JP2005120359A - 高分子量ポリオキサレート樹脂及びその製造方法 - Google Patents

高分子量ポリオキサレート樹脂及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールから高分子量のポリオキサレート樹脂を製造する方法を提供することを課題とする。また、一般的な溶融加工法による成形が可能であると共に充分な機械的特性を有する成形物が得られる高分子量ポリオキサレート樹脂を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明は、下記化学式で表される、末端にアルコキシ基と水酸基とホルメート基のいずれかを有してなるポリオキサレートからなる、高分子量ポリオキサレート樹脂に関する。(式中、Aは、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい、主鎖の炭素数が3〜12であるアルキレン基を表し、nは重合度を表す。また、Xは、H−、ROCOCO−、OHC−を表し、XがH−のときは、Yは−OR又は−OAOH又は−OAOCHOを表し、XがROCOCO−又はOHC−のときは、Yは−OR又は−OAOCHOを表す。Rはアルキル基を表す。)
【化1】
Figure 2005120359

【選択図】 なし

Description

本発明は、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを原料とする高分子量ポリオキサレート樹脂及びその製造方法に関する。
シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールからポリオキサレートを製造する方法が従来から知られているが、得られるポリオキサレート樹脂は殆どが低分子量であって、溶融加工ができない、成形物の機械的特性が劣るなどの問題により、実用的な価値が殆どないものであった。
例えば、(1)非特許文献1では、シュウ酸ジエチルとトリメチレングリコールを加熱してエステルを調製し、次いで分別結晶することにより、その高分子量画分として平均分子量約2000のポリトリメチレンオキサレートを得たことが報告されている。同様に、シュウ酸ジエチルと1,6−ヘキサンジオールから平均分子量約1100のポリヘキサメチレンオキサレートを得たことも報告されている。しかし、得られたポリオキサレートは分子量が低く、ポリマーというよりはむしろ低分子量のオリゴマーというべきもので、成形物の製造や物性などは報告されていなかった。また、シュウ酸ジエステルとジオールの使用割合は記載されていなかった。
(2)特許文献1では、シュウ酸ジエチル(0.02mol)とtrans−1,4−シクロヘキサンジメタノール(0.022mol)をチタンテトラブトキシドの存在下に180〜190℃で加熱し、更に220℃で1mmHg(133Pa)まで減圧することにより、融点205〜210℃、固有粘度0.75のポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレートを得たことが記載されている。しかし、脱グリコール反応で高分子量化するためには、高温・高真空下で長時間の重合が必要であることから、このポリオキサレートは、融点近傍の重合条件で劇的な高分子量化を遂げたものとは考えられないものであった。また、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合は、シュウ酸ジアルキルに対して脂肪族ジオールが過剰であった。
(3)非特許文献2では、シュウ酸ジエチル1モルに対してtrans−1,4−シクロヘキサンジメタノールを1.25モル仕込んでプレポリマーを製造し、次いでポリマーの融点以下の温度で固相重合することにより、固有粘度0.77のポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレートを得たことが報告されている。しかし、このポリオキサレートは、特許文献2の場合と同様に融点以下の重合条件で劇的な高分子量化を遂げたものとは考えられないもので、成形物の物性などは報告されていなかった。また、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合は、シュウ酸ジアルキルに対して脂肪族ジオールが過剰であった。
(4)非特許文献3では、シュウ酸ジエチルと1,4−ブタンジオールをジオクチル酸スズの存在下に90〜120℃で加熱した後、更に135℃で0.1〜0.5Torr(13.3〜66.5Pa)まで減圧することにより、重合度9(平均分子量1300)のポリテトラメチレンオキサレートを得たことが報告されている。同様に、シュウ酸ジエチルと2−ブチン−1,4−ジオールから重合度32(平均分子量4500)のポリブチンオキサレートを得たことも報告されている。しかし、得られたポリオキサレートはポリマーというよりは低分子量のオリゴマーであって、成形物の製造や物性などは報告されていなかった。また、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合は等モルであった。
(5)特許文献2では、シュウ酸又はシュウ酸の反応性誘導体(具体的にはシュウ酸ジメチル)と炭素数2〜12の脂肪族ジオール(1,6−ヘキサンジオール等)から製造される、数平均分子量が1500〜15000の範囲で両末端に水酸基を有する、優れた生分解性を示すポリオキサレート(シュウ酸オリゴエステル)が開示されている。しかし、得られたポリオキサレートは低分子量であって、溶融加工が不可能であるか又は非常に難しく、かつ極めて機械的強度の低いものであった。また、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合は、酸成分(シュウ酸ジアルキル)に対してグリコール成分(脂肪族ジオール)が過剰であった。
一方、近年、高分子量を有すると考えられるポリオキサレートも知られるようになったが、高分子量のポリオキサレート樹脂を製造する方法は具体的には殆ど知られていなかった。高分子量のものを得ている場合であっても、そのポリオキサレート樹脂は、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールから高分子量化できたものではなく、シュウ酸と脂肪族ジオールの重縮合によるものや環状オキサレートモノマーの開環重合などによるもので、一般的な溶融加工法で満足な物性を有する成形物(フィルム、繊維等)へ成形することが困難なものであったり、ポリマー末端のカルボキシル基の影響が無視できず、カルボキシル基の作用によって自発的な分解が生じるものであったり脆いものであった。
