JP2005298601A - 半導体封止用エポキシ樹脂成形材料及び樹脂封止型半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂成形材料及び樹脂封止型半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 成形性、信頼性、レーザーマーク性、電気特性に優れ、薄型、多ピン、ロングワイヤー、狭パッドピッチの半導体装置においても、導電性物質であるカーボンブラック起因の電気特性不良を発生させない封止材及びそれを用いた半導体装置を提供すること。
【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、及び(B)45μmのふるい残分が8ppm以下のカーボンブラックを含む半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂成形材料及びこれにより封止された樹脂封止型半導体装置に関する。
近年、電子部品のプリント配線板への高密度実装化が進んでいる。これに伴い、半導体装置は従来のピン挿入型のパッケージから、表面実装型のパッケージが主流になっている。表面実装型のIC、LSIなどは、実装密度を高くし実装高さを低くするために、薄型、小型のパッケージになっており、素子のパッケージに対する占有体積が大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなってきた。また素子の多機能化、大容量化によって、チップ面積の増大、多ピン化が進み、さらにはパッド(電極)数の増大によって、パッドピッチの縮小化とパッド寸法の縮小化、いわゆる狭パッドピッチ化も進んでおり、最近ではパッドピッチが60μm以下の半導体素子も現われてきている。
また、小型軽量化に対応すべく、パッケージの形態もQFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)といったものから、より多ピン化に対応しやすく、かつより高密度実装が可能なCSP(Chip Size Package)やBGA(Ball Grid Array)へ移行しつつある。これらのパッケージは近年、高速化、多機能化を実現するために、フェースダウン型、積層(スタックド)型、フリップチップ型、ウェハーレベル型等、新しい構造のものが開発されている。この中で、積層(スタックド)型はパッケージ内部に複数のチップを積み重ねてワイヤボンディングで接続する構造であり、機能の異なる複数のチップを一つのパッケージに搭載可能であるため、多機能化が可能となる。
これらの半導体装置内部では狭い領域に多数の金線が複雑に張り巡らされているため、封止材が一定以上の大きさの導電性粒子を含有していた場合高い確率で金線間に引っ掛かりショート不良が発生することになる。特に配線間隔の狭い有機基板、有機フィルム等の実装基板を使用した場合には、基板上の配線間を導電性物質が橋渡しすることによるリーク不良が発生し易い。この基板上の配線間の導電性物質による橋渡しは必ずしも一つの導電性粒子が引き起こすだけではなく、導電性の微粒子がチェーンのように繋がって配線間を橋渡しすることが知られている。このような微粒子の連鎖は低粘度の樹脂中に微粒子が分散し且つその微粒子が樹脂中を容易に移動し得る場合に特に発生し易い。
IC、LSI等の半導体チップは、チップの集積度の向上と共に、チップサイズの大型化、半導体装置の小型化、薄型化、多ピン化が進んでいる。さらに、電子機器の小型化、薄型化に対応し、実装方法も高密度実装を可能とする表面実装方式がピン挿入型方式に代わり、急速に普及している。その結果、半導体装置を基板へ取り付ける時に、半導体装置自体が短時間の内に200℃以上の半田浴といった高温に晒される。この時、封止材中に含まれる水分が気化し、ここで発生する蒸気圧が封止材と素子、リードフレーム等のインサートとの界面において剥離応力として働き、封止材とインサートとの間で剥離が発生し、特に薄型の半導体装置においては、半導体装置のフクレやクラックに至ってしまう。
このような剥離起因によるフクレ、クラックの防止策として、素子表面又はリードフレームのアイランド裏面にコート材を用い、封止材との密着性を向上されせる手法、リードフレームのアイランド裏面にディンプル加工やスリット加工等を行なう、あるいはLOC(Lead on Chip)構造にして封止材との密着性を向上させる手法が用いられているが、高コスト化、効果不十分等の問題がある。さらに、LOC構造の場合、パッケージ表面の色むらが生じ、外観を損ねている。
