JP2005131933A - 印刷機のインキ供給量調整方法および装置 - Google Patents

印刷機のインキ供給量調整方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】色合わせに際する紙面上のインキ膜厚のハンチング現象の発生を抑制する。損紙の発生を少なくする。
【解決手段】測定濃度差に対する許容濃度差を複数種類とし色合わせの前に選択することができるようにする。許容値条件として「0」を設定すると、測定濃度差が第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみ、対応するインキキーの開き量が調整される。許容値条件として「1」を設定すると、測定濃度差が第2の許容濃度差(>第1の許容濃度差)よりも大きい場合にのみ、対応するインキキーの開き量が調整される。許容値条件として「2」を設定すると、測定濃度差が第1の許容濃度差よりも大きく第2の許容濃度差よりも小さい場合にのみ、対応するインキキーの開き量が調整される。
【選択図】 図6

Description

この発明は、印刷物の濃度値や色彩値に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整方法および装置に関するものである。
図47に輪転印刷機における各色の印刷ユニット内のインキ装置(インカー)の要部を示す。同図において、1はインキツボ、2はインキツボ1に蓄えられたインキ、3はインキツボローラ、4(4−1〜4−n)はインキツボローラ3の軸方向に複数並設して設けられたインキキー、5はインキ移しローラ、6はインキローラ群、7は版胴8に装着された刷版であり、刷版7には絵柄が焼き付けられている。
このインキ装置では、インキキー4−1〜4−nとインキツボローラ3との間よりインキツボ1内のインキ2をインキツボローラ3に供給し、このインキツボローラ3に供給されたインキをインキ移しローラ5の呼び出し動作によりインキローラ群6を介して刷版7へ供給する。この刷版7に供給されたインキが図示されていないゴム胴を介して印刷用紙に印刷される。
図2にこの印刷機によって印刷された印刷物を示す。印刷物9には、絵柄領域9−1を除く余白部に、帯状のカラーバー9−2が印刷される。カラーバー9−2は、一般の4色刷りの場合、墨(スミ)、シアン(アイ)、マゼンタ(アカ)、イエロー(キ)の濃度測定用のパッチ(網点面積率100%のベタパッチ)9a1,9a2,9a3,9a4を含む領域S1〜Snから構成される。領域S1〜Snは、印刷機における各色の印刷ユニットにおけるインキキー4−1〜4−nのキーゾーンに対応している。
〔色合わせ〕
各色の印刷ユニットに対しては基準の濃度値が予め設定されている。すなわち、スミ,アイ,アカ,キの各色に対して基準の濃度値が予め設定されており、印刷物9の印刷に際しては、各色の濃度値をこの基準濃度値に一致させるような色合わせ作業が行われる。この色合わせ作業は、印刷物9に印刷されたカラーバー9−2における各色の濃度測定用のパッチ9a(9a1,9a2,9a3,9a4)の濃度に基づき、本刷り開始前(印刷準備段階)や本刷り中にインキ供給量調整装置によって行われる。
例えば、印刷物9における領域S1を代表して説明すると、本刷り開始前や本刷り中に抜き取った印刷物9の各色の濃度測定用のパッチ9aの濃度値を測定し、この測定した各色の濃度値と予め設定されている各色の基準濃度値との濃度差を求め、この求めた各色の濃度差より各色の印刷ユニットにおけるインキキー4−1の開き量の調整量(領域S1へのインキ供給量の調整量)を求め、この求めた調整量(基準の修正量)に独自の係数(コントロールレシオ)を掛けて修正量を求め、この修正量をフィードバック量として各色の印刷ユニットにおけるインキキー4−1の開き量を調整する。
同様にして、領域S2〜Snについても、各色の印刷ユニットにおけるインキキー4−2〜4−nの開き量の調整量(領域S2〜Snへのインキ供給量の調整量)を求め、この求めた調整量(基準の修正量)にコントロールレシオを掛けて修正量を求め、この修正量をフィードバック量として各色の印刷ユニットにおけるインキキー4−2〜4−nの開き量を調整する。
なお、この各色の印刷ユニットにおけるインキキー4−1〜4−nの開き量の調整に際し、測定された各色の濃度値(測定濃度値)と予め設定されている各色の基準濃度値との濃度差(測定濃度差)に対して各色の唯一の許容濃度差を定め、測定濃度差が許容濃度差よりも大きいものについてのみインキ供給量の調整を行うようにしている(特許文献1参照)。
特開2003−118077号公報
しかしながら、上述した従来のインキ供給量調整方法では、各色の測定濃度差に対する許容濃度差を1種類としていたために、次のような問題が生じていた。
例えば、許容濃度差が小さく、インキ供給量の調整間隔(印刷物の抜き取り間隔)が短い場合など、前回調整したインキ供給量の影響が十分に印刷物に反映されない前に次のインキ供給量の調整を行ってしまい、紙面上のインキ膜厚のハンチング現象(印刷物が濃くなったり薄くなったりして色調が安定しない現象)が発生してしまう。
また、印刷物の不慮の事象(紙折れ、紙切れ、汚れなど)によって、一時的に印刷物の特定部分の濃度値が大きく変動してしまうことがある。この場合、本来あるべきインキ供給量から大きくずれたインキ供給量に調整してしまい、より多くの損紙を発生してしまう。
このような課題を解決するために本発明は、印刷物の濃度値を測定し、この測定した濃度値と予め設定されている基準濃度値との濃度差を求め、求めた濃度差(測定濃度差)に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整方法において、第1の許容濃度差を設定する工程と、第2の許容濃度差を設定する工程と、測定濃度差が第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第1のインキ供給量調整工程と、測定濃度差が第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第2のインキ供給量調整工程と、測定濃度差が第1の許容濃度差と第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する第3のインキ供給量調整工程と、第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程とを設けたものである。
この発明において、オペレータや印刷現場の管理者等は、色合わせを行う前に、第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択することができる。第1のインキ供給量調整工程を選択すると、測定濃度差が第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量が調整される。第2のインキ供給量調整工程を選択すると、測定濃度差が第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量が調整される。第3のインキ供給量調整工程を選択すると、測定濃度差が第1の許容濃度差と第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量が調整される。
この発明において、第1の許容濃度差と第2の許容濃度差は、第1の許容濃度差を第2の許容濃度差よりも大きく設定してもよく、第2の許容濃度差を第1の許容濃度差よりも大きく設定してもよい。第2の許容濃度差を第1の許容濃度差よりも大きく設定し、最初は第1のインキ供給量調整工程を選択してインキ供給量の調整を行うと、測定濃度差が第1の許容濃度差を超える全ての場合にインキ供給量が調整される。この第1のインキ供給量調整工程を選択しての色合わせの結果をみて、紙面上のインキ膜厚のハンチング現象が発生する虞れがあると思えば、第2のインキ供給量調整工程を選択してのインキ供給量の調整に切り替える。第2のインキ供給量調整工程では、測定濃度差が第2の許容濃度差(>第1の許容濃度差)よりも大きい場合にのみインキ供給量の調整が行われ、すなわちインキ供給量調整を行う際のしきい値が上げられ、これにより紙面上のインキ膜厚のハンチング現象の発生が抑制されるものとなる。
また、紙折れ、紙切れ、汚れなど印刷物の不慮の事象が発生し、一時的に印刷物の特定部分の濃度値が大きく変動していることが分かれば、第3のインキ供給量調整工程を選択する。第3のインキ供給量調整工程では、測定濃度差が第1の許容濃度差よりも大きく第2の許容濃度差よりも小さい場合にのみインキ供給量の調整が行われ、測定濃度差が第2の許容濃度値を超えていてもインキ供給量の調整が行われず、一時的な濃度値の変動による損紙の発生を少なくすることができるようになる。
色合わせ作業は、本刷り開始前に行う場合と、本刷り中に行う場合とがある。本刷り開始前の色合わせの際には、インカー内のインキ量が印刷しようとする印刷物に必要とされるインキ量と大きく異なる場合が多いため、測定濃度差は大きくなる。これに対し、本刷り中の色合わせの際には、インカー内のインキ量が印刷しようとする印刷物に必要とされるインキ量とあまり違わないため、測定濃度差は小さくなる。
そこで、本発明では、本刷り開始前の第1、第2、第3のインキ供給量調整工程とは別に、本刷り中の第1、第2、第3のインキ供給量調整工程を設ける。また、本刷り開始前の色合わせにおいて本刷り開始前の第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程と、本刷り中の色合わせにおいて本刷り中の第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程と、本刷り開始前の色合わせか本刷り中の色合わせかを判断する工程とを設ける。
この発明において、オペレータや印刷現場の管理者等は、本刷り開始前の色合わせの前に、本刷り開始前の第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択することができる。本刷り開始前の第1のインキ供給量調整工程を選択すると、本刷り開始前の色合わせにおいて、測定濃度差が本刷り開始前の第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量が調整される。本刷り開始前の第2のインキ供給量調整工程を選択すると、本刷り開始前の色合わせにおいて、測定濃度差が本刷り開始前の第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量が調整される。本刷り開始前の第3のインキ供給量調整工程を選択すると、本刷り開始前の色合わせにおいて、測定濃度差が本刷り開始前の第1の許容濃度差と第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量が調整される。