例えば、(6)特許文献3では、数平均分子量が70000より大きく1000000以下の高分子量脂肪族ポリエステルが開示されていて、原料として用いるジカルボン酸(又はそのエステル又は酸無水物)にシュウ酸が含まれていた。また、該ジカルボン酸とジオールの使用割合はいずれか一方が過剰であり、得られる高分子量脂肪族ポリエステルは過剰成分又は両者の官能基を末端に有するものであった。しかしながら、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを原料とする高分子量ポリオキサレートの製造方法については何ら具体的に開示されておらず、得られるポリオキサレートについても全く開示されていなかった。実際、本発明者らの検討によれば、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合を変えたのみでは高分子量のポリオキサレート樹脂を得ることは困難であった。
(7)特許文献4では、ポリエチレンオキサレート、その成形物、及びその製造方法が開示されている。このポリエチレンオキサレートは、或る程度の高分子量を有していると考えられるものの、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを原料とするものではなく、エチレンオキサレートオリゴマーを解重合して得られる環状エチレンオキサレートモノマーを開環重合して製造されるものであった。また、このポリエチレンオキサレートは優れた耐熱性を示すものであるとされているが、溶融加工によって得られる成形物は伸びが小さく脆いものであった。
なお、(8)特許文献5では、シュウ酸とグリコールを原料とするポリオキサレート及びその製造方法が開示されている。しかし、このポリオキサレートは、或る程度の高分子量を有していると考えられるものの、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを原料とするものではない上にグリコールを過剰に仕込むものであり、ポリマー末端のカルボキシル基の影響が無視できず、カルボキシル基の作用によって自発的な分解が生じるものであるか、脆いものであった。
J.Am.Chem.Soc.,52,3292(1930) J.Polym.Sci.:Part A,2,2115(1964) J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.,28,1361(1990) 米国特許第2901466号明細書 特開2002−145691号公報 特開平8−48756号公報 特開平9−316181号公報 特開平9−59359号公報
本発明は、シュウ酸ジメチル等のシュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを原料とする高分子量のポリオキサレート樹脂及びその製造方法を提供することを課題とする。また、一般的な溶融加工法による成形が可能であると共に充分な機械的特性を有する成形物が得られるような高分子量のポリオキサレート樹脂を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、シュウ酸ジアルキルを脂肪族ジオールに対して過剰に用いると共に原料中の水分濃度を制御して、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを重縮合反応させることにより、溶融成形加工が可能な高分子量のポリオキサレート樹脂がシュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールから得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の課題は、以下の発明により解決される。
1)下記化学式で表される、アルコキシ基、水酸基、ホルメート基のいずれかを末端に有してなるポリオキサレートからなる、高分子量ポリオキサレート樹脂。(式中、Aは、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい、主鎖の炭素数が3〜12であるアルキレン基を表し、nは重合度を表す正の整数である。また、Xは、H−、ROCOCO−、OHC−のいずれかを表し、XがH−のときは、Yは、−OR、−OAOH、−OAOCHOのいずれかを表し、XがROCOCO−又はOHC−のときは、Yは−OR又は−OAOCHOを表す。Rはアルキル基を表す。)
Figure 2005120359
2)0.1≦([OR]+[OCHO])/([OH]+[OR]+[OCHO])≦1.0の関係を満たす、前記1記載の高分子量ポリオキサレート樹脂。(但し、[OR]はポリオキサレートの末端アルコキシ基の濃度、[OCHO]はポリオキサレートの末端ホルメート基の濃度、[OH]はポリオキサレートの末端水酸基の濃度を表す。)
3)数平均分子量が20000〜100000である、前記1又は2記載の高分子量ポリオキサレート樹脂。
4)ポリオキサレートが、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合を0.5≦OL/OX<1の範囲とすると共に、原料中の水分濃度を2000ppm未満に制御して重縮合反応させる重縮合反応の生成物である、請求項1〜3のいずれか記載の高分子量ポリオキサレート樹脂。(但し、OXはシュウ酸ジアルキルのモル数を表し、OLは脂肪族ジオールのモル数を表す。)
5)Rがメチル基である、前記1〜4のいずれか記載の高分子量ポリオキサレート樹脂。
6)シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合を0.5≦OL/OX<1の範囲とすると共に、原料中の水分濃度を2000ppm未満に制御して、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを重縮合反応させてポリオキサレートを生成させることを特徴とする、前記1記載の高分子量ポリオキサレート樹脂の製造方法。(但し、OX、OLは前記と同様である。)
7)原料中の水分濃度を10〜2000ppmに制御する、前記6記載の高分子量ポリオキサレート樹脂の製造方法。
