JP2005115259A - 現像装置およびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

現像装置およびこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小粒径トナーを用いたFEED式の現像ローラであってもフィルミングによる画像形成不良を防止して、良好な画像形成を長期的にかつ確実に行う。
【解決手段】画像形成装置1は、表層に電荷注入層を有する像担持体2と現像ローラ5aを有する現像装置5とを備えている。現像ローラ5aは絶縁体部5eとこの絶縁体部5eの表層に独立分散された多数の独立フローティング電極部5fとを有するFEED式のローラとして形成されており、これらの独立フローティング電極部5fは絶縁体部5eより凸に形成されている。更に、画像形成装置1に用いられるトナーは、トナー粒子の個数平均粒径が0.5〜5.0μmである小粒径トナーであり、このトナー粒子に流動性向上剤が外添されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられ、像担持体に形成された潜像を現像するための現像装置の技術分野に関し、特に、小粒径トナーを用いたFEED式の現像装置、およびこの現像装置と電荷注入層を有する像担持体とを備えている画像形成装置の技術分野に関する。
画像形成装置における現像装置においては、従来、トナー担持体の表面に、各々微小面積を有する誘電体部と導電体部を混在させると共に、誘電体部の表面に、炭素または炭素を主成分とする物質からなる機能層を形成した、いわゆるFEED式の現像装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示の現像装置では、トナー担持体上に必要に応じて補助剤を外添した非磁性一成分系トナーを供給し、このトナーをトナー担持体表面近傍に形成した多数の微小閉電界によりトナー担持体上に担持させ、トナー担持体上に担持されたトナーによって像担持体の静電潜像を可視像化する。このFEED式の現像装置によれば、トナー付着量、トナー帯電量に関する摩擦帯電特性を満足し、潜像保持体とトナー担持体の等速現像を可能とし、かつ、優れたトナー離型性、低摩擦性、耐摩耗性、耐環境性等の特性が満足される。
また、従来、現像装置に用いられるトナーとして、高精細、高画質の画像を形成する目的で、トナー粒子の個数平均粒径が0.5〜5.0μmで、かつ6.0μm以上のトナー粒子の含有割合が5個数%以下である小粒径のトナーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
更に、静電潜像が形成される像担持体に電荷を注入することにより像担持体を帯電させる画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この特許文献3に開示されている画像形成装置は像担持体である感光体ドラムを備えている。この感光体ドラムは、受光により電荷を発生する電荷発生層と発生した電荷を輸送する電荷輸送層とからなる光導電層と、電荷輸送層の上に形成された電荷が注入される電荷注入層とを有している。この電荷注入層は、光硬化型のアクリル樹脂に、SnO2の超微粒子、4フッ化エチレン樹脂などの滑剤、重合開始剤等を混合分散し、塗工後、光硬化法により膜形成したものである。そして、電荷注入層に接触帯電部材を接触させて接触帯電部材から電荷注入層のSnO2に電荷を注入することにより感光体ドラムが一様帯電される。次いで、この感光体ドラムがレーザ光で露光されることにより、電荷発生層が受光して電荷を発生し、発生した電荷が電荷輸送層により感光体ドラムの表面に輸送されることで、感光体ドラムの表面の露光部分が除電されて静電潜像が形成される。
このように電荷注入方式で感光体ドラムを帯電することで、低電圧で帯電を行うことができるため、電源のコストが安くなるとともにオゾン生成物の発生を防止することができる。更に、低電圧での帯電により、感光体ドラムにピンホール等がある場合、リークによる画像形成不良を極力抑えることが可能となる。
特開平6−202465号公報。 特許第3372650号公報。 特開平9−218566号公報。
ところで、画像形成するにあたって、形成する画像をより高精細にかつより高画質にするために、前述のFEED式の現像装置に前述の一成分の小粒径トナーを用いることが考えられる。更に、前述の電荷注入方式の利点を得るために、この小粒径トナーを用いたFEED式の現像装置に、電荷注入方式の感光体ドラムを組み合わせることが考えられる。
図7は、このような小粒径トナーを用いたFEED式の現像装置に、電荷注入方式の感光体ドラムを組み合わせた画像形成装置を模式的に示す図、図8は、図7に示すFEED式の現像装置の現像ローラとトナー供給ローラとを模式的に示す図である。
図7に示すように、この画像形成装置1は、潜像が形成されるとともにトナー像を担持する像担持体2と、この像担持体2を一様帯電する帯電ローラ3aを有する帯電装置3と、像担持体1に露光により静電潜像を書き込む露光装置4と、トナー担持体である現像ローラ5a、この現像ローラ5a上のトナーの層厚を規制するトナー層厚規制部材5b、および現像ローラ5aに現像バイアス電圧を供給する現像バイアス電源5cを有するFEED式の現像装置5と、転写ローラ6aを有する転写装置6とを備えている。
像担持体2は、アルミニウム等の導電性材料からなる基材2aと、この基材2a上に形成された下引き層(Under Coated Layer:以下、UCLともいう)2bと、このUCL2bの上に形成された感光体層2cと、この感光体層2cの上に形成された電荷注入層2dとから構成されている。電荷注入層2dはバインダー樹脂7中に多数の導電性微粒子(不図示)が独立分散されて構成されている。
