JP2005118608A - 水の処理方法 - Google Patents

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角川  功明
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Abstract

【課題】コーティング材の回収・再利用処理を簡易としたコーティング方法を提供する点にあり、とくに無機物などを予め準備する必要がなく、膜ファウリングを効率的に抑制することできるコーティング方法を提供する点にある。また、水回収率を向上するとともに、汚泥処理を簡易にすることまでも可能とした浄水の製造方法を提供すること。さらに、本発明は新規なコーティング材を提供すると共にそのコーティング材の製造方法およびろ過膜表面でのコーティング層の形成方法を提供すること。
【解決手段】ろ過膜を用いた水処理方法において、逆洗排水から得られた凝集粒子を含有するコーティング層を膜表面に形成する。
【選択図】図2

Description

この発明は、膜を用いて水中に含まれる汚濁物質を分離除去する水の処理方法に関する。とくに膜表面にコーティング層を形成させて膜ファウリングを少なくし、効率的に浄水を製造することができる水の処理方法に関する。また、コーティング層を膜表面に形成する方法に関する。さらには、コーティング層を構成するコーティング材に関する。
近年、水中の汚濁物質の除去能に優れたろ過膜に着目し、維持管理性および省スペース化に優れた膜ろ過処理技術が盛んに研究されており、膜を用いて水中に含まれる汚濁物質を分離除去し、浄水を製造する方法が多用されてきた。ところが、被処理水として膜ろ過装置に導入される原水中に懸濁物質および有機物質等が含まれており、浄水製造装置の長時間の運転によって膜の表面に前記物質の付着層が生じ、目詰まり、固形物による流路閉塞などの膜ファウリングが起こるという問題点が指摘されてきた。
ファウリングは膜ろ過利用水処理システムにおける重要な障害になる。ファウリングが起きた結果、膜圧力の上昇やろ過流束の低下などをもたらし、浄水効率が落ち、膜ろ過システムの全体的な運転効率に大きな影響を及ぼす。
ファウリングの結果浄水効率が落ちてきたときに、その点を改める方法の一つに物理洗浄を行う方法がある。すなわち、所定時間のろ過工程後に、物理洗浄を実施し、ろ過工程と物理洗浄とを繰り返す運転サイクル方を導入し、ファウリングを低減するようにしている。物理洗浄には、膜ろ過水を逆流させる逆流洗浄(以下、逆洗という)、膜の一次側表面、すなわち被処理水と接触する面での水流によるフラッシング、空気により膜を振動させるエアースクラビングなどがあり、物理的な作用によって付着物質を取り除いている。
しかしながら、これら物理洗浄を実施しても膜への付着物質を完全に除去することができないのであって、膜ろ過を実施し、物理洗浄回数が多くなるに従って膜差圧が上昇しがちとなり、やがては膜に対して薬品洗浄を実施することとなる。薬品洗浄は物理洗浄では除去しきれない物質を薬品によって分解または溶解させて除去する洗浄方法で、膜のろ過能力をほぼ初期状態まで回復することができる。ところが、薬品洗浄はコストがかかることに加えて、その排水処理および膜の劣化の観点から、できるだけ回数を少なくすることが望まれている。
これらの対策の一つとして、ろ過膜表面にプレコート層またはプリコート層と呼ばれる層を形成させる方法が提案されている。
たとえば特許文献1には、膜の一次側表面、すなわち被処理水が最初に膜と接触する面に予め非結晶性の含水酸化鉄をプリコートしてから被処理水をろ過する技術が開示されており、プリコート層の働きにより膜ファウリングを抑制しようと提案するものである。
また、特許文献2にも無機物粒子をプリコートすることにより、膜ファウリングを抑制する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1であれば、BWRプラントにて実施する場合は期待通りの効果が得られるが、河川水や下水などを被処理水とする場合はその効果が得られにくいと言わざるを得ない。それは、河川水や下水などの被処理水中には有機物主体のファウリング成分が含まれるためであって、含水酸化鉄を含んだ逆洗排水とはいえ有機物も含まれているため、そのままプリコートすると、その有機物により膜ファウリングが発生することとなり、目的としている機能を十分に果たすことができないと考えられるからである。
また、特許文献2においては、プリコート剤である無機物粒子を再利用するためには分離および次亜塩素酸ソーダ洗浄などの手間および時間がかかるといった問題点があった。
