JP2007245049A - 水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
多段型ろ過システムを用いて清澄な水を処理する場合に、ろ過水の回収率を向上させることを可能とする技術を提供すること。
【解決手段】
原水を膜ろ過する第一段目の膜ろ過システムを含む少なくとも二段以上のろ過膜システムを備え、ろ過膜システムの任意の段でのろ過膜の逆洗処理により生じる逆洗排水を該ろ過膜システムの次の段のろ過膜システムのろ過膜にてろ過する多段型水処理システムを用いて原水を処理する水処理方法において、前記ろ過膜システムの任意の段でのろ過膜の逆洗処理により生じる逆洗排水に凝集剤を添加してプレコート液とし、いずれかの段のろ過膜システムのろ過膜にプレコート層を形成させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、地下水および伏流水などの清澄な水の水処理方法に関する。とくにろ過膜を備える多段型水処理システムを用いて、地下水および伏流水などの清澄な水中に含まれる僅かな汚濁物質を分離除去する水処理方法に関する。
膜ろ過を用いた浄水処理装置では、原水のろ過により膜面及び膜内部に目詰まり物質が付着することによりろ過性能が低下する。そのため膜ろ過システムでは、一定時間ごとに目詰まり物質を除去する洗浄工程が必要となる。
一般には洗浄工程では物理洗浄が行われており、物理洗浄には通常のろ過方向と逆方向に膜ろ過水を流す逆流洗浄(以下、逆洗ということがある)、膜の一次側に空気を吹き込んで膜を水中で揺動させるエアースクラビングなどがある。
物理洗浄を行うことにより目詰まりの抑制が可能であるが、例えば逆洗のように物理洗浄には膜ろ過水を使用することから物理洗浄回数の増加は、膜ろ過水の回収率の低下につながる。
その回収率を向上する一つの方法として、物理洗浄排水を一次側(原水)に返送し再び膜処理する方法が実施されている。この方法は、ろ過水の回収率向上に貢献しているが、逆洗排水を循環してろ過するため、ろ過性能の低下が生じる場合があった。
一方、例えば、ろ過膜の一次側表面に非結晶性の含水酸化鉄などの微小固形分をプリコートしてから被処理水をろ過することが提案され(特許文献1)、また、膜ろ過の前処理として凝集処理を実施し、膜へプレコートをする方法が知られている(特許文献2)。とくに、前者の技術は、逆洗水にプレコート剤を添加し、再ろ過することで、従来から問題となっていたコーティング剤の回収・再利用処理を簡易としたプレコート法であり、膜目詰まりを抑制することに加えて、さらに水回収率を向上したものである。
また、ろ過膜モジュールを二段以上設置し、水処理する技術が報告されている(例えば、特許文献3)。しかし、これらの技術は、水回収率の向上を目的とするものではない。
特開平1−180205号公報 特開2002−119808号公報 特開平11−319492号公報
本発明者らは、地下水および伏流水などの清澄な水の水処理に際し、ろ過水の回収率を向上する一つの方法として、ろ過膜を備えるろ過システムを二段に配置した水処理システムを用いて、一段目のろ過システムでの物理洗浄排水を二段目の膜でろ過し、処理水を得るシステムについていろいろと試験してきた。
その結果、二段型の膜ろ過システムでは、二段目の膜で一段目の逆洗排水をろ過することにより回収率を向上することが可能であるが、二段目の膜では逆洗排水をろ過するため、ろ過性能の低下が生じ、物理逆洗の頻度が上昇する場合があること、および、地下水や伏流水などの清澄な水の逆洗排水の場合は、逆洗排水中の夾雑物の性質が無機物であるためと推測されるが、一般的な物理洗浄を施しても、ろ過性能を向上させることが困難であることなどの知見を得た。一般に原水に多くの夾雑物が含まれる場合は、一段目の膜ろ過システムの原水に凝集剤を加えて処理する方法が実施されている。しかし、地下水等の清澄な水の場合は、凝集剤を添加しても水中の不純物が少ないために凝集反応の進行が難しく、かえって目詰まりが加速されることになりかねない。また、従来の清澄な水の浄水処理は、消毒剤のみを添加し、水道水を生産している場合が多いため、一段目の膜ろ過システムの原水に薬品を添加することは、従来に比べて、薬品コストの上昇につながることになる。
