JPH07261412A - 静電潜像保持体 - Google Patents

静電潜像保持体

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JPH07261412A
JPH07261412A JP6053693A JP5369394A JPH07261412A JP H07261412 A JPH07261412 A JP H07261412A JP 6053693 A JP6053693 A JP 6053693A JP 5369394 A JP5369394 A JP 5369394A JP H07261412 A JPH07261412 A JP H07261412A
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JP
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electrostatic latent
layer
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conductive
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JP6053693A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Kaga
英一 加賀
Hiroshi Murata
弘 村田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PPC法を用いても、細線文字画像をシャー
プに再現でき、かつ十分な画像濃度が得られる接触一成
分現像装置に適用し得る静電潜像保持体を提供する。 【構成】 導電性支持層と、この導電性支持層の上に形
成された、静電潜像を保持する静電潜像保持層とを具備
し、前記静電潜像が一成分現像剤を用いた接触現像手段
により現像される静電潜像保持体である。前記静電潜像
保持層の層厚T1と前記現像剤の体積平均粒径dとの間
に、T1 <dとなる関係が成立する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像保持体に係
り、特に、接触一成分系現像法に使用することによっ
て、高品位の画像を得ることができる静電潜像保持体に
関する。
【0002】
【従来の技術】一成分系現像剤を用いる現像方法の一つ
として、加圧現像法(Impression Deve
ropment)が知られている。米国特許第3,15
2,012号、同第3,731,148号、特開昭47
−13088号、同47−13089号等に記載されて
いるように、この方法は、静電潜像とトナー粒子とを実
質的に零の相対周辺速度で接触させ、トナー粒子を静電
潜像に付着させることを特徴としている。
【0003】このような一成分現像法は、磁性材料が不
要であるために、装置の簡素化および小型化が可能であ
るという利点を有する。さらに、トナーのカラー化が容
易であることに加えて、ベタ画像の濃度が高く、静電潜
像に忠実な再現性の高い画像を得られるなど多くの利点
を有している。したがって、レーザービームプリンタの
ように静電潜像を帯電後、レーザー露光で書き込むタイ
プの電子写真の場合には、エッジの鮮明な静電潜像が形
成されるので、現像後においてもエッジが鮮明であっ
て、かつ細線濃度の高い画像を得ることができる。
【0004】しかしながら、このように静電潜像に忠実
であることは、一方で、アナログPPCに用いる場合に
問題を引き起こす。即ち、アナログPPCでは拡散光が
用いられるので、静電潜像のエッジ部分が不鮮明になっ
てしまう。したがって、現像の際には線画像のエッジが
不鮮明となって独立細線は細り、密集細線は太るという
現象が起こる。さらに、細線では中央部でも静電潜像の
電位が低下してしまうので、得られる画像は、細線濃度
の低い、あるいは再現性の悪いものとなってしまう。
【0005】一般に、PPCのように静電潜像のエッジ
部が不鮮明となってしまう装置を使用する場合には、古
くから、現像時にエッジ効果が発生する2成分現像法、
あるいは静電潜像保持体と現像ローラの間に空隙を設け
た非接触磁性1成分現像法を使用せざるを得ない状況で
あった。また、これ以外の方式として、絶縁性現像ロー
ラの表面近傍にフローティング電極を設けた磁性接触1
成分現像方式も提案されているが、この場合には、現像
ローラ上へのチャージアップにより現像メモリーが発生
してしまい、現像ローラの除電が必要となる。このこと
は、装置の複雑化、画像の劣化等を引き起こす原因とな
ってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、小
型、軽量の特徴を有する一成分現像装置を、PPCのよ
うな拡散光露光を用いることにより静電潜像のエッジ部
の不鮮明な装置に適用しても、細線文字画像をシャープ
に再現し、かつ十分な画像濃度が得られる静電潜像保持
体を提供することを目的とする。
【0007】
【問題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、接触1成分現像装置を用いても現像のエ
ッジ効果を持たせることのできる以下の3種類の静電潜
像保持体を提供する。
【0008】第1の発明は、導電性支持層と、この導電
性支持層の上に形成された、静電潜像を保持する静電潜
