JP2009019742A - ブリード式バルブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 応答性とリーク量とを適切な範囲内で両立させることが困難な微小オリフィスを廃止したブリード式バルブ装置を提供する。
【解決手段】 スプール4がシート部材31に着座する状態であっても、スプール用リターンスプリング5による偏荷重により、スプール4をスリーブ3内で傾斜させて、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αを形成させる。この傾斜隙間αにより、スプール4がシート部材31に着座した状態であっても、供給ポート12から供給されたオイルの一部をブリード室34に供給でき、ブリードポート35が閉塞された際に、ブリード室34にスプール4の駆動油圧を発生させることができる。傾斜隙間αによる微小クリアランスを用いるため、微小オリフィスを廃止でき、傾斜隙間αの隙間角や、傾斜隙間αにおける径方向のシール長を調整することで、応答性とリーク量とを適切な範囲内で両立させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブリード室内の油圧によってスプールが駆動されるブリード式バルブ装置に関する。
ブリード室内の油圧によってスプールが駆動されるブリード式バルブ装置として、例えば、特許文献1に開示された電磁油圧制御弁が知られている。
特許文献1に開示された電磁油圧制御弁を、図5、図6を参照して説明する。なお、実施例と同一機能物には、同一符号を付して説明する。
電磁油圧制御弁は、三方弁構造のスプール弁1におけるスプール4を、ブリード室34の圧力によって軸方向に駆動するものであり、スプール4を摺動方向の一方(図示右側)へ付勢するスプール用リターンスプリング5と、ブリード室34の圧力制御を行う電磁ブリード弁2とを備える。
電磁ブリード弁2は、スプール4との間に加圧されたオイルが供給されるブリード室34を形成するとともに、ブリード室34と低圧側を連通させるブリードポート35が形成されたシート部材31と、ブリードポート35を開閉するための開閉弁32と、この開閉弁32を駆動する電磁アクチュエータ33とを備えるものであり、スプール4がシート部材31に着座(当接)することによって、ブリード室34にオイルを供給する供給ポート12とブリード室34の連通がスプール4によって遮断され、スプール4がシート部材31から離座することによって、供給ポート12とブリード室34が連通する構造を採用している。
シート部材31は、略円筒形状を呈するものであり、その内部にブリード室34が形成される。また、シート部材31の端面には、スプール4と全周に亘って当接する環状のシート面(シート部材31においてスプール4が着座する面をシート側着座面62と称す)が設けられる。
スプール4の端面(スプール4においてシート部材31に着座する側の端面をスプール端面と称す)が、シート部材31のシート側着座面62に着座すると、上述したように、供給ポート12とブリード室34の連通がスプール4によって遮断される。
スプール4がシート部材31に着座して、供給ポート12とブリード室34の連通が「完全に遮断」されてしまうと、ブリード室34へのオイル供給ができなくなり、開閉弁32によりブリードポート35が閉塞されてもブリード室34に油圧が発生しない。
そこで、スプール4がシート側着座面62に着座した状態であっても、供給ポート12に供給されるオイルの極一部をブリード室34に導く微小連通手段を設けている。
シート部材31に着座したスプール4を離座させるには、ブリードポート35の開度を小さくし(例えば、ブリードポート35の閉塞)、ブリードポート35から排出されるオイル流量より、微小連通手段からブリード室34に供給されるオイル流量を多くしてブリード室34の油圧を昇圧させ、スプール用リターンスプリング5の付勢力に抗してスプール4をシート部材31から離座させる油圧(以下、スプール4をシート部材31から離座させるブリード室34の油圧を「離座油圧」と称す)をブリード室34に発生させる必要がある。
ここで、微小連通手段として、スプール4とシート部材31の着座面の粗度による微小な粗度隙間100のみを用いることが考えられる。
しかし、粗度隙間100のみでは、粗度隙間100からブリード室34に流入するオイル流量が少なく、ブリード室34の油圧が「離座油圧」に達するのに時間がかかる。この結果、スプール4をシート部材31から離座させる際の応答時間が長くなってしまう。
そこで、特許文献1には、微小連通手段として、図6に示すように、シート側着座面62の一部に、供給ポート12とブリード室34を連通させる微小オリフィス101(シート側着座面62に形成された小さな溝)を形成し、スプール4がシート部材31に着座した状態であっても、供給ポート12のオイルを微小オリフィス101を介してブリード室34に供給する技術が開示されている。
微小オリフィス101の流路面積を大きくすることで、微小オリフィス101からブリード室34に流入するオイル流量が多くなり、ブリード室34の油圧が「離座油圧」に達するまでの時間を短くできる。その結果、スプール4をシート部材31から離座させる際の応答時間を短くできる。