図8に示すように、FEED式の現像装置5の現像ローラ5aは、導電部材からなる芯材5dと、この芯材5dの上に形成された絶縁体部5eとから構成されている。この絶縁体部5eの表層には、多数の独立フローティング電極部5fが設けられている。これらの独立フローティング電極部5fは絶縁体部5eから露出しているとともに、独立フローティング電極部5fの先端面は現像ローラ5aの外周面(つまり、絶縁体部5eの外周面)と同じ面(湾曲面)となるように面一にされている。また、現像装置5はトナーのトナー供給ローラ5gを有している。
そして、図7および図8において、現像装置5のトナータンク等に収納されているトナーTは、トナー供給ローラ5gに供給される。一方、現像を終了した現像ローラ5aは、矢印の方向に回転し、トナー供給ローラ5gとの接触部にいたる。図9に示すように、トナー供給ローラ5gは現像ローラ5aと同方向に回転し、現像ローラ5aとトナーTを帯電させ、現像ローラ5a上にトナーTを付着させる。現像ローラ5aが更に回転することで、現像ローラ5a上の付着トナーは、トナー層厚規制部材5bによりトナー層厚を規制されながら帯電も安定化され、像担持体2の潜像を現像する現像領域Dに達する。
現像領域Dにおいては、接触または非接触現像により潜像がトナーTで現像される。ここで必要に応じて、現像ローラ5aおよびトナー供給ローラ5gに、それぞれ、現像バイアス電源5cおよび供給バイアス電源5hからの直流、交流、直流重畳交流、パルス等の現像バイアス電圧および供給バイアス電圧を印加して、最適な画像に調整することができる。次に、このFEED式の現像ローラ5aへのトナー付着のメカニズムについて説明する。現像ローラ5aの例としては、例えば図9に示されるように、絶縁体部5eの表層に微小の多数の独立フローティング電極部5fが独立分散されて構成されている。
トナーTの付着は次のように行なわれる。まず、現像を終了した現像ローラ5aは、矢印の方向に回転してトナー供給ローラ5gと接触する。前回の現像後に現像ローラ5aに残留する残トナーがトナー供給ローラ5gにより機械的、電気的にかきとられて、現像装置内のトナータンクに収容されるとともに、独立フローティング電極部5fは摩擦によって帯電する。この摩擦帯電により、現像ローラ5aと残トナーの電荷は一定化されて初期化される。次に、トナー供給ローラ5gによってトナータンクから運ばれたトナーTは、摩擦により帯電し、現像ローラ5aの独立フローティング電極部5fに静電的に付着する。このときの極性は、像担持体電荷に対してトナーTは逆極性に、また現像ローラ5aの独立フローティング電極部5fは同極性となる。また、このときの現像ローラ5a上の電界は、図9に示されるように微小面積での閉電界Eとなり電界傾度の大きい電界となって、トナーTを多層に付着させることが可能となる。更に、現像ローラ5aが閉電界Eとなっているので、独立フローティング電極部5fに付着したトナーTは現像ローラ5a側に強く引かれて離れにくい状態となる。このトナー層は、さらにトナー層厚規制部材5bによりトナー層厚が規制され、現像領域Dに達する。現像領域Dでの現像ローラ5a上のトナーTは像担持体2に付量し易い電界となり現像が行なわれる。
そして、帯電装置3の帯電ローラ3aを電荷注入層2dに当接させ、この帯電ローラ3aの帯電電圧により像担持体1の電荷注入層2dの導電性微粒子に電荷を注入することにより、像担持体1が一様帯電される。帯電した像担持体1を露光装置4によって露光すると、潜像が像担持体1に書き込まれる。現像装置5では、トナー供給ローラ5gが供給バイアスを印加された状態でトナーを搬送して現像ローラ5aの上に供給し、現像ローラ5aは現像バイアスを印加された状態でトナーを担持して像担持体2の方へ搬送する。このとき、現像ローラ5a上のトナーはトナー層厚規制部材5bによってその層厚を規制されて像担持体2の方へ搬送される。
像担持体1に書き込まれた潜像は、現像装置5の現像ローラ5aが搬送してくるトナーによって現像され、そのトナー像が転写装置6の転写ローラ6aによって図示しない紙等の転写材に転写される。転写材に転写されたトナー像は図示しない定着装置によって定着され、転写材上に画像が形成される。
ところで、FEED式ではない一般的な現像装置に前述のような一成分の小粒径トナーを用いると、このような一般的な現像装置の現像ローラは機械的な表面粗さを有しているため、小粒径トナーがこの現像ローラで搬送されかつトナー層厚規制部材で規制されることで、小粒径トナーにより現像ローラ上にフィルミングが起こる。これは、小粒径トナーのうちの更に小さな粒径のトナーー粒子が現像ローラ表面の微細な凹凸に侵入してこの凹凸をフィルミングしてしまうからである。
そこで、図7および図8に示すFEED式の現像装置を用いることで、トナーTが独立フローティング電極部5fに静電的に付着するとともに、閉電界Eにより独立フローティング電極部5fに付着したトナーTは現像ローラ5a側に強く引かれて離れにくい状態となるため、現像ローラ5aに対するトナーTによるフィルミングが抑制される。
しかしながら、特許文献1に開示のFEED式の現像装置(つまり、図7および図8に示すFEED式の現像装置)では、独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eと面一であるため、図9に示すようにトナーTが独立フローティング電極部5fの周囲近傍の絶縁体部5eにも付着するようになる。そして、長期に印字が行われることで、このように絶縁体部5eに付着したトナーにより、独立フローティング電極部5fの周縁部および独立フローティング電極部5fの周囲近傍の絶縁体部5eに、それぞれフィルミングが起こる。