そこで、本発明の課題は、二段型ろ過システムも含まれる多段型ろ過システムを用いて清澄な原水をろ過処理する際に、ろ過水の回収率を向上させることを可能とする技術を提供することにある。とくに、一段目膜ろ過原水に薬剤を添加されることが好ましくない場合及び凝集剤添加によって、目詰まりが加速される場合の、二段型ろ過システムも含まれる多段型ろ過システムにおいて、前段のろ過システムでの逆洗排水を後段のろ過システムで膜ろ過する場合に、ろ過水の回収率を向上させることを可能とする技術を提供することにある。
また、本発明の課題は、多段型水処理システムにおける任意の段の逆洗排水をプレコート液とする方法において、剥離性の良いプレコート層を形成することができるプレコート液を調整し、ろ過水の回収率を向上させるためのシステムを提供することにある。とくに、地下水や伏流水などの清澄な水の逆洗排水でも剥離性の良いプレコート液とし、ろ過水の回収率を向上させるためのシステムを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく調査研究する最中、二段以上のろ過膜システムを備える多段型水処理システムにおいて、一段目の膜ろ過システムでの逆洗排水を二段目の膜ろ過システムにて膜ろ過し、その二段目のろ過膜の逆洗排水に凝集剤を添加し、得られた逆洗排水を用いて二段目の膜ろ過システムのろ過膜にプレコート層を形成させると、ろ過水の回収率を向上させることができるという知見を得た。その知見を基にさらに研究を重ね、前記逆洗排水に凝集助剤をさらに添加し、その逆洗排水をろ過膜のプレコート液とすると、意外にも二段目のろ過膜の一次側表面に剥離性のよいプレコート層を形成することが可能となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の請求項1の水処理方法は、原水を膜ろ過する第一段目の膜ろ過システムを含む少なくとも二段以上のろ過膜システムを備え、ろ過膜システムの任意の段でのろ過膜の逆洗処理により生じる逆洗排水を該ろ過膜システムの次の段のろ過膜システムのろ過膜にてろ過する多段型水処理システムを用いて原水を処理する水処理方法において、前記ろ過膜システムの任意の段でのろ過膜の逆洗処理により生じる逆洗排水に凝集剤を添加してプレコート液とし、いずれかの段のろ過膜システムのろ過膜にプレコート層を形成させ、かつ前記原水が清澄な水であることを特徴とする。
その二段目以降のろ過膜システムのろ過膜の逆洗処理により生じる逆洗排水に凝集剤を添加してプレコート液とし、該ろ過膜システムよりもの前の段、又は同じ段のろ過膜システムのろ過膜にプレコート層を形成させることを特徴とする発明が請求項2の発明である。
それら発明において、処理する清澄な水が地下水および伏流水のいずれか、あるいは両方である(請求項3の発明)。さらに、逆洗排水に凝集剤と凝集助剤とを添加する(請求項4の発明)。
(作用)
本発明によれば、一段目の膜ろ過システムの物理洗浄排水を二段目の膜ろ過システムの膜でろ過し、処理水を得ると処理水の回収率が向上することができる。二段目以降の膜ろ過システムのろ過工程に先立ち剥離性のよいプレコート液をろ過することにより、二段目以降の膜ろ過システムの膜面上にコーティング層を形成して原水中の膜も目詰まりを引き起こす物質を捕捉することおよび逆洗による膜面からの剥離性が向上することから二段目以降の膜ろ過システムの膜差圧上昇を抑制することができる。膜差圧上昇を抑制できるということは膜ろ過流束の向上が可能となる。さらに、二段目の逆洗排水を膜ろ過することから回収率の向上も図ることができる。
とくに、地下水や伏流水などの清澄な水の逆洗排水に凝集剤と凝集助剤とを注入することで、凝集剤を注入した場合よりも、逆洗排水の目詰まり物質を良好にフロック化し、剥離性のよいプレコート液にすることが可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で処理する原水は清澄な水であり、具体的には、地下水および伏流水のいずれか、あるいは両方である。
本発明で使用できるろ過膜は、たとえば精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)などがある。
上記膜を含む膜モジュールも特に制限されないのであるが、具体的には平膜型モジュール、中空糸型モジュール、管型モジュールなどが使用可能である。