しかし、スプール4がシート部材31に着座している状態は、開閉弁32がブリードポート35を開いた状態であり、微小オリフィス101の流路面積を大きくすると、微小オリフィス101からブリード室34を介して低圧側に排出されるオイル流量(リーク量)が多くなってしまう。即ち、微小オリフィス101の流路面積を大きくすることで応答性を向上できるが、スプール4がシート部材31に着座している時のリーク量、特に高温時のリーク量が多くなってしまう。
このように、スプール4をシート部材31から離座させる際の応答性と、スプール4がシート部材31に着座している状態のリーク量とは、相反するものであり、応答性とリーク量を適切な範囲内で両立させるには、低温時の応答性を考慮しても、微小オリフィス101は極微小な溝で十分である。
しかし、微小オリフィス101を極微小な溝として加工することは困難であり、現実的には加工可能な微小スリット(微少な溝)を設けることになる。この結果、高温時のリーク量を抑えることができなかった。
特開2002−357281号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、応答性とリーク量とを適切な範囲内で両立させることが困難な微小オリフィスを廃止したブリード式バルブ装置の提供にある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載のブリード式バルブ装置は、スプールがシート部材に着座する状態であっても、供給ポートとブリード室とを微小に連通させる微小連通手段として、スプールのスプール端面と、シート部材のシート側着座面との間に形成した傾斜隙間を用いるものである。
この傾斜隙間により、スプールがシート部材に着座した状態であっても、供給ポートから供給されたオイルの一部をブリード室に供給でき、ブリードポートが開閉手段によって閉塞された際に、ブリード室にスプールの駆動油圧を発生させることができる。
このように、微小連通手段として、スプール端面とシート側着座面との間の傾斜隙間を用いるため、従来技術で用いていた微小オリフィスを廃止できる。
なお、傾斜隙間の隙間角(スプール端面とシート側着座面との間の角度)や、傾斜隙間における径方向のシール長(例えば、シート側着座面の外径寸法)を調整することで、「スプールがシート部材に着座する状態」における「供給ポートとブリード室の連通度合」をコントロールすることができ、応答性とリーク量とを適切な範囲内で両立させることができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載のブリード式バルブ装置は、スプール用リターンスプリングからスプールに与えられる偏荷重によってスプールを傾斜させて、スプール端面とシート側着座面との間に傾斜隙間を形成するものである。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載のブリード式バルブ装置は、スプール端面を、シート側着座面に対して傾斜して設けることで、スプール端面とシート側着座面との間に傾斜隙間を形成するものである。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載のブリード式バルブ装置は、シート側着座面を、スプール端面に対して傾斜して設けることで、スプール端面とシート側着座面との間に傾斜隙間を形成するものである。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載のブリード式バルブ装置のシート部材は、シート側着座面の当接外径を小径化させる当接面小径化手段を備えている。
当接面小径化手段によってシート側着座面の当接外径を小径化させることで、傾斜隙間の径方向の長さを短くできる。このため、シート側着座面の当接外径を調整することで、「スプールがシート部材に着座する状態」における「供給ポートとブリード室の連通度合」をコントロールすることができ、応答性とリーク量とを適切な範囲内で両立させることができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載のブリード式バルブ装置の当接面小径化手段は、スプール側に向けて小径化するテーパ部であり、このテーパ部は、シート側着座面を供給ポートに接近させる軸方向延長部に設けられる。
この軸方向延長部により、供給ポートと「スプール端面とシート側着座面の間の傾斜隙間」とが接近するため、低温時にオイル粘度が大きい状態であっても、供給ポートから供給されるオイルをスムーズに傾斜隙間へ導くことができ、低温時における応答性の向上を図ることができる。
最良の形態のブリード式バルブ装置は、スリーブ(バルブボディの一例)内で変位可能に支持されたスプールと、このスプールとの間にブリード室を形成するとともに、このブリード室を低圧側に連通させるブリードポートを有するシート部材と、ブリードポートを開閉可能な電磁アクチュエータ(開閉手段の一例)とを具備する。
また、ブリード式バルブ装置は、スプールがシート部材に着座することで、ブリード室にオイルを供給する供給ポートとブリード室の連通状態をスプールによって遮断する構造を備えるとともに、スプールがシート部材に着座する状態であっても、供給ポートとブリード室とを微小に連通させる微小連通手段を備える。
この微小連通手段は、スプールにおけるシート部材側のスプール端面と、シート部材においてスプールが着座するシート側着座面との間に形成された傾斜隙間である。
この傾斜隙間により、スプールがシート部材に着座した状態であっても、供給ポートから供給されたオイルの一部をブリード室に供給でき、ブリードポートが電磁アクチュエータによって閉塞された際に、ブリード室にスプールの駆動油圧を発生させることができる。
