JP2004143400A - 高分子量ポリオキサレート及びその製造方法 - Google Patents

高分子量ポリオキサレート及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、一般的な溶融加工法による成形を可能にすると共に充分な機械的特性を有する成形物が得られるような高い分子量を持ち、更に生分解性にも優れ、末端カルボキシル基の影響が実質的にない、ポリオキサレートを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、下式(1)で表される数平均分子量20000〜70000の高分子量ポリオキサレートに関する。
【化1】
Figure 2004143400

(式中、Rは、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい、主鎖の炭素数が3〜12であるアルキレン基を表し、nは正の整数を表し、Xは、水素原子、ArOCOCO−基、又はHCO−基を表し、Xが水素原子を表すときは、Yは、−OAr基、−OROH基、又は−OROCHO基を表し、XがArOCOCO−基を表すときは、Yは−OAr基又は−OROCHO基を表し、XがHCO−基を表すときは、Yは−OAr基又は−OROCHO基を表す。Arはアリール基を表す。)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性材料として好適な高分子量ポリオキサレートに関する。更に詳しくは、溶融加工が可能で、生分解性に優れていて成形物の機械的特性にも優れる、数平均分子量(Mn)20000〜70000の高分子量ポリオキサレート、その製造方法、更にそのポリオキサレートから得られる成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】
工業部材から生活雑貨までの多岐にわたる分野でプラスチックが利用されている。しかし、一方では、大量に発生するプラスチック廃棄物の処理或いはプラスチック屑の飛散などが環境問題としてクローズアップされるようになった。このため、土中又は水中の微生物によって炭酸ガスと水に分解される生分解性プラスチックが注目されている。
【0003】
これまでに開発された生分解性プラスチックは、微生物産生系高分子、化学合成系高分子、天然物系高分子に大別される。このうち、微生物産生系高分子は、原料モノマーの製造段階又はポリマーの製造段階で微生物を用いた培養工程が不可欠であるために生産性が低く、結果的に高価なものになって、コストの観点から極めて不満足なものであった。また、天然物系高分子は、溶融加工性、耐水性、機械的特性などに劣り、実用上不満足なものであった。一方、化学合成系高分子(主として脂肪族ポリエステル)は、農・産業資材及び一時的接触型食器具用途などへの展開がなされていて、生分解性プラスチック市場を形成する中心的なものであるが、生分解性と成形物の機械的特性の両者を充分に満足させられるものではなかった。
【0004】
脂肪族ポリエステルとしてポリオキサレートが知られているが、従来のものは分子量が低く、溶融加工ができない、成形物の機械的特性が劣るなどの問題により、実用的な価値が殆どないものであった。
例えば、(1)非特許文献1では、シュウ酸ジエチルとトリメチレングリコールを加熱してエステルを調製し、次いで分別結晶することにより、その高分子量画分として平均分子量約2000のポリトリメチレンオキサレートを得たことが報告されている。同様に、シュウ酸ジエチルと1,6−ヘキサンジオールから平均分子量約1100のポリヘキサメチレンオキサレートを得たことも報告されている。しかし、得られたポリオキサレートは分子量が低く、ポリマーというよりはむしろ低分子量のオリゴマーであって、一般的な溶融加工法を適用できないものであった。従って、成形物(フィルム、繊維等)の製造やその物性値などについての報告は全くなされていない。
【0005】
(2)非特許文献2では、2,3−ジメチル−5,6−p−ジオキサンジオンの環状オキサレートを無水炭酸カリウム存在下に110℃で加熱することによってポリジメチルエチレンオキサレートを得たことが報告されているが、得られたポリオキサレートの分子量については何も報告されていない。該環状オキサレートモノマーの分子量が理論値144であるのに対して測定値が150〜158であること、及び、環状オキサレートモノマーの純度が得られるポリオキサレートの平均分子量に著しく影響すること(特許文献1など)を勘案すると、このポリオキサレートは、溶融成形可能な充分な高分子量を有するとは到底考えられないものである。また、成形物の製造やその物性値なども報告されていない。
【0006】
(3)非特許文献3では、シュウ酸と1,6−ヘキサンジオール或いは1,7−ヘプタンジオールをp−トルエンスルホン酸存在下にトルエン中で加熱して直接エステル化させることにより、平均分子量14000(浸透圧法による)のポリヘキサメチレンオキサレート或いは平均分子量20000(浸透圧法による)のポリヘプタメチレンオキサレートを得たことが報告されている。しかし、得られたポリオキサレートはポリマー末端がカルボキシル基であってその影響が無視できず、カルボキシル基の作用により自発的な分解が生じることが指摘されている。このポリオキサレートは、フィルムや繊維への成形が可能とされているものの、当然、一般的な溶融加工法を適用できるものではなく、成形物の物性値などは全く報告されていない。
【0007】
(4)非特許文献4では、シュウ酸と2,2−ジメチルトリメチレングリコールを直接エステル化させることによりポリジメチルトリメチレンオキサレートを得たことが報告され、更に、コハク酸系及びセバシン酸系のポリエステルを過酸化ベンゾイルで架橋して延伸可能にした上で、それら延伸物のX線回折の測定により該ポリエステルの結晶構造解析を行ったことが報告されている。しかし、ポリジメチルトリメチレンオキサレートの分子量については何も報告がなく、その延伸物についてもX線回折データが入手できなかったことが報告されているのみで、物性値については報告がない。コハク酸系及びセバシン酸系のポリエステルが延伸に際して化学的な架橋を必要とすることを併せて考慮すると、該ポリオキサレートが溶融成形可能な充分な高分子量を持つものとは到底考えられない。
【0008】