一方、封止材には、半導体装置をプリント基板へ表面実装する際の懸案事項である耐リフロー性や、実装後の信頼性として要求される温度サイクル性等を高いレベルでクリアすることが求められ、樹脂粘度の低減とこれによる充填剤の高充填化によって封止材に低吸湿化と低膨張化を付与し対応を図ってきた。また半導体素子を光から保護し、レーザーマーク性を付与する等の目的で封止材中には着色剤として一般的にカーボンブラックが使用されている。カーボンブラックは導電性であるためカーボンブラックの粗粒子が存在すると先に述べたような電気特性不良の原因となる。時として樹脂の低粘度化は封止材製造時にカーボンブラックに掛る剪断応力を低減しカーボンブラックの凝集物の解砕を妨げてしまう。この結果、薄型、多ピン化された半導体装置用の高充填剤の封止材ほどカーボンブラック粗粒子が残り易く、パッケージの構造とあいまって電気特性不良発生の可能性が高くなる。これに対し例えば、予め無機充填材の内少なくとも50重量%以上とカーボンブラックを混合し、カーボンブラックの凝集物の最大粒径が100μm以下になるように分散させ、次いで他の配合物を混合した後溶融混練する半導体封止用エポキシ樹脂成形材料の製造方法(例えば、特許文献1参照。)、或いは平均粒子径10〜50nm、かつBrunauer−Emmett−Teller法による比表面積が80〜400m/gであるカーボンブラックを必須成分とすることで凝集物を少なくすること(例えば、特許文献2参照)、カーボンブラックの比表面積、DPE吸油量、pH等を特定することで凝集物を少なくすること(例えば、特許文献3、4参照。)等が提案されている。
しかし、これらの方法では半導体封止用エポキシ樹脂成形材料の製造段階でカーボンブラックの凝集物を小さく、少なくすることは出来ても、半導体装置を製造するときのトランスファーモールド工程でのカーボンブラックの再凝集を防止することは困難であった。また達成できる凝集物の最大粒径も数十μm以下程度が限界であり、現在の狭パッドピッチ化の進展に対しては不充分なレベルであった。これに対応すべく、封止材にはさらなる凝集物の低減や製造条件の変更等による改良が試みられているが、未だ充分な結果を得てはいない。
また、着色剤としてカーボンブラックの代わりに有機染料、顔料等を用いた検討がなされている(例えば特許文献5、6参照。)が、YAGレーザーマーク性の低下、信頼性の低下、高コスト化等の問題があった。
特開2000−169676号公報 特開2000−169675号公報 特開2001−302885号公報 特開2001−302886号公報 特開昭63−179921号公報 特開平11−60904号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、成形性、信頼性、レーザーマーク性、電気特性に優れ、薄型、多ピン、ロングワイヤー、狭パッドピッチの半導体装置においても、導電性物質であるカーボンブラック起因の電気特性不良を発生させない封止材及びそれを用いた半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、エポキシ樹脂および45μmのふるい残分が8ppm以下のカーボンブラックを含有してなる半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びこれにより封止された電気特性不良の発生が少ない半導体装置を提供しようとするものである。
1つの好適な態様において、本発明によれば、薄型、多ピン、ロングワイヤー、狭パッドピッチ、又は有機基板もしくは有機フィルム等の実装基板上に半導体チップが配置された半導体装置の封止に適した封止用エポキシ樹脂成形材料が提供される。
他の好適な態様において、本発明によれば、前記本発明に係る封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された、薄型、多ピン、ロングワイヤー、狭パッドピッチ、又は有機基板もしくは有機フィルム等の実装基板上に半導体チップが配置された半導体装置が提供される。
本発明は、
(1)(A)エポキシ樹脂及び(B)45μmのふるい残分が8ppm以下のカーボンブラックを含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
(2)(B)のカーボンブラック含有率が、0.1重量%〜10重量%であることを特徴とする(1)記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
(3)成形品表面を金属顕微鏡で評価した際のカーボンブラック粒径が50μm以下であることを特徴とする(1)又は(2)記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる樹脂封止型半導体装置
に関する。
本発明の半導体素子封止用エポキシ樹脂組成物はレーザーマーク性、電気特性、信頼性に優れた封止材及びそれを用いた半導体装置を得ることができる。
本発明において用いられるエポキシ樹脂は特に限定はないが、たとえば、電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用されているもので、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルAノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール類及び/又はナフトール類とアルデヒド類から合成されるノボラック樹脂をエポキシ化したエポキシ樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル置換ビフェノールなどのジグリシジルエーテル、スチルベン型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸などのポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンとフェノ−ル類の共縮合樹脂のエポキシ化物であるジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン環を有するナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、テルペン変性エポキシ樹脂、硫黄原子含有エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸などの過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、及び脂環族エポキシ樹脂などが挙げられる。