このように、微小連通手段としてスプール端面とシート側着座面との間の傾斜隙間を用いるため、従来技術で用いていた微小オリフィスを廃止できる。
そして、傾斜隙間の隙間角や、傾斜隙間における径方向のシール長を調整することで、「スプールがシート部材に着座する状態」における「供給ポートとブリード室の連通度合」をコントロールすることができ、応答性とリーク量とを適切な範囲内で両立させることができる。
本発明のブリード式バルブ装置を電磁油圧制御弁に適用した実施例1を説明する。なお、実施例1では、先ず「電磁油圧制御弁の基本構造」を説明し、その後で「実施例1の特徴」を説明する。
〔電磁油圧制御弁の基本構造〕
図1に示す電磁油圧制御弁は、例えば自動変速機の油圧制御装置に搭載されるものであり、油圧の切替あるいは油圧の調整を行う油圧制御弁を構成するスプール弁1と、このスプール弁1を駆動する電磁ブリード弁2とを組み合わせたものである。
なお、実施例1では、電磁ブリード弁2の一部を成す電磁アクチュエータ33(後述する)がOFFの状態で、ブリードポート35(後述する)の開度が最大になるタイプであり、且つ、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、後述する入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、後述する出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最大になるタイプ{電磁油圧制御弁全体で見ればN/L(ノーマリロー出力)タイプ}の電磁油圧制御弁を示す。
(スプール弁1の説明)
スプール弁1は、スリーブ3、スプール4およびスプール用リターンスプリング5を備えている。
スリーブ3は、図示しない油圧コントローラのケース内に挿入されるものであり、略円筒形状を呈する。
スリーブ3には、スプール4を軸方向へ摺動自在に支持する摺動穴6、オイルポンプ(油圧発生手段)のオイル吐出口に油路等を介して連通し、オイルポンプから入力油圧(オイル)が供給される入力ポート7、スプール弁1で調圧された出力油圧が出力される出力ポート8、低圧側(オイルパン等)に連通する排出ポート9が形成されている。
スリーブ3の図1左端には、スリーブ3内にスプール用リターンスプリング5を組み入れるためのバネ挿入穴11が形成されている。
入力ポート7、出力ポート8、排出ポート9等のオイルポートは、スリーブ3の側面に形成された穴であり、スリーブ3の側面には図1左側から図1右側に向けて、入力ポート7、出力ポート8、排出ポート9、後述するブリード室34にオイルを供給する供給ポート12、ブリード室34から排出されたオイルをスリーブ3の外部(低圧側)に排出するブリード排出ポート13が形成されている。
ここで、供給ポート12には、供給ポート12を通過する最大のオイル流量を規制する制御オリフィス12aが設けられており、後述する開閉弁32が開かれた際の消費流量を抑えるように設けられている。
なお、供給ポート12は、スリーブ3の外部(油圧コントローラ内)で減圧弁を介して入力ポート7と連通し、排出ポート9とブリード排出ポート13はスリーブ3の外部(油圧コントローラ内)で連通するものである。
スプール4は、スリーブ3内に摺動自在に配置され、入力ポート7を閉塞可能な入力シールランド14と、排出ポート9を閉塞可能な排出シールランド15とを有し、入力シールランド14と排出シールランド15の間に分配室16が形成される。
スプール4は、入力シールランド14の図1左側に、入力シールランド14より小径のF/B(フィード・バック)ランド17を備え、入力シールランド14とF/Bランド17のランド差(径差)によってF/B室18が形成される。
スプール4内には、分配室16とF/B室18を連通するF/Bポート19が形成されており、出力圧に応じたF/B油圧をF/B室18に発生させる。なお、F/Bポート19には、F/Bオリフィス19aが設けられており、F/B室18内に適切なF/B油圧が発生するように設けられている。
このため、F/B室18に印加される油圧(出力圧)が大きくなるに従って入力シールランド14とF/Bランド17のランド差による差圧により、スプール4には図1右側に変位する軸力が発生する。これによって、スプール4の変位が安定し、入力圧の変動により出力圧が変動するのを防ぐことができる。
なお、スプール4は、スプール用リターンスプリング5のバネ荷重と、ブリード室34の圧力によるスプール4の駆動力と、入力シールランド14とF/Bランド17のランド差による軸力とが釣り合う位置で静止するものである。
スプール用リターンスプリング5は、スプール4を閉弁側(入力側シール長が長くなって出力圧が低下する側:この実施例では図1右側)に付勢する筒状に螺旋形成されたコイルスプリングであり、スリーブ3の図1左側のバネ室21内に圧縮された状態で配置される。このスプール用リターンスプリング5は、一端がF/Bランド17の内部に形成された凹部22の底面に当接し、他端がスリーブ3の図1左端に溶接やカシメ等により固定されたバネ座23の底面に当接した状態で保持される。
なお、バネ室21内に形成された段差21aは、スプール4の図1左端が当接することによって、スプール4の「最大開弁位置(スプール最大リフト位置)」を決定するものである。
(電磁ブリード弁2の説明)
