masaya Seki
正哉 瀬木
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Abstract

【課題】 スプール式の電磁弁において、スプールに加わるフローフォースを減少させて、電磁駆動部を大型化することなく作動の安定性を確保する。
【解決手段】 電磁弁は、弁孔22にスプール30が挿入された弁スリーブ21と、スプール30を作動させる電磁駆動部10により構成されている。スプールの制御ランド部31の両側には第1及び第2弁室35,36を形成し、弁スリーブには供給ポート23と第1制御ポート24aを隣り合わせに形成して制御ランド部により選択的に開閉し、その両側には第1及び第2弁室と連通する第2制御ポート24bとドレンポート25を形成する。各弁室内に位置するスプールの一部分33,34にはそれぞれぬすみ部33a,34aを形成する。供給ポートから供給される流体は第2制御ポートからシリンダに供給され、第1制御ポートから戻される流体はドレン通路から排出される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スプール式の電磁弁に関する。
この種のスプール式の電磁弁には、例えば特許文献1に示すように、シリンダボアとこのシリンダボアにそれぞれ開口する圧油の入口、出口および排出口を設けたバルブボデーのシリンダ内に、入口から出口へ流れる圧油の通路面積および出口から排出口へ流れる圧油の通路面積をそれらの増減が反対となるようにそれぞれ可変させるスプールを摺動自在に設置し、このスプールをリニアソレノイドにより移動させるようにしたものがある。
特開平2000−120909号公報(段落〔0006〕、図1)。
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、入口及び出口から弁室内に流入する流体の運動量の変化に起因する軸線方向のフローフォースが加わるので、電磁弁の制御流量及び安定性を確保するためには、リニアソレノイド(電磁駆動部)を大型化して吸引力を大きくしなければならないという問題がある。
次にこの問題を、要部の構造が特許文献1の技術と実質的に同じである図3及び図4に示す電磁弁により説明する。
先ず図3及び図4に示す電磁弁の構造の説明をする。この電磁弁はスプール式の弁部1と、これを作動させる電磁駆動部10よりなるものである。電磁駆動部10のステータ11は、円筒状のカバー14の両端にヨーク12とコア13のフランジ部をかしめにより固定し、この三者12,13,14の間の空間に電磁コイル15を巻回して設けたものである。電磁駆動部10のプランジャ16には両側に突出するロッド17が同軸的に固定されており、このロッド17の両端部を、互いに同軸的に配置されたヨーク12とコア13の中心孔内にリニア軸受18a,18bを介して支持させることにより、プランジャ16は軸線方向移動自在にステータ11に支持されている。プランジャ16の外周には、その両端側の空間を連通する複数の連通溝16aが形成されている。
弁部1の弁スリーブ2は、その一端のフランジ部2bをコア13のフランジに重ねてカバー14により同時にかしめることにより電磁駆動部10のステータ11に連結されている。弁スリーブ2にプランジャ16と同軸的に形成された弁孔2aには、軸線方向に間をおいてドレンポート3cと制御ポート3bと供給ポート3aとドレンポート3dが電磁駆動部10側から順に形成されている。弁部1のスプール4は、中央の制御ランド部4a及び両端のシールランド部4b,4cと、これらを連結する第1及び第2軸部4d,4eとを一体形成したものである。このスプール4は、各ランド部4a,4b,4cが摺動自在に嵌合されるように弁孔2a内に挿入され、弁孔2aの後端部にねじ込んだ栓部材6との間に介装したスプリング6aにより電磁駆動部10側に向けて付勢され、その先端部6fはプランジャ16のロッド17の先端に当接されるようになっている。