また、この発明において、オペレータや印刷現場の管理者等は、本刷り中の色合わせの前に、本刷り中の第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択することができる。本刷り中の第1のインキ供給量調整工程を選択すると、本刷り中の色合わせにおいて、測定濃度差が本刷り中の第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量が調整される。本刷り中の第2のインキ供給量調整工程を選択すると、本刷り中の色合わせにおいて、測定濃度差が本刷り中の第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量が調整される。本刷り中の第3のインキ供給量調整工程を選択すると、本刷り中の色合わせにおいて、測定濃度差が本刷り中の第1の許容濃度差と第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量が調整される。
この発明において、本刷り開始前の色合わせか本刷り中の色合わせかは、例えば次のようにして判断する。
(1)所定のスイッチがオンとされフラグが立っている場合に、本刷り中の状態にあると判断する。
(2)正紙枚数をカウントするカウンタがオン状態にある場合に、本刷り中の状態にあると判断する。
(3)印刷機の回転速度が所定値(設定回転数)を超えている場合に、本刷り中の状態にあると判断する。
(4)前回測定した濃度値と今回測定した濃度値との濃度差の絶対値が所定値(設定濃度差)よりも小さい場合に、本刷り中の状態にあると判断する。
なお、本発明において、濃度値は色彩値に置き換えてもよい。この場合、測定色差(測定した色彩値と予め設定されている基準色彩値との色差)が第1の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第1のインキ供給量調整工程と、測定色差が第2の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第2のインキ供給量調整工程と、測定色差が第1の許容色差と第2の許容色差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する第3のインキ供給量調整工程とを設け、第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択することができるようにする。また、本発明は、上述した方法を適用した装置として構成することもできる。
本発明によれば、オペレータや印刷現場の管理者等が、色合わせを行う前に、第1のインキ供給量調整工程〔測定濃度差(又は測定色差)が第1の許容濃度差(又は第1の許容色差)よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する工程〕、第2のインキ供給量調整工程〔測定濃度差(又は測定色差)が第2の許容濃度差(又は第2の許容色差)よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する工程〕、第3のインキ供給量調整工程〔測定濃度差(又は測定色差)が第1の許容濃度差(又は第1の許容色差)と第2の許容濃度差(又は第2の許容色差)との間にある場合にのみインキ供給量を調整する工程〕の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択することができるので、これら3つの中から最適なインキ供給量調整工程を選択することによって、紙面上のインキ膜厚のハンチング現象の発生を抑制することができるようになる。また、印刷物の不慮の事象があっても、損紙の発生を少なくすることができるようになる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1はこの発明の一実施の形態を示す濃度測定及びインキ供給量調整装置(以下、単にインキ供給量調整装置と呼ぶ)のブロック図である。このインキ供給量調整装置10は、CPU10A、RAM10B、ROM10C、入力装置10D、表示器10E、出力装置10F、入出力インターフェイス(I/O,I/F)10G〜10J、測色計10K、測色計移動用モータ10L、ロータリーエンコーダ10M、モータドライバ10N、カウンタ10P、A/D変換器10Q、D/A変換器10R、メモリM1〜M13を備えている。
CPU10Aは、インターフェイス10G〜10Jを介して与えられる各種入力情報を得て、RAM10BやメモリM1〜M13にアクセスしながら、ROM10Cに格納されたプログラムに従って動作する。入力装置10Dには、印刷状態入力スイッチSW1や濃度測定用のスタートスイッチSW2,制御終了スイッチSW3,許容値条件入力スイッチSW4などが設けられている。ロータリーエンコーダ10Mは、測色計移動用モータ10Lの所定回転数(角度)毎に回転パルスを発生してカウンタ10Pに出力する。
なお、図1において、11(11−1〜11−n)は、図47に示した各色のインキキー4(4−1〜4−n)に対応して各個に設けられたインキキー駆動用モータの制御装置である。これらインキキー駆動用モータの制御装置11−1〜11−nによって、インキキー4−1〜4−nのインキツボローラ3に対する開き量が各個に調整される。インキキー駆動用モータの制御装置11は、インキキー駆動用モータドライバ11Aと、インキキー駆動用モータ11Bと、ロータリーエンコーダ11Cと、カウンタ11Dとを備えており、インターフェイス10Gを介してインキ供給量調整装置10のCPU10Aと接続されている。ロータリーエンコーダ11Cは、インキキー駆動用モータ11Bの所定回転数(角度)毎に回転パルスを発生してカウンタ11Dに出力する。
インキ供給量調整装置10において、メモリM1には、入力装置10Dにおける印刷状態入力スイッチSW1のオン/オフ状態が記憶される。
メモリM2には、入力装置10Dにおける許容値条件入力スイッチSW4のオン/オフ状態が記憶される。
メモリM3には、印刷物9(図2)に印刷されるカラーバー9−2の濃度測定用の各色のパッチ9aに対する基準濃度値(各色の基準濃度値)が記憶される。
メモリM4には、カラーバー9−2の濃度測定用の各色のパッチ9aに対する第1の許容濃度差(各色の第1の許容濃度差)が記憶される。
メモリM5には、カラーバー9−2の濃度測定用の各色のパッチ9aに対する第2の許容濃度差(各色の第2の許容濃度差)が記憶される。
本実施の形態において、各色の第1の許容濃度差と第2の許容濃度差は、第2の許容濃度差が第1の許容濃度差よりも大きいものとして設定される。
メモリM6には、カラーバー9−2の濃度測定用の各色のパッチ9aの測定位置が記憶される。
メモリM7には、測色計10Kによって採取されるカラーバー9−2の濃度測定用の各色のパッチ19aの色データが記憶される。
メモリM8には、測色計10Kによって採取されるカラーバー9−2の濃度測定用の各色のパッチ9aの色データから得られる濃度値が記憶される。
メモリM9には、各色の測定濃度値と基準濃度値との差とインキキーの開き量の調整量との関係を示す変換カーブが記憶される。
メモリM10には、メモリM9中の変換カーブより求められる各インキキーの開き量の調整量(基準の修正量)が記憶される。
メモリM11には、インキキーの開き量の基準の修正量を修正するための第1の係数(第1のコントロールレシオ)α1が記憶される。
メモリM12には、インキキーの開き量の基準の修正量を修正するための第2の係数(第2のコントロールレシオ)α2が記憶される。
本実施の形態において、第1の係数α1と第2の係数α2とは異なっており、α1>α2とされる。
メモリM13には、係数α1やα2を用いて修正される各インキキーの開き量の修正量が記憶される。
測色計10Kは、図3に示すように、支柱12−1,12−2間に設けられたボールネジ(送りねじ)12−3に取り付けられている。ボールネジ12−3は測色計移動用モータ10Lによって正/逆回転する。このボールネジ12−3の正/逆回転により、ボールネジ12−3に案内されながら、測色計10Kが支柱12−1,12−2間を移動する。測色計10Kのヘッド部10K1 は測定台12−4の測定対象が置かれる面12−4aに向けられている。
〔本刷り開始前の色合わせ(印刷準備段階の色合わせ)〕
本刷り開始前の色合わせに際し、オペレータは、印刷機によって印刷された印刷物9を測定対象として測定台12−4(図3)にセットする。このセット状態において、印刷物9に印刷されたカラーバー9−2は、測色計10Kのヘッド部10K1 の下面に位置する。
この状態で、オペレータは、入力装置10Dを介して色合わせ作業の開始を指示する。これにより、CPU10Aは、メモリM1に「0」を格納する(図4に示すステップ101)。また、メモリM2に「0」を格納する(ステップ102)。次に、オペレータは、各色の基準濃度値と第1の許容濃度差と第2の許容濃度差を入力装置10Dから入力する(ステップ103)。また、カラーバー9−2における各色の各パッチの位置を入力装置10Dから入力する(ステップ104)。なお、各色の第2の許容濃度差は、各色の第1の許容濃度差よりも大きな値として入力する。
CPU10Aは、入力された各色の基準濃度値をメモリM3に格納し、各色の第1の許容濃度差をメモリM4に格納し、各色の第2の許容濃度差をメモリM5に格納する(ステップ103)。また、測色計10Kによって測定すべき各色のパッチの位置、すなわち濃度測定用の各色のパッチ9aの位置(測定位置)を演算し、演算した測定位置をメモりM6に格納する(ステップ105)。
次に、オペレータは、インキキーの開き量の基準の修正量を修正するための第1の係数α1と第2の係数α2を入力する。CPU10Aは、入力された第1の係数α1をメモリM11に格納し、第2の係数α2をメモリM12に格納する(ステップ106)。
次に、オペレータは、入力装置10Dの濃度測定用のスタートスイッチSW2をオンとする。この濃度測定用のスタートスイッチSW2のオンにより(ステップ119のYES)、CPU10Aは、測色計移動用モータ10Lを正転させる(図5に示すステップ121)。測色計移動用モータ10Lの正転によりボールネジ12−3が正転し、このボールネジ12−3に案内されて測色計10Kが支柱12−1に接する原点位置から支柱12−2方向へ向けて移動する。
なお、CPU10Aは、ステップ106でα1,α2をメモリM11,M12に格納した後、ステップ107→ステップ112→ステップ119→ステップ120のループを繰り返すことにより、印刷状態入力スイッチSW1,許容値条件入力スイッチSW4,濃度測定用のスタートスイッチSW2,制御終了スイッチSW3の状態を監視しており、この場合、濃度測定用のスタートスイッチSW2がオンとされたことにより、ステップ121へ進んで測色計10Kを移動させる。
CPU10Aは、測色計10Kの刻々の移動位置をロータリーエンコーダ10Mを介して監視し(ステップ122)、測色計10KがメモリM6中に記憶されている最初の測定位置に達したときに、その測定位置に位置するパッチ9aの色データを測色計10Kにより採取する(ステップ123)。そして、CPU10Aは、測色計10Kからの色データ(測色データ)をメモリM7中に格納する(ステップ124)。