本発明により、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを原料として高分子量のポリオキサレート樹脂を初めて提供することができる。即ち、生分解性材料としての利用が期待できる高分子量の(実用的な高い分子量を有する)ポリオキサレート樹脂は、従来、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールから製造するのが困難であったところ、本発明は、シュウ酸源にシュウ酸ジアルキルを用いて高分子量のポリオキサレート樹脂を製造することを初めて可能にして該樹脂を提供できるようにしたものである。
本発明で得られる高分子量ポリオキサレート樹脂は、通常の熱可塑性プラスチックに適用される一般的な溶融加工法による成形が可能であるので、シート、フィルム、チューブ、繊維、射出成形物、発泡体などとして広範な分野に利用可能な、充分な機械的特性を有する成形物を製造できるものである。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明で使用されるシュウ酸ジアルキルとしては、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸プロピル、シュウ酸ジブチル等の炭素数1〜4のアルキル基(前記化学式のRに相当する)を有するシュウ酸ジアルキルが好ましく、中でもシュウ酸ジメチルが特に好ましい。また、シュウ酸ジアルキルには、ポリオキサレート樹脂の耐熱性を上げるなどの所望に応じて、テレフタル酸ジメチル等の芳香族ジカルボン酸エステルや炭酸ジアルキル等の炭酸エステルを一部含有させてもよい。但し、これらの使用量はポリオキサレート樹脂の生分解性を損なわない範囲であることが好ましく、例えば、シュウ酸ジアルキルの50モル%未満であり、多すぎるとポリオキサレート樹脂の生分解性がなくなって好ましくない。
本発明で得られる高分子量ポリオキサレート樹脂の脂肪族ジオール単位は、前記化学式のアルキレン基Aにより規定される。アルキレン基Aの炭素鎖が短かすぎると、重合時に解重合を起こして環状物を副生しやすく、高分子量のポリオキサレート樹脂を得るためには好ましくない。また、得られるポリオキサレート樹脂も耐熱性は優れるが、硬くて脆いものとなる。アルキレン基Aの炭素鎖が長すぎると、得られるポリオキサレート樹脂が疎水的になり、融点や結晶化温度が低下して用途が制限されて好ましくない。従って、前記化学式のアルキレン基Aは主鎖の炭素数が3〜12であるものが好適である。なお、アルキレン基Aは主鎖の炭素数が偶数でも奇数でもよく、直鎖構造に限らず、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい。脂肪族ジオール単位の構造は、ポリオキサレート樹脂の融点や結晶化速度などへ著しく影響を及ぼすため、溶融加工条件或いは成形物の使用温度に応じた適切な脂肪族ジオールを選択することになる。
本発明で使用される脂肪族ジオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、trans(又はcis)−1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−プロパンジオール、2、2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1、3−ヘキサンジオールなどが具体的に挙げられる。これら脂肪族ジオールでは、1,6−ヘキサンジオール、trans(又はcis)−1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましく使用される。なお、脂肪族ジオールはポリオキサレート中に2種類以上含有されていてもよい。
前記脂肪族ジオールには、必要に応じて、ポリオキサレート樹脂の溶融加工性或いは成形物の機械的特性を改良する目的で、多価アルコール化合物(前記脂肪族ジオールを除く)を一部含有させてもよい。このような多価アルコール化合物としては、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオールなどが挙げられる。但し、多価アルコール化合物の使用割合は重合時或いは溶融加工時にゲル化を引き起こさない範囲であることが好ましく、例えば、脂肪族ジオールの30モル%以下、特に10モル%以下であるのがよい。多価アルコール化合物が多すぎると、上記のように重合時或いは溶融加工時にゲル化を招く恐れがあって好ましくない。
更に、前記脂肪族ジオールには、ポリオキサレート樹脂の耐熱性を上げるなどの所望に応じて、芳香族ジオールを一部含有させてもよい。このような芳香族ジオールとしては、ビスフェノールA、p−キシリレングリコール、ハイドロキノンなどが挙げられる。但し、芳香族ジオールの使用割合は融点が高くなって溶融成形加工温度範囲が狭くならない範囲であることが好ましく、例えば、脂肪族ジオールの50モル%未満である。芳香族ジオールが多すぎると、上記のように融点が高くなって溶融成形加工温度範囲が狭くなる恐れがあるので好ましくない。
シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを重縮合反応させる本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂の製造方法においては、シュウ酸ジアルキルを脂肪族ジオールに対して過剰に用いることが必要である。シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合(仕込みモル比)は、OXをシュウ酸ジアルキルのモル数、OLを脂肪族ジオールのモル数とすれば、0.5≦OL/OX<1の範囲であるが、中でも0.6≦OL/OX<1、更には0.7≦OL/OX<1、特に0.8≦OL/OX<1の範囲であることが好ましい。本発明では、このようにシュウ酸ジアルキルを過剰に用いることによりポリオキサレートを高分子量化することができる。シュウ酸ジアルキルが余りに過剰であると、そのシュウ酸ジアルキルを系外に留去するために高真空と多大の熱エネルギーが必要になるので、工業的には前記範囲内であることが好ましい。