弁孔2a内には、制御ランド部4aの両側にそれぞれ第1及び第2弁室5a,5bが形成され、電磁駆動部10と反対側となる第1弁室5aには供給ポート3aが開口され、電磁駆動部10側となる第2弁室5bにはドレンポート3cが開口されている。制御ランド部4aはスプール4とともに移動して、第1弁室5aと制御ポート3bの間の開口面積と、制御ポート3bと第2弁室5bの間の開口面積を互いに逆向きに増減させて、第1弁室5aを介しての供給ポート3aと制御ポート3bの間の連通と、第2弁室5bを介しての制御ポート3bとドレンポート3cの間の連通を選択的に行うようになっている。
この電磁弁は、電磁コイル15に励磁電流が印加されていない状態では、図3に示すように、プランジャ16のロッド17の内端がヨーク12の内端面に当接して停止された不作動位置となっており、制御ポート3bは先端が第1弁室5aに開口されて、第1弁室5aを介して供給通路7bに連通されている。また電磁コイル15に最大の励磁電流が印加された状態では、プランジャ16はスプリング6aに抗して移動して非磁性体のワッシャ19を介してコア13の内端面に当接して停止された全ストローク位置となっており、制御ポート3bは、図4に示すように先端が第2弁室5bに開口されて、第2弁室5bを介してドレンポート3cに連通されている。この電磁弁は、弁部1の弁スリーブ2をバルブボディ7の挿入孔7a内に液密に挿入して使用され、バルブボディ7には、供給ポート3aと制御ポート3bとドレンポート3cにそれぞれ連通される供給通路7bと制御通路7cとドレン通路7dが形成され、供給通路7bと制御通路7cの他端はそれぞれ流体供給源である供給ポンプとシリンダなどの流体供給先に連通されている。
制御ポート3bの先端が第1弁室5aに開口された状態では、図3に示すように、供給ポンプからの流体は供給通路7b及び供給ポート3aを通って第1弁室5a内に入り、制御ポート3b及び制御通路7cを通ってシリンダに供給される。供給ポート3aは第1弁室5aの外周面に開口されているので供給ポート3aからの流体は、矢印f1に示すように弁孔2aの軸線に対しほゞ直角な向きで第1弁室5a内に流入し、軸線方向の運動量を有していない。一方、第1弁室5aと制御ポート3bの間の開口は第1弁室5a及び制御ポート3bの互いに向かい合う隅角部に形成されているので、第1弁室5a内の流体は矢印f2に示すように軸線に対し傾斜した向きで制御ポート3bに流出し、図3において軸線方向で左向きの運動量を有したものとなる。この第1弁室5aへの流入時と流出時の軸線方向の運動量の差は第1弁室5a内で与えられたものであるので、その反力としてスプール4には右向きのフローフォースが加わり、このフローフォースは第1弁室5aと制御ポート3bの間の開口面積を減少させようとする。従って電磁弁の制御流量の減少(変動)を防いで作動の安定性を確保するためには、電磁駆動部10を大型化して吸引力を大きくしなければならないという問題がある。
また制御ポート3bの先端が第2弁室5bに開口された状態では、図4に示すように、シリンダから戻される流体は制御通路7c及び制御ポート3bを通って第2弁室5b内に入り、この流体はドレンポート3c及びドレン通路7dを通ってバルブボディ7の外部に排出される。制御ポート3bと第2弁室5bの間の開口は制御ポート3b及び第2弁室5bの互いに向かい合う隅角部に形成されているので、制御ポート3bからの流体は矢印f3に示すように弁孔2aの軸線に対し傾斜した向きで第2弁室5b内に流入し、図4において軸線方向で左向きの運動量を有したものとなる。一方、ドレンポート3cは第2弁室5bの外周面に開口されているので、第2弁室5b内の流体は第2弁室5b内における軸線方向の流れの影響を受けて多少は傾斜するが、矢印f4に示すように弁孔2aの軸線に対し直角に近い向きでドレンポート3c内に流入し、軸線方向の運動量は僅かである。前述した制御ポート3bが第1弁室5aに連通された状態の場合と同様、第2弁室5bへの流入時と流出時の軸線方向の運動量の差の反力としてスプール4には左向きのフローフォースが加わり、このフローフォースは制御ポート3bと第2弁室5bの間の開口面積を減少させようとする。従ってこの場合も、電磁弁の制御流量の減少(変動)を防いで作動の安定性を確保するためには、電磁駆動部10を大型化して吸引力を大きくしなければならないという問題がある。