(5)特許文献2では、シュウ酸ジエチル(0.02mol)とtrans−1,4−シクロヘキサンジメタノール(0.022mol)をチタンテトラブトキシド存在下に180〜190℃で加熱し、更に220℃で1mmHg(133Pa)まで減圧することにより、融点205〜210℃、固有粘度0.75のポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレートを得たことが開示されている。しかし、得られたポリオキサレートは両モノマーが化学量論的に重合したとしても平均分子量約2100である。特許文献3〜5に開示されている通り、脱グリコール反応で高分子量化するためには、高温・高真空下で長時間の重合が必要であることから、該ポリオキサレートは、融点近傍の重合条件で劇的な高分子量化を遂げたものとは考られない。
【0009】
(6)同じく、非特許文献5では、シュウ酸ジエチルとtrans−1,4−シクロヘキサンジメタノールを融点以下の温度で固相重合することにより、固有粘度0.77のポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレートを得たことが報告されているが、得られたポリオキサレートは、融点以下の重合条件で劇的な高分子量化を遂げたものであるとは考えられない。成形物の物性値などについての報告は勿論なされていない。
【0010】
(7)非特許文献6では、シュウ酸ジエチルと1,4−ブタンジオールをジオクチル酸スズ存在下に90〜120℃で加熱した後、更に135℃で0.1〜0.5Torr(13.3〜66.5Pa)まで減圧することにより、重合度9(平均分子量1300)のポリテトラメチレンオキサレートを得たことが報告されている。同様に、シュウ酸ジエチルと2−ブチン−1,4−ジオールから重合度32(平均分子量4500)のポリブチンオキサレートを得たことも報告されている。しかし、得られたポリオキサレートはポリマーというよりは低分子量のオリゴマーであって、一般的な溶融加工法を適用することができず、従って、成形物の製造やその物性値などについての報告はなされていない。
【0011】
(8)更に、特許文献6では、シュウ酸又はその反応性誘導体(具体的にはシュウ酸ジメチル)と炭素数2〜12の脂肪族ジアルコール(1,6−ヘキサンジオール等)から製造される、数平均分子量が1500〜15000の範囲にあって両末端に水酸基を有する、優れた生分解性を示すポリオキサレート(シュウ酸オリゴエステル)が開示されている。しかしながら、このポリオキサレートは溶融加工が不可能であるか又は非常に難しく、かつ極めて強度の低いものである。また、シュウ酸ジメチルを用いて製造する場合には、本願の比較例1及び2に示すように高分子量化が非常に困難であった。
【0012】
一方、近年になって、高分子量を有すると考えられるポリオキサレートも知られるようになった。
例えば、(9)特許文献7では、数平均分子量が70000より大きく1000000以下の高分子量脂肪族ポリエステルが開示されていて、その製造に用いるジカルボン酸(又はそのエステル)にはシュウ酸(又はそのエステル)が含まれている。しかし、このような高分子量のポリオキサレートは具体的に開示されておらず、実際、シュウ酸ジメチルを用いて製造する場合は、本願の比較例1に示すように高分子量化が非常に困難であった。また、この文献記載の高分子量脂肪族ポリエステルは、溶融加工が可能で強度の高い成形品を提供できるものである旨記載されているが、生分解性に劣るものである。
【0013】
また、(10)特許文献8では、ポリエチレンオキサレート、その成形物、及びその製造方法が開示されている。しかし、このポリエチレンオキサレートは、或る程度の高分子量を有していると考えられるものの、エチレンオキサレートオリゴマーを解重合して得られる環状エチレンオキサレートモノマーを開環重合して製造されるもので、シュウ酸ジメチル等のシュウ酸ジエステルと対応する脂肪族ジオールを用いて製造されるものではない。また、このポリエチレンオキサレートは優れた耐熱性や生分解性を示すものであるとされているが、溶融加工によって得られる成形物は伸びが小さく脆いものである。
【0014】
以上のように、従来から知られているポリオキサレートは殆どが低分子量のものであって、高分子量のものは具体的には殆ど知られておらず、高分子量のものであったとしてもシュウ酸ジメチル等のシュウ酸ジエステルと脂肪族ジオールから高分子量化できたものではなかった。また、一般的な溶融加工法により満足な物性を有する成形物(フィルム、繊維等)へ成形することが困難なものであったり、ポリマー末端のカルボキシル基の影響が無視できず、カルボキシル基の作用によって自発的な分解が生じるものであったり、生分解性に劣るか、脆いものであった。
【0015】
【非特許文献1】
J.Am.Chem.Soc.,52,3292(1930)
【非特許文献2】
Can.J.Chem.,29,970(1951)
【非特許文献3】
Makromol.Chem.,15,211(1955)
【非特許文献4】
J.Polym.Sci.,18,215(1955)
【非特許文献5】
J.Polym.Sci.:Part  A,2,2115(1964)
【非特許文献6】
J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.,28,136(1990)
【特許文献1】
特開平9−316181号公報
【特許文献2】
米国特許第2901466号明細書
【特許文献3】
特開平5−310898号公報
【特許文献4】
特開平8−48756号公報
【特許文献5】
特開平8−48757号公報
【特許文献6】
特開2002−145691号公報
【特許文献7】
特開平8−48756号公報
【特許文献8】
特開平9−316181号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、一般的な溶融加工法による成形を可能にすると共に充分な機械的特性を有する成形物が得られるような高い分子量を持ち、更に生分解性にも優れ、末端カルボキシル基の影響が実質的にない、ポリオキサレートを提供することを課題とする。また、該ポリオキサレートの製造方法、該ポリオキサレートから得られる成形物を提供することも課題とする。更に、該ポリオキサレートを生分解性材料として提供することも課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールを重縮合反応させて得られる数平均分子量20000〜70000の高分子量ポリオキサレートが溶融加工可能で生分解性にも優れていること、更にその成形物が機械的特性に優れていることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0018】
