JP2005112880A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびその製法ならびにそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびその製法ならびにそれを用いた半導体装置 Download PDF

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桂介 吉川
Shinya Akizuki
伸也 秋月
Kazuhiro Ikemura
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Abstract

【課題】半導体装置内の接続用電極間あるいは導電体配線間の狭ピッチ化に伴う短絡(ショート)の発生が抑制され信頼性の高い半導体装置を得ることのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】絶縁基板もしくはリードフレーム上に半導体素子が搭載され、上記絶縁基板もしくはリードフレームと半導体素子が接続用電極部あるいは導電体配線により導通され、半導体素子を包含した状態で樹脂封止されてなる半導体装置の、上記半導体素子を包含するためのエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A),フェノール樹脂(B)および硬化促進剤(C)とともに下記の(D),(E)を含有している。
(D)上記接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた下記の無機質充填剤(d)の含有割合が、無機質充填剤全体の2.5ppm以下に設定されているカーボンブラック以外の無機質充填剤。
(d)粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤。
(E)カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しない、カーボンブラック。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体装置内の接続用電極間あるいは導電体配線間の狭ピッチ化に伴う短絡(ショート)等の発生が抑制され信頼性の高い半導体装置を得ることのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびその製法ならびにそれを用いた半導体装置に関するものである。
トランジスタ、IC、LSI等の半導体素子は、通常、エポキシ樹脂組成物を用いてトランスファー成形により樹脂封止される。この種のパッケージとして、従来から各種形態のパッケージが開発されている。
このようなパッケージの一例として、例えば、図1に示すようなタイプのパッケージがあげられる。1は絶縁基板であり、その絶縁基板1上に接続用電極部2を介して半導体素子3が搭載され、絶縁基板1と半導体素子3は電気的に接続されている。そして、絶縁基板1の半導体素子3搭載面側を封止材料であるエポキシ樹脂組成物の硬化体である封止樹脂4aにより樹脂封止されている。また、上記タイプ以外に図2に示すようなパッケージがあげられる。このパッケージは、絶縁基板5上に半導体素子3が搭載され、この絶縁基板5と半導体素子3がワイヤー6にて電気的に接続されている。そして、このワイヤー6を含む半導体素子3がエポキシ樹脂組成物硬化体である封止樹脂4bにより樹脂封止されている。さらに、図3に示すパッケージがあげられる。このパッケージは、金属製のリードフレーム7上に半導体素子3が搭載され、この半導体素子3とインナーリード8とがワイヤー6にて電気的に接続されている。そして、このワイヤー6を含む半導体素子3がエポキシ樹脂組成物硬化体である封止樹脂4cにより樹脂封止されている。また、上記パッケージタイプ以外に図4に示すパッケージがあげられる。このパッケージは、金属製のリードフレーム10上に半導体素子3が搭載され、この半導体素子3とリードフレーム10の周囲に設けられたインナーリード11とがワイヤー6にて電気的に接続されている。そして、このワイヤー6を含む半導体素子3がエポキシ樹脂組成物硬化体である封止樹脂4dにより樹脂封止されている。
このような半導体装置において、近年、その性能向上に伴い半導体装置内の接続用電極部2間またはワイヤー6間の狭ピッチ化が要望されている。この狭ピッチ化に伴い、その封止作業工程において、短絡(ショート)の発生が頻繁になっていた。このような状況に対して、通常、カーボンの凝集物の低減等が種々検討されている。例えば、平均粒子径10〜50nmで比表面積80〜400m2 /gのカーボンブラックを特定量含有する封止材料が提案されている(特許文献1参照)。
特開2000−169675号公報
しかしながら、上記のようなエポキシ樹脂組成物を封止材料として用いても抜本的な解決には至っていないのが実情である。そして、この半導体装置の短絡(ショート)による不良品の発生を抑制し信頼性の高い半導体装置を得ることが要望されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、半導体装置内の接続用電極間あるいは導電体配線間の狭ピッチ化に伴う短絡(ショート)の発生が抑制され信頼性の高い半導体装置を得ることのできる半導体封止用エポキシ樹脂組成物およびその製法ならびにそれを用いた半導体装置の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、絶縁基板もしくはリードフレーム上に半導体素子が搭載され、上記絶縁基板もしくはリードフレームと半導体素子が接続用電極部あるいは導電体配線により導通され、半導体素子を包含した状態で樹脂封止されてなる半導体装置の、上記半導体素子を包含するためのエポキシ樹脂組成物であって、下記の(A)〜(E)成分を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を第1の要旨とする。