なかでも、耐リフロー性の観点から、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂及び硫黄原子含有エポキシ樹脂が好ましく、硬化性の観点からはノボラック型エポキシ樹脂が好ましく、低吸湿性の観点からはジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が好ましく、耐熱性及び低反り性の観点からはナフタレン型エポキシ樹脂及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂が好ましく、難燃性の観点からはビフェニレン型エポキシ樹脂が好ましく、これらのエポキシ樹脂の少なくとも1種を含有していることが好ましい。
ビフェニル型エポキシ樹脂としてはたとえば下記一般式(I)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられ、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としてはたとえば下記一般式(II)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられ、スチルベン型エポキシ樹脂としてはたとえば下記一般式(III)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられ、硫黄原子含有エポキシ樹脂としてはたとえば下記一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。



Figure 2005298601
(ここで、R〜Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)
Figure 2005298601
(ここで、R〜Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシル基、炭素数6〜10のアリール基、及び炭素数6〜10のアラルキル基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)
Figure 2005298601
(ここで、R〜Rは水素原子及び炭素数1〜5の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0〜10の整数を示す。)
Figure 2005298601
(ここで、R〜Rは水素原子、置換又は非置換の炭素数1〜10のアルキル基及び置換又は非置換の炭素数1〜10のアルコキシ基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)
上記一般式(I)で示されるビフェニル型エポキシ樹脂としては、たとえば、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル又は4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4’−ビフェノール又は4,4’−(3,3’,5,5’−テトラメチル)ビフェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。
上記一般式(II)で示されるビスフェノールF型エポキシ樹脂はとしては、例えば、R、R、R及びRがメチル基で、R、R、R及びRが水素原子であり、n=0を主成分とするYSLV−80XY(新日鉄化学株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
上記一般式(III)で示されるスチルベン型エポキシ樹脂は、原料であるスチルベン系フェノール類とエピクロルヒドリンとを塩基性物質存在下で反応させて得ることができる。この原料であるスチルベン系フェノール類としては、たとえば3−t−ブチル−4,4′−ジヒドロキシ−3′,5,5′−トリメチルスチルベン、3−t−ブチル−4,4′−ジヒドロキシ−3′,5′,6−トリメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチルスチルベン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−6,6’−ジメチルスチルベン等が挙げられ、なかでも3−t−ブチル−4,4′−ジヒドロキシ−3′,5,5′−トリメチルスチルベン、及び4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルスチルベンが好ましい。これらのスチルベン型フェノール類は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(IV)で示される硫黄原子含有エポキシ樹脂のなかでも、R、R、R及びRが水素原子で、R、R、R及びRがアルキル基であるエポキシ樹脂が好ましく、R、R、R及びRが水素原子で、R及びRがt−ブチル基で、R及びRがメチル基であるエポキシ樹脂がより好ましい。このような化合物としては、YSLV−120TE(新日鐵化学社製商品名)等が市販品として入手可能である。