像保持層とを具備し、前記静電潜像が一成分現像剤を用
いた接触現像手段により現像される静電潜像保持体であ
って、前記静電潜像保持層の層厚T1 と前記現像剤の体
積平均粒径dとの間に、T1 <dとなる関係が成立する
ことを特徴とする静電潜像保持体を提供する。
【0009】また、第2の発明は、125μm以下のピ
ッチの凹凸面を有する導電性支持層と、この導電性支持
層の上に形成され、ほぼ平滑な表面を有し、静電潜像を
保持する静電潜像保持層とを具備し、前記静電潜像が一
成分現像剤を用いた接触現像手段により現像される静電
潜像保持体であって、静電潜像保持層の平均層厚T2
現像剤の体積平均粒径d、および支持層の最大表面粗さ
Rzの間に、T2 −Rz/2<dとなる関係が成立する
こと特徴とする静電潜像保持体を提供する。
【0010】さらに、第3の発明は、導電性支持体と、
この導電性支持層の上に形成された、静電潜像を保持す
る静電潜像保持層とを具備し、前記静電潜像が一成分現
像剤を用いた接触現像手段により現像される静電潜像保
持体であって、前記静電潜像保持層内には、表面が導電
性を有する粒子が、その横方向の中心間ピッチが125
μm以下となるように分散しており、かつ前記静電潜像
保持層の層厚T3 、前記導電性粒子の体積平均粒子D、
および前記現像剤の体積平均粒径dの間に、T3 −D<
dとなる関係が成立することを特徴とする静電潜像保持
体を提供する。
【0011】
【作用】まず、図面を用いて、現像の際に静電潜像近傍
でトナーに静電引力を及ぼす電気力線と画像濃度との関
係を説明する。
【0012】図6(a)は、従来の2成分現像法(但し
絶縁性キャリアを用いた場合)を用いた場合を示し、図
6(b)は従来の静電潜像保持体を非磁性接触1成分現
像法に適用した場合を表わす。
【0013】図6(a)に示すように、導電性支持層4
1およびこの上に形成された静電潜像保持層42からな
る静電潜像保持体40は、所定の現像ギャップ44をも
って現像ローラ43に対向している。静電潜像保持層4
1の層厚は、通常15〜60μmであり、現像ギャップ
44の距離は、通常100μmから1000μmであ
る。静電潜像保持体40の表面には、(−)で示す静電
潜像が形成されている。ここでは、負帯電型の静電潜像
保持体を使用しているが、正帯電型のものを用いてもよ
い。また、現像ローラ43からは、電気力線45が、静
電潜像保持体40に向かって伸びている。ただし、図6
(a)においては、トナーに作用する電気力線のみを記
し、トナーに作用しない静電潜像保持体から自由表面上
に出ないものは省略した。
【0014】パッチ部分内側では現像ローラ43と静電
潜像保持体40の表面との間に電気力線45が伸びてお
り、一方、パッチ部分のエッジ又は細線部分では静電潜
像担持体40の導電性層41から静電潜像保持層表面の
電荷間に電気力線46が伸びている。この導電性層41
からの電気力線46は、非常に密度が高い(電界が強
い)ため、細線における現像トナー量は多くなり、いわ
ゆるエッジ効果が発生する。このエッジ効果は、現像ギ
ャップ44の距離が、静電潜像保持層42の層厚より圧
倒的に大きいことに起因する。すなわち、細線のような
孤立した静電潜像の場合には、静電潜像保持体から見る
と、現像ローラから静電潜像保持層に伸びるよりも、静
電潜像保持体の導電層から静電潜像保持層に伸びるほう
が静電的に近く、結果として強い電界となるためであ
る。
【0015】ただし、低抵抗キャリアを用いた2成分現
像法の場合には、キャリアが現像ローラと同電位となる
ので、実効的に現像ローラが静電潜像保持層に接近した
ことになる。したがって、前述のようなエッジ効果現象
は発生しない。
【0016】なお、図6(a)に示したメカニズムは、
非接触磁性1成分現像法においても同様に生ずる。
【0017】なお、2成分現像法・非接触磁性1成分現
像法のいずれにおいても、通常必要とされる画像濃度で
ある1.2程度以上の濃度を高いマージンで達成するに
は、500〜800Vという高い初期電位を必要として
いた。静電潜像保持層の耐電圧が一定であるため、従
来、静電潜像保持層の層厚は、15〜60μmに設定さ
れていた。
【0018】次に、接触1成分現像法における現像のメ
カニズムを、図6(b)を用いて説明する。この場合に
は、図6(a)と同様の導電性支持層41およびこの上
に形成された静電潜像保持層42からなる静電潜像保持
体40は、現像ローラ43に近接している。したがっ
て、ほぼ単層のトナー層が、現像ローラ43と静電潜像
保持層42との双方に接触することになる。すなわち、
現像ギャップ47の距離は、トナー粒径とほぼ同一の6
〜15μm程度となるので、静電潜像保持層42の層厚
(15〜60μm)より小さくなる。したがって、静電
潜像保持体40表面に向けて伸びる電気力線は、現像ロ
ーラ43からの電気力線48のみとなり、図6(a)で
示したような、導電層41からは電気力線が伸びない。
このため、接触1成分現像法に適用した場合にはエッジ
効果は生じない。
【0019】以上の現象を考察し、本発明者らは、接触
一成分現像法においても、エッジ効果を効率よく発生さ
せることが可能な静電潜像保持体について検討を重ねた
結果、本発明をなすに至った。
【0020】図1に、第1の発明に係る静電潜像保持体
を接触一成分現像装置に適用した際の、エッジ効果発生
の概念図、および静電潜像保持体の断面構成図を示す。
図1に示すように、静電潜像保持体12は、導電性支持
層13と、その上に形成された静電潜像保持層14とを