(A)エポキシ樹脂。
(B)フェノール樹脂。
(C)硬化促進剤。
(D)上記接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた下記の無機質充填剤(d)の含有割合が、無機質充填剤全体の2.5ppm以下に設定されているカーボンブラック以外の無機質充填剤。
(d)粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤。
(E)カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しない、カーボンブラック。
そして、本発明は、上記(A)〜(E)成分を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製法であって、上記(D)成分を除いたエポキシ樹脂組成物を準備する工程と、この(D)成分を除いたエポキシ樹脂組成物を用いて所定形状の確認用硬化成形品を作製する工程と、上記確認用硬化成形品の断面に、カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことを確認する工程と、上記最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことが確認されたカーボンブラックを用い、これとともに残りの成分を配合する工程とを備えた半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製法を第2の要旨とする。
また、本発明は、絶縁基板もしくはリードフレーム上に半導体素子が搭載され、上記絶縁基板もしくはリードフレームと半導体素子が接続用電極部あるいは導電体配線により導通され、半導体素子を包含するよう上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて樹脂封止されてなる半導体装置を第3の要旨とする。
本発明者らは、まず、封止作業工程において、短絡(ショート)の発生原因となる物質を突き止めるべく鋭意検討を重ねた。そして、上記短絡原因となるものが、封止材料として通常配合されるカーボンブラックだけではなく無機質充填剤にもあることを突き止めた。すなわち、従来から無機質充填剤として、例えば、溶融シリカ粉末が用いられているが、この溶融シリカ粉末を詳しく調べた結果、溶融シリカ粉末の一部に、粒子表面にカーボンが付着して粒子表面をカーボンが被覆した状態の溶融シリカ粉末が混入しているという事実を突き止めた。このカーボンが粒子表面を被覆した溶融シリカ粉末が半導体装置内の接続用電極間あるいは導電体配線間に存在して、この電極間あるいは配線間が導通し短絡(ショート)の発生を生起していることを突き止めたのである。このような知見に基づき、半導体装置内の接続用電極間あるいは導電体配線間より大きな粒径となる、粒子表面がカーボンにて表面が被覆された無機質充填剤の割合を無機質充填剤全体のどの程度にすれば、封止作業工程において短絡(ショート)発生が抑制可能となるかさらに研究を重ねた。その結果、半導体装置における接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた上記粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤を無機質充填剤全体の2.5ppm以下の含有割合に設定すると、封止作業工程時における短絡(ショート)の発生が抑制されることを見出し本発明に到達した。
一方、ショートの原因として導電性粒子の凝集物が主成分と考えると、カーボンブラックを起因とする凝集物についても考慮しなければならない。従来から、短絡(ショート)の発生要因の一つとして考えられる配合材料のカーボンブラックに関して大きなサイズの粒子がないことを特徴とする樹脂組成物が提案されている。例えば、平均粒子径10〜100nm、最大粒子径1000nmのカーボンブラックを使用することが提案されている(特開平8−41291号公報)。しかし、このようなカーボンブラックは通常の粒子径(10〜1000nm)であり、単にカーボンブラックの一次粒子径を規定したものと考えられる。また、最大長径が50μm以下、50mm円盤状に注形されたものの中に25μm以上のカーボンブラックが10個以下/10枚とすることが提案されている(特開2001−302885号公報,特開2001−302886号公報)。上記提案には、カーボンブラックの二次凝集粒子に関する記載があるが、カーボンブラック以外の不純物に関する記載はなく、またこのレベルでは狭ピッチ化されている配線間のショートの発生を抑制するには不充分である。さらに、粒子径45μm以上の粒子含有率が30ppm以下であるカーボンブラックを用いる樹脂組成物が提案されている(特開2001−354837号公報)。しかし、このようなレベルでも上記と同様、狭ピッチ化されている配線間のショートの発生を抑制するには不充分である。本発明者らは、このような事情からさらに鋭意検討を重ねた結果、粗粒と呼ばれる、カーボンブラックの製造工程中に生成する副生成分である粗粒とよばれるものが極微量であるが存在し、この粗粒のうち最大長径10μm以上のものが、半導体装置内の接続用電極間あるいは導電体配線間に存在して、この電極間あるいは配線間が導通し短絡(ショート)の発生を生起していることを突き止めた。