即ち、本発明は、前記式(1)で表される、数平均分子量20000〜70000の高分子量ポリオキサレートに関する。また、本発明は、シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールを反応原料中の水分濃度を1000ppm未満として重縮合反応させる該高分子量ポリオキサレートの製造方法に関する。更に、本発明は、該高分子量ポリオキサレートから得られる成形物、該高分子量ポリオキサレートを含有してなる生分解性材料、該生分解性材料から得られる成形物にも関する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明の高分子量ポリオキサレートは前記式(1)で表すことができ、その数平均分子量(Mn)は20000〜70000(好ましくは25000〜70000、更に好ましくは25000〜65000)であり、この数平均分子量は前記式(1)のnによって定まる。重合度を表すnが、前記数平均分子量が下限値の20000未満になるような低い値であると、ポリオキサレートの溶融加工性が悪くなり、得られる成形物の強度も弱くなって好ましくない。即ち、Mnが20000未満では実用的価値のある強度を示さない。また、重合度nが大きすぎると、ポリオキサレートの溶融加工時の粘度が高くなったり、生分解性が悪くなって好ましくない。特にMnが70000を越えると生分解性の低下が顕著となる。従って、前記式(1)のnは、数平均分子量(Mn)20000〜70000(好ましくは25000〜70000)に相当する値の範囲内になければならない。なお、該ポリオキサレートの重量平均分子量(Mw)は30000〜200000の範囲内であることが好ましく、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)で規定される分子量分布は1〜5が好ましい。
【0020】
本発明の高分子量ポリオキサレートの脂肪族ジオールユニットは、前記式(1)のアルキレン基Rにより規定される。アルキレン基Rの炭素鎖が短かすぎると、重合時に解重合を起こして環状物を副生しやすく、高分子量のポリオキサレートを得るために好ましくない。また、得られるポリオキサレートも耐熱性は優れるが、硬くて脆いものとなる。アルキレン基Rの炭素鎖が長すぎると、得られるポリオキサレートが疎水的になり、生分解性が低下して好ましくない。従って、前記式(1)のアルキレン基Rは主鎖の炭素数が3〜12であるものが好適である。なお、アルキレン基Rは主鎖の炭素数が偶数でも奇数でもよく、直鎖構造に限らず、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい。脂肪族ジオールユニットの構造は、ポリオキサレートの融点や結晶化速度などへ著しく影響を及ぼすため、溶融加工条件或いは成形物の使用温度に応じた適切な脂肪族ジオールを選択することになる。
【0021】
前記脂肪族ジオールユニット源としては、アルキレン基Rの主鎖の炭素数が3〜12である脂肪族ジオールが使用される。このような脂肪族ジオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、trans(又はcis)−1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−プロパンジオール、2、2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1、3−ヘキサンジオールなどが挙げられる。これら脂肪族ジオールはポリオキサレート中に2種類以上含有されていてもよい。
【0022】
前記脂肪族ジオールには、必要に応じて、ポリオキサレートの溶融加工性或いは成形物の機械的特性を改良する目的で、多価アルコール化合物(前記脂肪族ジオールを除く)を一部含有させてもよく、多価アルコール化合物の導入によりポリオキサレートの分子鎖に長鎖分岐構造を導入することができる。このような多価アルコール化合物としては、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール等が挙げられる。但し、多価アルコール化合物の使用割合は脂肪族ジオールの30mol%以下、特に10mol%以下であることが好ましい。多価アルコール化合物が多すぎると、重合時或いは溶融加工時にゲル化を招く恐れがあって好ましくない。
【0023】
更に、前記脂肪族ジオールには、ポリオキサレートの耐熱性を上げるなどの所望に応じて、芳香族ジオールを一部含有させてもよい。このような芳香族ジオールとしては、ビスフェノールA、p−キシリレングリコール、ハイドロキノンなどが挙げられる。但し、芳香族ジオールの使用割合は脂肪族ジオールの50mol%未満である。芳香族ジオールが多すぎると、ポリオキサレートの生分解性が悪くなる恐れがあって好ましくない。
【0024】
本発明の高分子量ポリオキサレートのシュウ酸源としては、シュウ酸ジアリールが好適である。シュウ酸ジアリールのアリール基は、置換基として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基などを有していてもよい。シュウ酸ジアリールとしては、フェニル基、p−トリル基等の炭素数6〜10(置換基の炭素を含む)のアリール基を有するものが好ましく、例えば、シュウ酸ジフェニル、シュウ酸ジp−トリル等が挙げられるが、シュウ酸ジフェニルが特に好ましい。シュウ酸、シュウ酸ジアルキル(シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル等)などの他のシュウ酸源は、必要であれば高分子量化を妨げない範囲で添加することもできるが、単独では高分子量ポリオキサレートを得ることが困難であるので好ましくない。
【0025】
更に、前記シュウ酸ジアリールには、ポリオキサレートの耐熱性を上げるなどの所望に応じて、テレフタル酸ジメチル等の芳香族ジカルボン酸ジエステルや炭酸ジフェニル等の炭酸エステルを一部含有させてもよい。但し、これらのエステルの使用割合はシュウ酸ジアリールの50mol%未満であり、多すぎるとポリオキサレートの生分解性が悪くなる恐れがあって好ましくない。
【0026】
本発明の高分子量ポリオキサレートのポリマー末端は、いずれも水酸基であるか、水酸基とアリールオキシ基又はホルメート基とであるか、アリールオキシ基とアリールオキシ基又はホルメート基とであるか、或いは、ずれもホルメート基である。即ち、前記式(1)において、X=Hのときは、Y=−OAr、−OROH、又は−OROCHOであり、X=ArOCOCO−のときは、Y=−OAr又は−OROCHOであり、X=HCO−のときは、Y=−OAr又は−OROCHOである(Arはアリール基を表す)。