電磁ブリード弁2は、スプール4の図1右側に形成されるブリード室34の圧力によってスプール4を図1左側へ駆動するものであり、シート部材31と、開閉弁32を備えた電磁アクチュエータ33とからなる。
シート部材31は、スリーブ3の図1右側の内部に固定された略リング形状を呈するものであり、スプール4との間にはスプール4を駆動するためのブリード室34が形成される。また、シート部材31の中心部には、ブリード室34と低圧側(上述したブリード排出ポート13)を連通させるブリードポート35が形成されている。
このシート部材31は、図1左側の端面にスプール4が着座して、スプール4の「最大閉弁位置(スプール着座位置)」を決定するものである。また、シート部材31は、図1右側の端面に後述するシャフト48の軸方向端に設けられた開閉弁32が当接するものであり、開閉弁32がシート部材31の図1右側の端面に当接することでブリードポート35が閉塞される。
電磁アクチュエータ33は、コイル41、可動子42、可動子用リターンスプリング43、ステータ44、ヨーク45、コネクタ46を備え、開閉弁32を駆動してブリードポート35の開度を制御するものであり、開閉弁32がブリードポート35の開度を小さくすると、ブリード室34の内圧が上昇してスプール4が開弁方向(図1左側)へ変位し、逆に開閉弁32がブリードポート35の開度を大きくすると、ブリード室34の内圧が低下してスプール4が閉弁方向(図1右側)へ変位する。
コイル41は、通電されると磁力を発生して、可動子42(具体的には、後述するムービングコア47)と磁気固定子(ステータ44、ヨーク45)を通る磁束ループを形成させるものであり、樹脂ボビンの周囲に絶縁被膜線を多数巻回したものである。
可動子42は、コイル41の発生する磁力により軸方向へ磁気吸引される筒形状を呈したムービングコア47と、このムービングコア47の筒内に圧入され、軸方向の端部に開閉弁32が直接形成されたシャフト48とからなる。
ムービングコア47は、略円筒形状を呈した磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、ステータ44の内周面と直接摺動する。
シャフト48は、ムービングコア47内に圧入固定された略棒形状を呈する高硬度の非磁性材料(例えば、ステンレス等)であり、図1左側の端部にブリードポート35を開閉する開閉弁32が形成されている。
可動子用リターンスプリング43は、シャフト48を閉弁側(開閉弁32がブリードポート35を閉じる側)に付勢する筒状に螺旋形成されたコイルスプリングであり、シャフト48の図1右側の端部と、ヨーク45の中心部に軸方向に螺合されたアジャスタ(調整ネジ)49との間で圧縮された状態で配置される。
ここで、この実施例1における電磁ブリード弁2は、電磁アクチュエータ33がOFFの時(ムービングコア47に図1左側に向かう磁力が作用していない時)に、ブリードポート35内から開閉弁32が受けるオイルの吐出圧によって、開閉弁32が図1右側に移動してブリードポート35を開くものである。
そして、可動子用リターンスプリング43は、可動子42に対して特性調整のための付勢力を与えるものであり、電磁アクチュエータ33がOFFの時に、ブリードポート35内から開閉弁32が受けるオイルの吐出圧によってシャフト48が図1右側へ移動できるバネ力である。なお、可動子用リターンスプリング43のバネ荷重は、アジャスタ49の螺合量(ねじ込み量)によって調整される。
シャフト48の図1右側端部には、可動子用リターンスプリング43の内側において図1右側に伸びるシャフト端凸部48aが設けられており、アジャスタ49の図1左側端部には、可動子用リターンスプリング43の内側において図1左側に伸びるアジャスタ端凸部49aが設けられている。このシャフト端凸部48aおよびアジャスタ端凸部49aは、シャフト48が図1右側に変位した際に当接する。
ステータ44は、磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)よりなり、ムービングコア47を軸方向(図1左側:開閉弁32がブリードポート35を閉じる方向)へ磁気吸引する吸引ステータ44aと、ムービングコア47の周囲を覆ってムービングコア47と径方向の磁束の受け渡しを行う摺動ステータ44bと、吸引ステータ44aと摺動ステータ44bの間を通る磁束量を抑制して吸引ステータ44a→ムービングコア47→摺動ステータ44bへ磁束を通すための磁気飽和溝(磁気抵抗が大きくなる部分)44cとを備える。
ステータ44の内周には、ムービングコア47を軸方向へ摺動自在に支持する軸方向穴44dが形成されている。この軸方向穴44dは、ステータ44の一端から他端に向けて同径の貫通穴である。
吸引ステータ44aは、ヨーク45とスリーブ3との間に軸方向に挟まれるフランジを介してヨーク45と磁気的に結合されている。また、吸引ステータ44aは、ムービングコア47を磁気吸引した際にムービングコア47と軸方向に交差する筒部を備える。この筒部の外周面は、テーパ形状に設けられており、ムービングコア47のストローク量に対して磁気吸引力が変化しないように設けられている。
摺動ステータ44bは、ムービングコア47の全周を覆う略円筒形状を呈し、摺動ステータ44bの外周には、磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)よりなる磁気受渡しリング51が配置され、摺動ステータ44bとヨーク45が磁気的に結合されている。また、摺動ステータ44bは、軸方向穴44d内においてムービングコア47と直接摺動してムービングコア47を軸方向へ摺動自在に支持するとともに、ムービングコア47と径方向の磁束の受け渡しを行うものである。