このため、現像に使用されるトナーTのための独立フローティング電極部5fにおける占有面積が小さく変化してしまい、トナー搬送量の変化を引き起こすばかりでなく、必要なトナー搬送量を確保することができなくなり、画像形成不良を生じてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、小粒径トナーを用いたFEED式の現像ローラであってもフィルミングによる画像形成不良を防止して、良好な画像形成を長期的にかつ確実に行うことのできる現像装置およびこれを用いた画像形成装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1の発明に係る現像装置は、トナー粒子に流動性向上剤が外添されたトナーを搬送する現像ローラを備え、この現像ローラが絶縁体部とこの絶縁体部の表層に独立分散された多数の独立フローティング電極部とを有している現像装置において、前記トナー粒子の個数平均粒径が0.5〜5.0μmであり、前記流動性向上剤が、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が300m2/g以上の範囲である、シリカ微粉末、酸化チタン微粉末、アルミナ微粉末、およびステアリン酸マグネシウム微粉末のいずれか1つの微粉末であり、前記独立フローティング電極部が前記絶縁体部より凸に形成されていることを特徴としている。
また、請求項2の発明に係る画像形成装置は、表層に電荷注入層を有する像担持体と、この像担持体に形成された潜像を現像する請求項1記載の現像装置とを備えていることを特徴としている。
更に、請求項3の発明に係る画像形成装置は、前記電荷注入層が、独立分散されて配置された多数の独立フローティング電極部を有することを特徴としている。
このように構成された本発明に係る現像装置および画像形成装置によれば、FEED式の現像ローラを用いて、主として静電気力によって小粒径のトナーを搬送するため、従来のFEED式でない現像ローラによる小粒径(3μm以下の粒径)のトナーの搬送においてこの現像ローラの機械的凹凸部分に生じていたフィルミングの発生を抑制でき、現像ローラの表面の機械的な凹凸形状に影響を受けない確実なトナー搬送(帯電量、搬送量、ローラ軸方向での搬送均一性)を行うことが可能となる。
また、独立フローティング電極部を絶縁体部より凸に配置形成しているため、この凸の独立フローティング電極部に小粒径トナーを積極的にかつ確実に付着させることができる。したがって、像担持体に形成された潜像を良好なトナー像として確実に再現させることができる。その場合、凹状の絶縁体部に小粒径トナーがフィルミングしても、独立フローティング電極部が絶縁体部より凸となっているため、絶縁体部に付着した小粒径トナーにより、現像に使用されるトナーが付着するための、独立フローティング電極部における占有面積が小さく変化することが防止できる。したがって、トナー搬送量が変化するのを防止できるとともに、長期にわたって必要なトナー搬送量を確保することができる。更に、独立フローティング電極部が絶縁体部より凸となっていることから、絶縁体部の凹部にフィルミングした小粒径トナーが現像に用いられるのを防止できる。したがって、本発明の画像形成装置によれば、良好な画像形成を長期的にかつ確実に行うことが可能となる。
更に、本発明の画像形成装置によれば、多数の導電性微粒子が独立分散された電荷注入層を有する像担持体と独立フローティング電極部が独立分散されたFEED式の現像ローラとを組み合わせることで、小粒径トナーを搬送し、像担持体にFEED式の現像ローラを接触させて、このトナーで潜像を接触現像する際、像担持体の表層の静電潜像が現像ローラを通してリークすることを防止することができる。したがって、像担持体に形成された静電潜像を、現像工程でFEED式の現像ローラにより良好なトナー像として確実に再現させることができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図、図2は、図1に示す例の画像形成装置に用いられる像担持体を模式的にかつ部分的に示す横断面図、図3は図1に示す例の画像形成装置に用いられる現像装置の現像ローラとトナー供給ローラとを模式的に示す図である。なお、以下の実施の形態の説明において、図7および図8に示す画像形成装置と同じ構成要素には同じ符号を付すことで、その詳細な説明は省略する。
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、前述の図7に示す画像形成装置1と同じ構成、すなわち、像担持体2と、帯電装置3と、露光装置4と、FEED式の現像装置5と、転写装置6とを備えている。
図2に示すように、像担持体2は、図7に示す画像形成装置1の像担持体2と同様に、基材2a、UCL2b、感光体層2cおよび電荷注入層2dを有している。感光体層2cは、UCL2b上に形成された電荷発生層(Charge Generation Layer:以下、CGLともいう)2eと、このCGL2e上に形成された電荷輸送層(Charge Transport Layer:以下、CTLともいう)2fとが積層されて形成されている。また、像担持体2の電荷注入層2dはCTL2f上に形成され、バインダー樹脂2gとこのバインダー樹脂2g中に独立分散されて配置された多数の導電性微粒子2hとから構成されている。
基材2aは、アルミニウム等の導電性材料から円筒状に形成される。その場合、外径は約30mm程度に、また厚みは1〜2mmに形成される。
UCL2bは、感光体層2cの表面あるいは基材2アからの電荷の注入を阻止する目的で設けられる電気的な絶縁薄膜の層であり、例えば、アミラン樹脂等の樹脂層またはアルマイト層で形成されている。このUCL2bの膜厚は0.5〜5μmであり、好ましくは0.5〜1.5μmである。
CGL2eは、機能分離・積層型感光体で受光時に電荷を発生する機能を分担する層であり、バインダー樹脂中に電荷発生材料(以下、CG材ともいう)を分散して形成するタイプと、前述の基材2の上にアモルファスSi層を真空蒸着して形成するタイプとがある。このCGL2eの膜厚は0.5〜2μmであり、好ましくは0.5〜1.5μmである。