このような知見に基づき、前述の、半導体装置における接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた上記粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤を無機質充填剤全体の2.5ppm以下の含有割合に設定するとともに、カーボンブラックにおいて、最大長径10μm以上の粗粒を除去した、すなわち最大長径10μm以上の粗粒が存在しないカーボンブラックを用いることにより、狭ピッチ間の短絡(ショート)の発生を著しく低下させることができることを見出し本発明に到達した。
以上のように、本発明は、接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた、粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤(d)の含有割合が、無機質充填剤全体の2.5ppm以下に設定されているカーボンブラック以外の無機質充填剤(D)と、カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しないカーボンブラック(E)を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物である。そして、本発明の半導体装置は、その封止樹脂層が、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物硬化体により形成される。このため、上記接続用電極部間または導電体配線間での導通による短絡(ショート)発生の問題が抑制され信頼性に優れた半導体装置が得られる。
そして、上記カーボンブラック(E)として、一次粒子径5〜100nmでDBP吸油量50〜100cm3 /100gのものを用いると、高い着色力が得られ、その結果、カーボンブラックの使用量を抑制することができるようになり、一層信頼性に優れた半導体装置が得られる。
また、このような半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、上記(D)成分を除いたエポキシ樹脂組成物を準備し、この(D)成分を除いたエポキシ樹脂組成物を用いて所定形状の確認用硬化成形品を作製した後、上記確認用硬化成形品の断面に、カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことを確認して、上記最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことが確認されたカーボンブラックを用い、これとともに残りの成分を配合することにより製造することができる。
本発明の半導体装置の封止材料として用いられるエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A成分)と、フェノール樹脂(B成分)と、硬化促進剤(C成分)と、特定の無機質充填剤(D成分)と、特定のカーボンブラック(E成分)を用いて得られ、通常、粉末状もしくはこれを打錠したタブレット状になっている。
本発明に用いるエポキシ樹脂(A成分)は、特に限定されるものではなく通常用いられるエポキシ樹脂が用いられる。例えば、クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型、ビスフェノールA型、ビフェニル型、トリフェニルメタン型やナフタレン型等の各種エポキシ樹脂等があげられる。これらは、単独で使用できるほか、2種以上を併用してもよい。
上記エポキシ樹脂(A成分)とともに用いられるフェノール樹脂(B成分)は、上記エポキシ樹脂の硬化剤としての作用を奏するものであり、特に限定するものではなく従来公知のもの、例えば、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールA型ノボラック、ナフトールノボラック、フェノールアラルキル樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記エポキシ樹脂(A成分)とフェノール樹脂(B成分)の配合割合は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量あたり、硬化剤中の水酸基当量が0.5〜2.0当量となるように配合することが好ましい。より好ましくは0.8〜1.2当量である。
上記A成分およびB成分とともに用いられる硬化促進剤(C成分)としては、特に限定するものではなく従来公知の各種硬化促進剤が用いられ、例えば、アミン型,リン型等のものがあげられる。上記アミン型としては、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の三級アミン類等があげられる。また、上記リン型としては、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記硬化促進剤の配合割合は、エポキシ樹脂組成物全体の0.1〜2.0重量%の割合に設定することが好ましい。さらに、エポキシ樹脂組成物の流動性を考慮すると、より好ましくはエポキシ樹脂組成物全体の0.15〜0.35重量%である。