一方、発電所内などで使用されるプリーツ型フィルター表面にプリコート材をプリコートするために、不溶解性固形分を含む逆洗水を利用してフィルター表面にプリコートする技術が開示されている(特許文献3を参照)。しかしながら、この技術では酸化鉄粉を含むプリコート材を使用して通水処理し高純度の水を得るという技術的特徴からみても明らかなように、逆洗水中に含まれる不溶解性固形分は無機物が主体である。すなわち、特許文献3では酸化鉄粉という特別な素材を必須の要件とするものであり、プリコート層を形成するためにはその素材を別に用意しなければならないという不都合さが残るのである。
特開平1−180205号公報 特開平4−114722号公報 特開平10−99621号公報
本発明はこれまでの問題点を鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題はコーティング材の回収・再利用処理を簡易としたコーティング方法を提供する点にあり、とくに無機物などを予め準備する必要がなく、膜ファウリングを効率的に抑制することできるコーティング方法を提供する点にある。また、水回収率を向上するとともに、汚泥処理を簡易にすることまでも可能とした水の処理方法を提供することにある。さらに、本発明は新規なコーティング材を提供すると共にそのコーティング材の製造方法およびろ過膜表面でのコーティング層の形成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究する最中、ある膜ろ過装置を運転させてみたところ、図1に示すような結果を得た。図1は内圧中空糸膜を用いた膜ろ過運転における膜差圧の経時変化を示してあり、浄水製造用の原水としての被処理水は河川表流水(この表流水の平均濁度は6度、総有機物量(TOC)は3mg/l)であり、この原水を膜ろ過流束2.0m3/(m2・日)にて運転したときに得られた結果を示している。この結果から、運転初期において膜差圧は上昇していき、やがてピークを迎え、その後に安定することが理解できるのである。
この挙動をもたらす原因を知るべく種々検討を行った結果、ろ過膜に捕獲される成分が運転当初は逆洗においても膜から除去できない形態であり、膜差圧の上昇が進行するが、ある程度の運転において圧力が加わることにより有機物を主体とした成分が圧密凝集することにより膜から剥離し易い形態へと変化したことによるものと判断した。
また、水回収率を向上するために逆洗排水を再度膜ろ過処理する方法があるが、この逆洗排水を膜処理することが原水を膜処理するよりも膜目詰まりが起こりにくく、ろ過処理も容易であるということも本発明者らの研究により知見として得ている。
これらの知見を基にさらに研究を重ねた結果、従来のろ過方法を採用する限りファウリングの起因物質として認識されていた有機物に特定の処理を施すことにより、ファウリングが発現させにくくなり、これらを良好に利用することにより、従来無機物で行われていたプレコートと同様の効果が得られることを発見し、これまでの課題を一挙に解決する本発明に到達した。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、ろ過膜を用いた水処理方法において、逆洗排水から得られた凝集粒子を含有するコーティング層を膜の表面に形成することを特徴とする水の処理方法であり、ファウリング防止を有効的に防止できるのである。本発明の請求項2に係る発明は、前記逆洗排水を攪拌処理および/または沈降処理し、この処理された逆洗排水を膜ろ過することによりコーティング層を膜の表面に形成することを特徴とする水の処理方法であり、その際に凝集剤であるポリ塩化アルミニウムや塩化第二鉄を逆洗排水に添加することを特徴とする発明が請求項3に係る発明である。
本発明の請求項4に係る発明は、被処理水をろ過する前に、逆洗排水から得られた凝集粒子を含有する水分散液を膜ろ過することにより、ろ過膜の一次側表面にコーティング層を形成しておくことを特徴とする発明である。本発明の請求項5に係る発明は、凝集粒子を含む逆洗排水から一部の逆洗排水あるいは汚泥の一部を引き抜くこと、およびそれにより逆洗排水中の凝集粒子の濃度を所定範囲内に保つことを特徴とする水の処理方法である。
本発明の請求項6に係る発明は、ろ過膜を用いた水処理方法において、逆洗排水を原水ラインに返送するとともに、原水および返送された逆洗排水を凝集処理して得られた凝集粒子を含むコーティング層をろ過膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法である。
本発明の請求項7に係る発明は、逆洗排水から得られた凝集粒子を含むコーティング材含有液を膜ろ過することを特徴とする膜表面でのコーティング層の形成方法である。
本発明の請求項8に係る発明は、不溶解性有機物を含む原水を膜ろ過処理し、次いで逆洗処理して逆洗排水を得、該逆洗排水を凝集処理することにより凝集フロックもしくはマイクロフロックを含むろ過膜用コーティング層が形成される発明である。
本発明の請求項9に係る発明は、逆洗排水から得られた凝集粒子を含むろ過膜用コーティング材である。