また、本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂の製造方法においては、原料(後述する)中の水分濃度を2000ppm未満に制御することが必要である。即ち、反応原料中の水分濃度は2000ppm未満、好ましくは10〜2000ppmに制御される。水分濃度が2000ppm以上になるとホルメート基の生成により末端の封止が進みすぎて高分子量化が起りにくくなるので好ましくない。本発明では、このように、本発明では、更に水分濃度を制御することによってポリオキサレートを高分子量化することができる。
本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂は、前記化学式で表されるポリオキサレートからなり、アルキル基、水酸基、ホルメート基のいずれかを末端に有してなるものである。即ち、本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂は、繰り返し単位が−O−A−O−CO−CO−であって末端基が以下のようであり、数平均分子量が好ましくは後述の範囲のものである。但し、A、Rは前記と同様である。
i)繰り返し単位のエーテル基(−O−)側の分子末端に結合する末端基がH−のとき:他方のカルボニル基(−CO−)側の分子末端に結合する末端基は、−OR、−OAOH、−OAOCHOのいずれかである。
Ii)繰り返し単位のエーテル基(−O−)側の分子末端に結合する末端基がROCOCO−又はOHC−のとき:他方のカルボニル基(−CO−)側の分子末端に結合する末端基は、−OR又は−OAOCHOである。
また、本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂では、eq/gの単位で表される末端水酸基濃度[OH]、末端シュウ酸アルキル基濃度[OR]、及び末端ホルメート基濃度[OCHO]が、0.1≦([OR]+[OCHO])/([OH]+[OR]+[OCHO])≦1.0なる式、更には0.15≦([OR]+[OCHO])/([OH]+[OR]+[OCHO])≦1.0なる式を満たすことが色調の面で更に好ましい。
更に、本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂は、成形物の機械的強度と溶融成形加工時の粘度のいずれも満足させるため、数平均分子量(M)が20000〜100000の範囲であることが好ましいが、25000〜800000、更には25000〜75000、特に30000〜70000の範囲であることがより好ましい。Mが20000未満であると成形物の機械的な強度が低くなり、100000を超えると溶融粘度が高くなって成形加工しにくくなるために好ましくない。なお、「n」は重合度を表す正の整数であり、数平均分子量を満足する数値である。
本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂は、シュウ酸ジアルキル(好ましくはシュウ酸ジメチル)と脂肪族ジオールをバッチ式又は連続式で重縮合反応(好ましくは溶融重合)させることにより得ることができる。具体的には、以下の操作で示されるような、(I)前重縮合工程、(II)後重縮合工程の順で行うのが好ましい。
(I)前重縮合工程:シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを反応器に仕込んで、反応器内を窒素置換した後、攪拌及び/又は窒素バブリングしながら突沸させないように徐々に昇温する。反応圧力は常圧でよいが、反応温度は、最終到達温度が120〜230℃、更には130〜200℃の範囲になるように制御するのが好ましい。反応の進行に伴って、反応液中に生成したアルコール(メタノール等)が含まれてくる。
本発明では、高分子量のポリオキサレートを得るために、重縮合反応において前記のように原料中の水分濃度を2000ppm未満に制御することが必要である。水分の制御は、例えば、反応原料(特に該シュウ酸ジアルキル及び該脂肪族ジオール)を反応器に仕込む前に公知の方法により脱水及び/又は乾燥して、仕込み後は反応器内を窒素置換すればよい。なお、この反応原料には、シュウ酸ジアルキル及び脂肪族ジオール以外に触媒が含まれ、シュウ酸ジアルキルにはそれに含有させてよいもの(芳香族ジカルボン酸エステル、炭酸エステル)、脂肪族ジオールにはそれに含有させてよいもの(多価アルコール化合物、芳香族ジオール)も含まれる。
前重縮合工程におけるシュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの仕込み比は、前記のように、シュウ酸ジアルキル1モルに対して、脂肪族ジオールが1モル未満から0.50モル以下の範囲であることが好ましいが、1モル未満から0.60モル以下、更には1モル未満から0.70モル以下、特に1モル未満から0.80モル以下の範囲であることがより好ましい。
重縮合反応では、反応促進の目的で必要に応じて触媒を用いることができる。このような触媒としては、P、Ti、Ge、Zn、Fe、Sn、Mn、Co、Zr、V、Ir、La、Ce、Li、Ca、Hfなどの化合物が好ましい。特に、有機チタン化合物、有機スズ化合物が好ましく、例えば、チタンアルコキシド(チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド等)、ジスタノキサン化合物(1−ヒドロキシ−3−イソチオシアネート−1,1,3,3−テトラブチルジスタノキサン等)、酢酸スズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレートなどが高活性で好適である。触媒添加量及び触媒添加時期は、反応促進を図ることができれば特に制限されない。
(II)後重縮合工程:次いで、前重縮合工程の最終到達温度で、反応器内を攪拌及び/又は窒素バブリングしながら突沸させないように徐々に減圧して、圧力を500〜100mmHg(66.5〜13.3kPa)にして数時間保持し、生成したアルコールを留出させる。その後、更に昇温及び減圧してアルコールを完全に留出させる。最終到達圧力は、3.0mmHg(399Pa)より低い圧力、更には1.0mmHg(133Pa)以上で3.0mmHg(665Pa)より低い、特に1.0〜2.0mmHg(266Pa)の範囲の圧力であることが好ましい。また、反応温度は、最終到達温度が160〜300℃、更には180〜250℃の範囲になるように制御することが好ましい。