含んでおり、現像ローラ15は、所定の現像ギャップ1
6をもって静電潜像保持体12と接触している。なお、
現像ギャップ16の距離は、トナー体積平均粒径と同等
の6〜15μm程度であり、静電潜像保持層14の層厚
は、このギャップの距離より小さければ適宜選択するこ
とができる。例えば、3〜10μm程度とすることがで
きる。
【0021】図示するように、パッチ部内側では、現像
ローラ15から静電潜像保持体12の表面に向けて電気
力線17が伸びており、パッチ部分のエッジ部および細
線部分では、静電潜像保持体12の導電性層13から、
静電潜像保持層14の表面に電気力線18が伸びてい
る。
【0022】このように、第1の発明の静電潜像保持体
を接触1成分現像装置と組み合わせて使用する場合に
は、その現像ギャップが狭いので現像γが高くなり、低
電位現像が可能である。したがって、150〜400V
程度の電位を静電潜像保持体に与えることにより、比較
的高い画像濃度の出力画像を得ることができる。また、
静電潜像保持層14の層厚が現像ギャップ16の距離よ
り小さいので、図1に示すようにエッジ効果を得ること
が可能となる。
【0023】しかしながら、静電潜像保持層の層厚が約
3μm未満となると、表面電位が150V未満に制限さ
れてしまい、十分な出力画像濃度を得ることが困難とな
る。したがって、静電潜像保持層14の層厚は、少なく
とも約3μm以上であることが好ましい。
【0024】前述のように第1の発明では、静電潜像保
持層14の層厚を現像ギャップ16の距離に比べて静電
的距離で短くすることによって、エッジ効果を発生させ
ている。現像ギャップ16の距離は、トナーの体積平均
粒径と同等の値であるので、前記静電潜像保持層の層厚
および誘電率を、それぞれT1 およびε(p)とし、前
記トナーの体積平均粒径をおよび誘電率を、それぞれd
およびε(t)とすると、 T1 /ε(p)<d/ε(t) という関係が成立する。一般に、誘電率は静電潜像保持
層・トナーいずれも3.0付近の値を取るため実質的に
は上記式は誘電率を削除した形でも問題ない。そこで、
1 <dという関係を満たすことによって、エッジ効果
が得られることがわかる。
【0025】しかしながら、より高い出力画像濃度を、
十分なマージンをもって得るためには、静電潜像保持体
に更に高い表面電位を与えることが要求される。
【0026】図2に、第2の発明に係る静電潜像保持体
を接触一成分現像装置に適用した際の、エッジ効果発生
の概念図、および静電潜像保持体の断面構成図を示す。
図2に示すように、静電潜像保持体19は、表面に凹凸
を有する導電性支持層20と、その上に形成された静電
潜像保持層21とを含んでいる。静電潜像保持層21の
表面は、下地である支持層20の凹凸形状を反映しない
程度の状態である。現像ローラ15は、トナー体積平均
粒径と同等の6〜15μm程度の距離の現像ギャップ1
6を有して静電潜像保持体19と接触している。
【0027】図示するように、第2の発明の静電潜像保
持体19においては、静電潜像保持層21の表面の平滑
性を維持しつつ、その層厚に分布をもたせている。した
がって、パッチ部内側では、現像ローラ15から静電潜
像保持体19の表面に向けて電気力線22が伸びるとと
もに、静電潜像保持層21の層厚が薄い部分では、導電
性層20から静電潜像保持層表面に向けて電気力線23
が伸びている。既に説明したように、導電性層から電気
力線が伸びることによって、エッジ効果が発生する。ま
た、静電潜像保持層に層厚が厚い領域が存在することに
よって、帯電時には静電潜像保持層の電界が分散され、
さらに高い耐電圧とすることができる。ただし、ライン
部においてもエッジ効果を得るためには、支持層20の
表面の凹凸のピッチの範囲が限定される。すなわち、通
常PPCで再現必要な解像力は、使用する原稿の種類に
もよるが最低でも4ラインペア/mmであるので、1ラ
インの幅は125μmとなる。エッジ効果により文字あ
るいは線画像の再現性を向上させるためには、各ライン
にエッジ効果が作用する必要があり、少なくとも1mm
あたり8以上の層厚の薄い部分が必要となる。このた
め、凹凸のピッチは最大でも125μmに限定される。
【0028】第2の発明においても、第1の発明と同様
にして、静電潜像保持層21の平均層厚T2 と、トナー
の体積平均粒径dとの関係を求めることができる。ただ
し、この場合には、支持層20の最大表面粗さRzもフ
ァクターとして作用するので、 T2 −Rz/2<d という関係が得られる。
【0029】なお、支持層の最大表面粗さRzは、上述
の関係式を満たす範囲であれば適宜選択することができ
るが、1〜20μm程度であることが好ましく、4〜1
0μm程度がより好ましい。
【0030】また、静電潜像保持層21の平均層厚T2
は、例えば、渦電流式膜厚計を用いて所定数測定した値
の平均値を使用することができる。
【0031】本構成の場合、下地である導電性支持体2
0の表面形状に依存して静電潜像保持層21の表面は凹
凸状態になり易く、このような表面では、現像・転写後
の残留トナーのクリーニングが有効に行われないことが
多い。したがって、静電潜像保持体を形成するにあたっ
ては、感光層を形成するための溶液を支持体上に塗布し
た後、静電潜像保持体の表面を研磨することが好まし
い。
【0032】図3に、第3の発明に係る静電潜像保持体
を接触一成分現像装置に適用した際の、エッジ効果発生
の概念図、および静電潜像保持体の断面構成図を示す。