ノボラック型エポキシ樹脂としては、たとえば下記一般式(V)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2005298601
(ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整数を示す。)
上記一般式(V)で示されるノボラック型エポキシ樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることによって容易に得られる。なかでも、一般式(V)中のRとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。nは0〜3の整数が好ましい。上記一般式(V)で示されるノボラック型エポキシ樹脂のなかでも、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
ノボラック型エポキシ樹脂を使用する場合、その配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量に対して20重量%以上とすることが好ましく、30重量%以上がより好ましい。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としては、たとえば下記一般式(VI)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2005298601
(ここで、R及びRは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基からそれぞれ独立して選ばれ、nは0〜10の整数を示し、mは0〜6の整数を示す。)
上記式(VI)中のRとしては、たとえば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜5の置換又は非置換の一価の炭化水素基が挙げられ、なかでもメチル基、エチル基等のアルキル基及び水素原子が好ましく、メチル基及び水素原子がより好ましい。Rとしては、たとえば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜5の置換又は非置換の一価の炭化水素基が挙げられ、なかでも水素原子が好ましい。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を使用する場合、その配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量に対して20重量%以上とすることが好ましく、30重量%以上がより好ましい。
ナフタレン型エポキシ樹脂としてはたとえば下記一般式(VII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられ、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としてはたとえば下記一般式(VIII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
Figure 2005298601
(ここで、R〜Rは水素原子及び置換又は非置換の炭素数1〜12の一価の炭化水素基から選ばれ、それぞれ全てが同一でも異なっていてもよい。pは1又は0で、l、mはそれぞれ0〜11の整数であって、(l+m)が1〜11の整数でかつ(l+p)が1〜12の整数となるよう選ばれる。iは0〜3の整数、jは0〜2の整数、kは0〜4の整数を示す。)
上記一般式(VII)で示されるナフタレン型エポキシ樹脂としては、l個の構成単位及びm個の構成単位をランダムに含むランダム共重合体、交互に含む交互共重合体、規則的に含む共重合体、ブロック状に含むブロック共重合体が挙げられ、これらのいずれか1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2005298601
(ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは1〜10の整数を示す。)
ビフェニレン型エポキシ樹脂としては例えば下記一般式(IX)で示されるエポキシ樹脂が挙げられる。
Figure 2005298601
(ここで、nは1〜10の整数を示す。)
上記のビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニレン型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂は、いずれか1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよいが、その配合量はエポキシ樹脂全量に対して合わせて50重量%以上とすることが好ましく、60重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。