上述したような弁室への流入時と流出時の軸線方向の運動量の差の反力としてスプールに加わるフローフォースを解決する手段としては、特開2002−130494号公報(段落〔0021〕、段落〔0037〕及び図1参照)に示すように、スプールのグルーブの底部に湾曲面を形成することが考えられる。図3及び図4の二点鎖線は、第2弁室5b内の第2軸部4eを、このような湾曲面に相当するぬすみ部4e2を有する軸部4e1に変えたものを示している。このようにすれば、図4に示すように、制御ポート3bが第2弁室5bに連通されてシリンダから戻される流体が外部に排出される状態においては、制御ポート3bから向きf3に示すように弁孔2aの軸線に対し傾斜して第2弁室5b内に流入した流体は、軸部4e1のぬすみ部4e2に当たって案内されて向きが変わり、二点鎖線の矢印f4aに示すように弁孔2aの軸線に対し傾斜した向きとなってドレンポート3c内に流入する。この流出の向きf4aの傾斜角度はぬすみ部4e2の形状を変更することより調整することができ、この傾斜角度を、第2弁室5bからドレンポート3cに流出する流体の軸線方向における運動量が、制御ポート3bから第2弁室5bに流入する流体の軸線方向における運動量とほゞ等しくなるように調整すれば、制御ポート3bが第2弁室5bに連通された状態においては、スプール4に加わるフローフォースをほゞ0にすることができ、これにより電磁駆動部10を大型化して吸引力を大きくすることなく、電磁弁の制御流量の変動を防いで作動の安定性を確保することが可能になる。
しかしながらこの手段は、図3に示すように、制御ポート3bが第1弁室5aに連通されて供給ポンプからの流体がシリンダに供給される状態においては有効でない。すなわちこの場合は、供給ポート3aから第1弁室5aへの流体の流入の向きf1は供給ポート3a側の状態だけにより定まり、第1弁室5a内の第1軸部4dを軸部4e1のようにぬすみ部4e2を有するものとしても、流入の向きf1を変えることはできない。一方、第1弁室5a内の軸部にぬすみ部を設けることにより第1弁室5aから制御ポート3bへの流出の向きf2を変えることはできるが、第1弁室5aと制御ポート3bの間の開口は第1弁室5a及び制御ポート3bの互いに向かい合う隅角部に形成されているので、流出の向きf2は弁孔2aの軸線に対し相当傾いたものとなる。従って第1弁室5aへの流入時と流出時の軸線方向の運動量の差をなくすことはできないので、スプール4に加わるフローフォースをなくすことはできない。
上述のように特許文献1の技術では、シリンダから戻される流体を外部に排出する状態ではスプール4に加わるフローフォースをほゞ0にすることは可能であるが、供給ポンプからの流体をシリンダに供給する状態ではスプール4に加わるフローフォースをなくすことはできないので、この何れの状態でも電磁弁の制御流量の変動をなくして作動の安定性を確保するためには、電磁駆動部を大型化して吸引力を大きくしなければならないという問題がある。本発明は、電磁弁のスプール弁部の構造に改良を加えて、このような問題を解決することを目的とする。
このために、本発明による電磁弁は、電磁コイルに印加される励磁電流により軸線方向に移動されるプランジャを有する電磁駆動部と、この電磁駆動部に連結されて弁孔が形成されるとともに軸線方向に間をおいて弁孔に開口される供給ポートと制御ポートとドレンポートが形成された部材と、弁孔に摺動自在に案内支持されプランジャとともに移動して制御ポートを供給ポートとドレンポートに選択的に連通するスプールを備えてなる電磁弁において、制御ポートは互いに連通される第1及び第2制御ポートとし、供給ポートと第1制御ポートは軸線方向に隣り合わせとなるように弁孔に開口させ、弁孔内には制御ランド部の両側にそれぞれ第1及び第2弁室を形成し、第2制御ポートは供給ポート側となる第1弁室に開口するとともにドレンポートは制御ポート側となる第2弁室に開口してなり、制御ランド部の軸線方向移動により供給ポートと第1弁室の間の開口面積と第1制御ポートと第2弁室の間の開口面積を互いに逆向きに増減させて、第1弁室を介しての供給ポートと第2制御ポートの間の連通と、第2弁室を介しての第1制御ポートとドレンポートの間の連通を選択的に行い、さらに第1及び第2弁室内に位置するスプールの各一部分には各弁室内に流入する流体を案内してその向きを変えるぬすみ部を形成したことを特徴とするものである。