図3に示すように、静電潜像保持体24は、導電性支持
層25と、この上に形成された静電潜像保持層26とを
含んでおり、静電潜像保持層26内には、少なくとも表
面が導電性の粒子27が所定の間隔で分散されている。
現像ローラ15は、トナーの体積平均粒径と同等の6〜
15μm程度の現像ギャップ16をもって静電潜像保持
体24と接触している。
【0033】図示するように、第3の発明の静電潜像保
持体24においては、静電潜像保持層26内部に導電性
粒子27を分散させることによって、第2の発明の場合
と同様に、静電潜像保持層26の層厚に分布をもたせて
いる。したがって、パッチ部内側では、現像ローラ15
から静電潜像保持体24の表面に向けて電気力線28が
伸びているとともに、静電潜像保持層26の層厚が薄い
部分では、導電性粒子27から静電潜像保持層表面に向
けて電気力線29が伸びている。既に説明したように、
導電性粒子から電気力線が伸びることによって、エッジ
効果が発生する。また、前記粒子が存在しない領域で
は、静電潜像保持層帯電時には、電界が分散されるの
で、さらに高い耐電圧とすることができる。
【0034】ただし、ライン部においてもエッジ効果を
得るためには、第2の発明における静電潜像保持体の支
持層20の凹凸ピッチと同様にして、静電潜像保持層2
6内部に分散された粒子27の横方向の中心間ピッチが
限定される。したがって、第2の発明の場合と同様の理
由から、導電性粒子の中心間ピッチは、125μm以下
に限定される。
【0035】この第3の発明においては、静電潜像保持
層の層厚T3 、導電性粒子の体積平均粒径D、およびト
ナーの体積平均粒径dの間には、 T3 −D<d という関係が得られる。
【0036】なお、第3の発明で用いられる導電性粒子
としては、酸化スズ、酸化チタン、酸化インジウム等の
導電性金属酸化物、又はアルミニウム、シリコンカーボ
ン、ニッケル、スズなどの金属又は半導体粒子が挙げら
れる。さらに、フッ素樹脂、PVDF、PMMA、ウレ
タン、シリコーンなどの樹脂粒子の表面を導電処理して
使用してもよい。
【0037】導電性粒子の平均粒径は、静電潜像保持層
の層厚より小さいものであれば、特に限定されず、保持
層の層厚に応じて適宜選択することができる。ただし、
静電潜像保持層内に分散された導電性粒子は、保持層の
厚み方向に重ならないことが好ましいので、その平均粒
径は、好ましくは4〜10μm程度である。
【0038】また、金属粒子などの低抵抗の粒子を用い
る場合には、静電潜像保持層内で粒子同士が連続的に接
触して支持層側から表面まで電気的に導通させてしまう
恐れがある。したがって、導電性粒子の表面を絶縁性粒
子で被覆することが好ましい。
【0039】この第3の発明に係る静電潜像保持体は、
静電潜像保持層内に粒子を含有しているので、この粒子
に起因して表面に凹凸が生じやすくなる。したがって、
第2の発明と同様に、感光層を形成するための溶液を支
持体上に塗布した後、静電潜像保持層の表面を研磨し
て、粒子の形状に起因した凹凸が表面に反映されない程
度に平滑にすることが好ましい。
【0040】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0041】本発明において、静電潜像保持体は言うま
でもなく電子写真感光体以外でも静電記録紙、静電転写
媒体も含むものであるが、電子写真感光体を例に挙げ
て、その層構成を説明する。
【0042】図4に代表的な電子写真感光体の層構成の
図を示す。
【0043】図4(a)は、現在最も一般的な構成であ
り、導電性支持体31上にCG材とバインダ樹脂とを含
むCGL(電荷発生層)32、およびCT材とバインダ
樹脂とを含むCTL(電荷輸送層)33が、下引層34
を介して順次形成されている。なお、下引層34は、支
持体の酸化皮膜あるいは樹脂皮膜から構成され、接着性
・帯電性などを向上させる作用を有する。更に、CTL
33上には、感光体の機械的強度を向上させ、長寿命化
するために、樹脂成分等からなる表面保護層35が形成
されている場合がある。
【0044】図4(a)に示す感光体30は、CT材と
して正孔輸送性のものを用いているので、負帯電型の極
性を有するが、CT材が電子輸送性のCT材を用いる場
合には、正帯電型とすることも可能である。
【0045】なお、図4(a)に示すような構成の感光
体は、第1および第3の発明の静電潜像保持体に用いる
ことが好ましい。第2の発明の静電潜像保持体に用いる
と、CGL32を形成する際に、このCGLの層厚の制
御が困難になって所望の感光体特性が得られない場合が
多くなる。また、第3の発明の静電潜像保持体に適用す
る場合には、CTL33中に導電性粒子を分散すること
が、安定した特性を得るために望ましい。
【0046】図4(b)に示す感光体36は、図4
(a)の感光体30のCGL32とCTL33とを上下
逆にした構成である。支持体31とCTL33との間に
は、図4(a)と同様に下引層を形成してもよい。この
ような構成の感光体は、CT材として正孔輸送性の物質
を用いて、正帯電型の感光体として使用されることが多
い。
【0047】なお、上述の図4(a)および(b)に示
したような、CGLとCTLとの2層構造の感光層を形
成する場合には、CTL33が本発明における静電潜像
保持層に相当する。
【0048】図4(c)に、単層型の感光体の構成例を
示す。図4(c)に示す感光体37は、導電性支持体3
1上に下引層34を介して、CG材、CT材、およびバ