本発明では上記原水を供給し、上記ろ過膜を通過処理させるのであるが、とくに全量ろ過法により膜ろ過することが好ましい。しかし全量ろ過法以外の運転方法により原水を膜ろ過してもよい。
膜ろ過される原水の固形分濃度は、通常、約0.001〜100mg/L程度の範囲である。
本発明で用いる多段型水処理システムには、膜ろ過システムが二段以上備えられるが、二つ以上の膜ろ過システムを備えているということもできる。とくに第一段目の膜ろ過システムおよび第二段目の膜ろ過システムの二つの膜ろ過システムを備えることが好ましいが、それに限定されない。前記膜ろ過システムはとくに制限されないのであり、少なくともろ過膜と通水手段と排水手段を備えていればよいのであるが、一般的に使用されている膜ろ過システムをここで採用すればよい。なお、図1にも示すように、一つの膜ろ過システムを構成するものは、他の膜ろ過システムと共通してもよい。
それぞれの膜ろ過システムを配置する形態は、とくに制限されないのであり、所期の目的を達成できる限り、どのような形態でもよい。
本発明の多段型水処理システムには、前記一段目の膜ろ過システムでの逆洗排水を二段目の膜ろ過システムにて膜ろ過する手段を備える。この膜ろ過する手段は一般的な手段を用いればよいのであり、とくに限定されない。
また、第二段目の膜ろ過システムのろ過膜の一次側表面にプレコート層を形成させる手段を備えることも本発明の特徴の一つである。このプレコート層を、第二段目の膜ろ過システムの逆洗排水を使用して形成させることも本発明の特徴の一つである。
前記プレコート層の形成手段はとくに限定されないのであり、一般的な手段を採用すればよい。
本発明では、プレコート層を形成する第二段目の膜ろ過システムの逆洗排水に凝集剤を添加・配合する手段を備えることが好ましい。前記凝集剤を添加・配合する手段はとくに限定されないのであり、一般的な手段を採用すればよい。
凝集剤としてはポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩化第二鉄(FeCl)、硫酸バンド、ポリ硫酸第二鉄、重合珪酸―鉄塩(PSI)、ポリアクリルアミド系高分子、カチオン系高分子、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられるが、それらに限定されない。その凝集剤の添加・配合量はろ過する水の性状、ろ過する量、ろ過膜の性状など多くの要因によって変更する必要があるので一概に規定することが出来ないが、一般的には膜ろ過する水の濁度を基準として、凝集剤中の主要成分との比が0.001〜1程度である。
本発明では、プレコート層を形成する第二段目の膜ろ過システムの逆洗排水に凝集助剤を添加・配合する手段も備えることが好ましい。前記凝集助剤を添加・配合する手段はとくに限定されないのであり、一般的は手段を採用すればよい。
凝集助剤として、カオリン、ゼオライト、活性ケイ酸、活性炭、石灰などが挙げられるが、それらに限定されない。その凝集剤の添加・配合量はろ過する水の性状、ろ過する量、添加・配合される凝集剤の種類と量、ろ過膜の性状など多くの要因によって変更する必要があるので一概に規定することが出来ないが、一般的には膜ろ過する水の濁度が0.5〜100度の範囲となるように添加する。
本発明では、処理する原水は清澄な水であり、夾雑物が少ない原水の処理に有効である。より詳しくは、濁度が約0.001〜100mg/Lの範囲の原水の処理に有効である。例えば地下水や伏流水のいずれか、あるいは両方である、
前ろ過膜の一次側表面に形成されたプレコート層は剥離されやすいという特徴を有し、プレコート層を剥離する操作が簡単になるので、剥離する際のろ過水の使用量が少なくてすむという有利さがある。
前記プレコート層を形成する第二段目の膜ろ過システムの逆洗排水は、その濁度が次第に増加していく。逆洗排水の濁度があまりに上昇しすぎると、たとえば形成されるプレコート層が厚くなりすぎ、ろ過抵抗が大きくなる恐れがあるし、逆洗排水の濁質によってはろ過膜自体の目詰まりを起こす恐れなどの不都合さが生じる不安がある。それらの点を解決するために、例えば、逆洗排水から直接濃縮液を引き抜くこと、あるいは逆洗排水を貯えるタンク内の逆洗排水から濃縮液あるいは濃縮汚泥を引き抜くことも重要である。
