JP2005112744A - ユビデカレノン錠 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ユビデカレノンを12〜30w/w%と顆粒内賦形剤(乳糖、白糖、D−マンニトール、キシリトールなど)と結合剤(マルトデキストリン、水溶性セルロースなど)とを湿式造粒法により製造した顆粒と、崩壊剤および滑沢剤と共に打錠成型する。
【選択図】 なし
Description
ユビデカレノンを高含量含有する錠剤の製造には、錠剤の大きさを大きくすれば目的は達成できるが、錠剤が大きくなると、嚥下が困難となり、特に高齢者や小児など、嚥下機能が低下している患者等は服用ができなくなる。
しかしながら、ユビデカレノンをこれらの溶剤に溶解させたものは、安定性が悪く、また、ユビデカレノン組成物をエマルジョン化して、カプセル封入するには、量が多くなるなど、利便性や外観など商品として販売するには不十分なものであった。
(1)ユビデカレノンを12〜30w/w%と、顆粒内賦形剤と結合剤とを含有する顆粒と、顆粒外賦形剤とを含有することを特徴とする錠剤、
(2)顆粒内賦形剤が乳糖、白糖、D−マンニトールおよびキシリトールから選択される少なくとも1の化合物である上記(1)に記載の錠剤、
(3)結合剤が水溶性多糖類、水溶性セルロースおよび水溶性高分子から選択される少なくとも1の化合物である上記(1)または(2)に記載の錠剤、
(4)水溶性多糖類がマルトデキストリンまたはプルランである上記(3)に記載の錠剤。
(5)水溶性セルロースが非消化性水溶性食物繊維、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースから選択される少なくとも1の化合物である上記(3)に記載の錠剤、
(6)水溶性高分子がポリビニルピロリドンである上記(3)に記載の錠剤、
(7)顆粒外賦形剤が崩壊剤または/および滑沢剤であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の錠剤、
(8)崩壊剤がカルメロースカルシウムまたはクロスカルメロースナトリウムである上記(7)に記載の錠剤、
(9)滑沢剤が蔗糖脂肪酸エステルまたはステアリン酸マグネシウムである上記(7)に記載の錠剤、および
(10)ユビデカレノンを12〜30w/w%、乳糖を55〜80w/w%、マルトデキストリンを3〜15w/w%含有する錠剤であって、前記ユビデカレノン、乳糖およびマルトデキストリンを含有する顆粒を、崩壊剤および滑沢剤と共に打錠成型されているユビデカレノン錠
に関する。また、本発明はユビレカレノンを高含量含有するユビレカレノン錠の製造方法に関する。
なお、本発明における%は、特に明記しないかぎり、錠剤中の配合量、重量%(w/w%)を示すものとする。
上記顆粒内賦形剤の配合比は、通常50〜85%程度、好ましくは、55〜80%程度である。ユビデカレノン1重量に対しては、2〜6.5重量比程度である。
上記結合剤は1種を単独で用いてもよいし、また上記結合剤の2種以上を適宜混和して用いてもよい。
上記結合剤の配合比は、一般的には1〜25%程度であるが、使用する結合剤により異なり、例えばマルトデキストリンの場合には、3〜15%程度が好ましく、ファイバーソル2の場合には、0.5〜6.5%程度が好ましい。
上記結合剤は、10w/w%以上、60w/w%以下の水溶液として用いることが好ましく、具体的には、マルトデキストリン水溶液の場合は約20〜約60w/w%、また、ファイバーソル2水溶液の場合も約10〜約60w/w%の濃度範囲から適宜選択して上記配合比となるよう添加されることが好ましい。
滑沢剤としては、蔗糖脂肪酸エステルおよびステアリン酸マグネシウム等が好ましい。滑沢剤の配合比は1.5〜6.5%程度である。
また、その他、着色料、着香料など医薬品や食品等の添加物として通常配合される成分を添加してもよい。
まず、ユビデカレノンと顆粒内賦形剤を篩過、混合し、顆粒用原末を調整した後、上記結合剤の水溶液と混和造粒する。造粒後の湿顆粒は、造粒機から取り出して、棚段で送風または温熱乾燥、あるいは流動層乾燥機に仕込んで、乾燥する。乾燥後、篩(20メッシュ)を全通させ約850μm以下の粒径の顆粒を得ることができる。