インダ樹脂を含む単層の感光層38が形成されている。
感光層38には、前述の材料以外に、酸化防止剤または
光エネルギクエンチャー等を添加してもよく、また、以
上の成分からCT材が除かれる場合でも、ある程度の特
性を得ることができる。下引層34は、前述と同様に接
着性・帯電性等を向上させ、また、長寿命化するために
表面保護層を形成してもよい。
【0049】次に、本発明の静電潜像保持体を感光体ド
ラムとして適用し得る現像装置を詳細に説明する。
【0050】図5に、用いた現像装置の一例を示す。図
5に示す現像装置は、接触型一成分非磁性現像装置であ
り、導電性と弾性とを有する現像ローラ2の上に非磁性
トナーの薄層を形成し、これを感光体9の表面に接触さ
せることにより現像を行なうものである。
【0051】現像装置1は、トナー8を収容したトナー
容器6、現像ローラ2、トナー供給ローラ3、およびト
ナー薄層規制ローラ4を具備している。また、トナー容
器内には、トナー攪拌機7がもうけられており、現像ロ
ーラ2は、トナー供給ローラ3、トナー薄層規制ローラ
4、および静電潜像保持体9と接触している。
【0052】図5に現像装置に設けられる現像ローラ2
は、導電性と弾性とを有するものであり、まず、このロ
ーラについて詳しく説明する。
【0053】導電性と弾性とを与えるためには、金属シ
ャフトの周囲を導電性ゴムローラで覆うことが簡単な構
成である。ただし、感光体ドラムと十分な接触幅を得る
ためには、JIS規格50°以下の硬度を有するゴムで
あることが望ましく、トナーを現像ローラ表面に均一に
塗布するためには、ゴム表面の平滑性が必要となる。そ
のため、金属シャフトの周囲に形成される導電性ゴムロ
ーラは、弾性体層の表面に導電層を形成することが好ま
しい。
【0054】弾性体層としては、導電性のものとそうで
ないものの2通りが挙げられるが、前記表面導電層にハ
クリやギズが生じる場合を考慮すると導電性のものを用
いることが望ましい。また前記弾性体層は、トナー薄層
形成ローラ4や感光体9と圧接されているので、梱包時
や長時間の放置によるJISK6301に示される永久
歪(%)も問題となる。この永久歪が10%を越えると
画像に現像ローラ周期のムラが生じてしまうため、前記
弾性体層の圧縮歪(%)は10%以下としなければなら
ず、5%以下とすることがより好ましい。なお、ゴム硬
度と永久歪(%)とは、一般にゴム硬度が大きいほど永
久歪は小さくなるという傾向にあるので、材料と相互の
バランスが重要となる。弾性体層に要求されるこれらの
条件を備える材料としては、導電性ウレタンゴムや導電
性EPDMゴムや導電性シリコンゴムなどが挙げられ
る。
【0055】この現像装置においては、JIS規格K6
301のA型硬度計で30°の硬度を有する導電性ウレ
タンゴムを用いて、外径18mmの弾性体層を形成した
現像ローラを使用した。導電性ウレタンゴムの電気抵抗
値は、上記の弾性ローラを直径60mmの鋼製ローラと
接触幅が2mmになるように平行配置し、両ローラの金
属シャフト間に100Vの電位差を設けた時に観測され
る電流を測定することにより算出した結果、3.4×1
3 Ω・cmであった。また永久歪はJISK6301
に示される測定方法を用いて測定した結果、3.8%で
あった。
【0056】前記弾性体層の表面に形成される導電層
は、トナーや感光体に直接接触するため可塑剤、加硫
剤、プロセスオイル等のしみだしによりトナーや感光体
を汚染しないものでなければならない。また、表面の凹
凸の模様が画像に現れることを防止するために、表面の
平滑性は3μmRz以下であることが望ましい。3μm
Rz以下の平滑度は、弾性体層に十分層厚の大きい導電
層を形成し、後加工(研磨)を行ない所定の外径および
表面粗さに仕上げるという工程によって実現できるが、
コストが高くなる。そのため、後加工なしで実現するこ
とが好ましい。
【0057】具体的には、スプレーによる塗布方法、デ
ィッピングによる方法、ナイフエッジによる方法等を用
いて、弾性体層の表面に導電層を形成することができ
る。それぞれの方法における塗料の粘度は、スプレー法
<ディッピング法≦ナイフエッジ法となり、前記表面の
平滑度3μmRzを実現するために必要な塗料の層厚T
(μm)は、弾性体層の表面粗さをS(μmRz)とす
ればスプレー法においてはT≧10×S、ディッピング
法およびナイフエッジ法においてはT≧5×Sを満足す
れば可能となる。
【0058】本現像装置においては、導電層の材料とし
て、ポリウレタン樹脂中に導電性カーボン微粒子を分散
することにより103 Ω・cmの導電性を付与したもの
を採用し、以下の工程によって弾性層表面にこれを塗布
して乾燥後、熱処理を行なって導電層を形成した。
【0059】まず、導電性ポリウレタン塗料の原液に、
メチルエチルケトン(MEK)とテトラヒドロフラン
(THF)を1:1の割合で混合した希釈溶剤を等量添
加した。この希釈溶剤中には、トナーを所望の帯電量に
帯電させるためのアクリル樹脂系帯電制御剤を、導電性
ポリウレタン塗料に対して3%の割合で予め添加した。
次に、この塗料を十分に撹拌し、溶剤で洗浄した弾性体
層の表面にディッピング法を用いて塗布した。塗布後、
空気中で乾燥し、さらに100℃で熱処理を施した。以
上の工程により、層厚70〜80μmの導電層を有する
現像ローラが得られた。この現像ローラは非磁性の金属
シャフトと導電層間の抵抗値が5×103Ω・cmであ
り、ゴム硬度がJIS規格K6301のA型硬度計で3