ヨーク45は、コイル41の周囲を覆って磁束を流す略カップ状に形成された磁性体金属(例えば、鉄:磁気回路を構成する強磁性材料)であり、開口端部に形成された爪部をカシメることでスリーブ3と強固に結合される。
スリーブ3とヨーク45の連結部分には、スリーブ3内と電磁アクチュエータ33内を区画するダイアフラム52が設けられている。ダイアフラム52は、略リング形状のゴム製であり、外周部がスリーブ3とステータ44の間に挟み付けられ、中心部がシャフト48の外周に形成された溝に嵌め合わされてスリーブ3内(後述する排圧室53内)のオイルや異物が電磁アクチュエータ33の内部に侵入するのを防ぐものである。
スリーブ3の図1右側の内部には、シート部材31とダイアフラム52で区画され、ブリード排出ポート13に連通する排圧室53が形成されている。ダイアフラム52の排圧室53側に配置された略リング形状のプレートは防圧遮蔽板54であり、排圧室53の圧力が直接的にダイアフラム52に加わるのを防いでいる。
コネクタ46は、電磁油圧制御弁を制御する電子制御装置(図示しない)と接続線を介して電気的な接続を行う接続手段であり、その内部にはコイル41の両端にそれぞれ接続される端子46aが配置されている。
なお、電子制御装置は、デューティ比制御によって電磁アクチュエータ33のコイル41へ供給する通電量(電流値)を制御するものであり、コイル41への通電量を制御することによって、ブリードポート35のオイルの吐出圧に抗して可動子42(ムービングコア47+シャフト48)の軸方向の位置をリニアに変位させ、可動子42の軸方向位置を変化させることで開閉弁32の軸方向位置を変化させて、ブリードポート35の開度を制御して、ブリード室34内の油圧をコントロールするものである。
このように、ブリード室34内の油圧が電子制御装置によって制御されることで、スプール4の軸方向位置が制御される。これによって、入力シールランド14による入力ポート7と分配室16の入力側シール長と、排出シールランド15による分配室16と排出ポート9の排出側シール長との比率が制御され、その結果、出力ポート8の出力油圧が制御される。
〔実施例1の特徴〕
シート部材31は、環状の部材であり、その内部にブリード室34が形成される。シート部材31の図1左側の端面には、スプール4が着座する環状のシート側着座面62が設けられている。
そして、スプール4がシート部材31のシート側着座面62に着座することにより、供給ポート12とブリード室34の連通がスプール4により遮断されて、供給ポート12→ブリード室34→ブリードポート35を介して排出されるオイルの消費流量を抑えるように設けられている。
スプール4がシート部材31に着座して、供給ポート12とブリード室34の連通が「完全に遮断」されてしまうと、ブリード室34へオイルの供給ができなくなり、開閉弁32によりブリードポート35が閉塞されてもブリード室34に油圧が発生しない。
そこで、スプール4がシート部材31に着座した状態であっても、供給ポート12から供給されるオイルをブリード室34に導く微小連通手段を設けている。
(実施例1の背景)
従来技術では、微小連通手段として、シート側着座面62に微小溝を形成してなる微小オリフィス101(符号、図6参照)を用いるものであった。
微小オリフィス101の流路面積を大きくすることで、微小オリフィス101からブリード室34に流入するオイル流量が多くなり、ブリード室34の油圧が「離座油圧」に達するまでの時間を短くできる。その結果、スプール4をシート部材31から離座させる際の応答時間を短くできる。
しかし、スプール4がシート部材31に着座している状態は、開閉弁32がブリードポート35を開いた状態であり、微小オリフィス101の流路面積を大きくすると、微小オリフィス101からブリード室34を介して低圧側に排出されるリーク量が多くなってしまう。
応答性とリーク量を適切な範囲内で両立させるには、低温時の応答性を考慮しても、微小オリフィス101は極微小なスリット(極微小な溝)で十分である。
しかし、微小オリフィス101を適正な極微小のスリットとして加工することは困難であり、現実的には加工可能な微小スリットを設けていた。この結果、高温時のリーク量が多くなる問題があった。
(上記の不具合を解決する技術)
上記の不具合を解決するために、この実施例1では、従来技術の微小連通手段(シート部材31に微小オリフィス101を形成する技術)を廃止し、代えて以下に示す微小連通手段を採用している。
この実施例1の微小連通手段は、スプール4におけるスプール端面61と、シート部材31におけるシート側着座面62との間に傾斜隙間α(傾斜による微小なクリアランス)を設け、この傾斜隙間αを介して供給ポート12に供給されたオイルをブリード室34へ導く技術を採用している。
具体的に、この実施例1では、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αを形成する技術として、図1に示すように、スプール用リターンスプリング5からスプール4に与えられる偏荷重によって、スプール4の軸芯を摺動穴6の軸芯に対して傾斜させることでスプール端面61を傾斜させ、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αを形成する技術を採用している。