バインダー樹脂中に電荷発生材料を分散するタイプでは、バインダー樹脂として、例えば、ポリビニルブチラール樹脂等の樹脂を用いることができ、また、CG材として、ビスアゾ系あるいはフタロシアニン系等の顔料を用いることができる。このCGL2eは、UCL2b上に電荷発生材料を前述の膜厚の範囲内の所定膜厚に塗布することで形成される。そして、ビスアゾ系あるいはフタロシアニン系の顔料を用いることにより、像担持体2は有機感光体(OPC)として構成される。
また、基材2の上にアモルファスSi層を真空蒸着するタイプでは、アモルファスSiを真空蒸着する際に、導電性微粒子7も同じく真空蒸着して、CGL2eを形成する。この像担持体2は無機感光体として構成される。
CTL2fは、機能分離・積層型感光体でCGL2eで発生した電荷を輸送する機能を分担する層であり、従来の通常の感光体用バインダー樹脂と同じように誘電体としての性質を示すバインダー樹脂中に、電荷輸送性を有する化合物(以下、CT材ともいう)を混合して形成される。バインダー樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオリフィン、ポリエチレンテレフタレート等の絶縁性を有して誘電体特性を示す樹脂を用いることができる。また、CT材としては、例えば、ヒドラゾン系等の電荷輸送材料を用いることができる。このCTL2fは、CGL2eの上に所定膜厚(10〜30μm)に塗布することで形成される。
電荷注入層2dは、バインダー樹脂2g中に多数の導電性微粒子2hがほぼ均一に分散されて構成されている。この電荷注入層2dの膜厚は1〜15μmであり、好ましくは2〜5μmがよい。これは、電荷注入層2dの膜厚が薄すぎると、電荷注入層2dが削れてなくなるため耐久性がなく、また、膜厚が厚すぎると、光書込時の光エネルギを吸収する(つまり、熱に変えてしまう)ことや光書込を行った潜像データが電荷注入層2dで面方向のリークを起こして潜像のぼやけが生じることがあるためである。
バインダー樹脂2gとしては、例えば、ホスファゼン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂等の樹脂を用いることができ、また、これらに限定されることはなく、絶縁性を有して誘電体特性を示す樹脂であればどのような樹脂を用いることもできる。導電性微粒子2hとしては、W、Mo、Ta、Au、Ag、Fe等の金属微粒子、あるいは、酸化錫(SnO2)に、アンチモンまたはインジウム等をドービングして導電化処理した微粒子、あるいは、酸化チタン(TiO2)等の他の金属酸化物や導電カーボン等の微粒子を用いることができる。
次に、このように構成されたこの例の像担持体2の製造方法の一例について説明する。
OPCとして構成される像担持体2の製造方法としては、従来公知の通常の感光体ドラムの製造方法と基本的に同じであり、像担持体2はディップコーティング法(浸水法)で作製することができる。これを具体的に説明すると、まず、例えば、アルミニウム材からなる外径約30mmで厚み1.5μmの円筒状の基材2の上に、例えば絶縁性のアミラン樹脂に、ある程度のイオン導電性を示すメトキシメチル化ナイロンを混合したUCL液を塗工することで、電気的な絶縁薄膜のUCL2bを約1μm程度の膜厚に形成する。
次に、形成されたUCL2bの上に、バインダー樹脂であるポリビニルブチラール樹脂と電荷発生材料であるビスアゾ系の顔料とを1:2の重量比で分散したものを塗工することで、CGL2eを約1μmの膜厚に形成する。次いで、形成されたCGL2eの上に、バインダー樹脂であるポリカーボネート樹脂とCT材であるヒドラゾンとを1:1の重量比で分散したCTL用樹脂とをTHFの溶剤に溶かしたCTL用塗液を塗工する。
次に、形成されたCTL2fの上に、バインダー樹脂2gであるホスファゼン樹脂に、導電性微粒子2hとしてアンチモンまたはインジウム等をドービングして導電化処理した酸化錫(SnO2)の微粒子を、70重量%((導電性微粒子の重量/バインダー樹脂の重量)×100%)独立分散させたものを塗工することで、電荷注入層2dを約5μmの膜厚に形成する。こうして、像担持体2が製造される。この像担持体2は、電荷注入層2dがバインダー樹脂2g内に多数の導電性微粒子2hを独立分散されて形成されていることから、電荷注入による帯電が可能となる。
図1および図3に示すように、FEED式の現像装置5は、図7および図8に示す画像形成装置1の現像装置5と同様に、現像ローラ5a、トナー層厚規制部材5b、現像バイアス電源5c、およびトナー供給ローラ5gを有しているとともに、現像ローラ5aは、芯材5dと、表層に多数の独立フローティング電極部5fを有する絶縁体部5eとから構成されている。
その場合、図7および図8に示す画像形成装置1の現像ローラ5aでは、多数の独立フローティング電極部5fが現像ローラ5aの外周面(つまり、絶縁体部5eの外周面)と面一とされているが、図1および図3に示すようにこの例の画像形成装置1の現像ローラ5aでは、多数の独立フローティング電極部5fが現像ローラ5aの絶縁体部5eの外周面5e1から突出して設けられている。すなわち、独立フローティング電極部5fは現像ローラ5aの絶縁体部5eよりも凸に設けられている。独立フローティング電極部5fの絶縁体部5eの表面からの突出量は、トナー粒子の個数平均粒径より大きくすることが、仮に小粒径トナーTが絶縁体部5eにフィルミングしてもこの絶縁体部5e上の小粒径トナーTが像担持体2に付着され難いので好ましい。
導電性の芯材5dは、例えばアルミニウム等の導電性部材から円柱状に形成されている。
芯材5dの上に形成される絶縁体部5eとしては、例えば、ホスファゼン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂等の樹脂を用いることができ、また、これらに限定されることはなく、絶縁性を有して誘電体特性を示す樹脂であればどのような樹脂を用いることもできる。