このように、本発明では、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを、(I)前重縮合工程で、最終到達温度が120〜230℃になるように昇温して反応させ、次いで、(II)後重縮合工程で、最終到達温度が160〜300℃の範囲になるように昇温すると共に最終到達圧力が3.0mmHg(399Pa)より低い圧力となるように減圧しながらアルコールを留出させて反応させることが好ましい。
重縮合反応において、反応器は公知のものを用いることができるが、反応を効率よく進めるために反応中に生成するアルコールを蒸発しやすくする必要があることから、反応液の自由表面更新性を高めて広い気液接触面を確保できるものであることが好ましい。例えば、縦型の反応器であれば、攪拌装置を備えたフラスコや反応釜を使用でき、攪拌装置の代わりに窒素などの不活性ガスを反応液に吹き込んでバブリングできる装置を備えたものも使用できる。横型の反応器では、攪拌翼を1軸又は2軸備えた混練装置が効率的に表面積を大きくできるので好ましい。また、反応器は高粘度用のものであることが好ましい。なお、重縮合反応においては、熱劣化防止のため、必要であれば耐熱剤を添加しておいてもよい。
本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂は、押出成形、射出成形、プレス成形、中空成形、真空成形などの一般的な溶融加工法を適用して、フィルム、シート、繊維、不織布、容器、農・産業資材及び部材などの成形物にすることができる。また、この成形物を一軸又は二軸延伸加工することもできる。これら本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂から得られる成形物は、高い機械的特性を有するものである。従って、本発明の高分子量ポリオキサレートから得られる成形物及び成形材料は熱可塑性プラスチックが用いられる公知の各種用途に利用することができる。更に、本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂は、生分解性に優れたプラスチックとしての公知の各種用途に利用できる。
本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂はそれ単独で使用することができるが、必要に応じて他の成分(添加剤、他の重合体等)を単独又は複数で配合して組成物(該ポリオキサレートを含んでなる材料;粉末、チップ、ビーズ等)として使用することもできる。配合できる添加剤としては、例えば、加水分解抑制剤、結晶核剤、顔料、染料、耐熱剤、着色防止剤、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤、安定剤、充填剤(タルク、クレイ、モンモリロナイト、マイカ、ゼオライト、ゾノトライト、炭酸カルシウム、カーボンブラック、シリカ粉末、アルミナ粉末、酸化チタン粉末等)、強化材(ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維、セルロース繊維等)、難燃剤、可塑剤、防水剤(ワックス、シリコンオイル、高級アルコール、ラノリン等)などが挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲で添加できる。
また、配合できる他の重合体としては、天然又は合成高分子が挙げられる。天然高分子としては、例えば、澱粉、セルロース、キトサン、アルギン酸、天然ゴムなどが挙げることができ、合成高分子としては、例えば、ポリカプロラクトン又はその共重合体、ポリ乳酸又はその共重合体、ポリグリコール酸、ポリコハク酸エステル、コハク酸/アジピン酸コポリエステル、コハク酸/テレフタル酸コポリエステル、ポリ(3−ヒドロキシブタン酸)、(3−ヒドロキシブタン酸/4−ヒドロキシブタン酸)コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリグルタミン酸エステル、ポリエステルゴム、ポリアミドゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、水添SBS等のゴム又はエラストマーなどを挙げることができる。
以下、実施例及び比較例に挙げて本発明を具体的に説明する。但し、ポリオキサレート樹脂の物性測定、構造解析及び成形は次のように行った。
(1)水分
反応原料の水分含有量は、カールフィッシャー電量滴定法により測定した。測定条件は以下の通りである。
・使用機種:三菱化成製CA−06
・操作:200℃で原料を加熱し、気化した水分を乾燥窒素でカールフィッシャー液に導入して測定した。
(2)溶液粘度([η])
(i)25±0.1℃の恒温水槽に取り付けたウベローデ型粘度計(50mL容の液だめを備え、25℃における標線間の水の落下時間は300秒である)に試薬特級品のクロロホルム10mlを仕込んで、10分後に標線間の落下時間(t秒)を測定した。
(ii)次に、ポリオキサレート樹脂0.16g±0.00064gを秤量して、これに前と同様のクロロホルム20mLを加えて室温でポリオキサレート樹脂を完全に溶解させた後、この溶液(濃度(C)=0.800g/dL)10mLを空の粘度計に仕込んで、10分後に標線間の落下時間(t秒)を測定した。
(iii)t、t及びCから、式(ηsp1/C1=(t/t−1)/C)により還元粘度(ηsp1/C1;dL/g)を求めた。
(iv)続いて、粘度計中のポリオキサレート樹脂−クロロホルム溶液に前と同様のクロロホルム10mLを混合して10分間静置した後、この溶液(濃度(C)=0.400g/dL)の標線間の落下時(t秒)を測定した。t、t及びCから、前と同様に還元粘度(ηsp2/C;dL/g)を求めた。
(v)更に、同じ操作を2回行って、濃度が0.267g/dL(C)及び0.200g/dL(C)の溶液の落下時間(t秒及びt秒)をそれぞれ測定した。t、t、C、及び、t、t、Cから、前と同様に還元粘度(ηsp3/C及びηsp4/C)をそれぞれ求めた。
(vi)以上の測定により得られた還元粘度(ηsp1/C、ηsp2/C、ηsp3/C、ηsp4/C)と濃度(C、C、C、C)の関係をグラフ化し、[η]=(ηsp/C)c→0の関係に基づいて、グラフ上で濃度を0に外挿することにより[η]を求めた。
(3)数平均分子量(M):H−NMRスペクトルから求めたシグナル強度をもとに下記計算式によりMを算出した。H−NMRの測定条件は以下の通りである。
・使用機種:日本電子製JNM−EX400WB