上記A〜C成分とともに用いられる特定の無機質充填剤(D成分)は、先に述べたような形態の各種半導体装置内における接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた下記の無機質充填剤(d)が無機質充填剤全体の2.5ppm以下の割合で含有されたカーボンブラック以外の無機質充填剤である。
(d)粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤。
すなわち、半導体装置内の接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた上記無機質充填剤(d)が無機質充填剤全体の2.5ppmを超えると、半導体装置内の接続用電極間あるいは導電体配線間に存在して電極間または配線間が導通してしまい短絡(ショート)の発生が多くみられるようになるからである。上記(d)の含有割合の下限は、少なければ少ないほど好ましいものであるが、一般に、0.02ppmである。なお、上記粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤(d)の、無機質充填剤全体中における含有割合の測定・算出は、例えば、つぎのようにして行われる。まず、5cm×4.8cmの大きさの四角形のケースに、所定の無機質充填剤を投入した後、摺り切り、その表面を光学顕微鏡にて所定の粒径の黒点(カーボンで被覆された無機質充填剤)の個数(A)を計測する。また、上記5cm×4.8cmの大きさの四角形のケースの一面に存在する所定の無機質充填剤の総数(B)を、その無機質充填剤の平均粒径(C)を用いて、下記の式(1)にて概算する。そして、無機質充填剤全体中における所定粒径の黒点の含有割合(D)を下記の式(2)により算出する。
上記無機質充填剤としては、特に限定するものではなく従来公知のもの、例えば、石英ガラス粉末,シリカ粉末,アルミナ,タルク等があげられる。特に好ましくは球状溶融シリカ粉末があげられる。
上記無機質充填剤自身の平均粒径は、2〜40μmの範囲であることが好ましく、特に好ましくは5〜30μmである。上記平均粒径は、レーザー散乱式粒度分布測定装置により測定することができる。
そして、このような特定の無機質充填剤(D成分)の含有割合は、エポキシ樹脂組成物全体の75重量%以上であることが好ましく、より好ましくは80〜91重量%の範囲である。すなわち、75重量%未満のように少なすぎると、耐半田特性等の半導体装置の信頼性に劣る傾向がみられるからである。
上記A〜D成分とともに用いられる特定のカーボンブラック(E成分)は、カーボンブラックの製造時に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しないものである。このカーボンブラックの製造に由来する粗粒とは、カーボンブラックの製造工程時に副生成するものであって、下記の(1),(2)である。これらはいずれも主要成分元素が炭素であり、当然ながら導電性を有するため、半導体装置の封止材料においては不要なものである。
(1)原料である油が不完全燃焼せず固化したコークス。
(2)製造炉内壁が剥がれ落ちたグリッド。
そして、上記特定のカーボンブラック(E成分)は、上記のような粗粒において、特に最大長径10μm以上のものを除去したものである。そして、最大長径のより小さいものが存在しないことが好ましく、具体的により好ましくは最大長径5μm以上のものを除去したものである。このように、最大長径10μm以上の粗粒を除去する方法としては、例えば、下記に示す方法(α),(β)があげられる。
(α)水中にてカーボンブラックを分散させた後、このカーボンブラック分散液を、膜孔3μmのフィルターを通して26.66×102 Pa程度の減圧下で濾過し、その後、フィルターを通過した濾液を乾燥機を用いて乾燥処理する。
(β)造粒されたカーボンブラックをジェットミル等の粉砕機で粉砕した後、分級ローターあるいはサイクロンを用いて分級し、最大長径10μm以上の粗粒を除去する。
上記のような粗粒除去処理を施すことにより、最大長径10μm以上の上記粗粒がカーボンブラックから除去され、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の配合成分に供されることとなる。また、上記カーボンブラックの一次粒子径は5〜100nmの範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜60nmである。すなわち、5nm未満のものを製造することは困難であり、100nmを超えるものは、上記方法(α)において、フィルターを通過しないからである。
このような特定のカーボンブラック(E成分)としては、先に述べたように、一次粒子径5〜100nmのものを用いることが好ましく、より好ましくは20〜60nmである。そして、DBP(フタル酸ジブチル)吸油量50〜100cm3 /100gのものを用いることが好ましい。すなわち、カーボンブラックの粒子径が小さく、凝集が少ないほど着色力が大きく、カーボンブラックの使用量を少なくすることが可能となる。これに対して、カーボンブラックの粒子径が大きく、凝集が多いと着色力が低下し、カーボンブラックの使用量が多くなりエポキシ樹脂組成物の電気絶縁性が低下する傾向がみられる。
なお、上記カーボンブラックの一次粒子径は、つぎのようにして測定される。すなわち、10mgのカーボンブラックを電子顕微鏡の試料台に載置し、倍率を5万倍とし5視野観察を行う。その中に確認された粒子の数と径を計測して粒度分布を求め、これから平均をとることにより平均粒子径とした。