このことをさらに具体的に説明する。スリーブ3とスプール4との間には、摺動クリアランスがあるため、摺動穴6の内側においてスプール4を摺動クリアランス分だけ傾斜させることができる。
ここで、スプール端面61は、スプール4の軸中心に対して垂直な面として設けられている。
一方、シート側着座面62は、シート部材31の軸中心に対して垂直な面として設けられており、スリーブ3の内部にシート部材31が組み付けられた状態であっても、シート側着座面62はスリーブ3の軸中心に対して垂直な面として設けられている。
このため、スプール4がスリーブ3内で傾斜した状態でシート部材31に着座することで、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αが形成される。
なお、図1は、スプール4の傾斜および傾斜隙間αを説明するために、摺動クリアランスおよびスプール4の傾斜が顕著となるように大きく示したものである。
この実施例1のスプール用リターンスプリング5は、上述したように圧縮コイルスプリングである。圧縮コイルスプリングは、それ自体が偏荷重を持つものであるが、この実施例1では、スプール4がシート部材31に着座した状態であっても、摺動穴6の内側においてスプール4を傾斜させる偏荷重を発生するものである。
なお、スプール用リターンスプリング5自身がスプール4を傾斜させるだけの偏荷重を発生するものであっても良いが、スプール用リターンスプリング5の軸端の支持面を傾斜して設けたり、段差を設けることで、スプール用リターンスプリング5に大きな偏荷重(スプール4がシート部材31に着座した状態であっても、摺動穴6の内側においてスプール4を傾斜させるだけの偏荷重)を発生させても良い。
〔実施例1の作動〕
具体的な電磁油圧制御弁の作動を説明する。
電磁アクチュエータ33の通電が停止された状態では、ブリードポート35に加わるオイルの吐出圧によって開閉弁32が図1右側に押されて、可動子42(ムービングコア47+シャフト48)が図1右側に変位し、ブリードポート35の開度が大きくなる。これによって、ブリード室34が排圧状態となり、スプール4はシート部材31に着座して「最大閉弁位置(スプール着座位置)」で停止する。このように、スプール4が「最大閉弁位置」で停止する状態では、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最大になり、出力ポート8が排圧状態になる。
電磁アクチュエータ33の通電停止状態から電磁アクチュエータ33に駆動電流が与えられると、ムービングコア47に図1左側に向かう磁気吸引力が与えられ、可動子42(ムービングコア47+シャフト48)が図1左側に変位して、ブリードポート35の開度が小さくなる。
すると、ブリードポート35から排出されるオイル流量より、「スプール端面61とシート側着座面62との間に形成された傾斜隙間α(微小連通手段)」を介してブリード室34に供給されるオイル流量が上回り、ブリード室34の油圧が上昇する。
ブリード室34の油圧が「離座油圧」に達すると、スプール4はシート部材31から離座する。
スプール4がシート部材31から離座すると、スプール端面61とシート側着座面62との間が広がり、供給ポート12からブリード室34に流入するオイル流量が増える。
電磁アクチュエータ33に与えられる駆動電流が増加するに従い、ブリードポート35の開度が小さくなり、その結果、ブリード室34の内圧が上昇して、スプール4がスプール用リターンスプリング5の付勢力に抗して図1左側へ移動する。即ち、電磁アクチュエータ33に与えられる駆動電流が増加するに従い、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が大きくなるとともに、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が小さくなり、出力ポート8の出力圧が高まる。
電磁アクチュエータ33に与えられる駆動電流がさらに増加し、開閉弁32がシート部材31に当接してブリードポート35が閉塞されると、供給ポート12からブリード室34に供給されるオイルの圧力によってブリード室34の内圧が最大となり、スプール4がスプール用リターンスプリング5の付勢力に抗して図1左側へさらに移動する。これにより、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最大になるとともに、出力ポート8と排出ポート9の連通度合が最小(閉鎖)になり、出力ポート8の出力圧が最大になる。
なお、スプール4は、この最大出力時において、ブリード室34の圧力によるスプール4の図1右端面に発生する力と、スプール用リターンスプリング5のバネ荷重と、F/B室18に最大出力圧(F/B室18の入力圧)が加わった時に発生するF/Bによる軸力とが釣り合う位置で静止する。この最大出力時におけるスプール4の静止位置は、通常はスプール4の「最大開弁位置(スプール最大リフト位置)」よりも図示右側に設定されるものであり、バネ室21内に形成された段差21aにスプール4が当接しないようになっている。
電磁アクチュエータ33に与えられる駆動電流が減少することで、上記とは逆の作動を行う。そして、電磁アクチュエータ33の通電が停止されることで、再びスプール4がシート部材31に着座して「最大閉弁位置(スプール着座位置)」で停止する。
(実施例1の効果)