以下同様にして、CPU10Aは、メモリM6中に記憶されている測定位置に達するごとに、その測定位置に位置するパッチ9aの色データを測色計10Kにより採取し、採取した色データをメモリM7中に格納する。すなわち、CPU10Aは、測色計10Kを自動走査制御することによって、印刷物9に印刷されたカラーバー9−2の濃度測定用の各色のパッチ9aの色データを次々に採取する。
CPU10Aは、カラーバー9−2の全てのパッチ9aの色データ採取が完了したか否かを判断し(ステップ125)、採取完了により、測色計移動用モータ10Lの正転を停止させる(ステップ126)。次に、CPU10Aは、測色計移動用モータ10Lを逆転させ(ステップ127)、測色計10Kを原点位置へ復帰させた後、測色計移動用モータ10Lの逆転を停止させる(ステップ128,129)。
次に、CPU10Aは、メモリM7に格納された各色のパッチ9aの測色データより各色のパッチ9aの濃度値を算出し、メモリM8に格納する(ステップ130)。
本実施の形態では、測色計10Kとして分光計を使用しており、濃度計で各色のベタパッチを測定する時に用いるフィルタの各波長の透過率を分光計からの各波長の出力値に掛け、それらを合計することによって各色の濃度値を求めるようにしている。
次に、CPU10Aは、メモリM3から各色の基準濃度値を読み出し(ステップ131)、メモリM8に格納されている各色のパッチ9aの測定濃度値と各色の基準濃度値との濃度差を算出する(ステップ132)。そして、メモリM9に格納されている各色の測定濃度値と基準濃度値との差とインキキーの開き量の調整量との関係を示す変換テーブルを用いて、各色のパッチ9aの濃度値と各色の基準濃度値との濃度差より、対応する各インキキーの開き量の調整量を求め、この求めた調整量(基準の修正量)をメモリM10に格納する(ステップ133)。
次に、CPU10Aは、許容値条件記憶用のメモリM2の内容を読み出す(図6に示すステップ134)。ここで、CPU10Aは、メモリM2に「0」が格納されていた場合(ステップ135のYES)、色合わせ用の許容濃度差として第1の許容濃度差を使用するものと判断し、ステップ136へ進む。メモリM2に「0」が格納されていなかった場合(ステップ135のNO)、色合わせ用の許容濃度差として第1の許容濃度差は使用しないと判断し、ステップ139へ進む。この場合、メモリM2には先のステップ102において「0」が格納されているので、ステップ136へ進む。
ステップ136において、CPU10Aは、メモリM4から各色の第1の許容濃度差を読み出す。そして、ステップ132で算出した各色のパッチ9aの測定濃度値と各色の基準濃度値との濃度差と各色の第1の許容濃度差とを比較し(ステップ137)、第1の許容濃度差以下のパッチについては(ステップ137のYES)、対応するインキキーの開き量の基準の修正量を零としたうえ(ステップ138)、ステップ147へ進む。これにより、測定濃度差が第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみ対応するインキキーの開き量の基準の修正量が零以外の値となり、後述するようにそのインキキーだけ開き量の調整(インキ供給量の調整)が行われるものとなる。
ステップ147において、CPU10Aは、印刷状態記憶用のメモリM1に格納されている内容を読み取る。ここで、CPU10Aは、メモリM1に「0」が格納されていた場合(ステップ148のNO)、本刷り開始前の色合わせと判断し、ステップ149へ進む。メモリM1に「1」が格納されていた場合(ステップ148のYES)、本刷り中の色合わせと判断し、ステップ151へ進む。この場合、メモリM1には先のステップ101において「0」が格納されているので、本刷り開始前の色合わせと判断し、ステップ149へ進む。
ステップ149において、CPU10Aは、メモリM11から第1の係数α1を読み出す。そして、この読み出した第1の係数α1をインキキーの開き量の基準の修正量に掛けて、各インキキーの開き量の修正量を求め、この求めた修正量をメモリM13に格納する(ステップ150)。そして、この求めた各インキキーの開き量の修正量を各インキキー駆動用モータの制御装置11のインキキー駆動用モータドライバ11Aへ出力する(ステップ153)。
各インキキー駆動用モータの制御装置11では、CPU10Aからのインキキーの開き量の修正量を受けると(図7に示すステップ201のYES)、この受け取った修正量を読み取るとともに(ステップ202)、カウンタ11Dを介して現在のインキキーの開き量を読み取る(ステップ203)。そして、この読み取ったCPU10Aからのインキキーの開き量の修正量および現在のインキキーの開き量より修正後のインキキーの開き量を演算する(ステップ204)。
修正後のインキキーの開き量が現在のインキキーの開き量と同じであれば(ステップ205のYES)、直ちにステップ210へ進み、インキ供給量調整装置10へインキキーの開き量の修正完了信号を出力する。
修正後のインキキーの開き量が現在のインキキーの開き量と同じでない場合には(ステップ205のNO)、修正後のインキキーの開き量と現在のインキキーの開き量とが同じになるまでインキキー駆動用モータ11Bを駆動した後(ステップ206〜209)、インキ供給量調整装置10へインキキーの開き量の修正完了信号を出力する(ステップ210)。
インキ供給量調整装置10のCPU10Aは、全てのインキキー駆動用モータの制御装置11からのインキキーの開き量の修正完了信号を受けると(図6に示すステップ154のYES)、ステップ107へ戻り、ステップ107→ステップ112→ステップ119→ステップ120のループを繰り返す。このループにおいて、制御終了スイッチSW3がオンとされれば(ステップ120のYES)、処理を終了する。濃度測定用のスタートスイッチSW2がオンとされれば(ステップ119のYES)、上述した本刷り開始前の色合わせの処理を再度繰り返す。
〔許容濃度差の変更:ハンチング現象が発生する虞れがある場合〕
オペレータは、印刷物9の領域S1〜Snの全てにおいて、各色の測定濃度値と各色の基準濃度値との濃度差が各色の第1の許容濃度差以下となるまで、上述した本刷り開始前の色合わせを繰り返す。すなわち、インキ供給量の調整の効果が現れるまでしばらくの間印刷を続け、新たな印刷物9を抜き取って、再度色合わせを行うという作業を繰り返す。
ここで、オペレータは、前回の色合わせの結果をみて、紙面上のインキ膜厚のハンチング現象が発生する虞れがあると思えば、許容濃度差をそれまでの第1の許容濃度差から第2の許容濃度差に変更する。これにより、次の色合わせからは、測定濃度差が第2の許容濃度差(>第1の許容濃度差)よりも大きい場合にのみインキ供給量の調整が行われ、すなわちインキ供給量の調整を行う際のしきい値が上げられ、これにより紙面上のインキ膜厚のハンチング現象の発生が抑制されるものとなる。
この許容濃度差の変更は許容値条件入力スイッチSW4を操作することによって行う。本実施の形態において、許容値条件入力スイッチSW4は、押されたときのみオンとなり、すぐにオフに復帰する。CPU10Aは、許容値条件入力スイッチSW4がオンとされると(図4に示すステップ112)、許容値条件記憶用のメモリM2の内容を読み出す(ステップ113)。
ここで、CPU10Aは、メモリM2に「0」が格納されていた場合(ステップ114のYES)、メモリM2の内容を「1」とする(ステップ116)。メモリM2に「0」が格納されていなかった場合(ステップ114のNO)、ステップ115へ進む。この場合、メモリM2には先のステップ102において「0」が格納されているので、ステップ116へ進み、メモリM2の内容を「1」とする。
このようにして、許容値条件入力スイッチSW4を1回オンとし、許容値条件記憶用のメモリM2の内容を「1」としたうえ、オペレータは、濃度測定用のスタートスイッチSW2をオンとする。このスタートスイッチSW2のオンにより(ステップ119のYES)、CPU10Aは、図5に示したステップ121〜133の処理を実行する。
ステップ133を経たステップ134(図6)において、CPU10Aは、許容値記憶用メモリM2の内容を読み出す。ここで、CPU10Aは、メモリM2に「1」が格納されているので、ステップ135のNO、ステップ139のYESに応じてステップ140へ進み、メモリM5から各色の第2の許容濃度差を読み出す。そして、ステップ132で算出した各色のパッチ9aの測定濃度値と各色の基準濃度値との濃度差と各色の第2の許容濃度差とを比較し(ステップ141)、第2の許容濃度差以下のパッチについては(ステップ141のYES)、対応するインキキーの開き量の調整量(基準の修正量)を零としたうえ(ステップ142)、ステップ147へ進む。これにより、測定濃度差が第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみ対応するインキキーの開き量の基準の修正量が零以外の値となり、そのインキキーだけ開き量の調整(インキ供給量の調整)が行われるものとなる。
〔許容濃度差の変更:印刷物の不慮の事象が発生した場合〕
紙折れ、紙切れ、汚れなど印刷物の不慮の事象が発生し、一時的に印刷物9の特定部分の濃度値が大きく変動していたような場合、オペレータは、許容濃度差の範囲をそれまでの第1の許容濃度差以上から、第1の許容濃度差以上および第2許容濃度差以下に変更する。これにより、次回の色合わせからは、測定濃度差が第1の許容濃度差よりも大きく第2の許容濃度差よりも小さい場合にのみインキ供給量の調整が行われ、測定濃度差が第2の許容濃度値を超えていてもインキ供給量の調整が行われず、一時的な濃度値の変動による損紙の発生を少なくすることができるようになる。
この許容濃度差の変更は許容値条件入力スイッチSW4を操作することによって行う。CPU10Aは、許容値条件入力スイッチSW4がオン(1回目)とされると、許容値条件記憶用のメモリM2に「1」を格納する(ステップ112→113→114→116)。許容値条件入力スイッチSW4が再度オン(2回目)とされると、許容値条件記憶用のメモリM2に「2」を格納する(ステップ112→113→114→115→117)。
このようにして、許容値条件入力スイッチSW4を2回オンとし、許容値条件記憶用のメモリM2の内容を「2」としたうえ、オペレータは、濃度測定用のスタートスイッチSW2をオンとする。このスタートスイッチSW2のオンにより(ステップ119のYES)、CPU10Aは、図5に示したステップ121〜133の処理を実行する。