以下、本発明を詳細に説明する。
浄水を得るための処理水である原水としては不溶解性有機物を含む水であればどのような水でも使用できるのであり、具体的には河川水、湖沼水、下水などが好ましい。これら原水をそのまま使用してもよいが、前処理を施してもよい。たとえば、あらかじめ原水を放置して沈降物を除去する処理、あるいは凝集剤を加え、攪拌処理して、汚濁物質をある程度除去する処理を施しておいてもよい。
本発明で使用できるろ過膜は一般的な膜であれば全て使用できるのであり、たとえば精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)、ナノろ過膜(NF膜)、逆浸透膜(RO膜)などが使用可能である。これらの膜の中ではとくにMF膜あるいはUF膜が好適である。
また、上記膜を含む膜モジュールも特に制限されないのであるが、具体的には平膜型モジュール、スパイラル型モジュール、管型モジュールなどが使用可能である。
本発明では上記原水を上記ろ過膜に接触させ、原水を通過させるのであるが、とくに全量ろ過法により膜ろ過することが好ましい。しかし全量ろ過法以外の運転方法により原水を膜ろ過してもよい。さらに、本発明では上記原水を上記ろ過膜に接触させ、原水を通過させることによって浄水を製造してもよいのであるが、とくに全量ろ過法により膜ろ過して浄水を製造することが好ましい。しかし全量ろ過法以外の運転方法により浄水を製造してもよい。
本発明では、上記原水を膜ろ過する際に、予めろ過膜表面にコーティング層を形成させておくのであるが、そのコーティング材は逆洗排水から得られる凝集粒子を含有するコーティング材であり、逆洗排水を凝集処理して得られる凝集粒子を含有するコーティング材がより好ましい。逆洗排水から得られた凝集粒子をろ過膜の表面にコーティングすると膜の目詰まりをもたらさず、しかもファウリングを抑制することを本発明者らは初めて見出したのであり、この点が本発明の特徴の1つである。
上記逆洗排水から得られる凝集粒子としては、原水を膜ろ過するときのろ過工程にて圧接され、形成される凝集粒子、逆洗排水を沈降分離することにより得られる凝集粒子、逆洗排水に凝集剤を注入して凝集処理することにより得られるマイクロフロック、凝集フロックなどもしくはそれら混合物からなる凝集粒子などが挙げられる。ここで、マイクロフロックと凝集フロックとは凝集処理することによって得られるフロックであるという点で両者は同じであり、ただフロックの大きさが異なるのである。
本発明ではとくに有機物を主として含む凝集粒子が好ましく、さらに不溶解性有機物を主として含む凝集粒子が好ましい。有機物を主として含むということは、有機物を多量に含み、その他の各種物質、たとえばマンガン、鉄、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、シリカ含有化合物を少量成分として含むということであって、原水に存在する各種物質とその量割合に影響されるのである。さらに、不溶解性有機物を主として含むということは、不溶解性有機物を多量に含み、その他の各種物質、たとえばマンガン、鉄、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、シリカ含有化合物を少量成分として含むということである。また、ろ過膜を通過しない不溶解性有機物とは、その字句どおりろ過膜を通過しない不溶解性有機物である。
上記例示された三種の凝集粒子の中では、逆洗排水を沈降分離することにより得られる凝集粒子、逆洗排水に凝集剤を注入して凝集処理することにより得られるマイクロフロック、凝集フロックなどもしくはそれら混合物からなる凝集粒子が好ましい。ここでの逆洗排水には、常法で得られる逆洗排水の他に、ろ過膜の処理水との接触面での水流によるフラッシング処理により生じる水分散液やエアースクランブルにより膜から除去された固形分を含む水分散液などを例示できるが、これらに限定されるものではない。また、常法で得られる逆洗排水に上記水分散液を混入させたものでもよい。
なお、逆洗排水を得る常法として、たとえば、ろ過効率が落ちてきた膜に対して、その膜の二次側から膜の一次側に向けて浄水を流し、必要に応じて加圧したり、さらに加圧エアーを吹き付けたりして、除去された目詰まり物質を含む膜通過液を集める方法が知られている。この逆洗排水中には、ろ過膜を通過しない各種の物質、たとえば不溶解性有機物、不溶解性無機物、それらと共存する溶解性有機物などが存在する。
凝集処理手段はとくに限定されないのであって、公知の方法を適用すればよい。たとえば、逆洗排水を攪拌処理した後、沈降処理する方法でもよく、攪拌処理に際して一般的な凝集剤あるいはそれに凝集助剤やコーティング助剤を添加してもよい。