実施例1の電磁油圧制御弁は、スプール4のスプール端面61と、シート部材31のシート側着座面62との間に傾斜隙間αが形成される。この傾斜隙間αにより、スプール4がシート部材31に着座した状態であっても、供給ポート12から供給されたオイルの一部をブリード室34に供給でき、ブリードポート35が電磁アクチュエータ33によって閉塞された際に、ブリード室34にスプール4の駆動油圧を発生させることができる。
このように、この実施例1は、応答性とリーク量とを適切な範囲内で両立させる精度の達成が困難な微小オリフィス101を廃止することができ、製造コストを抑えることができる。
そして、傾斜隙間αの隙間角(スプール端面61とシート側着座面62との間の角度)や、傾斜隙間αにおける径方向のシール長を調整することで、「スプール4がシート部材31に着座する状態」における「供給ポート12とブリード室34の連通度合」をコントロールすることができ、応答性とリーク量とを適切な範囲内で両立させることが可能となる。
図2を参照して実施例2を説明する。なお、上記実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、スプール4をスリーブ3内で傾斜させることで、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αを形成する例を示した。
これに対し、この実施例2は、スプール4におけるスプール端面61を、シート側着座面62に対して傾斜して設けることで、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αを形成するものである。
具体的に、この実施例2のスプール4は、スリーブ3に対して傾いた状態でシート部材31に着座するものではない。
そして、この実施例2のスプール4におけるスプール端面61が、スプール4の軸中心に垂直な面に対して僅かに傾いて形成されたものである。一方、シート部材31におけるシート側着座面62は、スリーブ3の軸中心に垂直な面として設けられている。
これにより、スプール4がシート部材31に着座することで、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αが形成される。
このように設けられても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、スプール端面61における傾斜面は、スプール端面61の全面を傾斜面として設けるものであっても良いし、スプール端面61の一部(例えば、半面)を傾斜面として設けるものであっても良い。このように、傾斜面を設ける範囲を調整することにより、傾斜隙間αによる径方向のシール距離を調整することができ、「スプール4がシート部材31に着座する状態」における「供給ポート12とブリード室34の連通度合」をコントロールすることができる。
図3を参照して実施例3を説明する。
上記の実施例2では、スプール4におけるスプール端面61を傾斜して設けることで、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αを形成する例を示した。
これに対し、この実施例3は、シート部材31におけるシート側着座面62を、スプール端面61に対して傾斜して設けることで、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αを形成するものである。
具体的に、この実施例3のスプール4は、上記実施例2と同様、スリーブ3に対して傾いた状態でシート部材31に着座するものではない。
そして、この実施例3のシート部材31におけるシート側着座面62が、スリーブ3の軸中心に垂直な面に対して僅かに傾いて形成されたものである。一方、スプール4におけるスプール端面61は、スプール4の軸中心に垂直な面として設けられている。
これにより、スプール4がシート部材31に着座することで、スプール端面61とシート側着座面62との間に傾斜隙間αが形成される。
このように設けられても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、シート側着座面62における傾斜面は、シート側着座面62の全面を傾斜面として設けるものであっても良いし、シート側着座面62の一部(例えば、半面)を傾斜面として設けるものであっても良い。このように、傾斜面を設ける範囲を調整することにより、傾斜隙間αによる径方向のシール距離を調整することができ、「スプール4がシート部材31に着座する状態」における「供給ポート12とブリード室34の連通度合」をコントロールすることができる。
図4を参照して実施例4を説明する。
この実施例4の電磁油圧制御弁は、シート部材31に、シート側着座面62の当接外径を小径化させる当接面小径化手段を設けたものである。
具体的に、この実施例4の当接面小径化手段は、スプール4側に向けて小径化するテーパ部63であり、このテーパ部63によりシート側着座面62の当接外径を小径化している。
このように、テーパ部63(当接面小径化手段の一例)によってシート側着座面62の当接外径を小径化させることで、傾斜隙間αによる径方向のシール距離を短くすることができ、「スプール4がシート部材31に着座する状態」における「供給ポート12とブリード室34の連通度合」をコントロールすることができる。
なお、この実施例4では、当接面小径化手段の一例としてテーパ部63を示すが、テーパに代えて段差を用いてシート側着座面62の当接外径を小径化しても良い。
また、この実施例4のテーパ部63は、シート部材31に形成されて、シート側着座面62をスプール4側へ延長する軸方向延長部64に設けられている。