造粒時の結合液としては、先に記載した結合剤の水溶液を作成して、粉体に滴下、あるいは噴霧するなどして加えればよい。この場合において、顆粒用原末に対する上記結合剤の水溶液の添加比率は、水溶液の濃度により異なるが、顆粒用原末1gに対し、0.1〜0.6g(水溶液重量)程度であるとき、ユビデカレノンの錠剤の硬度が好ましいものとなる。また、顆粒の流動性も良好で、錠剤重量のバラツキも小さくなる。特に好ましくは、顆粒用原末1gに対し、結合剤水溶液として0.15〜0.3gである。より具体的には、マルトデキストリン約20〜約60w/w%溶液、または非消化性水溶性食物繊維(ファイバーソル2)約5〜約40w/w%溶液を、上記添加比率となるよう用いることが好ましい。
得られた顆粒に、上記崩壊剤および滑沢剤を添加、混合し、通常の方法を用い打錠機で打錠することによりユビデカレノンを高含量含有する錠剤を得ることができる。
本発明により得られる錠剤の硬度は2〜10程度、好ましくは、4〜10程度、より好ましくは5〜10程度である。
本発明の錠剤には、糖衣を施し、糖衣錠とすることもできる。
ユビデカレノン60g、乳糖137.25gを攪拌し、篩過(42メッシュ)後、万能混合攪拌機(株式会社ダルトン製)に入れる。攪拌しながら60%アミコールNo.6−L水溶液56.25mLを添加し、さらに攪拌する。全体がよく混ざったのを確認し、送風乾燥機(株式会社池田理科製)に移し40℃で、乾燥する。乾燥後、20メッシュの篩で篩過した。篩過した顆粒にカルメロースカルシウム(ECG−505;五徳薬品株式会社製)4.5gおよび蔗糖脂肪酸エステル4.5gを加え、混合後、1錠160mgとなるよう、RT−S−9型錠剤機(株式会社菊水製作所製)で打錠し、ユビデカレノン40mg/錠を1500錠製造した。
打錠中、キャッピングは認められなかった。製造されたこの錠剤の硬度を錠剤硬度計TS−50N(岡田精工株式会社製)で測定したところ製造された錠剤の平均硬度は7.9kgfであった。
またこの錠剤の崩壊性試験を第14改正日本薬局方一般試験法の崩壊試験法に従って崩壊時間を測定したところ、その崩壊時間は60分以下であった。
表1および2の処方を実施例1と同様に錠剤とした。また、実施例1と同様に製造した錠剤の硬度、崩壊時間を測定した。また、打錠時にスティッキングおよびキャッピングの発生の有無を観察した(表1,2)。実施例2−10のユビレカレノン錠は、打錠時にスティッキングおよびキャッピングも発生せず、また2.3〜6kgfの範囲の硬度を有する錠剤が得られた。またこれら実施例の錠剤の崩壊試験による崩壊時間は30分以下であった。
Claims (10)
- ユビデカレノンを12〜30w/w%と顆粒内賦形剤と結合剤とを含有する顆粒と、顆粒外賦形剤とを含有することを特徴とする錠剤。
- 顆粒内賦形剤が乳糖、白糖、D−マンニトールおよびキシリトールから選択される少なくとも1の化合物である請求項1に記載の錠剤。
- 結合剤が水溶性多糖類、水溶性セルロースおよび水溶性高分子から選択される少なくとも1の化合物である請求項1または2に記載の錠剤。
- 水溶性多糖類がマルトデキストリンまたはプルランである請求項3に記載の錠剤。
- 水溶性セルロースが非消化性水溶性食物繊維、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースから選択される少なくとも1の化合物である請求項3に記載の錠剤。
- 水溶性高分子がポリビニルピロリドンである請求項3に記載の錠剤。
- 顆粒外賦形剤が崩壊剤または/および滑沢剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の錠剤。
- 崩壊剤がカルメロースカルシウムまたはクロスカルメロースナトリウムである請求項7に記載の錠剤。
- 滑沢剤が蔗糖脂肪酸エステルまたはステアリン酸マグネシウムである請求項7に記載の錠剤。
- ユビデカレノンを12〜30w/w%、乳糖を55〜80w/w%、マルトデキストリンを3〜15w/w%含有する錠剤であって、前記ユビデカレノン、乳糖およびマルトデキストリンを含有する顆粒を、崩壊剤および滑沢剤と共に打錠成型されているユビデカレノン錠。
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