また、上記DBP吸油量は、カーボンブラックの一次凝集状態を間接的に示すもので、DBP吸油量の値が多いとカーボンブラック粒子が融着した一次凝集が多くなっていることを示す。そして、上記DBP吸油量は、JIS K6221−82 A法に準拠して測定される。
このように、本発明に用いられる特殊なカーボンブラック(E成分)は、最大長径10μm以上の粗粒が存在しないものが用いられ、より詳しく述べると、エポキシ樹脂組成物の成形品断面に最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことを必要とする。すなわち、最大長径10μmの粗粒が存在するエポキシ樹脂組成物では、配線間、ボンディングワイヤー間やボンディングパッド間の距離が狭ピッチの半導体装置に適用した場合、粗粒がピッチ間に挟まり配線間あるいは電極間が導通し短絡(ショート)の多発を招く恐れがあるからである。したがって、最大長径が10μm未満の粗粒であれば上記のような不良発生を大幅に減少することが可能となる。なお、カーボンブラックの粉末を通常の粒径分布測定装置で測定しても、上記のような粒径の粗粒の含有量は極微量であるため検知することは不可能である。また、カーボンブラック凝集体の場合には、いかに混合するかにより凝集がどの程度ほぐれるか影響を受け、実際の混合条件、成形条件で成形した成形品(樹脂板)を用いて評価するのが最善である。
このようなことから、つぎのようなカーボンブラック中に含まれる、最大長径10μm以上の粗粒の有無を確認・検知する方法があげられる。すなわち、上記A〜E成分および必要に応じて他の添加剤を配合し混合した後、ミキシングロール機等の混練機にかけ加熱状態で溶融混合し、これを室温に冷却した後、公知の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程によりエポキシ樹脂組成物を製造する。あるいは、カーボンブラックをエポキシ樹脂またはフェノール樹脂の一部または全部と予め溶融混合して予備混合物を作製した後、この予備混合物と残りの配合成分を混合して溶融混合し、後は上記と同様の工程を経由することによりエポキシ樹脂組成物を製造する。そして、このようにして得られた、打錠したタブレット状のエポキシ樹脂組成物を通常のトランスファー成形等の公知のモールド方法にて直径50mm×厚み3mmの円板に成形して硬化成形品を作製する。そして、この硬化成形品(円板)の表面を紙ヤスリ(BUHLER社製、CARBINET PAPER DISCS #240,#400,#1000をこの順序で用いる)で表面が鏡面状になるまで研磨する。その鏡面をデジタルマイクロスコープにて観察し、粗粒の大きさと個数をカウントする。なお、研磨面での粗粒は、分散したカーボンブラック、無機質充填剤や樹脂部とは光の屈折率が異なるため白く観察されることから、区別判断して確認することができる。
上記方法で確認・検知する方法以外に、無機質充填剤との識別が困難であること、カーボンブラックの添加量が少ないため、大面積での確認・検知を必要とするという問題点等から、特定の無機質充填剤(D成分)を除いた成分を用いて上記と同様にしてエポキシ樹脂組成物からなる成形品を作製し、この成形品を用いてカーボンブラック中の最大長径10μm以上の粗粒を検知・確認する方法があげられる。このような方法によれば、多量のカーボンブラックを分散させることができ、効率的に粗粒の有無を確認することが可能となる。また、混合時に特定の無機質充填剤(D成分)による粉砕効果が期待できないため、カーボンブラックの分散が不充分になり易く、より厳密な状態での確認が可能となる。
すなわち、特定の無機質充填剤(D成分)を除いた他の配合成分をカーボンブラックとともに溶融混合する、あるいはカーボンブラックをエポキシ樹脂またはフェノール樹脂と予め溶融混合して予備混合物を作製した後、この予備混合物と特定の無機質充填剤(D成分)を除く残りの他の成分を溶融混合し、この溶融混合物を直径50mm×厚み3mmの円板作製用成形型に充填して熱硬化(通常、175℃の環境下に30分間放置して硬化させる)することにより所定の大きさの円板状の硬化成形品を作製する。そして、この硬化成形品(円板)の表面を紙ヤスリ(BUHLER社製、CARBINET PAPER DISCS #240,#400,#1000をこの順序で用いる)で表面が鏡面状になるまで研磨する。その鏡面をデジタルマイクロスコープにて観察し、粗粒の大きさと個数をカウントする。なお、研磨面での粗粒は、分散したカーボンブラックや樹脂部とは光の屈折率が異なるため白く観察されることから、区別判断し確認することができる。
上記特定のカーボンブラック(E成分)の配合割合は、エポキシ樹脂(A成分)100重量部に対して1〜10重量部の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは3〜8重量部である。
本発明では、上記A〜E成分に加えて、必要に応じて硬化促進剤、ブロム化エポキシ樹脂等のハロゲン系難燃剤や三酸化アンチモン等の難燃助剤、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランやγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、カルナバワックス等の離型剤等他の添加剤が適宜に用いられる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、先に述べたように、カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことを確認した特定のカーボンブラック(E成分)を用い、これと残りの配合成分である、上記A〜D成分および必要に応じて他の添加剤を配合し混合した後、ミキシングロール機等の混練機にかけ加熱状態で溶融混合し、これを室温に冷却した後、公知の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程により製造することができる。あるいは、先に述べたように、カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことを確認した特定のカーボンブラック(E成分)を用い、これとエポキシ樹脂の一部と予め混合して予備混合物を作製する。ついで、この予備混合物と残りの配合成分を混合して溶融混合し、後は上記と同様の工程を経由することにより製造する。