【0027】
例えば、シュウ酸ジフェニルと1,6−ヘキサンジオールから得られるポリヘキサメチレンオキサレートでは、両者を等モルで反応させると、脂肪族ジオール由来の水酸基末端とシュウ酸ジアリール由来のフェノキシ基末端が確認される。また、該ジオール過剰で反応させると水酸基末端が、シュウ酸ジフェニル過剰で反応させるとフェノキシ基末端がそれぞれ確認される。更に、後述のように反応原料が微量の水分を含有するときは、その水分濃度に応じてフェノキシ基末端はホルメート基末端として確認される。反応原料中の水分濃度が20ppm以上で1000ppm未満の範囲であれば、フェノキシ基末端は実質的に認められず、ホルメート基末端として確認される。該水分濃度が20ppm未満(カールフィッシャー法による水分測定で検出されないなど実質的に水分を含有しない場合も含む)であれば、該ジオールとシュウ酸ジフェニルのモル比に対応した末端基が確認される。なお、水分濃度(ppm)は重量基準である。
【0028】
末端基の検出方法は種々あるが、例えば、重クロロホルム溶液における13C−NMRによるならば、脂肪族ジオール由来の水酸基末端に隣接するメチレン炭素に帰属されるシグナル(62.51ppm;1,6−ヘキサンジオールの場合)、フェノキシ基末端に隣接するカルボニル炭素に帰属されるシグナル(157.39ppm)、フェノキシ基由来のシグナル(120.97ppm、126.74ppm、129.67ppm、149.98ppm)を観測することができる。また、重クロロホルム溶液におけるH−NMRによるならば、脂肪族ジオール由来の水酸基末端に隣接するメチレン水素に帰属されるシグナル(3.66ppm;1,6−ヘキサンジオールの場合)、フェノキシ基由来のシグナル(7.22ppm、7.15ppm、7.11ppm)、及びホルメート基由来のシグナル(8.08ppm)を観測することができる。
【0029】
また、本発明の高分子量ポリオキサレートの末端基は一官能性の化合物に由来する基であってもよい。このような基は重合時に一官能性の化合物をモノマーと同時に仕込むことにより分子鎖末端に導入でき、これにより分子量も容易に制御できるようになる。一官能性の化合物としては、例えば、モノアルコール、モノカルボン酸の誘導体(特にエステル)が好適であるが、揮発しにくいものを選択すべきである。なお、一官能性化合物の使用割合は、ポリオキサレートが所定の分子量になるように適宜調整することが好ましい。
【0030】
本発明の高分子量ポリオキサレートは、前記のシュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールをバッチ式又は連続式で重縮合反応(好ましくは溶融重合)させることにより得ることができる。具体的には、以下の操作で示されるような、(I)前重縮合工程、(II)後重縮合工程の順で行うのが好ましい。
【0031】
(I)前重縮合工程:シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオール(目的を損なわない範囲で多価アルコール化合物や一官能性化合物を含んでいてもよい)を反応器に仕込んで、反応器内を窒素置換した後、攪拌及び/又は窒素バブリングしながら突沸させないように徐々に昇温する。反応圧力は常圧でよいが、反応温度は、最終到達温度が140〜250℃、更には150〜200℃の範囲になるように制御するのが好ましい。反応の進行に伴って、反応液中に生成したアリールアルコール(フェノール等)が含まれてくる。
【0032】
本発明では、高分子量のポリオキサレートを得るために、重縮合反応において反応系内の水分を1000ppm未満に制御することが必要である。実質的には、反応原料、特にシュウ酸ジアリール(シュウ酸、シュウ酸ジアルキル、炭酸エステルを含んでいてもよい)及び脂肪族ジオール(多価アルコール化合物や芳香族ジオールを含んでいてもよい)中の水分濃度を、実質的に水分を含有しない場合(水分測定で検出されないなど)も含め、1000ppm未満に制御することが好ましい。水分濃度が1000ppm以上になるとホルメート基の生成により末端の封止が進みすぎて高分子量化が起りにくくなるので好ましくない。水分の制御は、例えば、反応原料(特に該シュウ酸ジアリール及び該脂肪族ジオール)を反応器に仕込む前に脱水及び/又は乾燥し、仕込み後は反応器内を窒素置換すればよい。なお、反応原料には、シュウ酸ジアリール及び脂肪族ジオール以外に、シュウ酸ジアリールに含有させてもよいもの(シュウ酸、シュウ酸ジアルキル、炭酸エステル)、脂肪族ジオールに含有させてもよいもの(多価アルコール化合物、芳香族ジオール)、一官能性化合物、触媒も含まれる。
【0033】
シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールの仕込み比は、前記式(1)で表される高分子量ポリオキサレートの所望の分子量に応じて適宜変えることができるが、シュウ酸ジアリール1モルに対して脂肪族ジオールが0.95〜1.05モルであることが好ましい。特に、X=Hで、Y=−OAr又は−OROCHOである高分子量ポリオキサレートを得るためには、シュウ酸ジアリール1モルに対して、脂肪族ジオールが0.99〜1.01モル、特に1.00モルであることが好ましい。本発明の高分子量ポリオキサレートでは、シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールを上記モル比で反応させて得られる、ポリマー末端が脂肪族ジオール由来の水酸基(X=H)とシュウ酸ジアリール由来のアリールオキシ基又はホルメート基(Y=−OAr又は−OROCHO)であるものが好ましいが、脱水や乾燥等により水分を高度に除去することの煩雑さや経済性などを考慮すると、反応原料中の水分濃度を20ppm以上で1000ppm未満とした場合に得られる、ポリマー末端が水酸基(X=H)とホルメート基(Y=−OROCHO)であるものが更に好ましい。
【0034】