上述のように、本発明の電磁弁によれば、制御ポートは互いに連通される第1及び第2制御ポートとし、供給ポートと第1制御ポートは軸線方向に隣り合わせとなるように弁孔に開口させ、弁孔内には制御ランド部の両側にそれぞれ第1及び第2弁室を形成し、第2制御ポートは供給ポート側となる第1弁室に開口するとともにドレンポートは制御ポート側となる第2弁室に開口してなり、制御ランド部の軸線方向移動により供給ポートと第1弁室の間の開口面積と第1制御ポートと第2弁室の間の開口面積を互いに逆向きに増減させて、第1弁室を介しての供給ポートと第2制御ポートの間の連通と、第2弁室を介しての第1制御ポートとドレンポートの間の連通を選択的に行い、さらに第1及び第2弁室内に位置するスプールの各一部分には各弁室内に流入する流体を案内してその向きを変えるぬすみ部を形成したので、制御ランド部が一方向に移動されて供給ポートが第1弁室に開口された状態では、供給ポートを通って流体供給源から送り込まれる流体はこの開口を通って第1弁室内に流入し、第2制御ポートを通って流体供給先に供給される。この際に供給ポート内の流体は制御ランド部により開かれた開口を通って弁孔の軸線に対し傾斜した向きで第1弁室内に流入し、第1弁室内に位置するスプールの一部分に形成したぬすみ部により案内されて向きが変えられて、第1弁室内から第2制御ポート内に流出される。第1弁室から第2制御ポートに流出される流体の向きの傾斜角はぬすみ部の形状を変更することより調整することができるので、この傾斜角を、第1弁室から第2制御ポートに流出する流体の軸線方向における運動量が、供給ポートから第1弁室内に流入する流体の軸線方向における運動量とほゞ等しくなるように調整すれば、供給ポートを開いた状態におけるスプールに加わるフローフォースをほゞ0にすることができる。
また制御ランド部が他方向に移動されて第1制御ポートが第2弁室に開口された状態では、第1制御ポートを通って流体供給先から戻される流体はこの開口を通って第2弁室内に流入し、ドレンポートを通って排出される。この際に第1制御ポート内の流体は制御ランド部により開かれた開口を通って弁孔の軸線に対し傾斜した向きで第2弁室内に流入し、第2弁室内に位置するスプールの一部分に形成したぬすみ部により案内されて向きが変えられて、第2弁室内からドレンポート内に流出されて排出される。供給ポートを開いた状態のときと同様、第2弁室からドレンポートに流出される流体の向きの傾斜角はぬすみ部の形状を変更することより調整することができるので、この傾斜角を、第2弁室からドレンポートに流出する流体の軸線方向における運動量が、第1制御ポートから第2弁室内に流入する流体の軸線方向における運動量とほゞ等しくなるように調整すれば、第1制御ポートを開いた状態におけるスプールに加わるフローフォースをほゞ0にすることができる。
上述のように、本発明によれば、流体供給源から送り込まれる流体を流体供給先に供給する状態と、流体供給先から戻される流体を外部に排出する状態の何れにおいても、スプールに加わるフローフォースをほゞ0にすることができるので、電磁駆動部を大型化して吸引力を大きくすることなく、電磁弁の制御流量の変動を防いで作動の安定性を確保することができる。
以下に、図1及び図2により、本発明による電磁弁を実施するための最良の形態の説明をする。この電磁弁は、スプール式の弁部20と、これを作動させる電磁駆動部10よりなるものであり、例えば電子制御式自動変速機のオイルパンなどの内部に設けるバルブボディ30に取り付けられて使用するものである。
電磁駆動部10は、図3及び図4で説明したものと実質的に同一であるので詳細な説明は省略する。弁部20の弁スリーブ21は、図3及び図4で説明したものと同様、一端のフランジ部21aが電磁駆動部10にかしめ連結され、この弁スリーブ21には、プランジャ16と同軸的に形成された弁孔22に開口するドレンポート25と第1制御ポート24aと供給ポート23と第2制御ポート24bとドレンポート25aが、軸線方向に間をおいて電磁駆動部10側から順に形成されている。