このようなエポキシ樹脂組成物を用いての半導体素子の封止は、特に制限するものではなく、通常のトランスファー成形等の公知のモールド方法により行うことができる。
このようにして得られる半導体装置としては、具体的には、先に述べたように、図1〜図4に示す構造のパッケージ形態があげられる。すなわち、図1に示すパッケージは、絶縁基板1上に接続用電極部2を介して半導体素子3が搭載され、絶縁基板1と半導体素子3は電気的に接続されている。そして、絶縁基板1の半導体素子3搭載面側を封止樹脂4aにより樹脂封止されている。また、図2に示すパッケージは、絶縁基板5上に半導体素子3が搭載され、この絶縁基板5と半導体素子3がワイヤー6にて電気的に接続されている。そして、このワイヤー6を含む半導体素子3が封止樹脂4bにより樹脂封止されている。さらに、図3に示すパッケージは、金属製のリードフレーム7上に半導体素子3が搭載され、この半導体素子3とインナーリード8とがワイヤー6にて電気的に接続されている。そして、このワイヤー6を含む半導体素子3が封止樹脂4cにより樹脂封止されている。また、図4に示すパッケージは、金属製のリードフレーム10上に半導体素子3が搭載され、この半導体素子3とリードフレーム10の周囲に設けられたインナーリード11とがワイヤー6にて電気的に接続されている。そして、このワイヤー6を含む半導体素子3が封止樹脂4dにより樹脂封止されている。
そして、本発明において、接続用電極部とは、例えば、図1に示すように、絶縁基板1と半導体素子3とを電気的に接続するものであって、周知の電極のみでもよいが、電極とジョイントボール等の電極に配備される導電体を含む概念である。また、本発明において、導電体配線とは、図2〜図4に示すように、半導体素子3と絶縁基板5、半導体素子3とインナーリード8、半導体素子3とインナーリード11とをそれぞれ電気的に接続する各ワイヤー6、さらにインナーリード8,11および絶縁基板5上の配線をも含む概念である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
下記に示す各成分を準備した。
〔エポキシ樹脂a〕
下記の一般式(a)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ当量192、融点100℃)
〔エポキシ樹脂b〕
下記の一般式(b)で表される繰り返し単位を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量170、融点60℃)
〔フェノール樹脂〕
下記の一般式(c)で表されるフェノールアラルキル樹脂(水酸基当量170、融点83℃)
〔硬化促進剤〕
トリフェニルホスフィン(TPP)
〔難燃剤〕
ブロム化エポキシ樹脂
〔難燃助剤〕
三酸化アンチモン
〔離型剤〕
カルナバワックス
〔無機質充填剤a〕
球状溶融シリカ粉末(平均粒径30μm)であり、下記に示すカーボン被覆溶融シリカ粉末a1〜a3を含有するものである。
a1:長径60μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 10ppm
a2:長径30μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 20ppm
a3:長径20μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 40ppm
〔無機質充填剤b〕
球状溶融シリカ粉末(平均粒径20μm)であり、下記に示すカーボン被覆溶融シリカ粉末b1〜b3を含有するものである。
b1:長径60μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 0ppm
b2:長径30μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 0ppm
b3:長径20μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 0ppm
〔無機質充填剤c〕
球状溶融シリカ粉末(平均粒径2μm)であり、下記に示すカーボン被覆溶融シリカ粉末c1〜c3を含有するものである。
c1:長径60μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 0ppm
c2:長径30μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 0ppm
c3:長径20μmを超えるカーボン被覆溶融シリカ粉末 0ppm
〔カーボンブラックa〕
最大長径10μm以上の粗粒が存在しない、粗粒除去処理〔先に述べた処理方法(α)〕済みのカーボンブラック(一次粒子径28nm、DBP吸油量76cm3 /100g)
〔カーボンブラックb〕