絶縁体部5eの表層に設けられる独立フローティング電極部5fとしては、W、Mo、Ta、Au、Ag、Fe等の金属微粒子、あるいは、酸化錫(SnO2)に、アンチモンまたはインジウム等をドービングして導電化処理した微粒子、あるいは、酸化チタン(TiO2)等の他の金属酸化物や導電カーボン等の微粒子を用いることができる。
次に、このように構成されたこの例の現像ローラ5aの製造方法の一例について説明する。
現像ローラ5aはディップコーティング法(浸水法)で作製することができる。これを具体的に説明すると、まず、例えば、外径約20mmのアルミニウム材の芯材5dの上に、前述の像担持体2の場合と同様に、例えば絶縁性のアミラン樹脂に、ある程度のイオン導電性を示すメトキシメチル化ナイロンを混合したUCL液を塗工することで、電気的な絶縁薄膜の下引き層(UCL)5iを約1μm程度の膜厚に形成する。
次に、形成されたUCL5iの上に、絶縁体部5eの樹脂としてポリカーボネート樹脂を用い、約20μmの膜厚の絶縁層を形成する。更に、この絶縁層の上にバインダー樹脂であるポリカーボネート樹脂に、Mo微粒子((株)高純度科学研究所製)とをTHFの溶剤に溶かして、Mo微粒子を独立分散させた塗液を、約3.0μmの膜厚に塗工することで、絶縁体部5eの表層にMo微粒子からなる多数の独立フローティング電極部5fを形成する。次に、多数の独立フローティング電極部5fが独立分散されている絶縁体部5eの表面にTHFあるいはアセトンの溶剤をディップ法あるいはスプレー法で塗布して絶縁体部5eの表層のバインダー樹脂(ポリカーボネート樹脂)を溶解することにより、独立フローティング電極部5fを析出させるとともに絶縁体部5eの表面から突出量約3.0μm突出させる。なお、溶剤はTHFあるいはアセトンに限定されることはなく、バインダー樹脂2gを溶かす溶剤であればよい。こうして、多数の独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eから凸に形成されたFEED式の現像ローラ5aが形成させる。
なお、前述の像担持体2および現像ローラ5aの製造方法は、いずれも、一例として挙げた前述の製造法に限定されることはなく、公知の種々の方法を採用することができる。
また、帯電装置3、トナー供給ローラ5gおよび転写装置6等は、従来の画像形成装置のものを用いることができる。
この例の画像形成装置1の他の構成は、図7および図8に示す画像形成装置1と同じである。
次に、この例の画像形成装置1に用いられるトナーTについて説明する。
この例の画像形成装置1では、個数平均粒径が0.5〜5.0μmのトナー粒子に流動性向上材が外添された小粒径トナーTが用いられる。この小粒径のトナーTの一例としては、例えば特許第3372650号公報に開示されているトナーを用いることができる。この特許第3372650号公報に開示されているように、トナー粒子の個数平均粒径が0.5μmより小さい場合には、適切な摩擦帯電量を付与させることが困難であり、さらに、5.0μmより大きい場合には、高画質化の達成が困難となる。
また、特許第3372650号公報に開示されているように、トナー粒子は、600線画像の階調再現性が顕著に低下することから、6.0μm以上の粒径のトナー粒子の含有割合が5個数%以下であることが良く、更に、カブリが激しくなり画像コントラストが著しく劣化することから、0.3μm以下の粒径のトナー粒子の含有割合が15個数%以下であることが良い。更に、トナーTは従来のトナーに比べて微粒子であるため、種々の流動性向上剤を添加することで現像特性、搬送性等を向上することができる。流動性向上剤としては、シリカの微粉末、酸化チタンの微粉末、アルミナの微粉末、およびステアリン酸マグネシウムの微粉末を挙げることができる。その場合、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が300m2/g以上の範囲であることが好ましく、また、その添加量はトナーの粒径にもよるが1〜50重量%の範囲であることが好ましい。
この例の画像形成装置1においては、前述の図7および図8に示す例の画像形成装置と同様にして、現像ローラ5aの独立フローティング電極部5fがトナー供給ローラ5gとの摩擦接触により摩擦帯電されるとともにトナー供給ローラ5gによってトナータンクから運ばれたトナーTは、摩擦により帯電し、現像ローラ5aの独立フローティング電極部5fに静電的に付着する。このとき、図4に示すように独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eより凸状(つまり、絶縁体部5eが独立フローティング電極部5fより凹状)に配置形成されていることから、小粒径トナーTはこの凸状の独立フローティング電極部5fに積極的にかつ確実に付着するようになる。そして、現像ローラ5aが前述と同様に閉電界Eとなっているので、独立フローティング電極部5fに付着した小粒径トナーTは現像ローラ5a側に強く引かれて離れにくい状態となる。
この例の画像形成装置1による画像形成にあたっては、帯電装置3の帯電ローラ3aが電荷注入層2dに当接されて、この帯電ローラ3aの帯電電圧により電荷が像担持体1の電荷注入層2dの導電性微粒子2hに注入されることにより、像担持体1が一様帯電される。帯電した像担持体1に対して露光装置4による露光が行われることで、静電潜像が像担持体1に書き込まれる。現像装置5では、トナータンク内の小粒径トナーTが必要に応じて供給バイアス電圧を印加されたトナー供給ローラ5gにより搬送されて現像ローラ5aの上に供給される。現像ローラ5aは現像バイアスを印加された状態で小粒径トナーTを担持して像担持体2の方へ搬送する。このとき、現像ローラ5a上の小粒径トナーTはトナー層厚規制部材5bによってその層厚を規制されて像担持体2に対する現像領域Dへ搬送される。