なお、重縮合反応では、必要に応じて触媒を用いることが好ましい。このような触媒としては、P、Ti、Ge、Zn、Fe、Sn、Mn、Co、Zr、V、Ir、La、Ce、Li、Ca、Hfなどの化合物が好ましい。特に、有機チタン化合物、有機スズ化合物が好ましく、例えば、チタンアルコキシド(チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド等)、ジスタノキサン化合物(1−ヒドロキシ−3−イソチオシアネート−1,1,3,3−テトラブチルジスタノキサン等)、酢酸スズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレートなどが高活性で好適である。触媒添加量及び触媒添加時期は、目的物を速やかに得られる条件であれば特に制限されない。
【0035】
(II)後重縮合工程:次いで、前重縮合工程の最終到達温度で、反応器内を攪拌及び/又は窒素バブリングしながら突沸させないように徐々に減圧して、圧力を500〜100mmHg(66.5〜13.3Pa)にして数時間保持し、生成したアリールアルコールをゆっくりと留出させる。その後、更に昇温及び減圧して、アリールアルコールを完全に留出させる。最終到達圧力は、1.0mmHg(133Pa)より低い圧力、更には0.1mmHg(13.3Pa)以上で1.0mmHg(133Pa)より低い、特に0.1〜0.8mmHg(13.3〜106Pa)の範囲の圧力であることが好ましい。また、反応温度は、最終到達温度が160〜300℃、更には180〜250℃の範囲になるように制御することが好ましい。
このように、本発明では、シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールを、(I)前重縮合工程で、最終到達温度が140〜250℃になるように昇温して反応させ、次いで、(II)後重縮合工程で、最終到達温度が160〜300℃の範囲になるように昇温すると共に最終到達圧力が1.0mmHg(133Pa)より低い圧力となるように減圧しながらアリールアルコールを留出させて反応させることが好ましい。
【0036】
高分子量ポリオキサレートの製造において、反応器は公知のものを用いることができるが、重縮合反応を効率よく進めるために反応中に生成するアリールアルコールを蒸発しやすくする必要があることから、反応液の自由表面更新性を高めて広い気液接触面を確保できるものであることが好ましい。例えば、縦型の反応器であれば、攪拌装置を備えたフラスコや反応釜を使用でき、また、攪拌装置の代わりに窒素などの不活性ガスを反応液に吹き込んでバブリングできる装置を備えたものも使用できる。横型の反応器では、攪拌翼を1軸又は2軸備えた混練装置が効率的に表面積を大きくできるので好ましい。なお、反応器は高粘度用のものが好ましい。
【0037】
本発明の高分子量ポリオキサレートは、押出成形、射出成形、プレス成形、中空成形、真空成形などの一般的な溶融加工法を適用して、フィルム、シート、繊維、不織布、容器、農・産業資材及び部材などの成形物にすることができる。また、この成形物を一軸又は二軸延伸加工することもできる。これら本発明の高分子量ポリオキサレートから得られる成形物は、高い機械的特性を有し、優れた生分解性も有するものである。従って、本発明の高分子量ポリオキサレートは生分解性材料として好適なものであり、該ポリオキサレートから得られる成形物、該ポリオキサレートを含んでなる生分解性材料、或いは該生分解性材料から得られる成形物は、生分解性を必要とする公知の各種用途に用いることができる。
【0038】
本発明の高分子量ポリオキサレートはそれ単独で使用することができるが、必要に応じて他の成分(添加剤、他の重合体等)を単独又は複数で配合して組成物(該ポリオキサレートを含んでなる生分解性材料;粉末、チップ、ビーズ等)として使用することもできる。配合できる添加剤としては、例えば、結晶核剤、顔料、染料、耐熱剤、着色防止剤、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、帯電防止剤、安定剤、充填剤(タルク、クレイ、モンモリロナイト、マイカ、ゼオライト、ゾノトライト、炭酸カルシウム、カーボンブラック、シリカ粉末、アルミナ粉末、酸化チタン粉末等)、強化材(ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維等)、難燃剤、可塑剤、防水剤(ワックス、シリコンオイル、高級アルコール、ラノリン等)などが挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
【0039】
また、配合できる他の重合体としては、天然又は合成高分子が挙げられる。天然高分子としては、例えば、澱粉、酢酸セルロース、キトサン、アルギン酸、天然ゴムなどが挙げることができ、合成高分子としては、例えば、ポリカプロラクトン又はその共重合体、ポリ乳酸又はその共重合体、ポリグリコール酸、ポリコハク酸エステル、コハク酸/アジピン酸コポリエステル、コハク酸/テレフタル酸コポリエステル、ポリ(3−ヒドロキシブタン酸)、(3−ヒドロキシブタン酸/4−ヒドロキシブタン酸)コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリグルタミン酸エステル、ポリエステルゴム、ポリアミドゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、水添SBS等のゴム又はエラストマーなどを挙げることができる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に挙げて本発明を具体的に説明する。但し、ポリオキサレートの物性の測定、成形物の製造及びその評価は次のように行った。
【0041】
1.分子量:数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。測定条件は以下の通りである。
・使用機種:東ソー製HLC−8020
・カラム:Shodex  K−80M(2本)
・溶媒:クロロホルム
・試料濃度:0.3mg/ml
・カラム温度:38℃
・標準試料:ポリスチレン
【0042】
2.末端基:末端基の同定は、13C−NMRスペクトル及びH−NMRスペクトル測定により行った。測定条件は以下の通りである。
・使用機種:日本電子製JNM−EX400WB
・溶媒:CDCl
・積算回数:12000回(13C)、64回(H)
・試料濃度:5重量%
【0043】
3.水分:反応原料の水分含有量は、カールフィッシャー電量滴定法により測定した。測定条件は以下の通りである。
・使用機種:三菱化成製CA−06
・操作:200℃で原料を加熱し、気化した水分を乾燥窒素でカールフィッシャー液に導入して測定した。
【0044】
4.熱分解開始温度:熱分解開始温度は、熱重量測定における重量減少の開始温度とした。測定条件は以下の通りである。