ステップ133を経たステップ134(図6)において、CPU10Aは、許容値記憶用メモリM2の内容を読み出す。ここで、CPU10Aは、メモリM2に「2」が格納されているので、ステップ135,139のNOに応じてステップ143へ進む。ステップ143において、CPU10Aは、メモリM4から各色の第1の許容濃度差を読み出す。また、ステップ144において、メモリM5から各色の第2の許容濃度差を読み出す。そして、ステップ132で算出した各色のパッチ9aの測定濃度値と各色の基準濃度値との濃度差と各色の第1および第2の許容濃度差とを比較し(ステップ145)、第1の許容濃度差以下のパッチや第2の許容濃度差以上のパッチについては(ステップ145のNO)、対応するインキキーの開き量の基準の修正量を零としたうえ(ステップ146)、ステップ147へ進む。これにより、測定濃度差が第1の許容濃度差よりも大きく第2の許容濃度差よりも小さい場合にのみ対応するインキキーの開き量の基準の修正量が零以外の値となり、そのインキキーだけ開き量の調整(インキ供給量の調整)が行われるものとなる。
〔本刷り中の色合わせ〕
本刷り中の色合わせを行う場合、オペレータは、印刷状態入力スイッチSW1をオンとする。本実施の形態において、印刷状態入力スイッチSW1は、押されたときのみオンとなり、すぐにオフに復帰する。CPU10Aは、印刷状態入力スイッチSW1がオンとされると(図4に示すステップ107)、印刷状態記憶用のメモリM1の内容を読み出す(ステップ108)。
ここで、CPU10Aは、メモリM1に「0」が格納されていた場合(ステップ109のYES)、メモリM1の内容を「1」とする(ステップ110)。メモリM1に「1」が格納されていた場合(ステップ109のNO)、メモリM1の内容を「0」とする(ステップ111)。この場合、メモリM1には先のステップ101において「0」が格納されているので、ステップ110へ進み、メモリM1の内容を「1」とする(メモリM1にフラグを立てる)。
次に、オペレータは、濃度測定用のスタートスイッチSW2をオンとする。このスタートスイッチSW2のオンにより(ステップ119のYES)、CPU10Aは、図5に示したステップ121〜133の処理を実行する。
ステップ133を経たステップ134(図6)において、CPU10Aは、許容値条件記憶用のメモリM2の内容を読み出す。ここで、CPU10Aは、メモリM2に「0」が格納されている場合にはステップ136〜138の処理を実行し、メモリM2に「1」が格納されている場合にはステップ140〜142の処理を実行し、メモリM2に「2」が格納されている場合にはステップ143〜146の処理を実行し、ステップ147へ進む。
ステップ147において、CPU10Aは、印刷状態記憶用のメモリM1の内容を読み取る。ここで、CPU10Aは、メモリM1に「0」が格納されていた場合(ステップ148のNO)、本刷り開始前の色合わせと判断し、ステップ149へ進む。メモリM1に「1」が格納されていた場合(ステップ148のYES)、本刷り中の色合わせと判断し、ステップ151へ進む。この場合、メモリM1には先のステップ110において「1」が格納されているので、本刷り中の色合わせと判断し、ステップ151へ進む。
ステップ151において、CPU10Aは、メモリM12から第2の係数α2を読み出す。そして、この読み出した第2の係数α2をインキキーの開き量の基準の修正量に掛けて、各インキキーの開き量の修正量を求め、この求めた修正量をメモリM13に格納する(ステップ152)。そして、この求めた各インキキーの開き量の修正量を各インキキー駆動用モータの制御装置11のインキキー駆動用モータドライバ11Aへ出力する(ステップ153)。
そして、全てのインキキー駆動用モータの制御装置11からのインキキーの開き量の修正完了信号を受けて(ステップ154のYES)、ステップ107へ戻り、ステップ107→ステップ112→ステップ119→ステップ120のループを繰り返す。このループにおいて、制御終了スイッチSW3がオンとされれば(ステップ120のYES)、処理を終了する。濃度測定用のスタートスイッチSW2がオンとされれば(ステップ119のYES)、上述した本刷り中の色合わせの処理を再度繰り返す。
〔実施の形態2〕
実施の形態1では、印刷状態スイッチSW1を設け、この印刷状態スイッチSW1がオンとされた場合に、印刷状態記憶用のメモリM1の内容を「0」から「1」に変えて、すなわちフラグを立てて、本刷り中の状態にあると判断させるようにした。これに対し、実施の形態2では、正紙枚数をカウントするカウンタの動作状態がオン状態である場合に、本刷り中の状態にあると判断させるようにする。
図8にこの実施の形態2のインキ供給量調整装置のブロック図を示す。同図において、図1と同一符号は同一或いは同等構成要素を示す。この実施の形態2において、CPU10Aは、インターフェイス10Sを介して印刷機の制御装置13と接続されている。
図9に印刷機の制御装置13の内部構成の概略を示す。同図において、13AはCPU、13BはRAM、13CはROM、13D〜13Fは入出力インターフェイス(I/O,I/F)、13Gは入力装置、13Hは表示器、13Iは出力装置、13Jは正紙枚数カウンタである。正紙枚数カウンタ13Jは、本刷りの開始に際してオペレータによりオンとされ、本刷りされた印刷物9の枚数を正紙枚数としてカウントする。
図11および図12にこのインキ供給量調整装置10のCPU10Aが行う処理動作を示す。図11および図12において、図4および図6と同一符号は同一処理内容を示し、その説明は省略する。なお、この処理動作は、図11に示したステップ119がYESとなった場合、図5に示したステップ121へ進み、図5に示したステップ133の次は図12に示したステップ134へ進む。
この実施の形態2において、CPU10Aは、ステップ138,142,146を経たステップ155において、印刷機の制御装置13に正紙枚数カウンタ13Jの動作状態を問い合わせる。図10にこの印刷機の制御装置13における正紙枚数カウンタの動作状態の問い合わせ時の処理動作のフローチャートを示す。
印刷機の制御装置13は、インキ供給量調整装置10のCPU10Aからの問い合わせを受けて(図10に示すステップ301のYES)、正紙枚数カウンタ13Jの動作状態を読み取り(ステップ302)、読み取った正紙枚数カウンタ13Jの動作状態をインキ供給量調整装置10のCPU10Aへ連絡する(ステップ303)。
インキ供給量調整装置10のCPU10Aは、印刷機の制御装置13からの正紙枚数カウンタ13Jの動作状態を受けて(ステップ155)、正紙枚数カウンタ13Jがオン状態であるのか、オフ状態であるのかを判断する(ステップ156)。正紙枚数カウンタ13Jがオフ状態であれば(ステップ156のNO)、本刷り開始前の色合わせであると判断し、ステップ149へ進んでメモリM11から第1の係数α1を読み出す。正紙枚数カウンタ13Jがオン状態であれば(ステップ156のYES)、本刷り中の色合わせであると判断し、ステップ151へ進んでメモリM12から第2の係数α2を読み出す。
〔実施の形態3〕
実施の形態3では、印刷機の回転速度が所定値(本刷り時の印刷機の最低の回転数)を超えている場合に、本刷り中の状態にあると判断させるようにする。
図13に実施の形態3のインキ供給量調整装置のブロック図を示す。同図において、図1と同一符号は同一或いは同等構成要素を示す。この実施の形態3において、CPU10Aは、インターフェイス10Sを介して印刷機の制御装置14と接続されている。また、メモリM2〜M13に加えて、メモリM14を設けている。
図14に印刷機の制御装置14の内部構成の概略を示す。同図において、14AはCPU、14BはRAM、14CはROM、14D〜14Fは入出力インターフェイス(I/O,I/F)、14Gは入力装置、14Hは表示器、14Iは出力装置、14Kは電圧−印刷機の回転数変換カーブ記憶用のメモリ、14Lは印刷機の原動モータ、14Mは印刷機の原動モータ用ドライバ、14Nはロータリーエンコーダ、14PはF/V変換器、14QはA/D変換器である。ロータリーエンコーダ14Nは、印刷機の原動モータ14Lの所定回転数(角度)毎に回転パルスを発生してF/V変換器14Pへ送る。F/V変換器14Pはロータリーエンコーダ14Nからの回転パルスの周波数を電圧値に変換する。
図16および図17にこのインキ供給量調整装置10のCPU10Aが行う処理動作を示す。図16および図17において、図4および図6と同一符号は同一処理内容を示し、その説明は省略する。なお、この処理動作において、図16に示したステップ119がYESとなった場合、図5に示したステップ121へ進み、図5に示したステップ133の次は図17に示したステップ134へ進む。
この実施の形態3において、オペレータは、ステップ106を経たステップ157において、係数を切り換えるための印刷機の設定回転Nsとして本刷り時の印刷機の最低の回転数を入力する。CPU10Aは、この入力された設定回転数NsをメモリM14に格納する。また、CPU10Aは、ステップ138,142,146を経たステップ158において、印刷機の制御装置14に現在の印刷機の回転数を問い合わせる。図15にこの印刷機の制御装置14における現在の印刷機の回転数の問い合わせ時の処理動作のフローチャートを示す。
印刷機の制御装置14は、インキ供給量調整装置10のCPU10Aからの問い合わせを受けて(図15に示すステップ401のYES)、F/V変換器14Pからの出力電圧を読み取り(ステップ402)、メモリ14Kに格納されている電圧−印刷機の回転数変換テーブルを用いて、F/V変換器14Pからの出力電圧に応ずる回転数を現在の回転数Npとして求める(ステップ403)。そして、この求めた現在の回転数Npをインキ供給量調整装置10のCPU10Aへ連絡する(ステップ404)。
インキ供給量調整装置10のCPU10Aは、印刷機の制御装置14の現在の回転数Npを読み取った後(ステップ158)、メモリM14に格納されている設定回転数Nsを読み取る(ステップ159)。そして、現在の回転数Npと設定回転数Nsとを比較し、Np≦Nsであれば(ステップ160のNO)、本刷り開始前の色合わせであると判断し、ステップ149へ進んで第1の係数α1を読み出す。Np>Nsであれば(ステップ160のYES)、本刷り中の色合わせであると判断し、ステップ151へ進んで第2の係数α2を読み出す。
〔実施の形態4〕
実施の形態4では、前回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの各色毎の平均濃度値と今回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの各色毎の平均濃度値との差が所定値(設定濃度差)よりも小さい場合に、本刷り中の状態にあると判断させるようにする。
図18に実施の形態4のインキ供給量調整装置のブロック図を示す。同図において、図1と同一符号は同一或いは同等構成要素を示す。この実施の形態4では、メモリM2〜M13に加えて、メモリM15,M16およびM17を設けている。
図19および図20にこのインキ供給量調整装置10のCPU10Aが行う処理動作を示す。図19および図20において、図4および図6と同一符号は同一処理内容を示し、その説明は省略する。なお、この処理動作において、図19に示したステップ119がYESとなった場合、図5に示したステップ121へ進み、図5に示したステップ133の次は図20に示したステップ134へ進む。