本発明により、二段目の膜ろ過システムのろ過工程に先立ち剥離性のよいプレコート液をろ過し、膜面にプレコート層を形成することにより原水中の目詰まり物質を捕捉し、逆洗による膜面からの剥離性が向上することから二段目の膜ろ過システムの膜差圧上昇を抑制することができる。とくに、地下水や伏流水などの清澄な水の逆洗排水に凝集助剤を注入することで、凝集剤を注入した場合に、剥離性のよいプレコート液にすることが可能である。
発明の実施の形態
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明はこの実施の形態によって制限されるものではない。
(実施の形態)
図1は本発明における実施例に係る構成図を示す。
原水タンク2に流入した原水1を運転ポンプI3にて膜I4へと供給する。膜I4でろ過された処理水は膜I処理水タンク5へ貯留される。
一定の時間ごとに物理洗浄として膜I処理水タンク5から逆洗ポンプI6を経て膜Iの二次側から一次側に逆洗を行う。逆洗排水は膜I逆洗排水タンク7へ貯留される。ここまでが一段目の膜ろ過システムとなる。
二段目の膜ろ過システムでは膜I逆洗排水7を原水とし、運転ポンプII 8にて膜II 9へと供給する。ただし、二段目の膜ろ過システムでは膜I逆洗排水7を用いてろ過開始前にプレコート処理を行う。
膜IIでろ過された処理水は膜II処理水タンク10へ貯留され、例えば膜ろ過開始から20分間などのように一定の時間ごとに膜II処理水タンク10から逆洗ポンプII 11を経て膜IIの二次側から一次側に通水される。逆洗排水は膜II逆洗排水兼プレコート液タンク12へ貯留される。
上記の通り排出された膜II逆洗排水に、撹拌機15により撹拌中の膜II逆洗排水タンク兼プレコート水タンク12に、あらかじめ水和させた凝集助剤カオリン13をポンプを介して、例えばプレコート濁度5度となるように注入した後、凝集剤としてポリ塩化アルミニウム14をポンプを介して、例えば濁度5度に対して、Al比が0.02となるように注入し、所定時間(例えば30秒〜2分)撹拌してプレコート液を得た。次いで、その液を運転ポンプII 8により例えば膜ろ過開始から3分間などのように一定時間膜II 9に通水することで膜面上にコーティング層を形成する工程がなされる。コーティング層形成工程が成された後に、膜I逆洗排水7を膜II 9に通水する。
二段目の膜ろ過システムの逆洗排水は原水中に含まれる濁質が濃縮されていくため、順次濁度が増加していくこととなる。プレコート液の必要以上の濁度増加は二段目の膜ろ過システムに悪影響を与えるので、必要に合わせて膜II逆洗排水兼プレコート液タンク12の下部に設けられた汚泥引抜バルブ16を開放し排泥を行う。
このシステムでは、一度注入した凝集助剤13、凝集剤14は上記の排泥を行わない場合は、系外に排出されることなく循環されるため、フロックの脆弱化によりプレコート液の剥離性が不良にならない場合は、連続で注入する必要はない。
図2は、図1の膜ろ過装置を用いて地下水を原水1として膜ろ過したときの一段目の膜I 4における膜差圧の経時変化の測定値であり、図3は、二段目の膜II 9で、一段目の逆洗排水をろ過したときの、膜II 9おける膜差圧の経時変化の測定値を示す。
図2において、一段目の膜I 4に、地下水を前処理なく流通させてろ過したときの一段目の膜I 4における膜差圧を黒丸で示した。また、前処理として、一段目の膜I 4の逆洗排水に、凝集剤添加手段(図示されていない)により凝集剤を添加してプレコート液を調整し、逆洗排水タンク7から運転ポンプ(図示されていない)の原水タンク2側に接続する配管(図示されていない)と配管系を切り替えるバルブ(図示されていない)により、逆洗排水タンク7内のプレコート液を運転ポンプ(図示されていない)により、一段目の膜I 4に一次側にプレコート層を形成させ、その後、原水タンク2中の地下水をろ過したときの一段目の膜I 4における膜差圧を白丸で示した。なお、前者の黒丸で示された測定値は相対値として示し、後者の白丸で示された測定値も相対値として示した。
ろ過処理を継続すると、徐々に膜差圧が上昇するので、ある一定時間間隔で逆洗を実施し、膜差圧を低下させる。