・溶媒:CDCl
・積算回数:32回
・試料濃度:5重量%
・計算式(シュウ酸ジアルキルとしてシュウ酸ジメチルを用いた場合):M=n×M+n(OH)×[M(OL)−17]+n(OCHO)×45.02+n(OCH3)×103.06
但し、式中の各項は以下のように規定される。
・n=N/{[N(OH)+N(OCHO)+N(OCH3)]/2}
・n(OH)=N(OH)/{[N(OH)+N(OCHO)+N(OCH3)]/2}
・n(OCHO)=N(OCHO)/{[N(OH)+N(OCHO)+N(OCH3)]/2}
・n(OCH3)=N(OCH3)/{[N(OH)+N(OCHO)+N(OCH3)]/2}
・N=[S/s−1]/s
・N(OH)=S(OH)/s(OH)
・N(OCHO)=S(OCHO)/s(OCHO)
・N(OCH3)=S(OCH3)/s(OCH3)
また、各項は以下の意味を有する。
・N:試料ポリオキサレート樹脂の末端基に隣接する繰り返し単位を除いた繰り返し単位の総数。
・n:ポリオキサレート分子1本当たりの繰り返し単位の平均数。
・S:試料ポリオキサレート樹脂の末端基を除いた繰り返し単位中の任意の水素積分値(例えば、脂肪族ジオールとして1,4−シクロヘキサンジメタノールを用いた場合は3.95〜4.42ppmのメチレンプロトンに基づくシグナルの積分値)。
・s:水素積分値Sにカウントされる水素数(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールの場合は2)。
・N(OH):試料ポリオキサレート樹脂の末端水酸基の総数。
・n(OH):ポリオキサレート分子1本当たりの末端水酸基の平均数
・S(OH):ポリオキサレートの末端水酸基を特定できる任意の水素積分値(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールの場合は3.40〜3.60ppmのメチレンプロトンに基づくシグナルの積分値)。
・s(OH):水素積分値S(OH)にカウントされる水素数(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールの場合は2)。
・N(OCHO):試料ポリオキサレート樹脂の末端ホルメート基の総数。
・n(OCHO):ポリオキサレート分子1本当たりの末端ホルメート基の平均数。
・S(OCHO):ポリオキサレートの末端ホルメート基を特定できる任意の水素積分値(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールの場合は8.10ppmのプロトンに基づくシグナルの積分値)。
・s(OCHO):水素積分値S(OCHO)にカウントされる水素数(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールの場合は1)。
・N(OCH3):試料ポリオキサレート樹脂の末端メトキシ基の総数。
・n(OCH3):ポリオキサレート分子1本当たりの末端メトキシ基の平均数。
・S(OCH3):ポリオキサレートの末端メトキシ基を特定できる任意の水素積分値(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールの場合はS(OCH3)は3.90ppmのプロトンに基づくシグナルの積分値)。
・s(OCH3):水素積分値S(OCH3)にカウントされる水素数(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールの場合は3)。
・M(OL):ポリオキサレートの脂肪族ジオール単位となる脂肪族ジオールの分子量
・M:分子鎖中の繰り返し単位の分子量。
(4)末端基:H−NMRスペクトル測定により末端基を同定した。測定条件は以下の通りである。
・使用機種:日本電子製JNM−EX400WB
・溶媒:CDCl
・積算回数:32回
・試料濃度:5重量%
(5)末端基濃度の測定:シュウ酸ジメチルを用いた場合、末端水酸基濃度[OH]、末端ホルメート基濃度[OCHO]及び末端メトキシ基濃度[OCH]はそれぞれ以下の式に従って求めた。
・末端水酸基濃度[OH]=n(OH)/M
・末端ホルメート基濃度[OCHO]=n(OCHO)/M
・末端メトキシ基濃度[OCH]=n(OCH3)/M
(6)成形:神藤金属工業所製圧縮成形機を用いて、ポリオキサレート樹脂を熱プレス成形した。即ち、プラスチックカッターによりペレット大に切ったポリオキサレート樹脂を、170μmの厚さのテフロン(登録商標)フィルムを離型紙として、210℃で3分間予備加熱した後、2.9MPaで1分間プレスし、直ちに室温で3分間冷却プレスを行った。
〔実施例1〕
空冷管及び窒素バブリング用チューブを備えた直径約30mmφのガラス製反応管に、シュウ酸ジメチル(以下、DMOと略す)12.914g(0.1094モル)、1,4−シクロヘキサンジメタノール(trans/cis(重量比)=7/3;以下、CHDMと略す)14.877g(0.1032モル)及びブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート22.7mg(DMOの0.0993モル%)を仕込んで、内部を窒素で置換した。次いで、昇温及び反応中は窒素バブリング(50ml/分)を行いながら、以下のように重縮合反応(前重縮合工程と後重縮合工程)を行った。なお、この場合のシュウ酸ジアルキル(OX)と脂肪族ジオール(OL)の仕込みモル比(OL/OX)は0.943で、原料(DMO、CHDM、触媒)中の水分濃度は170ppmであった。
(I)前重縮合工程:前記反応管をオイルバス中に設置して、室温から150℃まで1時間かけて昇温した。その後、190℃に昇温して1時間反応させた。内容物は、バス温が約150℃になったとき、均一の溶融液になった。昇温途中の約80℃から反応容器の上部に昇華によると思われるDMOの結晶が付着することが認められ、約100℃からメタノールの留出が確認された。
(II)後重縮合工程:バス温を190℃に保ったままで減圧を開始して約1時間で300mmHg(39.9kPa)に減圧し、更に100mmHg(13.3kPa)に減圧して1時間反応させた。次いで、バス温を210℃へ上げると共に、圧力を徐々に下げながら約10分後に1mmHg(133Pa)に達し、210℃、1mmHg(133Pa)で4時間反応を行った。