5°の硬度を有し、表面粗さが3μmRzであった。
【0060】なお、ディッピング法の引き上げ速度、お
よび塗料の粘度を変化させることにより10μm〜50
0μmの範囲の層厚を有する導電層を適宜形成すること
ができる。
【0061】また、本現像装置におけるトナー供給ロー
ラ3は、現像ローラ2に対してバイアス印加の効果が現
れる必要があるために、現像ローラほど低抵抗ではなく
ても、ある程度の導電性(半導電性程度)を有していな
ければならない。ただし、現像ローラと同様な低抵抗の
ローラでは、電気的なリークが発生してしまい使用でき
ないので、本実施例では、現像ローラに用いたものと同
じ材質の導電性ウレタンゴムを使用した。なお、トナー
供給ローラの表面には、導電性塗料の塗布は行なわな
い。
【0062】トナー薄層規制ローラ4は、現像ローラ2
に形成されるトナー層の層厚を規制するのみならず、不
均一な帯電状態のトナーを、一定の均一な帯電量にする
作用も有する。本実施例で使用するトナー薄層規制ロー
ラ4は、金属ローラを鋼の金属棒で固定して使用してい
る。ローラを用いることで、接触ニップ幅を大きくとる
ことができるが、一般に用いられているブレードタイプ
のものを用いてトナー層の層厚を規制してもよい。な
お、トナー薄層規制ローラは、金属製のものに限定され
ず、帯電効果、薄層規制効果に優れるものであれば、適
宜選択できる。その材質は、導電性又は絶縁性の樹脂材
料・セラミック材料であってもよいが、そのバネ性を考
慮して、銅合金あるいはステンレスなどの金属材料が多
く使用される。さらに、その表面をトナーの帯電極性と
逆の樹脂でコーティングして用いてもよい。例えば、負
帯電極性のトナーの場合はシリコーン樹脂を、正帯電ト
ナーを用いる場合はフッ素樹脂などが有効である。
【0063】トナー薄層規制ローラ4の設けられるトナ
ー剥離ブレード5としては、シリコンゴム製のブレード
等を使用することができる。
【0064】以下に、図5に示す現像装置を用いた現像
方法について説明する。
【0065】トナー容器6内の非磁性トナー8は、トナ
ー攪拌機7によってトナー供給ローラ3の近傍に搬送さ
れ、さらに、トナー供給ローラの回転に伴って現像ロー
ラ2の近傍まで搬送される。この時、トナーは現像ロー
ラと接触することにより摩擦帯電され、トナー供給ロー
ラと現像ローラとの間に印加されている電界によって、
現像ローラ2に付着する。
【0066】現像ローラ2上に形成されたトナー層は、
トナー薄層規制ローラ4により層厚を規制されて、一定
量のトナーのみが通過して均一なトナー層が現像ローラ
2上に形成される。このトナー層を、静電潜像が形成さ
れた感光体ドラム9に接触させて、画像が可視化され
る。
【0067】以下に、本発明の具体例を示し、本発明を
より詳細に説明する。
【0068】前述のような動作をする現像装置を、感光
体ドラムとして搭載した市販の複写機(東芝製ED17
10)の現像装置として搭載し、画像出力を行なった。
なお、ここで用いた複写機は、負帯電感光体と正帯電ト
ナーとの組み合わせで正規の2成分現像を行なう形態と
なっているが、以下に説明する具体例では、正負両感光
体を用いた。現像剤としては、負帯電感光体を用いた場
合には正帯電用非磁性1成分現像剤を使用し、正帯電感
光体を用いた場合には負帯電型非磁性一成分現像剤を使
用して、以下の条件により画像出力を行なった。
【0069】 感光体ドラムと現像ローラとの接触幅 1.5mm 現像方式 正規現像 感光体ドラムと現像ローラとの周速比 1:1:1 (ただし、感光体の周速は125mm/secであ
る。) なお、トナー薄層形成ローラ4は固定し、現像ローラ2
に対して800gfの力で押圧を行なった。
【0070】(実施例1、比較例1)外径φ60、長さ
366mm、肉厚1mmで表面を0.3S以下に鏡面研
磨したアルミニウム支持体上に以下の構成の層を順次塗
布して静電潜像保持体を作製した。
【0071】下引層:可溶性ナイロンをメタノール・イ
ソプロピルアルコール・トルエン混合溶剤に溶解し、浸
漬塗布法により1.5μmの層厚で支持体上に形成し
た。
【0072】CGL:フェノキシ樹脂のシクロヘキサノ
ン・テトラヒドフラン・トルエン混合溶液(1.5重量
%)にC.I.Pigment Red168を顔料/
樹脂比率1で添加し、ナノマイザーにより分散しCGL
塗布液を作製した。これを、下引層上に0.4μmの層
厚で塗布して形成した。
【0073】CTL: CT材…N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−
メチルフェニル)[l,l′−ビフェニル]−4,4′
−ジアミン、およびZ型ポリカーボネート 溶剤…テトラヒドロフラン・トルエン・キシレンの混合
溶液 前述の2種類のCT材を、溶剤に対し重量比で2%〜1
5%の濃度でそれぞれ溶解し、CTL用塗布液を作製し
た。これを浸漬塗布法によりCGL上に塗布し、使用す
るトナーの平均粒径より小さい層厚を有するCTLを形
成した。
【0074】最後に、表面を1.0S程度に研磨して、
アルミニウム支持体上に下引層、CGLおよびCTLを
順次形成した3層構成の静電潜像保持体を得た。
【0075】これを、前述の画像形成装置の感光体ドラ
ムとして搭載して画像出力を行なった。トナーとして
は、平均粒径11.0μm、8.2μm、15.9μm
の正帯電型接触非磁性1成分現像剤トナーを使用した。
得られた画像のパッチ部分濃度、および線幅を変えた独