この実施の形態4において、オペレータは、ステップ106を経たステップ161において、係数を切り換えるための各色毎の設定濃度差を入力する。CPU10Aは、この入力された各色毎の設定濃度差をメモりM17に格納する。
また、CPU10Aは、ステップ138,142,146を経たステップ162において、カラーバー9−2の各色の濃度測定用のパッチ9aの濃度値より、各色毎に平均濃度値を求め、この求めた平均濃度値を今回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの各色毎の平均濃度値としてメモりM16に記憶する。そして、メモリM15より、前回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの各色毎の平均濃度値を読み出し(ステップ163)、各色毎に、前回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの平均濃度値と今回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの平均濃度値との濃度差の絶対値を算出する(ステップ164)。
そして、メモリM17より、各色毎の設定濃度差を読み出し(ステップ165)、全ての色について、前回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの平均濃度値と今回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの平均濃度値との濃度差の絶対値が設定濃度差より小さいか否かをチェックする(ステップ166)。
CPU10Aは、全ての色について、前回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの平均濃度値と今回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの平均濃度値との濃度差の絶対値が設定濃度差より小さければ(ステップ166のYES)、本刷り中の色合わせであると判断し、ステップ151へ進んで第2の係数α2を読み出す。1つでも設定濃度差よりも大きいものがあれば(ステップ166のNO)、本刷り開始前の色合わせであると判断し、ステップ149へ進んで第1の係数α1を読み出す。
〔実施の形態5〕
実施の形態1では、本刷り開始前の色合わせと本刷り中の色合わせとで、同一の第1および第2の許容濃度差が用いられる。本刷り開始前の色合わせの際には、インカー内のインキ量が印刷しようとする印刷物に必要とされるインキ量と大きく異なる場合が多いため、測定濃度差は大きくなる。これに対し、本刷り中の色合わせの際には、インカー内のインキ量が印刷しようとする印刷物に必要とされるインキ量とあまり違わないため、測定濃度差は小さくなる。そこで、実施の形態5では、本刷り開始前の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差とは別に、本刷り中の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差を設定する。また、本刷り中の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差は、本刷り開始前の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差よりも小さくする。
図21にこの実施の形態5のインキ供給量調整装置のブロック図を示す。同図において、図1と同一符号は同一或いは同等構成要素を示す。この実施の形態5では、入力装置10Dに、本刷り開始前の色合わせ用の許容値条件入力スイッチSW41と、本刷り中の色合わせ用の許容値条件入力スイッチSW42とを設ける。また、許容値条件記憶用メモリとして、本刷り開始前の色合わせ用の許容値条件記憶用メモリM21と本刷り中の色合わせ用の許容値条件記憶用メモリM22を設ける。また、各色の第1の許容濃度差記憶用メモリとして、各色の本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容濃度差記憶用メモリM41と各色の本刷り中の色合わせ用の第1の許容濃度差記憶用メモリM42を設け、各色の第2の許容濃度差記憶用メモリとして、各色の本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容濃度差記憶用メモリM51と各色の本刷り中の色合わせ用の第2の許容濃度差記憶用メモリM52を設ける。
図22〜図25にこのインキ供給量調整装置10のCPU10Aが行う処理動作を示す。図22〜図25において、図4および図6と同一符号は同一処理内容を示し、その説明は省略する。なお、この処理動作において、図23に示したステップ119がYESとなった場合、図5に示したステップ121へ進み、図5に示したステップ133の次は図24に示したステップ147へ進む。
この実施の形態5において、オペレータは、ステップ103’において、各色の基準濃度値と、本刷り開始前の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差と、本刷り中の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差を入力する。この場合、本刷り中の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差は、本刷り開始前の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差よりも小さな値として入力する。入力された本刷り開始前の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差はメモリM41およびメモリM51に格納される。入力された本刷り中の色合わせ用の第1および第2の許容濃度差はメモリM42およびメモリM52に格納される。
〔本刷り開始前の色合わせ用の許容濃度差の変更〕
本刷り開始前の色合わせ用の許容値条件記憶用メモリM21には最初は「0」が格納されている。ステップ112aにおいて、本刷り開始前の色合わせ用の許容値条件入力スイッチSW41を1回オンとすると、本刷り開始前の色合わせ用の許容値条件記憶用メモリM21に「1」が格納される(ステップ112a→113a→114a→116a)。本刷り開始前の色合わせ用の許容値条件入力スイッチSW41を2回オンとすると、本刷り開始前の色合わせ用の許容値条件記憶用メモリM21に「2」が格納される(ステップ112a→113a→114a→115a→117a)。
濃度測定用のスタートスイッチSW2がオンとされると(ステップ119のYES)、CPU10aは、図5に示したステップ121〜133の処理を実行する。
ステップ133を経たステップ147(図24)において、CPU10Aは、印刷状態記憶用のメモリM1の内容を読み取る。ここで、CPU10Aは、メモリM1に「0」が格納されていた場合(ステップ148のNO)、本刷り開始前の色合わせと判断し、ステップ134aへ進む。メモリM1に「1」が格納されていた場合(ステップ148のYES)、本刷り中の色合わせと判断し、ステップ134b(図25)へ進む。この場合、メモリM1には先のステップ101において「0」が格納されているので、本刷り開始前の色合わせと判断し、ステップ134aへ進む。
ステップ134aにおいて、CPU10Aは、本刷り開始前の許容値条件記憶用のメモリM21の内容を読み出す。ここで、CPU10Aは、メモリM21に「0」が格納されている場合にはステップ136a〜138aの処理を実行し、メモリM21に「1」が格納されている場合にはステップ140a〜142aの処理を実行し、メモリM21に「2」が格納されている場合にはステップ143a〜146aの処理を実行し、ステップ149へ進む。
ステップ149において、CPU10Aは、メモリM11から第1の係数α1を読み出す。そして、この読み出した第1の係数α1をインキキーの開き量の基準の修正量に掛けて、各インキキーの開き量の修正量を求め、この求めた修正量をメモリM13に格納する(ステップ150)。そして、この求めた各インキキーの開き量の修正量を各インキキー駆動用モータの制御装置11のインキキー駆動用モータドライバ11Aへ出力する(ステップ153a)。そして、全てのインキキー駆動用モータの制御装置11からのインキキーの開き量の修正完了信号を受けて(ステップ154aのYES)、ステップ107へ戻り、ステップ107→ステップ112a→ステップ112b→ステップ119→ステップ120のループを繰り返す。
〔本刷り中の色合わせにおける許容濃度差の変更〕
本刷り中の色合わせ用の許容値条件記憶用メモリM22には最初は「0」が格納されている。ステップ112bにおいて、本刷り中の色合わせ用の許容値条件入力スイッチSW42を1回オンとすると、本刷り中の色合わせ用の許容値条件記憶用メモリM22に「1」が格納される(ステップ112b→113b→114b→116b)。本刷り中の色合わせ用の許容値条件入力スイッチSW42を2回オンとすると、本刷り中の色合わせ用の許容値条件記憶用メモリM22に「2」が格納される(ステップ112b→113b→114b→115b→117b)。
濃度測定用のスタートスイッチSW2がオンとされると(ステップ119のYES)、CPU10aは、図5に示したステップ121〜133の処理を実行する。
ステップ133を経たステップ147(図24)において、CPU10Aは、印刷状態記憶用のメモリM1の内容を読み取る。ここで、CPU10Aは、メモリM1に「0」が格納されていた場合(ステップ148のNO)、本刷り開始前の色合わせと判断し、ステップ134aへ進む。メモリM1に「1」が格納されていた場合(ステップ148のYES)、本刷り中の色合わせと判断し、ステップ134b(図25)へ進む。
本刷りを行う場合、オペレータは、印刷状態入力スイッチSW1をオンとする(ステップ107のYES)。これにより、印状状態記憶用のメモリM1には「1」が格納される(ステップ108→109→110)。このため、CPU10Aは、ステップ148において本刷り中の色合わせと判断し、ステップ134bへ進む。
ステップ134bにおいて、CPU10Aは、本刷り中の許容値条件記憶用のメモリM22の内容を読み出す(ステップ134b)。ここで、CPU10Aは、メモリM22に「0」が格納されている場合にはステップ136b〜138bの処理を実行し、メモリM22に「1」が格納されている場合にはステップ140b〜142bの処理を実行し、メモリM22に「2」が格納されている場合にはステップ143b〜146bの処理を実行し、ステップ151へ進む。
ステップ151において、CPU10Aは、メモリM12から第2の係数α2を読み出す。そして、この読み出した第2の係数α2をインキキーの開き量の基準の修正量に掛けて、各インキキーの開き量の修正量を求め、この求めた修正量をメモリM13に格納する(ステップ152)。そして、この求めた各インキキーの開き量の修正量を各インキキー駆動用モータの制御装置11のインキキー駆動用モータドライバ11bへ出力する(ステップ153b)。そして、全てのインキキー駆動用モータの制御装置11からのインキキーの開き量の修正完了信号を受けて(ステップ154bのYES)、ステップ107へ戻り、ステップ107→ステップ112a→ステップ112b→ステップ119→ステップ120のループを繰り返す。