像担持体1に書き込まれた潜像は現像領域Dにおいて、現像装置5の現像ローラ5aが搬送してくるトナーによって現像される。このとき、現像は凸状の独立フローティング電極部5fに付着されている小粒径トナーTによって確実に行われ、像担持体2に形成された静電潜像が良好なトナー像として確実に再現されるようになる。その場合、凹状の絶縁体部5eに小粒径トナーTがフィルミングする場合があるが、独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eより凸となっているため、独立フローティング電極部5fに付着したトナーTが現像に用いられて、絶縁体部5eの凹部にフィルミングした小粒径トナーTは現像に用いられない。
このように小粒径のトナーTを用いたこの例の画像形成装置1の現像装置5によれば、FEED式の現像ローラ5aを用いて、主として静電気力によって小粒径のトナーを搬送するため、従来のFEED式でない現像ローラによる小粒径(3μm以下の粒径)のトナーTの搬送においてこの現像ローラの機械的凹凸部分に生じていたフィルミングの発生が抑制され、現像ローラの表面の機械的な凹凸形状に影響を受けない確実なトナー搬送(帯電量、搬送量、ローラ軸方向での搬送均一性)を行うことが可能となる。
また、独立フローティング電極部5fを絶縁体部5eより凸状(つまり、絶縁体部5eが独立フローティング電極部5fより凹状)に配置形成しているため、この凸状の独立フローティング電極部5fに小粒径トナーを積極的にかつ確実に付着させることができる。したがって、像担持体2に形成された潜像を良好なトナー像として確実に再現させることができる。その場合、凹状の絶縁体部5eに小粒径トナーTがフィルミングしても、独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eより凸となっているため、絶縁体部5eに付着した小粒径トナーTにより、現像に使用されるトナーTのための独立フローティング電極部5fにおける占有面積が小さく変化することが防止できる。したがって、トナー搬送量が変化するのを防止できるとともに、長期にわたって必要なトナー搬送量を確保することができる。更に、独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eより凸となっていることから、絶縁体部5eの凹部にフィルミングした小粒径トナーが現像に用いられるのを防止できる。したがって、この例の画像形成装置によれば、良好な画像形成を長期的にかつ確実に行うことが可能となる。
更に、特許文献3に開示の像担持体のような、表層に独立フローティング電極部を有する電荷注入層を有する像担持体においては、電荷注入層に対して導電性の現像ローラを圧接させて静電潜像をトナー像に現像している。しかし、本発明者らの試験研究によって見いだされた現象であるが、像担持体の表層の独立フローティング電極部によって充電された静電気は、現像ローラに接触する際に電気的な通路を形成するために、現像前に作られた潜像を現像ローラにおいて放電あるいは充電することで、潜像が乱れる現象が発生する。そこで、この例の画像形成装置1のように、多数の導電性微粒子2hが独立分散された電荷注入層2dを有する像担持体2と独立フローティング電極部5fが独立分散されたFEED式の現像ローラ5aとを組み合わせることで、小粒径トナーTを搬送し、像担持体2にFEED式の現像ローラ5aを接触させて、このトナーTで潜像を接触現像する際、像担持体2の表層の静電潜像が現像ローラ5aを通してリークすることを防止することができる。したがって、均一帯電および光書込を経て像担持体1に形成された静電潜像を、現像工程でFEED式の現像ローラ5aにより良好なトナー像として確実に再現させることができる。
次に、この例の画像形成装置1の現像ローラに対するトナーのフィルミングの変化について、実験により調べた。実験は、現像ローラに対するトナーのフィルミングを調べるための実験1と、電荷注入層を有する像担持体2の静電潜像に対する現像ローラによる接触現像での静電潜像のリークを調べるための実験2である。
[実験1]
(a) 実験1の種類
実験1では、次の実験を行った。
(1) 機械研磨した従来の現像ローラ(ゴム製、金属製)を用いた非接触現像による耐久試 験、
(2) 機械研磨した従来の現像ローラ(ゴム製)を用いた接触現像による耐久試験、
(3) 従来のFEED式の現像ローラ(独立フローティング電極部と絶縁体部とが面一)を 用いた非接触現像による耐久試験、
(4) 従来のFEED式の現像ローラ(独立フローティング電極部と絶縁体部とが面一)を 用いた接触現像による耐久試験、
(5) FEED式の現像ローラ(独立フローティング電極部が絶縁体部より凹)を用いた非 接触現像による耐久試験、
(6) FEED式の現像ローラ(独立フローティング電極部が絶縁体部より凹)を用いた接 触現像による耐久試験、
(7) 本発明によるFEED式の現像ローラ(独立フローティング電極部が絶縁体部より 凸)を用いた非接触現像による耐久試験、
(8) 本発明によるFEED式の現像ローラ(独立フローティング電極部が絶縁体部より 凸)を用いた接触現像による耐久試験。
(b) 実験装置
(1) 画像形成装置:LP−1500C(セイコーエプソン(株)製)
(2) 現像ローラ(外径約16mm)
(i) 機械研磨したゴムローラ
(電気抵抗:108Ω・cm,表面粗さ(10点平均粗さ):3.0μm)
(ii) 機械研磨したアルミローラ(金属ローラ)
(電気抵抗:10-5Ω・cm,表面粗さ(10点平均粗さ):3.0μm)
(iii) FEED式のローラ(独立フローティング電極部が凸)
(芯材:アルミニウム材,絶縁体部:ポリカーボネート,独立フローティング
電極部:Mo粒子(平均粒径1.5μm),独立フローティング電極部突出
量:3.0μm)
(電気抵抗:108Ω・cm;表面粗さ(10点平均粗さ):4.0μm)