図2において、地下水を一段目の膜I 4にプレコート層形成処理を行わずに地下水をろ過したときの黒丸と、一段目の膜I 4にプレコート層形成処理を行ってから地下水をろ過したときの白丸とを比較すると、前者の黒丸は逆洗処理を行うことで、膜差圧は元の差圧近くまで回復するが、後者の白丸はその回復が逆洗処理回数を重ねる毎に悪くなっていくことが分かる。これは、原水は地下水のため清澄であるので、一段目の逆洗排水に凝集剤を添加しても凝集反応が効果的に起こらず、凝集剤自体が目詰まり物質になるためと考えられる。
一方、一段目の逆洗排水を原水とする二段目のろ過では、膜II 9で一段目の逆洗排水をろ過し、次に逆洗処理を行うが、その逆洗排水は系外に排出し、逆洗終了後に膜II 9で再び一段目の逆洗排水をろ過する工程を繰り返した場合の膜差圧の測定結果を、図3の黒三角で示した。図3の黒三角と図2の黒丸とを比較すると、図3の黒三角の方が、図2の黒丸よりも膜差圧の上昇が顕著である。すなわち、一段目の逆洗排水を原水としてろ過した二段目のろ過膜は逆洗処理しても膜差圧の回復率が悪く、これは、二段目の膜II 9の原水である一段目の膜の逆洗排水は原水1である地下水に比べ夾雑物が多いため、膜の抵抗が増加したためと考えられる。
図3において、二段目の膜II 9での膜差圧は、膜II 9の逆洗処理により生じた逆洗排水に凝集剤14を添加し、プレコート液として用い、膜II 9にプレコート層を形成させた後、二段目原水(一段目膜逆洗)を膜II 9にろ過したときの膜差圧を白三角で示し、前記逆洗排水への凝集剤14の添加と、更に凝集助剤を添加したプレコート液でプレコート層を形成させた後に、二段目原水(一段目逆洗排水)を膜II 9でろ過した場合を菱形で示した。
これらの膜差圧としての白三角と菱形と、膜II 9にプレコート層を形成しなかった場合の膜差圧としての黒三角とを比較すると、白三角と菱形の方が黒三角よりも逆洗処理直後の膜差圧が低い。すなわち、膜II 9では、プレコート層を形成した場合に逆洗処理による膜差圧の回復率が高く、特に凝集助剤を共存させると、その回復率は更に向上して、初期状態にまで膜差圧が回復することが分かる。
すなわち、二段目逆洗排水に凝集剤及び凝集助剤を添加すると、膜ろ過処理を長期的に安定して行うことが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る構成図である。 地下水を原水として膜ろ過したときの一段目の膜における膜差圧の測定値を示した図である。 一段目の逆洗排水を原水として二段目の膜でろ過したときの二段目の膜における膜差圧の測定値を示した図である。
符号の説明
1:原水、
2:原水タンク、
3:運転ポンプI、
4:膜I、
5:膜I処理水タンク、
6:逆洗ポンプI、
7:膜I逆洗タンク、
8:運転ポンプII、
9:膜II、
10:膜II処理水タンク、
11:逆洗ポンプII、
12:膜II逆洗排水タンク兼プレコート水タンク
13:凝集助剤(活性ケイ酸)
14:凝集剤(ポリ塩化アルミニウム)
15:攪拌機、
16:汚泥引抜バルブ、

Claims (4)

  1. 原水を膜ろ過する第一段目の膜ろ過システムを含む少なくとも二段以上のろ過膜システムを備え、ろ過膜システムの任意の段のろ過膜の逆流洗浄処理により生じる逆流洗浄排水を該ろ過膜システムの次の段のろ過膜システムのろ過膜にてろ過する多段型水処理システムを用いて原水を処理する水処理方法において、前記ろ過膜システムの任意の段でのろ過膜の逆流洗浄処理により生じる逆流洗浄排水に凝集剤を添加してプレコート液とし、いずれかの段のろ過膜システムのろ過膜にプレコート層を形成させる工程を有し、かつ前記原水が清澄な水であることを特徴とする水処理方法。
  2. 二段目以降のろ過膜システムのろ過膜の逆流洗浄処理により生じる逆流洗浄排水に凝集剤を添加してプレコート液とし、該ろ過膜システムよりもの前の段、又は同じ段のろ過膜システムのろ過膜にプレコート層を形成させることを特徴とする請求項1記載の水処理方法。
  3. 清澄な水が地下水および伏流水のいずれか、あるいは両方である請求項1又は2記載の水処理方法。
  4. 逆流洗浄排水に凝集剤および凝集助剤を添加する請求項1又は2記載の水処理方法。

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