〔実施の形態6〕
実施の形態5では、印刷状態スイッチSW1を設け、この印刷状態スイッチSW1がオンとされた場合に、印刷状態記憶用のメモリM1の内容を「0」から「1」に変えて、本刷り中の状態にあると判断させるようにした。これに対し、実施の形態6では、実施の形態2と同様に、正紙枚数をカウントするカウンタの動作状態がオン状態である場合に、本刷り中の状態にあると判断させるようにする。図26にこの実施の形態6のインキ供給量調整装置のブロック図を示す。図27〜図29にこのインキ供給量調整装置10のCPU10Aが行う処理動作を示す。なお、この処理動作において、図27に示したステップ119がYESとなった場合、図5に示したステップ121へ進み、図5に示したステップ133の次は図28に示したステップ155へ進む。
〔実施の形態7〕
実施の形態7では、実施の形態3と同様に、印刷機の回転速度が所定値(本刷り時の印刷機の最低の回転数)を超えている場合に、本刷り中の状態にあると判断させるようにする。図30に実施の形態7のインキ供給量調整装置のブロック図を示す。図31〜図33にこのインキ供給量調整装置10のCPU10Aが行う処理動作を示す。なお、この処理動作において、図31に示したステップ119がYESとなった場合、図5に示したステップ121へ進み、図5に示したステップ133の次は図32に示したステップ158へ進む。
〔実施の形態8〕
実施の形態8では、実施の形態4と同様に、前回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの各色毎の平均濃度値と今回測定したカラーバー9−2のパッチ9aの各色毎の平均濃度値との差が所定値(設定濃度差)よりも小さい場合に、本刷り中の状態にあると判断させるようにする。図34に実施の形態8のインキ供給量調整装置のブロック図を示す。図35〜図37にこのインキ供給量調整装置10のCPU10Aが行う処理動作を示す。なお、この処理動作において、図35に示したステップ119がYESとなった場合、図5に示したステップ121へ進み、図5に示したステップ133の次は図36に示したステップ162へ進む。
なお、上述した実施の形態1〜8では、測色計からの測色データより濃度値を求めるようにしたが、測色計の代わりに濃度計を用いて直接濃度値を求めるようにしてもよい。また、インキキーの開き量の基準の修正量に係数(コントロールレシオ)を掛けてインキキーの開き量の修正値を得るようにしたが、変換テーブル(基準の修正量と修正量との関係を示す変換カーブ)を用いてインキキーの開き量の修正量を得るようにしてもよい。この場合、本刷り開始前の状態では、第1の変換テーブルを用いてインキキーの開き量の修正量を得るようにし、本刷り中の状態では、第1の変換テーブルとは異なる第2の変換テーブルを用いてインキキーの開き量の修正量を得るようにする。
また、インキキーの開き量の基準の修正量に係数(コントロールレシオ)を掛けてインキキーの修正量を得る代わりに、本刷り開始前の状態の濃度差と修正量との関係を示す第1の変換テーブルと本刷り中の状態の濃度差と修正量との関係を示す第2の変換テーブルを設け、本刷り開始前の状態では第1の変換テーブルを用いて直接濃度差よりインキキーの開き量の修正量を得るようにし、本刷り中の状態では第2の変換テーブルを用いて直接濃度差よりインキキーの開き量の修正量を得るようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1〜8では、濃度値によって色合わせを行うようにしたが、濃度値を色彩値に置き換えても、同様にして色合わせを行うことができる。例えば、実施の形態1について言えば、図1に示したブロック図は、「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」と置き換えることによって、図38に示すようなブロック図とされる。また、図4〜図6に示したフローチャートは、「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」と置き換えることによって、図39〜図41に示すようなフローチャートとされる。また、例えば、実施の形態5について言えば、図21に示したブロック図は、「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」と置き換えることによって、図42に示すようなブロック図とされる。また、図22〜図25に示したフローチャートは、「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」と置き換えることによって、図43〜図46に示すようなフローチャートとされる。この場合、CPU10Aは、測色計10Kによって採取された色データから濃度値ではなく、色彩値を求める。実施の形態2〜4、実施の形態6〜8についても、「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」と置き換えることによって、同様のブロック図およびフローチャートを得ることができる。
なお、色彩値とは、日本工業規格(JIS規格)のJISZ8729で規定され、国際照明委員会(CIE)が推奨する色の表示方法であるL* * * 表色系又はL* * * 表色系で表された「L* 値,a* 値,b* 値」又は「L* 値,u* 値,v* 値」をいう。
本発明の一実施の形態(実施の形態1)を示すインキ供給量調整装置のブロック図である。 印刷機により印刷された印刷物の概略を示す平面図である。 測色計の設置状況を示す側面図である。 実施の形態1のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態1のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態1のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 インキキー駆動用モータの制御装置での処理動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態(実施の形態2)を示すインキ供給量調整装置のブロック図である。 このインキ供給量調整装置と接続される印刷機の制御装置の要部を示すブロック図である。 この印刷機の制御装置におけるインキ供給量調整装置からの正紙枚数カウンタの動作状態の問い合わせ時の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態2のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態2のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態(実施の形態3)を示すインキ供給量調整装置のブロック図である。 このインキ供給量調整装置と接続される印刷機の制御装置の要部を示すブロック図である。 この印刷機の制御装置におけるインキ供給量調整装置からの現在の印刷機の回転数の問い合わせ時の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態3のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態3のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態(実施の形態4)を示すインキ供給量調整装置のブロック図である。 実施の形態4のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態4のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態(実施の形態5)を示すインキ供給量調整装置のブロック図である。 実施の形態5のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態5のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態5のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態5のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態(実施の形態6)を示すインキ供給量調整装置のブロック図である。 実施の形態6のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態6のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態6のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態(実施の形態7)を示すインキ供給量調整装置のブロック図である。 実施の形態7のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態7のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態7のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態(実施の形態8)を示すインキ供給量調整装置のブロック図である。 実施の形態8のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態8のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 実施の形態8のインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 濃度値を色彩値に置き換えた場合の実施の形態1に対応するインキ供給量調整装置のブロック図である。 「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」に置き換えた場合の実施の形態1に対応するインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」に置き換えた場合の実施の形態1に対応するインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」に置き換えた場合の実施の形態1に対応するインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」に置き換えた場合の実施の形態5に対応するインキ供給量調整装置のブロック図である。 「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」に置き換えた場合の実施の形態5に対応するインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」に置き換えた場合の実施の形態5に対応するインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」に置き換えた場合の実施の形態5に対応するインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 「濃度値」を「色彩値」、「濃度差」を「色差」に置き換えた場合の実施の形態5に対応するインキ供給量調整装置の処理動作を示すフローチャートである。 輪転印刷機における各色の印刷ユニット内のインキ供給装置の要部を示す図である。