(vi) FEED式のローラ(独立フローティング電極部が凹)
(芯材:アルミニウム材,絶縁体部:ポリカーボネート,独立フローティング
電極部:Mo粒子(平均粒径1.5μm),独立フローティング電極部突出
量:3.0μm)
(電気抵抗:108Ω・cm;表面粗さ(10点平均粗さ):4.0μm)
(3) 使用トナー
特許第3372650号公報に開示の実施例1のトナー。
すなわち、還流冷却管、温度計、窒素導入用キャピラリーをとりつけた1リットル四口フラスコに、エタノール 540部、n−ヘキサン 60部、ポリメチルビニルエーテル(重量平均分子量28000) 60部を有する溶液を投入し、高分子媒体を調製した。次いで、このフラスコの中に、スチレンモノマー 100部、C.I.ピグメントブルー15:3 5.0部、ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 5.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 1.0部を投入し、よく混合した。次いで、その反応混合物を70℃で6時間窒素気流中で還流し、反応後得られた反応混合物を遠心分離器を用いてメチルアルコールで繰り返しデカンテーションして高分子マトリックスであるポリメチルビニルエーテルを洗浄除去した。その後、得られた反応物をさらに真空乾燥して平均粒径1.0μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子2部に対し、解砕処理したBET値350m2の酸化チタン0.4部をヘンシェルミキサーで混合して酸化チタン微粉末を外添し、トナーを得た。
(c) 実験方法
各現像ローラに対して現像効率が最大となる現像条件を基準にし、LP−1500C(セイコーエプソン(株)製)におけるモノクロモードでベタ印字を行った。その場合、非接触現像の場合は、現像ローラ5aと感光体ドラム(像担持体2)との距離は150μmとした。そして、10000枚の印字を行った場合に、最大現像効率が70%を下回った場合を、画像形成装置として不良と判断した。
(d) 実験結果
実験結果を図5(a)および(b)に示す。
図5(a)からわかるように、機械研磨した従来のゴム製現像ローラを用いた非接触現像および接触現像による耐久試験(1)および機械研磨した従来のゴム製現像ローラを用いた接触現像による耐久試験(2)では、いずれも、10000枚の印字を行ったとき、現像効率は60%より低下した。したがって、機械研磨した従来のゴム製あるいは金属製の現像ローラでは、非接触現像および接触現像とも、現像ローラの表面がトナーにフィルミングされてしまい、画像形成不良を起こすことが確認された。
また図5(b)からわかるように、独立フローティング電極部と絶縁体部とが面一である従来のFEED式の現像ローラを用いた非接触現像による耐久試験(3)および独立フローティング電極部と絶縁体部とが面一である従来のFEED式の現像ローラを用いた接触現像による耐久試験(4)では、いずれも、10000枚の印字を行ったとき、現像効率は70%より低下した。これは、長期に印字が行われることで、図6(b)に示すようにトナーTが絶縁体部5eにフィルミングするようになるが、この絶縁体部5eにフィルミングしたトナーが独立フローティング電極部5fに付着したトナーとともに、現像領域で像担持体に付着するためであると考えられる。すなわち、独立フローティング電極部5fと絶縁体部5eとが面一である場合は、非接触現像および接触現像とも、現像ローラ5aの絶縁体部5eの表面がトナーにフィルミングされてしまい、画像形成不良を起こすことが確認された。
更に、独立フローティング電極部が絶縁体部より凹であるFEED式の現像ローラを用いた非接触現像による耐久試験(5)および独立フローティング電極部が絶縁体部より凹であるFEED式の現像ローラを用いた接触現像による耐久試験(6)では、いずれも、10000枚の印字を行ったとき、現像効率は50%より低下した。これは、長期に印字が行われることで、図6(c)に示すようにトナーTが絶縁体部5eの凹部つまり独立フローティング電極部5fの上にフィルミングするようになる。その場合、トナーは独立フローティング電極部5fを部分的に覆うようにフィルミングする場合や独立フローティング電極部5fを完全に覆うようにフィルミングする場合がある。そして、独立フローティング電極部5fが完全にフィルミングされると、新たなトナー粒子が独立フローティング電極部5fに付着し難くなるとともに、独立フローティング電極部5fが部分的にフィルミングされると、新たなトナー粒子が独立フローティング電極部5fのフィルミングされない部分のみに付着して現像が良好に行われなくなるために、また、絶縁体部5eにフィルミングしたトナーが像担持体2に付着するために、現像効率が低下すると考えられる。すなわち、独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eより凹である場合は、非接触現像および接触現像とも、独立フローティング電極部5fがトナーにフィルミングされてしまい、画像形成不良を起こすことが確認された。
これに対して、図5(a),(b)からわかるように、本発明によるFEED式の現像ローラ(独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eより凸)5aを用いた非接触現像による耐久試験(7)および接触現像による耐久試験(8)では、いずれも、10000枚の印字を行っても、現像効率はあまり低下することなく、約90%前後であった。これは、図6(a)に示すように独立フローティング電極部5fが絶縁体部5eより凸に形成されることから、独立フローティング電極部5fに付着したトナー粒子が確実に像担持体2に付着するようになり、絶縁体部5eにフィルミングしたトナーは像担持体2に付着しないためであると考えられる。したがって、本発明の画像形成装置では、FEED式の現像装置に小粒径トナーTを用いても、フィルミングの影響がなく、良好な画像形成を長期的にかつ確実に行うことが可能であることが確認された。