・使用機種:島津製作所製TGA−50
・昇温速度:10℃/分
・雰囲気:空気中
【0045】
5.融点:融点は、示差走査熱量測定(DSC)における第2昇温過程の吸熱ピーク温度とした。測定条件は以下の通りである。
・使用機種:パーキンエルマー製DSC−7
・第1昇温過程:−100℃〜融点以上(試料により設定)、昇温速度10℃/分、保持5分
・第一降温過程:融点以上(試料により設定)〜−100℃、降温速度−10℃/分、保持5分
・第二昇温過程:−100℃から融点以上(試料により設定)、昇温速度10℃/分
【0046】
6.熱プレス成形:ポリオキサレートの熱プレス成形は、神藤金属工業所製圧縮成形機を用いて行った。即ち、プラスチックカッターによりペレット大に切ったポリオキサレートを、170μmの厚さのテフロン(登録商標)フィルムを離型紙として、融点以上(試料により設定)で3分間予備加熱した後、2.9MPaで1分間プレスし、ただちに11℃で3分間冷却プレスを行った。
【0047】
7.生分解性評価試験:熱プレスシートから1cm×1cm程度の大きさの小片を切り出して堆肥の中に埋設した後、その埋設物を30℃恒温槽中で所定時間静置して取り出した。埋設物の水洗・乾燥後の外観と重量測定による重量残存率(%)により生分解性を評価した。計算は以下の式によった。
重量残存率(%)=W/W×100
(Wは埋設処理後の小片重量(mg)、Wは埋設処理前の小片重量(mg)を表す。)
【0048】
8.引張特性:引張試験は、熱プレスシートから打ち抜いたJIS2号引張試験片を用いて行った。試験条件は以下の通りである。
・使用機種:オリエンテック製テンシロン
・使用試料:JIS2号引張試験片(ストレート部長さ50mm、幅5mm)
・引張速度:100mm/分
・測定温度:23℃
・測定湿度:50%RH
【0049】
実施例1
直径約30mmφのガラス製反応管(空冷管、窒素バブリング用チューブを備える)に、シュウ酸ジフェニル24.22g(0.1mol)と1,6−ヘキサンジオール11.81g(0.1mol)を仕込んで、内部を窒素で置換した。次いで、以下のように重縮合反応(前重縮合工程と後重縮合工程)を行った。昇温及び反応中は窒素バブリング(50ml/分)を行った。なお、シュウ酸ジフェニル及び1,6−ヘキサンジオール中の水分は検出されなかった。
【0050】
(I)前重縮合工程:前記反応管をオイルバス中に設置して、室温から160℃まで1時間かけて昇温した。その後、180℃に昇温して1時間反応させた。内容物は、バス温が約140℃になったとき、均一の溶融液になった。
(II)後重縮合工程:バス温を180℃に保ったままで減圧を開始して約1時間で300mmHg(39.9kPa)に減圧し、更に100mmHg(13.3kPa)に減圧して1時間反応させた。この間にフェノールが留出し始めた。次いで、バス温を200℃へ上げると共に、真空度を徐々に上げながら4時間反応させた。最終到達圧力は0.5mmHg(66.5Pa)であった。得られたポリヘキサメチレンオキサレート(PHMOX−1と略称)は数平均分子量(Mn)が25700、重量平均分子量(Mw)が46700で、13C−NMRスペクトル測定により脂肪族ジオール由来の水酸基末端とフェノキシ基末端を有することが確認された。その他の物性の測定結果を表1にまとめて示す。
【0051】
実施例2
反応管に、チタンテトラブトキシドの0.1Mトルエン溶液0.1ml(シュウ酸ジフェニルに対して0.01mol%;水分は検出されず)を更に添加したほかは、実施例1と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリヘキサメチレンオキサレート(PHMOX−2と略称)はMnが25600、Mwが59000で、水酸基末端とフェノキシ基末端を有することが確認された。
【0052】
実施例3
反応管に、ジルコニウムテトラブトキシド3.8mg(シュウ酸ジフェニルに対して0.01mol%;水分は検出されず)を更に添加したほかは、実施例1と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリヘキサメチレンオキサレート(PHMOX−3と略称)はMnが23300、Mwが54000で、水酸基末端とフェノキシ基末端を有することが確認された。
【0053】
実施例4
脂肪族ジオールとして1,4−シクロヘキサンジメタノール(trans/cis(重量比)=7/3;水分は検出されず)14.42g(0.1mol)を用いたほかは、実施例1と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレート(PCHDMOX−1と略称)はMnが20000、Mwが33000で、水酸基末端とフェノキシ基末端を有することが確認された。その他の結果は表1にまとめて示す。
【0054】
実施例5
反応管に、ジルコニウムテトラブトキシドの80%ブタノール溶液4.56μl(シュウ酸ジフェニルに対して0.01mol%;水分は検出されず)を更に添加したほかは、実施例4と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレート(PCHDMOX−2と略称)はMnが49000、Mwが103000で、水酸基末端とフェノキシ基末端を有することが確認された。
【0055】
実施例6
反応管に、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート(C4H9Sn(O)OH・xH2O)2.1mg(シュウ酸ジフェニルに対して0.01mol%;水分は検出されず)を更に添加したほかは、実施例4と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレート(PCHDMOX−3と略称)はMnが57300、Mwが120000で、水酸基末端とフェノキシ基末端を有することが確認された。
【0056】
実施例7
脂肪族ジオールとして2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)10.42g(0.1mol;水分は検出されず)を用いたほかは、実施例1と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリジメチルトリメチレンオキサレート(PNPGOXと略称)はMnが29300、Mwが55700で、水酸基末端とフェノキシ基末端を有することが確認された。その他の結果は表1にまとめて示す。
【0057】
実施例8