立細線のライン濃度を測定することによって、出力画像
を評価した。なお、パッチ部分は、20mm×20mm
の面積を有する画像を示し、独立細線とは、隣接するラ
インが5mm以上離れている画像を指す。得られた結果
を、静電潜像保持体のCTL層厚、画像形成の条件とと
もに下記表1に示す。さらに、CTL層厚がトナー粒径
より小さくなるように作製した静電潜像保持体を用いる
以外は、同様の粒径のトナーを用いて同様の条件で画像
を形成し、この画像について評価した結果を、静電潜像
保持体のCTL層厚、画像形成の条件とともに下記表2
に示す。
【0076】なお、本実施例においては、(1)いずれ
の線幅においても、ライン濃度がパッチ濃度を下回らな
いこと、および(2)1.2以上のライン濃度が得られ
ることの少なくとも一方を満たしているものを良好とし
た。
【0077】
【表1】
【表2】 表1に示すように、層厚の薄いものは全体的に低電位で
あるため画像濃度は低いが、本発明の静電潜像保持体を
用いて形成した画像(試料1−1〜1−11)は、ほと
んどの場合、ライン濃度がパッチ濃度を下回ることがな
い。また、CTL層厚が6.8μm以上の場合には、
1.2以上のライン濃度が得られることが多い。これに
対し、表2に示すようにCTL層厚がトナーの平均粒径
より大きな静電潜像保持体を用いて形成した画像(比較
例1−1〜1−12)では、ライン濃度がパッチ濃度よ
り小さいことが多く、かつ、その濃度差は本発明の場合
より大きい。したがって、ライン濃度の再現性が悪いこ
とがわかる。
【0078】(実施例2)実施例1と同様のアルミニウ
ム支持体の表面をダイヤモンドバイトで研削して、所定
のピッチの凹凸形状を形成した。その後、以下の組成を
有する溶液を浸漬塗布法により塗布して単層の正帯電型
感光層を形成し、さらに、支持体の凹凸を完全には示さ
ない程度に表面を研磨してほぼ平滑な表面を有する静電
潜像保持体を得た。
【0079】CG材…ペリレン顔料(P.Black.
L0086) CT材…9−イソプロピル−3−ホルミルカルバゾール
−N,N−ジフェニルヒドラゾン、 バインダ樹脂…Z型ポリカーボネート (紫外線吸収剤を含有させた) 溶剤…キシレン・シクロヘキサノン・テトラヒドロフラ
ン・トルエンの混合溶液 渦電流式膜厚計を用いて測定した感光層の10点の層厚
の平均値は、12.2μmであった。
【0080】得られた静電潜像保持体を用いて、実施例
1と同様に画像出力を行なった。ただし、感光体の帯電
は+500V、現像バイアスは200Vとし、トナーと
しては、平均粒径11μmの非磁性1成分の負極性現像
剤トナーを用いた。さらに、感光層の平均層厚、支持体
の凹凸のピッチ等の条件を変えて作製した本発明の範囲
外の静電潜像保持体を用いる以外は、同様の粒径のトナ
ーを用いて同様の条件で画像を形成した。各画像につい
て、実施例1と同様に、パッチ部分濃度、および独立細
線のライン濃度を測定することによって、出力画像を評
価した。得られた結果を、静電潜像保持体の感光層の平
均層厚、支持体の最大表面粗さRz、および支持体表面
の凹凸ピッチとともに下記表3に示す。
【0081】本実施例においては、ライン幅125μm
の線が画像濃度1.3以上を与えるものを良好とした。
【0082】
【表3】 表3に示すように、本発明の静電潜像保持体を用いて形
成した画像(試料2−1〜2−8)は、いずれも125
μmのライン幅で1.3以上の画像濃度が得られてい
る。これに対して、本発明の範囲外の静電潜像保持体を
用いて形成した画像(比較例2−1〜2−7)では、1
25μmのライン幅で1.3以上の画像濃度が得られ
ず、かつ、パッチ濃度との濃度差は本発明の場合より大
きい。したがって、ライン濃度の再現性が悪いことがわ
かる。
【0083】(実施例3、比較例3)CTL塗工液を調
製する際に、種々の粒径の導電性酸化錫を分散させる以
外は、実施例1と同様にして静電潜像保持体を製造し、
これを用いて画像出力を行なった。ただし、感光体の表
面電位は−500Vで一定として、トナーとしては、平
均粒径11μmの非磁性1成分の正帯電型の現像剤を用
いた、さらに、CTL層厚、導電性粒子の平均粒径等の
条件を変えて作製した本発明の範囲外の静電潜像保持体
を用いる以外は、同様の粒径のトナーを用いて同様の条
件で画像を形成した。各画像について、パッチ部分濃度
および独立細線のライン濃度を測定することによって、
出力画像を評価した。得られた結果を、静電潜像保持体
のCTL層厚、導電性粒子の平均粒径および導電性粒子
の横方向の中心間隔(平均ピッチ)とともに下記表4に
示す。
【0084】なお、表4中、パッチ部分および独立細線
は、実施例1と同様のものを示し、各濃度は、10点の
平均値の平均値である。
【0085】本実施例おいて、実施例2と同様に、ライ
ン幅125μmの線が画像濃度1.3以上を与えるもの
を良好とした。
【0086】
【表4】 表4に示すように、本発明の静電潜像保持体を用いて形
成した画像(試料3−1〜3−8)は、いずれも125
μmのライン幅で1.3以上の画像濃度が得られてい
る。これに対して、本発明の範囲外の静電潜像保持体を
用いて形成した画像(比較例3−1〜3−10)では、
1.3以上の画像濃度を得られず、かつ、パッチ濃度と
の濃度差は本発明の場合より大きい。したがって、ライ
ン濃度の再現性が悪いことがわかる。
【0087】(実施例4)CTL内に分散させる導電性
粒子として、表面に酸化皮膜を形成した平均粒径10.