本発明において用いられる(A)エポキシ樹脂の150℃における溶融粘度は、流動性の観点から2ポイズ以下が好ましく、1.0ポイズ以下がより好ましく、0.5ポイズ以下がさらに好ましい。ここで、溶融粘度とはICIコーンプレート粘度計で測定した粘度を示す。
本発明において用いることのできる硬化剤は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているもので特に制限はないが、たとえば、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とシクロペンタジエンから共重合により合成されるジシクロペンタジエン型フェノールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等のジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、難燃性の観点からはビフェニル型フェノール樹脂が好ましく、耐リフロー性及び硬化性の観点からはアラルキル型フェノール樹脂が好ましく、低吸湿性の観点からはジシクロペンタジエン型フェノール樹脂が好ましく、耐熱性、低膨張率及び低そり性の観点からはトリフェニルメタン型フェノール樹脂が好ましく、硬化性の観点からはノボラック型フェノール樹脂が好ましく、これらのフェノール樹脂の少なくとも1種を含有していることが好ましい。
ビフェニル型フェノール樹脂としては、たとえば下記一般式(X)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。



Figure 2005298601
上記式(X)中のR〜Rは全てが同一でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜10のアリール基、及び、ベンジル基、フェネチル基等の炭素数6〜10のアラルキル基から選ばれ、なかでも水素原子とメチル基が好ましい。nは0〜10の整数を示す。
上記一般式(X)で示されるビフェニル型フェノール樹脂としては、たとえばR〜Rが全て水素原子である化合物等が挙げられ、なかでも溶融粘度の観点から、nが1以上の縮合体を50重量%以上含む縮合体の混合物が好ましい。このような化合物としては、MEH−7851(明和化成株式会社製商品名)が市販品として入手可能である。
ビフェニル型フェノール樹脂を使用する場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30重量%以上とすることが好ましく、50重量%以上がより好ましく、60重量%以上がさらに好ましい。
アラルキル型フェノール樹脂としては、たとえばフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等が挙げられ、下記一般式(XI)で示されるフェノール・アラルキル樹脂が好ましく、一般式(XI)中のRが水素原子で、nの平均値が0〜8であるフェノール・アラルキル樹脂がより好ましい。具体例としては、p−キシリレン型フェノール・アラルキル樹脂、m−キシリレン型フェノール・アラルキル樹脂等が挙げられる。これらのアラルキル型フェノール樹脂を用いる場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30重量%以上とすることが好ましく、50重量%以上がより好ましい。
Figure 2005298601
(ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整数を示す。)
ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂としては、たとえば下記一般式(XII)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。
Figure 2005298601
(ここで、R及びRは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基からそれぞれ独立して選ばれ、nは0〜10の整数を示し、mは0〜6の整数を示す。)
ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂を用いる場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30重量%以上とすることが好ましく、50重量%以上がより好ましい。
トリフェニルメタン型フェノール樹脂としては、たとえば下記一般式(XIII)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。
Figure 2005298601
(ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは1〜10の整数を示す。)