使用できる凝集剤としてはポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩化第二鉄(FeCl)、硫酸バンド、ポリ硫酸第二鉄、重合珪酸―鉄塩(PSI)、ポリアクリルアミド系高分子、カチオン系高分子、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられ、凝集助剤やコーティング助剤として、カオリン、ゼオライト、活性炭、石灰などが挙げられる。
これら薬剤の添加量はあらかじめジャーテスト(ビーカーテスト)による実験を行い決定するのが好ましい。
本発明では逆洗排水から得られた凝集粒子を含有する水分散液を用いてろ過膜表面にコーティング層を形成させる。換言すれば、逆洗排水から得られた凝集粒子を含有するコーティング剤含有液を用いてろ過膜表面にコーティング層を形成させる。ろ過膜表面にコーティング層を形成させる方法はとくに制限されないのであるが、好ましい方法としては、当該水分散液を膜ろ過する方法が挙げられる。
なお、膜ろ過処理時間が長くなればそれだけろ過膜表面に堆積される物質の量も多くなるのであり、逆洗排水中の汚濁物質の量も増えていく。汚濁物質の量が多すぎると操作上での困難さなどが生じてくるので、汚濁物質の量は一定範囲内に収めることが好ましい。その一定の範囲に収めるためには濁度を指標として制御することが好ましく、たとえば濁度を30度〜1000度に調整することが好適である。なお、濁度は光散乱法により測定した。ここで、濁度とは水の濁りの程度を数値で示したもので、精製水1リットル中に標準カオリン1mgを含むときの濁りを濁度1度とする。
逆洗排水中の濁度を調整するためには、逆洗排水から必要量の汚濁物質を含む分散液もしくは汚泥を引き抜く方法が好ましいが、その他の方法として不純物が少ない処理水を加える方法がある。なお、場合によっては逆洗排水中に原水を加える方法を採用してもよいが、このときには凝集処理を施す必要がある。
本発明では、上記逆洗排水から得られた凝集粒子を含むコーティング層を膜表面に形成したろ過膜を用いて原水を処理するのであるが、処理する原水に逆洗排水を返送させてもよい。返送する逆洗排水として、上記濁度を調整するために取り除いた逆洗排水を利用することが好ましい。
浄水製造用原水に上記逆洗排水を返送する具体的な方法はとくに制限されないのであり、一般的な方法を採用すればよい。
なお、本発明で言うコーティング材は不溶解性有機物を主として含む水分散液から得られた凝集粒子を含有するコーティング材でもある。その中でも圧密処理した固形分を含む水分散液から得られた凝集粒子を含有するコーティング材が好ましく、とくにろ過膜を通過しない不溶解性有機物を主とする圧密処理した固形分を含む水分散液から得られた凝集粒子を含有するコーティング材が好ましい。上記圧密処理した固形分とは、たとえばろ過膜表面に堆積した固形分に代表されるように、水圧などの手段で加圧され密度が高まった固形分をいう。
(作用)
本発明によれば、ろ過膜面上に形成された逆洗排水から得られた凝集粒子を含むコーティング層により、原水中の膜ファウリングを引き起こす物質を捕獲するため、膜ファウリングを抑制することができる。また、逆洗排水処理水を膜ろ過することにより、水回収率が向上する。さらに、逆洗排水が濃縮されることにより汚泥処理工程が簡易となる。
上述のように、本発明により、逆洗排水からコーティング材を容易に生成、再利用でき再度ろ過膜表面に簡単にコーティング層を形成できる。このろ過膜面上に形成された凝集粒子を含むコーティング層により、原水中の膜ファウリングを引き起こす物質を捕獲するため膜ファウリングを抑制することができる。また、逆洗排水処理水を膜ろ過することにより、水回収率が向上する。さらに、逆洗排水が濃縮されることにより、上澄み層の存在を明瞭に知ることができ、上澄み層を容易に除去できることとなり、汚泥処理工程が簡易となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態によって制限されるものではない。
(実施の形態1)
図2は本発明における浄水製造方法を示す概略図である。なお、図中ではコーティング層5の存在を明記するため厚く記載されているが、実際には0.2mmにも満たない厚さである。
まず、逆洗排水9を用いたコーティングに関する部分を先に説明する。逆洗などの物理洗浄による逆洗排水9を基にコーティング粒子を生成するもので、その生成は以下の通りである。
ろ過処理、逆洗処理を繰り返す運転サイクルにおいて、ろ過処理終了直後に実施される物理洗浄において発生する逆洗排水9を逆洗排水処理装置10へと供給する。逆洗排水処理装置10においては攪拌処理および重力沈降処理が行われており、これまでに貯留されている凝集粒子を含む逆洗排水11と新たに供給された逆洗排水9とを攪拌機13を用いて攪拌する操作と、引き続いて行われる重力沈降操作により、逆洗排水処理装置10の下部に凝集粒子が沈降していくこととなる。