この軸方向延長部64は、シート側着座面62の軸方向位置を、供給ポート12の軸方向位置に一致させるように設けられている。
これにより、供給ポート12と「スプール端面61とシート側着座面62の間の傾斜隙間α」とが接近するため、低温時にオイル粘度が大きい状態であっても、供給ポート12から供給されるオイルを円滑に傾斜隙間αへ導くことができ、低温時における応答性の向上を図ることができる。
なお、この実施例4では、テーパ部63を設ける技術を実施例1に適用した図を示すが、テーパ部63を設ける技術を実施例2または実施例3と組み合わせても良い。
〔変形例〕
上記の実施例では、N/Lタイプの電磁油圧制御弁を示したが、電磁アクチュエータ33がOFFの状態で、入力ポート7と出力ポート8の連通度合が最大になるN/H(ノーマリハイ出力)タイプの電磁油圧制御弁であっても良い。
上記の実施例では、スプール弁1が三方弁を構成する例を示したが、スプール弁1は三方弁に限定されるものではなく、二方弁(開閉弁)、四方弁など、他の構成のスプール弁であっても良い。
上記の実施例では、開閉手段の一例として電磁アクチュエータ33を用いる例を示したが、電動モータ、ピエゾスタック等を用いたピエゾアクチュエータなど、他のアクチュエータを用いても良い。
上記の実施例では、自動変速機の油圧制御装置に用いられる油圧制御弁に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外の他の油圧制御弁に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、油圧制御を行う油圧制御弁に本発明を適用する例を示したが、オイル流量制御を行うOCV(オイル・フロー・コントロール・バルブの略)に本発明を適用しても良い。
電磁油圧制御弁の軸方向に沿う断面図である(実施例1)。 電磁油圧制御弁の軸方向に沿う断面図である(実施例2)。 電磁油圧制御弁の軸方向に沿う断面図である(実施例3)。 電磁油圧制御弁の軸方向に沿う断面図である(実施例4)。 電磁油圧制御弁の軸方向に沿う断面図である(従来技術)。 シート部材を軸方向から見た図、および軸方向に沿う断面図である(従来技術)。
符号の説明
3 スリーブ(バルブボディ)
4 スプール
5 スプール用リターンスプリング
6 摺動穴
12 供給ポート
31 シート部材
33 電磁アクチュエータ(開閉手段)
34 ブリード室
35 ブリードポート
61 スプール端面
62 シート側着座面
63 テーパ部(当接面小径化手段)
64 軸方向延長部
α 傾斜隙間(微小連通手段)

Claims (6)

  1. 軸方向へ伸びる摺動穴を備えたバルブボディと、
    前記摺動穴の内部において軸方向へ変位可能に支持されたスプールと、
    このスプールとの間にブリード室を形成するとともに、このブリード室を低圧側に連通させるブリードポートを有するシート部材と、
    前記ブリードポートを開閉可能な開閉手段とを具備し、
    前記スプールが前記シート部材に着座することで、前記ブリード室にオイルを供給する供給ポートと前記ブリード室の連通状態を前記スプールによって遮断する構造を備えるとともに、
    前記スプールが前記シート部材に着座する状態であっても、前記供給ポートと前記ブリード室とを微小に連通させる微小連通手段を備えるブリード式バルブ装置において、
    前記微小連通手段は、
    前記スプールにおける前記シート部材側のスプール端面と、
    前記シート部材において前記スプールが着座するシート側着座面との間に形成された傾斜隙間であることを特徴とするブリード式バルブ装置。
  2. 請求項1に記載のブリード式バルブ装置において、
    このブリード式バルブ装置は、前記スプールを前記シート部材へ付勢するスプール用リターンスプリングを備え、
    このスプール用リターンスプリングから前記スプールに与えられる偏荷重によって、前記スプールの軸芯を前記摺動穴の軸芯に対して傾斜させることで、前記スプール端面と前記シート側着座面との間に前記傾斜隙間を形成することを特徴とするブリード式バルブ装置。
  3. 請求項1に記載のブリード式バルブ装置において、
    前記スプール端面を、前記シート側着座面に対して傾斜して設けることで、前記スプール端面と前記シート側着座面との間に前記傾斜隙間を形成することを特徴とするブリード式バルブ装置。
  4. 請求項1に記載のブリード式バルブ装置において、
    前記シート側着座面を、前記スプール端面に対して傾斜して設けることで、前記スプール端面と前記シート側着座面との間に前記傾斜隙間を形成することを特徴とするブリード式バルブ装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のブリード式バルブ装置において、
    前記シート部材は、前記シート側着座面の当接外径を小径化させる当接面小径化手段を備えることを特徴とするブリード式バルブ装置。
  6. 請求項5に記載のブリード式バルブ装置において、
    前記当接面小径化手段は、前記スプール側に向けて小径化するテーパ部であり、
    このテーパ部は、前記シート側着座面を前記供給ポートに接近させる軸方向延長部に設けられていることを特徴とするブリード式バルブ装置。
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