符号の説明
1…インキツボ、2…インキ、3…インキツボローラ、4(4−1〜4−n)…インキキー、5…インキ移しローラ、6…インキローラ群、7…刷版、8…版胴、9…印刷物、9−2…カラーバー、9a(9a1,9a2,9a3,9a4)…濃度測定用のパッチ、10…インキ供給量調整装置、10A…CPU、10B…RAM、10C…ROM、10D…入力装置、SW1…印刷状態入力スイッチ、SW2…濃度測定用のスタートスイッチ、SW3…制御終了スイッチ、SW4…許容値条件入力スイッチ、SW41…本刷り開始前の許容値条件入力スイッチ、SW42…本刷り中の許容値条件入力スイッチ、10K…測色計、M1〜M17…メモリ、11…インキキー駆動用モータの制御装置、13,14…印刷機の制御装置、13J…正紙枚数カウンタ。

Claims (16)

  1. 印刷物の濃度値を測定し、この測定した濃度値と予め設定されている基準濃度値との濃度差を求め、この求めた濃度差に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整方法において、
    第1の許容濃度差を設定する工程と、
    第2の許容濃度差を設定する工程と、
    前記濃度差が前記第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第1のインキ供給量調整工程と、
    前記濃度差が前記第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第2のインキ供給量調整工程と、
    前記濃度差が前記第1の許容濃度差と前記第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する第3のインキ供給量調整工程と、
    前記第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程と
    を備えたことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整方法。
  2. 請求項1に記載された印刷機のインキ供給量調整方法において、
    前記第2の許容濃度差が前記第1の許容濃度差よりも大きいことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整方法。
  3. 印刷物の濃度値を測定し、この測定した濃度値と予め設定されている基準濃度値との濃度差を求め、この求めた濃度差に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整方法において、
    本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容濃度差を設定する工程と、
    本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容濃度差を設定する工程と、
    本刷り中の色合わせ用の第1の許容濃度差を設定する工程と、
    本刷り中の色合わせ用の第2の許容濃度差を設定する工程と、
    前記濃度差が前記本刷り開始前の第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第1のインキ供給量調整工程と、
    前記濃度差が前記本刷り開始前の第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第2のインキ供給量調整工程と、
    前記濃度差が前記本刷り開始前の第1の許容濃度差と前記本刷り開始前の第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第3のインキ供給量調整工程と、
    前記濃度差が前記本刷り中の第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第1のインキ供給量調整工程と、
    前記濃度差が前記本刷り中の第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第2のインキ供給量調整工程と、
    前記濃度差が前記本刷り中の第1の許容濃度差と前記本刷り中の第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第3のインキ供給量調整工程と、
    本刷り開始前の色合わせにおいて前記本刷り開始前の第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程と、
    本刷り中の色合わせにおいて前記本刷り中の第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程と、
    本刷り開始前の色合わせか本刷り中の色合わせかを判断する工程と
    を備えたことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整方法。
  4. 請求項3に記載された印刷機のインキ供給量調整方法において、
    前記本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容濃度差が前記本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容濃度差よりも大きく、
    前記本刷り中の色合わせ用の第2の許容濃度差が前記本刷り中の色合わせ用の第1の許容濃度差よりも大きい
    ことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整方法。
  5. 印刷物の色彩値を測定し、この測定した色彩値と予め設定されている基準色彩値との色差を求め、この求めた色差に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整方法において、
    第1の許容色差を設定する工程と、
    第2の許容色差を設定する工程と、
    前記色差が前記第1の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第1のインキ供給量調整工程と、
    前記色差が前記第2の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第2のインキ供給量調整工程と、
    前記色差が前記第1の許容色差と前記第2の許容色差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する第3のインキ供給量調整工程と、
    前記第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程と
    を備えたことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整方法。
  6. 請求項5に記載された印刷機のインキ供給量調整方法において、
    前記第2の許容色差が前記第1の許容色差よりも大きいことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整方法。
  7. 印刷物の色彩値を測定し、この測定した色彩値と予め設定されている基準色彩値との色差を求め、この求めた色差に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整方法において、
    本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容色差を設定する工程と、
    本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容色差を設定する工程と、
    本刷り中の色合わせ用の第1の許容色差を設定する工程と、
    本刷り中の色合わせ用の第2の許容色差を設定する工程と、
    前記色差が前記本刷り開始前の第1の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第1のインキ供給量調整工程と、
    前記色差が前記本刷り開始前の第2の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第2のインキ供給量調整工程と、
    前記色差が前記本刷り開始前の第1の許容色差と前記本刷り開始前の第2の許容色差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第3のインキ供給量調整工程と、
    前記色差が前記本刷り中の第1の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第1のインキ供給量調整工程と、
    前記色差が前記本刷り中の第2の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第2のインキ供給量調整工程と、
    前記色差が前記本刷り中の第1の許容色差と前記本刷り中の第2の許容色差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第3のインキ供給量調整工程と、
    本刷り開始前の色合わせにおいて前記本刷り開始前の第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程と、
    本刷り中の色合わせにおいて前記本刷り中の第1〜第3のインキ供給量調整工程の何れの工程によってインキ供給量の調整を行うかを選択する工程と、
    本刷り開始前の色合わせか本刷り中の色合わせかを判断する工程と
    を備えたことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整方法。
  8. 請求項7に記載された印刷機のインキ供給量調整方法において、
    前記本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容色差が前記本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容色差よりも大きく、