このようにして沈降してできた凝集粒子は、逆洗排水9に含まれる有機物が膜差圧によりある程度圧密化されているのに加えて、凝集処理を加えたことにより、膜面へ供給しても膜4には吸着されにくいものとなっている。このため、これらの凝集粒子を用いてコーティング層5を形成することにより、従来無機物粒子を用いて行っていたプレコートと同様の効果が得られるものである。
ろ過処理運転の継続にともない、逆洗排水9中の汚濁物質が次第に排除されにくくなることから、逆洗排水処理装置10内における濁度は上昇していくこととなる。所定濁度範囲に維持するために、濁度計14にて常時濁度を調べ、凝集処理された逆洗排水が所定濃度を超えた場合に、汚泥引き抜きポンプ15により逆洗排水処理装置10内の汚泥を一定量汚泥処理系へと引き抜く。なお、濁度を所定濃度に維持するのは、通常コーティング形成時間を一定としているためで、逆洗排水処理装置10内における濁度が変化した場合、コーティング層の厚さが変動するためである。なお、所定濁度範囲はコーティング層形成時間などにより変化するものでコーティング層の形成許容範囲内であれば必ずしも一定である必要はない。また通常は、30度から1000度において、許容範囲を設定するのがよい。
また、逆洗排水処理装置10における水の需給に関しては、逆洗排水水量=コーティング形成時に使用する水量+汚泥引き抜きに含まれる水量となるようにするのが望ましいが、別途供給管または排水管を設置して調整してもよい。なお、排水管で調整する場合には上澄み水を原水タンクに返送することが望ましい。
次に、実際の運転手順について説明する。
まず、原水1をろ過する前に、ろ過膜4の表面にコーティング層5を形成する。逆洗排水処理装置10より凝集粒子を含有する逆洗排水11が濁度計14を介して運転ポンプ3により膜4に供給されてろ過される。これにより、凝集粒子を含有する逆洗排水11における凝集粒子が膜4の表面にコーティングされて、コーティング層5が形成される。なお、ここでコーティングのための凝集粒子を含有する逆洗排水11は凝集処理しているとはいえ、通常原水よりも汚濁していることから、この膜ろ過水の処理水質も通常よりも劣る場合がある。このような場合は、コーティング時の膜ろ過水は処理水系へと流さずに、原水タンク2に返送してもよい。
膜表面にコーティング層が形成された後、原水1を運転ポンプ3により膜4に供給し、ろ過を実施する。ろ過された水の一部は逆洗水として逆洗タンク6に貯留され、残りは処理水7として次工程へと供給される。所定時間のろ過が終了したところで、逆洗タンク6に貯留された膜ろ過水を逆洗ポンプ8により膜モジュールの二次側から一次側、すなわち原水と接触する面へと流す逆洗などの物理洗浄を行い、その逆洗排水9を逆洗排水処理装置10へと供給する。逆洗排水処理装置10に供給された逆洗排水9は上述したように凝集処理されてコーティング剤として用いられることとなる。
物理洗浄終了後に初期工程に戻り、コーティング形成・原水ろ過・物理洗浄というサイクルで運転が繰り返されることとなる。
この運転においては、原水のろ過に先立ち膜面に形成されたコーティング層5にて、原水1中に含まれるファウリング物質が捕獲されるため、膜自体へのファウリングが大幅に減少されることとなる。また、逆洗によりコーティング層5より容易に膜から剥離し、コーティング層5の上に形成されたケーキ層およびコーティング層内に蓄積したファウリング物質ともに洗い流されるため、膜面にはほとんどファウリング物質が吸着されないこととなり、薬品洗浄間隔を延長することが可能となる。
さらに、逆洗排水を回収して、汚泥処理へと引き抜かれる水量以外はコーティング時にろ過されることとなるため水回収率が非常に高くなる。また、引き抜かれた汚泥に関しても、濃縮されているため次工程における手間が省けることとなる。なお、水回収率は処理水量/原水取水量であり、下記式
(膜ろ過水量−逆洗など使用水量)/原水取水量または膜ろ過水量
から算出される。
(実施の形態2)
図3は本発明における上記と異なる浄水製造方法を示す概略図である。
実施の形態1と異なる点は逆洗排水処理装置内にポリ塩化アルミニウムPAC凝集剤12を注入する点にあり、コーティングのための凝集粒子を形成させることを可能にする。
本発明における逆洗などの物理洗浄による逆洗排水9を基にコーティング粒子を生成する方法は以下の通りである。
ろ過終了時に実施される物理洗浄において発生する逆洗排水9を逆洗排水処理装置10へと供給する。逆洗排水処理装置10に逆洗排水9が供給されるのに合わせて、PAC凝集剤12が逆洗排水処理装置10に所定量注入される。なお、PAC凝集剤12の注入量はジャーテストなどによりあらかじめ最適量を検討しておくことが望ましい。