脂肪族ジオールとして水分濃度が25ppmの1,4−シクロヘキサンジメタノールを用いたほかは、実施例6と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレート(PCHDMOX−4と略称)はMnが40600、Mwが78000で、水酸基末端とホルメート基末端を有することが確認された。フェノキシ基末端は確認されなかった。
【0058】
実施例9
撹拌機、温度計、圧力計、窒素ガス導入口、放圧口、及び重合物取出し口を備えた内容積5L(リットル)の圧力容器に、シュウ酸ジフェニル2180.07g(9.0mol;水分は検出限界以下)、水分濃度が700ppmの1,4−シクロヘキサンジメタノール(trans/cis(重量比)=7/3)1279.89g(9.0mol)、ブチルチンヒドロキシドオキシドヒドレート188.1mg(シュウ酸ジフェニルに対して0.01mol%;水分は検出されず)を仕込んで、容器内を窒素で置換した。次いで、以下のように重縮合反応(前重縮合工程と後重縮合工程)を行った。
【0059】
(I)前重縮合工程:前記圧力容器内の温度を室温から190℃まで2時間かけて昇温した。内容物が溶融した後、撹拌を開始して反応を行った。昇温及び反応中は窒素導入(200ml/分)を行った。
(II)後重縮合工程:容器内を190℃に保ったままで減圧を開始し、フェノールを留出させながら約2時間で100mmHg(13.3kPa)に減圧した。次いで、温度を210℃へ上げると共に、真空度を徐々に上げながら2時間反応させて窒素導入を停止した。最終到達圧力は0.5mmHg(66.5Pa)であった。その後、撹拌を停止し、重合物取出し口から溶融状態の内容物をひも状で抜き出して水冷しペレット化した。得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレート(PCHDMOX−5と略称)はMnが39700、Mwが76000で、水酸基末端とホルメート基末端を有することが確認された。フェノキシ基末端は確認されなかった。その他の物性の測定結果を表1にまとめて示す。
【0060】
比較例1
500ml容ガラス製4口セパラブルフラスコ(冷却管、メカニカルスターラー、熱電対、窒素バブリング用キャピラリーを備える)に、シュウ酸ジメチル236.18g(2.0mol)、1,3−プロパンジオール171.23g(2.25mol)、及びジラウリン酸ジブチルスズ0.12ml(シュウ酸ジメチルに対して0.01mol%)を仕込んで、内部を窒素で置換した。次いで、以下のように重縮合反応(前重縮合工程と後重縮合工程)を行った。昇温及び反応中は、窒素バブリング(20ml/分)と攪拌(200rpm)を行った。なお、反応原料中に水分は検出されなかった。
【0061】
(I)前重縮合工程:前記フラスコをマントルヒーターで徐々に加熱して160℃で3時間反応させ、次いで180℃に昇温して更に2時間反応させた。この間にメタノールが留出してきた。
(II−1)後重縮合工程1:マントルヒーターの温度を180℃に保ったままで減圧を開始して、約1.5時間かけて300mmHg(39.9kPa)に減圧し、更に100mmHg(13.3kPa)に減圧して2時間反応させた。この時点で内容物の温度は135℃まで上昇した。次いで、真空度を上げながら、マントルヒーターを200℃へ昇温して5.5時間、更に220℃へ昇温して8.5時間反応させた。最終到達圧力は0.5mmHg(66.5Pa)で、内容物の温度は192℃であった。この間に1,3−プロパンジオールが留出した。
【0062】
(II−2)後重縮合工程2:得られたポリトリメチレンオキサレート(PTMOXと略称)は分子量が余り上がっていなかったため、実施例1で使用した反応管を用いて更に高分子量化を図った。即ち、前記反応管にこのPTMOX50gを仕込んでオイルバス中に設置し、真空度を上げながら200℃で更に8時間反応させた。最終到達圧力は0.5mmHg(66.5Pa)であった。その結果、最終的に得られたPTMOXはMnが6900であった。その他の結果は表1に示す。
【0063】
比較例2
2000ml容ガラス製4口フラスコ(リービッヒ冷却管、メカニカルスターラー、熱電対、窒素バブリング用キャピラリーを備える)に、シュウ酸ジメチル744g(6.3mol)、1,6−ヘキサンジオール1063g(9.0mol)、及びチタンテトラブトキシド0.055g(シュウ酸ジメチルに対して0.003mol%)を仕込んで、内部を窒素で置換した。次いで、以下のように重縮合反応(前重縮合工程と後重縮合工程)を行った。昇温及び反応中は、窒素バブリング(20ml/分)と攪拌(200rpm)を行った。反応原料中に水分は検出されなかった。
【0064】
(I)前重縮合工程:前記フラスコをオイルバス中に設置して、室温から150℃まで徐々に昇温してそのまま5.5時間反応させ、次いで2時間かけて170℃に昇温した。この間にメタノールが留出してきた。
(II)後重縮合工程:バス温を180℃に上げて減圧を開始し、約1時間かけて100mmHg(13.3kPa)でにしてそのまま4時間反応させた。次いで、温度を190℃に上げて2時間かけて3mmHg(399Pa)でまで減圧し、更に真空度を上げながら、徐々に210℃に昇温して2時間反応させた。最終到達圧力は1mmHg(133Pa)で、内容物の温度は204℃であった。この間に1,6−ヘキサンジオールが留出した。
得られたポリヘキサメチレンオキサレート(PHMOX−4と略称)はMnが5000であった。その他の結果を表1にまとめて示す。
【0065】
比較例3
脂肪族ジオールとしてエチレングリコール6.2g(0.1mol)を用いたほかは、実施例1と同様に重縮合反応を行った。その結果、後重縮合工程において、バス温を200℃に昇温して真空度を上げていくとき、到達圧力が5mmHg(665Pa)で付近から内容物が突沸する現象が見られた。更に反応が進むにつれて、内容物の液面が低下して反応管上部に昇華物が付着した。この昇華物は13C−NMRにより環状物の1,4−ジオキサン−2,3−ジオンと同定され、目的のポリエチレンオキサレートは得られなかった。
【0066】
比較例4
脂肪族ジオールとして水分濃度が1500ppmの1,4−シクロヘキサンジメタノールを用いたほかは、実施例6と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレート(PCHDMOX−6と略称)はMnが17100、Mwが32000であった。
【0067】
比較例5