得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレート樹脂(以下、PCHDMOXと略す)19.7gは、[η]=0.99dL/g、M=28400、[OH]=5.06×10−5eq/g、[OCHO]=1.10×10−5eq/g、[OCH]=0.87×10−5eq/g、([OCH]+[OCHO])/([OH]+[OCH]+[OCHO])=0.280であり、熱プレス成形により強靭なシートを成形することができた。
〔実施例2〕
DMO13.642g(0.1155モル)、CHDM15.717g(0.1090モル)及びブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート2.4mg(DMOの0.01モル%)を仕込み、後重合工程の1mmHg(133Pa)での重合時間が9時間であること以外は、実施例1と同様に重縮合反応を行った。なお、OL/OX=0.943で、原料中の水分濃度は170ppmであった。
得られたPCHDMOX20.3gは、[η]=1.47dL/g、M=45500、[OH]=3.50×10−5eq/g、[OCHO]=0.72×10−5eq/g、[OCH]=0.17×10−5eq/g、([OCH]+[OCHO])/([OH]+[OCH]+[OCHO])=0.203であり、熱プレス成形により強靭なシートを成形することができた。
〔実施例3〕
撹拌機、温度計、及び窒素ガス出入口を備えた内容積0.5L(リットル)のガラス製反応容器に、DMO28.93g(0.2450モル)、CHDM32.11g(0.2227モル)及びブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート5mg(DMOの0.01モル%)を仕込んで、内部を窒素で置換した。次いで、以下のように重縮合反応(前重縮合工程と後重縮合工程)を行った。なお、OL/OX=0.909で、原料中の水分濃度は170ppmであった。
(I)前重縮合工程:前記容器内の温度を室温から150℃まで1時間かけて昇温した。内容物が溶融した後、25rpmで撹拌を開始して反応を行った。昇温及び反応中は窒素を50ml/分の流速で導入した。昇温途中の約60℃から反応容器の上部に昇華によると思われるDMOの結晶が付着することが認められ、約100℃からメタノールの留出が確認された。150℃に達したのち直ちに昇温を開始し、約1時間かけて190℃まで昇温した。
(II)後重縮合工程:容器内の温度を190℃に保ったままで減圧を開始し、メタノールを留出させながら約1時間で300mmHg(39.9kPa)に減圧した。次いで、約1時間で100mmHg(13.3kPa)に減圧した。次に温度を210℃へ上げながら、圧力を徐々に下げて約15分後に1mmHg(133Pa)に達し、210℃、1mmHg(133Pa)で6時間反応を行った。
得られたPCHDMOX44.2gは、[η]=0.78dL/g、M=24500、[OH]=2.00×10−5eq/g、[OCHO]=0.28×10−5eq/g、[OCH]=5.88×10−5eq/g、([OCH]+[OCHO])/([OH]+[OCH]+[OCHO])=0.755であり、熱プレス成形により強靭なシートを成形することができた。
〔実施例4〕
ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート25mg(DMOの0.05モル%)を仕込み、後重合工程の1mmHg(133Pa)での重合時間を4.5時間にした以外は、実施例3と同様に重縮合反応を行った。OL/OXと原料中の水分濃度は実施例3と同様であった。
得られたPCHDMOX44.0gは、[η]=0.99dL/g、M=28800、[OH]=2.92×10−5eq/g、[OCHO]=0.66×10−5eq/g、[OCH]=3.38×10−5eq/g、([OCH]+[OCHO])/([OH]+[OCH]+[OCHO])=0.580であり、熱プレス成形により強靭なシートを成形することができた。
〔比較例1〕
DMO11.81g(0.100モル)、CHDM14.42g(0.100モル)及びブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート2.1mg(DMOの0.01モル%)を仕込んだ以外は、実施例1と同様に重縮合反応を行った。なお、OL/OX=1.000で、原料中の水分濃度は170ppmであった。
得られたPCHDMOX17gは、[η]=0.38dL/g、M=8600、[OH]=22.1×10−5eq/g、[OCHO]=0.37×10−5eq/g、[OCH]=0.90×10−5eq/g、([OCH]+[OCHO])/([OH]+[OCH]+[OCHO])=0.054であった。このポリマーを熱プレス成形したところ、得られたシートは脆いシートであった。
〔比較例2〕
DMO11.81g(0.100モル)及びCHDM6.92g(0.048モル)を仕込んだ以外は、実施例1と同様に重縮合反応を行った。なお、OL/OX=0.480で、原料中の水分濃度は121ppmであった。
得られたPCHDMOXは8.5gであり、このポリマーを熱プレス成形したところ、脆いシートしか得られなかった。
〔比較例3〕
DMO11.825g(0.1002モル)とCHDM13.061g(0.0907モル)を仕込み、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレートをDMOの0.01mol%仕込んだ以外は、実施例1と同様に重縮合反応を行った。なお、OL/OX=0.905で、原料中の水分濃度は2100ppmであった。
得られたPCHDMOX21gは、[η]=0.29dL/g、M=4800、[OH]=15.2×10−5eq/g、[OCHO]=24.8×10−5eq/g、[OCH]=1.85×10−5eq/g、([OCH]+[OCHO])/([OH]+[OCH]+[OCHO])=0.637であった。このポリマーを熱プレス成形したが、脆いシートしか得られなかった。
〔実施例5〕
撹拌機、温度計、圧力計、窒素ガス導入口、放圧口、及び重合物取出し口を備えた内容積5Lの圧力容器に、DMO2025.0g(17.148mol)、CHDM2312.0g(16.032mol)、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート3.6g(DMOの0.100mol%)及び耐熱剤イルガフォス168(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)21.6g(原料の5000ppm)を仕込んで、内部を窒素で置換した。次いで、以下のように重縮合反応を行った。なお、OL/OX=0.935で、DMO中の水分濃度は478ppm、CHDM中の水分濃度は200ppmであった。