これまでに貯留されている凝集粒子を含む逆洗排水11と新たに供給された逆洗排水9およびPAC凝集剤12とを攪拌機13を用いて攪拌する操作と、引き続いて行われる重力沈降操作により、逆洗排水処理装置10の下部に凝集粒子が沈降していくこととなる。なお、攪拌機13は逆洗排水9およびPAC凝集剤12注入後数分は急速攪拌を行い、その後は緩速攪拌を行うのがフロック形成には好ましい。なお、凝集剤はPACに限らず原水水質に合わせて、塩化第二鉄などを使用してもよい。
このようにして沈降してできた凝集粒子は、実施の形態1同様に、逆洗排水9に含まれる有機物が膜差圧によりある程度圧密化されているのに加えて、凝集処理を加えたことにより、膜面へと供給しても膜4には吸着しにくいものとなっている。このため、実施の形態1と同様の運転を実施することにより、これらの凝集粒子を用いてコーティング層5が形成されることとなり、従来無機物粒子を用いて行っていたプレコートと同様の効果が得られるものである。
(実施の形態3)
図4は本発明における上記と異なる浄水製造方法を示す概略図である。
基本的には実施の形態2と同様であり、運転に関してもほぼ同様となる。実施の形態2と異なる点は、逆洗排水処理装置10内にカオリンを添加したことである。
カオリンを添加することにより、たとえばカオリンを核とした凝集粒子の形成を助けることができること、少なくとも部分的にカオリン自体のコーティング層が形成されるなど、カオリンによるコーティング層5の形成が効率的に行われる。また、本発明においては、従来必要とされていたカオリン粒子の洗浄を実施しなくても良いので、その点有利である。これは、添加されたカオリンのほとんどが同じ系内にて循環するため減少量が少ないことにある。なお、引き抜かれる汚泥に含まれて減少したカオリンはわずかであるため、その量は新規に補充する方式を用いてもそのコストはわずかである。
なお、添加される粒子としてはカオリンに限らず、活性炭、ゼオライトなど従来プレコートに用いられてきた粒子であれば特に限定されないことは明らかである。
(実施の形態4)
図5は本発明の上記と異なる浄水製造方法を示す概略図である。なお、図中ではコーティング層5を明記するため厚く記載されているが、実際には0.2mmにも満たない厚さである。
原水1は混和槽23において凝集剤22を注入されて攪拌器24にて攪拌されることにより凝集処理される。凝集処理された原水1は沈殿槽25にて沈降分離され、凝集粒子26は下部へ沈殿し、上澄み水は運転ポンプ3にて膜4へと供給される。
この上澄み水を膜4へ供給させる前に、沈殿した凝集粒子26を用いて膜面へコーティング層5を形成させる。すなわち、ろ過工程の前にコーティング層5形成工程として、凝集粒子26を含む原水1をコーティング剤注入ポンプ7によりコーティング剤注入ライン28より膜4へと供給し、ろ過を実施する。ろ過を実施することにより、凝集フロックもしくはマイクロフロック26は膜4の表面に堆積されコーティング層5となる。
コーティング層5を形成した後に通常の膜ろ過同様に原水1の上澄み水を運転ポンプ3により膜4へと供給して、ろ過を行う。その膜ろ過水は逆洗タンク6を介して処理水7となる。
所定のろ過時間が経過したところで、逆洗タンク6の処理水7および逆洗ポンプ8にて逆洗を実施することにより、コーティング層5の膜面に付着した凝集粒子26が容易に剥離され、膜面が良好に洗浄されることとなる。そして、逆洗排水は逆洗排水返送ライン31より原水へと混合されるが、これにより、膜ろ過による膜差圧によってある程度圧密化したファウリング物質となりにくい有機物が原水中へと混合されるため、凝集粒子のコーティング効果を向上させることとなる。
また、運転の継続にともない、沈殿槽25中の汚濁物質が排除されないことから槽内の濁度は上昇していくこととなるので、濁度計などにより槽内の濁度を測定し、所定濃度を超えた場合に、汚泥引き抜きライン32より汚泥を一定量汚泥処理系へと引き抜く。なお、濁度を所定濃度に維持するのは、通常コーティング形成時間を一定としているためで、沈殿槽25内における濁度が変化した場合、コーティング層5の厚さが変動するためである。
この運転においては、原水のろ過に先立ち膜面に形成されたコーティング層5にて、原水1中に含まれるファウリング物質が補足されるため、膜自体へのファウリングが大幅に減少されることとなる。また、逆洗によりコーティング層5より容易に膜から剥離し、コーティング層5の上に形成されたケーキ層およびコーティング層内に蓄積したファウリング物質ともに洗い流されるため、膜面にはほとんどファウリング物質が蓄積されないこととなり、薬品洗浄間隔を延長することが可能となる。
さらに、逆洗排水を回収して、汚泥処理へと引き抜かれる水量以外はコーティング時にろ過されることとなるため回収率が非常に高くなる。また、引き抜かれた汚泥に関しても、濃縮されているため次工程における手間が省けることとなる。
逆洗排水を用いた水処理方法