弁部20のスプール30は、中央の制御ランド部31と両端部のシールランド部32a,32bを、第1及び第2軸部33,34により一体的に連結したものである。第1及び第2軸部33,34は通常のスプールよりも太いものとし、各軸部33,34(スプール30の一部分)の制御ランド部31側には、外周面を湾曲して凹ませたつづみ状のぬすみ部33a,33bが形成されている。このスプール30は、各ランド部31,32a,32bを弁孔22内に液密に摺動自在に嵌合させて挿入し、弁孔22の後端部にねじ込んだ栓部材27との間に介装したスプリング28により電磁駆動部10側に向けて付勢され、その先端部30aはプランジャ16のロッド17の先端に当接されている。弁孔22内には制御ランド部31の両側にそれぞれ第1及び第2弁室35,36が形成され、電磁駆動部10と反対側となる第1弁室35には第2制御ポート24bが常時開口され、電磁駆動部10側となる第2弁室36にはドレンポート25が常時開口されている。スプール30の制御ランド部31は、隣り合わせに形成された供給ポート23と第1制御ポート24aの付近を軸線方向に往復動して、供給ポート23と第1弁室35の間の開口面積と、第1制御ポート24aと第2弁室36の間の開口面積を互いに逆向きに増減させ、これにより第1弁室35を介しての供給ポート23と第2制御ポート24bの間の連通と、第2弁室36を介しての第1制御ポート24aとドレンポート25の間の連通を選択的に行うようになっている。
この電磁弁は、弁部20の弁スリーブ21をバルブボディ40の挿入孔41内に液密に挿入して使用され、バルブボディ40には、供給ポート23と第1及び第2制御ポート24a,24bとドレンポート25にそれぞれ連通される供給通路42と制御通路43とドレン通路44が形成され、制御通路43は第1及び第2制御ポート24a,24bを連通する連通路43aを有している。供給通路42と制御通路43の他端はそれぞれ流体供給源である供給ポンプとシリンダなどの流体供給先に連通されており、ドレン通路44の他端は例えば電子制御式自動変速機のオイルパンの内部などに開放されている。
この電磁弁は、電磁コイル15に励磁電流が印加されていない状態では、図1に示すように、プランジャ16のロッド17の内端がヨーク12の内端面に当接して停止された不作動位置となっており、供給ポート23は先端が第1弁室35に開口されて、第1弁室35を介して第2制御ポート24bに連通されている。また電磁コイル15に最大の励磁電流が印加された状態では、プランジャ16はスプリング28に抗して移動して、非磁性体のワッシャ19を介してコア13の内端面に当接して停止された全ストローク位置となっており、図2に示すように、第1制御ポート24aは先端が第2弁室36に開口されて、第2弁室36を介してドレンポート25に連通されている。
図1に示すように、制御ランド部31が左向きに移動して供給ポート23の先端が第1弁室35に開口された状態では、供給ポンプからの流体は供給通路42を通って供給ポート23から第1弁室35内に流入し、第2制御ポート24b及び制御通路43を通ってシリンダに供給される。供給ポート23と第1弁室35の間の開口は、供給ポート23及び第1弁室35の互いに向かい合う隅角部に形成されているので、この開口を通る供給ポート23からの流体は矢印F1に示すように弁孔22の軸線に対し傾斜した向きで第1弁室35内に流入し、図1において軸線方向で右向きの運動量を有したものとなる。第1弁室35内に流入したこの流体は、スプール30の第1軸部33に形成したぬすみ部33aに当たって向きが変えられて、矢印F2に示すような向きとなって第1弁室35内から第2制御ポート24b内に流出される。第1弁室35から第2制御ポート24bに流出される流体の向きF2の傾斜角はぬすみ部33aの形状を変更することより調整することができるので、この傾斜角を、第1弁室35から第2制御ポート24bに流出する流体の軸線方向における運動量が、供給ポート23から第1弁室35内に流入する流体の軸線方向における運動量とほゞ等しくなるように調整すれば、供給ポート23を開いた状態におけるスプール30に加わるフローフォースをほゞ0にすることができる。