トリフェニルメタン型フェノール樹脂を用いる場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して30重量%以上とすることが好ましく、50重量%以上がより好ましい。
これらの硬化剤は単独又は2種類以上併用して用いることができる。
また、(A)成分のエポキシ樹脂と硬化剤の当量比、すなわち、エポキシ樹脂中のエポキシ基数/硬化剤中の水酸基数の比は、特に限定はされないが、それぞれの未反応分を少なく抑えるために0.7〜1.3の範囲に設定することが好ましく、特に成形性、耐リフロー性に優れる成形材料を得るためには0.8〜1.2の範囲に設定することが好ましい。0.5当量未満ではエポキシ樹脂の硬化が不十分となり、硬化物の耐熱性、耐湿性並びに電気特性が劣る。また、1.5当量を超えると硬化剤成分が過剰になり硬化樹脂中に多量のフェノール性水酸基が残るため、電気特性並びに耐湿性が悪くなる。
本発明において用いることのできる硬化促進剤は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているもので特に制限はない。例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノネン、5、6−ヂブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン類及びこれらの誘導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらの誘導体、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン類及びこれらのホスフィン類に無水マレイン酸、ベンゾキノン、ジアゾフェニルメタン等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N−メチルモリホリンテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導体等があげられる。これらは、単独でも2種以上併用して用いても良い。
カップリング剤については、特に制限はなく、シランカップリング剤以外に従来公知のカップリング剤を併用してもよい。たとえば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、あるいはイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤を1種以上併用することができる。
離型剤についても、特に制限はないが、天然ワックス、合成ワックス、酸化または非酸化のポリオレフィン等の離型剤、例えばカルナバワックス等とポリエチレン系ワックスを単独又は併用して用いることができる。
本発明において用いることのできる無機充填剤としては、特に限定はないが、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア等の粉体、又はこれらを球形化したビーズ、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ等の単結晶繊維、ガラス繊維等を1種類以上配合して用いることができる。さらに、難燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛などが挙げられ、これらを単独または併用して用いることもできる。上記の無機充填剤の中で、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。充填剤形状は、成形時の流動性及び金型摩耗性の点から球形もしくは球状に近い形が好ましく、50重量%以上が球形であることが特に好ましい。水分遮蔽性、金型磨耗等の観点から充填剤の平均粒径は15μm以下(充填剤の50重量%以上が15μm以下の粒径であること)が好ましく、10μm以下であることが特に好ましい。
無機充填剤の配合量は、吸湿性、線膨張係数の低減及び強度向上の観点から、成形材料全体に対して70重量%以上が好ましく、80〜95重量%であることが特に好ましい。70重量%未満では強度が低下しやすく、95重量%を超える場合には流動性が不足しがちである。中でも80〜90重量%の範囲がさらに好適である。
カーボンブラックとして45μmふるい残分が8ppm以下のカーボンブラックを用いることにより良好な電気特性が得られ、5ppm以下のカーボンブラックを用いることにより更に良好な電気特性を得ることができる。ふるい残分の試験原理は、一定の条件下の水流でふるいを通して、既知量のカーボンブラックを洗浄し、ふるい残分を乾燥し、秤量する。ふるい残分の試験方法は、次の通りである。(JIS K 6218)
1)試験前に配水管のフィルターを洗浄する。
2)水圧を0.2±0.04Mpaに調整する。指定されたふるい(JIS Z 880 1に規定する標準網ふるいの目開き500μm、500μm、180μm、150μ m、125μm、75μm、45μm)を漏斗又は容器に取り付け、水を流し、3分 間洗浄する。ふるいの上に異物がないことを確認する。
3)試料約100gを0.1gまで正しく量りとる。
4)水を流し始める。試料を漏斗又は容器に入れる。試料の供給はふるいが目詰まりしな いように注意する。
5)試料を漏斗又は容器からカーボンブラックを洗い流す。ふるいを通過した洗浄水が透 明になるまで洗浄を続ける。