浄水製造のための原水には湖沼水を用い、膜面積0.01m2、分画分子量150,000〜200,000、内径1.5mmのポリエーテルスルホン/ポリビニルピロリドン混合製の内圧中空糸膜を用いて膜ろ過し、浄水を得た。加速試験のため、膜ろ過流束は5m3/(m2・日)とし、ろ過処理60分毎にろ過水量の10%を用いて逆洗を実施した。また、実験期間中の原水の平均濁度は6度であった。
本実験においては、コーティングするための凝集粒子を形成するための逆洗排水は、あらかじめ通常の膜ろ過処理の運転をすることにより得た逆洗排水を使用した。したがって逆洗排水は回収せず、コーティングにはこの初期に用意した逆洗排水を使い続けた。また、攪拌処理に関しては150rpmの急速攪拌を続けた。コーティング時に供給された凝集粒子を含む逆洗排水の濁度はおよそ500度で、コーティングのためのろ過を2分間実施した後、原水である湖沼水をろ過した。なお、逆洗排水を回収して凝集粒子を形成させ再利用する方法もある。
図5に運転結果を示す。なお、補正膜差圧は測定値に水の粘度を補正した膜差圧であり、実際には下記式
実測された膜差圧x(水温25℃での水の粘度/実測した時の水の粘度)
から算出した。以下、同じである。
(比較例1)
ろ過膜表面へのコーティング層の形成処理を行わず、それ以外は実施例1と同じ条件で膜ろ過し、浄水を得た。すなわち、実施例1と同じ原水、内圧中空糸膜を用いて、実施例1と同じ膜ろ過流束にて膜ろ過し、浄水を得た。
図5に運転結果を示した。なお、図5中での「本発明」がこの実施例に相当し、「従来」がこの比較例に相当する。
図5から、比較例1(通常の運転を実施した系)では膜差圧がわずか4時間後において、100kPaを越したのに対して、実施例1(本発明の系)では10時間後においても72kPaと増加の程度が低く安定していた。このことから、逆洗排水から形成した凝集粒子によって膜ファウリングを抑制されることがわかる。
逆洗排水に凝集剤を注入した水の処理方法
浄水製造のための原水には河川表流水を用い、実施例1同様の膜を用いて膜ろ過し、浄水を得た。膜ろ過流束、ろ過処理と逆洗処理とを繰り返す運転サイクルおよびその条件も実施例1と同じ条件とした。なお、実験期間中の河川表流水の平均濁度は1度であった。
実施例1と同様に、コーティングするための凝集粒子を形成するための逆洗排水は、あらかじめ通常の膜ろ過処理の運転をすることにより得た逆洗排水を使用した。したがって逆洗排水は回収せず、コーティングにはこの初期に用意した逆洗排水を使い続けた。このため、凝集剤であるPACも運転初期に100mg/L添加したあとは添加しなかった。また、攪拌処理に関してはコーティング開始3分前から150rpmの急速攪拌を2分間実施し、その後コーティングが終了するまでは50rpmの緩速攪拌を続けた。コーティング時に供給された凝集粒子を含む逆洗排水の濁度はおよそ500度とした。また、コーティングのためのろ過を2分間実施した後に原水である河川水をろ過した。
図6に運転結果を示す。
(比較例2)
ろ過膜表面へのコーティング層の形成処理を行わず、それ以外は実施例2と同じ条件で膜ろ過し、浄水を得た。すなわち、実施例2と同じ原水、内圧中空糸膜を用いて、実施例2と同じ膜ろ過流束にて膜ろ過し、浄水を得た。
図6に運転結果を示した。なお、図6中での「本発明」がこの実施例に相当し、「従来」がこの比較例に相当する。
図6から、比較例2(通常の運転を実施した系)の膜差圧が10時間後において、100kPaを越したのに対して、実施例2(本発明の系)では、59kPaと増加の程度が低く安定していた。このことから、逆洗排水から形成した凝集粒子によっても膜ファウリングを抑制されることがわかる。
なお、以上の説明から本発明を次のように記載することができる。
(1) ろ過膜を用いた水処理方法において、不溶解性有機物を主とする圧密処理した固形分を含む水分散液から得られた凝集粒子を含有するコーティング層を膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
(2) ろ過膜を用いた水処理方法において、ろ過膜を通過しない不溶解性有機物を主とする圧密処理した固形分を含む水分散液から得られた凝集粒子を含有するコーティング層を膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
(3) 全量ろ過方式による運転を行うろ過膜を用いた水処理方法において、不溶解性有機物を主とする圧密処理した固形分を含む水分散液から得られた凝集粒子を含有するコーティング層を膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
(4) 全量ろ過方式による運転を行うろ過膜を用いた水処理方法において、ろ過膜を通過しない不溶解性有機物を主とする圧密処理した固形分を含む水分散液から得られた凝集粒子を含有するコーティング層を膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