2μmの粒子を用いる以外は、試料3−1と同様に感光
体を形成し、これを用いて画像を形成した。なお、導電
性粒子は、鋭利な外形形状を有するアルミニウム微粉末
を用いた。その結果、試料3−1と同様に、125μm
のライン幅で1.3以上の画像濃度を有する優れた画像
が得られた。
【0088】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
小型で軽量であるという利点を有する一成分系現像装置
を、PPCのように静電潜像のエッジ部が不鮮明な装置
に適用しても、細線文字画像をシャープに再現すること
ができ、かつ十分な画像濃度が得られる静電潜像保持体
を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の静電潜像保持体を、接触1成分現
像装置に適用した場合のエッジ効果発生の概念図。
【図2】第2の発明の静電潜像保持体を、接触1成分現
像装置に適用した場合のエッジ効果発生の概念図。
【図3】第3の発明の静電潜像保持体を、接触1成分現
像装置に適用した場合のエッジ効果発生の概念図。
【図4】電子写真感光体の層構成を示す断面図。
【図5】本発明の静電潜像保持体を適用する現像装置の
断面図。
【図6】従来の静電潜像保持体を用いた際のエッジ効果
の有無を示す概念図。
【符号の説明】
1…現像装置,2…現像ローラ,3…トナー供給ローラ 4…トナー層規制ローラ,5…トナー剥離ブレード,6
…トナー容器 7…現像剤攪拌器,8…非磁性トナー,9…感光体ドラ
ム 12…静電潜像保持体,13…導電性支持層,14…静
電潜像保持層 15…現像ローラ,16…現像ギャップ,17…電気力
線,18…電気力線 19…静電潜像保持体,20…導電性支持層,21…静
電潜像保持層 22…電気力線,23…電気力線,24…静電潜像保持
体 25…導電性支持層,26…静電潜像保持層,27…導
電性粒子 28…電気力線,29…電気力線,30…静電潜像保持
体 31…導電性支持層,32…CGL,33…CTL,3
4…下引層 35…表面保護層,36…静電潜像保持体,37…静電
潜像保持体 38…感光層,40…静電潜像保持体,41…導電性支
持層 42…静電潜像保持層,43…現像ローラ,44…現像
ギャップ 45…電気力線,46…電気力線,47…現像ギャッ
プ,48…電気力線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 507 L 15/09 101

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持層と、この導電性支持層の上
    に形成された、静電潜像を保持する静電潜像保持層とを
    具備し、前記静電潜像が一成分現像剤を用いた接触現像
    手段により現像される静電潜像保持体であって、前記静
    電潜像保持層の層厚T1 と前記現像剤の体積平均粒径d
    との間に、 T1 <d となる関係が成立することを特徴とする静電潜像保持
    体。
  2. 【請求項2】 125μm以下のピッチの凹凸面を有す
    る導電性支持層と、この導電性支持層の上に形成され、
    ほぼ平滑な表面を有し、静電潜像を保持する静電潜像保
    持層とを具備し、前記静電潜像が一成分現像剤を用いた
    接触現像手段により現像される静電潜像保持体であっ
    て、静電潜像保持層の平均層厚T2 、現像剤の体積平均
    粒径d、および支持層の最大表面粗さRzの間に、 T2 −Rz/2<d となる関係が成立すること特徴とする静電潜像保持体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体と、この導電性支持層の上
    に形成された、静電潜像を保持する静電潜像保持層とを
    具備し、前記静電潜像が一成分現像剤を用いた接触現像
    手段により現像される静電潜像保持体であって、前記静
    電潜像保持層内には、表面が導電性を有する粒子が、そ
    の横方向の中心間ピッチが125μm以下となるように
    分散しており、かつ前記静電潜像保持層の層厚T3 、前
    記導電性粒子の体積平均粒子D、および前記現像剤の体
    積平均粒径dの間に、 T3 −D<d となる関係が成立することを特徴とする静電潜像保持
    体。
  4. 【請求項4】前記粒子の表面が更に絶縁層で被覆されて
    いる請求項3に記載の静電潜像保持体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11295939A (ja) * 1998-04-07 1999-10-29 Hitachi Ltd 電子写真記録装置
US6356727B1 (en) 1999-10-26 2002-03-12 Sharp Kabushiki Kaisha Image forming apparatus having a specific relationship of the dielectric constant and layer thickness for photoconductor and developer lagers

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11295939A (ja) * 1998-04-07 1999-10-29 Hitachi Ltd 電子写真記録装置
US6356727B1 (en) 1999-10-26 2002-03-12 Sharp Kabushiki Kaisha Image forming apparatus having a specific relationship of the dielectric constant and layer thickness for photoconductor and developer lagers

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