6)ふるいを取り外しふるい上の残分を指で軽くすりつぶす。このときふるいの目がゆが められるほどの圧力を加えてはならない。
7)ふるいを元に戻し水洗をさらに2分間行う。
8)ふるいを取り外し、乾燥機で105±2℃又は125±2℃で1時間乾燥する。
9)秤量した秤量皿にふるい残分を移し、0.1mgまで正しく量り採る。
10)次の式によって、ふるい残分を算出する。
R=(m/m)×100
(Rはふるい残分(%)、mは加熱乾燥後のふるい残分の質量(g)、mは試 料の質量(g)。)
カーボンブラックは、各種の炭化水素を不完全燃焼して得られる微細な球状粒子の集合体であり、アセチレン法によるアセチレンブラック、ファーネス法によるファーネスブラック、シェル法のガス化炉による特殊カーボンブラック等が挙げられ、これらを適宜何種類でも併用することができる。
また、カーボンブラックの粒子径、窒素吸着比表面積、DBP吸収量は、それぞれ黒色度及びカーボンブラックの分散性、凝集性の観点から10〜100nm、10〜500m/g、30〜200cm/100gが好ましく、より好ましくは、13〜80nm、30〜400m/g、50〜150cm/100gの範囲である。さらに、カーボンブラックの含有量は、組成物全体に対し、0.1〜10重量%が好ましい。その理由としては、組成全体の0.1重量%未満では、パッケージ表面の外観が損なわれる傾向が有り、さらには、遮光性、レーザーマーク性が不十分となる傾向があるためである。また、10重量%を超えるとでは成形性が不十分となり易いためである。さらに好ましい含有量は、0.1〜4重量%の範囲である。
さらに、その他の添加剤として、ブロム化エポキシ樹脂や三酸化アンチモン、リン酸エステル、赤リン及びメラミン樹脂をはじめとする含窒素化合物等の難燃剤、カーボンブラック以外の着色剤、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤、ハイドロタルサイト、アンチモンービスマス等のイオントラップ剤等を必要に応じて用いることができる。
以上のような原材料を用いて成形材料を作製する一般的な方法としては、所定の配合量の原材料混合物をミキサー等によって充分混合した後、熱ロール、押出機等によって混練し、冷却、粉砕、することによって成形材料を得ることができる。
本発明で得られるエポキシ樹脂組成物を用いて電子部品を封止する方法としては、低圧トランスファ成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形、圧縮成形、注型等の方法によっても可能である。
上記した手段を用いて製造したエポキシ樹脂組成物は、レーザーマーク性、電気特性に優れ、且つ成形性、信頼性、スケルトン防止に優れており、IC、LIC等の封止に好適に用いることができる。
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1〜5 比較例1〜4)
まず、表1および2に示す各種の素材を予備混合(ドライブレンド)した後、二軸ロール(ロール表面温度約80℃)で10分間混練し、冷却粉砕して製造した。
Figure 2005298601
注)配合量 重量部
Figure 2005298601
注)配合量 重量部
なお、表1および2記載の材料は次の通りである。
ビフェニル型エポキシ樹脂:YX−4000(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名)臭素化エポキシ樹脂:ESB−400(住友化学工業株式会社製商品名)
アラルキル型フェノール樹脂:XL−225−3L(三井化学株式会社製商品名)
エポキシシラン:A−187 (日本ユニカー株式会社製商品名)
ポリエチレンワックス:PED−191(クラリアントジャパン株式会社製商品名)
溶融シリカ:マイクロン株式会社製商品名S−CO
アジン系染料:Spirit Black 920(住友化学工業株式会社製商品名)
金属錯体染料(Cr含有系):中央合成株式会社製
カーボンブラックは粉砕の程度を変えた以下に示す5つのカーボンブラックを用いた。それぞれについてふるい残分の試験(JIS K 6218)を行った。
カーボンブラックA:粒子径18nm、窒素吸着比表面積150m/g、DBP吸収量130cm/100g45μmふるい残分7ppm
カーボンブラックB:粒子径18nm、窒素吸着比表面積150m/g、DBP吸収量130cm/100g45μmふるい残分4ppm
カーボンブラックC:粒子径18nm、窒素吸着比表面積150m/g、DBP吸収量130cm/100g45μmふるい残分5ppm
カーボンブラックD:粒子径18nm、窒素吸着比表面積150m/g、DBP吸収量130cm/100g45μmふるい残分50ppm
カーボンブラックE:粒子径18nm、窒素吸着比表面積150m/g、DBP吸収量130cm/100g45μmふるい残分30ppm
実施例、比較例の封止用エポキシ樹脂組成物を次に示す各試験により評価した。なお、封止用エポキシ樹脂組成物の成形は、トランスファ成形機を用い、金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒の条件で行なった。また、後硬化(ポストキュア)は175℃で6時間行った。