(5) 全量ろ過方式による運転を行う膜を用いた水処理方法において、圧密処理した固形分を含む水分散液から得られた凝集粒子を含有するコーティング層を膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
(6)圧密処理した固形分がろ過膜を通過しない不溶解性有機物を主とする固形分であることを特徴とする上記(5)記載の水の処理方法。
(7) 全量ろ過方式による運転を行う膜を用いた水処理方法において、逆洗排水から得られた凝集粒子を含む濁度30度ないし1000度の水分散液を膜ろ過することによりコーティング層を膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
(8) 全量ろ過方式による運転を行う膜を用いた水処理方法において、被処理水をろ過する前に、上記(7)記載の水分散液を膜ろ過することにより、膜の一次側表面にコーティング層を形成することを特徴とする水の処理方法。
(9) 全量ろ過方式による運転を行う膜を用いた水処理方法において、逆洗排水を原水ラインに返送するとともに、原水および返送された逆洗排水を凝集処理して得られた凝集粒子を含むコーティング層をろ過膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
(10)圧密処理した不溶解性有機物の凝集粒子を含むコーティング材含有液を膜ろ過することを特徴とする膜表面でのコーティング層の形成方法。
(11)ろ過膜を通過しない不溶解性有機物を主とする圧密処理した不溶解性有機物の凝集フロックもしくはマイクロフロックを含むコーティング材含有液を膜ろ過することを特徴とする膜表面でのコーティング層の形成方法。
(12)圧密処理した不溶解性有機物の凝集粒子を含むことを特徴とするろ過膜用コーティング材。
内圧中空糸膜を用いた膜ろ過運転における膜差圧の経時変化を示す図である。 本発明の浄水製造方法を示す概略図である。 本発明の上記と異なる浄水製造方法を示す概略図である。 本発明の上記と異なる浄水製造方法を示す概略図である。 本発明の上記と異なる浄水製造方法を示す概略図である。 実施例1における運転結果を示した図である。 実施例2における運転結果を示した図である。
符号の説明
1:原水、
2:原水タンク、
3:運転ポンプ、
4:膜、
5:コーティング層、
6:逆洗タンク、
7:処理水、
8:逆洗ポンプ、
9:逆洗排水、
10:逆洗排水処理装置、
11:凝集粒子を含む逆洗排水、
12:PAC凝集剤、
13:攪拌機、
14:濁度計、
15:汚泥引き抜きポンプ
22:原水タンク、
23:混和機、
24:攪拌機、
25:沈殿槽、
26:凝集粒子
27:コーティング剤注入ポンプ、
28:コーティング剤注入ライン、
31:逆洗排水返送ライン、
32:汚泥引き抜きライン、

Claims (9)

  1. ろ過膜を用いた水処理方法において、逆洗排水から得られた凝集粒子を含有するコーティング層を膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
  2. ろ過膜を用いた水処理方法において、逆洗排水に攪拌処理および/または沈降処理を行い、次いでその逆洗排水を膜ろ過することによりコーティング層を膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
  3. 逆洗排水に凝集剤としてポリ塩化アルミニウムまたは塩化第二鉄を添加して攪拌処理および/または沈降処理することを特徴とする請求項2記載の水の処理方法。
  4. ろ過膜を用いた水処理方法において、被処理水をろ過する前に、逆洗排水から得られた凝集粒子を含有する水分散液を膜ろ過することにより、ろ過膜の一次側表面にコーティング層を形成することを特徴とする水の処理方法。
  5. ろ過膜を用いた水処理方法において、ろ過膜のコーティング層を形成するための水分散液から必要量の水分散液もしくは汚泥を引き抜くことにより、ろ過膜のコーティング層を形成するための逆洗排水から得られた凝集粒子を所定濃度に保つことを特徴とする水の処理方法。
  6. ろ過膜を用いた水処理方法において、逆洗排水を原水ラインに返送するとともに、原水および返送された逆洗排水を凝集処理して得られた凝集粒子を含むコーティング層をろ過膜表面に形成することを特徴とする水の処理方法。
  7. 逆洗排水から得られた凝集粒子を含むコーティング材含有液を膜ろ過することを特徴とする膜表面でのコーティング層の形成方法。
  8. 被処理水を膜ろ過処理し、次いで逆洗処理して逆洗排水を得、該逆洗排水を凝集処理することを特徴とする凝集粒子を含むろ過膜用コーティング材の製造方法。
  9. 逆洗排水から得られた凝集粒子を含むことを特徴とするろ過膜用コーティング材


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