また、図2に示すように、制御ランド部31が右向きに移動して第1制御ポート24aの先端が第2弁室36に開口された状態では、流体供給先から戻される流体は制御通路43を通って第1制御ポート24aから第2弁室36内に流入し、ドレンポート25及びドレン通路44を通って排出される。上述の場合と同様、第1制御ポート24aと第2弁室36の間の開口は、第1制御ポート24a及び第2弁室36の互いに向かい合う隅角部に形成されているので、この開口を通る第1制御ポート24aからの流体は矢印F3に示すように弁孔22の軸線に対し傾斜した向きで第2弁室36内に流入する。第2弁室36内に流入したこの流体は、スプール30の第2軸部34に形成したぬすみ部34aに当たって向きが変えられて、矢印F4に示すような向きとなって第2弁室36からドレンポート25内に流出される。この流体の向きF4の傾斜角はぬすみ部34aの形状を変更することより調整することができるので、この傾斜角を、第2弁室36からドレンポート25に流出する流体の軸線方向における運動量が、第1制御ポート24aから第2弁室36内に流入する流体の軸線方向における運動量とほゞ等しくなるように調整すれば、供給ポート23を開いた状態におけるスプール30に加わるフローフォースをほゞ0にすることができる。
このように、図1及び図2に示す実施形態によれば、流体供給源である供給ポンプから送り込まれる流体を流体供給先であるシリンダに供給する状態と、流体供給先であるシリンダから戻される流体を外部に排出する状態の何れにおいても、スプール30に加わるフローフォースをほゞ0にすることができるので、電磁駆動部10を大型化して吸引力を大きくすることなく、電磁弁の制御流量の変動を防いで作動の安定性を確保することができる。
上述した実施形態では、弁スリーブ21をバルブボディ40の挿入孔41に挿入して電磁弁をバルブボディ40に取り付ける例につき説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、弁スリーブを省略してスプールはバルブボディに形成した弁孔に直接案内支持させ、バルブボディに直接取り付けた電磁駆動部によりスプールを作動させるようにして実施することも可能である。また本発明は、上述のように電子制御式自動変速機に使用する電磁弁に限らず、種々の用途の電磁弁に適用することが可能である。
本発明による電磁弁の一実施形態の全体構造を示す不作動状態における側断面図である。 図1に示す実施形態の全ストローク状態における要部を破断した側面図である。 従来技術による電磁弁の一例の図1に相当する側断面図である。 図3に示す従来技術の図2に相当する要部を破断した側面図である。
符号の説明
10…電磁駆動部、15…電磁コイル、16…プランジャ、21…部材(弁スリーブ)、22…弁孔、23…供給ポート、24a…第1制御ポート、24b…第2制御ポート、25…ドレンポート、30…スプール、31…制御ランド部、33…一部分(第1軸部)、33a…ぬすみ部、34…一部分(第2軸部)、34a…ぬすみ部、35…第1弁室、36…第2弁室。

Claims (1)

  1. 電磁コイルに印加される励磁電流により軸線方向に移動されるプランジャを有する電磁駆動部と、この電磁駆動部に連結されて弁孔が形成されるとともに軸線方向に間をおいて前記弁孔に開口される供給ポートと制御ポートとドレンポートが形成された部材と、前記弁孔に摺動自在に案内支持され前記プランジャとともに移動して前記制御ポートを前記供給ポートとドレンポートに選択的に連通するスプールを備えてなる電磁弁において、前記制御ポートは互いに連通される第1及び第2制御ポートとし、前記供給ポートと第1制御ポートは軸線方向に隣り合わせとなるように前記弁孔に開口させ、前記弁孔内には前記制御ランド部の両側にそれぞれ第1及び第2弁室を形成し、前記第2制御ポートは前記供給ポート側となる前記第1弁室に開口するとともに前記ドレンポートは前記制御ポート側となる前記第2弁室に開口してなり、前記制御ランド部の軸線方向移動により前記供給ポートと第1弁室の間の開口面積と前記第1制御ポートと第2弁室の間の開口面積を互いに逆向きに増減させて、前記第1弁室を介しての前記供給ポートと第2制御ポートの間の連通と、前記第2弁室を介しての前記第1制御ポートとドレンポートの間の連通を選択的に行い、さらに前記第1及び第2弁室内に位置する前記スプールの各一部分には各弁室内に流入する流体を案内してその向きを変えるぬすみ部を形成したことを特徴とする電磁弁。
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