[実験2]
(a) 実験2の種類
実験2では、次の実験を行った。
(1) 電荷注入層を有する感光体ドラム(像担持体)に対する、機械研磨した従来のゴム製 の現像ローラを用いた接触現像の際の電荷(静電潜像)のリーク性試験、
(2) 電荷注入層を有する感光体ドラム(像担持体)に対する、本発明によるFEED式の 現像ローラ(独立フローティング電極部が絶縁体部より凸)を用いた接触現像の際の電 荷(静電潜像)のリーク性試験。
(b) 実験装置
(1) 画像形成装置:LP−1500C(セイコーエプソン(株)製)
(2) 現像ローラ(外径約16mm)
(v) 実験1で使用したゴムローラ(i)、
(vi) 実験1で使用したFEED式のローラ(独立フローティング電極部が凹)(iii)。
(3) 電荷注入層を有する像担持体
LP−1500Cの感光体ドラムの上に、SnO2微粒子を導電化処理した微粒子とポリカーボネートとを、混合比(質量比)1:2.5で混合し、溶剤THFに溶かして膜厚3μmになるように塗布して形成した。
(4) 使用トナー
実験1で使用したトナー。
(c) 実験方法
各現像ローラに対して、現像バイアスを−100V、−200Vおよび−300V(DC電圧)の3電圧に設定し、LP−1500C(セイコーエプソン(株)製)におけるモノクロモードでハーフトーン画像を100枚印字して、感光体上のトナー画像にリーク跡があるかどうかを調べた。1箇所でもリーク箇所がある場合は、不良とした。
(d) 実験結果
実験結果を表1に示す。
Figure 2005115259
表1中、8/100とは、100枚のハーフトーン画像を印字した場合に、リーク箇所が発見されたハーフトーン画像が8枚あったことを示す。
表1からわかるように、ゴムローラ(V)を用いた場合、−100Vの現像バイアスでは100枚のハーフトーン画像のうち、8枚のハーフトーン画像にリーク箇所があり、また−200Vの現像バイアスでは100枚のハーフトーン画像のうち、3枚のハーフトーン画像にリーク箇所があり、更に−300Vの現像バイアスでは100枚のハーフトーン画像のうち、2枚のハーフトーン画像にリーク箇所があった。
これに対して、本発明のFEED式の現像ローラ(vi)を用いた場合、−100V、−200Vおよび−300Vの3つの現像バイアスとも、100枚のハーフトーン画像でリーク箇所が生じたハーフトーン画像はなかった。したがって、本発明の画像形成装置1では、像担持体として電荷注入型の感光ドラムを用いても、FEED式の現像ローラを用いることで、電荷(静電潜像)のリークを確実に防止することができ、良好な画像形成を安定して行うことができることが確認された。
本発明の画像形成装置および画像形成方法は、電子写真、静電複写機、プリンタ、ファクシミリ等の像担持体に静電潜像を形成する画像形成装置および画像形成方法に好適に利用することができる。
本発明の画像形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図である。 図1に示す例の画像形成装置に用いられる像担持体を模式的にかつ部分的に示す横断面図である。 図1に示す例の画像形成装置に用いられる現像装置の現像ローラとトナー供給ローラとを模式的に示す図である。 図1に示す現像装置の現像ローラによるトナー搬送を説明する図である。 図1に示す画像形成装置の現像ローラに対するトナーのフィルミングの変化についての実験結果を示す図である。 現像ローラにおけるトナー付着状態を説明し、(a)は本発明による現像ローラの場合を示す図、(b)は独立フローティング電極部と絶縁体部とが面一である従来の現像ローラの場合を示す図、(c)は独立フローティング電極部が絶縁体部より凹である現像ローラの場合を示す図である。 従来のFEED式の現像装置と従来の電荷注入層を有する像担持体と従来の小粒径のトナーとを単に組み合わせて形成される画像形成装置を模式的に示す図である。 図7に示す画像形成装置に用いられる現像装置の現像ローラとトナー供給ローラとを模式的に示す図である。 図7に示す現像装置の現像ローラによるトナー搬送を説明する図である。
符号の説明
1…画像形成装置、2…像担持体、2d…電荷注入層、2h…導電性微粒子、3…帯電装置、4…露光装置、5…現像装置、5a…現像ローラ、5e…絶縁体部、5f…独立フローティング電極部、5g…トナー供給ローラ、6…転写装置、T…小粒径トナー、E…閉電界

Claims (3)

  1. トナー粒子に流動性向上剤が外添されたトナーを搬送する現像ローラを備え、この現像ローラが絶縁体部とこの絶縁体部の表層に独立分散された多数の独立フローティング電極部とを有している現像装置において、
    前記トナー粒子の個数平均粒径が0.5〜5.0μmであり、
    前記流動性向上剤は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が300m2/g以上の範囲である、シリカ微粉末、酸化チタン微粉末、アルミナ微粉末、およびステアリン酸マグネシウム微粉末のいずれか1つの微粉末であり、
    前記独立フローティング電極部が前記絶縁体部より凸に形成されていることを特徴とする現像装置。
  2. 表層に電荷注入層を有する像担持体と、この像担持体に形成された潜像を現像する請求項1記載の現像装置とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記電荷注入層は、独立分散されて配置された多数の独立フローティング電極部を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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