未処理のカーボンブラック(東海カーボン社製、#7360SB、一次粒子径95nm、DBP吸油量117cm3 /100g)
〔実施例1〜3、比較例1〜6〕
下記の表1〜表2に示す各原料を、同表に示す割合で配合し、80〜120℃に加熱したロール混練機(5分間)にかけて溶融混練した。つぎに、この溶融物を冷却した後粉砕し、さらにタブレット成形金型にて打錠することによりエポキシ樹脂組成物製タブレットを作製した。
得られた各エポキシ樹脂組成物を用い、つぎのようにして硬化成形品の断面を観察することにより粗粒の存在を確認した。すなわち、無機質充填剤を除いた他の配合成分をカーボンブラックとともに溶融混合し、この溶融混合物を直径50mm×厚み3mmの円板作製用成形型内に充填して熱硬化(硬化条件:175℃の環境下に30分間放置して硬化させた)することにより直径50mm×厚み3mmの大きさの円板状の硬化成形品を作製した。そして、この硬化成形品(円板)の表面を紙ヤスリ(BUHLER社製、CARBINET PAPER DISCS #240,#400,#1000をこの順序で用いる)で表面が鏡面状になるまで研磨した。その鏡面をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、VH−8000)にて観察し、最大長径10μm以上と、最大長径5μm以上10μm未満の各粗粒の大きさと個数をカウントした。
このようにして得られた実施例および比較例の各エポキシ樹脂組成物製タブレットを用い、半導体素子(チップサイズ:10×10mm)をトランスファー成形(条件:175℃×120秒)し、175℃×5時間の後硬化することにより図3に示す半導体装置を得た。このパッケージは、208ピンQFP(クワッドフラットパッケージ)である。
〔パッケージ形態〕
208ピンQFP(クワッドフラットパッケージ)タイプ:サイズ28mm×28mm×厚み2.8mm
半導体素子3サイズ:10mm×10mm×厚み370μm
金属リードフレーム7:銅製(サイズ:11mm×11mm×厚み100μm)
ワイヤー6:金製、直径10μm、ピッチ35μm、ワイヤー間距離25μm
上記のようにして得られた各半導体装置について、短絡(ショート)発生状況を測定・評価した。すなわち、半導体素子上で導通がとられていない、隣接するインナーリード8間の電気抵抗値を測定し、1kΩ以下となったものを短絡(ショート)とした。そして、試料3000個のうちショートが発生したものをカウントした。その結果を下記の表3〜表4に示した。
上記結果から、実施例品は、その硬化成形品の断面(鏡面)において、最大長径10μm以上の粗粒は全く確認されなかったことから、この粗粒が除去されたカーボンブラックであることがわかる。そして、最大長径10μm以上の粗粒が除去されたカーボンブラックを配合したエポキシ樹脂組成物を用いて封止されたものであり全く短絡(ショート)が発生しなかった。これに対して、通常のカーボンブラック(未処理)を用いて得られた比較例品となる硬化成形品の断面(鏡面)では、最大長径10μm以上の粗粒が多く確認された。しかも、最大長径10μm以上の粗粒の除去処理がなされていない通常のカーボンブラックを配合したエポキシ樹脂組成物を用いて封止された比較例品は、短絡(ショート)の発生が確認された。
さらに、上記最大長径10μm以上の粗粒の除去処理を施したカーボンブラックを用いても、同時に接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた粒子表面がカーボンに被覆された無機質充填剤の含有割合が、無機質充填剤全体の2.5ppm以上に設定された無機質充填剤(球状溶融シリカ粉末)を用いた比較例2品は、短絡(ショート)が発生した。
つぎに、上記実施例1〜3品と同じ配合組成であるタブレット状エポキシ樹脂組成物を用い、絶縁基板上に搭載された半導体素子をトランスファー成形(条件:175℃×1分+175℃×5時間の後硬化)することにより、図2に示す片面封止タイプの半導体装置(下記のパッケージ形態参照)を作製した。そして、このようにして得られた各半導体装置について、先に述べた方法と同様にして短絡(ショート)発生状況を測定・評価した。その結果、先の実施例1〜3と同様、今回の実施例品も、全く短絡(ショート)が発生しなかった。なお、上記タブレット状エポキシ樹脂組成物の製造に際しては、上記と同様に、カーボンブラックを配合してなるエポキシ樹脂組成物の硬化成形品の断面(鏡面)を観察して、最大長径10μm以上の粗粒の有無を確認した後、上記粗粒が全く確認されなかったカーボンブラックをエポキシ樹脂組成物の製造に供した。
〔パッケージ形態〕
ボールグリッドアレイ(BGA)タイプ:サイズ35mm×35mm×厚み1.5mm
樹脂封止層4b(エポキシ樹脂組成物硬化体)サイズ:35mm×35mm×厚み1.2mm
半導体素子3サイズ:10mm×10mm×厚み370μm
絶縁基板5:ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂/ガラスクロス基板(サイズ:40mm×40mm×0.3mm)
ワイヤー6:金製、直径20μm、ピッチ50μm、ワイヤー間距離30μm