    前記本刷り中の色合わせ用の第2の許容色差が前記本刷り中の色合わせ用の第1の許容色差よりも大きい
    ことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整方法。
  9. 印刷物の濃度値を測定する濃度値測定手段と、
    この濃度値測定手段によって測定された濃度値と予め設定されている基準濃度値との濃度差を求める濃度差演算手段とを備え、
    この濃度差演算手段によって求められた濃度差に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整装置において、
    第1の許容濃度差を設定する手段と、
    第2の許容濃度差を設定する手段と、
    前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第1のインキ供給量調整と、前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第2のインキ供給量調整と、前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記第1の許容濃度差と前記第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する第3のインキ供給量調整とを行うインキ供給量調整手段と、
    前記第1〜第3のインキ供給量調整の何れによってインキ供給量の調整を行うかを選択する手段と
    を備えたことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整装置。
  10. 請求項9に記載された印刷機のインキ供給量調整装置において、
    前記第2の許容濃度差が前記第1の許容濃度差よりも大きいことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整装置。
  11. 印刷物の濃度値を測定する濃度値測定手段と、
    この濃度値測定手段によって測定された濃度値と予め設定されている基準濃度値との濃度差を求める濃度差演算手段とを備え、
    この濃度差演算手段によって求められた濃度差に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整装置において、
    本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容濃度差を設定する手段と、
    本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容濃度差を設定する手段と、
    本刷り中の色合わせ用の第1の許容濃度差を設定する手段と、
    本刷り中の色合わせ用の第2の許容濃度差を設定する手段と、
    前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記本刷り開始前の第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第1のインキ供給量調整と、前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記本刷り開始前の第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第2のインキ供給量調整と、前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記本刷り開始前の第1の許容濃度差と前記本刷り開始前の第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第3のインキ供給量調整と、前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記本刷り中の第1の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第1のインキ供給量調整と、前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記本刷り中の第2の許容濃度差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第2のインキ供給量調整と、前記濃度差演算手段によって求められた濃度差が前記本刷り中の第1の許容濃度差と前記本刷り中の第2の許容濃度差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第3のインキ供給量調整とを行うインキ供給量調整手段と、
    本刷り開始前の色合わせにおいて前記本刷り開始前の第1〜第3のインキ供給量調整の何れによってインキ供給量の調整を行うかを選択する手段と、
    本刷り中の色合わせにおいて前記本刷り中の第1〜第3のインキ供給量調整の何れによってインキ供給量の調整を行うかを選択する手段と、
    本刷り開始前の色合わせか本刷り中の色合わせかを判断する手段と
    を備えたことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整装置。
  12. 請求項11に記載された印刷機のインキ供給量調整装置において、
    前記本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容濃度差が前記本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容濃度差よりも大きく、
    前記本刷り中の色合わせ用の第2の許容濃度差が前記本刷り中の色合わせ用の第1の許容濃度差よりも大きい
    ことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整装置。
  13. 印刷物の色彩値を測定する色彩値測定手段と、
    この色彩値測定手段によって測定された色彩値と予め設定されている基準色彩値との色差を求める色差演算手段とを備え、
    この色差演算手段によって求められた色差に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整装置において、
    第1の許容色差を設定する手段と、
    第2の許容色差を設定する手段と、
    前記色差演算手段によって求められた色差が前記第1の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第1のインキ供給量調整と、前記色差演算手段によって求められた色差が前記第2の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する第2のインキ供給量調整と、前記色差演算手段によって求められた色差が前記第1の許容色差と前記第2の許容色差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する第3のインキ供給量調整とを行うインキ供給量調整手段と、
    前記第1〜第3のインキ供給量調整の何れによってインキ供給量の調整を行うかを選択する手段と
    を備えたことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整装置。
  14. 請求項13に記載された印刷機のインキ供給量調整装置において、
    前記第2の許容色差が前記第1の許容色差よりも大きいことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整装置。
  15. 印刷物の色彩値を測定する色彩値測定手段と、
    この色彩値測定手段によって測定された色彩値と予め設定されている基準色彩値との色差を求める色差演算手段とを備え、
    この色差演算手段によって求められた色差に基づいて刷版へのインキ供給量を調整する印刷機のインキ供給量調整装置において、
    本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容色差を設定する手段と、
    本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容色差を設定する手段と、
    本刷り中の色合わせ用の第1の許容色差を設定する手段と、
    本刷り中の色合わせ用の第2の許容色差を設定する手段と、
    前記色差演算手段によって求められた色差が前記本刷り開始前の第1の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第1のインキ供給量調整と、前記色差演算手段によって求められた色差が前記本刷り開始前の第2の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第2のインキ供給量調整と、前記色差演算手段によって求められた色差が前記本刷り開始前の第1の許容色差と前記本刷り開始前の第2の許容色差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する本刷り開始前の第3のインキ供給量調整と、前記色差演算手段によって求められた色差が前記本刷り中の第1の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第1のインキ供給量調整と、前記色差演算手段によって求められた色差が前記本刷り中の第2の許容色差よりも大きい場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第2のインキ供給量調整と、前記色差演算手段によって求められた色差が前記本刷り中の第1の許容色差と前記本刷り中の第2の許容色差との間にある場合にのみインキ供給量を調整する本刷り中の第3のインキ供給量調整とを行うインキ供給量調整手段と、
    本刷り開始前の色合わせにおいて前記本刷り開始前の第1〜第3のインキ供給量調整の何れによってインキ供給量の調整を行うかを選択する手段と、
    本刷り中の色合わせにおいて前記本刷り中の第1〜第3のインキ供給量調整の何れによってインキ供給量の調整を行うかを選択する手段と、
    本刷り開始前の色合わせか本刷り中の色合わせかを判断する手段と
    を備えたことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整装置。
  16. 請求項15に記載された印刷機のインキ供給量調整装置において、
    前記本刷り開始前の色合わせ用の第2の許容色差が前記本刷り開始前の色合わせ用の第1の許容色差よりも大きく、
    前記本刷り中の色合わせ用の第2の許容色差が前記本刷り中の色合わせ用の第1の許容色差よりも大きい
    ことを特徴とする印刷機のインキ供給量調整装置。
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