脂肪族ジオールとして水分濃度が4400ppmの1,4−シクロヘキサンジメタノールを用いたほかは、実施例6と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリシクロヘキシレンジメチレンオキサレート(PCHDMOX−7と略称)はMnが9100、Mwが18000であった。
【0068】
比較例6
脂肪族ジオールとして水分濃度が2100ppmの1,6−ヘキサンジオールを用いたほかは、実施例6と同様に重縮合反応を行った。その結果、得られたポリヘキサメチレンオキサレート(PHMOX−5と略称)はMnが13800、Mwが26000であった。
【0069】
【表1】
Figure 2004143400
【0070】
実施例10
実施例1で得られたPHMOX−1を120℃で熱プレス成形した。得られたシート(SHMOX−1と略称)は結晶化していて不透明であったが、柔らかく、折り曲げても白化しないものであった。成形物(シート)の生分解性及び機械的特性を表2に示す。
【0071】
実施例11
実施例4で得られたPCHDMOX−1を200℃で熱プレス成形した。得られたシート(SCHDMOX−1と略称)は透明性があり、腰があって折り曲げても白化しないものであった。成形物(シート)の生分解性及び機械的特性を表2に示す。
【0072】
実施例12
実施例9で得られたPCHDMOX−5のペレットを、T−ダイスを装着した押出し機(スクリュー径(D)=18mm、スクリュー長さ(L)/スクリュー径(D)=25)に供給して、フィルム(幅200mm、厚み150μm)に成形した。バレル温度は190℃、冷却ロール温度は40℃であった。得られたフィルムは透明性があり、腰があって折り曲げても白化しないものであった。更に、10cm×10cmに切り出したフィルムをBIX−703型二軸延伸機(岩本製作所製)に取り付け、雰囲気温度50℃、変形速度35mm/secで同時二軸延伸を行った。縦横とも4倍に延伸した後、140℃で120秒間熱固定して、同時二軸延伸フィルムを作成した。成形物(フィルム)の機械的特性を表2に示す。
【0073】
比較例7
比較例1で得られたPTMOXを120℃で熱プレス成形した。得られたシート(STMOXと略称)は結晶性が悪く、なかなか固化しないものであった。長時間経過して固化したものは非常に脆いシートで、手で折り曲げると容易に折れた。成形物(シート)の機械的特性を表2に示す。
【0074】
比較例8
比較例2で得られたPHMOX−4は熱プレス成形できなかった。シャーレに溶融させたPHMOX−4を流し込んで室温で放置することにより、かろうじて成形物が得られた。しかし、得られた成形物(SHMOX−4と略称)は非常に脆く、指で崩すことができるようなものであった。
【0075】
比較例9
比較例6で得られたPHMOX−5を120℃で熱プレス成形した。得られたシート(SHMOX−5と略称)は結晶化していて不透明で、折り曲げるとしなるものの、脆いものであった。成形物(シート)の機械的特性を表2に示す。
【0076】
【表2】
Figure 2004143400
【0077】
【発明の効果】
本発明により、一般的な溶融加工法による成形を可能にすると共に充分な機械的特性を有する成形物が得られるような高い分子量を持ち、更に生分解性にも優れ、末端カルボキシル基の影響が実質的にない、ポリオキサレートを提供することができる。即ち、本発明のポリオキサレートは高分子量であって、ポリマー末端にカルボキシル基を有していないもので、一般的な溶融加工法による成形が可能で生分解性にも優れていることから、機械的特性及び生分解性に優れた成形物を提供できるものである。本発明の高分子量ポリオキサレートは生分解性材料として有用で、該ポリオキサレートから得られる成形物や該生分解性材料から得られる成形物は、環境負荷の少ない、シート、フィルム、繊維、射出成形物、発泡体などとして広範な分野に使用することができる。

Claims (9)

  1. 下式(1)で表される、数平均分子量20000〜70000の高分子量ポリオキサレート。
    Figure 2004143400
    (式中、Rは、分岐構造或いは脂環式構造を含んでいてもよい、主鎖の炭素数が3〜12であるアルキレン基を表し、nは正の整数を表し、Xは、水素原子、ArOCOCO−基、又はHCO−基を表し、Xが水素原子を表すときは、Yは、−OAr基、−OROH基、又は−OROCHO基を表し、XがArOCOCO−基を表すときは、Yは−OAr基又は−OROCHO基を表し、XがHCO−基を表すときは、Yは−OAr基又は−OROCHO基を表す。Arはアリール基を表す。)
  2. 数平均分子量が25000〜70000である、請求項1記載の高分子量ポリオキサレート。
  3. 重量平均分子量が30000〜200000である、請求項1又は2記載の高分子量ポリオキサレート。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の高分子量ポリオキサレートから得られる成形物。
  5. 請求項1〜3のいずれか記載の高分子量ポリオキサレートを含んでなる生分解性材料。
  6. 請求項5記載の生分解性材料から得られる成形物。
  7. シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールを反応原料中の水分濃度を1000ppm未満として重縮合反応させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の高分子量ポリオキサレートの製造方法。
  8. シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールを、反応原料中の水分濃度を1000ppm未満として、シュウ酸ジアリール1モルに対して脂肪族ジオール0.99〜1.01モルの割合で重縮合反応させて、数平均分子量が20000〜70000で、末端が水酸基とアリールオキシ基又はホルメート基とであるポリオキサレートを生成させることを特徴とする高分子量ポリオキサレートの製造方法。
  9. シュウ酸ジアリールと脂肪族ジオールを、反応原料中の水分濃度を20ppm以上から1000ppm未満の範囲として、シュウ酸ジアリール1モルに対して脂肪族ジオール0.99〜1.01モルの割合で重縮合反応させて、数平均分子量が20000〜70000で、末端が水酸基とホルメート基とであるポリオキサレートを生成させることを特徴とする高分子量ポリオキサレートの製造方法。
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