さらに、上記実施例1〜3品と同じ配合組成であるタブレット状エポキシ樹脂組成物を用い、絶縁基板上に搭載された半導体素子をトランスファー成形(条件:175℃×1分+175℃×5時間の後硬化)することにより、図1に示す片面封止タイプの半導体装置(FC−BGA:下記のパッケージ形態参照)を作製した。そして、このようにして得られた各半導体装置について、先に述べた方法と同様にして短絡(ショート)発生状況を測定・評価した。その結果、先の実施例1〜3と同様、今回の実施例品も、全く短絡(ショート)が発生しなかった。なお、上記タブレット状エポキシ樹脂組成物の製造に際しては、上記と同様に、カーボンブラックを配合してなるエポキシ樹脂組成物の硬化成形品の断面(鏡面)を観察して、最大長径10μm以上の粗粒の有無を確認した後、上記粗粒が全く確認されなかったカーボンブラックをエポキシ樹脂組成物の製造に供した。
〔パッケージ形態〕
フリップチップボールグリッドアレイ(FC−BGA)タイプ:サイズ12mm×12mm×厚み1mm
樹脂封止層4a(エポキシ樹脂組成物硬化体)サイズ:12mm×12mm×厚み600μm
半導体素子3サイズ:10mm×10mm×厚み370μm
絶縁基板1:ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂/ガラスクロス基板(サイズ:14mm×14mm×厚み300μm)
接続用電極部2:金バンプ、直径20μm、ピッチ50μm、金バンプ間距離30μm
半導体装置の一パッケージ形態を示す断面図である。 半導体装置の他のパッケージ形態を示す断面図である。 半導体装置の他のパッケージ形態を示す断面図である。 半導体装置の他のパッケージ形態を示す断面図である。
符号の説明
1,5 絶縁基板
2 接続用電極部
3 半導体素子
4a,4b,4c,4d 封止樹脂
6 ワイヤー
7,10 リードフレーム

Claims (6)

  1. 絶縁基板もしくはリードフレーム上に半導体素子が搭載され、上記絶縁基板もしくはリードフレームと半導体素子が接続用電極部あるいは導電体配線により導通され、半導体素子を包含した状態で樹脂封止されてなる半導体装置の、上記半導体素子を包含するためのエポキシ樹脂組成物であって、下記の(A)〜(E)成分を含有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    (A)エポキシ樹脂。
    (B)フェノール樹脂。
    (C)硬化促進剤。
    (D)上記接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた下記の無機質充填剤(d)の含有割合が、無機質充填剤全体の2.5ppm以下に設定されているカーボンブラック以外の無機質充填剤。
    (d)粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤。
    (E)カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しない、カーボンブラック。
  2. 上記(A)〜(E)成分を含有するエポキシ樹脂組成物の硬化成形品の断面に、(E)成分であるカーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しない請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 上記(D)成分を除く、上記(A)〜(C)および(E)成分を含有するエポキシ樹脂組成物の硬化成形品の断面に、(E)成分であるカーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しない請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 上記(E)成分であるカーボンブラックが、一次粒子径5〜100nm、DBP吸油量50〜100cm3 /100gである請求項1〜3のいずれか一項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 下記の(A)〜(E)成分を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製法であって、上記(D)成分を除いたエポキシ樹脂組成物を準備する工程と、この(D)成分を除いたエポキシ樹脂組成物を用いて所定形状の確認用硬化成形品を作製する工程と、上記確認用硬化成形品の断面に、カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことを確認する工程と、上記最大長径10μm以上の粗粒が存在しないことが確認されたカーボンブラックを用い、これとともに残りの成分を配合する工程とを備えたことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製法。
    (A)エポキシ樹脂。
    (B)フェノール樹脂。
    (C)硬化促進剤。
    (D)上記接続用電極部間距離または導電体配線間距離より大きな粒径を備えた下記の無機質充填剤(d)の含有割合が、無機質充填剤全体の2.5ppm以下に設定されているカーボンブラック以外の無機質充填剤。
    (d)粒子表面がカーボンにて被覆された無機質充填剤。
    (E)カーボンブラック製造に由来する最大長径10μm以上の粗粒が存在しない、カーボンブラック。
  6. 絶縁基板もしくはリードフレーム上に半導体素子が搭載され、上記絶縁基板もしくはリードフレームと半導体素子が接続用電極部あるいは導電体配線により導通され、半導体素子を包含するよう請求項1〜4のいずれか一項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて樹脂封止されてなる半導体装置。
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