(1)スパイラルフロー
EMM11−66に準じた金型をトランスファ成形機にセットし、上記条件で封止用エポキシ樹脂組成物を成形し、流動距離(cm)を求めた。
(2)熱時硬度
バリ測定金型(幅5mm、深さ50、30、20、10、5、2μmのスリットを設けた金型)をトランスファ成形機にセットし、上記条件で封止用エポキシ樹脂組成物を成形し、金型開放10秒後、樹脂溜り部分をショア硬度計にて測定した。
(3)体積抵抗率
円板金型をトランスファ成形機にセットし、封止用エポキシ樹脂組成物を上記条件で直径100mm、厚さ3mmの円板に成形し後硬化した後、体積抵抗計を用いて、電圧500V、150℃で測定し、絶縁性を確認した。
(4)耐湿性
耐湿性に用いた電子部品装置はSOP−28ピンのSOP28ピンの樹脂封止型半導体装置(外形寸法18×8.4×2.6mm)であり、リードフレームは42アロイ材(加工ディンプル)で9.6×5.1mmのTEGチップ(Al配線10及び20ミクロン幅、ギャップ10及び20ミクロン、パッシベーションなし)を有するもので、上記条件でトランスファ成形、後硬化を行って作製した。85℃/85RH%で72時間吸湿した後、215℃/90秒(VSP)の前処理後、PCT処理(121℃/0.2MPa)してチップ上配線の断線の有無を確認し、断線パッケージが試験パッケージ中50%に達するまでのPCT処理時間で評価した。
(5)半田耐熱性
半田耐熱性に用いた電子部品装置は、QFP−80ピンの樹脂封止型半導体装置(外形寸法20×14×2.0mm)であり、リードフレームは42アロイ材(加工なし)で8×10mmのチップサイズを有するもので、上記条件でトランスファ成形、後硬化を行って作製した。この様にして得られた樹脂封止型半導体装置を、125℃/42hベーキング後、85℃/85RH%で所定の時間吸湿した後、240℃/10secの処理を行なった時のクラック発生を観察し、外観クラックが発生するまでの吸湿時間により半田耐熱性を評価した。
(6)カーボンブラック粒径
封止用エポキシ樹脂組成物を用いて、トランスファ成形機で上記条件で直径50mmの円板を成形し、成形品の表面をサンドペーパーで研磨後、金属顕微鏡で粒径が50μm以上のカーボンブラック粒子の個数を測定することで評価した。
(7)レーザーマーク性
レーザーマーク性評価に用いた電子部品装置は、QFP−54ピンの樹脂封止型半導体装置であり、パッケージ表面をYAGレーザーマーキング装置で、YAGレーザー波長1064nm、レーザーパワー5Jの条件で印字し、目視でマーク性を評価した。
(8)電気特性
電気特性の評価に用いた電子部品装置は、LQFP(LowprofileQuadFlatPackage)144ピンの樹脂封止型半導体装置であり、リーク電流の有無で評価した。パッドピッチ80μmのTEGチップをリードフレームにAgペースト(日立化成EN−4000)を用いて接着し、田中金属製Φ30μm金線を用いてワイヤボンディングを行った。これをトランスファ成形でLQFP2020 1.4mmtのパッケージに成形し、軟X線装置でワイヤ変形起因のショートが無いことを確認した上でリード間の導通の有無を測定し、1ヶ所でも導通したサンプルをNGと判定した。測定数は20個で実施した。
(9)黒色度
黒色度は、円板金型をトランスファ成形機にセットし、封止用エポキシ樹脂組成物を上記条件で表面が梨地である直径100mm、厚さ2mmの円板に成形し後硬化した後、色差計にて測定した。黒色度は値が小さいほど黒色を示す。
上記の試験結果をまとめて表3及び表4に示す。
Figure 2005298601
Figure 2005298601
*1 体積抵抗率:電圧500V、150℃下での測定値
*2 耐湿性:断線不良が50%に達するまでの時間
*3 半田耐熱性:外観クラックが発生するまでの吸湿時間
*4 カーボンブラック粒子の個数/評価した円板の枚数
*5 値が小さくなるにつれて黒色
本発明の45μmのふるい残分が8ppm以下のカーボンブラックを用いていない比較例1〜4は、いずれも満足な特性が得られない。すなわち、45μmのふるい残分が8ppmより大きいカーボンブラックを用いた比較例1、2は電気特性に劣り、金属錯体染料やアジン系染料を用いた比較例3、4は耐湿性、半田耐熱性及びレーザーマーク性に劣る。これに対して、実施例1〜5は、耐湿性、半田耐熱性等の信頼性、レーザーマーク性、カーボンブラックの凝集性、分散性及び電気特性に優れ、黒色度も良好である。

Claims (4)

  1. (A)エポキシ樹脂、及び(B)45μmのふるい残分が8ppm以下のカーボンブラックを含む半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. (B)のカーボンブラック含有率が、0.1重量%〜10重量%であることを特徴とする請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 成形品表面を金属顕微鏡で評価した際のカーボンブラック粒径が50μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる樹脂封止型半導体装置。
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