(I)前重縮合工程:前記圧力容器内の温度を室温から100℃まで1.25時間かけて昇温した。均一の溶融液になったことを確認した後、150℃まで2時間かけて昇温しながら反応させた。この昇温の過程におけるメタノールの留出量は394.5gであった。次いで、190℃まで2時間かけて昇温しながら更に反応させた。トータルのメタノール留出量は434.5gであった。
(II)後重縮合工程:圧力容器内の温度を190℃に保ったままで減圧を開始して、0.75時間で300mmHg(39.9kPa)に減圧し、更に1時間で100mmHg(13.3kPa)にまで減圧して反応させた。この間のトータルのメタノール留出量は484.5gであった。次いで、圧力容器内の温度を207℃へ1.5時間かけて上げると共に、圧力を徐々に下げながら1.25時間後に5mmHg(665Pa)まで低下させ、更に4時間後に0.8mmHg(106Pa)まで到達させて反応を行った。その後、撹拌を停止し、重合物取出し口から溶融状態の内容物をひも状で抜き出して水冷し、ペレット化した。
得られたPCHDMOX(2430g)は、融点(示差走査熱量測定による)が174℃であり、[η]=0.89dL/g、M=35100、[OH]=3.19×10−5eq/g、[OCHO]=0.67×10−5eq/g、[OCH]=1.84×10−5eq/g、([OCH]+[OCHO])/([OH]+[OCH]+[OCHO])=0.440であった。
次いで、二軸押出機を使用し、190℃において、このペレットに、加水分解抑制剤カルボジライトLA−1(日清紡製)を1重量%、同HMV−8CA(日清紡製)を0.1重量%、耐熱剤イルガフォス168を0.32重量%、同イルガノックス1010(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を0.25重量%配合した。配合割合はいずれもペレットに対する割合である。
得られたペレットを用いて、シート成形により熱プレスシート(厚み141μm)を作製して引張特性を測定した。シート成形は、神藤金属工業所製圧縮成形機を使用して、190℃で予熱3分間、2.9MPaで加圧3分間の後、20℃に急冷して行った。引張特性は、熱プレスシートから打ち抜いたJIS2号引張試験片を用いて、以下の条件で引張試験を行うことにより測定した。その結果、引張強度は23.5MPa、引張弾性率は1.44GPa、破断伸びは200%であった。
・使用機種:オリエンテック製テンシロン
・使用試料:JIS2号引張試験片(ストレート部長さ50mm、幅5mm)
・引張速度:10mm/分
・測定温度:23℃
・測定湿度:50%RH
次いで、前記の熱プレスシートを用いて生分解性試験を行った。即ち、熱プレスシートから1cm×1cm程度の大きさの小片を切り出して堆肥の中に埋設した後、その埋設物を30℃恒温槽中で所定時間静置して取り出し、埋設物の水洗・乾燥後の外観と重量測定による重量残存率(%)により生分解性を評価した。その結果、62日後の重量残存率は78%であった。
なお、計算は以下の式によった。但し、Wは埋設処理後の小片重量(mg)、Wは埋設処理前の小片重量(mg)を表す。
重量残存率(%)=W/W×100
本発明の高分子量ポリオキサレート樹脂は、通常の熱可塑性プラスチックに適用される一般的な溶融加工法による成形が可能であるので、シート、フィルム、チューブ、繊維、射出成形物、発泡体などとして広範な分野に利用可能な、充分な機械的特性を有する成形物を製造することができる。

Claims (7)

  1. 下記化学式で表される、アルコキシ基、水酸基、ホルメート基のいずれかを末端に有してなるポリオキサレートからなる、高分子量ポリオキサレート樹脂。
    Figure 2005120359
    (式中、Aは、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい、主鎖の炭素数が3〜12であるアルキレン基を表し、nは重合度を表す正の整数である。また、Xは、H−、ROCOCO−、OHC−のいずれかを表し、XがH−のときは、Yは、−OR、−OAOH、−OAOCHOのいずれかを表し、XがROCOCO−又はOHC−のときは、Yは−OR又は−OAOCHOを表す。Rはアルキル基を表す。)
  2. 0.1≦([OR]+[OCHO])/([OH]+[OR]+[OCHO])≦1.0の関係を満たす、請求項1記載の高分子量ポリオキサレート樹脂。
    (但し、[OR]はポリオキサレートの末端アルコキシ基の濃度、[OCHO]はポリオキサレートの末端ホルメート基の濃度、[OH]はポリオキサレートの末端水酸基の濃度を表す。)
  3. 数平均分子量が20000〜100000である、請求項1又は2記載の高分子量ポリオキサレート樹脂。
  4. ポリオキサレートが、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合を0.5≦OL/OX<1の範囲とすると共に、原料中の水分濃度を2000ppm未満に制御して重縮合反応させる重縮合反応の生成物である、請求項1〜3のいずれか記載の高分子量ポリオキサレート樹脂。(但し、OXはシュウ酸ジアルキルのモル数を表し、OLは脂肪族ジオールのモル数を表す。)
  5. Rがメチル基である、請求項1〜4のいずれか記載の高分子量ポリオキサレート樹脂。
  6. シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールの使用割合を0.5≦OL/OX<1の範囲とすると共に、原料中の水分濃度を2000ppm未満に制御して、シュウ酸ジアルキルと脂肪族ジオールを重縮合反応させてポリオキサレートを生成させることを特徴とする、請求項1記載の高分子量ポリオキサレート樹脂の製造方法。
    (但し、OX、OLは前記と同様である。)
  7. 原料中の水分濃度を10〜2000ppmに制御する、請求項6記載の高分子量ポリオキサレート樹脂の製造方法。
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